JP3189479U - 身体洗浄用手袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】入浴時に、洗浄具を握れない手の不自由な人でも身体を洗うことができ、介護人が使用する場合も被介護人の身体の洗浄が滑りを生じることなく、低コストで衛生的な手袋で、特にポリエチレン系樹脂を使用した手袋を提供する。【解決手段】身体洗浄用手袋1は、合成樹脂フィルムを2枚重ね合わせ、重ね合わせたフィルム12の一方の外面に合成樹脂製のネット13を重畳した状態で、手袋1の形状に裁断し、開口部14を残して該裁断周縁部で該フィルムと該ネットをヒートシールにより相互に溶着した手袋1であることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本考案は、入浴時の身体の洗浄に用いる、手袋で、特にポリエチレンを使用した手袋に関する。
従来、入浴時における身体の洗浄は、タオルやスポンジ等の洗浄具を用い、洗剤のついた洗浄具を手で握り、これで身体を擦ることにより行われている。しかし、入浴時の身体の洗浄において、洗浄具を握ることが困難な手の不自由な人の場合、洗浄具を用いて身体を洗浄することができないので、入浴時に介護人が必要となり、介護人が被介護人の身体を洗浄することとなる。このとき、介護人が洗浄具を持ったまま、洗剤のついた被介護人の身体を直接手で支えた場合、滑りやすく危険である。また、単なるタオルや布では、被介護人の身体を擦る際に、介護人の加える力が効率的に伝わらず、強く擦れば、被介護人の身体を傷つけたり、不快にさせたりしかねない。
上記の問題点に対応する介護用の洗浄手袋はいくつか提案されている。特許文献1に係る発明は、洗浄剤や無農薬の米ヌカを塗布した軍手を作成し、入浴介護の際両手を使えるようにするものである。また、特許文献2に係る発明は、身体清拭用布を布地に、ポリ酢酸ビニルエマルジョンと汎用ゴムラテックスとを含む清拭剤を、含浸、乾燥させた手袋を提供するものである。該手袋は、洗浄用の水や洗浄剤が十分使えない状況でも、また、介護人が被介護人の体を擦る力をかけずとも、脂汚れや体臭等、被介護人の体の落ちにくい汚れを、簡便に清拭できるものとしている。
しかし、上記特許文献に係る手袋は以下の問題があった。
第1に、特許文献1に係る手袋は、製造に時間と手間がかかるとともに、衛生面において問題が残る。第2に、特許文献2に係る手袋について、構成が複雑であり、コストがかかる。
上記問題点に鑑み、本考案は、入浴時に、洗浄具を握れない手の不自由な人でも身体を洗うことができ、介護人が使用する場合も被介護人の身体の洗浄が滑りを生じることなく、低コストで衛生的な手袋で、特にポリエチレン系樹脂を使用した手袋を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案者は、鋭意検討の結果、ポリエチレン系ネット材料をポリエチレン製手袋に加熱圧着することにより、上記課題を解決できることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、本考案の身体洗浄用手袋(以下、手袋という。)は、合成樹脂フィルムを2枚重ね合わせ、重ね合わせたフィルムの一方の外面に合成樹脂製のネットを重畳した状態で、手袋の形状に裁断し、開口部を残して該裁断周縁部で該フィルムと該ネットをヒートシールにより相互に溶着した手袋であることを特徴とする。なお、合成樹脂フィルムはポリエチレン製であるとよい。また、手袋が一面に備えるネットはポリエチレン製であると好適である。
手袋の形状は、五本指手袋やミトンのほか、指を入れる部分について、親指と小指がそれぞれ分かれて、他の指は一つにまとめられているように構成されてもよい。
本考案に係る手袋は、老人等介護を要する人を入浴させるとき、介護人は滑りを生じることなく身体を支えて洗うことができ、簡便で衛生的な手袋として有用である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本考案を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本考案は下記に示される実施の形態に限定されるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の実施例1の手袋1の型を示す概略的な図である。手袋1を製造するにあたって、手袋1の型は、S、M、Lのサイズの各サイズよりひとまわり程度大きくなるように外周の大きさを定め、さらに手首部分の絞り込み具合、指の長さ並びに開き角度等を適宜選択することにより設計することができる。そして、本考案に係る手袋1は、手形状の外周がヒートシールされかつ手首部分が開放されて開放口14としたものである。また、本考案に係る手袋1は、後述するフィルム12を2枚重ね合わせ、さらにその外面に合成樹脂製のネット13を重ねた後、外周を手袋型に合わせて手形状にヒートシール(熱溶着)させ、熱溶着部の外側を切断することにより得られる。ここで、熱溶着と切断を同時に行ういわゆる熱溶断を行ってもよい。熱溶着の条件は特に限定されず、従来公知の条件を適宜採用することができるが、好ましくは温度120〜250℃、圧力1〜10kg/cm2、溶着時間0.1〜1秒程度である。なお、手首部分は予め残して熱溶着して開放口14としてもよいが、手形の外周すべてを熱溶着し、使用時にはさみで切断して開放口14としてもよい。
図2を参照する。図2は、本考案の実施例1の手袋1の製造に使用する積層体の構成を示す概略的断面図である。すなわち、 本考案の手袋1は、合成フィルムの基層12とネット層13とを加熱圧着した構造である。なお、合成フィルム及びネットはポリエチレン製であると好適である。フィルムやネットの厚みは特に限定されないが、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは15〜130μmである。フィルムの厚みが上記範囲未満ではフィルムが破れやすく、一方上記範囲を超えると作業性が低下する傾向にあり、また製造コストが高くなる。
図3を参照する。図3は、本考案の実施例1の変形形態でミトンタイプの手袋2の型を示す概略的断面図である。手袋2は、指を入れる部分が、親指のみが分かれて、他の指は一つにまとめられているタイプのものである。本考案に係る手袋2も手袋1と同様に、ミトン状の外周がヒートシールされかつ手首部分が開放されて開放口24としたものである。また、手袋2は、フィルム22を2枚重ね合わせ、さらにその外面に合成樹脂製のネット23を重ねた後、外周をミトン型に合わせてミトン形状にヒートシール(熱溶着)させ、熱溶着部の外側を切断することにより得られる。さらに、手袋2は、合成フィルムの基層22とネット層23とを加熱圧着した構造である。なお、合成フィルム及びネットはポリエチレン製であると好適である。
本考案に係る手袋1の製造は通常用いられている従来の装置を用いて行なわれる。すなわち、2枚の基層12、22とネット層13、23の積層シートを、手袋1又は2の金型を装着した高周波ヴェルダーを用いて積層シートの溶融による融着と切断を同時に行ない、その後に手の挿入部を切断により形成する方法が好適である。
実施例2を図面を参照して詳細に説明する。
図4は、本考案の実施例1の手袋3の型を示す概略的な図である。手袋3は、指を入れる部分が、親指袋31aと小指袋31bがそれぞれ分かれて、他の指は一つの主袋30にまとめられているタイプのものである。本考案に係る手袋3も手袋1、2と同様に、外周がヒートシールされかつ手首部分が開放されて開放口34としたものである。また、手袋3は、フィルム32を2枚重ね合わせ、さらにその外面に合成樹脂製のネット33を重ねた後、外周を型に合わせて当該形状にヒートシール(熱溶着)させ、熱溶着部の外側を切断することにより得られる。さらに、手袋3は、合成フィルムの基層32とネット層33とを加熱圧着した構造である。なお、合成フィルム及びネットはポリエチレン製であると好適である。
図5は、本考案の実施例2の手袋3の使用状態を示す図である。図5に示すとおり、使用者は手Hの親指を親指袋31aに、小指を小指袋31bに入れて使用するとよい。なお、親指袋31aと小指袋31bは同じ大きさにして、右手でも左手でも使用することができるようにすると便利である。
以上、本考案の手袋の構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本考案の手袋は、安価で衛生的でかつ簡易に使用できるため、汚れた場合等の衛生面の理由などから適宜使い切りができる。よって、介護用の身体洗浄具としてのみならず、家庭、工場、病院、ホテル、実験室、飲食店の調理場等の種々の場所で広く使用することができる。
1 2 3 手袋
12 22 32 基層(フィルム)
13 23 33 ネット層
14 24 34 開放口
31a 親指袋
31b 小指袋
12 22 32 基層(フィルム)
13 23 33 ネット層
14 24 34 開放口
31a 親指袋
31b 小指袋
Claims (4)
- 合成樹脂フィルムを2枚重ね合わせ、重ね合わせたフィルムの一方の外面に合成樹脂製のネットを重畳した状態で、手袋の形状に裁断し、開口部を残して該裁断周縁部で該フィルムと該ネットをヒートシールにより相互に溶着した身体洗浄用手袋。
- 前記合成樹脂フィルムはポリエチレン製であることを特徴とする請求項1に記載の身体洗浄用手袋。
- 前記ネットはポリエチレン製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の身体洗浄用手袋。
- 前記手袋は、指を入れる部分について、親指袋と小指袋とがそれぞれ分かれて、他の指は一つにまとめられている形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の身体洗浄用手袋。
Priority Applications (1)
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JP2013007439U JP3189479U (ja) | 2013-12-28 | 2013-12-28 | 身体洗浄用手袋 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013007439U JP3189479U (ja) | 2013-12-28 | 2013-12-28 | 身体洗浄用手袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3189479U true JP3189479U (ja) | 2014-03-13 |
Family
ID=78225181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013007439U Expired - Fee Related JP3189479U (ja) | 2013-12-28 | 2013-12-28 | 身体洗浄用手袋 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3189479U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3204754U (ja) * | 2016-03-15 | 2016-06-16 | さよ子 白井 | ネールアート保護用三つ指手袋 |
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2013
- 2013-12-28 JP JP2013007439U patent/JP3189479U/ja not_active Expired - Fee Related
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