JP3189294U - 竹チップの発酵熱による暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】竹チップの発酵熱で暖房可能とする竹チップの発酵熱による暖房装置を提供する。【解決手段】発酵槽1内で発酵させた竹チップの発酵熱による暖房装置であって、竹チップを収納するための断熱材2で被覆した発酵槽1と、酵槽1上部の開口部1dに設けた断熱材4で被覆した蓋3と、発酵槽1の側壁及び蓋3に複数を散在状態に備えた空気調節蓋6付きの通風孔5と、発酵槽1の側壁下部に配設した開口部から側壁上部に配設した開口部へと発酵槽1内を登り傾斜で蛇行状に屈曲する送風パイプと、設定した容量の竹チップを収納して発酵槽1の側面から水平に出没可能に発酵槽1の底部に設けた竹チップ排出用スライダ11と、から成り、竹チップの発酵熱で加熱された暖気の上昇気流で送風パイプ内を上昇して自然に排出されることで室内を暖房可能としたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は竹チップの発酵による発酵熱を利用して農業用ハウス等の室内を暖房するための装置に関する。
竹は繁殖力が強く、放置すると繁茂して農地や植林地を荒らすなどの問題があり、その防止のため伐採しても主たる用途が建材や民芸品等に限られるので利用できる量は極めて少ない。
このため近年、竹を細かく砕いてチップ加工することで用途を広げるようとし、例えば下記特許文献2には竹チップに乳酸菌等を加えることで発酵を促進し、畜産に適した混合飼料を得る技術の提案がなされている。
一方、農業用ハウスを暖房するため重油やプロパンガスを燃料とした暖房装置が一般的に使用されているが、燃焼ガスが空気を汚染するのみならず燃料代が嵩むことで農業経営を苦しめている。
このような事情から農業用ハウスの暖房にチップ加工した竹の発酵熱を利用すれば、燃料を使用せずに経費の削減が可能となると考えられ、例えば下記特許文献1の如き竹チップの発酵熱をハウスの暖房に利用することが提案されている。
特開2012−19781号公報 特開2008−113574号公報
しかしながら、発酵槽で発生させた発酵熱を利用するには、上記特許文献1に記載されているように、発酵槽内にパイプを配管し、その配管内に熱媒体を通過させて発酵熱を暖房場所まで送り出さなければならないが、そのために送風機を稼動させると電力消費が嵩んでしまう。
一方、竹チップの発酵が終了したら新しい竹チップに交換しなければならないが、その際に発酵槽に配管したパイプは竹チップ入れ替えの邪魔となってしまうという問題がある。
この問題に対して上記特許文献1ではパイプを外せるようにすることで竹チップの入れ替えができるように工夫しているが、パイプの着脱は発酵槽内に発酵した竹チップが詰まっているために容易には行なえず、更に竹チップの掻き出し作業を含めると大変に手間のかかる作業となってしまう。
本考案は、上記実情に鑑みてなされたもので、暖房稼動のための電力消費を少なく押え、且つ発酵槽内で発酵が終了した竹チップを新しい竹チップに容易に入れ替えが可能となる竹チップの発酵熱による暖房装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の竹チップの発酵熱による暖房装置は、請求項1に記載の考案においては、発酵槽内で発酵させた竹チップの発酵熱による暖房装置であって、竹チップを収納するための断熱材で被覆した発酵槽と、該発酵槽上部の開口部に設けた断熱材で被覆した蓋と、該発酵槽の側壁下部に配設した開口部から側壁上部に配設した開口部へと、該発酵槽内に発生した竹チップによる発酵熱を吸収すると共にその吸収熱で加熱された暖気を自然上昇させ得る登り傾斜を有して屈曲する送風パイプとを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の考案においては、上記請求項1に記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、前記送風パイプ下端部の開口部に接続されたモータで回転する送風ファンと、前記発酵槽の内部に設けた温度センサと、該温度センサと前記モータとを接続する電線に設けられ、前記温度センサで感知された発酵温度が上限の設定温度以上となったらモータの稼動をオンとし、下限の設定温度以下となったらモータの稼動をオフとするモータ制御回路とにより構成し、竹チップの発酵熱で加熱された暖気の室内への上昇気流による自然排出と送風ファンによる強制排出とを制御可能としたことを特徴とする。
請求項3に記載の考案においては、上記請求項1又は2に記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、前記発酵槽の側壁及び蓋に通風孔を散在状態で複数設けると共に該通風孔を開閉可能な空気調節蓋を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の考案においては、上記請求項1から3のうちいずれかに記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、前記発酵槽の底部に、設定した容量の竹チップを収納して発酵槽の側面から水平に出没可能とした竹チップ排出用スライダを備え、該スライダの出没で竹チップを発酵槽から排出可能としたことを特徴とする。
請求項5に記載の考案においては、上記請求項1から4のうちいずれかに記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、前記竹チップに乳酸菌を散布混合したことを特徴とする。
本考案は、断熱材の被覆により発酵槽の周囲の温度低下が防止され発酵槽内全体の温度が均一に保たれて竹チップが満遍なく微生物により発酵し発熱する。そして、その発酵熱が送風パイプ内の空気を暖め、その暖められて軽くなった空気は送風パイプ内を上昇する。
その際、送風パイプは登り傾斜で屈曲されているため該送風パイプ内に空気の滞る部分が発生せずに暖められた空気は上昇し、その際送風パイプ内の空気全体を速やかに上昇させる上昇気流を発生させる。
即ち、送風パイプの下部開口部から空気が吸入され、送風パイプ内を上昇し、途中で暖められた空気は上部開口部から発酵槽外へと排出され、その暖かい空気でハウスの室内等を暖めることが可能となる。
該送風パイプ内の空気の流れは、送風機などで電力を使って強制に行われるのではなく、暖められて発生した気流の上昇力によって起こされるものであり、竹チップの発酵が継続している限り発酵熱が発生して送風パイプ内に上昇気流が継続して生じる。従って送風機を稼動するための電気代等の費用は不要となり暖房経費の削減が可能となる。
請求項2に記載の考案においては、竹チップの発酵が不十分で発酵熱の発生が少ないときには、竹チップ内が低温となるが、そのような場合、前記温度センサによる感知温度が下限の設定温度以下となり、そのような低温時には、モータを停止させて送風ファンの回転を停止する。
この際、不十分な発熱であっても発酵槽内の竹チップの発酵熱で送風パイプ内の空気は暖められて弱い上昇気流を発生させ続け、送風ファンの隙間から流入した空気は竹チップが過度の低温となるのを防止しつつゆっくりと暖められ遅い速度で上昇して行く。
この場合には稼動のための電気代等の費用は不要となりこの分の暖房経費の削減が可能となる。
又、竹チップの発酵が盛んとなり高い発酵熱が発生したときは、竹チップ内が高温となるが、そのような場合、前記温度センサによる感知温度が上限の設定温度以上となり、そのような高温時には、モータを回転させて送風ファンを稼動する。
この送風ファンの回転で発酵槽内の送風パイプ内に空気が強制的に送風される。そして、早められた送風パイプ内の空気により、竹チップ内の熱が奪われ、ハウス内にその高い温度の熱が排出され、その熱でハウスが暖房される。
一方、発酵槽内の竹チップ内は熱が送風パイプで外部に排出されることによって冷却され、過度に高温となるのが防止され、その結果竹チップが一定の温度に保たれる。
このように送風ファンの温度センサによる自動制御で竹チップの発酵速度を自動的に調節し、排出される熱でハウスの室内等を継続的に一定の温度を保って暖房することが可能となる。
請求項3に記載の考案においては、前記発酵槽の側壁及び蓋に設けた通風孔を空気調節蓋によって開閉することで、竹チップの発酵状況を見ながら手動で内部の竹チップへの空気供給を行うことが可能となる。
開けた通風孔からは発酵槽内部の竹チップへ空気が送られ、竹チップを発酵させる微生物に対して酸素を供給することで発酵槽の周囲寄りの竹チップを満遍なく効率良く発酵させることが可能となる。
該竹チップは発酵が終了したら発酵槽内の古い竹チップを新しい竹チップと交換しなければならないが、請求項4に記載の考案においては、前記発酵槽の底部に設けた竹チップ排出用スライダを引き出すことによって、前記発酵槽に収納された竹チップの下部から順に排出し、蓋を開けて発酵槽上部の開口部から新しい竹チップを追加投入することが可能となる。
このように、本考案では発酵槽内部に配管された送風用のパイプの存在が全く邪魔にならず、且つ手間の掛かるパイプの取り外し作業をせずに竹チップの入れ替えを簡単に行うことが可能となる。
請求項5に記載の考案においては、前記竹チップに付着させた乳酸菌によって発酵が促進される。
通常の発酵槽では悪臭が発生するためハウスの暖房に使用するときには上記特許文献1の如くハウス外に設置しなければならないが、本考案では、乳酸菌の竹チップ分解で発生するガスには人にとっての悪臭となる分解ガスが含まれないので本装置をハウス内に設置しても農作業者に不快感を与えることがない。
本考案の発酵槽に竹チップを入れる前の状態を示す斜視図である。 発酵槽に竹チップを入れた状態を示す縦断側面図である。 発酵槽に竹チップを入れる前の状態においける送風パイプの形態を示す縦断側面図である。 別の送風パイプの態様を示す縦断側面図である。 竹チップを入れた状態において、スライダを(イ)は前側に引いてある状態を示し、(ロ)は後側に引き出した直後の状態を示し、(ハ)は後側に引いてある状態を示す各縦断側面図である。
本考案の竹チップの発酵熱による暖房装置は、農業用のハウス等の室内に設置し、竹を砕いて小片にした竹チップを発酵槽に入れ、その竹チップを微生物で発酵させ、発酵の際に発生する発酵熱をハウス等の室内にそのまま排出させてその室内の暖房を行うのに利用するものである。
その実施例を示す図を基に以下説明する。
図1は本考案の全体図であり、符号1は発酵槽1である。
該発酵槽1の側壁は錆びないステンレス製の板、合成樹脂製の板、ベニヤ板等の木質の板又はそれらの複層板で箱状に形成し、その側壁全面を断熱材2の層で被覆する。
又、該発酵槽1上部の開口部1dは、発酵槽1内上部の温度低下を防ぐためステンレス製の板、合成樹脂製の板、ベニヤ板等の木質の板又はそれらの複層板等で作った蓋3をヒンジ18を介して開閉可能に設け、該蓋3の該板材全面を断熱材4の層で被覆する。
前記発酵槽1の側壁及び蓋3を断熱材2、4で被覆するのは、竹チップ12を発酵させて得た熱が周囲に奪われて温度が低下し分解菌類による発酵が不活発になるのを避けるためである。
該発酵槽1の側壁及び蓋3に使用する断熱材2、4には、発泡樹脂製やセラミック製等の断熱板を使用することができる。
なお、この蓋3は手で持って開閉できるようにするため蓋上面に金属製の蓋取手19を設ける。
そして、図1に示すように、前記発酵槽1の各側面板1a、前面板1b、後面板1cから成る全側壁と前記蓋3の板面には、円形の通風孔5を形成し、該通風孔5には手で開閉可能した空気調節蓋6を設ける。
該空気調節蓋6は、各種の開閉手段を用いることが可能であるが、例えば前記通風孔5を覆うサイズとした円板状の合成樹脂板の上部を釘、ボルト又はネジを緩く止めた構造とすれば、該空気調節蓋6を手で回転させることで開閉可能となる。
この態様の空気調節蓋6では、釘、ボルト又はネジ止めの締め付け程度を摩擦抵抗で自由な位置に停止可能とすること、又は開口面積が任意の大きさとなる停止位置に嵌合可能な凹凸を発酵槽1及び蓋3の板面側と空気調節蓋6側の対向面に設けて段階的に係止できる構造とすることが可能である。
そして、前記発酵槽2には、図1に示すように、側壁上部と側壁上部に通風パイプ7が貫通可能な孔を設けて、通風パイプ7の上端部7aが前記側壁上部の孔に達し、通風パイプ7の下端部7bが前記側壁下部の孔に達するように槽内部に中間部を蛇行状に屈曲させた送風パイプ7を設ける。
前記送風パイプ7は金属又は合成樹脂のパイプを用い、図2に示すように、開口させた下端部7bから上端部7aまでの蛇行状の屈曲部7cは登り勾配に形成する。
こののぼり勾配は全てを登り勾配とすることが好ましいが一部を水平状としても良い。
前記屈曲部7cの形成は、図3に示すように、登り勾配とすれば良く、図1では略水平方向に往復する蛇行状の屈曲部7cが登り傾斜になった形態を示しているが、他にも螺旋状や不規則状で登り傾斜とすることが可能である。
なお、図2及び図3に示すように、送風パイプ7を発酵槽内に偏った配設となる場合には、図4に示すように、できるだけ槽内に満遍なく届くようにパイプを分岐させたり、又複数本設けたりすることも可能である。
使用するパイプは、一本のパイプを蛇行状や螺旋状に湾曲させて設けることもできるが、図1に示すように、多数の真っ直ぐな管にそれぞれ湾曲接続管を接続して下端部7bから上端部7aまで全て登り傾斜に屈曲させで形成することができる。
例えば、図1に示すように、前記発酵槽1の側面板1aに対して登り傾斜を付けて平行に配し、この上端部に直角に接続し且つ前面板1bに対して登り傾斜を付けて平行に配し、又この上端部に直角に接続し且つ側面板1aに対して登り傾斜を付けて平行に配して折り返し、同様にこのような接続を繰り返すことで下端部7bから上端部7aまで全てを登り傾斜にさせた送風パイプ7を形成することも可能である。
そして、以上の構成の発酵槽1内には竹チップ12を入れ、その竹チップ12には乳酸菌13を散布して混合させて使用する。
前記竹チップ12に乳酸菌13を混合するのは、乳酸菌13が竹チップ12の発酵を促進し、発酵に伴う悪臭の発生が防止されるからである。
前記竹チップ12に乳酸菌13を加えることで該発酵槽1を農業用ハウス内に設置しても、乳酸発酵により発生する分解ガスに悪臭が含まれず、ハウス内での作業者に不快を与えない。
竹チップ12を発酵槽1に投入して時間が経過すると竹チップ12が発酵して発酵熱を発生させる。その竹チップ内の温度は70°C程度にまで上昇する。
そして、前記屈曲部7cを全て登り勾配とした送風パイプ7内の空気の流れは、暖められて発生した気流の上昇力によって途中で滞ることなく上昇する。
この上昇気流は、送風機などで電力を使って強制に発生するのではなく、暖められて軽くなった空気による気流の上昇力で自然に起こるものである。
従って、竹チップ12の発酵が継続している限り送風パイプ7内の上昇気流の発生は継続する。
更に、前記送風パイプ7の下端部7bの開口部には、ファン接続用パイプ15を介して送風ファン8を接続することが可能である。そして、該送風ファン8には羽根を回転させるモータ10を装着する。
そして、図2に示すように、前記発酵槽1内には発酵温度を感知する温度センサ9を該発酵槽2側壁の下段9c、中段9b、上段9aの3箇所から先端のセンシング部が中央部に届くように突設する。
該温度センサ9と前記モータ10とは電線33で接続し、該電線33に前記温度センサ9で感知された発酵温度が上限の設定温度を上まわったら前記モータ10の稼動をオンとし、下限の設定温度を下まわったらオフとなるモータ制御回路(図省略)を設ける。
例えば、下限の設定温度の値を28°Cとし、前記送風ファン8は前記温度センサ9による感知温度が28°C以下の低温時には電源への通電をオフにして前記モータ10の稼動を停止させ、送風ファン8の回転を停止させる。
前記送風ファン8の回転を停止すると、前記送風パイプ7内の空気の強制的な流れが停止されるが、発酵槽2内の竹チップ12の発熱で前記送風パイプ7内の温度が28°Cとなって前記送風パイプ7内には上昇気流が発生し、回転が停止している送風ファン8の羽根の隙間から空気が前記送風パイプ7内に吸入され、28°Cに暖められた空気が送風パイプ7の上端部7aの開口部から継続的に排出される。この結果ハウス内は温度が28°C以上に保たれる。
そして、この際には、自然の上昇気流では竹チップ12の発酵熱による高熱の放熱速度が遅いので竹チップ12の急な温度低下が防止される。
なお、送風パイプ7の上端部7aには煙突状に円筒状のパイプを直立させることで前記送風パイプ7内の空気の上昇力を高めるともできる。
次に、上限の設定温度の値を32°Cとし、前記送風ファン8は前記温度センサ9による感知温度が32°C以上の高温時には電源への通電をオンにして前記モータ10を稼動させ、送風ファン8の回転を開始させる。
送風ファン8が回転すると、送風パイプ内の空気が強制的に送風されることで送風パイプ内の空気は冷却され、発酵槽1内の竹チップ12による発酵熱が多くハウス内に排出される。
前記送風パイプ内の空気が冷却されると、乳酸菌13による竹チップ12の発酵が不活発に成り、発酵熱が少なくなってハウス内に排出される温度が低下し32°Cより低くなる。その結果、ハウス内の温度が32°C以下に調節される。
なお、発酵槽1内の温度が全体的に低い場合には前記空気調節蓋6の開閉を行う。
前記蓋4及び発酵槽1の側壁に設けた通風孔5は、空気調節蓋6を手動で開閉させて空気の調整が行えるが、この空気調節蓋6の開閉のタイミングは、前記モータ10の稼動状況を見つつ行う。該空気調節蓋6を開くと乳酸菌13に外部の空気を供給して発酵を促進させる。
この開閉についてはモータによる電動式とすることもでき、この場合には前記温度センサ9と接続して設定した温度による自動制御が可能である。
このような発酵槽1内の竹チップ12に対する通風孔5からの空気接触は、発酵槽1内の外周部側は温度が比較的低く発酵が不活発となるので、この部分の発酵を促進させるために行うものである。
前記発酵槽1内に外気を入れることで外周部側は温度は一旦低下するが、適宜蓋6を開閉することで外周部の発酵が促進され、槽内全体の均一的な発酵が実現し、この結果発酵槽1の外周部側の温度を上昇させることが可能となる。
以上のように、送風ファン8を設けた形態では、竹チップ12の発酵熱で加熱された暖気の室内への上昇気流による自然排出と送風ファン8による強制排出とが竹チップ12の発酵温度の変化により自動的に竹チップ12の発酵温度及び発酵速度を制御することが可能となり、空気調節蓋6の開閉を行うことにより発酵が遅れがちな槽内外周部側の発酵が促進される。
又、図1に示すように、前記発酵槽1の底部には側壁下部の前側及び後側に往復して突出可能とする竹チップ排出用スライダ11を設けることができる。
この形態では、前記発酵槽1の底面板17と左右の側面板1aの下端部との間に支持脚16、16を設け、前記支持脚16、16間に前記竹チップ排出用スライダ11を前後スライド可能に装着する。
該スライダ11の引き出し作業は、前側では前取手20で後側では後取手21を握って手作業で行う。
該スライダ11の内部には、分解された竹チップ12が収納され、前記発酵槽1内の全竹チップ12の底板23、24に掛かる重量は大きく、前記スライダ11を引き出すのは容易ではない。
このため、図1に示すように、左右に2分割して各個の底板23、24に納まる面積を小さく分散させることで、引き出す力が少なくて済むようにし、スライダ11を容易に引き出せるようにする。
該図1では、スライダ11を左スライダ11aと右スライダ11bとの2つに分割し形態を示しているが、該スライダ11は発酵槽の大きさに応じて多数に分割することもできる。
そして、該左スライダ11aと右スライダ11bは、図5に示すように、底板23、24の全体の長さは前記発酵槽1の底部の2倍程の長さとし、前板29、31と後板30、32間の中間に中央隔壁22a、22bを設ける。
該中央隔壁22a、22bと、前板29、31と、内側板25、27、外側板26、28と、後板30、32とは前記支持脚16、16間の高さとほぼ等し高さとする。
又、前記スライダ11を出没させたとき前記中央隔壁22a、22b、前板29、31及び後板30、32の上端辺と前記発酵槽1の前面板下端部1e及び後面板下端部1fとは接触せずにできるだけ近接可能となる高さに設定する。
そして、前記スライダ11が前後いずれか一方へ引き出されたとき、図5の(イ)、(ロ)及び(ハ)に示すように、中央隔壁22a、22b及び前板29、31及び後板30、32で発酵槽1の底部が殆ど密閉状態となるようにする。
次に竹チップの入れ替え作業を説明する。
先ず、図5の(イ)に示すように、蓋3を開けて前記発酵槽1に竹チップ12が乳酸菌13を混合して槽内一杯となるまで投入され、発酵槽1の底部では前板29、31、内側板25、27、外側板26、28及び後板30、32とに囲われてスライダ11内に納められる。
数ヶ月間発酵が行われハウス内の暖房を継続し、竹チップ12は乳酸菌13等により分解されて発熱が止み発酵が終了したら、竹チップ12を新しいものに入れ替える。
竹チップ12の入れ替えは、図5の(イ)に示す状態から図5の(ロ)に示す状態に、前記スライダ11を後側に引き出す。
すると、前記スライダ11内の竹チップ12は前記発酵槽1の後面板下端部1fで上部が摺り均され、上面が水平となって発酵槽1の後側に引き出される。
次に、図5の(ハ)に示すように、引き出された該スライダ11内の竹チップ12を外に全部掻き出し、中を空にする。
このとき中央隔壁22で隔絶された前側のスライダ11内には前記発酵槽1下部の竹チップ12が落下し、その後前記発酵槽1全部の竹チップ12が自重で下降する。
すると、図5の(ハ)に示すように、前記発酵槽1内の竹チップ12上の空間が広くなるので、前記蓋3を開いて、そこに新しい竹チップ12を補充し、前記蓋3を閉めることで、簡単に新しい竹チップ12の追加補充ができるようになる。
又竹チップ12を全部入れ替える場合には、前記スライダ11を前に引き出すことで、後側に引き出したときと同様にスライダ11内の竹チップ12が前記発酵槽1の前面板下端部1eで上部が摺り均されて引き出される。
次に、引き出された該スライダ11内の竹チップ12を外に全部掻き出し、中を空にする。
このとき中央隔壁22で隔絶された後側のスライダ11内には前記発酵槽1下部の竹チップ12が落下し、その後前記発酵槽1全部の竹チップ12が自重で下降する。
このように、前記スライダ11を前後に引き出し、スライダ11内の竹チップ12を外に全部掻き出して中を空にする作業を何回も繰り返せば、最終的に前記発酵槽1内の竹チップ12は全部掻き出すとこが可能となる。
そして空になった発酵槽1内には前記蓋3を開いて、乳酸菌13を混合した新しい竹チップ12を満杯に投入すれば、竹チップ12の入れ替え作業が完了する。
本考案は、竹チップを発酵させて得られる発酵熱を農業用ハウスの暖房に利用するものであるが、発酵させる材料は竹チップ以外にも、草や木材チップ等の植物性の発酵材料を混合した場合であっても発酵熱が得られるものであれば、それらについても広く利用することが可能である。
1 発酵槽
1a 側面板
1b 前面板
1c 後面板
1d 開口部
1e 前面板下端部
1f 後面板下端部
2 断熱材
3 蓋
4 断熱材
5 通風孔
6 空気調節蓋
7 送風パイプ
7a 上端部
7b 下端部
7c 屈曲部
8 送風ファン
9 温度センサ
10 モータ
11 竹チップ排出用スライダ
11a 左スライダ
11b 右スライダ
12 竹チップ
13 乳酸菌
15 ファン接続用パイプ
16 支持脚部
17 底面板
18 ヒンジ
19 蓋取手
20 前取手
21 後取手
22a 中央隔壁
22b 中央隔壁
23 底板
24 底板
25 内側板
26 外側板
27 内側板
29 前板
30 後板
31 前板
32 後板
33 電線

Claims (5)

  1. 発酵槽内で発酵させた竹チップの発酵熱による暖房装置であって、
    竹チップを収納するための断熱材で被覆した発酵槽と、
    該発酵槽上部の開口部に設けた断熱材で被覆した蓋と、
    該発酵槽の側壁下部に配設した開口部から側壁上部に配設した開口部へと、該発酵槽内に発生した竹チップによる発酵熱を吸収すると共にその吸収熱で加熱された暖気を自然上昇させ得る登り傾斜を有して屈曲する送風パイプと、
    を備えて成ることを特徴とする竹チップの発酵熱による暖房装置。
  2. 請求項1に記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、
    送風パイプ下端部の開口部に、直接又はファン接続用パイプを介して接続されたモータで回転する送風ファンと、
    発酵槽の内部に設けた温度センサと、
    該温度センサと前記モータとを接続する電線に設けられ、前記温度センサで感知された発酵温度が上限の設定温度以上となったらモータの稼動をオンとし、下限の設定温度以下となったらモータの稼動をオフとするモータ制御回路と、
    から成り、竹チップの発酵熱で加熱された暖気の室内への上昇気流による自然排出と送風ファンによる強制排出とを制御可能としたことを特徴とする竹チップの発酵熱による暖房装置。
  3. 請求項1又は2に記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、
    発酵槽の側壁及び蓋に通風孔を散在状態で複数設けると共に該通風孔を開閉可能な空気調節蓋を設けたことを特徴とする竹チップの発酵熱による暖房装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれかに記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、
    発酵槽の底部に、設定した容量の竹チップを収納して発酵槽の側面から水平に出没可能とした竹チップ排出用スライダを備え、該スライダの出没で竹チップを発酵槽から排出可能としたことを特徴とする竹チップの発酵熱による暖房装置。
  5. 請求項1から4のうちいずれかに記載の竹チップの発酵熱による暖房装置において、
    竹チップに乳酸菌を散布混合したことを特徴とする竹チップの発酵熱による暖房装置。
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