JP3188486U - 太陽光パネル設置台 - Google Patents
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Abstract
【課題】枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策のできる太陽光パネル設置台を提供する。
【解決手段】節の入った桧の間伐材製の土台用部材4、柱用部材5及び梁用部材を備えた枠組み構造をなす設置台本体2と、この設置台本体の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面を設けた屋根用部材3とを備えてなる。このようなものであれば、従来の金属フレーム製のものに比べて、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策を行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】節の入った桧の間伐材製の土台用部材4、柱用部材5及び梁用部材を備えた枠組み構造をなす設置台本体2と、この設置台本体の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面を設けた屋根用部材3とを備えてなる。このようなものであれば、従来の金属フレーム製のものに比べて、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策を行うことができる。
【選択図】図1
Description
本考案は、上面に太陽光パネルを設置するための太陽光パネル設置台に関するものである。
従来、太陽光パネル設置台として、スチールやアルミニウム等金属製のフレーム材を組み立てたものが種々用いられている(例えば、下記特許文献1を参照)。
このような太陽光パネル設置台は、上面の太陽光パネルが太陽光を効率よく受け取れるようにするべく、建物等に遮られることのない広い土地に設置されていることが多い。そのため、天候が不安定なときには、太陽光パネル設置台上に落雷することがある。このような事情があるため、従来の金属製のフレーム材を組み立てた太陽光パネル設置台では、太陽光パネルからフレーム材への導電性を確保することで、落雷などの異常電流を地面に流すような構造を採用していた。
しかしながら、このような構造はフレーム材の形状や固定部材の設計の自由度を損ねてしまうきらいがあった。
本考案は、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策のできる太陽光パネル設置台を提供することを目的とする。
本考案は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本考案に係る太陽光パネル設置台は、節の入った桧の間伐材製の土台用部材、柱用部材及び梁用部材を備えた枠組み構造をなす設置台本体と、この設置台本体の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面を設けた屋根用部材とを具備してなることを特徴とする。
このようなものであれば、従来の金属製のフレーム材を用いて作られた太陽光パネル設置台に比べて、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策ができる太陽光パネル設置台を提供し得る。
前記設置台本体は、主として三寸角材を用いて作られたものが好ましい。
前記設置台本体の具体的な一態様としては、基礎上に固定される前記土台用部材と、この土台用部材上に立設された複数本の前記柱用部材と、これら柱用部材間に架設された前記梁用部材とを備えたものが挙げられる。
前記複数本の柱用部材が、前記設置台本体の一端側から他端側に向かって段階的に高くなるように加工されたものであり、前記屋根用部材が、前記設置台本体の一端側から他端側に向かって漸次上昇するように傾斜したものが具体的な一態様として挙げられる。
前記設置台本体は、前記柱用部材により区画された複数の空間を備えたものが好ましい。
前記設置台本体の具体的な一態様としては、特定の空間を壁により囲繞して部屋を形成しているものが挙げられる。
本考案は、以上のような構成であるから、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策のできる太陽光パネル設置台を提供することができる。
以下、本考案の第1実施形態につき、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態の太陽光パネル設置台1は、太陽光パネルPを載置するためのもので、平面視矩形状で短手寸法が約4〜5m、長手寸法が約7〜8m、高さが約3mの大きさ、すなわち、当該太陽光パネル設置台1内に人が入ることが可能な大きさを有してなる。具体的には、この太陽光パネル設置台1は、節の入った桧の間伐材製の土台用部材4、柱用部材5及び梁用部材6を備えた枠組み構造をなす設置台本体2と、この設置台本体2の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面31を設けた屋根用部材3とを具備してなる。本実施形態の太陽光パネル設置台1上には、複数の太陽光パネルPが設置される。具体的には、短手方向に4枚、長手方向に4枚がそれぞれ配置されて、合計16枚の太陽光パネルPが太陽光パネル設置台1上に載置されている。
前記設置台本体2は、前記設置台本体2が、基礎上に固定される前記土台用部材4と、この土台用部材4上に立設された複数本の柱用部材5と、これら柱用部材5間に架設された梁用部材6とを備えたものである。
前記土台用部材4は、コンクリート製の基礎の上に配される枠状のもので、三寸角材を用いて作られている。土台用部材4は、桧の間伐材のみによって形成されたものであって、図示しない複数箇所に大小の節が露出しており、強度的に問題のない程度の死節や虫食い穴等も混ざったものである。この土台用部材4には、防腐剤を添加してある。
前記各柱用部材5は、前記土台用部材4の上に配されるもので、三寸角材を用いて作られている。柱用部材5は、桧の間伐材のみによって形成されたものであって、図示しない複数箇所に大小の節が露出しており、強度的に問題のない程度の死節や虫食い穴等も混ざったものである。この柱用部材5には、防腐剤を添加してある。複数本の柱用部材5は、前記設置台本体2の一端21側から他端22側に向かって段階的に高くなるように加工されたものである。なお、太陽光を効率よく受け取るべく、一端21側が南側に位置し、他端22側が北側に位置するように設定されている。
前記梁用部材6は、前記柱用部材5の上部に配されるもので、三寸角材等を用いて作られている。詳述すれば、梁用部材6は、複数の隣接する柱用部材5の上部に水平な状態で支えられ、当該太陽光パネル設置台1の長手方向に沿う中間梁用部材61と、複数の隣接する柱用部材5の上端に水平な状態で支えられ、当該太陽光パネル設置台1の短手方向に沿う上端梁用部材62とを備えてなる。中間梁用部材61は、短手方向両端側の柱用部材5に沿ってそれぞれ配される2本の五寸角材と、短手方向中間部の柱用部材5に沿って配される1本の三寸角材とを用いて作られている。上端梁用部材62は、長手方向両端側及び中間部の柱用部材5に沿ってそれぞれ配される3本の三寸角材を用いて作られている。また、この上端梁用部材62の上面側には、屋根用部材3を受けるための梁用部材63が配されており、この梁用部材63は、短手方向に一定の間隔をあけて長手方向に沿って配される複数本の二寸角材を用いて作られている。各梁用部材6は、桧の間伐材のみによって形成されたものであって、図示しない複数箇所に大小の節が露出しており、強度的に問題のない程度の死節や虫食い穴等も混ざったものである。これら各梁用部材6には、防腐剤を添加してある。
しかして、設置台本体2は、前記複数の柱用部材5により区画された複数の空間S1、S2、S3を備えてなる。本実施形態では、設置台本体2の一端21側に形成され14本の柱用部材5により囲まれた第1の空間S1と、設置台本体2の他端22側に形成され14本の柱用部材5により囲まれた第2の空間S2と、前記第1の空間S1及び第2の空間S2の側方に形成され14本の柱用部材5により囲まれた第3の空間S3とを備えてなる。なお、図示していないが、本実施形態では、前記設置台本体2が、特定の空間を壁により囲繞して部屋を形成している。具体的には、第2の空間S2を囲むようにして配されたガラス窓付きの壁が配されており、空間S2の内部側に柱用部材5が露出するように構成されている。
前記屋根用部材3は、前記梁用部材6の上部に配されるもので、例えばトタン等の1枚の金属製平板材を用いて作られている。屋根用部材3は、前記設置台本体2の一端21側から他端22側に向かって漸次上昇するように傾斜したものである。
以上説明したように、本実施形態にかかる太陽光パネル設置台1は、節の入った桧の間伐材製の土台用部材4、柱用部材5及び梁用部材6を備えた枠組み構造をなす設置台本体2と、この設置台本体2の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面31を設けた屋根用部材3とを具備してなる。このようなものであるため、従来のスチール等金属製のフレーム材製のものに比べて、枠組み構造の設計の自由度を損ねることなしに落雷対策ができる。すなわち、設置台本体2が桧の間伐材のみによって作られているので、従来のスチール製の設置台に比べて雷の被害に遭いにくい。その上、設置台本体2が桧の間伐材製のものであるため、スチール製のものに比べて製造時のCO2の排出量を削減し、地球の温暖化の防止にも寄与する。従来は、耐久性、工法、コスト等の理由から、太陽光パネル設置台の大部分をスチール製としているものが多い状況であるが、本実施形態のような桧の間伐材製の太陽光パネル設置台1は、以上に説明したような比較優位性を有している。
さらに、このような桧の間伐材の利用は、山を守り、国土を保全し、水資源を確保するのに重要な役割を担っている。すなわち、人工林は、過密に植えたものを適宜間引いていくことで良質の木材を得るため、その過程で大量の間伐材が発生する。間伐を行わないと、木々が生い茂って地表面に光が届かないため下草が発生せず、下草が発生しないと土壌浸食が進み土砂災害を引き起こす等の影響が生じる。間伐材の利用が促進されれば、このような下草の育成による土砂の流出災害抑制など、森林における種々の問題解決を図ることができるという優れた効果を奏する。また、桧の間伐材の利用は、地元に林業や、パネル設置の雇用を生み出し、地域の活性化に寄与する。また、景観上からも、人の目に優しく、自然の風景の中に、よく調和する。
以上のような様々な観点から見れば、事業を展開する際にコストや採算性等経済的な観点のみからではなく、金属製のものと比べて多少コスト面で高くついても、広く環境問題や地域活性化問題等を勘案した社会事業として展開するための一助として、本実施形態の太陽光パネル設置台1を利用することができる。
また、桧は、乾燥性がよく柔らかく軽いが、耐水性、耐久性に富み、強度が高いという性質を持つ。現在の太陽光発電の買取制度期間が20年であり、太陽光パネルPの耐用年数は約30年であるが、桧の間伐材製の太陽光パネル設置台1は十分にそれらの期間に対応し得るものである。
特に、桧は、一般に高価な材料であるものの、このような間伐材を用いることで、コストをある程度抑えつつ、天然の木材の触感、質感や香りを提供することもできる。すなわち、桧には、光沢がある木肌の白さと独特の香りがあるとともに、リラックスを促す成分(ヒノキチオール)が含まれており、これには防虫効果もある。
また、桧の間伐材が節を有しているので、節部分が他の部分に比べて固く、部材全体としても剛性を有する。さらに、節付近からヤニが出ることにより、部材が比較的腐りにくいという効果もある。
前記設置台本体2が、主として三寸角材を用いて作られたものであるので、間伐材を加工しやすく、かつ、強度を保つこともできる。すなわち、人工林では植林後約5年に1回程度の割合で間引きを行うが、このとき間引きされた間伐材の大きさは、長さは5メートル程度まで、直径は数センチから20センチ前後までのものがほとんどである。そのため、このような小サイズの、通常の建材に用いにくい木材を有効利用できる。
さらに、設置台本体2に使用される部材が略正方形状の断面を有する角材であるため、板材を用いたものと比べて燃えにくく、表面が炭化すればそれ以上は燃えないため、耐火性にも優れている。また、平板状の板材では経年劣化による反り返り等の歪みが生じやすいが、部材の断面が略正方形状であるため、反り難いという効果を有する。
前記設置台本体2が、基礎上に固定される前記土台用部材4と、この土台用部材4上に立設された複数本の柱用部材5と、これら柱用部材5間に架設された梁用部材6とを備えたものであるので、風雨にさらされる屋外に長期間配置されても、比較的重量のある太陽光パネルPをしっかりと支え続けることができる。
前記複数本の柱用部材5が、前記設置台本体2の一端21側から他端22側に向かって段階的に高くなるように加工されたものであり、前記屋根用部材3が、前記設置台本体2の一端21側から他端22側に向かって漸次上昇するように傾斜したものである。そのため、屋根用部材3の太陽光パネル設置面31を太陽光を受けやすい角度に設定することができるとともに、太陽光パネルP上に雨水等が溜まりにくい構造にすることができる。
前記設置台本体2が、前記柱用部材5により区画された複数の空間S1、S2、S3を備えたものであるので、各空間S1、S2、S3を種々の用途に利用できる。
前記設置台本体2が、特定の空間S2を壁により囲繞して部屋を形成しているので、部屋内は風雨から守られる。そのため、部屋内を人の利用スペースとして使用したり、もしくは、太陽光パネルPの発電装置等の保管スペースとして使用したりすることができる。
次に、本考案の第2実施形態にかかる太陽光パネル設置台1について、図6〜図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一またはこれに準ずる部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の太陽光パネル設置台1は、太陽光パネルPを載置するためのもので、平面視略正方形状をなす各辺の寸法が約3.5〜4m、高さが約1.5mの大きさを有しており、第1実施形態のものに比べてコンパクトな形状をなしている。本実施形態の太陽光パネル設置台1上には、複数の太陽光パネルPが設置されており、2枚×4枚の合計8枚の太陽光パネルPが太陽光パネル設置台1上に載置されている。
前記設置台本体2は、前記設置台本体2が、基礎上に固定される前記土台用部材4と、この土台用部材4上に立設された複数本の柱用部材5と、これら柱用部材5間に架設された梁用部材6と、前記柱用部材5間に斜めに架設された複数本の筋交い用部材7とを備えたものである。本実施形態の設置台本体2は、全てが三寸角材を用いて作られている。
前記各筋交い用部材7は、一端側を土台用部材4側に固定するとともに他端側を梁用部材6側に固定して柱用部材5間に配されるもので、三寸角材を用いて作られている。各筋交い用部材7は、桧の間伐材のみによって形成されたものであって、図示しない複数箇所に大小の節が露出しており、強度的に問題のない程度の死節や虫食い穴等も混ざったものである。これら各筋交い用部材7には、防腐剤を添加してある。
前記梁用部材6は、前記柱用部材5の上部に配されるもので、三寸角材を用いて作られている。詳述すれば、梁用部材6は、複数の隣接する柱用部材5の上部に水平な状態で支えられ、当該太陽光パネル設置台1の一辺に沿う中間梁用部材61と、複数の隣接する柱用部材5の上端に水平な状態で支えられ、当該太陽光パネル設置台1の他辺に沿う上端梁用部材62とを備えてなる。各梁用部材6は、桧の間伐材のみによって形成されたものであって、図示しない複数箇所に大小の節が露出しており、強度的に問題のない程度の死節や虫食い穴等も混ざったものである。これら各梁用部材6には、防腐剤を添加してある。
このようなものであれば、第1実施形態と同一またはこれに準じた効果を得ることができる。さらに、第1実施形態のものと比べて比較的コンパクトであるため、組み立てた状態での持ち運びが可能となり、設置場所の選択の自由度を向上させ、設置作業を簡略化させることができる。
なお、本考案は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、太陽光パネルの枚数及び形状等は、図示したものに限られず種々変更可能である。
設置台本体は、組み立てた状態で基礎上に配されるものの他、現場で組み立てるものであってもよい。また、土台用部材、柱用部材、梁用部材の大きさ、形状、配置等は図示したものの他、種々変更可能である。特に、上述した第1実施形態では、保温性を向上させるべく梁用部材を重ねるように配していたが、このようなものには限られず、支柱の上端に直接屋根用部材を取り付けるようにしたものであってもよい。
屋根用部材の素材や大きさ、形状等はどのようなものであってもよく、その上面全体を太陽光パネル設置面としたものであってもよい。
その他、本考案の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1…太陽光パネル設置台
2…設置台本体
21…一端
22…他端
3…屋根用部材
31…太陽光パネル設置面
4…土台用部材
5…柱用部材
6…梁用部材
S1、S2、S3…空間
2…設置台本体
21…一端
22…他端
3…屋根用部材
31…太陽光パネル設置面
4…土台用部材
5…柱用部材
6…梁用部材
S1、S2、S3…空間
Claims (6)
- 節の入った桧の間伐材製の土台用部材、柱用部材及び梁用部材を備えた枠組み構造をなす設置台本体と、この設置台本体の上を覆うように設けられ上面に太陽光パネル設置面を設けた屋根用部材とを具備してなることを特徴とする太陽光パネル設置台。
- 前記設置台本体が、主として三寸角材を用いて作られたものである請求項1記載の太陽光パネル設置台。
- 前記設置台本体が、基礎上に固定される前記土台用部材と、この土台用部材上に立設された複数本の前記柱用部材と、これら柱用部材間に架設された前記梁用部材とを備えたものである請求項1または2記載の太陽光パネル設置台。
- 前記複数本の柱用部材が、前記設置台本体の一端側から他端側に向かって段階的に高くなるように加工されたものであり、前記屋根用部材が、前記設置台本体の一端側から他端側に向かって漸次上昇するように傾斜したものである請求項1、2または3記載の太陽光パネル設置台。
- 前記設置台本体が、前記柱用部材により区画された複数の空間を備えたものである請求項1、2、3または4記載の太陽光パネル設置台。
- 前記設置台本体が、特定の空間を壁により囲繞して部屋を形成している請求項5記載の太陽光パネル設置台。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3188486U true JP3188486U (ja) | 2014-01-23 |
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