JP3188416B2 - ヒューム粉塵類の回収機 - Google Patents
ヒューム粉塵類の回収機Info
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Description
に発生するヒューム粉塵やその他の微粉塵類を回収する
回収機に関する。
吸着機能を組み合わせ、大風量型のターボファン、プレ
ートファン等のブロワーを用いてヒューム粉塵や石材研
摩作業等において発生する微粉塵を補集するように構成
した集塵装置は、従来から使用されている。それらの集
塵装置は、凡そ風量約10〜20m3/分、最大負圧20
0〜100mmAqの性能を有するところ、フィルター
に目詰まりを生ずると、風量が極度に低下してヒューム
が吸入されなくなることがある。しかして、フィルター
の目詰まりを予防するためにメッシュ3〜0.3μm程
度のフィルターが用いられているが、アーク溶接時に発
生する1〜0.01μmの極微細なヒューム粉塵は上記
フィルターを容易に通過してしまうので、回収効率につ
いては約99.7%である。
置において、フィルターを通過する風速を0.01m/秒
程度とするように製作すればヒューム粉塵類の回収効率
は約99.9%に向上するところ、装置自体が大型化す
るのみならず、稼働時間の経過に比例してフィルターの
目詰まりが進行するという新たな問題が生ずる。また、
回収直後におけるヒューム粉塵類は僅かに粘性があるの
で、フィルターの表面に付着して目詰まりを発生するこ
とが各種実験により明らかにされている。特にアーク溶
接作業時に発生するヒューム粉塵は人体に有害とされ、
作業者が長期間にわたってそれを吸い込むと、じん肺の
要因ともなる。このため、そのヒューム粉塵を作業者が
できるだけ吸い込まないように対処する機器の性能につ
いては、労働環境の観点からも重要な課題と言えよう。
しかしながら、上記した従来の集塵装置においては、一
般的に安全レベルとされる99.9%の回収効率を確保
することが困難な状況であり、高回収効率を達成するヒ
ューム粉塵類の回収機の実現が要望されていた。
効率を向上すると共に小型軽量化を図ったヒューム粉塵
類の回収機を提案することにある。
に請求項1に記載のヒューム粉塵類の回収機は、ヒュー
ム粉塵類を補集する補集部を先端に設けた少なくとも1
本の可撓性ホースと、ペットボトルの粉砕物たる固形片
を化学繊維製織布の袋に詰めた第1フィルターを設けた
第1スクリーンと、表面にテフロンコーティングを施し
たメッシュ0.1〜0.5μmの襞状不織布を用いて円筒
形に形成された第2フィルターを設けた第2スクリーン
と、機枠上に設置された正逆切替運転可能な容積形ブロ
ワーとを順次直列に連結し、該容積形ブロワーの正転運
転時に前記補集部からヒューム粉塵類の補集を行い、か
つその逆転運転時に外気を前記スクリーン内に夫々吐出
させて各フィルターを洗浄するように設け、その洗浄に
より沈降したヒューム粉塵類を回収する取り出し容器を
前記スクリーンの少なくとも一方に着脱自由に設けてな
るヒューム粉塵類の回収機であって、前記第1フィルタ
ー内のペットボトルの固形片中に弾力性を有する荒目合
成シートを適宜埋設し、上記容積形ブロワーの正逆切替
運転による圧力変動作用により前記ペットボトルの固形
片に振動を付与して同固形片に付着するヒューム粉塵類
が剥離されるように構成したことを特徴とする。
載した発明は、請求項1に記載のヒューム粉塵類の回収
機において、前記容積形ブロワーの逆転運転時に逆流す
る外気を遮断するためのバタフライ形逆止弁が内蔵され
たスパッタトラップを、前記可撓性ホースと第1スクリ
ーン又は第2スクリーンの吸込側との間に取り付け、吸
入されるスパッタの回収容器をこのスパッタトラップに
着脱自由に設けたことを特徴とする。
載した可搬式のヒューム粉塵類の回収機は、キャスター
付架台上に設置された正逆切替運転可能な容積形ブロワ
ーの吸込側に、表面にテフロンコーティングを施したメ
ッシュ0.1〜0.5μmの襞状不織布を用いて円筒形に
形成されたフィルターを設けたスクリーンと、前記容積
形ブロワーの逆転運転時に逆流する外気を遮断するため
のバタフライ形逆止弁を内蔵したスパッタトラップと、
ヒューム粉塵類を補集する補集部を先端に設けた少なく
とも1本の可撓性ホースとを順次直列に連結し、前記容
積形ブロワーの正転運転時に前記補集部からヒューム粉
塵類の補集を行い、かつその逆転運転時に外気を前記ス
クリーン内に吐出させてフィルターを洗浄するように設
け、その洗浄により沈降したヒューム粉塵類を回収する
取り出し容器を前記スクリーンに着脱自由に設けてなる
ことを特徴とするものである。
ューム粉塵等の微粉塵は、容積形ブロワーの正転運転に
よる負圧作用により補集部から周囲の空気と一緒に吸い
込まれて補集される。定置式のヒューム粉塵類の回収機
では2段階に配列した第1スクリーン及び第2スクリー
ンにより、コンパクトな可搬式のヒューム粉塵類の回収
機では単段のスクリーンによって微粉塵を徐々に捕捉し
て、清浄とされた空気が容積形ブロワーの吐出口から大
気側に排出される。
回収機において、フィルターにヒューム粉塵類が付着し
て目詰まりを生じたときには、容積形ブロワーの正逆切
替運転を行ない、その圧力変動作用により荒目合成シー
トの弾力性を利用してペットボトルの固形片に振動を付
与させる。これにより、ヒューム粉塵類の剥離が促進さ
れる。同様に、請求項3に記載の可搬式のヒューム粉塵
類の回収機においては、容積形ブロワーの正逆切替運転
による逆洗機能により外気を強制的にスクリーン内に吐
出させることにより、ヒューム粉塵類はフィルターから
除去される。しかして、沈降したヒューム粉塵類は取り
出し容器から適時に回収すればよい。
ワーの逆転運転時に逆流する外気を遮断するためのバタ
フライ形逆止弁を内蔵しており、該ブロワーの正転運転
時にヒューム粉塵類と共に吸入されるスパッタは、その
逆止弁に衝突落下してから回収容器に流入する。
の回収機については、任意の場所に移動可能であるの
で、ヒューム粉塵類の発生が少量の場合や狭小の場所で
の使用に最適である。
機によれば、ヒューム粉塵等の粉塵類を99.9%以上
の高い回収効率で補集することが可能となった。加え
て、容積形ブロワーの逆転運転による逆洗機能によって
各フィルターに付着したヒューム粉塵類を容易に除去
し、沈降したヒューム粉塵類を取り出し容器から適時に
回収することができ、長期間にわたり安定した集塵性能
を維持することができる。さらに、小型軽量化を図った
可搬式のヒューム粉塵類の回収機とした場合には、任意
の場所に容易に移動可能であるので利便性に優れるとい
う利点がある。
図面に基づいて説明する。図1は定置式ヒューム粉塵類
の回収機の一部を破断して示す正面図、図2は可搬式の
ヒューム粉塵類の回収機の一部を破断して示す正面図、
図3はスクリーン全体を傾斜させた可搬式のヒューム粉
塵類の回収機の一部を破断して示す正面図である。
Aの概要構成は、ヒューム粉塵等の微粉塵を補集するた
めの補集部10、第1スクリーン30、第2スクリーン
50とが順次直列に配列され、これらと正逆切替運転を
可能としたルーツブロワー60とからなる。ここでは、
容積形ブロワーとしてルーツブロワーを選択して説明す
るが、その他、二軸スクリュー式ブロワー、一軸ロータ
リー式ブロワー等を使用することも可能である。
を有孔隔板31aで区画されて、吸込室32とフィルタ
ー室33とを設けている。ポリエチレン樹脂製のペット
ボトル等の粉砕物又は他のプラスチック材料からなる5
〜10mm位の大きさの薄い固形片35を化学繊維製織
布の袋37に詰めて、その固形片35中に弾力性を有す
る荒目合成シート36を適宜埋設したものを第1フィル
ター34とし、これを上記フィルター室33に充填す
る。38は上記箱体31に取り付けられた上蓋である。
その荒目合成シート36は、ウレタンフォームを発泡さ
せた素材からなる濾材であり、エバーライトSF((株)
ブリヂストン社の商品名)の製品HR−08(気泡数6
〜10、シートの厚さ10mm)を使用した。
込空気量を調節するための複数個、ここでは2個の手動
バルブ41を備えた導入管40を設け、ルーツブロワー
60の逆転運転時に逆流する外気を遮断するためのバタ
フライ形逆止弁42aが内蔵されたスパッタトラップ4
2を該手動バルブ41の入口側に夫々取り付ける。43
は吸入されるスパッタを前記逆止弁42aに衝突落下さ
せて収めるための回収容器であって、トラップ本体にね
じ込み等の手段により着脱自由に設けられている。上記
スパッタトラップ42の入口側には可撓性ホース15を
夫々接続し、該ホース15の先端にラッパ形の補集部1
0を設ける。
箱体31の下方には、ヒューム粉塵類の回収口32bを
設け、該回収口32bにゴム製の逆止弁32cを設け
る。45は該回収口32bを気密に覆うようにスナップ
ファスナー46等の手段により着脱自由に設けた取り出
し容器であって、内部に収容されるヒューム粉塵類が空
気流によって浮遊しないように幕板45aを適宜配設す
る。
はフィルター支持枠52を設け、該支持枠52に、テフ
ロンコーティングを表面に施したメッシュ0.1〜0.5
μmの襞状不織布を用いて円筒形に形成した第2フィル
ター53を装着し、その上から押え板54を取り付け
る。55は上記箱体51の吸気口51aと前記第1スク
リーン30の排気口33bとを接続する配管である。
箱体51の下方には、ヒューム粉塵類の回収口56を設
け、該回収口56にゴム製の逆止弁56aを設ける。5
7は回収口56を気密に覆うようにスナップファスナー
58等の手段により着脱自由に設けた取り出し容器であ
って、内部に収容されるヒューム粉塵類が空気流によっ
て浮遊しないように幕板57aを適宜配設する。その取
り出し容器は、前記着脱構造のほか、引き出し構造とす
ることも可能である。
に設置されたルーツブロワー60としては正逆回転の切
替運転を可能とした3葉式ルーツブロワーを用いるが、
逆回転運転時には吸込側61が吐出側になり、吐出側6
2が吸込側となる。65はルーツブロワー60の吸込側
61と、前記第2スクリーン50のフィルター支持枠5
2の排気側とを連結する吸込管である。なお、ルーツブ
ロワー60を駆動するモータ装置のインバーター起動及
びインチング運転制御を行うため、専用のシーケンスを
組み入れた電装ボックスを設けることも可能である。
転時に前記補集部10からヒューム粉塵類の補集を行
い、逆転運転時には外気を前記スクリーン50、30内
にそれぞれ吐出させて各フィルター34、53を洗浄す
るように設けた定置式ヒューム粉塵類の回収機Aが構成
される。
Bを図2に示す。このヒューム粉塵類の回収機Bは、上
記したヒューム粉塵類の回収機Aの第1スクリーン30
を除く一連の構造をキャスター付架台120に設置し、
小型化して任意の場所に移動可能に設けたものである。
具体的には、キャスター付架台120に固定した吐出側
のマフラーを兼ねた機枠121にルーツブロワー160
を取り付け、該ルーツブロワー160の吸込側161に
スクリーン150を設ける。160aはスクリーン15
0の側面に固定されたルーツブロワー160のモータで
ある。前記ヒューム粉塵類の回収機Aと同様に、そのス
クリーン150の吸気口151aに設けた吸込管140
には手動バルブ141を取り付け、該手動バルブ141
にスパッタトラップ142、可撓性ホース115を直列
に接続し、該ホース115の先端にラッパ形の補集部1
10を設ける。その他の構成部分については、同ヒュー
ム粉塵類の回収機Aの説明に用いた符号を百番台の符号
として図面に記載し、その説明を省略する。
全体を約45°の角度に傾斜させた可搬式のヒューム粉
塵類の回収機Cを示す。このヒューム粉塵類の回収機C
は、箱体251を傾斜させた以外について上記可搬式の
ヒューム粉塵類の回収機Bと同様の構造とされている。
よって、それと同一構成部分については、同ヒューム粉
塵類の回収機Aの説明に用いた符号を二百番台の符号と
して図面に記載し、その説明を省略する。
A〜Cによれば、ヒューム粉塵類を99.9%以上の高
い回収効率で補集することが可能となった。さらに、ル
ーツブロワーの逆転運転による逆流空気作用(逆洗)に
よって各フィルターに付着したヒューム粉塵類を容易に
除去し、沈降したヒューム粉塵類を取り出し容器から適
時に回収し、長期間にわたり安定した集塵性能を維持す
ることが可能である。また、小型軽量化を図った可搬式
のヒューム粉塵類の回収機とした場合には、任意の場所
に容易に移動可能であるので利便性がよい。
粉塵類の回収機A、比較例(の回収機Aにおいて、
第1フィルター内の荒目合成シートを除いたもの)、及
び可搬式のヒューム粉塵類の回収機Bについて、手動
アーク溶接作業中に連続運転テストを行った結果を図4
のグラフに示す。実験に用いた溶接棒:直径4mm 長
さ450mm、使用した溶接棒の本数:387本、ルー
ツブロワーの空気量:2.0m3/分の条件下で実験を行
った。図中、a〜eは逆洗箇所を示し、その時点におい
て各々5回のインチング運転を行った。
れも99.9%以上の高い回収効率を達成し、フィルタ
ーの目詰まりを解消・予防するための逆洗運転を適宜施
すことにより、長時間にわたって安定した真空度が得ら
れることが確認された。
して示す正面図
して示す正面図
粉塵類の回収機の一部を破断して示す正面図
て、手動アーク溶接作業中に連続運転テストを行った結
果を示すグラフ
ム粉塵類の回収機 10→補集部 15→可撓性ホース 30→第1スクリ
ーン 34→第1フィルター 35→固形片 36→荒目合成
シート 37→化学繊維製織布の袋 42→スパッタトラップ 42a→バタフライ形逆止弁 43→回収容器 45、
57→取り出し容器 50→第2スクリーン 53→第2フィルター 60→ルーツブロワー(容積形ブロワー) 110→補集部 115→可撓性ホース 142→スパ
ッタトラップ 120→キャスター付架台 150→スクリーン 15
3→フィルター 157→取り出し容器 160→ルーツブロワー(容積
形ブロワー)
Claims (3)
- 【請求項1】 ヒューム粉塵類を補集する補集部を先端
に設けた少なくとも1本の可撓性ホースと、ペットボト
ルの粉砕物たる固形片を化学繊維製織布の袋に詰めた第
1フィルターを設けた第1スクリーンと、表面にテフロ
ンコーティングを施したメッシュ0.1〜0.5μmの襞
状不織布を用いて円筒形に形成された第2フィルターを
設けた第2スクリーンと、機枠上に設置された正逆切替
運転可能な容積形ブロワーとを順次直列に連結し、該容
積形ブロワーの正転運転時に前記補集部からヒューム粉
塵類の補集を行い、かつその逆転運転時に外気を前記ス
クリーン内に夫々吐出させて各フィルターを洗浄するよ
うに設け、その洗浄により沈降したヒューム粉塵類を回
収する取り出し容器を前記スクリーンの少なくとも一方
に着脱自由に設けてなるヒューム粉塵類の回収機であっ
て、前記第1フィルター内のペットボトルの固形片中に
弾力性を有する荒目合成シートを適宜埋設し、上記容積
形ブロワーの正逆切替運転による圧力変動作用により前
記ペットボトルの固形片に振動を付与して同固形片に付
着するヒューム粉塵類が剥離されるように構成したこと
を特徴とするヒューム粉塵類の回収機。 - 【請求項2】 前記容積形ブロワーの逆転運転時に逆流
する外気を遮断するためのバタフライ形逆止弁が内蔵さ
れたスパッタトラップを、前記可撓性ホースと第1スク
リーン又は第2スクリーンの吸込側との間に取り付け、
吸入されるスパッタの回収容器をこのスパッタトラップ
に着脱自由に設けたことを特徴とする請求項1に記載の
ヒューム粉塵類の回収機。 - 【請求項3】 キャスター付架台上に設置された正逆切
替運転可能な容積形ブロワーの吸込側に、表面にテフロ
ンコーティングを施したメッシュ0.1〜0.5μmの襞
状不織布を用いて円筒形に形成されたフィルターを設け
たスクリーンと、前記容積形ブロワーの逆転運転時に逆
流する外気を遮断するためのバタフライ形逆止弁を内蔵
したスパッタトラップと、ヒューム粉塵類を補集する補
集部を先端に設けた少なくとも1本の可撓性ホースとを
順次直列に連結し、前記容積形ブロワーの正転運転時に
前記補集部からヒューム粉塵類の補集を行い、かつその
逆転運転時に外気を前記スクリーン内に吐出させてフィ
ルターを洗浄するように設け、その洗浄により沈降した
ヒューム粉塵類を回収する取り出し容器を前記スクリー
ンに着脱自由に設けてなることを特徴とする可搬式のヒ
ューム粉塵類の回収機。
Priority Applications (1)
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Country Status (1)
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CN111871085A (zh) * | 2020-08-24 | 2020-11-03 | 衡阳嵘昇生物颗粒有限公司 | 一种木料加工粉尘收集装置 |
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1998
- 1998-03-31 JP JP10552598A patent/JP3188416B2/ja not_active Expired - Lifetime
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