JP3188183B2 - 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置 - Google Patents

燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置

Info

Publication number
JP3188183B2
JP3188183B2 JP06100696A JP6100696A JP3188183B2 JP 3188183 B2 JP3188183 B2 JP 3188183B2 JP 06100696 A JP06100696 A JP 06100696A JP 6100696 A JP6100696 A JP 6100696A JP 3188183 B2 JP3188183 B2 JP 3188183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
optical unit
fuel assembly
fuel number
automatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06100696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09257982A (ja
Inventor
広実 坂本
博将 平川
孝司 菊池
敬二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP06100696A priority Critical patent/JP3188183B2/ja
Publication of JPH09257982A publication Critical patent/JPH09257982A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3188183B2 publication Critical patent/JP3188183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Character Input (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所の再
処理工場にて燃料貯蔵プールに貯蔵されている使用済燃
料集合体の燃料番号を自動的に読み取る燃料番号自動読
取装置、並びに、特に掛かる装置に使用するに適した光
学ユニットと文字認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、原子力発電所の燃料である燃
料集合体は、原子炉容器中、並びに、使用済燃料集合体
を貯蔵保管する燃料貯蔵プールにおいても、通常、水中
に起立姿勢で保持されている。かかる水中に起立姿勢で
保持される燃料集合体を確認するために、燃料集合体に
は、いわゆる、燃料番号が刻印されており、この刻印さ
れた燃料番号を読み取ることにより、燃料集合体を確認
している。
【0003】このような燃料集合体の燃料番号を確認の
ための、原子炉容器や燃料貯蔵プール中で読み取る作業
は、これまで、水面上の燃料取扱装置から作業員が直接
目視により読取る方法が行われており、また、かかる作
業を自動化して人為ミスをなくするため、例えば特開昭
63−191998号公報により、水中カメラを用いて
燃料集合体の燃料番号を読み取る方法が既に提案され、
また、既に行われている。
【0004】また、従来の技術による燃料集合体の燃料
識別番号を撮影する方法としては、特開昭63−191
998号公報が既に知られている。また、例えば、特開
昭63−225192号公報によれば、原子炉容器内で
の燃料集合体の確認を行うため、水中カメラと水中照明
とを燃料集合体取扱い用マニプレータクレーンにより把
持可能なように燃料集合体類似形状とし、この水中カメ
ラからの映像と、さらに、マニプレータクレーンのテレ
ビカメラからの映像を共に同時にモニタ画面に表示し、
録画を可能にした燃料集合体炉内配置検査装置が知られ
ている。さらに、特開昭64−79891号公報によれ
ば、その配置構造は不明ではあるが、燃料集合体のタイ
プレート表面に刻印された刻印文字をTVカメラで映像
として読み取り、これを、いわゆる画像処理技術により
文字認識する燃料番号自動読取装置が知られている。さ
らに、特開平4−323599号公報によれば、テレビ
カメラ等の画像入力装置を原子炉の炉心上部に配置し
て、多数の燃料集合体を同時に画像入力し、この入力し
た画像信号を、刻印部の切出し、文字部の強調、文字の
抽出、文字認識からなる画像処理を行って燃料集合体の
各々の番号を読み取る燃料集合体炉内配置の高速検査方
法が知られている。加えて、特開平7−12984号公
報によれば、燃料集合体を把持するグリッパを備えたマ
ストチューブとは個別に配置された水中テレビマスト
に、スイング装置を介して回動自在に取り付けられた、
照明装置付きのズームテレビカメラを、燃料集合体取扱
モードと番号確認モードとに切り替え、もって、燃料集
合体取扱作業の監視、または、燃料集合体の番号の確認
を行う水中カメラ装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術になる燃料番号自動読取装置あるいは方法等で
は、特に、再処理工場での燃料集合体から燃料番号の読
取作業を行う上での考慮は十分ではなかった。
【0006】すなわち、再処理工場において計量管理さ
れている燃料集合体の燃料番号を自動で読み取る作業を
行う場合には、燃料棒の装荷を行うための燃料取扱装置
の伸縮管の先端のグラップル(把持機)に、燃料番号を
撮影するための水中カメラ等の光学系機器を取り付ける
ことが行われるが、その際、カメラ等をグラップルに取
り付けるためには、燃料貯蔵用プールを囲むフロア上で
光学機器を当該グラップルに取り付ける作業を行うこと
となる。しかしながら、再処理工場においては、通常の
発電プラント等と比べ、燃料貯蔵用プールのフロア上の
空間、すなわち、フロア上でのグラップルとフロア床面
との間の間隙は極端に狭い。
【0007】また、再処理工場では、燃料番号自動読取
作業の撮影対象となる燃料集合体は、使用済みのもので
あるので、仰角が小さい照明位置に配置する必要があ
る。そのため、照明灯の下方先端からグラップルとの取
り合い部分の上方先端までの長さを確保する必要がある
が、しかしながら、この長さを確保したままでは、フロ
ア上にてグラッブルに光学系機器を取り付け、もしく
は、取り外しを行うことは物理的にも困難であった。
【0008】さらに、再処理工場においては、国内の沸
騰水型原子炉(BWR)からの使用済み燃料だけでな
く、加圧水型原子力発電所(PWR)からの使用済み燃
料をも保管しており、これらの双方に対応しなければな
らない。しかしながら、これらBWRの使用済み燃料を
把持するためのBWR用のグラップルと、PWR用のグ
ラップルとでは、その形状が異なっている。そのため
に、片方専用の取り合い部では、双方の燃料番号を確認
することは因難となってしまう。
【0009】加えて、BWR用燃料集合体の燃料番号
は、そのハンドル部の上面の中心にのみ刻印されてお
り、かつ、再処理工場では、これらの燃料集合体は規則
的に貯蔵されている。そのため、BWR用燃料集合体で
は、どの燃料集合体に対しても、固定したカメラ撮影範
囲にて対応することが出来る。しかしながら、PWR燃
料においては、その燃料番号の刻印場所が1カ所ではな
く、かつ、その刻印文字も小さいものも含まれるため、
上記のようなカメラ撮影範囲を一つに固定した方法では
その読み取りが困難であった。さらに、PWR燃料集合
体の上面に刻印された燃料番号を読み取るためには、後
にも詳述するが、それを内部に収納するためのラックに
よる照明光遮断の恐れもあった。
【0010】また、これら一連の燃料番号自動読取装置
は、再処理工場のみにて使用されるものではなく、さら
には、BWR、PWR双方の原子力発電所にても使用で
きることが望まれる。そのため、これらの燃料番号自動
読取装置では、プラントにより、それぞれ、特有の撮影
環境があるが、この特有の撮影環境に柔軟な対応出来る
ようにすることが望まれていた。
【0011】さらに、撮影した画像から燃料番号を認識
するための方法としては、従来、人間の視覚によってい
たが、上記の従来技術にもあるように、撮影した画像を
画像処理して文字認識を行うことが提案されており、人
為ミスを排除するためにも、かかる燃料番号の文字認識
を自動化することが強く望まれている。なお、この文字
認識を行う手段については、専用基盤を有する文字認識
装置を用いるものや、ソフトウェアによる方法がある。
しかしながら、上述のように、プラントにより異なる特
有の撮影環境に柔軟に対応して、燃料番号自動読取装置
により撮影した画像から確実に燃料番号を認識すること
が可能な文字認識装置が強く望まれていた。また、文字
認識を行う手段については、従来のソフトウェアによる
文字認識方法では、専用基盤を有する文字認識装置と比
較して処理速度が遅くなるなどの問題点があった。
【0012】そこで、本発明では、上記の従来技術にな
る種々の燃料番号自動読取装置における問題点を解消し
た燃料番号自動読取装置、並びに、それに使用する光学
ユニットと文字認識装置を提供することにある。
【0013】すなわち、本発明では、特に再処理工場の
ような狭隘な場所でも、伸縮管先端の異なる種類の燃料
集合体用のグラップルにも容易に取り付けることが可能
で、格納構造の異なる燃料集合体に対しても確実にその
刻印文字である燃料番号を撮影することが可能な、さら
には、異なる撮影環境にも柔軟に対応して、その撮影画
像より確実に文字や記号を認識することの可能な燃料番
号自動読取装置並びにそれに使用する光学ユニットと文
字認識装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的を達
成するため、本発明によれば、まず、原子力発電用の燃
料集合体を水中で起立姿勢にて保持している燃料貯蔵プ
ールにおいて、2体の水中カメラと、3体の水中照明灯
と、それらを保持する本体と、これらを水中にて把持す
るためのアダプタとからなる光学ユニットを備え、さら
に、前記水中カメラにて撮影した映像より前記燃料集合
体に刻印された燃料番号を自動的に読み取るための文字
認識装置とを備えた燃料番号自動読取装置が提案され
る。
【0015】また、上記の本発明の目的を達成するた
め、本発明によれば、水中に起立姿勢にて保持されてい
る燃料集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の
画像を光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を
基に、文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を
自動的に認識する燃料番号自動読取装置であり、かつ、
前記光学ユニットは、水中カメラと、前記水中カメラの
撮像方向を照明するための照明灯を備えたものにおい
て、前記光学ユニットの前記水中カメラの撮像方向を照
明するための照明灯を、複数台配置した燃料番号自動読
取装置が提案される。
【0016】さらに、水中に起立姿勢にて保持されてい
る燃料集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の
画像を光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を
基に、文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を
自動的に認識する燃料番号自動読取装置であって、前記
光学ユニットは、水中に起立姿勢にて保持されている前
記燃料集合体の上端の一部に刻印された燃料番号の画像
を撮影するための水中カメラを、複数台配置している燃
料番号自動読取装置が提案される。
【0017】加えて、水中に起立姿勢にて保持されてい
る燃料集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の
画像を光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を
基に、文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を
自動的に認識する燃料番号自動読取装置であり、かつ、
前記光学ユニットは、水中カメラと、前記水中カメラの
撮像方向を照明するための照明灯を備えたものにおい
て、さらに、前記照明灯をロッドにより保持され、もっ
て、前記照明灯の高さ方向の配置を可変にした燃料番号
自動読取装置が提案される。
【0018】本発明によれば、さらに、加えて、水中に
起立姿勢にて保持されている異なる種類の燃料集合体の
上端の一部に刻印表示された燃料番号の画像を撮影する
ため、水中カメラと、前記水中カメラの撮像方向を照明
するための照明灯を備え、前記異なる種類の燃料集合体
の上端をそれぞれ把持するための異なるグラップルに装
着可能な燃料番号自動読取装置のための光学ユニットで
あって、前記水中カメラと前記照明灯とを取り付けた本
体を備え、さらに、前記本体を異なるグラップルに対し
て装着可能にするためのアダプタを備えている燃料番号
自動読取装置のための光学ユニットが提案される。
【0019】そして、さらに、本発明によれば、水中に
起立姿勢にて保持されている異なる種類の燃料集合体の
上端の一部に刻印表示された燃料番号の撮影画像から当
該燃料番号を読み取る燃料番号自動読取装置のための文
字認識装置であって、前記撮影画像による前記燃料番号
の刻印凹凸の影形状を基に、当該燃料番号の文字あるい
は記号を読み取る文字認識手段を備えた燃料番号自動読
取装置のための文字認識装置も提案されている。
【0020】すなわち、上記の本発明になる燃料番号自
動読取装置、並びに、燃料番号自動読取装置のための光
学ユニット、及び、燃料番号自動読取装置のための文字
認識装置によれば、以下に詳述する実施の形態に基づい
て説明すると、本発明では、再処理工場において保管さ
れる、沸騰水型(BWR)燃料集合体、あるいは、加圧
水型(PWR)燃料集合体のいずれにもに対応すること
が出来るように、その燃料番号を撮影するための光学ユ
ニットは、複数(好ましくは2体)の水中カメラと、複
数の(好ましくは3体)水中照明灯とによって構成され
ている。光学ユニットのかかる構成によれば、特に、複
数の刻印位置を有するPWR燃料集合体の燃料番号の撮
影に有利であり、有効な画面を確保できる構造とし、さ
らには、PWR燃料集合体をその中に収納するラックに
よる照明光の遮断の恐れを排除し、燃料番号を確実に撮
影することを可能にする。また、この光学ユニットは、
アダプタを介して、BWR燃料集合体を把持するグラッ
プル、あるいは、PWR燃料集合体を把持するグラップ
ルのいずれにも、共用して取り付けることが出来ること
から、特に、BWR燃料集合体及びPWR燃料集合体を
併せて格納している再処理工場の燃料貯蔵プールにおけ
る燃料番号の確認に有利であり、経済的である。
【0021】また、上記の光学ユニットでは、その照明
灯は上下にその位置が可変であることから、設置位置を
容易に変えられる構造とすることで、特に、再処理工場
などの狭隘なエリアにおいても、容易にその取り付けや
取り外しが出来、かつ、その使用時には十分な至近距離
で、適当な仰角にて撮影できる照明配置を実現できる構
成としたことから、BWR燃料集合体やPWR燃料集合
体の燃料番号を撮影する際、それぞれ異なる撮影環境に
も柔軟に対応することが可能になる。
【0022】さらに、各種のプラントにおける文字認識
装置の柔軟性を高めるために、ソフトウェアによる文字
認識を行う装置とし、その際、通常のパターン認識用ソ
フトウェアによる文字認識では、専用のハードウェアに
よる文字認識よりはるかに長い処理時間を必要とするた
め、本発明では、特にニューラルネットを用いて高速処
理が可能な学習する文字認識装置を採用した。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。まず、
図5には、例えば原子力発電所で使用済みの核燃料を再
処理する再処理工場において、使用済みの核燃料である
燃料集合体1を貯蔵、あるいは、保管するための燃料貯
蔵プール2が示されている。この燃料貯蔵プール2には
水が満たされている。そして、この燃料貯蔵プール2内
の水中には、上記の燃料集合体1が複数、起立状態にて
保管され、管理されている。また、この燃料貯蔵プール
2の水面上面には、燃料取扱装置3が配置され、この燃
料取扱装置3は、例えばプールの両脇に設けたレール等
の上を移動可能な走行台車4上に載せられており、これ
により、図中の2つの直行する矢印の方向に、自在に移
動可能に配置されている。
【0024】この燃料取扱装置3は、後にも説明する
が、燃料集合体1を燃料貯蔵プール2内の水中の所定の
場所に収納し、あるいは、燃料集合体1に刻印された燃
料番号を確認するのに用いるため、燃料貯蔵プール2内
を上下に伸縮することの可能な伸縮管5を備えている。
また、この伸縮管5の先端には、燃料集合体1を把持す
るための装置であるグラップル6が取り付けられてい
る。そして、燃料集合体1の燃料番号を確認する際に
は、このグラップル6の先端に、後に詳細に説明する本
発明になる燃料番号自動読取装置を取り付けることとな
る。
【0025】ところで、再処理工場内において、燃料貯
蔵プール2内の水中に貯蔵あるいは保管される使用済み
燃料である燃料集合体1には、少なくとも二種類のもの
がある。すなわち、BWR型発電所で使用された使用済
み燃料である燃料集合体1’(以下単に、BWR燃料集
合体)と、PWR型発電所で使用された使用済み燃料で
ある燃料集合体1”(以下単に、PWR燃料集合体)と
である。
【0026】図6は、上記BWR燃料集合体1’が、燃
料貯蔵プール2内の水中に、複数本(この例では3本)
を起立状態にして保管されている状態の側面図を示して
いる。この図において、3本のBWR燃料集合体1’、
1’…は、それぞれ、燃料貯蔵プール2内に配置された
燃料貯蔵ラック11’、11’…の内部に挿入して保管
されている。また、この図にも示すように、これらBW
R燃料集合体1’の上端には、保管時などにおいてこれ
を上記のグラップル6により把持するための部材、いわ
ゆる、ハンドル部10aが取り付けられている。
【0027】さらに、図7には、上記BWR燃料集合体
1’の上端部の拡大図が示されている。すなわち、図7
(a)は、上記BWR燃料集合体1’の上面拡大図であ
り、図7(b)はその拡大側面図である。また、図中の
符号10aは、上記のように、ハンドル部であり、この
ハンドル部10aは、例えばSUS等の金属により形成
され、このBWR燃料集合体1’の場合においては、そ
の上端に設けられているハンドル部10aの上側表面
に、上記の燃料番号がアルファベットや数字等の文字や
記号により刻印表示されている。
【0028】図8には、上記燃料番号の刻印の一例が示
されている。図8(a)には、上記ハンドル部10aの
表面に刻印された文字「X」と「Y」が、図8(b)に
は、この刻印された文字「Y」のA−A断面が示されて
いる。なお、これらの刻印文字は、例えば刻印角度E=
30度程度で刻印されるが、燃料の型式等によっては、
図8(c)にも示すように、この刻印角度E=0度とし
て文字や記号を刻印される。
【0029】このように、BWR燃料集合体1’では、
その上端にあるハンドル部10aの上面に刻印されい
る。そして、このBWR燃料集合体1’自体はその回り
を燃料貯蔵ラック11’により覆われているが、そのハ
ンドル部10aは上記燃料貯蔵ラック11’の高さより
も高いため、上記燃料番号を水中カメラで確認しようと
する場合、この燃料貯蔵ラック11’による照明光の遮
断は発生しない。
【0030】これに対して、図9は、PWR燃料集合体
1”が、燃料貯蔵プール2内の水中に、複数本(この例
では2本)を起立状態にして保管されている状態の側面
図を示している。なお、この図において、符号11”
は、内部にPWR燃料集合体1”を挿入して保管するた
めの燃料貯蔵ラックを示している。
【0031】さらに、図10には、上記PWR燃料集合
体1”の上端部の拡大図が示されており、図10(a)
は、上記PWR燃料集合体1”の上面拡大図であり、図
10(b)はその側面図である。そして、このPWR燃
料集合体1”では、その燃料番号が、やはり、アルファ
ベットや数字等の文字や記号により刻印表示されるが、
その刻印表示の場所は、上記PWR燃料集合体1”の上
端部の上面とその側面の二カ所となっている。すなわ
ち、この燃料番号の刻印箇所は、図10(a)及び図1
0(b)において、斜線部14a、14b、14cで示
す。なお、特に、PWR燃料集合体1”の上面に刻印さ
れる燃料番号は、上記のように一直線上に限らず、例え
ば「L」字上に屈曲して表示される場合もある。また、
PWR燃料集合体1”の燃料番号の文字や記号は、上記
のBWR燃料集合体1’のそれに比較して小さい場合も
ある(具体的には、例えばBWR燃料集合体1’の文字
の高さ(縦方向の長さ)9.5mmに対して、PWR燃
料集合体1”では、その高さが8mmのものがある)。
【0032】なお、図11には、上記燃料番号の刻印の
一例を示しており、図11(a)は、PWR燃料集合体
1”の上面に刻印された文字「X」と「Y」を示してい
る。また、図11(b)は、この刻印された文字「Y」
のB−B断面を示しているが、このPWR燃料集合体
1”の場合には、通常、その刻印角度EはE=30度程
度で刻印されている。
【0033】このように、PWR燃料集合体1”では、
その燃料番号の刻印箇所は、上記PWR燃料集合体1”
の上端部の側面と上面の二面になっている。また、その
燃料番号を確認するために、PWR燃料集合体1”の上
端部上面の燃料番号を水中カメラで読む際には、上記の
図9からも明らかなように、その内部にPWR燃料集合
体1”を収納する燃料貯蔵ラック11”の方が燃料番号
が刻印されている面よりも高い位置にあるため、この燃
料貯蔵ラック11”の上端が照明光を遮断する場合があ
る。
【0034】すなわち、図12に示すように、水中カメ
ラ7aにより撮影しようとする燃料貯蔵ラック11”内
のPWR燃料集合体1”の上端面に刻印表示された燃料
番号100を照明する照明灯7bからの照明光が、燃料
貯蔵ラック11”の上端により遮断される恐れがある。
【0035】さらに、PWR燃料集合体1”の場合で
は、上記にも説明したように、燃料集合体の上端面に刻
印表示される燃料番号100は、上記BWR燃料集合体
1’のハンドル部10aの上側表面に刻印される燃料番
号のように一直線上に並んで刻印されるとは限られず、
例えば、図13にも示すような複数のパターンが存在す
る。すなわち、図13(a)及び(b)に示すように、
燃料番号100が燃料体の上端面1”aの角部(ここで
は、左上角及び左下角)に沿って屈曲して表示される場
合、あるいは、図13(c)に示すように、燃料番号1
00が燃料体の上端面1”aの一辺(ここでは下辺)に
沿って直線上に表示される場合など、3つのパターンで
ある。
【0036】さらに、添付の図14には、再処理工場に
おける燃料貯蔵プール2の配置形状を示す。通常、再処
理工場においては、通路23を介して、燃料貯蔵プール
2が、BWR燃料貯蔵用プール21’、PWR燃料貯蔵
用プール21”、BWR・PWR共用燃料貯蔵用プール
22の3つプールが配置される。そして、この3つのプ
ールに共有の光学ユニット7が望まれている。しかし、
取り扱う燃料集合体1は、それぞれの仕様において、B
WR用燃料集合体1’とPWR用燃料集合体1”とでは
異なるのと併せ、各プールに設置してある燃料取扱装置
3のグラップル6も異なる。すなわち、再処理工場にお
けるこれらのプールで使用する光学ユニット7は、種類
の異なるBWR用燃料集合体1’用のグラップル6’と
PWR用燃料集合体1”用のグラップル6”に取り付け
られる構造が必要になる。
【0037】そこで、本発明になる燃料番号自動読取装
置では、図1(a)に示すように、特に、上述したPW
R燃料集合体1”において、その燃料貯蔵ラック11”
による照明光の遮断による撮影画像の照度不足を防止す
るため、複数の照明灯7b、7b…を、より好ましく
は、少なくとも3灯以上の照明灯7b、7b…を円周上
に配置したものである。特に好ましくは、図1(b)に
も示すように、上記PWR燃料集合体1”における燃料
番号100の刻印表示の3つのパターンを考慮して、一
対の照明灯7b、7bを対向して配置し、他の一の照明
灯2bを、これら対向配置した軸線に対して直角方向に
配置する。また、これら3灯の照明灯7b、7b…は、
刻印面より仰角を持つ角度に配置されている。このこと
から、燃料集合体1の上面、あるいは、その側面に刻印
された燃料番号を照明する際、刻印の垂直方向からの照
明では刻印の凸凹面が認識し難いが、刻印面より仰角を
持つ角度にて照明を当てることが出来ることから、刻印
による影を作り、その凹凸形状を平面的に捕えることを
可能にする。
【0038】また、上記の本発明になる燃料番号自動読
取装置では、添付の図2にも示すように、光学ユニット
7の本体7cには、その進行方向(図中の矢印)に対し
て、その左右両側には、複数のカメラ、好ましくは、2
本のカメラ7a、7aを配置したことで、燃料番号を目
視できる程度の視野で撮影することを可能としている。
なお、これら2本のカメラ7a、7aの配置される幅W
は、好ましくは、図にも示すように、特にPWR燃料集
合体1”の上端面1”aに刻印された燃料番号100の
3つのパターン配列(上記図12を参照)に対応し、例
えばその両側の燃料番号100の間の距離(例えば16
8mm)に合わせて設定されている。
【0039】なお、これら複数のカメラ7a、7a及び
複数の照明灯7b、7b…を取り付けた光学ユニット7
を、上記燃料取扱装置3から下方に伸びて設けた伸縮管
5の先端のグラップル6に取り付けた状態が、添付の図
3及び図4に示される。ここで、上記にも述べたよう
に、BWR燃料集合体1’とPWR燃料集合体1”では
その上端部の構造が異なることから、上記伸縮管5の下
端に取り付けられるグラップル6の構造も、当然、異な
る。図3には、BWR燃料集合体1’を把持するための
グラップル6’に上記光学ユニット7を把持させた状態
が、一方、図4には、PWR燃料集合体1”を把持する
ためのグラップル6”に上記光学ユニット7を把持させ
た状態が示されている。
【0040】まず、図3において、符号6’は、上記伸
縮管5の先端に取り付けられたBWR燃料集合体1’用
のグラップルである。また、図において、この光学ユニ
ット7は、カメラ7a、照明灯7b、本体7c、照明灯
上下操作用のロッド7d、照明灯角度操作用のロッド7
eを備えている。そして、このBWR燃料集合体1’用
のグラップル6’に上記の光学ユニット7を把持させる
ため、光学ユニットの本体7cには、さらに、図中に斜
線で示すアダプタ7fが取り付けられ、すなわち、この
アダプタ7fを介してBWR燃料集合体1’用のグラッ
プル6’が上記光学ユニット7を把持する構造となって
いる。なお、この図中には、上記の2本のカメラ7a、
7aの内の一本と、上記3個の照明灯7b、7b…の内
の1個だけしか示されていない。また、図からも明らか
なように、照明灯7bの上下の位置と角度は、上記の2
本のロッド7d、7eによって操作されることは明らか
であろう。
【0041】次に、図4においては、上記伸縮管5の先
端に取り付けられたPWR燃料集合体1”用のグラップ
ル6”に上記の光学ユニット7を把持させた状態が示さ
れている。すなわち、このPWR燃料集合体1”用のグ
ラップル6”も、上記と同様に、上記伸縮管5の先端に
取り付けられているが、この場合には、上記PWR燃料
集合体1”用のグラップル6”の下端に設けられたフッ
ク状部材61が光学ユニット7の本体7cに直接掛合さ
れ、取り付けられる。すなわち、上記の光学ユニット7
の構成は、このPWR燃料集合体1”用のグラップル
6”の場合には、上記のアダプタ7fを必要としない点
を除き、上記と同様である。
【0042】すなわち、上記の光学ユニット7は、伸縮
管5の先端に取り付けられた異なる種類のグラップル
6、すなわち、BWR燃料集合体1’用のグラップル
6’、あるいは、PWR燃料集合体1”用のグラップル
6”にかかわらず、但し、BWR燃料集合体1’用のグ
ラップル6’ではアダプタ7fを必要とするが、これら
の先端に取り付けることができる。
【0043】続いて、上記にその構成を説明した光学ユ
ニット7による上記の燃料集合体1に刻印表示された燃
料番号の読み取りについて説明する。上記でも既に述べ
たように、伸縮管5の先端のBWR燃料集合体1’用の
グラップル6’に取り付けられた光学ユニット7により
BWR燃料集合体1’の燃料番号を読み取る場合には、
その燃料番号は上端にあるハンドル部10aの上面に刻
印されおり、さらに、その回りを覆う燃料貯蔵ラック1
1’はハンドル部10aよりも低い位置にあるため、照
明灯7bからの照明光が遮断されることはなく、そのた
め、十分な照度の下でカメラ7aで確認することが可能
である。
【0044】これに対して、PWR燃料集合体1”で
は、その上端面の燃料番号をカメラ7aで読む際には、
上記の図12に示したように、燃料貯蔵ラック11”の
方が燃料番号が刻印されている面よりも高い位置にある
ため、この燃料貯蔵ラック11”の上端が照明光を遮断
することとなる。しかしながら、添付の図15に示すよ
うに、上記の3個の照明灯7b、7b…を備えた光学ユ
ニット7によれば、照明光7bの遮断は一方向だけであ
り、他の二方向は確保されることになる(図15(a)
参照)。また、一つの燃料集合体1”の上面にある燃料
番号が屈曲した2つの文字列により構成されていても、
これら双方に照明光が当てられる構造となっている(図
15(a)、図15(b)参照)。
【0045】また、光学ユニット7の2本のカメラ7
a、7aは、上記の図2にも示すように、PWR燃料集
合体1”の上端面1”aに刻印された燃料番号100の
3つのパターン配列に対応していることから、これを目
視できる程度の視野で撮影することが可能になる。
【0046】そして、本発明によれば、既述のように、
再処理工場では、BWR燃料集合体1’を把持するため
のグラップル6’、及び、PWR燃料集合体1”を把持
するためのグラップル6”の双方のグラップルにより上
記の光学ユニット7を把持できる必要性があることよ
り、PWR燃料用のグラップル6”で把持するときには
本体7cの下部において把持し、BWR燃料ののグラッ
プル6’で把持する場合には、本体6cにアダプタ6f
を取り付け、このBWR燃料用のグラップル6’でも把
持できる構成としている。これにより、BWR燃料用グ
ラップル6’、PWR燃料用グラップル6”の双方で把
持できる光学ユニット7とした。
【0047】さらに、添付の図16には、上記のグラッ
プル6と光学ユニット7との取り合いエリアの制約を示
す。すなわち、再処理工場内の燃料貯蔵プール2のフロ
ア17と、上記燃料取扱装置3のグラップル6との余裕
は、やはり、BWR燃料集合体1’用のグラップル6’
と、PWR用燃料集合体1”用のグラップル6”とで異
なる。具体的には、BWR燃料集合体1’用のグラップ
ル6’の場合には、図16(a)に示すように、フロア
17とグラップル13bとの間の距離D’は645mm
であり、さらに、上記プール2の淵の凸部2aの高さh
が50mmあることより、取付スペースは595mmと
なる。
【0048】一方、PWR用燃料集合体1”用のグラッ
プル6”の場合には、図16(b)に示すように、フロ
ア17とグラップル6”との間の距離D”は230m
m、さらに、プール2の淵の凸部2aの高さhが50m
mあることより、その取付スペースは180mmとな
る。
【0049】このように、燃料集合体1の種類により、
燃料集合体1とそれを取り扱うグラップル6との距離
D、及び、それに伴い取付スペースが異なるが、上記の
ように光学ユニット7を、BWR燃料集合体1’用のグ
ラップル6’とPWR用燃料集合体1”用のグラップル
6”とで共有する場合には、より狭隘なエリアの制約を
満足する光学ユニット7が必要となる。
【0050】そこで、本発明の光学ユニット7では、上
記の図3及び図4に示したように、グラップル6に光学
ユニット7を取り付ける気中での空間が極めて狭いた
め、照明灯2bをロッド2dにより支持し、これによ
り、上下方向に可動な構造とした。これにより、燃料番
号撮影時において、BWR燃料集合体1’の場合は、上
記の図3に示すように、他方、PWR燃料集合体1”の
場合は、上記の図4に示すように、光学ユニット7をグ
ラップル6に取り付けて使用する。なお、この光学ユニ
ット7を気中の狭隘部で取り付け、あるいは、取り外す
時には、添付の図17(a)及び(b)に示すように、
3個の照明灯2b、2b…(但し、図ではそれらの中の
1個の照明灯2bだけを示す)を本体7cに接近させて
固定し、もって、狭隘部においても自由かつ容易に移動
できるようにした。すなわち、かかる構造により、光学
ユニット7を小型化することを可能にし、これにより、
上記のような再処理工場に見るように、気中で取扱う場
所として狭隘な空間しか確保できない場合でも、その取
扱を可能としている。
【0051】さらに、図18には、上記図5に示した燃
料取扱装置3の内部(あるいは、外部でもよい)に設け
られ、上記の光学ユニット7により撮影された映像をモ
ニタしながら操作を行うための操作室における文字認識
処理部8の概要構成が示されている。すなわち、光学ユ
ニット7からの画像信号は、文字認識処理装置8aに入
力され、TVモニタ8bの表示画面上に表示される。符
号8cは、この文字認識処理装置8aに操作入力するた
めのキーボードである。また、この文字認識処理装置8
aには、さらに、例えばパーソナルコンピュータ(パソ
コン)8dにより構成されたティーチングボックスが接
続されている。なお、図中の符号8eは、このパーソナ
ルコンピュータ8dに接続されたTVモニタである。
【0052】図19には、さらに、上記の文字認識処理
部8と共に、上記燃料取扱装置3の操作を行うための、
いわゆる、燃料取扱装置操作盤9aと、操作のためのデ
ータベース9b、そして、操作を監視するためのモニタ
9cとから構成される操作部9が示されている。この図
からも明らかなように、上記燃料取扱装置3の操作室で
は、上記の操作部9により燃料貯蔵プール2上に配置さ
れた走行台車4を移動させながら燃料取扱装置3を所定
の位置に移動し、さらに、その伸縮管5の上下方向への
伸縮を制御し、もって、燃料貯蔵プール2内の水中に保
管された燃料集合体1の刻印された燃料番号を、光学ユ
ニット7の照明灯2bにより照明しながら、そのカメラ
7aにより撮影することとなる。
【0053】かかる構成においては、前述の光学ユニッ
ト7により撮影された、燃料集合体1を保管管理するた
めの燃料番号である、すなわち文字画像は、以下に図2
0及び図21を参照しながら説明する手順、方法により
文字認識される。
【0054】まず、光学ユニット7により撮影されて取
り込まれた画像は、図20(a)に示すように、文字認
識処理部8のTVモニタ8b上に表示される。そこで、
図21のフローチャートに示すように、操作者は、この
取り込んだ画像中の燃料番号認識処理を開始する。これ
により、図20(a)に示すように、TVモニタ8b上
の表示画像中に矩形のウィンドウWiが現れる。そこ
で、この表示画像中の燃料集合体1のハンドル部10a
を抽出し(S101)、このハンドル部10aの角度を
検出する(S102)。その後、検出した角度に基づい
て、TVモニタ8b上のハンドル部10aの画像を回転
し(S103)、さらに、ハンドル部10aの燃料番号
文字領域を切り出す(S104)。この状態が図20
(b)に示されている。
【0055】次に、上記のようにして切り出された燃料
番号文字領域内の各文字を切り出す(図21のS10
5)。この各文字を切り出した状態が、図20(c)に
示されている。さらに、切り出した全文字の文字数nを
決定する(S106)。なお、この図20(c)に示す
例では、文字数nは5個となる。
【0056】その後、上記のようにして切り出された各
文字に対して文字認識を行うこととなるが、まず、認識
対象となる文字の各種の特徴量を求める(S107)。
これは、本発明の文字認識装置では、例えば図20
(d)にも例示するように、文字画像の表示画面に多数
の特徴ウィンドウ23a〜23yを設け、これら多数の
特徴ウィンドウから文字線(エッジ線)の有無、部分的
な明るさ、白黒の面横比等の文字の特徴データを多値画
像、二位画像から算出することにより求める。その後、
これら算出した特徴データを用いて、図22に示すよう
に、ニユーラルネットワークにより学習させ、各対象文
字の判定をする(図21のS108)。なお、判定値
は、例えば上記パソコン8dのキーボードにより、予め
オフラインで作成しておく。そして、文字認識時には、
対象画像から文字を切り出し、文字毎に各特徴ウィンド
ウ内の特徴データを求め、これと学習データで求めた判
定値データとにより、文字の判別を行う。
【0057】このように、上記の文字認識においては、
対象文字映像の傾き、一文字づつの文字映像の切り出
し、そして、切り出された一文字づつの文字映像に対す
る文字認識処理の手順により、文字認識を行うこととな
る。これら文字認識処理におけるさらに詳細について、
以下に説明する。
【0058】まず、認識対象である燃料番号は、上述の
ように、燃料集合体1の一部に、ある一定の配置によ
り、一列の文字列として刻印されている。上記の文字認
識装置では、モニタ8b上で水平に配置された文字画像
を認識の対象として処理するため、撮影した文字画像
が、文字認識装置への入力時に水平に配置されているよ
うにする必要があり、そのため、幾何学的に面像を変換
することが必要となる(すなわち、上記の矩形ウィンド
ウWiの回転)。そこで、上述した文字認識方法では、
対象文字を全て含む一画像より、文字列と極めて平行な
物体の輝度を用いることとし、この平行物体の輝度の直
線成分を基にして、モニタの水平度に対する文字列の傾
斜角度を求めることとしている(上記図21の角度検出
処理S102)。そして、この求めた傾斜角度を用い
て、面像の座標変換よりモニタに水平な文字列画像を得
ることとしている。
【0059】さらに、文字認識ではモニタに対して水平
となった文字列を一つづつの文字に区分け(切り出し)
をし、それぞれの区分けされた画像より文字の認識処理
を行う。その際、上記図22に示したニユーラルネット
ワークにより学習を行う文字認識では、切り出された面
像を、多数の特徴データを組み合わせて、総合的に文字
の判定を行う。従って、文字の微妙な欠け、あるいは、
かすれなどが発生し、これにより一部のデータが変化し
た場合でも、残りのデータで補えることが可能であるた
め、安定した読み取りが可能である。従って、従来のパ
ターンマッチング方式では判別が困難な、文字のかす
れ、変形、または、傾きなどを許容でき、高い認識率の
文字読み取りが行えるものである。
【0060】すなわち、上記の文字認識では、上記図2
0(d)にも示したように、切り出された文字に対して
適切な複数個の特徴ウィンドウ23a〜23yを設け、
各特徴ウィンドウ23a〜23y内での文字線の明るさ
情報と、エッジ情報を画像処理により求め、図22に示
したニユーラルネットワークの入力ユニット群20(入
力層)を生成する。さらに、この特徴量に対して正規化
処理を行い、中間ユニット群21(中間層)を生成す
る。これら中間ユニット群21からの各出力値に対して
は、複数枚の実サンプル面像から、ニューラルネットワ
ークの学習機能を応用して、自動的に結合係数を最適化
する。最終的には、出力ユニット群22(出力層)より
判定した結果とそれの確信率をもって、取り込んだ映像
より文字を判別することとなる。
【0061】このように、上記にその構造及びその動作
を詳述した燃料番号自動読取装置によれば、特に、上記
の種々の特徴より、再処理工場における狭隘な空間にお
いても燃料取扱装置のグラップルに気中にて取付取り外
しが行え、それぞれ異なるBWR燃料集合体の燃料取扱
装置のグラップルとPWR燃料集合体の燃料取扱装置の
グラップルの双方にも取り付けることが可能であり、且
つ、再処理工場のBWR燃料貯蔵用プール内のBWR燃
料集合体、PWR燃料貯蔵用プール内のPWR燃料集合
体、そして、BWR/PWR燃料貯蔵共用プールのBW
R燃料集合体やPWR燃料集合体のそれぞれの燃料番号
をも、ただ一式の光学ユニットで撮影することが出来る
ようにり、上記のソフトウェアによる文字認識手法採用
により、撮影環境の異なる種々のプラントにおける燃料
番号の読み取りにおいても、そのパラメータをキーボー
ドやティーチングボックス等で容易に変更が可能とな
り、その汎用性を向上することでき、さらには、ニュー
ラルネツトの手法を取り入れた文字認識アルゴリズムを
採用することで、ソフトウェアによる文字認識に要する
処理時間を短縮することが出来る。
【0062】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明の燃料番号自動読取装置並びにそれに使用す
る光学ユニットと文字認識装置によれば、特に再処理工
場のような狭隘な場所でも、伸縮管先端の異なる種類の
燃料集合体用のグラップルにも容易に取り付けることが
可能で、構造の異なる燃料集合体に対しても確実にその
刻印文字である燃料番号を撮影することが可能で、さら
には、異なる撮影環境にも柔軟に対応して、その撮影画
像より確実に文字や記号を認識することの可能な燃料番
号自動読取装置並びにそれに使用する光学ユニットと文
字認識装置を提供することが可能になるという極めて優
れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴である光学ユニットの照明灯の配
置構造を説明する図である。
【図2】本発明の特徴である光学ユニットのカメラの配
置構造を説明する図である。
【図3】光学ユニットをBWR燃料集合体用のグラップ
ルに取り付けた状態を示す側面図である。
【図4】光学ユニットをPWR燃料集合体用のグラップ
ルに取り付けた状態を示す側面図である。
【図5】再処理工場の燃料貯蔵プールの全体構成を示す
全体斜視図である。
【図6】BWR燃料集合体の構造を示す側面図である。
【図7】BWR燃料集合体の上端部の詳細構造を示す上
面及び側面図である。
【図8】BWR燃料集合体の燃料番号の刻印状態を示す
図である。
【図9】PWR燃料集合体の構造を示す側面図である。
【図10】PWR燃料集合体の上端部の詳細構造を示す
上面及び側面図である。
【図11】PWR燃料集合体の燃料番号の刻印状態を示
す図である。
【図12】PWR燃料集合体の燃料番号を撮影する際の
照明光の遮断を説明する説明図である。
【図13】PWR燃料集合体の燃料番号の種々の配置を
示す図である。
【図14】再処理工場の燃料貯蔵プール全体を示す図で
ある。
【図15】光学ユニットによるPWR燃料集合体の燃料
番号の照明状態を説明する図である。
【図16】再処理工場における光学ユニットとBWR及
びPWR燃料集合体用グラップルとの間の制約関係を説
明する図である。
【図17】BWRあるいはPWR燃料集合体用グラップ
ルに光学ユニットを取り付けるときの状態を示す側面図
である。
【図18】燃料取扱装置の操作室の構成を示す図であ
る。
【図19】燃料取扱装置と本発明の燃料番号自動読取装
置との関係を説明するブロック図である。
【図20】光学ユニットによる撮影画像の処理を説明す
るための説明図である。
【図21】光学ユニットによる撮影画像の処理の詳細を
示すフローチャートである。
【図22】光学ユニットによる撮影画像の処理に用いる
ニユーラルネットワークの説明図である。
【符号の説明】
1 燃料集合体 1’ BWR用燃料集合体 1” PWR用燃料集合体 2 燃料貯蔵プール 3 燃料取扱装置 4 走行台車 5 伸縮管 6 グラップル 7 光学ユニット 7a 水中カメラ 7b 照明灯 7c 本体 7d、7e ロッド 7f アダプタ 8 文字認識処理部 8a 文字認識処理装置 8b TVモニタ 8c キーボード 8d パーソナルコンピュータ(パソコン) 8e パソコン用TVモニタ 9 操作部 9a 燃料取扱装置操作盤 9b データベース 9c モニタ 10a ハンドル部 11’、 11” 燃料貯蔵ラック 100 燃料番号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 敬二 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 平9−5467(JP,A) 特開 平3−78697(JP,A) 特開 平2−49193(JP,A) 特開 昭60−135792(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 19/02 G21C 3/02 G21C 17/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力発電用の燃料集合体を水中で起立
    姿勢にて保持している燃料貯蔵プールにおいて、2体の
    水中カメラと、3体の水中照明灯と、それらを保持する
    本体と、これらを水中にて把持するためのアダプターと
    からなる光学ユニットを備え、さらに、前記水中カメラ
    にて撮影した映像より前記燃料集合体に刻印された燃料
    番号を自動的に読み取るための文字認識装置とを備えた
    ことを特徴とする燃料番号自動読取装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載した燃料番号自動読
    取装置において、前記光学ユニットは、前記3体の水中
    照明灯を、水中に起立姿勢にて保持された前記燃料集合
    体の上面に刻印された燃料番号に対し、その刻印面より
    仰角を持つ角度にて照明を当てる位置に配置しているこ
    とを特徴とする燃料番号自動読取装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載した燃料番号自動読
    取装置において、前記光学ユニットの2体の水中カメラ
    は、前記3体の水中照明灯からの照明により、前記燃料
    集合体に刻印された燃料番号の凹凸形状により影を作
    り、もって、当該影を撮影して平面的に捕えることを特
    徴とする燃料番号自動読取装置。
  4. 【請求項4】 水中に起立姿勢にて保持されている燃料
    集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の画像を
    光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を基に、
    文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を自動的
    に認識する燃料番号自動読取装置であり、かつ、前記光
    学ユニットは、水中カメラと、前記水中カメラの撮像方
    向を照明するための照明灯を備えたものにおいて、前記
    光学ユニットの前記水中カメラの撮像方向を照明するた
    めの照明灯を、少なくとも2台以上配置し、1台目の照
    明方向に対し2台目の照明方向は直角方向に配置したこ
    とを特徴とする燃料番号自動読取装置。
  5. 【請求項5】 水中に起立姿勢にて保持されている燃料
    集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の画像を
    光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を基に、
    文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を自動的
    に認識する燃料番号自動読取装置であって、前記光学ユ
    ニットは、水中に起立姿勢にて保持されている前記燃料
    集合体の上端の一部に刻印された燃料番号の画像を撮影
    するための水中カメラを、複数台配置していることを特
    徴とする燃料番号自動読取装置。
  6. 【請求項6】 水中に起立姿勢にて保持されている燃料
    集合体の上端の一部に刻印表示された燃料番号の画像を
    光学ユニットにより撮影し、この撮影した画像を基に、
    文字認識装置により当該燃料集合体の燃料番号を自動的
    に認識する燃料番号自動読取装置であり、かつ、前記光
    学ユニットは、水中カメラと、前記水中カメラの撮像方
    向を照明するための照明灯を備えたものにおいて、さら
    に、前記照明灯をロッドにより保持され、もって、前記
    照明灯の高さ方向の配置を可変にしたことを特徴とする
    燃料番号自動読取装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項4、前記請求項5、あるい
    は、前記請求項6の内の1つに記載した燃料番号自動読
    取装置は、原子力発電所の使用済み燃料の再処理工場に
    おいて使用されるものであることを特徴とする燃料番号
    自動読取装置。
  8. 【請求項8】 水中に起立姿勢にて保持されている異な
    る種類の燃料集合体の上端の一部に刻印表示された燃料
    番号の画像を撮影するため、水中カメラと、前記水中カ
    メラの撮像方向を照明するための照明灯を備え、前記異
    なる種類の燃料集合体の上端をそれぞれ把持するための
    異なるグラップルに装着可能な燃料番号自動読取装置の
    ための光学ユニットであって、前記水中カメラと前記照
    明灯とを取り付けた本体を備え、さらに、前記本体を異
    なるグラップルに対して装着可能にするためのアダプタ
    を備えていることを特徴とする燃料番号自動読取装置の
    ための光学ユニット。
  9. 【請求項9】 水中に起立姿勢にて保持されている異な
    る種類の燃料集合体の上端の一部に刻印表示された燃料
    番号の撮影画像から当該燃料番号を読み取る燃料番号自
    動読取装置のための文字認識装置であって、前記撮影画
    像による前記燃料番号の刻印凹凸の影形状を基に、当該
    燃料番号の文字あるいは記号を読み取る文字認識手段を
    備えたことを特徴とする燃料番号自動読取装置のための
    文字認識装置。
JP06100696A 1996-03-18 1996-03-18 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置 Expired - Fee Related JP3188183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06100696A JP3188183B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06100696A JP3188183B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09257982A JPH09257982A (ja) 1997-10-03
JP3188183B2 true JP3188183B2 (ja) 2001-07-16

Family

ID=13158834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06100696A Expired - Fee Related JP3188183B2 (ja) 1996-03-18 1996-03-18 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3188183B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3764566B2 (ja) 1997-09-08 2006-04-12 三菱重工業株式会社 スクロール型圧縮機
JP2002334323A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Mitsubishi Nuclear Fuel Co Ltd 刻印表示読み取り装置
JP6751356B2 (ja) * 2017-01-12 2020-09-02 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 燃料配置確認システム
JP7104607B2 (ja) * 2018-11-13 2022-07-21 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 燃料配置特定システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09257982A (ja) 1997-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110458898B (zh) 相机标定板、标定数据采集方法、畸变校正方法及装置
US4267573A (en) Image processing system
US6201574B1 (en) Motionless camera orientation system distortion correcting sensing element
EP0701225B1 (en) System for transcribing images on a board using a camera based board scanner
US20050280709A1 (en) Transparent camera calibration tool for camera calibration and calibration method thereof
JP3515199B2 (ja) 欠陥検査装置
US5361280A (en) Method for reading a nuclear fuel assembly identification code
JPH11501427A (ja) 非接触署名画像化方法および装置
JP3188183B2 (ja) 燃料番号自動読取装置とそのための光学ユニット及び文字認識装置
JPH05322778A (ja) 建造物のリモートセンシング方法
JP3649256B2 (ja) 燃料集合体確認システム
DE60038326D1 (de) Prozessüberwachungssystem
JP2519445B2 (ja) 工作線追従方法
US5167910A (en) Nuclear fuel assembly having identification codes
US4605960A (en) Method for avoiding identifying perimeter variations as blemishes in a CCD image
JP2005181250A (ja) 液晶表示パネルの検査方法及び装置
JP4674059B2 (ja) 燃料監視装置
EP0198571B1 (en) Method and system for patching original and extracting original-trimming data in scanner
JP2000055635A5 (ja)
JP2020079743A (ja) 燃料配置特定システム
JPS63225192A (ja) 燃料集合体炉内配置検査装置
JPH0399250A (ja) 実装状態認識装置
JP2004101315A (ja) 水中における原子炉燃料集合体の識別標示確認用撮影カメラ装置
EP1152371A2 (en) Method and apparatus for evaluating a scale factor and a rotation angle in image processing
JP6751356B2 (ja) 燃料配置確認システム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080511

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080511

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080511

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080511

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090511

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100511

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees