JP3188137U - 腰痛緩和椅子 - Google Patents

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道夫 高田
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Abstract

【課題】高齢者や背骨の一部が骨折した人であっても、身体に負担をかけることなく、着座して肩甲骨を支持部材に戴置することで腰痛を緩和でき、構造が単純でかつ製造コストが低減できる椅子を提供する。【解決手段】腰痛緩和椅子1は、使用者の尻部を載せる座部2と、座部2を支持し後方に向かってやや傾斜する座受け部3と、該使用者の背を受ける背当て部4と、を備える。背当て部4は、使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材41と、肩甲骨支持部材41を上下に位置調整ができる調整部材42とを有する。【選択図】図1

Description

本考案は、使用者が肩甲骨を支持部材に戴置して肩甲骨を少し引き上げるように着座し、支持部材が上半身の体重の一部を支え支持することで、腰痛を緩和することができる腰痛緩和椅子に関する。
脊椎(背骨)はS字状に湾曲し、その中心に脊髄神経が通っている。背骨はスプリングのはたらきをして重力の負担を軽減し、椎間板という軟骨がクッションのはたらきをすることによって身体を支えている。現代社会では、運動不足、長時間のデスクワーク、あるいは加齢によって、体を支えている脊椎や椎間板の病的な変化が原因で腰痛を発症することがある。腰は長い間酷使することで、椎間板が体の重みで押しつぶされた状態になることも少なくない。椎間関節が磨耗して骨が変形したり、椎骨の角に骨棘と呼ばれる小さなトゲが出てきたりすることにより、周囲の組織は障害を受け、腰椎の動きは悪くなって、上体の安定が難しくなることもある。このため筋肉が負担を強いられて、腰痛の症状が起こると考えられる。しかし、このような腰痛を治療する方法は特に有効なものはなく、一般に知られる手段としては、下半身の牽引、コルセットの装着、腹筋や背筋増強のための運動、薬、外科的治療、腰を温めるあるいは冷やす療法が知られている。
一方、腰痛を緩和したり予防したりする装置は数多く提案されている。特許文献1に係る発明は、床上に戴置された支台上に支柱を立設し、高さが調整できる調整部を介して座席とパッドを設けた腰痛治療器具を提案している。該腰痛治療器具によると、胸部の脇の下と、肋骨の下と肋骨の間を締め付ける柔軟なマット状のパッドを前合わせで患者の胴部に巻き付けた後に患者を締め付けで固定し、さらに座席のロックを解除して患者を吊り下げることにより、腰椎骨を延ばして治療するものである。また、特許文献2に係る発明は、肩甲骨の自由度に注目して背もたれに工夫を凝らした椅子を提案している。該椅子は、背もたれユニットの一部分をくり抜くか若しくは陥没させて、脊柱起立筋群等の直接的な圧迫を回避することにより、肩こりや腰痛等を軽減するものである。
特開2000−225137号公報 特開平8―117057号公報
ところが、特許文献1に係る腰痛治療器具は、自らの体重を利用して湾曲した腰椎骨を矯正するため、身体を締め付けた部分に過度の負担がかかり、負担がかかる割には治療効果を十分に満たすことができない。さらに、該腰痛治療器具は装置が大掛かりで複雑な構造であるため、移動させることも困難であるため、家庭での使用に適していない。特許文献2に係る椅子は、構造が単純ではあるものの、筋肉を休息させるにとどまり、治療効果を十分に満たすことはできない。
本考案は、このような問題に鑑み、高齢者や背骨の一部が骨折した人であっても、身体に負担をかけることなく、着座して肩甲骨を支持部材に戴置することで腰痛を緩和でき、構造が単純でかつ製造コストが低減できる椅子を提案することを課題とする。
本考案に係る腰痛緩和椅子は、使用者の尻部を載せる座部と、座部を支持し後方に向かってやや傾斜する座受け部と、該使用者の背を受ける背当て部と、を備える椅子であって、背当て部は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材と、該肩甲骨支持部材を上下に位置調整ができる調整部材とを有することを特徴とする。なお、背当て部は、調整部材を補強する一又は複数の背抜き部材を備えるとよい。さらに、使用者の手のひらを受け止めて使用者の体重に起因する荷重を支持するための把持部を備え、この把持部が、座受け部に取り付けられるように構成してもよい。
また、一の背抜き部材は使用者の腰部を支持する腰当て部材を有し、腰当て部材と該背抜き部材とは枢支されると好適である。さらに、腰当て部材は、使用者が着座した際、該使用者の背骨の両脇に当接するよう配置された左右一対の突起を備えると、腰当て部材を背骨の両脇に当接し下方向に回動すれば指圧効果が期待できる。また、座部は、略同一形状の上板と下板の二枚の板部材により構成され、上板は底面の略中央に下に向かって開口した凹部を備え、下板は、上面の略中央に半球状の凹部を備え、上板の凹部と下板の凹部との間に、上板の凹部と下板の凹部の深さの和よりもやや大きい直径を有する球状体が回転自在に収納されるように構成してもよい。このように、座部が揺動機構を有すれば、前後方向、左右方向への微搖動が可能となり、肩甲骨が上がることで間接的に直立した背骨をゆらすことができる。
さらに、使用者の後頭部を受け止めて使用者の体重に起因する荷重を支持するための頭部支持部と、頭部支持部を使用者の頭の上に位置させてその体重の一部を支持するための支持バーと、背当て部から延伸して延びる支柱と、を備え、該支持バーが、床面からの高さ位置を調整可能に支柱に取り付けられるようにするような構成にしてもよい。
本考案に係る腰痛緩和椅子によれば、使用者は着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置し体重の一部を負荷することで、腰痛を緩和することが容易になる。また、着座したまま、両手が自由に使用できるので、患部に触れ刺激することが可能である。さらに、腰当て部を追加すれば、指圧効果を与えることができるので便利である。またさらに、構造が簡易で製造コストを低減でき、移動も容易である。
本考案の実施例1に係る腰痛緩和椅子の全体構成を示す斜視図である。 図1に係る腰痛緩和椅子を示す右側面図である。 本考案の実施例1に係る腰痛緩和椅子に使用者が着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置している様子を示す図で、(a)は側面図、(b)は背面図である。 本考案の実施例2に係る腰痛緩和椅子の概要を示す斜視図である。 図4に係る腰痛緩和椅子の構造を示す概略側面図である。 図4に係る腰痛緩和椅子の腰当て部の模式的な構造を示す拡大図である。 本考案の実施例3に係る腰痛緩和椅子の全体構成を示す斜視図である。 (a)は図7に係る腰痛緩和椅子を示す右側面図で、(b)は本考案の実施例3に係る腰痛緩和椅子に使用者が着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置している様子を示す右側面図である。 本考案の実施例4に係る腰痛緩和椅子の全体構成を示す斜視図である。 本考案の実施例4に係る腰痛緩和椅子に使用者が着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置し、頭部支持部が使用者の後頭部を支持している様子を示す右側面図である。
以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本考案を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本考案は下記に示される実施例に限られるものではない。
本考案は、肩甲骨のはたらきに注目して考案に至ったものである。実施例を説明する前に、本考案の原理を説明する。肩甲骨は文字通り肩にあって、カメの甲羅のような扁平形状をしている。肩甲骨は体幹(胴体)とは直接骨でつがっておらず、鎖骨で胸の前面にある胸骨とつながっている。そして、胸骨は背骨と肋骨でつながっているが、正確には間に肋軟骨が入っているので、胸骨自体もがっちりと体幹と固定されているわけではない。このように、肩甲骨は背中に固定されているように見えるものの、骨格で支えられている訳ではなく、筋肉によって、上下・前後・左右から牽引されることで安定に位置を保つことができるのである。肩甲骨を牽引している筋肉は、僧帽筋、前鋸筋、小胸筋、肩甲挙筋、大菱形筋、小菱形筋からなり、肩甲骨の位置はこれら六つの筋肉の力のバランスで決まる。筋肉の均衡が正しくないと肩甲骨の位置がずれてしまい、その先につながっている腕の動きも正しくできなくなる。さらに、肩甲骨は体幹に近いため、肩甲骨が正しい位置にないと体軸に歪みが出て、全身の様々な機能に悪影響が現れ、その一つが腰痛の原因になると考えられるのである。
次に肩甲骨の動きに注目する。腕を上げると、肩甲骨は「上方回旋」という動きをし、さらに肩甲骨全体が上の方にスライドする「挙上」という動きが加わる。この状態で、肩の周りの筋肉はどれも弛緩状態になる。上述した六つの筋肉のうちの大菱形筋・小菱形筋・小胸筋は引き延ばされ、さらに大胸筋・広背筋に対してもストレッチ効果が得られる。そうすると、僧帽筋や大胸筋、広背筋といった体幹につながる大きな筋肉が緊張することがなく、それらがつながっている脊椎や骨盤も歪められることがない。
本考案は、上述したとおり、肩甲骨を引き上げて支持することにより、腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減し、かつ肩甲骨を牽引する筋肉が弛緩することで脊椎を直立させ、脊椎の歪みを是正し、体重の負担で押しつぶされた椎間板が開放されることに注目して考案されたものである。さらに、体を支える脊椎は、頸椎、胸椎、腰椎、仙骨で構成されているが、本考案は、五個ある腰椎を前後に揺らしながら、腰椎を下方向に伸ばすことができれば腰痛は緩和されることにも注目した。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本考案の実施例1に係る腰痛緩和椅子1の全体構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に係る腰痛緩和椅子を示す右側面図である。
まず、腰痛緩和椅子1の全体構成を説明する。図1に示すとおり、本考案の腰痛緩和椅子1は、大別すると、使用者の尻部を載せる座部2と、座部2を支持する座受け部3と、該使用者の背を受ける背当て部4と、を備える。本考案において最も重要な構成要素であり特徴部分である背当て部4は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材41と、該肩甲骨支持部材41を上下に位置調整ができる二本の調整部材42とを有している。また、腰痛緩和椅子1は、座受け部3を支持する二本の前脚を有する前脚部5と、二本の後脚を有する後脚部6とを備えている。さらに、剛性を高めるため、二本の前脚5の間には前台輪51、二本の後脚6の間には後台輪61を渡している。
次に、背当て部4を詳細に説明する。背当て部4は、一般的には背もたれに該当する部分である。上述したとおり、背当て部4は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材41と、該肩甲骨支持部材41を上下に位置調整ができる二本の調整部材42とを有する。より詳細には、肩甲骨支持部材41は、使用者の肩甲骨を支持する支持部材41aと、支持部材41aを支持する笠木部材41bとから構成されている。一方、調整部材42は、外筒42aと、笠木部材41bに連結して肩甲骨支持部材41を支持しかつ外筒42aに収納されて位置調整を可能に伸縮自在に取り付けられる内筒42bとから構成されている。なお、背当て部4は、二本の調整部材42の間に背抜き部43や補助背抜き部44を渡すように構成すれば剛性が高まる。実施例1において、調整部材42は金属パイプからなり、内筒42bの外径は、外筒42aの内径よりも小さくし、両者をネジ等で固定する複筒式構造となっている。調整部材42は、ガス圧式、スクリュージャッキ式、又はラチェット式等の手段を使用してもよい。
座受け部3は、座部2を支持し後方に向かってやや傾斜し、背当て部4、前脚部5、後脚部6に連結している。座受け部3が後方に向かってやや傾斜するのは、座部2に着座した使用者の上半身の体重の一部を背当て部4側に逃がして、腰部への負担を軽減するためであり、傾斜角度は5度程度が好適である。なお、実施例1に係る腰痛緩和椅子1に着座した使用者の体重について、肩甲骨を肩甲骨支持部材41に支持する前と後とを、考案者が計測し比較したところ、20〜25%程度背骨への負担が軽減することが判明した。使用者が脱座するときに大きな負担とならないよう、当該傾斜角度は必要以上に大きくならないようにすることが必要である。
座受け部3、前脚部5、後脚部6、並びに背当て部4の調整部材は薄肉鉄パイプ又はステンレスパイプ等で構成するとよい。座部2は、木板、金属板、又は樹脂板等を用いることができ、表面にウレタン材や布を使用してクッションを設けるようにしてもよいし、凹凸溝の滑り止めを設けてもよい。
座部2は、略同一形状の上板21と下板22の二枚の板部材により構成されてもよい(図示しない)。上板21は、底面の略中央に下に向かって開口した凹部21aを設け、下板22は、上面の略中央に半球状の凹部22aを設ける。上板の凹部21aと下板の凹部22aとの間に、両者の凹部21a、22aの深さの和よりもやや大きい直径を有する球状体23が回転自在に収納される。このような構造にすることにより、座部2を前後方向、左右方向への微搖動が可能になる。
次に、図3を参照しながら、実施例1の腰痛緩和椅子1を使用して、腰痛を緩和する方法を説明する。図3は、本考案の実施例1に係る腰痛緩和椅子1に使用者Hが着座して肩甲骨Kを肩甲骨支持部材41に戴置している様子を示す図で、(a)は側面図、(b)は背面図である。まず、使用者Hは、調整部材42により腰痛緩和椅子1の肩甲骨支持部材41の高さ調整を行い所定の高さに固定する。そして、使用者Hは、腰痛緩和椅子1に腰を下ろし臀部を座部2に戴置し、背を背受け部4にもたれ掛るように座る。次に、肩甲骨Kを所定の位置に高さ調整された肩甲骨支持部材41に戴置し、体重の一部を預ける。そうすると、肩甲骨Kは上方に持ち上げられて「上方回旋」という動きをし、さらに肩甲骨K全体が上の方にスライドする「挙上」という動きが加わる。この状態で、肩の周りの筋肉はどれも弛緩状態になる。上述したとおり、肩甲骨Kを引き上げて支持することにより、腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減し腰部がやや浮き、かつ肩甲骨Kを牽引する筋肉が弛緩することで脊椎がやや直立することとなる。この状態で、使用者Hは両手を後ろに回して、患部を軽く押しながら、腰部を前後左右に搖動させると、脊椎の歪みや、体重で圧迫されていた椎間板を開放することとなる。なお、上述したとおり、座部2が揺動機構を有する場合は、座部2を前後左右に揺動することは容易である。
実施例2を図面を参照して詳細に説明する。図4は、本考案の実施例2に係る腰痛緩和椅子10の概要を示す斜視図で、図5は、図4に係る腰痛緩和椅子10の構造を示す側面図である。また、図6は、腰当て部145の模式的な構造を示す拡大図である。
まず、図4を参照しながら、腰痛緩和椅子10の全体構成を簡単に説明する。実施例1と同様に、本考案の腰痛緩和椅子10は、大別すると、使用者の尻部を載せる座部12と、座部12を支持する座受け部13と、該使用者の背を受ける背当て部14と、を備える。本考案において、最も重要な構成要素であり特徴部分である背当て部14は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材141と、該肩甲骨支持部材141を上下に位置調整ができる二本の調整部材142とを有している。より詳細には、肩甲骨支持部材141は、使用者の肩甲骨を支持する支持部材141aと、支持部材141aを支持する笠木部材141bとから構成されている。一方、調整部材142は、外筒142aと、笠木部材141bに連結して肩甲骨支持部材141を支持し、かつ、外筒142aに収納されて位置調整を可能に伸縮自在に取り付けられる内筒142bとから構成されている。また、背当て部4は、椅子10の剛性を高めるために、二本の調整部材42の間に背抜き部143や補助背抜き部144を渡すように構成している。さらに、腰痛緩和椅子10は、座受け部13を支持する二本の前脚を有する前脚部15と、二本の後脚を有する後脚部16とを備えている。
図5及び図6を参照する。上述した補助背抜き部144の中央には、使用者の腰部を支持する腰当て部材145を有している。腰当て部材145は、使用者が着座した際、該使用者の背骨の両脇に当接するよう配置された突起145aとベース部145bとを備えている。腰当て部材145は、背抜き部144に固定されてもよいが、腰当て部材145と背抜き部材144とは枢支されると好適である。図6(a)を参照しながら、腰当て部145の模式的な構造を説明する。腰当て部145は蝶番146の一端に固定され、蝶番146の他端を介して補助背抜き部144に固定されている。他方補助背抜き部144は蝶番146にテープ等で固着されている。このように、腰当て部145は、蝶番146の枢軸146aを中心に下方向に回動することができる(図6(b))ので、使用者は腰部に腰当て部材145を回動すると、突起145aにより腰部に指圧効果を与えることができる。また、図4に示すように、腰当て部材145は把手部材145cを備えると、回動操作を容易にすることができる。なお、突起145aはゴム等弾性材で形成するとよい。また、突起145aとベース部145bとは一体成形してもよいし、テニスボールのような弾性鞠をテープ等で挟持するように成形してもよい。実施例2に係る腰痛緩和椅子10は、実施例1の腰痛緩和椅子1の変形例であり、実施例1と実施例2の差異は、腰当て部145の有無のみの違いで、これ以外は実質的に同一であるため、重複する構成部分の詳細な説明は省略する。
次に、実施例2の腰痛緩和椅子10を使用して、腰痛を緩和する方法を説明する(図示しない)。まず、使用者Hは、調整部材142により腰痛緩和椅子10の肩甲骨支持部材141の高さ調整を行い所定の高さに固定する。そして、使用者Hは、腰痛緩和椅子10に腰を下ろし臀部を座部12に戴置し、背を背受け部14にもたれ掛るように座る。次に、肩甲骨Kを所定の位置に高さ調整された肩甲骨支持部材141に戴置し、体重の一部を預ける。そうすると、肩甲骨Kは上方に持ち上げられて「上方回旋」という動きをし、さらに肩甲骨K全体が上の方にスライドする「挙上」という動きが加わる。この状態で、肩の周りの筋肉はどれも弛緩状態になる。上述したとおり、肩甲骨Kを引き上げて支持することにより、腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減し腰部がやや浮き、かつ肩甲骨Kを牽引する筋肉を弛緩することで脊椎がやや直立することとなる。ここまでは、実施例1と同様である。次に、この状態で、使用者Hは両手を後ろに回して、把手部材145cを両手で掴み、突起145aを患部にあてながら、枢軸146aを中心として把手部材145cを上から下に回動させる。そうすると、脊椎の両脇の患部を突起145aが下方向に押圧し、椎間板の圧迫を開放することができる。
実施例3を図面を参照して詳細に説明する。図7は、本考案の実施例3に係る腰痛緩和椅子の全体構成を示す斜視図である。図8(a)は図7に係る腰痛緩和椅子を示す右側面図で、(b)は本考案の実施例3に係る腰痛緩和椅子に使用者が着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置している様子を示す右側面図である。
まず、図7及び図8(a)を参照しながら、腰痛緩和椅子30の全体構成を簡単に説明する。実施例1、2と同様に、本考案の腰痛緩和椅子30は、大別すると、使用者の尻部を載せる座部32と、座部32を支持する座受け部33と、該使用者の背を受ける背当て部34と、該使用者の手のひらを受け止めて使用者の体重に起因する荷重を支持するための把持部37と、を備える。本考案において、最も重要な構成要素であり特徴部分である背当て部34は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材341と、該肩甲骨支持部材341を上下に位置調整ができる二本の調整部材342とを有している。より詳細には、肩甲骨支持部材341は、使用者の肩甲骨を支持する支持部材341aと、支持部材341aを支持する笠木部材341bとから構成されている。一方、調整部材342は、外筒342aと、笠木部材341bに連結して肩甲骨支持部材341を支持し、かつ、外筒342aに収納されて位置調整を可能に伸縮自在に取り付けられる内筒342bとから構成されている。また、背当て部34は、椅子30の剛性を高めるために、二本の調整部材342の間に背抜き部343や補助背抜き部344を渡すように構成している。さらに、腰痛緩和椅子30は、座受け部33を支持する二本の前脚を有する前脚部35と、二本の後脚を有する後脚部36とを備えている。
把持部37は、使用者の手のひらを受け止めて使用者の体重に起因する荷重を支持するため、座受け部33の下面に固定される。使用者は把持部37を把持し、体重の一部を把持部に負荷することができ、これにより、体重の10乃至20%を軽減することができる。なお、把持部37は座受け部33に互いに横方向に出没自在に設けてもよい。実施例3に係る腰痛緩和椅子30は、実施例1の腰痛緩和椅子1の変形例であり、実施例1と実施例3の差異は、把持部37の有無のみの違いで、これ以外は実質的に同一であるため、重複する構成部分の詳細な説明は省略する。
次に、図8(b)を参照しながら、実施例3の腰痛緩和椅子30を使用して、腰痛を緩和する方法を説明する。まず、使用者Hは、調整部材342により腰痛緩和椅子30の肩甲骨支持部材341の高さ調整を行い所定の高さに固定する。そして、使用者Hは、腰痛緩和椅子30に腰を下ろし臀部を座部32に戴置し、背を背受け部34にもたれ掛るように座る。次に、肩甲骨Kを所定の位置に高さ調整された肩甲骨支持部材341に戴置し、体重の一部を預ける。そうすると、肩甲骨Kは上方に持ち上げられて「上方回旋」という動きをし、さらに肩甲骨K全体が上の方にスライドする「挙上」という動きが加わる。この状態で、肩の周りの筋肉はどれも弛緩状態になる。上述したとおり、肩甲骨Kを引き上げて支持することにより、腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減し腰部がやや浮き、かつ肩甲骨Kを牽引する筋肉を弛緩することで脊椎がやや直立することとなる。ここまでは、実施例1と同様である。次に、この状態で、使用者Hは両手の手のひらを把持部37に載せ、体重の一部を預ける。そうすると、腰部にかかる上半身の体重の負担をより一層軽減することができる。
実施例4を図面を参照して詳細に説明する。図9は、本考案の実施例4に係る腰痛緩和椅子40の全体構成を示す斜視図である。図10は、本考案の実施例4に係る腰痛緩和椅子40に使用者が着座して肩甲骨を肩甲骨支持部材に戴置し、頭部支持部が使用者の後頭部を支持している様子を示す右側面図である。
まず、図9を参照しながら、腰痛緩和椅子40の全体構成を簡単に説明する。本考案の腰痛緩和椅子40は、大別すると、使用者の尻部を載せる座部42と、座部42を支持する座受け部43と、該使用者の背を受ける背当て部44と、該使用者の後頭部を支持する頭部支持部49と、頭部支持部49を支持する支持バー50と、支柱48とを備える。背当て部44は、該使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材441と、該肩甲骨支持部材441を上下に位置調整ができる二本の調整部材42とを有している。より詳細には、肩甲骨支持部材441は、使用者の肩甲骨を支持する支持部材441aと、支持部材441aを支持する笠木部材441bとから構成されている。一方、調整部材442は、外筒442aと、笠木部材441bに連結して肩甲骨支持部材441を支持し、かつ、外筒442aに収納されて位置調整を可能に伸縮自在に取り付けられる内筒442bとから構成されている。また、背当て部44は、椅子40の剛性を高めるために、二本の調整部材442の間に背抜き部443や補助背抜き部444を渡すように構成している。さらに、腰痛緩和椅子40は、座受け部43を支持する二本の前脚を有する前脚部45と、二本の後脚を有する後脚部46とを備えている。
さらに、実施例4に係る腰痛緩和椅子40は、使用者の後頭部を受け止めて使用者の体重に起因する荷重を支持するための頭部支持部49と、頭部支持部49を使用者の頭の上に位置させてその体重の一部を支持するための支持バー50と、背当て部44から延伸して延びる支柱48とを備える。なお、支持バー50が、床面からの高さ位置を調整可能に支柱48に取り付けられるようにするような構成にしてもよい。実施例4において、頭部支持部49は、使用者の体重に起因する荷重がかかると使用者の頭部を挟持して頭部を支持するパンタグラフ構造を採用しているが、その他の構造を用いて支持してもよい。また、頭部支持部49を支持するとともに頭部支持部49に掛かる荷重を利用して使用者の頭部を上方に牽引するための弾性部材51を備えても良い。頭部支持部49は支持バー50に吊り下げるように取り付けられる。使用者は頭部を頭部支持部49に挟み込み、体重の一部を支持バー50に負荷することができ、これにより、体重の10%程度を軽減することができる。実施例4に係る腰痛緩和椅子40は、実施例1の腰痛緩和椅子1の変形例であり、実施例1と実施例4の差異は、頭部支持部49と支持バー50と支持柱48の有無のみの違いで、これ以外は実質的に同一であるため、重複する構成部分の詳細な説明は省略する。
次に、図10を参照しながら、実施例4の腰痛緩和椅子40を使用して、腰痛を緩和する方法を説明する。まず、使用者Hは、調整部材442により腰痛緩和椅子40の肩甲骨支持部材441の高さ調整を行い所定の高さに固定する。そして、使用者Hは、腰痛緩和椅子40に腰を下ろし臀部を座部42に戴置し、背を背受け部44にもたれ掛るように座る。次に、肩甲骨Kを所定の位置に高さ調整された肩甲骨支持部材441に戴置し、体重の一部を預ける。上述したとおり、肩甲骨Kを引き上げて支持することにより、腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減し腰部がやや浮き、かつ肩甲骨Kを牽引する筋肉を弛緩することで脊椎がやや直立することとなる。ここまでは、実施例1と同様である。次に、この状態で、使用者Hは頭部を頭部支持部49に挟み込み、体重の一部を預けながら、頭部を揺動させる。そうすると、自重により腰部にかかる上半身の体重の負担を軽減するとともに、こめかみを支点にして頚椎が緩み、首のストレッチも行うことができる。
以上、本考案に係る腰痛緩和椅子における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本考案に係る腰痛緩和椅子は、構造が簡易であり軽量であるので、家庭用として広く利用することができる。
1 10 30 40 腰痛緩和椅子
2 12 32 42 座部
21 31 41 上板
21a 凹部
22 下板
22a 凹部
23 球状体
3 13 33 43 座受け部
4 14 34 44 背当て部
41 141 341 441 肩甲骨支持部材
42 142 342 442 調整部材
5 15 35 45 前脚部
6 16 36 46 後脚部
145 腰当て部
145a 突起
146a 枢軸
37 把持部
48 支柱
49 頭部支持部
50 支持バー
H 使用者
K 肩甲骨

Claims (7)

  1. 使用者の尻部を載せる座部と、前記座部を支持し後方に向かってやや傾斜する座受け部と、前記使用者の背を受ける背当て部と、を備える椅子であって、
    前記背当て部は、前記使用者の肩甲骨を支持する肩甲骨支持部材と、前記肩甲骨支持部材を上下に位置調整ができる調整部材とを有することを特徴とする腰痛緩和椅子。
  2. 前記背当て部は、前記調整部材を補強する一又は複数の背抜き部材を備え、任意の前記背抜き部材に前記使用者の腰部を支持する腰当て部材を有することを特徴とする請求項1に記載の腰痛緩和椅子。
  3. 前記腰当て部材と任意の前記背抜き部材とは枢支されていることを特徴とする請求項2に記載の腰痛緩和椅子。
  4. 前記腰当て部材は、前記使用者が着座した際、前記使用者の背骨の両脇に当接するよう配置された左右一対の突起を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の腰痛緩和椅子。
  5. 前記使用者の手のひらを受け止めて前記使用者の体重に起因する荷重を支持するための把持部を備え、前記把持部が、前記座受け部に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1ないし4に記載の腰痛緩和椅子。
  6. 前記座部は、略同一形状の上板と下板の二枚の板部材により構成され、前記上板は底面の略中央に下に向かって開口した凹部を備え、前記下板は、上面の略中央に半球状の凹部を備え、前記上板の凹部と前記下板の凹部との間に、前記上板の凹部と前記下板の凹部の深さの和よりもやや大きい直径を有する球状体が回転自在に収納されていることを特徴とする請求項1ないし5に記載の腰痛緩和椅子。
  7. 前記使用者の後頭部を受け止めて前記使用者の体重に起因する荷重を支持するための頭部支持部と、前記頭部支持部を前記使用者の頭の上に位置させてその体重の一部を支持するための支持バーと、前記背当て部から延伸して延びる支柱と、を備え、前記支持バーが、床面からの高さ位置を調整可能に前記支柱に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1ないし6に記載の腰痛緩和椅子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114504342A (zh) * 2022-02-16 2022-05-17 郑州大学第三附属医院(河南省妇幼保健院) 一种医学超声检查用座椅

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