JP3187940B2 - 構造設計システム - Google Patents

構造設計システム

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JP3187940B2
JP3187940B2 JP14825292A JP14825292A JP3187940B2 JP 3187940 B2 JP3187940 B2 JP 3187940B2 JP 14825292 A JP14825292 A JP 14825292A JP 14825292 A JP14825292 A JP 14825292A JP 3187940 B2 JP3187940 B2 JP 3187940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造設計システムに係
わり、特に構造物の振動により発生する騒音を考慮した
構造設計を行うのに適した構造設計システムに関する。
【0002】
【従来の技術】機械構造物の低騒音化を図るためには、
製品設計段階で振動、音の特性を精度良く予測すること
が重要である。ところが実際には、振動と騒音の特性に
ついて目標仕様を満足させるために、設計者が試行錯誤
的に構造物の形状や材料を決める場合が多く、設計が効
率良く行われていないのが現状である。そこで、近年で
は、設計の効率化を図るために、形状や材料等の設計パ
ラメータを変えたときの、構造の振動と騒音の特性に及
ぼす影響の度合を示す感度解析手法が導入されてきた。
このような感度解析を音響解析に利用した公知例とし
て、機械学会論文集第487号C編(昭和62−3)N
o.86−04833A記載のものが知られている。こ
れは構造変更に伴う振動振幅の変化による音圧の変化を
求め、さらにその変化を表わす感度係数を算出し、その
結果をもとにして構造設計を行うものである。この従来
例では振動位相については考慮されていないが、振動位
相も考慮した公知例としては、機械学会論文集第500
号C編(昭和63−4)No.87−0571A記載の
ものが知られている。これは、構造物振動の固有モ−ド
感度解析結果を用いて、構造物の固有振動数における音
圧のピ−ク値が構造変更後どの程度変化するかを示す感
度係数を算出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の技術で
は、構造物のどこの部分の設計パラメータをどの程度変
更すれば受音点の音圧を目標まで低減できるか、または
構造の任意部分の設計パラメータを変更したとき周囲の
受音点の音圧はどの程度増減するのかを、設計者が簡単
に把握することができず、設計の効率化という点で不十
分であった。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的とするところは、設計者
が、低振動化、低騒音化構造物の構造設計を効率的に実
行できる構造設計システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、構造物の振動
とその振動から発生する放射音の特性を予測することに
より、構造物の低騒音化のための構造設計を行う構造設
計システムにおいて、振動の周波数応答とその設計パラ
メータ変化に対する感度特性を求める手段と、それらの
結果を用いて受音点の音圧とその設計パラメータ変化に
対する感度特性を求める手段と、それらの結果を用いて
設計パラメータ変化時の受音点における音圧変化量及び
音圧予測値を求めてそれぞれを表示する表示手段と、よ
り成る(請求項1)。
【0006】更に本発明は、上記受音点は、1点又は2
点以上の点とする(請求項2)。
【0007】更に本発明は、構造物の振動とその振動か
ら発生する放射音の特性を予測することにより、構造物
の低騒音化のための構造設計を行う構造設計システムに
おいて、有限要素法を用いて構造物の周波数応答を含む
振動特性を求めるための振動解析手段と、構造物の設計
パラメータを変更したときの構造物の振動特性の変化の
度合いを示す感度係数を求めるための振動感度解析手段
と、上記振動解析手段から得た周波数応答解析結果を外
力として構造物の振動によって発生する放射音の音圧を
求めるための音響解析手段と、上記振動解析手段から得
た周波数応答解析結果および上記感度解析手段から得た
周波数応答感度解析結果を外力として構造物の任意の要
素の設計パラメータに対する放射音圧の変化の度合いを
示す音圧感度係数を求めるための音響感度解析手段と、
該音響感度解析手段で得た音圧感度係数から、構造物の
任意の要素における設計パラメータの任意の変更量に対
する1つの受音点における音圧変化量を求めるための音
圧変化量演算手段と、該音圧変化量演算手段で求めた1
つの受音点における音圧の変化量と構造物の任意の少な
くとも1つ以上の要素における設計パラメータを任意量
変更させたときの関係を表示するための第1の表示手段
と、構造物の任意の少なくとも1つ以上の要素における
設計パラメータを任意量変更させたときの受音点におけ
る音圧を予測するための音圧予測演算手段と、上記音響
解析手段で求めた音圧と上記音圧予測演算手段で求めた
音圧予測値を表示するための第2の表示手段とより成る
(請求項3)。
【0008】更に本発明は、構造物の振動とその振動か
ら発生する放射音の特性を予測することにより、構造物
の低騒音化のための構造設計を行う構造設計システムに
おいて、有限要素法を用いて構造物の周波数応答を含む
振動特性を求めるための振動解析手段と、構造物の設計
パラメータを変更したときの構造物の振動特性の変化の
度合いを示す感度係数を求めるための振動感度解析手段
と、上記振動解析手段から得た周波数応答解析結果を外
力として構造物の振動によって発生する放射音の音圧を
求めるための音響解析手段と、上記振動解析手段から得
た周波数応答解析結果および上記感度解析手段から得た
周波数応答感度解析結果を外力として構造物の任意の要
素の設計パラメータに対する放射音圧の変化の度合いを
示す音圧感度係数を求めるための音響感度解析手段と、
該音響感度解析手段で得た音圧感度係数から、構造物の
任意の1つの要素の設計パラメータを変更させたときの
少なくとも2点以上の受音点からなる受音面の音圧の変
化を求めるための音圧変化量演算手段と、該音圧変化量
演算手段で求めた少なくとも2点以上の受音点からなる
受音面における音圧の変化量と構造物の任意の1つの要
素における設計パラメータを任意量変更させたときの受
音点における音圧を予測するための音圧予測演算手段
と、上記音響解析手段で求めた音圧と上記音圧予測演算
手段で求めた音圧予測値を表示するための第2の表示手
段とより成る(請求項4)。
【0009】更に本発明は、上記第1の表示手段での表
示する関係とは、音圧変化量を区分化し、その区分毎に
対応した色分け表示又は階調表示とした(請求項5)。
【0010】
【作用】本発明によれば、振動の周波数応答とその設計
パラメータ変化に対する感度特性を求め、それらの結果
を用いて受音点の音圧とその設計パラメータ変化に対す
る感度特性を求め、更にそれらの結果を用いて設計パラ
メータ変化時の受音点における音圧変化量及び音圧予測
値を求めて表示手段にそれぞれ表示する(請求項1、
2)。これにより設計者は設計パラメータが音圧の増減
に大きく影響するかを容易に判断可能になる。
【0011】更に本発明によれば、音圧変化量演算手段
によって構造物の任意の要素における設計パラメータを
任意に変えたときの1つの受音点の音圧変化量を求めて
これを表示手段で表示し、あるいは音圧変化量演算手段
によって構造物の任意の1要素における設計パラメータ
を任意に変えたときの複数受音点からなる受音面の音圧
予変化量を求めてこれを表示手段で表示することによ
り、設計者はどの要素のどのパラメータが音圧の増減に
大きく影響するかを容易に判断できる。従ってこの要素
の該パラメータを変化させ、その時の音圧予測値を予測
演算手段により求めて表示すれば、音圧の分布を直ちに
評価できるので、効率のよい構造設計が可能となる。
(請求項3、4)。
【0012】更に本発明によれば、第1の表示手段では
音圧変化をカラー区分又は階調表示を行うことになり、
視覚的にみて音圧変化が容易に観察可能になる(請求項
5)。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。本実施例の特徴とする点は演算部14、19、正規
化手段15、格納部16、20、表示手段17、21を
設けた点である。図1は本発明のシステムの一実施例を
示すブロック図で、要素データ生成部1は構造物を有限
要素に分割して格納部2へ格納し、またその要素データ
をもとに要素マトリクス生成部3は構造振動解析に必要
な剛性マトリクス及び質量マトリクスなどの要素マトリ
クスを生成する。一方、材料定数、境界条件など解析に
必要な属性データは入力部4から入力され、これと要素
マトリクス生成部3からのデータをもとに、振動解析手
段5は周知の有限要素法を用いて構造物の周波数振動応
答を計算し、その結果を格納部6に格納する。また、振
動感度解析手段7は、属性データ入力部4から入力され
る板厚、縦弾性係数、ポアソン比、密度などの構造パラ
メータを単位量変えたときの、周波数振動応答に及ぼす
影響の度合いを表す感度係数を算出し、その結果を格納
部8に格納する。
【0014】一方、構造物振動による放射音を解析する
のに必要な受音点データ等は、音響解析データ生成部9
で生成され、格納部6に格納されている振動の周波数応
答を外力として、音響解析手段10で音圧の周波数応答
が境界要素法に基づいて求められ、格納部11に格納さ
れる。また格納部8に格納されている構造物振動の周波
数応答感度係数を外力として、設計パラメータを単位量
だけ変えたときの音圧に及ぼす影響の度合いを表す音圧
感度係数が、音響感度解析手段12で求められ、格納部
13に格納される。
【0015】ここで音響解析手段10による境界要素法
を用いた音響解析は次のように行う。いま、一様な媒質
内の領域V中に2点P,Q及びM個の無指向性点音源S
m(m=1,・・・,M) をとる。さらに領域V内の区
分的に滑らかな境界面をAとする。Pを中心とする半径
εの微小球面ΩとSmを中心とし半径εの球面Ωmをと
る。点Pでの速度ポテンシャルをΦ(P)とすると、点
Pでの音圧δp(P)とn方向の粒子速度vn(P)との
関係は次の(数1)(数2)で与えられる;
【数1】
【数2】 ここでiは虚数単位、ρは媒質の密度(kg/m3)、ω
は角速度(rad/s)である。境界上の速度ポテンシャル
p、任意の受音点Pでの速度ポテンシャルp1は、それ
ぞれ次の(数3)、(数4)を解くことによって求める
ことができる。
【数3】
【0016】
【数4】
【数5】
【数6】 であり、(数6)のΓ はV内で2階微分可能な任意関
数で
【0017】
【数7】 である。ただしkは波数、rはP,Q間の距離である。
またniは面素ΔSiの法線方向の変数である(i=1,・・・,
N、△Siは面AをN個に分割した面素)。また[xij
はxijを要素とする行列、{xi}はxiを要素とする縦
ベクトルである。以上の関係から受音点での速度ポテン
シャルp1を求めれば、予め与えられた基準音圧s0に対
するデシベル単位で表した受音点の音圧sp1は次式で
求められる;
【数8】
【0018】次に音響感度解析手段12による解析方法
を説明する。図2はこの解析のフローチャート、図3は
ブロック図である。境界要素法における要素iの設計パ
ラメータDkを単位量変えたとき、受音点Pでの速度ポ
テンシ ャルp1への影響の度合を表す速度ポテンシャル
感度係数p(i)は、(数4)を設計パラメータD
k(i)で偏微分して次式で求められる;
【数9】 ここで、Ψm(P),{Z’j},{Zj}は、設計パラ
メータDkの変更によって不変であるから,(数9)は次
式のようになる;
【数10】 そこで図では、まずステップ101にて格納部8から周
波数応答感度解析結果を取り込み、ステップ102の振
動データ変換により節点データから要素データへ変換す
る。これによって(数10)の最右側の{}が得られ
る。また設計パラメータに対する境界上の速度ポテンシ
ャル感度係数pB(i)、つまり(数10)右辺の第1
項の偏微分は(数3)から次式で求まる;
【0019】
【数11】 であり、また[Sij]は対角要素が△s1、△s2、・・
・△snで他がすべて0の対角行列である。そこで図3
のステップ103では係数行列[Aij]の計算を行い、
これを用いてステップ104でpB(i)を 求める。以
上で(数10)右辺の未知数は求められたので、受音点
Pにおける設計パラメータに対する速度ポテンシャルの
感度係数p(i)を(数10)から計算する。最後にこ
の感度係数p(i)と(数1)の関係から、音圧感度係
数s(i)がステップ106で求められ、格納部13へ
格納される。
【0020】図4は、格納部13に格納されている音圧
感度係数のデータ構造を示すもので、受音点i(i=1
〜N)における構造の要素j(j=1〜N)からの音圧
の、設計パラメータDk(k=1〜K)に対する音圧感
度係数αi kjとして格納している。ただし図4は1つの
kに対するものを示しており、実際は図4のデータがk
=1〜KのK枚存在する。
【0021】以上のようにして格納部11に音圧が、ま
た格納部13に音圧感度係数が格納されると、図1の音
圧変化量演算部14は、任意の1つの受音点における、
構造の要素ごとに設計パラメータを微小量変更したとき
の音圧の変化量を
【数12】 によって求め、正規化手段15でこれを正規化した後格
納部16に格納する。ここで正規化とは、音圧変化量の
絶対値の最大値Smaxによって各音圧変化量を除算する
ことである。この正規化した音圧変化量はDS(i)と
する。ただしs1は設計パラメータ変更まえの受音点音
圧、sp1は音圧s1のデシベル値(=20Log(s1/s0))、s0
は予め与える基準となる音圧、iは設計パラメータを変
更する要素番号、a(i)は設計パラメータの微小変更
量、s(i)は音圧感度係数である。
【0022】格納部16に格納された音圧変化量は、表
示手段17によって、音圧の増減及びその大小関係が分
かるように表示される。図5は1つの受音点において、
構造物の各要素の設計パラメータを微小量変更したとき
の音圧の変化量の例を示しており、構造物202は多数
の要素(前述のiのこと)203に分割されている。そ
して各要素203の設計パラメータ、例えば板厚を順次
微小量変更させたときの、受音点201での音圧変化量
が等高線図で示されている。この図では、各要素の設計
パラメータ、例えば板厚を順次微小量変更させたときの
受音点201での正規化された音圧変化量を増加側、減
少側ともに5段階に分けて示した。”5”のとき音圧の
増加量が最も大きく、その数が小さくなるにつれて音圧
の増加量も小さくなる。”0”のとき音圧の変化量がゼ
ロであることを意味する。一方、”−”の符号がついて
いるとき音圧が減少することを意味し、”−5”のとき
音圧の減少量は最大を示し、”−4”、”−3”、・
・、”−1”になるにつれて音圧減少量も小さくなる。
図5に示す例では、音圧増加量に比べ、減少量は小さ
く”−2”と”−1”程度である。このように、設計パ
ラメータの変更に対し、音圧が増える要素及び音圧が減
少する要素及びその程度を区別できるようにしている。
これにより、構造物の低騒音化を実現するために構造物
のどこの要素の設計パラメータを変更すればよいかとい
う指針が得られる。このように、この等高線図を見れ
ば、音圧が増える要素及び音圧が減少する要素及びその
程度が直感的に分かるから、設計者は構造物の低騒音化
を実現するために、構造物のどこの要素の設計パラメー
タを変更すればよいかという指針が容易に得られる。そ
こでこの表示結果から、低騒音化を実現するための設計
パラメータ変更をデータ入力部18によって行い、その
変更後の受音点の音圧予測を演算部19で行う。この演
算は、複数の構造要素iの設計パラメータを△a(i)
変化させたとすると、受音点jでのデシベル単位での音
圧sp2を次式により算出するものである;
【数13】 この結果は格納部20に格納される。
【0023】次に格納部11に格納されている音圧と、
格納部20に格納されている構造変更後の予測音圧は、
表示手段21に表示される。図6はこの音圧予測値の表
示例を示すもので、各受音点1〜63に於ける変更前の
音圧(黒丸印)と変更後の予測音圧(△印)が示されて
いる。図から、設計パラメータの効果を確認することが
でき、更に設計パラメータ変更の有無について判断でき
る。これより、構造物の低騒音化実現の評価が可能とな
る。かくして、構造物の低騒音化実現の評価が簡単に行
え、構造設計がきわめて効率的に行える。
【0024】以上の第1の実施例では、1つの受音点の
音圧低減を対象としたものであったが、次に複数の受音
点の音圧を低減する様な設計を行うための第2の実施例
を説明する。図7はその実施例を示すブロック図で、図
1の実施例と異なるのは、図1の音圧変化量演算部1
4、格納部16及び表示手段17の部分の内容が異なっ
ているだけである。従って対応させる意味で14A、1
6A、17Aと指示してある。音圧および音圧感度係数
の解析とそれらの結果の格納までは第1の実施例と同じ
構成を持つ。演算部14Aは格納部11に格納されてい
る音圧と格納部13に格納された音圧感度係数を用い、
構造の任意の1つの要素の設計パラメータを入力部18
で微小量変更したときの複数の受音点における音圧の変
化量を求め、正規化手段15で正規化した後に格納部1
6Aに格納する。ここで正規化とは音圧変化量の絶対値
の最大値Smax′によって各音圧変化量を除算すること
である。これをDS(j)する。この音圧変化量演算部
14Aにおける計算は次のように行う。構造物の要素i
の設計パラメータを変更したときの受音点jの音圧感度
係数をs(j)(j=1,・・,J)としたとき、受音
点jの音圧変化量dsp(j)は次式でもとめられる;
【数14】 ここでsp1(j)は設計パラメータ変更前の受音点jの音
圧(デシベル値)、s1(j)は設計パラメータ変更前
の受音点jの音圧、s0は予め与えられる基準音圧、a
(i)は要素iの設計パラメータのび微小変更量であ
る。
【0025】こうして求められた複数の受音点に置ける
音圧変化量は、表示手段17Aによって表示される。図
8はこの表示例を示すもので、構造物202の1つの要
素203の設計パラメータを微小量変化させたとき、受
音面701上の複数の受音点における音圧の変化量を等
高線で示している。図8では、構造物の1つの要素の設
計パラメータを微小量変化させたときの複数の受音点か
ら構成される受音面の音圧の変化量を示す。図中701
は受音面、201は受音点j、202は構造物、203
は要素iを表す。受音面701は受音点j(j=1、・
・、J)から構成されている。図では、1つの要素20
2iの設計パラメータを微小量変更させたときのすべて
の受音点201での正規化された音圧変化量を増加側、
減少側ともに5段階に分けて示す。この図では、”5”
のとき音圧の増加量が最も大きく、その数が小さくなる
につれて音圧の増加量も小さくなる。”0”のとき音圧
の変化量がゼロであることを意味する。一方、”−”の
符号がついているとき音圧が減少することを意味し、”
−5”のとき音圧の減少量は最大を示し、”−4”、”
−3”、・・、”−1”になるにつれて音圧減少量も小
さくなる。図8に示す例では、音圧増加量に比べ、減少
量は小さく”−2”と”−1”程度である。このよう
に、設計パラメータの変更に対し、音圧が増える受音点
位置及び音圧が減少する受音点位置及び及びその程度を
区別できるようにしている。この図から、構造物の1つ
の要素の設計パラメータの微小変更が、受音面の音圧に
与える影響を直ちに判断でき、受音面の騒音低減のため
にどこの構造部分の設計パラメータを変更すれば良いか
が分かる。この表示画面を設計者がみることにより、構
造物の1つの要素の設計パラメータの微小変更が、受音
面の音圧に与える影響を直ちに判断でき、受音面の騒音
低減のためにどこの構造部分の設計パラメータを変更す
れば良いかが分かる。従って、第1の実施例と同様に、
パラメータ変更時の音圧予測値を演算部19で求めて表
示手段21に表示すれば、パラメータ変更の複数受音点
への影響評価を直ちに行うことができ、構造物設計を効
率的に行うことができる。
【0026】尚、図5、図8は数字による等高線表示の
例としたが、数字の代わりに階調の区分、更に色分けに
よる区分もある。色分け区分によれば観察は一層しやす
くなる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、構造物の低騒音化のた
めの設計に当たって、設計者はどの部分を変えればよい
か、及びどの程度の効果があるかの判断を、表示画面を
見ながら容易に行えるから、構造変更にともなう振動解
析や音響解析を繰り返して行わなくてもよく、構造設計
を効率的に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造設計システムの一実施例を示すブ
ロック図である。
【図2】音響感度解析の手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】音響感度解析の手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】音圧感度係数を格納するときのデータ構造を示
す図である。
【図5】構造の複数の要素の設計パラメータを微小量変
更させたときの1つの受音点での変化量を示す図であ
る。
【図6】構造物の任意の要素を変更した後の音圧予測
値、及び変更前の受音点の音圧を示す図である。
【図7】構造の1つの要素の設計パラメータを微小量変
更させたときの複数の受音点での変化量を示す図であ
る。
【図8】構造の1つの要素の設計パラメータを微小量変
更させたときの複数の受音点から構成される受音面での
変化量を示す図である。
【符号の説明】
5 振動解析手段 7 振動感度解析手段 10 音響解析手段 12 音響感度解析手段 14 音圧変化量演算部 14A 音圧変化量演算部 17 音圧変化量表示手段 17A 音圧変化量表示手段 19 音圧予測値演算部 21 音圧予測値表示手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−289437(JP,A) 特開 平4−268973(JP,A) 特開 平2−287770(JP,A) 特開 平4−218732(JP,A) 特開 平5−282282(JP,A) 実開 平4−101154(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/00 G01M 17/00 G06F 17/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の振動とその振動から発生する放
    射音の特性を予測することにより、構造物の低騒音化の
    ための構造設計を行う構造設計システムにおいて、振動
    の周波数応答とその設計パラメータ変化に対する感度特
    性を求める手段と、それらの結果を用いて受音点の音圧
    とその設計パラメータ変化に対する感度特性を求める手
    段と、それらの結果を用いて設計パラメータ変化時の受
    音点における音圧変化量及び音圧予測値を求めてそれぞ
    れを表示する表示手段と、より成る構造設計システム。
  2. 【請求項2】 上記受音点は、1点又は2点以上の点と
    する請求項1の構造設計システム。
  3. 【請求項3】 構造物の振動とその振動から発生する放
    射音の特性を予測することにより、構造物の低騒音化の
    ための構造設計を行う構造設計システムにおいて、有限
    要素法を用いて構造物の周波数応答を含む振動特性を求
    めるための振動解析手段と、構造物の設計パラメータを
    変更したときの構造物の振動特性の変化の度合いを示す
    感度係数を求めるための振動感度解析手段と、上記振動
    解析手段から得た周波数応答解析結果を外力として構造
    物の振動によって発生する放射音の音圧を求めるための
    音響解析手段と、上記振動解析手段から得た周波数応答
    解析結果および上記感度解析手段から得た周波数応答感
    度解析結果を外力として構造物の任意の要素の設計パラ
    メータに対する放射音圧の変化の度合いを示す音圧感度
    係数を求めるための音響感度解析手段と、該音響感度解
    析手段で得た音圧感度係数から、構造物の任意の要素に
    おける設計パラメータの任意の変更量に対する1つの受
    音点における音圧変化量を求めるための音圧変化量演算
    手段と、該音圧変化量演算手段で求めた1つの受音点に
    おける音圧の変化量と構造物の任意の少なくとも1つ以
    上の要素における設計パラメータを任意量変更させたと
    きの関係を表示するための第1の表示手段と、構造物の
    任意の少なくとも1つ以上の要素における設計パラメー
    タを任意量変更させたときの受音点における音圧を予測
    するための音圧予測演算手段と、上記音響解析手段で求
    めた音圧と上記音圧予測演算手段で求めた音圧予測値を
    表示するための第2の表示手段とを備えたことを特徴と
    する構造設計システム。
  4. 【請求項4】 構造物の振動とその振動から発生する放
    射音の特性を予測することにより、構造物の低騒音化の
    ための構造設計を行う構造設計システムにおいて、有限
    要素法を用いて構造物の周波数応答を含む振動特性を求
    めるための振動解析手段と、構造物の設計パラメータを
    変更したときの構造物の振動特性の変化の度合いを示す
    感度係数を求めるための振動感度解析手段と、上記振動
    解析手段から得た周波数応答解析結果を外力として構造
    物の振動によって発生する放射音の音圧を求めるための
    音響解析手段と、上記振動解析手段から得た周波数応答
    解析結果および上記感度解析手段から得た周波数応答感
    度解析結果を外力として構造物の任意の要素の設計パラ
    メータに対する放射音圧の変化の度合いを示す音圧感度
    係数を求めるための音響感度解析手段と、該音響感度解
    析手段で得た音圧感度係数から、構造物の任意の1つの
    要素の設計パラメータを変更させたときの少なくとも2
    点以上の受音点からなる受音面の音圧の変化を求めるた
    めの音圧変化量演算手段と、該音圧変化量演算手段で求
    めた少なくとも2点以上の受音点からなる受音面におけ
    る音圧の変化量と構造物の任意の1つの要素における設
    計パラメータを任意量変更させたときの受音点における
    音圧を予測するための音圧予測演算手段と、上記音響解
    析手段で求めた音圧と上記音圧予測演算手段で求めた音
    圧予測値を表示するための第2の表示手段とを備えたこ
    とを特徴とする構造設計システム。
  5. 【請求項5】 上記第1の表示手段での表示する関係と
    は、音圧変化量を区分化し、その区分毎に対応した色分
    け表示又は階調表示とした請求項3又は4の構造設計シ
    ステム。
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