JP3187840U - 液体注出用器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】注ぎ口における液体の切れが良好で注出後に液だれし難い液体注出用器具を提供する。
【解決手段】本考案の液体注出用器具1は、液体注出用器具1は、図1に示すように、注出器具本体2と、注出器具本体2の上部開口3に配された蓋体4と、注出器具本体2内と連通し先端部5に注ぎ口6を備えた注出管7とを有し、注出管7は、基端側から斜め上方に延出し先端部5が斜め下方に延出すると共に、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度αが40〜55°の範囲内となるように周縁部8が構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】本考案の液体注出用器具1は、液体注出用器具1は、図1に示すように、注出器具本体2と、注出器具本体2の上部開口3に配された蓋体4と、注出器具本体2内と連通し先端部5に注ぎ口6を備えた注出管7とを有し、注出管7は、基端側から斜め上方に延出し先端部5が斜め下方に延出すると共に、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度αが40〜55°の範囲内となるように周縁部8が構成されている。
【選択図】図3
Description
本考案は、日本茶を注出する急須、紅茶を注出するティーポット、醤油を注出する醤油差しなどの液体注出用器具に関する。
従来より、日本茶、紅茶、コーヒーなどの飲み物や醤油などを注出する器具として、種々の液体注出用器具が使用されている。例えば、そのようなものとして日本茶を注出する急須があるが、日本茶を注出した後、急須本体内に連通する注出管の注ぎ口下側付近に液だれが生じて注出管やテーブル上面を汚すという問題があった。
この問題を解決するものとして、液体を貯蔵する貯蔵部と、貯蔵部の液面より高い位置に流出口を有して貯蔵部に連結された流路を有し、貯蔵部を傾けることによって流路の流出口から液体を供給する液体供給器において、流路の流出口に近接して孔を設けた液体供給器が提案されている(特願2000−23848号公報)。
本願発明者は上記従来技術とは異なる構成により上記課題を解決したものであり、すなわち、本考案の課題は、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後に液だれが発生しにくい液体注出用器具を提供することにある。
上記課題を解決するものは、注出器具本体と、該注出器具本体の上部開口に配された蓋体と、前記注出器具本体内と連通し先端部に注ぎ口を備えた注出管とを有し、該注出管は、基端側から斜め上方に延出し前記先端部が斜め下方に延出していると共に、側面視で前記注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度が40〜55°の範囲内となるように前記周縁部が構成されていることを特徴とする液体注出用器具である。
前記注出管の注ぎ口を構成する前記周縁部と水平方向が形成する角度が47〜53°の範囲内となるように前記周縁部が構成されていることが好ましい。前記注出管の注ぎ口を構成する前記周縁部と水平方向が形成する角度が50°となるように前記周縁部が構成されていることがより好ましい。前記注出管の内径は、基端側から前記注ぎ口に向かって徐々に小さくなるように形成されている。
請求項1の考案によれば、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後に液だれが発生し難い液体注出用器具が構成できる。
請求項2の考案によれば、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後に液だれし難く、周縁部が欠けることを防止した液体注出用器具が構成される。
請求項3の考案によれば、注出後の液だれ防止と周縁部の欠落防止の両観点から最も適した液体注出用器具が構成される。
請求項4の考案によれば、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後にさらに液だれし難い液体注出用器具が構成される。
請求項2の考案によれば、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後に液だれし難く、周縁部が欠けることを防止した液体注出用器具が構成される。
請求項3の考案によれば、注出後の液だれ防止と周縁部の欠落防止の両観点から最も適した液体注出用器具が構成される。
請求項4の考案によれば、注ぎ口における液体の切れが良好で注出後にさらに液だれし難い液体注出用器具が構成される。
本考案では、注出管7は、基端側から斜め上方に延出し先端部5が斜め下方に延出すると共に、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度が40〜55°の範囲内となるように周縁部8が構成されていることで、注ぎ口6における液体の切れが良好で注出後に液だれしにくい液体注出用器具1を実現した。
本考案の液体注出用器具を図1ないし図3に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例の液体注出用器具1は急須であり、図1に示すように、注出器具本体2と、注出器具本体2の上部開口3に配された蓋体4と、注出器具本体2内と連通し先端部5に注ぎ口6を備えた注出管7と、注出器具本体2の内部に装着された茶漉し器9とを有し、注出管7は基端側から斜め上方に延出し先端部5が斜め下方に延出すると共に、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度が50°となるように周縁部8が構成されている。以下、各構成について順次詳述する。
この実施例の液体注出用器具1は急須であり、図1に示すように、注出器具本体2と、注出器具本体2の上部開口3に配された蓋体4と、注出器具本体2内と連通し先端部5に注ぎ口6を備えた注出管7と、注出器具本体2の内部に装着された茶漉し器9とを有し、注出管7は基端側から斜め上方に延出し先端部5が斜め下方に延出すると共に、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度が50°となるように周縁部8が構成されている。以下、各構成について順次詳述する。
注出器具本体2は、上部開口3から内部に茶葉を入れてお湯を注ぎ、お茶を貯える部位であり、図1または図3に示すように、側部に注出管7と把手部12を備えた有底容器にて構成されている。この注出部7の先端部5には注ぎ口6が形成されており、上部開口3は、蓋体4を載置するための環状の蓋受け用フランジ3aを有している。
なお、この実施例の液体注出用器具1は日本茶を飲用する急須であるが、本発明の液体注出用器具はこれに限定されるものではなく、紅茶やコーヒーなどを飲用するポットや醤油などの調味料を注出する器具(醤油差し)など広く液体を注出する器具を包含するものである。
蓋体4は、注出器具本体2の上部開口3(蓋受け用フランジ3a)に載置されるものであり、図2に示すように、蓋体4を把持するための摘み4aと空気や湯気を流通させるための通気孔4bを有している。
注出管7は、図3に示すように、注出器具本体2内と連通しており、注出器具本体2内のお茶を外部に注出するための部位であり、先端部5に注ぎ口6を備えている。
注出管7は、基端側から斜め上方に延出した後、先端部5が斜め下方に延出しており、側面視で略逆さV字型に構成されている。これにより、注出後、注出管7の傾斜状態を初期状態に戻す際に基端側へ液体(お茶)が戻り易く先端部5へ流れる液体が少なくなって切れがよくなることで液だれが抑制される。
また、液体注出用器具1は、図3に示すように、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度α(図3において、B線およびC線が水平方向を示す線であり、これらの線と側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8の端面が交差する角度)が、50°となるように周縁部8が構成されている。この角度が、注ぎ口6における液体の切れが良好で注出後に液だれし難く、周縁部8が欠けることも防止できるからである。
本考案の液体注出用器具における上記角度αは50°に限定されるものではなく、側面視で注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度αが40〜55°の範囲内となるように周縁部8が構成されているものを包含する。角度αが40〜55°の範囲内であると、液だれする液体が残存する先端部5の容積、または液だれする液体が付着する先端部5の構成部分が小さくなると共に先端部に残存する液体が基端側へ戻り易くなり、先端部5内の液体(お茶)が周縁部8の下部P付近に集中して移行し液だれを発生させることが抑制されるからである。
なお、角度αが40°より小さくなると、形成角度αが鋭角になり過ぎて注ぎ口6が形成不能となり、また形成できたとしても周縁部の下部P付近が欠け易くなるからである。他方、角度αが55°を越えると、先端部5内の液体(お茶)が周縁部8の下部P付近に集中的に移行して液だれを発生させるからである。
特に、上記注出管7の注ぎ口6を構成する周縁部8と水平方向が形成する角度αは、47〜53°の範囲内となるように周縁部8が構成されていることが好ましい。この範囲内が、注ぎ口6における液体の切れが良好で注出後に液だれし難く、かつ、周縁部が欠けることをより防止できるからである。
さらに、注出管7の内径は、基端側から注ぎ口6に向かって徐々に小さくなるように形成されている。これにより、注出後、液だれの原因となる先端部5に残存する液体(お茶)の量がより少量になるため、注ぎ口6における液体の切れが良好で注出後に最も液だれし難い液体注出用器具が構成される。
茶漉し器9は、茶葉が外方に流出しないように内部に捕捉するための濾過器であり、網体10と網体10の上端に固定されたフランジ11とから構成されている。網本10は、70〜120メッシュ(網目の数/inch)の金属製網にて有底筒状体に形成されている。より好ましくは75〜85メッシュの金属製網にて形成されていることであり、この実施例では80メッシュのステンレス製網にて形成されている。これにより、深蒸し茶のような粉状の茶葉でも茶漉し器9の外方に流出させることなく、深蒸し茶本来の旨味や甘みのみを茶漉し器9の外方に流出させることができる。
網体10の外形は、図3に示すように、注出器具本体2の内底面に沿って配することができるように、注出器具本体2の内底面が構成する形態より若干小さい形態に略形成されている。これにより、網体10の容積をより大きく構成することができ、茶葉が網体10内でジャンピングを繰り返し、茶葉の成分を十分にお湯に溶出させ、美味しいお茶を入れることができる。
さらに、この実施例の茶漉し器9は、図3に示すように、上部付近に、注出器具本体2の内部に装着するためのフランジ11を有している。このフランジ11はステンレスにて形成されており、網体10の円筒形状を上部側面にて保形するための環状部と、環状部の上端に一体に形成され水平方向外側に向かって延出した延出部とを備えている。そして、上部開口3の蓋受け用フランジ3aの上面にこの延出部を載置することで、注出器具本体2の内部に茶漉し器9が装着されるように構成されている。
(具体的実施例)
側面視で注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度αが40〜55°の範囲内となるように周縁部が構成された以外は、液体注出用器具1と同様の形態の液体注出用器具(実施例1〜16)を作製した。
側面視で注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度αが40〜55°の範囲内となるように周縁部が構成された以外は、液体注出用器具1と同様の形態の液体注出用器具(実施例1〜16)を作製した。
(比較例)
側面視で注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度αが56〜58°の範囲内となるように周縁部が構成された以外は、実施例1〜16と同様の形態の液体注出用器具(比較例1〜3)を作製した。
側面視で注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度αが56〜58°の範囲内となるように周縁部が構成された以外は、実施例1〜16と同様の形態の液体注出用器具(比較例1〜3)を作製した。
(試験)
実施例1〜16および比較例1〜3について、同量の水をそれぞれ注出器具本体内に注入し、ほぼ同様にして注出管の注ぎ口から水の注出を各10回ずつ行った。
実施例1〜16および比較例1〜3について、同量の水をそれぞれ注出器具本体内に注入し、ほぼ同様にして注出管の注ぎ口から水の注出を各10回ずつ行った。
(試験結果)
上記表1に示すように、実施例1〜16についてはいずれも液だれが発生しなかったのに対して、比較例1〜3については若干の液だれが見受けられた。
上記表1に示すように、実施例1〜16についてはいずれも液だれが発生しなかったのに対して、比較例1〜3については若干の液だれが見受けられた。
1 液体注出用器具
2 注出器具本体
3 上部開口
3a 蓋受け用フランジ
4 蓋体
4a 摘み
4b 通気孔
5 先端部
6 注ぎ口
7 注出管
8 周縁部
9 茶漉し器
10 網体
11 フランジ
12 把手部
2 注出器具本体
3 上部開口
3a 蓋受け用フランジ
4 蓋体
4a 摘み
4b 通気孔
5 先端部
6 注ぎ口
7 注出管
8 周縁部
9 茶漉し器
10 網体
11 フランジ
12 把手部
Claims (4)
- 注出器具本体と、該注出器具本体の上部開口に配された蓋体と、前記注出器具本体内と連通し先端部に注ぎ口を備えた注出管とを有し、該注出管は、基端側から斜め上方に延出し前記先端部が斜め下方に延出すると共に、側面視で前記注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度が40〜55°の範囲内となるように前記周縁部が構成されていることを特徴とする液体注出用器具である。
- 前記注出管の注ぎ口を構成する前記周縁部と水平方向が形成する角度が47〜53°の範囲内となるように前記周縁部が構成されている請求項1に記載の液体注出用器具。
- 前記注出管の注ぎ口を構成する周縁部と水平方向が形成する角度が50°となるように前記周縁部が構成されている請求項2に記載の液体注出用器具。
- 前記注出管の内径は、基端側から前記注ぎ口に向かって徐々に小さくなるように形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の液体注出用器具。
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JP2013005760U Expired - Lifetime JP3187840U (ja) | 2013-10-05 | 2013-10-05 | 液体注出用器具 |
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- 2013-10-05 JP JP2013005760U patent/JP3187840U/ja not_active Expired - Lifetime
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