JP3187755U - 再利用可能なマスク - Google Patents

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Abstract

【課題】大気中を浮遊する微小粒子状物質を捕集する機能を有し、洗濯することによって再利用可能で、また、複合的な構成にしなくてすむマスクを提供する。
【解決手段】超極細繊維により織り込まれた生地によって鼻および口を覆うマスク本体部10と、上記マスク本体部を顔面に装着させる装着部12とを備える。上記超極細繊維はマイクロファイバーまたはナノファイバーであり、太さが1マイクロメートル以下である。
【選択図】図1

Description

本考案は、再利用可能なマスクに関するものである。特に、大気中を浮遊する微小粒子状物質を捕集する機能を有し、洗濯することによって再利用可能とするマスクに関するものである。
従来のマスクには不織布が用いられているものがある。不織布を用いたマスクは、大気中を浮遊する花粉および黄砂等の粒子、微小粒子状物質(例えば直径が2.5マイクロメートル以下の微粒子(PM2.5))、ならびに細菌等を捕集することができる。
しかしながら、不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたものであるため、洗濯すると繊維の絡み合わせが弱まって粒子、微小粒子状物質、および細菌等を捕集する力が低下する。このため、不織布を用いてつくられたマスクは洗濯することができず、使い捨てられていた。
また、SARSウィルス、時期的に大流行するインフルエンザウィルスに対して良好な捕集効果を有し、吸気の浄化機能に優れると同時に、着用性に優れ、使用コストにも優れたマスクを提供する技術として、「着用者顔面の少なくとも口許と鼻梁とを覆い前記顔面に密着可能なマスク本体と、口許及び鼻先の鼻梁を覆い且つ該マスク本体よりも小さい寸法の着脱可能な吸気浄化部材と、該マスク本体を顔面に装着するために耳にかける一対のバンド部とを備えるマスクにおいて、前記マスク本体が、着用者顔面の少なくとも口許及び鼻先の鼻梁を覆う内側布部と、該内側布部が縫い合わされた外側布部とから構成され、前記内側布部及び吸気浄化部材は、経糸に緯糸を織り込んで織成された地組織に、超極細繊維からなるパイル経糸を織成してなるパイル地の織物」であることを特徴とする、マイクロファイバーマスクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載のマイクロファイバーマスクにおいては、内側布部と吸気浄化部材とを用いる構成である。このように、マスクを複合的な構成にすると、内側布部の内側で吸気浄化部材がよれるなどして型崩れしやすくなり、長期間の使用に耐えないという問題があった。
特開2006−223543号公報
本考案は、上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、特に大気中を浮遊する微小粒子状物質を捕集する機能を有し、洗濯することによって再利用可能とするマスクを提供することにある。また、マスクを複合的な構成にすることなく、長期間の使用に耐えうるマスクを提供することにある。
本考案の上記課題は、下記の手段によって達成される。請求項1の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、超極細繊維により織り込まれた生地によって鼻および口を覆うマスク本体部と、上記マスク本体部を顔面に装着させる装着部とを備えることを特徴とする。
請求項1記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、マスク本体部が超極細繊維により織り込まれているので、洗濯しても不織布のように繊維の絡み合わせが弱まってしまうことがなくなる。
請求項2の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、上記超極細繊維がマイクロファイバーであることを特徴とする。また、請求項3の考案に係る再利用可能なマスクあっては、上記超極細繊維がナノファイバーであることを特徴とする。また、請求項4の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、超極細繊維の太さが1マイクロメートル以下であることを特徴とする。
請求項5の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、上記生地が抗菌加工がされていることを特徴とする。また、請求項6の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、上記生地が消臭加工がされていることを特徴とする。
請求項1記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、マスク本体部が超極細繊維により織り込まれているので、洗濯しても不織布のように繊維の絡み合わせが弱まってしまうことがなくなる。その結果、請求項1記載の考案に係る再利用可能なマスクは、日常的に洗濯して再利用することが可能であり、洗濯しても、粒子、微小粒子状物質、および細菌等を捕集する力が低下しないので、不織布を用いてつくられたマスクに比べて再利用ができる分、経済的であり、環境への負荷が少なくすむ。
また、請求項2記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、超極細繊維がマイクロファイバーからなるので、大気中を浮遊する微小粒子状物質を捕集する機能を有することができる。また、請求項3記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、超極細繊維がナノファイバーからなるので、当該マスクおいても大気中を浮遊する微小粒子状物質を捕集する機能を有することができる。特に、請求項4記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、超極細繊維の太さが1マイクロメートル以下であるので、大気中を浮遊する花粉および黄砂等の粒子、微小粒子状物質(例えば直径が2.5マイクロメートル以下の微粒子(PM2.5))、ならびに細菌等を捕集することができる。
また、請求項5記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、生地が抗菌加工がされているので、捕集した細菌の増殖を防ぐこと、あるいは捕集した細菌を死滅させることができる。その結果、請求項5記載の考案に係る再利用可能なマスクによれば、マスクを長時間装着しなければならない環境下、または、使用後のマスクを直ぐに洗濯できない環境下であっても衛生面を気にすることなく使用することができる。
また、請求項6記載の考案に係る再利用可能なマスクにあっては、生地が消臭加工がされているので、捕集した臭気成分による不快臭を減少させることができる。その結果、請求項6記載の考案に係る再利用可能なマスクによれば、当該マスクの装着者は不快臭を感じ難くなるのでマスクを長時間装着し続けることができる。
図1は本考案に係る再利用可能なマスク14の正面図である。 図2は、図1の再利用可能なマスク14のA−A線における矢視断面図である。 図3は、図1の再利用可能なマスク14を装着した場合の斜視図である。
以下、本考案の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、本考案の再利用可能なマスクは、以下の実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
図1は、本実施の形態に係る再利用可能なマスク14の正面図である。また、図2は、図1の再利用可能なマスク14のA−A線における矢視断面図である。
図1に示すように、再利用可能なマスク14は、超極細繊維により織り込まれた生地によって鼻および口を覆うマスク本体部10と、当該マスク本体部10を顔面に装着させる装着部12とを備える。マスク本体部10を構成する生地の超極細繊維は、例えばマイクロファイバーであり、超極細繊維の太さは1マイクロメートル以下である。なお、マスク本体部10を構成する生地の超極細繊維はマイクロファイバーに替えてナノファイバーであってもよい。この場合の超極細繊維の太さも1マイクロメートル以下である。
このように再利用可能なマスク14は、マスク本体部10を超極細繊維により織り込まれた生地で成形することにより、洗濯しても不織布のように繊維の絡み合わせが弱まって粒子、微小粒子状物質、および細菌等を捕集する力が低下しない。この結果、再利用可能なマスク14は、不織布を用いてつくられたマスクに比べて再利用ができる分、経済的であり、環境への負荷が少なくすむ。
本実施の形態にあっては、マイクロファイバーにより織り込まれた生地は抗菌加工がされている。抗菌加工は、一例として、マイクロファイバーに抗菌性を有する無機系抗菌剤を練り込むことにより施される。なお、抗菌剤は、無機系抗菌剤に限られることはなく、他の抗菌剤、例えば有機系抗菌剤であってもよい。また、抗菌加工は、抗菌剤をマイクロファイバーに練り込む手法に限られることはなく、他の手法、例えば後加工であってもよい。
このように再利用可能なマスク14は、マスク本体部10の生地が抗菌加工がされているので、マスク本体部10で捕集した細菌の増殖を防ぐこと、あるいは捕集した細菌を死滅させることができる。その結果、再利用可能なマスク14は、マスクを長時間装着しなければならない環境下、または、使用後のマスクを直ぐに洗濯できない環境下であっても衛生面を気にすることなく使用することができる。
また、本実施の形態にあっては、マイクロファイバーにより織り込まれた生地は消臭加工がされている。消臭加工は、一例として、マイクロファイバーに消臭性を有する消臭剤を練り込むことにより施される。なお、消臭剤加工は、消臭剤を練り込む加工に限られることはなく、他の手法、例えば後加工であってもよい。
このように再利用可能なマスク14は、マスク本体部10生地が消臭加工がされているので、マスク本体部10で捕集した臭気成分による不快臭を減少させることができる。その結果、再利用可能なマスク14の装着者は、不快臭を感じ難くなるので再利用可能なマスク14を長時間装着し続けることができる。
マスク本体部10は、図2に示すように、1枚の生地で形成されている。このため、例えば、マスク本体部とマスク本体部の内側にフィルター部材とを設けるような複合的な構成のマスクに比べて、マスク本体部の内側でフィルター部材がよれるなどして型崩れする虞がなくなり、より長期間の使用が可能となる。
マスク本体部10は、図2に示すように外気側に膨んで形成されている。このため、マスク本体部10は、鼻および口の輪郭に沿うことから鼻および口を覆い易くなる。また、マスク本体部10は、図1に示すマスク本体部10の中心部16の長さ及び側端部18,20の長さを予め定めた長さとする事により、外気側に膨ませる。具体的には、中心部16の長さを側端部18,20の長さよりも長くする事により、マスク本体部10を外気側に膨ませる。
なお、予め定められた中心部16の長さ及び側端部18,20の長さは、複数種類の長さであってよい。例えば、小顔で鼻が高い人向け用の再利用可能なマスク14には、中心部16の長さを予め定められた基準の長さよりも長くし、側端部18,20の長さを予め定められた基準の長さよりも短くする。このように、マスク本体部10の中心部16の長さ及び側端部18,20の長さを複数用意して組み合わせることにより、多様な膨らみを有するマスク本体部10を提供することができる。この結果、マスク購入者は、自身の顔面に適合する形状のマスクを購入することができる。
図1に示す装着部12,12は、略U字状に形成され、ゴム等の伸縮性を有する素材からなり、マスク本体部10の上方端部22と下方端部24とに縫合されている。図3に示すように、人が再利用可能なマスク14を装着すると、上方端部22および下方端部24が伸縮するので、上方端部22および下方端部24と顔表面との間に隙間が生じにくくなる。このため、大気中を浮遊する花粉および黄砂等の粒子、微小粒子状物質、ならびに細菌等が当該隙間からマスク本体10の内側に入り込み難くなる。この結果、大気中の浮遊の吸引を低減することができる。
なお、装着部12は、伸縮性を有する素材に替えて、マスク本体部10と同じ超極細繊維を用いてもよい。この場合、再利用可能なマスク14を同一の素材から製造することができるので、複数の素材を用いて製造するマスクに比べて製造コストを低減することができる。
また、装着部12は、伸縮性を有する素材の上にマスク本体部10と同じ超極細繊維を重ねた構造としてもよい。この場合、伸縮性を有する素材の上にマスク本体部10と同じ超極細繊維が重ねられているので、装着部12においても大気中を浮遊する花粉および黄砂等の粒子、微小粒子状物質、ならびに細菌等を捕集することができる。この結果、大気中の浮遊の吸引をより低減することができる。
本考案の再利用可能なマスク14は、マスクの性能を示す指標(例えば細菌濾過効率(BFE:Bacterial Filtration Efficiency)および微粒子濾過効率(PFE:Particle Filtration Efficiency))の予め定められた基準を満たすサージカルマスクとして利用した場合に極めて有用である。
10・・・マスク本体部
12・・・装着部
14・・・再利用可能なマスク
16・・・中心部
18・・・側端部
20・・・側端部
22・・・上方端部
24・・・下方端部

Claims (6)

  1. 超極細繊維により織り込まれた生地によって鼻および口を覆うマスク本体部と、
    上記マスク本体部を顔面に装着させる装着部とを備えることを特徴とする再利用可能なマスク。
  2. 上記超極細繊維はマイクロファイバーであることを特徴とする請求項1に記載の再利用可能なマスク。
  3. 上記超極細繊維はナノファイバーであることを特徴とする請求項1に記載の再利用可能なマスク。
  4. 上記超極細繊維の太さは1マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の再利用可能なマスク。
  5. 上記生地は抗菌加工がされている請求項1から4のいずれか一項に記載の再利用可能なマスク。
  6. 上記生地は消臭加工がされていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の再利用可能なマスク。
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