JP3187613U - 水門開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手動ハンドルの代わりとなる可搬式駆動装置を用いる際、安定した状態で入力軸に可搬式駆動装置を取り付けて使用することができる水門開閉装置を提供する。
【解決手段】入力軸19及び入力軸19における先端部19a以外の部分を囲うケーシング21を有する動力伝達部と、入力軸19を回転させる可搬式駆動装置14とを備える水門開閉装置において、可搬式駆動装置14は、出力軸29を有する回転駆動部、出力軸29の先端部に接続され、出力軸29と入力軸19とを連結するカップリング24、及びカップリング24の周囲を覆うように回転駆動部の外面に配設され、先側端面25aがケーシング21に当接して固定可能に構成されている筒状のカップリングケース25を備える。
【選択図】図5
【解決手段】入力軸19及び入力軸19における先端部19a以外の部分を囲うケーシング21を有する動力伝達部と、入力軸19を回転させる可搬式駆動装置14とを備える水門開閉装置において、可搬式駆動装置14は、出力軸29を有する回転駆動部、出力軸29の先端部に接続され、出力軸29と入力軸19とを連結するカップリング24、及びカップリング24の周囲を覆うように回転駆動部の外面に配設され、先側端面25aがケーシング21に当接して固定可能に構成されている筒状のカップリングケース25を備える。
【選択図】図5
Description
本考案は、水路に設けられる水門の開閉を行う水門開閉装置に関する。
従来、農業用水路や、浄水場、発電所、揚水場等の水路には、開閉により流量を制御する水門が設けられている。この水門には、開閉のためのモータ等の動力を備える駆動装置が設けられているものがある一方、非電化区域に設置する場合や比較的小型の水門の場合など、ハンドル操作により手動で開閉を行うものも広く普及している(特許文献1、2参照)。しかし、手動で水門の開閉作業を行うことは、重労働であり、かつ時間を要する。そこで、手動ハンドルを取り外し、入力軸にモータの出力軸を係合して電動で水門を開閉することができる電動水門開閉装置が提案されている(特許文献3参照)。
しかし、特許文献3記載の電動水門開閉装置(以下、単に装置という。)においては、入力軸に対する装置の固定が、係合部分において軸方向と垂直な方向に挿入される一本のノックピンのみによって行われている。この装置はモータ等を備えているため、ある程度の重量があり、また、使用の際に振動等も生じる。しかし、このように一本のノックピンのみで固定する構造であると、装置を十分に固定しきれずに不安定である。装置の固定状態が不安定であると、装置の動力が十分に入力軸に伝わらずに効率が低下したり、装置が入力軸から外れたりするおそれがある。そこで、これらを防ぐためには、使用の際、手で装置を支えておくことなどが必要となり作業性が良くない。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、手動ハンドルの代わりとなる可搬式駆動装置を用いる際、安定した状態で入力軸に可搬式駆動装置を取り付けて使用することができる水門開閉装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る水門開閉装置は、
先端部に手動ハンドルを着脱可能に形成されている入力軸、及び該入力軸における前記先端部以外の部分を囲うケーシングを有する動力伝達部と、前記手動ハンドルの代替として用いられ、前記入力軸を回転させる可搬式駆動装置とを備え、
前記入力軸の回転運動により水門の開閉を行う水門開閉装置において、
前記可搬式駆動装置は、出力軸を有する回転駆動部、前記出力軸の先端部に接続され、前記出力軸と前記入力軸とを連結するカップリング、及び該カップリングの周囲を覆うように前記回転駆動部の外面に配設され、先側端面が前記ケーシングに当接して固定可能に構成されている筒状のカップリングケースを備える。
先端部に手動ハンドルを着脱可能に形成されている入力軸、及び該入力軸における前記先端部以外の部分を囲うケーシングを有する動力伝達部と、前記手動ハンドルの代替として用いられ、前記入力軸を回転させる可搬式駆動装置とを備え、
前記入力軸の回転運動により水門の開閉を行う水門開閉装置において、
前記可搬式駆動装置は、出力軸を有する回転駆動部、前記出力軸の先端部に接続され、前記出力軸と前記入力軸とを連結するカップリング、及び該カップリングの周囲を覆うように前記回転駆動部の外面に配設され、先側端面が前記ケーシングに当接して固定可能に構成されている筒状のカップリングケースを備える。
本考案に係る水門開閉装置において、前記カップリングケース及び前記ケーシングのいずれか一方は、他方との当接面Aの内周縁に形成される環状凸部、及び前記当接面Aにおける前記環状凸部の外側に形成される突起部を有し、前記他方は、前記一方との当接面Bの内周縁に形成され、前記環状凸部が嵌合する環状凹部、及び前記当接面Bにおける前記環状凹部の外側に形成され、前記突起部が嵌合する窪み部を有することが好ましい。
本考案に係る水門開閉装置において、前記カップリングケースの側壁には開口部が設けられていることが好ましい。
本考案に係る水門開閉装置において、前記カップリングケースと前記ケーシングとの当接部分はそれぞれフランジ構造を有し、前記ケーシングには、前記カップリングケースと前記ケーシングとを前記各フランジ構造を挟持して固定する複数のシールアップボルトが設けられていることが好ましい。
本考案に係る水門開閉装置において、前記可搬式駆動装置は、前記回転駆動部と前記カップリングケースとの連結部分から延出する把持部を備えることが好ましい。
本考案に係る水門開閉装置において、前記回転駆動部がモータ及び第1のケーブルを有し、前記第1のケーブルと接続され、前記モータの回転方向を制御する操作盤、及び前記操作盤に接続され、外部電源を供給する第2のケーブルを備えることが好ましい。
本考案に係る水門開閉装置においては、可搬式駆動装置が筒状のカップリングケースを有し、入力軸に取り付ける際にカップリングケースの先側端面がケーシングと当接して固定されるように構成されている。すなわち、固定の際、カップリングケースの環状の先側端面がケーシングと当接した状態となるため、安定した状態で入力軸に可搬式駆動装置を取り付けて使用することができる。
本考案に係る水門開閉装置において、カップリングケースとケーシングとの一方が当接面Aの内周縁に形成される環状凸部を有し、他方が当接面Bの内周縁に形成され前記環状凸部が嵌合する環状凹部(印ろう)を有する場合、取り付けの際に、環状凸部を環状凹部に嵌合させることで、軸合わせを容易に行うことができる。さらに、回り止めとなる突起部及び窪み部を有する場合、環状凸部を環状凹部に嵌合させた後、突起部を窪み部に嵌合させることで、可搬式駆動装置の固定(回り止め)を容易に行うことができる。
本考案に係る水門開閉装置において、カップリングケースの側壁に開口部が設けられている場合、可搬式駆動装置を取り付ける際に、カップリングと入力軸とを開口部から視認しながら接続することができる。また、開口部から手を入れて、例えば角状の入力軸の先端部やカップリングを回転させながら入力軸をカップリングに嵌め込むことができる。このように、カップリングケースに開口部が設けられていることで、取り付けの際の作業性を高めることができる。
本考案に係る水門開閉装置において、カップリングケースとケーシングとの当接部分はそれぞれフランジ構造を有し、各フランジ構造を挟持して固定する複数のシールアップボルトが設けられている場合、複数のシールアップボルトによりカップリングケースをケーシングに押し付けるように固定することができる。このため、取り付けた状態の可搬式駆動装置の安定性をより高めることができる。
本考案に係る水門開閉装置において、可搬式駆動装置が把持部を備える場合、可搬式駆動装置の取扱性等を高めることができ、より安定的にかつ容易に取り付けを行うことができる。さらに、把持部が回転駆動部とカップリングケースとの連結部分、すなわち可搬式駆動装置の略中央部分から延出していると、把持した際の可搬式駆動装置のバランスがよいため取扱性がより高まる。
本考案に係る水門開閉装置において、回転駆動部がモータを有し、ケーブルにより外部電源をモータに供給できるように構成されている場合、外部電源を利用して可搬式駆動装置を駆動させることができ、可搬式駆動装置の軽量化も図ることができる。また、本考案に係る水門開閉装置がモータの回転方向を制御する操作盤を備える場合、操作盤により水門の開閉に応じてモータの回転方向を制御することができ、作業性が向上する。
続いて、添付した図面を参照しながら本考案を具体化した実施の形態について説明する。なお、図1〜図5においては、一部に記載を省略した部分がある。
本考案の実施の形態に係る図1〜図3に示す水門開閉装置10は、水門の開閉を行う装置である。図1〜図3に主に示すように、水門開閉装置10は、基台11、基台11の上側に設置され、入力軸19(図5参照)及び出力軸20を有する動力伝達部12、動力伝達部12の出力側(出力軸20)と連結するドラム13、それぞれ動力伝達部12の入力側(入力軸19)に着脱可能に連結される可搬式駆動装置14及び手動ハンドル15、動力伝達部12の上側に設置されている開度表示計16、並びに基台11の上側に配置された操作盤18を主に備えている。さらに、水門開閉装置10は、動力伝達部12、ドラム13、開度表示計16及び操作盤18を覆う図示しないカバーを備えている。
水門開閉装置10の作動の概略は以下のとおりである。すなわち、可搬式駆動装置14又は手動ハンドル15により動力伝達部12の入力軸19を回転させ、この入力軸19の回転運動が伝達されてドラム13が回転する。ドラム13の回転により、ワイヤ30が巻き取られて、図示しない水門が開く。なお、入力軸19の回転方向を逆にすることにより、ワイヤ30がドラム13から引き出され、水門が閉じる。
基台11は、動力伝達部12等を設置するための台であり、例えば金属製等のフレーム構造体を用いることができる。基台11上にはハンドル格納箱31が設置されており、不使用時の手動ハンドル15を格納することができる。
動力伝達部12は、上述した入力軸19及び出力軸20に加え、入力軸19と出力軸20とを連結する動力伝達手段(複数のギヤ31a、31b等:一部のみ図示)及びケーシング21を備えている。動力伝達部12は、動力伝達手段を介して、入力軸19の回転運動を所定の減速比で出力軸20に伝達する。この減速比は変更可能に構成されていてもよく、例えば、手動ハンドル15を用いる場合と、可搬式駆動装置14を用いる場合とで変更可能に構成されていてもよい。
入力軸19は、その先端部19aへの手動ハンドル15及び可搬式駆動装置14の着脱、並びに手動ハンドル15及び可搬式駆動装置14の操作に伴う回転が可能に形成されている。具体的には、入力軸19の先端部19aは、四角柱等の角柱状、キー溝が設けられた円柱状等に形成されている。また、入力軸19には、安全装置としてトルクリミッタが設けられている。
ケーシング21は例えば金属製等の剛体である。ケーシング21は、入力軸19における先端部19a以外の部分、出力軸20における先端部(ドラム13と連結する側)以外の部分、及び動力伝達手段を囲っている。すなわち、入力軸19の先端部19aと出力軸20の先端部とは、それぞれケーシング21から露出(突出)した状態となっている。ケーシング21における入力軸19を囲う部分は略円筒形状体21aである。この略円筒形状体21aと、入力軸19とは同軸に構成されている(図5参照)。また、この略円筒形状体21aの底部中央が開口しており、この開口部分から入力軸19の先端部19aが突出している。また、ケーシング21(略円筒形状体21a)における入力軸19の先端部19aの突出側端部(後述するカップリングケース25との当接側端部)はフランジ構造21bを有している。
後に詳述するように、可搬式駆動装置14の使用時(取付時)においては、ケーシング21における入力軸19の突出部分の周囲(略円筒形状体21aの環状の端面21c)が、カップリングケース25と当接する。この端面21cを、カップリングケース25との当接面Bとする。図3に示すようにこの環状の端面21c(当接面B)には、内周縁に環状凹部21dが形成され、端面21cにおいて環状凹部21dの外側に2つの窪み部21eが形成されている。2つの窪み部21eは、共に扁平した円柱形状の窪み構造であり、入力軸19を基準に対称位置に配置されている。
ケーシング21の略円筒形状体21aの外周には、2つのシールアップボルト22が設けられている。一のシールアップボルト22は略円筒形状体21aの上部に、他のシールアップボルト22は略円筒形状体21aの下部に設けられている。図5に示すように、シールアップボルト22は、蝶ナット22a、この蝶ナット22aに対応するボルト22b、このボルト22bの後端部(蝶ナット22aを嵌めない側の端部)を中心にボルト22bを回転可能に支持する支持部材22cを有している。支持部材22cが略円筒形状体21aの外周に固定されている。また、シールアップボルト22は、略円筒形状体21aの中心軸を含む面上をボルト22bが回転するように配置されている。なお、ケーシング21のフランジ構造21bにおいては、シールアップボルト22に対応する部分には、ボルト22bを先端側に倒すことができるように、切り欠き21fが設けられている。
可搬式駆動装置14は、手動ハンドル15の代替として用いられ、動力伝達部12の入力軸19を回転させる装置である。図4(A)〜(C)に主に示すように、可搬式駆動装置14は、回転駆動部23、カップリング24、カップリングケース25、及び2つの把持部26を備えている。
回転駆動部23は、モータ(図示しない)及び第1のケーブル28を有し、モータの先端には出力軸29が設けられている。第1のケーブル28は、操作盤18に接続可能に構成されている。モータの重量、出力等は、使用する水門のサイズ等に応じて適宜選択すればよいが、例えば、重量としては可搬性を考慮して3〜15kg程度、手動ハンドルの15の代替であることから、出力としては0.05〜1kW程度のモータを使用することができる。
カップリング24は、略円筒状であり、回転駆動部23の出力軸29の先端部に嵌めこまれ、出力軸29と共に回転可能に接続されている。カップリング24は、使用時において(図5参照)、回転駆動部23の出力軸29と、動力伝達部12の入力軸19とを連結する。カップリング24には、軸方向先端側に、動力伝達部12の入力軸19の先端部19aが嵌め込まれる穴部24aが設けられている。この穴部24aは、入力軸19の先端部19aに対応した形状となっている。例えば、入力軸19の先端部19aが四角柱状である場合、穴部24aの形状は四角柱状となっている。このカップリング24により、可搬式駆動装置14の出力軸29と動力伝達部12の入力軸19とを連結し、可搬式駆動装置14の駆動により入力軸19を回転させることができる。カップリング24は、消耗した場合やサイズ等を変える場合などのために交換可能に設計されている。
カップリングケース25は、筒状形状を有し、回転駆動部23の出力軸29側の端部外面に、カップリング24の周囲を覆うように配設されている。カップリングケース25は、カップリング24により可搬式駆動装置14の出力軸29と動力伝達部12の入力軸19とを連結させた際、カップリングケース25の先側端面25aが動力伝達部12のケーシング21の表面(端面21c)と当接するように構成されている(先側端面25aが、ケーシング21との当接面Aとなる)。先側端面25a(当接面A)は環状であるため、当接状態の安定性が高い。
カップリングケース25の先側(ケーシング21と当接する側)はフランジ構造25bとなっている。このフランジ構造25bの上部及び下部には、シールアップボルト22のボルト22bを倒して嵌め込むための切り欠き25cが形成されている。
カップリングケース25の環状の先側端面25a(当接面A)には、内周縁に環状凸部25dが形成され、先側端面25aにおいて環状凸部25dの外側に2つの突起部25eが形成されている。2つの突起部25eは、共に扁平した円柱形状であり、先側端面25aの中心を基準に対称位置に配置されている。環状凸部25dは、ケーシング21の端面21c(当接面B)に設けられた環状凹部21dに嵌合するように形成されている。また、2つの突起部25eは、ケーシング21の端面21c(当接面B)に設けられた2つの窪み部21eにそれぞれ嵌合するように形成されている。
カップリングケース25の側壁には、四角形状の開口部25fが設けられている。開口部25fは、可搬式駆動装置14を取り付けた際に、横方向となる位置に形成されている。
2つの把持部26は、回転駆動部23とカップリングケース25との連結部分から延出し、出力軸29と平行に回転駆動部23側に延びた構造となっている。この出力軸29と平行に回転駆動部23側に延びた円柱状部分26aが具体的に把持される部分である。2つの把持部26は、出力軸29を中心に反対位置に設けられている。また、可搬式駆動装置14を動力伝達部12に取り付けた際、一の把持部26が上側位置に、他の把持部26が下側位置になるように各把持部26は配置されている。
手動ハンドル15は、動力伝達部12の入力軸19の先端部19aに着脱可能に形成されている。手動ハンドル15の入力軸19との接続部分は、入力軸19の先端部19aの形状に対応した形状となっている。例えば、入力軸19の先端部19aが四角柱状である場合、手動ハンドル15の接続部分は四角柱状の穴構造が形成されている。手動ハンドル15は、クランク型や丸型のもの等を用いることができる。
開度表示計16は、動力伝達部12のケーシング21の入力軸19側の側面に配置されている。この開度表示計16は、水門の開度を表示するよう構成されている。
操作盤18は、基台11上の動力伝達部12の入力軸19側の近傍のスペースに配置されている。操作盤18は、図示しない第2のケーブルと接続されている。第2のケーブルは、例えば電柱等から外部電源を供給する。可搬式駆動装置14を使用する際は、可搬式駆動装置14の第1のケーブル28が操作盤18に接続され、可搬式駆動装置14に外部電源が供給される。操作盤18には、可搬式駆動装置14のモータのオンオフのスイッチの他、回転方向制御のスイッチが設けられている。なお、操作盤18においては、ワイヤ30を所定値以上に巻き上げることを防止する制御機能が組み込まれていてもよい。この制御機能としては、例えば、予め回転数の上限を決めておき、その回転数に到達すると回転を止める(モータをオフにする)ような機能としておくことができる。
次に、水門開閉装置10の使用方法について説明する。水門開閉装置10を手動ハンドル15により操作する場合は、手動ハンドル15を動力伝達部12の入力軸19の先端部19aに連結して、手動ハンドル15を手動にて回転させればよい(図1、図2参照)。
水門開閉装置10を可搬式駆動装置14により操作する場合は、以下のように、可搬式駆動装置14を動力伝達部12に取り付けて使用する(図5を主に参照)。可搬式駆動装置14の把持部26を把持し、カップリング24を入力軸19の先端部19aに嵌め込む。この際に、可搬式駆動装置14のカップリングケース25に形成された開口部25fから、カップリング24及び入力軸19を視認しながら嵌めこみ作業を行うことができる。また、開口部25fから手を入れて、例えば角状の入力軸19の先端部19aやカップリング24を回転させながら、入力軸19をカップリング24に嵌め込むことができる。
カップリング24を入力軸19の先端部19aに嵌め込んだ際、カップリングケース25の先側端面25aに形成された環状凸部25dが、動力伝達部12のケーシング21の端面21cに形成された環状凹部21dに嵌るため、軸合わせを容易に行うことができる。さらに、可搬式駆動装置14を回転させて、カップリングケース25の突起部25eをケーシング21の窪み部21eに嵌めることにより、可搬式駆動装置14が回転方向に対して固定される。
カップリング24を入力軸19に嵌め込んだ状態、すなわち、可搬式駆動装置14の出力軸29と動力伝達部12の入力軸19との連結状態においては、可搬式駆動装置14のカップリングケース25の先側端面25aは、動力伝達部12のケーシング21の端面21cと当接している。この当接状態で、カップリングケース25(可搬式駆動装置14)は、2つのシールアップボルト22により固定される。すなわち、シールアップボルト22により、ケーシング21のフランジ構造21bとカップリングケース25のフランジ構造25bとが挟持され、固定される。このように、固定の際、カップリングケース25の環状の先側端面25aがケーシング21と当接した状態となるため、安定した状態で入力軸19に可搬式駆動装置14を取り付けて使用することができる。また、2つのシールアップボルト22を用いることで、カップリングケース25をケーシング21に押し付けるように固定することができる。このため、取り付けた状態の可搬式駆動装置14の安定性をより高めることができる。なお、2つのシールアップボルト22において、上側のシールアップボルト22で上側を先に固定することにより、取り付けの作業効率が高まる。
可搬式駆動装置14の取り付け後は、第1のケーブル28を操作盤18に接続し、操作盤18に接続されている第2のケーブルを外部電源に接続する。このようにした状態で、操作盤18を操作することにより、水門の開閉を行うことができる。
本考案は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。例えば、可搬式駆動装置の動力をモータ以外にガソリンを燃料としたエンジンとしてもよし、可搬式駆動装置にバッテリーを内蔵させていてもよい。カップリングケースの固定手段として、シールアップボルト以外の他の手段を用いてもよいし、把持部の配設箇所や個数は適宜変更することができる。また、実施の形態においては、カップリングケースとケーシングとの当接面において、カップリングケース側に環状凸部及び突起部を設けたが、逆にケーシング側に環状凸部及び突起部を設け、カップリングケース側に環状凹部及び窪み部を設けてもよい。
10:水門開閉装置、11:基台、12:動力伝達部、13:ドラム、14:可搬式駆動装置、15:手動ハンドル、16:開度表示計、18:操作盤、19:入力軸、19a:先端部、20:出力軸、21:ケーシング、21a:略円筒形状体、21b:フランジ構造、21c:端面、21d:環状凹部、21e:窪み部、21f:切り欠き、22:シールアップボルト、22a:蝶ナット、22b:ボルト、22c:支持部材、23:回転駆動部、24:カップリング、24a:穴部、25:カップリングケース、25a:先側端面、25b:フランジ構造、25c:切り欠き、25d:環状凸部、25e:突起部、25f:開口部、26:把持部、26a:円柱状部分、28:第1のケーブル、29:出力軸、30:ワイヤ、31:ハンドル格納箱、31a、32a:ギア
Claims (6)
- 先端部に手動ハンドルを着脱可能に形成されている入力軸、及び該入力軸における前記先端部以外の部分を囲うケーシングを有する動力伝達部と、前記手動ハンドルの代替として用いられ、前記入力軸を回転させる可搬式駆動装置とを備え、
前記入力軸の回転運動により水門の開閉を行う水門開閉装置において、
前記可搬式駆動装置は、出力軸を有する回転駆動部、前記出力軸の先端部に接続され、前記出力軸と前記入力軸とを連結するカップリング、及び該カップリングの周囲を覆うように前記回転駆動部の外面に配設され、先側端面が前記ケーシングに当接して固定可能に構成されている筒状のカップリングケースを備えることを特徴とする水門開閉装置。 - 請求項1記載の水門開閉装置において、前記カップリングケース及び前記ケーシングのいずれか一方は、他方との当接面Aの内周縁に形成される環状凸部、及び前記当接面Aにおける前記環状凸部の外側に形成される突起部を有し、前記他方は、前記一方との当接面Bの内周縁に形成され、前記環状凸部が嵌合する環状凹部、及び前記当接面Bにおける前記環状凹部の外側に形成され、前記突起部が嵌合する窪み部を有することを特徴とする水門開閉装置。
- 請求項1又は2記載の水門開閉装置において、前記カップリングケースの側壁には開口部が設けられていることを特徴とする水門開閉装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水門開閉装置において、前記カップリングケースと前記ケーシングとの当接部分はそれぞれフランジ構造を有し、前記ケーシングには、前記カップリングケースと前記ケーシングとを前記各フランジ構造を挟持して固定する複数のシールアップボルトが設けられていることを特徴とする水門開閉装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水門開閉装置において、前記可搬式駆動装置は、前記回転駆動部と前記カップリングケースとの連結部分から延出する把持部を備えることを特徴とする水門開閉装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の水門開閉装置において、前記回転駆動部がモータ及び第1のケーブルを有し、
前記第1のケーブルと接続され、前記モータの回転方向を制御する操作盤、及び前記操作盤に接続され、外部電源を供給する第2のケーブルを備えることを特徴とする水門開閉装置。
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JP (1) | JP3187613U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018116016A (ja) * | 2017-01-20 | 2018-07-26 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 手動操作弁の操作補助装置 |
-
2013
- 2013-09-25 JP JP2013005525U patent/JP3187613U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018116016A (ja) * | 2017-01-20 | 2018-07-26 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 手動操作弁の操作補助装置 |
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