JP3186231B2 - セラミック多孔体の製造方法 - Google Patents

セラミック多孔体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属ろ過材、通気
性断熱材、厨房用グリスフィルター、触媒担体などに好
適に用いられる通気、通液抵抗の小さいセラミック多孔
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、内部連通空間を有する三次元網状骨格構造の合成樹
脂発泡体、例えばセル膜のない軟質ポリウレタンフォー
ムをセラミック泥漿に浸漬してセラミック泥漿を合成樹
脂発泡体に付着させた後、余剰泥漿を除去し、次いで乾
燥、焼成することによってセラミック多孔体を製造する
方法が知られている。このようなセラミック多孔体は、
三次元網状骨格構造を有するため、溶融金属ろ過材、通
気性断熱材、厨房用グリスフィルター、触媒担体用など
として広く使用されているが、これらの用途に使用され
るに当っては、できるかぎり通気、通液抵抗(圧力損
失)が少ないこと、言い換えれば目づまりが少ないこと
が求められる。
【0003】通気、通液抵抗が大きいと、例えば、溶融
金属ろ過においてはろ過時間が長くなり、生産性がおち
ると共に、場合によってはろ過途中で溶融金属の温度が
下がり、金属が凝固してしまうという不都合がある。ま
た、触媒担体においては、ジーゼルエンジンパーティキ
ュレイト捕集浄化用担体として用いられる場合、目づま
りが多く、空孔部が少ないと、発生した煤で少ない空孔
部がすぐ埋まり、エンジンに過大な負担がかかり、燃費
を悪化させたり、エンジン寿命を短くしてしまうという
問題がある。
【0004】この場合、セラミック多孔体の通気、通液
抵抗を少なくするためには上述したセラミック多孔体製
造時における合成樹脂発泡体に付着した余剰泥漿の除去
が重要であると考えられる。
【0005】従来、余剰泥漿の除去の手段としては、ロ
ールを用いて合成樹脂発泡体を絞液する方法(特開昭5
1−142162号公報)、遠心分離による方法(特開
昭59−3059号公報)、遠心分離とエアーブローを
組み合わせる方法(特開昭57−179063号公報)
などが提案されている。
【0006】しかし、ロールを用いて絞液する方法によ
れば、得られた製品はロール面の接触表面に均一な目づ
まりが発生すると共に、合成樹脂発泡体内部にも圧縮方
向に沿って壁状の目づまりが発生してしまうという問題
がある。とりわけセル数(直線上25mm当りに並ぶ気
泡の数を平均的に表したもの)が15個以上になると目
づまり度合いが著しく、そのため通気、通液抵抗も非常
に大きくなってしまうという問題があった。
【0007】これらの目づまりを防止するためには、ロ
ール間隙を狭め、圧縮率を増大することが有効である
が、絞った後の泥漿の戻りなどにより、三次元網状構造
の合成樹脂発泡体の骨格表面上に泥漿の突起などが形成
したり、あるいは網目間に薄い泥漿の膜を形成したりす
るため、なお目づまりをなくす点で十分でない。また、
ロール間隙を狭めることは、泥漿除去量が多くなり、そ
の結果合成樹脂発泡体に付着しているセラミック泥漿量
が少なくなり、得られるセラミック多孔体のかさ比重が
小さくなって、圧力損失は低いものの焼成後の強度は小
さく、実用に耐えられないものになってしまうという問
題もあった。特に、あまりロール間隙を狭くすると、ロ
ールにより余剰泥漿を除去した後の泥漿が合成樹脂発泡
体の骨格表面に均一に付着しておらず、一部付着してい
ない部分があったり、その断面も合成樹脂発泡体の断面
(一般に三角形状)と相似形になり、断面が丸形状に比
べて骨格強度が弱く、このため、焼成後稜線クラックや
骨格欠落などの原因となっていた。
【0008】また、遠心分離を用いる方法は、ロール圧
縮方法に比べ、表面目づまり、内部目づまりは減少し、
セラミック骨格は円筒形で断面も丸くなり、泥漿除去と
して理想的であるが、その反面、遠心分離方法はロール
圧縮方法に比べて泥漿除去量が多いので、含浸−遠心分
離−乾燥の操作を数回、一般的には4〜5回繰り返さな
ければならず、このため、生産性が悪く、コストが高く
なるという問題があった。この場合、このような繰り返
し工程を減らすため、泥漿中のセラミック粉体濃度を高
くし、高濃度の泥漿で一回当りの泥漿付着量を増大させ
ることも試みられているが、高濃度の泥漿であるため、
合成樹脂の網目にセラミック泥漿の膜が形成されてしま
い、圧力損失の低いセラミック多孔体を得ることは困難
であった。
【0009】更に、遠心分離とエアーブローを組み合わ
せた方法は、上述した含浸−遠心分離−乾燥の繰り返し
工程数は基本的に変わらず、生産性を改善できるもので
はなく、特に本発明者の検討によると、遠心分離にエア
ーブローを組み合わせると、得られるセラミック多孔体
の骨格は細く、十分な強度が得られず、骨格欠落がしば
しば生じるものであった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、目づまりが少なく、通気、通液抵抗が小さい上、強
度の高いセラミック多孔体を生産性良く製造することが
できるセラミック多孔体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、余剰泥漿
の除去方法として、ロールなどによる絞液方法とエアー
ブロー方法を組み合わせることが有効であることを知見
した。
【0012】即ち、内部連通空間を有する三次元網状骨
格構造の合成樹脂発泡体をセラミック泥漿に浸漬し、合
成樹脂発泡体にセラミック泥漿を付着させた後、余剰泥
漿を除去する際、まずロールなどにより合成樹脂発泡体
を絞液した後、圧縮空気を吹きつけて残存する余剰泥漿
を除去すると共に、骨格間に形成された泥漿膜を吹き払
うこと、この場合、特に圧縮空気をセラミック泥漿が付
着した合成樹脂発泡体の両側より同時に対向するように
吹きつけ、圧縮空気を合成樹脂発泡体内部で衝突させる
ようにすることが有効であり、これによってロール等を
用いた絞液方法で生じた合成樹脂発泡体の表面及び内部
の膜状目づまり部分を簡単に吹き飛ばすことができ、従
来の余剰泥漿除去法として絞液方法を採用した場合に得
られるセラミック多孔体の圧力損失が大きいという問題
点を改善することができると共に、このように絞液した
後、圧縮空気を吹きつける場合は、絞液方法で生じた合
成樹脂発泡体の余剰泥漿による目づまりを除去するだけ
で足り、合成樹脂発泡体の格子表面に対するセラミック
泥漿の付着量を十分なものに保持できるので、得られる
セラミック多孔体の強度も高く、セラミック泥漿への合
成樹脂発泡体の浸漬回数が1回で済むことを知見したも
のである。従って、絞液法とエアブロー法とを上記のよ
うに組み合わせることにより、生産性良く低コストで目
づまりの可及的に減少した低圧力損失を有するセラミッ
ク多孔体を製造することができ、この場合、絞液条件、
圧縮空気吹きつけ条件を適宜制御することにより、セラ
ミック多孔体のかさ比重や圧力損失を容易にコントロー
ルすることができ、用途に見合った製品を得ることがで
きることを見い出し、本発明をなすに至ったものであ
る。
【0013】従って、本発明は、内部連通空間を有する
三次元網状骨格構造の合成樹脂発泡体をセラミック泥漿
に浸漬して合成樹脂発泡体にセラミック泥漿を付着させ
た後、余剰泥漿を除去し、次いで乾燥、焼成して三次元
網状骨格構造のセラミック多孔体を製造する方法におい
て、余剰泥漿を除去する方法として、セラミック泥漿が
付着した合成樹脂発泡体を圧縮して余剰泥漿を絞り出し
た後、圧縮空気を吹きつけて、残存する余剰泥漿を除去
すると共に、骨格間に形成された泥漿膜を吹き払うよう
にしたことを特徴とするセラミック多孔体の製造方法を
提供する。
【0014】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のセラミック多孔体の製造に用いる合成樹脂
発泡体としては、内部連通空間を有する三次元網状骨格
構造を有すればいずれのものでも良く、例えば軟質ポリ
ウレタンフォーム、特にセル膜のない軟質ポリウレタン
フォームを好適に使用することができる。なお、セル数
としては特に制限されないが、本発明においては従来法
によれば目づまりが生じ易かった13〜30、特に13
〜20の範囲のものを有効に使用することができ、本発
明によればかかるセル数の大きいもの(網目の径の小さ
いもの)を用いても目づまりの小ないセラミック多孔体
を得ることができる。
【0015】次に、本発明で用いるセラミック泥漿は、
セラミック粉末を水に懸濁した液であり、通常のセラミ
ック多孔体製造に使用されているものを用いることがで
きる。泥漿特性としては、弱いチクソトロピックを示す
ものが良い。例えばセラミック粉末としては、一次粒子
から構成されているものが良く、この場合、酸化物、非
酸化物の種類は問わない。二次粒子の場合は、泥漿作成
時に沈降が著しいため、チクソトロピック性を示さない
と共に、泥漿除去の際、合成樹脂発泡体の骨格に泥漿が
均一に付着しない場合が生じる。好適に使用される酸化
物セラミックとしては、例えばアルミナ、コーディライ
ト、ムライト、ジルコニアなどが挙げられ、非酸化物セ
ラミックとしては、例えば炭化ケイ素、窒化ケイ素など
が挙げられる。
【0016】本発明で用いるセラミック泥漿には、セラ
ミック粉末のほか、必要に応じて木節粘土、カオリナイ
ト、磁器土などの粘土鉱物;ポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロースなどの有機高分子;シリカゾ
ル、アルミナゾル、第1リン酸アルミニウムなどの無機
結合剤などを配合することができる。また、焼結を促進
するため、カルシウム、バリウム、リチウム、ボロンな
どの金属酸化物を焼結助剤として添加することができ
る。
【0017】また、本発明で用いるセラミック泥漿の粘
度は、20℃で50〜250ポイズ、特に100〜20
0ポイズの範囲とすることが作業性の点から好ましい。
【0018】本発明のセラミック多孔体の製造方法は、
このようなセラミック泥漿に合成樹脂発泡体を浸漬し、
合成樹脂発泡体にセラミック泥漿を付着させた後、余剰
泥漿を除去する際、ロールなどにより合成樹脂発泡体を
圧縮して余剰泥漿を絞り出す絞液工程を経た後、更に圧
縮空気を合成樹脂発泡体に吹きつける圧縮空気吹きつけ
工程を行う。
【0019】まず、合成樹脂発泡体にセラミック泥漿を
含浸により十分付着させた後、焼成後所定のかさ比重に
なるように合成樹脂発泡体を圧縮する。この場合、圧縮
方法としては、例えばロール、圧締などの方法を採用し
得、ロールを使用する時には、上記かさ比重になるよう
にロール間隙を決めるが、一般的に圧縮率は20〜60
%の範囲が良く、またロール本数(対)は所定のかさ比
重が得られれば1本以上何本でも良い。
【0020】圧縮により余剰泥漿を絞液した後、本発明
においては圧縮空気を吹きつけて、更に残存する余剰泥
漿を除去する。
【0021】この場合、図1、2に示したように、絞液
工程を経た合成樹脂発泡体1を樹脂ネット、三次元網状
骨格構造の合成樹脂発泡体、穴あきベルトなどの空気流
通可能な連通空間を有する保持ベルト2に載置し、保持
ベルト2を一方向に移動させつつ保持ベルト2に近接し
て設置したブローノズル3から圧縮空気を合成樹脂発泡
体1に吹きつけるようにすることが好ましい。なお、保
持ベルト2を移動させる代わりにブローノズル3を移動
させても良い。ブローノズル3は、局部ブローを避ける
ため合成樹脂発泡体1の幅全体を同時に吹きつけできる
ような長さとすることが好ましく、また、図1に示した
ように、合成樹脂発泡体1の上下に複数本配置し、上下
両方向から同時に圧縮空気を吹きつけるようにすること
が好ましい。即ち、圧縮空気はエアーカーテン状の吹き
出しが好ましい。一方向のみからエアーを吹き込むと、
合成樹脂発泡体1内部にブローによる方向性が現れ、焼
成後、骨格断面形状が元の合成樹脂発泡体1の骨格断面
(三角形)と同様に鋭角部が存在したり、付着むらを生
じてしまう場合があるが、両側から同時に互いに対向す
るようにブローしたエアーは、合成樹脂発泡体1内で互
いに干渉し合ってランダム方向にブローされ、これによ
って泥漿の付着を丸みを帯びるようにすることができ、
強度が高く、圧力損失の小さいセラミック多孔体を得る
ことができる。
【0022】ここで、本発明に用いる合成樹脂発泡体1
の厚さは適宜選定され、特に制限されるものではない
が、10〜50mm、より好ましくは20〜40mmの
厚さとすることが好適である。10mmより薄いとブロ
ー圧力に対する合成樹脂発泡体の強度がたりず、ブロー
にムラができてしまう場合があり、50mmより厚い
と、合成樹脂発泡体が三次元網状構造で、圧縮空気が内
部に入ると拡散するため、合成樹脂発泡体の中心部では
ブロー能力が減退し、十分なブロー効果が生じない場合
がある。なお、このような中心部でブロー能力が減退す
る現象を防ぐためブロー圧力を高くすることが考えられ
るが、そのためには空気供給圧力を非常に高くしなけれ
ばならず、設備コストの上昇を招き、しかもたとえこれ
が可能であるとしても表面ブロー圧が高くなるので、表
面骨格に付着した泥漿まで吹き飛ばしてしまう場合があ
る。なお、合成樹脂発泡体はその発泡方向(セル長径方
向)が厚さ方向と実質的に一致するように切り出したも
のを用いることが、目づまりのないセラミック多孔体を
得る点から好ましい。
【0023】また、上述したように、合成樹脂発泡体1
を保持ベルト2上に載置し、保持ベルト2を移動させな
がら圧縮空気を吹きつける場合、或いは、ブローノズル
3を移動させる場合、その移動速度(ブロー速度)もブ
ロー圧等に応じ適宜選定されるが、一般に1〜3m/m
in、特に1.8〜2.5m/minの範囲とすること
ができる。ブロー圧にもよるが、ブロー速度が1m/m
inより小さいと、骨格表面の泥漿が吹き飛ばされてし
まう場合が生じ、一方3m/minより大きいと表面に
生じた網目間の目づまりが十分に除去されないと共に、
合成樹脂発泡体1内部まで十分にブローされない場合が
ある。
【0024】更に、圧縮空気を吹きつける方向(ブロー
方向)は、合成樹脂発泡体1の表面に対し垂直方向(合
成樹脂発泡体1の厚さ方向)でもよく、また該表面に対
し斜め方向でもよいが、一般には合成樹脂発泡体1の表
面に対し45°〜135°、より好ましくは60°〜1
20°、最も好ましくは75°〜105°の角度で圧縮
空気を吹き込むことができる。
【0025】圧縮空気の圧力(ブロー圧)は、合成樹脂
発泡体1の厚さによって決めることがよく、具体的には
合成樹脂発泡体1の厚さ1cm当たり0.3〜2kg/
cm2の範囲の圧力の圧縮空気を使用することがよい。
0.8kg/cm2未満であると、ブロー圧が弱く、網
目間の泥漿の目づまりが十分とされず、また内部まで十
分に圧縮空気が届かない場合がある。一方、1.5kg
/cm2より圧力が高いと、合成樹脂発泡体1骨格に付
着した泥漿まで吹き飛ばし、焼成後セラミック多孔体を
構成する骨格が得られない場合がある。
【0026】以上のような圧縮空気吹きつけ工程が終了
した後、セラミック泥漿が付着した合成樹脂発泡体を、
通常の方法と同様に40〜80℃で水分が除去するまで
乾燥し、次いで1200〜1500℃で焼成することに
より三次元網状構造のセラミック多孔体を得ることがで
きる。
【0027】なお、付着したセラミック泥漿を乾燥した
後の焼成前、又は焼成後に釉薬をスプレー等の方法によ
り吹きつけて付着させることにより、セラミック多孔体
の骨格を補強することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例において部は重量部を示す。
【0029】[実施例1]アルミナ85部、木節粘土1
0部、カルシア5部に水18部を加え、更に解膠剤とし
てカルボキシメチルセルロース1部、バインダーとして
ポリビニルアルコール3部を添加し、セラミック泥漿を
作成した。この泥漿の粘度は160ポイズ(22℃)で
あった。
【0030】合成樹脂発泡体として、直線上25mm当
りに並ぶ気泡の数が9個で、大きさが幅250×長さ5
00×厚さ25mmのセル膜のない三次元網状骨格構造
を有するもの(セル長径方向は厚さ方向)を使用し、こ
の合成樹脂発泡体を上記泥漿に浸漬した。
【0031】次いで、間隙15mmの1対のロールによ
り余剰泥漿を絞液した。引き続き、図1、2に示したよ
うに樹脂ネット上に合成樹脂発泡体を乗せ、合成樹脂発
泡体を移動させながらその上下両側に配置したブローノ
ズルより圧縮空気を同時に吹きつけた。この場合、合成
樹脂発泡体とブローノズルとの間の距離は1cmにし、
上側のブロー圧を2.5kg/cm2、下側のブロ−圧
を2.4kg/cm2、樹脂ネットの送り速度を1.8
m/sとし、ノズル角度を合成樹脂発泡体表面に対し8
0°の角度としてエアーブローを行った。
【0032】上記圧縮空気吹きつけ工程の後、セラミッ
ク泥漿が付着した合成樹脂発泡体を60℃で乾燥し、1
350℃で焼成することにより三次元網状骨格構造を有
するセラミック多孔体を得た。
【0033】得られたセラミック多孔体のかさ比重を測
定すると共に、セラミック多孔体を50×50×25m
mの大きさに切り出し、管径40mm,風速10m/s
で圧力損失を測定し、また、長さ150×幅35×厚さ
24mmの大きさに切り出し、スパン120mm,クロ
スヘッドスピード10mm/minで曲げ強度を測定
し、更に、セラミック多孔体の上記絞液工程における圧
縮方向の目づまりを目視にて次の三段階評価により判定
した。結果を表1に示す。
【0034】 ○:目づまりはほとんどない(10%以下) △:目づまりは10〜30% ×:目づまりは30%以上
【0035】[実施例2、3]ロールで余剰泥漿を除去
する操作までは実施例1と同様にし、次いでエアーブロ
ーを上側のブロー圧3.2kg/cm2、下側ブロー圧
3.2kg/cm2、送り速度1.5m/minの条件
で行い、その後60℃で乾燥、1350℃で焼成した。
得られたセラミック多孔体について実施例1と同様にか
さ比重、圧力損失、曲げ強度、目づまりを測定した。結
果を表1に示す。
【0036】[実施例4]エアーブローの際の送り速度
を2.5m/minにした以外は実施例1と同様にセラ
ミック多孔体を製造し、同様に物性を測定した。結果を
表1に示す。
【0037】[比較例1]余剰泥漿の除去をロールだけ
で行った以外は実施例1と同様にしてセラミック多孔体
を得、同様に物性を測定した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】発明のセラミック多孔体の製造方法によ
れば、目づまりが非常に少なく、低圧力損失である上、
強度の高いセラミック多孔体を生産性良く安価に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮空気吹きつけ工程を説明する側面図であ
る。
【図2】同工程の平面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂発泡体 2 ネット 3 ブローノズル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部連通空間を有する三次元網状骨格構
    造の合成樹脂発泡体をセラミック泥漿に浸漬して合成樹
    脂発泡体にセラミック泥漿を付着させた後、余剰泥漿を
    除去し、次いで乾燥、焼成して三次元網状骨格構造のセ
    ラミック多孔体を製造する方法において、余剰泥漿を除
    去する方法として、セラミック泥漿が付着した合成樹脂
    発泡体を圧縮して余剰泥漿を絞り出した後、圧縮空気を
    吹きつけて、残存する余剰泥漿を除去すると共に、骨格
    間に形成された泥漿膜を吹き払うようにしたことを特徴
    とするセラミック多孔体の製造方法。
  2. 【請求項2】 圧縮空気をセラミック泥漿が付着した合
    成樹脂発泡体の両側から同時に対向するように吹きつけ
    る請求項1記載の製造方法。
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