JP3186176U - 充填材注入開閉具 - Google Patents
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Abstract
【課題】補修作業を行う車両、特に高所作業車が、片側通行で通過する車両と接触しないように改善された充填材注入開閉具を提供する。
【解決手段】覆工コンクリートに貫通された充填材注入用のパイプ15に接続される充填材注入開閉具20において、トンネル内面側へ臨むパイプ15に連結される連結側筒部21と、連結側筒部21に結合された開閉弁22と、開閉弁22に結合されたホース接続側の筒部23とを有する。ホース接続側筒部23は、開閉具20の長手軸方向Lに対して所定角度θ屈曲した傾斜筒部24を有する。
【選択図】図4
【解決手段】覆工コンクリートに貫通された充填材注入用のパイプ15に接続される充填材注入開閉具20において、トンネル内面側へ臨むパイプ15に連結される連結側筒部21と、連結側筒部21に結合された開閉弁22と、開閉弁22に結合されたホース接続側の筒部23とを有する。ホース接続側筒部23は、開閉具20の長手軸方向Lに対して所定角度θ屈曲した傾斜筒部24を有する。
【選択図】図4
Description
この考案は、トンネルに設けられた覆工コンクリートと地山との間に生じた空洞に充填材を注入して補修を行う覆工背面空洞充填トンネル修復工法に使用する器具に関する。
トンネルの覆工背面、特に矢板工法を用いて掘削された古いトンネルの覆工背面には空洞が存在することがある。覆工背面空洞充填は、トンネルの覆工背面、つまり地山と矢板との隙間に対し充填材を充填し、トンネルを本来あるべき姿へ戻す修復工法である。
係る修復工法に関連する従来技術としては、特許文献1に開示の「背面空洞充填装置」、特許文献2の「トンネル背面充填装置」、特許文献3の「空洞の充填方法」、特許文献4の「トンネルの裏込注入方法および同方法に用いる注入器具」等の種々の技術が存在する。
係る修復工法に関連する従来技術としては、特許文献1に開示の「背面空洞充填装置」、特許文献2の「トンネル背面充填装置」、特許文献3の「空洞の充填方法」、特許文献4の「トンネルの裏込注入方法および同方法に用いる注入器具」等の種々の技術が存在する。
覆工背面空洞充填によりトンネルの補修を行う場合、トンネルに繋がる道路を閉鎖して補修工事を行うわけにはいかず、トンネル内の交通規制(片側通行)を伴なう補修工事が実施される。
ところで、車線規制により、片側通行の下で覆工背面空洞充填を行う場合、道路中央付近において、高所作業車と大型車両との接触事故が懸念される。特に、トンネル内において、カーブ区間が多い場合、高所作業車大型車両との接触事故が生じないよう、細心の注意を払わなければならない。
ところで、車線規制により、片側通行の下で覆工背面空洞充填を行う場合、道路中央付近において、高所作業車と大型車両との接触事故が懸念される。特に、トンネル内において、カーブ区間が多い場合、高所作業車大型車両との接触事故が生じないよう、細心の注意を払わなければならない。
この考案は、このような背景のもとになされたもので、車線規制され、道路の片側を一般車両が通行している状況下において、補修作業を行う車両、特に高所作業車が、片側通行で通過する車両と接触しないように改善された充填材注入開閉具を提供することを目的とする。
請求項1に係る考案は、トンネルに設けられた覆工コンクリートと地山との間に生じた空洞に充填材を注入して補修を行う覆工背面空洞充填トンネル補修工法に使用する器具であって、覆工コンクリートに貫通された充填材注入用のパイプに接続される充填材注入開閉具において、トンネル内面側へ臨む前記パイプに連結される連結側筒部と、前記連結側筒部に結合された開閉弁と、前記開閉弁に結合されたホース接続側の筒部とを有し、前記ホース接続側筒部は、開閉具の長手軸方向に対して所定角度屈曲した傾斜筒部を有することを特徴とする、充填材注入開閉具である。
請求項2に係る考案は、前記開閉具は、ボールバルブ器具であり、開閉弁がボールバルブであることを特徴とする、請求項1記載の充填材注入開閉具である。
この考案に係る充填材注入開閉具は、ホース接続側筒部が傾斜筒部を有するので、傾斜筒部を車線規制している道路側、すなわち一般車両が通行する片側道路と反対側へ延びるように、充填材注入開閉具を設置する。そうすると、開閉具のホース接続側筒部にホースを接続しても、当該ホースは一般車両が通行する道路片側から離れる方向に接続される。従って、高所作業車が車線規制された道路の中央寄りに寄り過ぎることがなく、工事器具や工事車両と片側通行車線を通過する車両との接触を未然に防止することができる。
以下には、図面を参照して、この考案の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、覆工背面空洞充填を行う補修作業の現場全体の概要を示す全体施工概要図である。
覆工背面空洞充填では、トンネル1内に高所作業車2が配置され、高所作業車2により、トンネル1の天井部を構成する覆工コンクリート3を通じてその背面の地山との間に生じた空洞に充填材を注入する。
図1は、覆工背面空洞充填を行う補修作業の現場全体の概要を示す全体施工概要図である。
覆工背面空洞充填では、トンネル1内に高所作業車2が配置され、高所作業車2により、トンネル1の天井部を構成する覆工コンクリート3を通じてその背面の地山との間に生じた空洞に充填材を注入する。
高所作業車2に対しては、モルタルホッパー4からモルタルが供給される。また、可塑化材ポンプ5から可塑化材が供給される。高所作業車2では、供給されるモルタルと可塑化材とを注入部付近の混合ユニット6で混合し、覆工コンクリート3の背面の空洞へ注入を行う。
モルタルホッパー4へ供給するモルタルは、エアーミルクを含むモルタルであり、トンネル1内(現場内)あるいは現場近傍の仮設プラント内において、例えば大型生コン車7により生成される。
モルタルホッパー4へ供給するモルタルは、エアーミルクを含むモルタルであり、トンネル1内(現場内)あるいは現場近傍の仮設プラント内において、例えば大型生コン車7により生成される。
図2は、覆工背面空洞充填による修復施工の概要を表す図である。
矢板工法を用いて掘削されたトンネルにおいて、地山10と矢板11との間に空洞(隙間)12が生じることがある。矢板工法では、鋼製支保工13と矢板11との組み合わせにより地山10を掘削し、鋼製支保工13を含む掘削内面側に覆工コンクリート14を打設した構成である。矢板工法の場合、覆工コンクリート14の背面、すなわち矢板11と地山10との間に空洞(隙間)12が生じ易く、この空洞12をそのまま放置すると、地山10からかかる土圧が覆工コンクリート14に均等に作用しなくなって、覆工コンクリート14にひび割れが生じたり、崩壊の危険性につながるおそれがある。
矢板工法を用いて掘削されたトンネルにおいて、地山10と矢板11との間に空洞(隙間)12が生じることがある。矢板工法では、鋼製支保工13と矢板11との組み合わせにより地山10を掘削し、鋼製支保工13を含む掘削内面側に覆工コンクリート14を打設した構成である。矢板工法の場合、覆工コンクリート14の背面、すなわち矢板11と地山10との間に空洞(隙間)12が生じ易く、この空洞12をそのまま放置すると、地山10からかかる土圧が覆工コンクリート14に均等に作用しなくなって、覆工コンクリート14にひび割れが生じたり、崩壊の危険性につながるおそれがある。
そこで、覆工コンクリート14の背面側の空洞12に充填材を充填する覆工背面空洞充填が行われる。
覆工背面空洞充填では、覆工コンクリート14に充填材注入用のパイプ15が配置される。当該パイプ15が、覆工コンクリート14を、その下面側から貫通し、空洞12内に先端が突出するように設けられる。そして前述した高所作業車の混合ユニット6において混合された充填材、すなわちモルタルに可塑化材が添加・混合された充填材が、ホース16およびパイプ15を通して空洞12内へ充填される。
覆工背面空洞充填では、覆工コンクリート14に充填材注入用のパイプ15が配置される。当該パイプ15が、覆工コンクリート14を、その下面側から貫通し、空洞12内に先端が突出するように設けられる。そして前述した高所作業車の混合ユニット6において混合された充填材、すなわちモルタルに可塑化材が添加・混合された充填材が、ホース16およびパイプ15を通して空洞12内へ充填される。
なお、ホース16とパイプ15の接続部には、充填材注入開閉具20として、例えばボールバルブ器具20が設けられており、ホース15の入口において、充填材の注入の開始、停止が制御される。
図3は、トンネル1の縦断面図であり、片側通行の車線規制の下で、覆工背面空洞充填を施工している様子を示す概要図である。
図3は、トンネル1の縦断面図であり、片側通行の車線規制の下で、覆工背面空洞充填を施工している様子を示す概要図である。
図3において、トンネル1内の左側半分の片側車線31は、常時車両が通行している状態である。もう片側の工事車線32は、車両の通行が禁止されていて、この工事車線32に高所作業車2等が配置されて、修復工事が行われる。
トンネル1の覆工コンクリート14に貫通されるパイプ15は、覆工背面の空洞が検査カメラ等により確認されたのち、所定の間隔で、予め定める位置に貫通設置される。また、設けられる位置としては、トンネル1の断面方向中央部に貫通設置されることが少なくない。
トンネル1の覆工コンクリート14に貫通されるパイプ15は、覆工背面の空洞が検査カメラ等により確認されたのち、所定の間隔で、予め定める位置に貫通設置される。また、設けられる位置としては、トンネル1の断面方向中央部に貫通設置されることが少なくない。
この場合において、トンネル1の覆工コンクリート14の中央上面に配置されたパイプ15に対して、高所作業車2の混合ユニット6から延びるホース16が接続されたとき、当該ホースが片側車線31を通行する車両と接触しないように十分に注意しなければならない。
図4は、この考案に係る充填材注入開閉具20の一実施例を説明するための図である。
図4は、この考案に係る充填材注入開閉具20の一実施例を説明するための図である。
充填材注入開閉具20は、この実施例では金属製のボールバルブ器具20で実現されている。
ボールバルブ器具(充填材注入開閉具)20は、覆工コンクリート14の下面141側に臨む充填材注入用のパイプ15の下端に連結される連結側筒部21と、連結側筒部21に連結された開閉弁22と、開閉弁22に結合されたホース接続側の筒部23とを有している。ホース接続側筒部23は、ボールバルブ器具(開閉具)20の長手軸方向Lに対して所定角度θ屈曲した傾斜筒部24を有している。そして傾斜筒部24に対してホース16が接続される。
ボールバルブ器具(充填材注入開閉具)20は、覆工コンクリート14の下面141側に臨む充填材注入用のパイプ15の下端に連結される連結側筒部21と、連結側筒部21に連結された開閉弁22と、開閉弁22に結合されたホース接続側の筒部23とを有している。ホース接続側筒部23は、ボールバルブ器具(開閉具)20の長手軸方向Lに対して所定角度θ屈曲した傾斜筒部24を有している。そして傾斜筒部24に対してホース16が接続される。
長手軸方向Lと筒部24との傾斜角度(屈曲角度)θは、最大θ=90°とすることも可能であるが、筒部23を流れる充填材がスムーズに流れるようにすることを考慮すると、θ=20〜40°が好ましい。この実施例では、θ≒30°にしている。
開閉弁22内部にはボールバルブが組み込まれており、ハンドル25を操作することにより、開閉弁22を開いて、ホース16から送られてくる充填材をパイプ15を通して空洞12へ送りこむことができる。また、空洞12が充填材で充填され終えると、ハンドル25を操作して、開閉弁22が閉じられる。
開閉弁22内部にはボールバルブが組み込まれており、ハンドル25を操作することにより、開閉弁22を開いて、ホース16から送られてくる充填材をパイプ15を通して空洞12へ送りこむことができる。また、空洞12が充填材で充填され終えると、ハンドル25を操作して、開閉弁22が閉じられる。
この実施例では、ホース接続側筒部23において、傾斜筒部24が備えられている。パイプ15の下端に連結されたボールバルブ器具(充填材注入開閉具)20は、パイプ15の延長方向、すなわち垂直方向Lに下方へ延び出ている。しかし、傾斜筒部24は、垂直方向に延びる軸方向Lに対して、傾斜角度θだけ高所作業車2側(言い換えれば工事車線32側)へ屈曲している。それゆえ、傾斜筒部24に接続するホース16は、傾斜筒部24の傾斜方向に沿って斜め下方へ延びるから、ホース16が車線規制された工事車線32側から片側車線31側へ垂れ下がるのを防止できる。
従って、片側車線31を通過する車両が、工事車両や工事器具に接触する可能性が十分に軽減され、より安全な充填材注入開閉具とすることができる。
この考案は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この考案は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
1 トンネル
2 高所作業車
3 覆工コンクリート
10 地山
11 矢板
12 空洞
13 鋼製支保工
14 覆工コンクリート
15 充填材注入用のパイプ
16 ホース
20 充填材注入開閉具
21 連結側筒部
22 開閉弁
23 ホース接続側筒部
24 傾斜筒部
25 ハンドル
2 高所作業車
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10 地山
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12 空洞
13 鋼製支保工
14 覆工コンクリート
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20 充填材注入開閉具
21 連結側筒部
22 開閉弁
23 ホース接続側筒部
24 傾斜筒部
25 ハンドル
Claims (2)
- トンネルに設けられた覆工コンクリートと地山との間に生じた空洞に充填材を注入して補修を行う覆工背面空洞充填トンネル補修工法に使用する器具であって、
覆工コンクリートに貫通された充填材注入用のパイプに接続される充填材注入開閉具において、
トンネル内面側へ臨む前記パイプに連結される連結側筒部と、
前記連結側筒部に結合された開閉弁と、
前記開閉弁に結合されたホース接続側の筒部とを有し、
前記ホース接続側筒部は、開閉具の長手軸方向に対して所定角度屈曲した傾斜筒部を有することを特徴とする、充填材注入開閉具。 - 前記開閉具は、ボールバルブ器具であり、開閉弁がボールバルブであることを特徴とする、請求項1記載の充填材注入開閉具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013003995U JP3186176U (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 充填材注入開閉具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013003995U JP3186176U (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 充填材注入開閉具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3186176U true JP3186176U (ja) | 2013-09-19 |
Family
ID=50429860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013003995U Expired - Lifetime JP3186176U (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 充填材注入開閉具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3186176U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101536209B1 (ko) * | 2014-01-08 | 2015-07-14 | (주)동명기술공단종합건축사사무소 | 강관 다단 그라우팅 장치를 이용한 개착 및 natm 혼합 굴착 터널 시공방법 |
-
2013
- 2013-07-10 JP JP2013003995U patent/JP3186176U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101536209B1 (ko) * | 2014-01-08 | 2015-07-14 | (주)동명기술공단종합건축사사무소 | 강관 다단 그라우팅 장치를 이용한 개착 및 natm 혼합 굴착 터널 시공방법 |
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