JP3186135B2 - 繊維強化軽量発泡体の製造方法 - Google Patents

繊維強化軽量発泡体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化軽量発泡体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車輛に用いる内装材例えば
成形天井やボンネットの裏面に貼付する構造材として
は、吸音性及び機械的特性に優れるとともに軽量である
ものが要求される。又、製造や成形加工が容易であり且
つ品質が安定していることも重要である。
【0003】従来、これらの要求を満たすものとして多
孔性の繊維強化樹脂成形体が提案されている。又、前記
成形体を得るための種々の方法が提案されている。具体
的には例えば、不連続繊維、熱硬化性樹脂及び加熱によ
り発泡する発泡剤からなる嵩高性不織布を加熱圧縮成形
してなる車輛用軽量成形防音材及びその製造方法(特開
昭58−3854号公報)、セルロース繊維からなるウ
エブ及びセルロース繊維の内部又は表面にあるポリマー
からなる繊維状組成物(特開昭60−167992号公
報)、無機繊維を含有する繊維材間に熱可塑性樹脂発泡
性繊維が分散された不織布基材が加熱圧縮成形されて、
繊維材間が熱可塑性樹脂発泡性繊維の溶融物で接着され
てなる繊維シート成形体(特開昭63−75162号公
報)、ガラス繊維と合成繊維との混合繊維からなる不織
布の少なくとも片面に合成樹脂分散液又は溶液を含浸さ
せ、これを乾燥させた後、合成繊維及び合成樹脂のいず
れか高い方の融点以上の温度に加熱し加圧してなる繊維
成形体(特開昭63−309659号公報)等が挙げら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記多孔性
の繊維強化樹脂成形体又はそれを得るための前記製造方
法は以下に例示するような種々の欠点を有していた。 特開昭58−3854号公報に記載された成形防音材
を得るためには熱硬化性樹脂及び発泡剤の混合物と不連
続繊維とを混合するが、分散状態のばらつきが大きく均
一に混合することは困難であり、そのため製品品質が不
均一に成り易い。 特開昭60−167992号公報に記載された繊維状
組成物は、発泡部が無いため軽量化が困難であり且つソ
フト感と吸音性が劣る。 特開昭63−75162号公報に記載された繊維シー
ト成形体を得るためには無機繊維を含有する繊維材と熱
可塑性樹脂発泡性繊維とを混合するので、と同様の問
題を生じ易い。 特開昭63−309659号公報に記載された繊維成
形体を得るにはガラス繊維と合成繊維とを混合するの
で、この場合もと同様の問題を生じ易い。
【0005】即ち、従来の製造方法による多孔性の繊維
強化樹脂成形体において発泡部分を有するものは主にガ
ラス繊維強化タイプのものから成るが、成形体中にガラ
ス繊維を均一に分散させることが困難であり、又、不織
布を用いる場合には不織布の厚さ分だけしか補強するこ
とができなかった。
【0006】本発明は前記従来技術の問題点を解決する
ためのものであり、その目的とするところは吸音性及び
機械的特性に優れるとともに軽量であり且つ製品品質が
均一な繊維強化軽量発泡体を容易に製造する方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化軽量発
泡体の製造方法は、ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬
化性樹脂を被覆した後、このガラス繊維が絡み合う繊維
集合体を形成し、加熱することにより発泡性熱硬化性樹
脂を発泡させることを特徴とする。本発明の方法におい
て、ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化性樹脂を被覆
し、次いで成形型の型面間にこのガラス繊維を気流によ
り充填して配置した後、所定のクリアランスに型締めし
加熱することにより発泡性熱硬化性樹脂を発泡させ、次
いで所定厚さに圧縮し硬化させることが好ましい。
【0008】本発明の方法で使用することができるガラ
ス繊維は、ガラス繊維強化樹脂の分野で慣用に使用され
るものであってよい。ガラス繊維の直径や長さは目的と
する繊維強化軽量発泡体の特性に応じて適宜選択する。
又、ガラス繊維は直線状であってもよいが、適する形状
例えばウェーブ状に変形させたものを使用すると互いに
強固に絡み合うのでなおよい。単一性状のガラス繊維を
使用することもできるし、又は異なる性状のガラス繊維
を組み合わせて使用することもできる。
【0009】発泡性熱硬化性樹脂としては慣用の発泡剤
例えばジアゾアミノベンゼン、ベンゼンスルホヒドラジ
ド、N′−ジメチルテレフタルアミド等のアゾ化合物、
スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物を所定量単独
又は組み合わせて含有させた慣用の熱硬化性樹脂例えば
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂等を単独又は組み合わせ
て使用することができる。発泡剤の含有率は、目的とす
る発泡倍率が得られるように決定する。
【0010】ガラス繊維の表面に発泡性熱硬化性樹脂を
均一に被覆する方法は、例えば熱硬化性樹脂及び発泡剤
それ自体又は熱硬化性樹脂及び発泡剤を適する溶媒に溶
解若しくは懸濁させた溶液を調製し、次いで熱硬化性樹
脂及び発泡剤それ自体に又は前記溶液にガラス繊維を一
本一本引きながら含浸させる方法やガラス繊維の表面に
熱硬化性樹脂及び発泡剤それ自体を又は前記溶液を同様
に吹き付ける方法等の慣用の被覆方法を適宜選択して用
いてよい。
【0011】成形型は本発明の方法に使用することがで
きるものであれば特に限定されないが、成形すべき繊維
強化軽量発泡体の大きさや形状に応じて適するものを選
択適用する。通常は金型を用いるのが好ましい。
【0012】成形型の型面間にガラス繊維を配置するた
めには、気流例えばエアーによる移送を用いると都合が
よい。この際、成形型の移送気流の出口側はエアーの排
出は阻止せずガラス繊維の排出のみを阻止するような構
造とするか、又は前記のような機能を有するもの例えば
金網、多孔板等を設けるとよい。ガラス繊維は成形型の
型面間全体を充満するように配置してもよいし又は成形
型の型面間の一部を充填するように配置してもよい。
【0013】所定のクリアランスに型締めされた前記ガ
ラス繊維を加熱する方法は全体を均一に加熱することが
できる方法であればよい。例えば成形型の型面からの加
熱、加温エアーによる加熱、又はこれらの併用方法等が
挙げられる。加熱条件は適宜選択する。
【0014】表面の熱硬化性樹脂を発泡させた前記ガラ
ス繊維を、次いで所定厚さに圧縮し硬化させると本発明
の繊維強化軽量発泡体を得る。厚さは用途によって決め
る。又、硬化の際自然冷却としてもよいが、強制冷却し
てもよい。
【0015】
【作用】ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化性樹脂を
均一に被覆するので、最終製品中におけるガラス繊維と
熱硬化性樹脂の偏在が阻止される。
【0016】
【実施例】以下の実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明する。
【0017】実施例1 ロール状に巻かれた直径10−100μmのガラス繊維
1を、液ダレしない程度の粘度の発泡性フェノール樹脂
2の溶液〔溶媒ヘキサミン,フェノール樹脂:ジアゾア
ミノベンゼン(発泡剤)≒10:1〕に所定時間浸漬し
た後引き上げ、乾燥させて図1に示すようにガラス繊維
1の表面に発泡性フェノール樹脂2を所定厚さで被覆し
た。その後ローラーを用いてガラス繊維1をウェーブ状
と成し、次いで長さ50−100mmにカットして図2
に示す発泡性樹脂で被覆されたウェーブ状ガラス繊維3
を得た。次いで、図3に示すように230℃に加熱され
た上型4と下型5の型面の間に常温エアー8によりウェ
ーブ状ガラス繊維3を移送し、均一に分散配置して繊維
集合体6を形成した。なお、エアー出口部にはウェーブ
状ガラス繊維3が排出されないように金網状のメッシュ
板9を設置した。又、エアー入口部のフランジ7及びエ
アー出口部のフランジ7′は、上型4の下降の妨げとな
らないように下型5に固定した。次いで上型4を型クリ
アランス20−50mmまで下降し、繊維集合体6の温
度を100℃とするために常温エアー8を加温エアー
8′に切り換えた。この結果、図4に示すように発泡性
フェノール樹脂2が約10倍に発泡し(発泡倍率10
倍)、フェノール樹脂発泡層2′となった。最後に、繊
維集合体6を所定の厚み(約5mm)まで圧縮し、発泡
部分を更に密着させるとともにフェノール樹脂発泡層
2′を硬化させて、図5に示す成形体10を得た。
【0018】実施例2 フェノール樹脂:ジアゾアミノベンゼン(発泡剤)≒1
0:3の発泡性フェノール樹脂2の溶液を使用して発泡
性フェノール樹脂2の発泡倍率を約30倍としたこと以
外は実施例1と同様にして、成形体を得た(密度は実施
例1の成形体と同一とした)。
【0019】比較例1 発泡剤を含まないフェノール樹脂を層厚10μmで被覆
したガラス繊維1を使用したこと以外は実施例1と同様
にして、成形体を得た(密度は実施例1の成形体と同一
とした)。
【0020】比較例2 ガラス繊維1の繊維集合体例えば不織布に発泡性フェノ
ール樹脂2の溶液(発泡倍率3−5倍)を浸漬法にて含
浸させたこと以外は実施例1と同様にして、成形体を得
た(密度は実施例1の成形体と同一とした)。
【0021】性能比較試験 実施例1,2及び比較例1,2の成形体から所定の試験
片(厚さは2.5mm)を作製し、慣用の方法により曲
げ強度及び吸音率を測定した。結果を表1に要約する。
【表1】 表1から明らかな如く、実施例1,2の成形体は比較
例1,2の成形体に比べて曲げ強度及び吸音率が向上し
ているとともに曲げ強度のばらつき幅が小さく、品質が
均一で安定している。
【0022】
【発明の効果】本発明の繊維強化軽量発泡体の製造方法
は、ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化性樹脂を被覆
した後、このガラス繊維からなる集合体を成形型内で加
熱して発泡性熱硬化性樹脂を発泡させるので、発泡層が
ガラス繊維一本一本に均一に固着され且つ一定容積中の
ガラス繊維間の接合点を発泡層同士の接着によって飛躍
的に増加させることができるため、得られる発泡体の強
度を向上させることができる。又、本発明の方法により
得られる発泡体には微細な空隙が均一に存在し、適度な
通気路とソフトな通気路壁面が均一に構成されているの
で吸音率が向上する。
【0023】又、ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化
性樹脂を被覆したことによりガラス繊維の表面が保護さ
れ、製造工程中のガラス繊維の損傷を少なくすることが
できる。又、ガラス繊維が作業員の体に付着した場合も
作業員が刺すような痛みを感じることがなく、作業環境
が改善される。
【0024】更に、ガラス繊維を不織布などに予め加工
しておく必要がないため所望形状の発泡体を容易に得る
ことができるので、製造工程が簡略化できるとともに発
泡体の設計の自由度が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に発泡性フェノール樹脂を被覆したガラス
繊維の拡大断面図である。
【図2】ウェーブ状ガラス繊維の集合状態を示す図であ
る。
【図3】本発明の方法において成形型の型面の間に繊維
集合体を形成した状態を示す図である。
【図4】ガラス繊維の表面にフェノール樹脂発泡層が形
成された状態を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の方法によって得られた成形体の斜視図
である。
【符号の説明】
1 ガラス繊維 2 発泡性フェノール樹脂 2′フェノール樹脂発泡層 3 ウェーブ状ガラス繊維 4 上型 5 下型 6 繊維集合体 7,7′ フランジ 8 常温エアー 8′加温エアー 9 メッシュ板 10 成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/06 B29C 70/12

Claims (2)

    (57)【整理番号】 C972 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化性
    樹脂を被覆した後、このガラス繊維が絡み合う繊維集合
    体を形成し、加熱することにより発泡性熱硬化性樹脂を
    発泡させることを特徴とする繊維強化軽量発泡体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維の表面に予め発泡性熱硬化性
    樹脂を被覆し、次いで成形型の型面間にこのガラス繊維
    を気流により充填して配置した後、所定のクリアランス
    に型締めし加熱することにより発泡性熱硬化性樹脂を発
    泡させ、次いで所定厚さに圧縮し硬化させることを特徴
    とする繊維強化軽量発泡体の製造方法。
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