JP3185075U - 電気接続具用点検装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンセントへの抜き差し動作で、コンセントの雌型接触子と点検用雄型接触子との接触状態を簡単に判別できる簡易な電気接続具用点検装置を提供する。
【解決手段】筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことで点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に移動し、かつ、該押すことを止めることで点検用雄型接触子が筒状本体ケースの外方側に向かって移動するようにし、点検用雄型接触子をコンセントの差込口内に押し込むことにより、コンセント内の雌型接触子と点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力によって点検用雄型接触子を押し返す押圧力の大きさで、コンセント内の雌型接触子と点検用雄型接触子との間の接触状態を目視判別できる接触状態判別手段7を設ける。
【選択図】図1

Description

本考案は、電気接続具の雌型接触子とこの雌型接触子に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)の点検を、電気接続具の差込口への押し込み動作で、簡単に行うことのできる電気接続具用点検装置に関するものである。
従来、例えば、掃除機やヘアードライヤなどの電気機器では、その電気機器を使用するたびに、その電気機器に接続された電源プラグの雄型接触子(栓刃・差込刃)を、商用電源に接続されたコンセント等の電気接続具内の雌型接触子(受刃)に対して、押し込んだり、抜き取ったりしている。そして、電源プラグの雄型接触子をコンセント等の電気接続具内の雌型接触子に対して押し込んだり、抜き取ったりしていることを、何回も繰り返していると、コンセント等の電気接続具内の雌型接触子が拡がってしまい、コンセント等の電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子と間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なってしまうため、電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子との間の電気的接触抵抗が増大してしまい、コンセント等の電気接続具及び電源プラグの発熱、発火、発煙等の事故を発生させることがあった。
従来、コンセント等の電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子との接触不具合の発生を検知する装置としては、電源プラグ内に感温素子を設けてこの感温素子が異常温度を検知すると、警報装置を作動させることで、電源プラグの発熱、発火、発煙などの事故の発生を未然に阻止するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、従来、コネクター等の電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子との接触不具合の発生を検知する装置としては、ノイズ除去用コンデンサーとコネクター等の電気接続具とから閉回路を形成し、このコネクター等の電気接続具の接触抵抗とノイズ除去用コンデンサーにより生起する電圧と、コネクター等の電気接続具が接触不良を起こしているか否かを判断するための基準電圧とを比較して、その比較値が所定値以上のとき、コネクター等の電気接続具接触不良信号を出力するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−352635号公報 特開2000−230960号公報
上述した特開2002−352635号公報に記載の従来の装置は、異常温度が起因して発生するところの電源プラグの発火、発煙などの事故を未然に防止することが可能であるが、コンセント等の電気接続具内の雌型接触子の拡がり変形などによって電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子との間の接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なっているか否かの点検確認をすることができないものであり、しかも、感温素子や警報装置を設ける必要があって原価高になってしまうという問題点を有していた。
さらに、上述した特開2000−230960号公報に記載の従来の装置は、住宅内等の壁に取り付けられたコンセント等の電気接続具内の雌型接触子の拡がり変形などによって電気接続具内の雌型接触子と電源プラグの雄型接触子との間の接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なっているか否かの点検確認をすることができないものであり、しかも、電気接続具接触不良信号を出力するために、電流源、電圧計、基準電圧発生器、及び電圧検出部等を必要とするものであって、構造が複雑となり原価高になってしまうという問題点を有していた。
そして、上述した特開2002−352635号公報及び特開2000−230960号公報に記載のいずれの装置でも、電源プラグが差し込まれていない状態のコンセント等の電気接続具につき、その電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なるか否かの点検をすることができないものである。
本考案の目的は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、電気機器等に接続された電源プラグの雄型接触子を、住宅内等の壁に取り付けられたコンセントなどの電気接続具に押し込んで使用する前に、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なるか否かの点検を、簡単に行える構造簡単な電気接続具用点検装置を提供することにある。なお、本明細書において、電気接続具には、雌型接触子を内蔵したコンセントに限定されず、雌型接触子を内蔵したテーブルタップ及びコネクターと称されるものも含まれるものとする。
上記目的を達成するために、本考案は、電気機器類に接続される電源プラグの雄型接触子と同機能を有する点検用雄型接触子と、この点検用雄型接触子が外方に向かって突出するように設けられ、かつ、前記点検用雄型接触子を電気接続具の差込口内に押し込むために片手で把持可能である筒状本体ケースとを有し、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押して前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込むと、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子が押し返されることにより前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側に向かって近づく方向に移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めると、前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側から離れる方向に移動するように、前記点検用雄型接触子を前記筒状本体ケースに対して移動可能に設ける共に、前記筒状本体ケースによって前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込むことにより、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子を押し返す押圧力の大きさで、前記雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間の接触状態を目視判別する接触状態判別手段を具備するようにしたものである。
さらに、本考案は、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押して前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込んだ際に、前記筒状本体ケース内に設けた弾性部材を介して前記点検用雄型接触子が前記電気接続具の差込口内に向かって押されるように構成すると共に、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことにより前記弾性部材が縮むことで、前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側に向かって近づく方向に移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めることにより前記弾性部材が伸びることで、前記筒状本体ケースが前記点検用雄型接触子から離れる方向に移動して元の状態に戻るように構成したことを特徴としている。
さらに、本考案は、前記筒状本体ケース内に移動可能に移動筒体を設け、この移動筒体の外周にコイルばねからなる弾性部材を巻装すると共に、前記移動筒体の先端側に前記点検用雄型接触子が取り付けられた先端側筒部材を、前記筒状本体ケースの先端より前方に突出した状態となるように設け、かつ、前記筒状本体ケースの後端面に設けた挿入開口より外方に前記移動筒体の後端側を突出させてその突出させた前記移動筒体の後端側に後端側筒部材を設け、しかも、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことにより前記弾性部材が軸方向に縮むことで、前記筒状本体ケースの後方側に向かって前記点検用雄型接触子及び移動筒体が移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めることにより前記弾性部材が軸方向に伸びることで、前記点検用雄型接触子及び移動筒体が前記筒状本体ケースの前方側に向かって移動して、前記筒状本体ケースの後端面に前記後端側筒部材の端縁が係止することにより、前記点検用雄型接触子及び移動筒体の前記筒状本体ケースの前方側への移動が阻止されるように構成すると共に、前記弾性部材の先端を前記先端側筒部材の端縁に、かつ、前記弾性部材の後端を前記筒状本体ケースの内底に、それぞれ当接させ、さらに、前記先端側筒部材の、前記筒状本体ケースの先端より前方に突出した部分の外周に、前記接触状態判別手段を設けるように構成したことを特徴としている。
さらに、本考案は、前記後端側筒部材が設けられる前記移動筒体の後端側の外周に、前記接触状態判別手段を設け、この前記接触状態判別手段を、前記弾性部材が軸方向に縮むことで、前記筒状本体ケース側に前記点検用雄型接触子及び前記移動筒体が移動した際に、前記移動筒体の後端側が前記筒状本体ケースの後端面外方に露出して目視できるように構成したことを特徴としている。
さらに、本考案は、前記点検用雄型接触子の厚さ部分に、前記電気接続具内の温度を検知する温度検知手段を設けたことを特徴としている。
さらに、本考案は、前記接触状態判別手段を、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを目盛で読み取る目盛表示部と、この目盛表示部に対向して設けられて前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを色彩の位置で読み取る色彩表示部とを備える構成としたことを特徴としている。
請求項1の考案によれば、例えば、住宅内等の壁に取り付けられたコンセント等の電気接続具の差込口内に、電気接続具用点検装置の筒状本体ケースを把持して、点検用雄型接触子を電気接続具の差込口内に押し込むだけで、電気接続具の雌型接触子とこの雌型接触子に押し込まれる点検用雄型接触子との間の接触圧力による反力によって点検用雄型接触子を押し返す押圧力の大きさを、接触状態判別手段により目視で確認することができるため、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間の接触が緩くなるか否かの点検を、簡単に行うことのできる電気接続具用点検装置を提供することができた。
また、請求項1の考案によれば、構造簡単であって、小形化軽量化が図られるので、携帯に便利であって、家庭内等にある複数個のコンセント等の電気接続具全てにつき、電気機器等に接続された電源プラグの雄型接触子を、家庭内等にある複数個のコンセント等の電気接続具に押し込んで使用する前に、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なってしまうか否かの点検作業を、一個の電気接続具用点検装置で、難なく円滑に行うことができる。
さらに、請求項2の考案によれば、筒状本体ケース内に設けた弾性部材を伸縮させることで、点検用雄型接触子の移動を、円滑に、かつ、簡単に行わせることのできる構造簡単な電気接続具用点検装置を提供することができた。
さらに、請求項3の考案によれば、筒状本体ケース内に移動筒体を設け、この移動筒体の外周に弾性部材を設け、この弾性部材をコイルばねとして、このコイルばねを伸縮させることで、点検用雄型接触子の移動を行わせるようにしたので、コイルばねが長くても座屈するようなことがなく、点検用雄型接触子の移動を円滑に行うことのできると共に、点検用雄型接触子を電気接続具の差込口に当てた後、筒状本体ケースを片手で把持してその筒状本体ケースを電気接続具側に押しながら、先端側筒部材の外周に設けた接触状態判別手段を目視することができ、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なるか否かの点検作業を、簡単に行うことのできる電気接続具用点検装置を提供することができた。
さらに、請求項4の考案によれば、点検用雄型接触子を電気接続具の差込口に当てた後、筒状本体ケースを片手で把持してその筒状本体ケースを電気接続具側に押しながら、後端側筒部材が設けられる移動筒体の後端側の外周に設けた接触状態判別手段を目視することによっても、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具に押し込まれる電源プラグの雄型接触子との間に発生する接触圧力(摩擦力)が小さく(接触が緩く)なるか否かの点検作業を、簡単に行うことのできる電気接続具用点検装置を提供することができた。
さらに、請求項5の考案によれば、点検用雄型接触子を電気接続具の差込口内に抜き差しして、温度検知手段を目視することで、電気接続具内の温度が異常上昇しているか否かの点検を、簡単に行うことのできる電気接続具用点検装置を提供することができた。
さらに、請求項6の考案によれば、目盛で読み取る目盛表示部と色彩の位置で読み取る色彩表示部とを対向させているので、電気接続具内の雌型接触子と点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子が押し返される押圧力の大きさを、点検作業者が難なく正確に把握することができ、電気接続具内の雌型接触子とその電気接続具内に押し込まれる点検用雄型接触子との間の接触状態の判別点検を円滑に行うことのできる電気接続具用点検装置を提供することができた。
本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の使用開始状態を示す、斜視図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の平面図である。 本考案の一実施形態例に係り、図2のX−X断面図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の先端側筒部材側の要部斜視図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の移動筒体の後端側が筒状本体ケースの後端面外方に露出した状態における要部斜視図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の点検用雄型接触子をコンセントの差込口に押し込んだ状態における要部断面図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の点検用雄型接触子をコンセントの差込口に押し込まない状態における要部断面図である。 本考案の一実施形態例に係り、電気接続具用点検装置の接触状態判別手段部分の拡大平面図である。 本考案の他実施形態例その1に係り、電気接続具用点検装置の要部断面図である。 本考案の他実施形態例その2に係り、電気接続具用点検装置の要部断面図である。 本考案の他実施形態例その2に係り、電気接続具用点検装置の平面図である。 本考案の他実施形態例その2に係り、電気接続具用点検装置の接触状態判別手段部分の拡大平面図である。
以下、本考案の実施形態例を、図1〜図12に基づき、具体的に説明する。なお、以下の実施形態例の説明では、電気接続具としては、室内の壁に設置されたコンセントの場合を例に説明する。
図1〜図8は、本考案の一実施形態例の電気接続具用点検装置1を示す。本考案の一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、図1〜図3に示すように、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込まれてコンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2D(図6及び図7参照)のいずれか一方に接触する一本の点検用雄型接触子(差込診断子)3と、この点検用雄型接触子3を外方に向かって突出するように保持し、かつ、片手で把持可能である筒状本体ケース4とを、有している。点検用雄型接触子3は、金属製であって、掃除機やヘアードライヤなどの電気機器に接続された電源プラグ(図示せず)の雄型接触子(栓刃・差込刃)と同機能を有しており、同形状及び同材質としてある。筒状本体ケース4は、合成樹脂製の円筒材から構成され、大人が握ったときに握りやすい太さと長さに設定されている。上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、最大長さL1が約160mmに、最大太さL2が約25mmにそれぞれ設定されていると共に、筒状本体ケース4の長さL3が約75mmに設定されている(図2参照)。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押して点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込むと、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力(摩擦力)による反力によって、点検用雄型接触子3が押し返されることにより点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に向かって近づく方向に移動し、かつ、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことを止めると、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側から離れる方向に移動するように、点検用雄型接触子3を筒状本体ケース4に対して移動可能に設けるようにしてある。したがって、点検用雄型接触子3を筒状本体ケース4側に向かって近づく方向に押し返えす押圧力の大きさは、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力の大きさに比例して大きくなる。それゆえに、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力の大きさに比例して、点検用雄型接触子3の移動距離が大きくなる。よって、点検用雄型接触子3の移動距離の大きさを確認することで、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との接触状態を確認することができる。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押して点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A内若しくは差込口2B内のいずれか一方に押し込んだ際に、筒状本体ケース4内に設けた後述するコイルばねからなる弾性部材5を介して点検用雄型接触子3がコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方側に向かって押されるようになっており、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことにより弾性部材5が縮むことで、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に向かって近づく方向に移動し、かつ、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことを止めることにより弾性部材5が伸びることで、筒状本体ケース4が点検用雄型接触子3から離れる方向に移動して元の状態に戻るように構成されている(図6及び図7参照)。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、筒状本体ケース4内に移動可能に移動筒体6を設け、この移動筒体3の外周にコイルばねからなる弾性部材5を巻装するようにすると共に、筒状本体ケース4によって点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方側内に押し込むことにより、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3を押し返す押圧力の大きさで、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との間の接触状態を目視判別する接触状態判別手段7、70を設けるようにしている。
接触状態判別手段7は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押さない状態で、先端側筒部材8の、筒状本体ケース4の先端4Aより前方に露出している部分(突出している部分)の外周に、設けられる(図2及び図4参照)。また、接触状態判別手段70は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押した状態で、移動筒体6の後端側6Bの、筒状本体ケース4の後端面4Bより後方に向かって露出している部分(突出している部分)の外周に、設けられる(図5参照)。
移動筒体6の先端側6Aには、図3に示すように、点検用雄型接触子3が取り付けられた合成樹脂製の先端側筒部材8を、筒状本体ケース4の先端4Aより前方に突出した状態となるように設け、かつ、筒状本体ケース4の後端面4Bに設けた挿入開口4Dより外方に移動筒体6の後端側6Bを突出させてその突出させた移動筒体6の後端側6Bに合成樹脂製の後端側筒部材9を設けるようにしてある。そして、弾性部材5及び移動筒体6は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことによりコイルばねからなる弾性部材5が軸方向に縮むことで、筒状本体ケース4の後方側に向かって点検用雄型接触子3及び移動筒体6が移動し、かつ、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことを止めることによりコイルばねからなる弾性部材5が軸方向に伸びることで、点検用雄型接触子3及び移動筒体6が筒状本体ケース4の前方側に向かって移動するように、筒状本体ケース4に設けられている。しかも、点検用雄型接触子3及び移動筒体6の筒状本体ケース4の前方側への移動は、筒状本体ケース4の後端面4Bに後端側筒部材9の端縁9Aが係止することにより、阻止されるように構成されている(図6及び図7参照)。
コイルばねからなる弾性部材5は、その先端5Aを先端側筒部材8の端縁8Cに、かつ、その後端5Bを筒状本体ケース4の内底4Cに、それぞれ当接させた状態で、筒状本体ケース4内に設けられている。弾性部材5は、金属製ばね線材からなるコイルばね(等ピッチコイルばね)が用いられている。移動筒体6は、両端開口の合成樹脂からなる円筒状パイプ材から構成されている。
上記一実施形態例の点検用雄型接触子3は、図3に示すように、その点検用雄型接触子3の先端側3Aを先端側筒部材8の内底8Aの中央に設けられた貫通口8Bから先端側筒部材8の先端面8D外方に突出させると共に、その点検用雄型接触子3の後端側の根本部3Bを先端側筒部材8の内底8Aに接着樹脂材3Cを用いて堅牢に固定させる。先端側筒部材8及び後端側筒部材9は、有底の円筒状パイプ材から構成されている。先端側筒部材8は、移動筒体6の先端6A側の外周に圧入固定されることで、移動筒体6と一体化される。後端側筒部材9は、移動筒体6の後端6B側の外周に圧入固定されることで、移動筒体6と一体化される。
後端側筒部材9が設けられる移動筒体6の後端6B側の外周には、図5に示すように、接触状態判別手段70を設ける。この接触状態判別手段70は、弾性部材5が軸方向に縮むことで、筒状本体ケース4側に向かって点検用雄型接触子3及び移動筒体6が移動した際に、移動筒体6の後端側6Bが筒状本体ケース4の後端面4Bの外方に露出して目視できるようにしてある。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことにより弾性部材5が軸方向に縮むことで、筒状本体ケース4の後方側に向かって点検用雄型接触子3及び移動筒体6が移動し、かつ、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことを止めることにより弾性部材5が軸方向に伸びることで、点検用雄型接触子3及び移動筒体6が筒状本体ケース4の前方側に向かって移動して筒状本体ケース4の後端面4Bに後端側筒部材9の端縁9Aが係止することにより、点検用雄型接触子3及び移動筒体6の筒状本体ケース4の前方側への移動が阻止されるように、筒状本体ケース4、コイルばねからなる弾性部材5、移動筒体6、先端側筒部材8及び後端側筒部材9の各種寸法が設定されている。
上記一実施形態例の点検用雄型接触子3は、先端側筒部材8の先端面8Dから外方(前方)に突出させた部分の長さ(寸法)を、約17.5mmとしてある。点検用雄型接触子3には、直径約3mmの透孔3Dが設けられている。透孔3Dの中心位置は、先端側筒部材8の先端面8Dから外方(前方)に、約11.5mm離れた位置としてある。また、コンセント2内の雌型接触子2C及び雌型接触子2Dには、図6及び図7に示すように、球面状の突部2Eが設けられている。点検用雄型接触子3をコンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方に差し込んだ際に、雌型接触子2Cの球面状の突部2E若しくは雌型接触子2Dの球面状の突部2Eが、点検用雄型接触子3の透孔3Dに係合(圧接嵌合)することで、点検用雄型接触子3が位置決めされて抜き差し可能な程度に係止されるように、球面状の突部2Eの大きさが設定されている。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、図3に示すように、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押さない状態で、移動筒体6の先端6A側に設けた先端側筒部材8が、筒状本体ケース4の先端4Aから外方に向かって露出していると共に、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押さない状態で、移動筒体6の後端6B側に設けた後端側筒部材9のみが、筒状本体ケース4の後端面4Bから露出して、移動筒体6の後端6B側が筒状本体ケース4の後端4Bから外方に向かって露出しないように設定されている。そして、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1は、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押す状態では、移動筒体6に設けた先端側筒部材8が、筒状本体ケース4の先端4Aから筒状本体ケース4内に向かって移動すると同時に、移動筒体6の後端側6Bに設けた後端側筒部材9が、筒状本体ケース4の後端面4Bから後方(外方)に向かって移動して、移動筒体6の後端側6Bの外周が露出するように設定されている(図5参照)。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1の接触状態判別手段7は、図4及び図8に示すように、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力(摩擦力)による反力によって点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを目盛で読み取る目盛表示部7Aと、この目盛表示部7Aに対向して設けられてコンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを色彩の位置で読み取る色彩表示部7Bを、少なくとも備える構成としてある。
接触状態判別手段7の目盛表示部7Aは、零mmから20mmの範囲で、かつ、1mm単位で点検用雄型接触子3の筒状本体ケース4側への移動距離が確認できるように、目盛が付けられる構成としてある。そして、目盛表示部7Aの零mm目盛が、筒状本体ケース4の先端4Aの位置に略一致するように、移動筒体6に設けた先端側筒部材8に付けられ、その零mm目盛から先端側筒部材8外周の先端側に向かって20mmまでの目盛が付けられている。接触状態判別手段7の色彩表示部7Bは、図8に示すように、目盛表示部7Aに対向して設けられて点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に移動した距離の大きさ、すなわち、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力(摩擦力)による反力によって点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを、目視で確認しやすくなるようにするためのものである。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押圧して、点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込むと、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力(摩擦力)により、点検用雄型接触子3及び移動筒体6が、押圧されて弾性部材5が軸方向に縮むことで、筒状本体ケース4側に移動する。その点検用雄型接触子3及び移動筒体6の移動距離は、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力(摩擦力)に起因する反力により発生するところの、点検用雄型接触子3を押し返す押圧力の大きさに比例して大きくなる。そこで、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、点検用雄型接触子3及び移動筒体6を約1mm移動させる場合の、押圧力の大きさが約100gとなるように、かつ、点検用雄型接触子3及び移動筒体6を約10mm移動させる場合の押圧力の大きさが約1kgとなるように、しかも、点検用雄型接触子3及び移動筒体6を約20mm移動させる場合の押圧力の大きさが約2kgとなるように、コイルばねからなる弾性部材5のばね圧を設定してある。
上記一実施形態例の接触状態判別手段7の色彩表示部7Bは、点検用雄型接触子3の筒状本体ケース4側への移動距離が5mm以下であって、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3を押し返す押圧力の大きさが500g以下の範囲内であることを表示する赤色帯表示部7B−1と、点検用雄型接触子3の筒状本体ケース4側への移動距離が5mmを超え15mm以内であって、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力(摩擦力)による反力によって点検用雄型接触子3を押し返す押圧力の大きさが500gを超え1.5kg以内であることを表示する黄色帯表示部7B−2と、点検用雄型接触子3の筒状本体ケース4側への移動距離が15mmを超え20mm以内であって、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3を押し返す押圧力の大きさが1.5kgを超え2kg以内であることを表示する緑色帯表示部7B−3とからなっている。
上記一実施形態例の色彩表示部7Bは、筒状本体ケース4の先端4Aが色彩表示部7Bの赤色帯表示部7B−1に位置していた場合は、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との間の接触圧力が小さく、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との接触が緩く、コンセント2の交換修理が必要であることを示している。また、筒状本体ケース4の先端4Aが色彩表示部7Bの黄色帯表示部7B−2に位置していた場合は、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との間の接触圧力が小さくなり始めて、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との接触が緩くなり始めているが、コンセント2を交換修理するまでの必要がないが注意をする必要であることを示している。また、筒状本体ケース4の先端4Aが色彩表示部7Bの緑色帯表示部7B−3に位置していた場合は、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との間の接触圧力が大きく、コンセント2の雌型接触子と点検用雄型接触子3との接触が十分で(きつく)、コンセント2をそのまま使用してもよいことを示している。
移動筒体6の後端6B側に設けた接触状態判別手段70も、先端側筒部材8の外周に設けた接触状態判別手段7と同様に、目盛表示部70Aと色彩表示部70Bとから構成されている(図5参照)。そして、目盛表示部70Aでは、目盛表示部70Aの零mm目盛が、後端側筒部材9の端縁9Aの位置に略一致するように、移動筒体6外周に付けられ、その零mm目盛から移動筒体6の先端側6Aに向かって20mmまでの目盛が付けられている。また、色彩表示部70Bは、赤色帯表示部7B−1と同様の赤色帯表示部70B−1と、黄色帯表示部7B−2と同様の黄色帯表示部70B−2と、緑色帯表示部7B−3と同様の緑色帯表示部70B−3とからなり、後端側筒部材9の端縁9Aから移動筒体6の先端6A側に向かって、赤色帯表示部70B−1、黄色帯表示部70B−2、緑色帯表示部70B−3の順で表示されるようにしてある。なお、接触状態判別手段7は、目盛表示部7A及び色彩表示部7Bを予め印刷したシールを、先端側筒部材8の外周に貼り付けることで、かつ、接触状態判別手段70は、目盛表示部70A及び色彩表示部70Bを予め印刷したシールを、移動筒体6の後端側6Bの外周に貼り付けることで、それぞれ設けられるようにしてある。
さらに、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、図4に示すように、点検用雄型接触子3の側面に、コンセント2内の温度を検知する温度検知手段10を設けている。温度検知手段10は、液状の可塑性サーモペイントを点検用雄型接触子3の側面に塗布することで構成され、点検用雄型接触子3の温度が約40℃になると変色するようにしてある。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1において、図6に示すように、筒状本体ケース4を把持して点検用雄型接触子3を、約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2Bに押し込ませると、コンセント2内の雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との間の接触圧力(摩擦力)により、点検用雄型接触子3が押圧力を受けて、コイルばねからなる弾性部材5が軸方向に圧縮することで、筒状本体ケース4が先端側筒部材8上を前方に向かって移動しつつ、やがて、雌型接触子2Dの球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合する。この雌型接触子2Dの球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合した際の、筒状本体ケース4の先端4Aの移動位置を、接触状態判別手段7により目視確認することで、コンセント2内の雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことができる。
すなわち、点検用雄型接触子3を、約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2Bに押し込ませた際の筒状本体ケース4の先端4Aの移動位置が、赤色帯表示部7B−1の範囲で、雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触が緩くなっている状態(以下、接触不良状態と称する)が確認される。また、筒状本体ケース4の先端4Aの移動位置が、黄色帯表示部7B−2の範囲で、雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触がやや緩くなりつつある状態(以下、接触監視状態と称する)が確認される。また、筒状本体ケース4の先端4Aの移動位置が、緑色帯表示部7B−3の範囲で、雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触状態が十分にきつくなっている状態(以下、接触良好状態と称する)が確認される。
上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1において、筒状本体ケース4をコンセント2の差込口2Bに向かって押すのを止めると、弾性部材5が移動筒体6に案内されて軸方向に延びることで、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4の外方側に向かって移動して元の状態に、円滑に戻らせることができる。この状態は、筒状本体ケース4を把持して点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2Bから引き抜いても、図7に示すように、維持される。その後、点検用雄型接触子3を、コンセント2の残りの差込口2Aに押し込ませることにより、コンセント2の差込口2B側と同様に、コンセント2内の雌型接触子2Cとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことで、コンセント2の一対の雌型接触子2C、2Dの点検作業を終了させることができる。
また、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、点検用雄型接触子3を、約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bに押し込ませた際の、筒状本体ケース4の後端面4Bの移動位置を、接触状態判別手段70で確認することによっても、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の点検をすることができる。すなわち、筒状本体ケース4の後端面4Bの位置が、赤色帯表示部70B−1の範囲で、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触が、接触不良状態であることが確認される。また、筒状本体ケース4の後端面4Bの移動位置が、黄色帯表示部70B−2の範囲で、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触がやや緩くなりつつあり、接触監視状態であるが確認される。また、筒状本体ケース4の後端面4Bの移動位置が、緑色帯表示部70B−3の範囲で、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dの突部2Eと点検用雄型接触子3の透孔3Dが嵌合した場合には、コンセント2の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触が、接触良好状態ことが確認される。
次に、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1の製作手順の一例を説明する。すなわち、電気接続具用点検装置1の製作は、下記の(イ)〜(ホ)の製作手順で作られる。
(イ)始めに、先端側筒部材8の貫通口8Bから点検用雄型接触子3の先端側3Aを、先端側筒部材8の外方に突出させた状態で、先端側筒部材8の内底8Aに点検用雄型接触子3の根本部3Bを接着樹脂材3Cで固定することにより、先端側筒部材8に点検用雄型接触子3を取り付ける。
(ロ)次いで、移動筒体6の先端側6Aに、点検用雄型接触子3を取り付けた先端側筒部材8を圧入固定した後、その先端側筒部材8の外周面に沿って接触状態判別手段7を設ける。
(ハ)次いで、先端側筒部材8が固定された移動筒体6の外周にコイルばねからなる弾性部材5を巻装させた状態で、その移動筒体6及び弾性部材5を筒状本体ケース4の先端4A側から筒状本体ケース4内に挿入した後、その移動筒体6の後端側6Bを、筒状本体ケース4の内底4Cに設けられた挿入開口4Dの外方に向かって突出させる。
(ニ)次いで、筒状本体ケース4の挿入開口4Dの外方に向かって突出させた移動筒体6の後端側6B部分に、後端側筒部材9を圧入固定することにより、筒状本体ケース4を把持して点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A内に押し込ませるとコイルばねからなる弾性部材5が軸方向に圧縮することで、筒状本体ケース4側に点検用雄型接触子3が移動し、かつ、筒状本体ケース4をコンセント2の差込口2A側に向かって押すことを止めると、弾性部材5が軸方向に延びることで、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4の外方側に向かって移動して元の状態に戻るように構成した後、筒状本体ケース4の後端面4Bから外方に移動筒体6の外周面を露出させてその露出した部分に、接触状態判別手段70を設ける。
(ホ)最後に、先端側筒部材8の外方(前方)に突出させた点検用雄型接触子3の側面(厚さ部分)に液状の可塑性サーモペイントを塗布することで、温度検知手段10を形成することにより、電気接続具用点検装置1の製作作業が完了する。
上記製作手順(ホ)において、温度検知手段10を点検用雄型接触子3の側面に設けるようにしているが、これに限定されない。上記製作手順(イ)において、点検用雄型接触子3の側面に温度検知手段10を設けた後、その点検用雄型接触子3を先端側筒部材8に取り付けるようにしてもよい。
また、上記製作手順(ロ)において、移動筒体6の先端側6Aに先端側筒部材8を圧入固定した後、その先端側筒部材8に接触状態判別手段7を設けるようにしているが、これに限定されない。上記製作手順(ハ)において、先端側筒部材8が固定された移動筒体6及びコイルばねからなる弾性部材5を筒状本体ケース4の先端4A側から筒状本体ケース4内に挿入した後、先端側筒部材8の外周に接触状態判別手段7に設けるようにしてもよい。
さらに、上記製作手順(ニ)において、筒状本体ケース4の挿入開口4Dの外方に向かって突出させた移動筒体6の後端6B部分に、後端側筒部材9を圧入固定した後、接触状態判別手段70を設けるようにしているが、これに限定されない。上記製作手順(ハ)において、移動筒体6の外周にコイルばね部材5を装嵌させる前に、移動筒体6の外周に予め接触状態判別手段70を設けるようにしてもよい。
次に、上記実施形態例の電気接続具用点検装置1を用いた点検作業手順の一例を説明する。すなわち、電気接続具用点検装置1の点検作業は、下記の(1)〜(8)の手順で行われる。
(1)始めに、筒状本体ケース4を点検作業者が片手で把持して、点検用雄型接触子3の先端をコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方の入口、例えば、コンセント2の差込口2Bの入口に臨ませる。
(2)次いで、コンセント2の差込口2Bの入口に臨ませた点検用雄型接触子3を、筒状本体ケース4を片手で把持した点検作業者が、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことで、コンセント2の差込口2B内の雌型接触子2Dに押し込ませる(図6参照)。
(3)次いで、さらに、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって押すことで、コンセント2の差込口2B内の雌型接触子2Dに、点検用雄型接触子3を押し込ませると、雌型接触子2Dと雄型接触子3との間で発生する接触圧力(摩擦力)による反力によって、点検用雄型接触子3に押圧力が加えられるために、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に向かって近づく方向に移動することで、筒状本体ケース4内のコイルばね部材5が軸方向に圧縮させられることにより、筒状本体ケース4側に向かって点検用雄型接触子3及び移動筒体6が移動させられるので、この移動距離の大きさを、先端側筒部材8の外周に設けた接触状態判別手段7あるいは移動筒体6の後端6Bの外周部分に設けた接触状態判別手段70を目視することによって点検作業者が確認することにより、コンセント2の雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行う。
(4)次いで、接触状態判別手段7あるいは接触状態判別手段70によって、点検用雄型接触子3の移動距離の大きさを、点検作業者が目視で確認することにより、コンセント2の雌型接触子2Dの点検結果が「接触良好状態」であった場合には、コンセント2の差込口2B内から点検用雄型接触子3を引き抜き、その点検用雄型接触子3を、コンセント2の残りの差込口2Aの入口に当てた後、筒状本体ケース4をコンセント2側に向かって点検作業者が押すことで、コンセント2の差込口2A内の雌型接触子2Cに点検用雄型接触子3を押し込ませる。
(5)次いで、コンセント2の差込口2A内の雌型接触子2Cに、点検用雄型接触子3を押し込ませると、雌型接触子2Cと雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって、点検用雄型接触子3に押圧力が加えられるために、点検用雄型接触子3が筒状本体ケース4側に向かって近づく方向に移動することで、筒状本体ケース4内のコイルばね部材5が軸方向に圧縮させられることにより、筒状本体ケース4側に点検用雄型接触子3及び移動筒体6が移動させられるので、この移動距離の大きさを、先端側筒部材8の外周に設けた接触状態判別手段7あるいは移動筒体6の後端6Bの外周部分に設けた接触状態判別手段70を目視することによって点検作業者が確認することにより、コンセント2の雌型接触子2Cとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行う。
(6)次いで、上記(3)の手順によって、コンセント2の雌型接触子2D側の点検結果が「接触良好状態」であって、かつ、上記(5)の手順によって、コンセント2の雌型接触子2C側の点検結果が「接触良好状態」であった場合には、「コンセント2の雌型接触子2C、2Dは正常である。」旨の報告を、コンセント2の点検依頼者(あるいはコンセント2の持主)に行うようにする。
(7)上記(3)の手順によってコンセント2の雌型接触子2D側の点検結果が「接触不良状態」であった場合若しくは上記(5)の手順によってコンセント2の雌型接触子2C側の点検結果が、「接触不良状態」であった場合には、「コンセント2の雌型接触子2Cと雌型接触子2Dのいずれかが異常である若しくはコンセント2の雌型接触子2C及び雌型接触子2Dの両方が異常である。」旨の報告と「コンセント2の交換若しくは補修すべきである。」旨の報告を、コンセント2の点検依頼者(あるいはコンセント2の持主)に行うようにする。なお、上記(3)の手順によって、コンセント2の雌型接触子2D側の点検結果が、「接触監視状態」であった場合若しくは上記(5)の手順によって、コンセント2の雌型接触子2C側の点検結果が、「接触監視状態」であった場合には、「コンセント2の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との接触がやや緩くなりつつある」旨の報告とコンセント2の点検を定期的にすべきである。」旨の報告を、コンセント2の点検依頼者(あるいはコンセント2の持主)に行うようにする。
(8)冷蔵庫などのように一年中、連続して使用させる電気機器の電源プラグ(図示せず)が、コンセント2に差し込まれたままになっている場合には、その電源プラグをコンセント2から引き抜いた後、そのコンセント2に電気接続具用点検装置1の点検用雄型接触子3を所定時間、差し込んだ後、再び、コンセント2から電気接続具用点検装置1の点検用雄型接触子3を引き抜いて、点検用雄型接触子3に施された温度検知手段10を目視する。温度検知手段10の色が変化していなければ、「コンセント2は正常である。」と判断し、温度検知手段10の色が変化していれば、「コンセント2は異常である。」旨の報告及び「コンセント2の交換若しくは補修すべきである。」旨の報告を、コンセント2の点検依頼者(あるいはコンセント2の持主)に行うようにする。
以上のように、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1によれば、電気接続具用点検装置1の点検用雄型接触子3を、コンセント2に抜き差しする動作で、コンセント2の雌型接触子2C、2Dとこの雌型接触子2C、2Dに押し込まれるところの電源プラグの雄型接触子との間の接触が緩くなるか否かの点検を、簡単に行うことができる。しかも、上記電気接続具用点検装置1は、点検用雄型接触子3、筒状本体ケース4、コイルばね部材5、移動筒体6、接触状態判別手段7、70、先端側筒部材8及び後端側筒部材9からなり、きわめて簡単な機械的構造であって、低廉価にまとめることができる。
さらに、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1によれば、住宅の各部屋に設けられて、かつ、電気機器の電源プラグが差し込まれていない多数のコンセント2につき、一台の電気接続具用点検装置1によって、点検することができ、便利である。また、電気接続具用点検装置1が小形軽量であるので、持ち運びやすく、点検作業を円滑に行うことができる。また、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1によれば、コンセント2の一対の雌型接触子2C、2Dにつき、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方に点検用雄型接触子3を押し込んで点検作業を終了させた後、残りの雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dにつき、点検用雄型接触子3を押し込んで点検作業をするようにしたので、ブレーカを遮断してコンセント2への通電を遮断しなくても、コンセント2の一対の雌型接触子2C、2Dの点検作業を、家庭人等の素人であっても、感電することなく安全に行うことができる。
さらに、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1によれば、筒状本体ケース4を把持して点検用雄型接触子3を、約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2Bに押し込ませる場合、移動筒体6によってコイルばねからなる弾性部材5が座屈することなく、その弾性部材5が軸方向に圧縮して、点検用雄型接触子3を円滑に筒状本体ケース4側に移動させることができる。しかも、コンセント2の差込口2Bに点検用雄型接触子3を押し込ませつつ、先端側筒部材8の外周に設けた接触状態判別手段7を直視することができるので、接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3が押される押圧力の大きさを、目視で難なく確認できる。
さらに、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1によれば、連続して使用させる電気機器の電源プラグが差し込まれたままになっているコンセント2については、その電源プラグをコンセント2から引き抜いた後、そのコンセント2に対して点検用雄型接触子3を抜き差しすることにより、コンセント2の温度を温度検知手段10で確認することができるので、コンセント2の発火、発煙等を未然に防止できる。なお、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1では、接触状態判別手段7と接触状態判別手段70の両方を設けるようにしているが、接触状態判別手段7若しくは接触状態判別手段70のいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。また、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1の接触状態判別手段7は、目盛表示部7Aと色彩表示部7Bとを備える構成としてあるが、これに限定されない。目盛表示部7Aのみの接触状態判別手段7若しくは色彩表示部7Bのみの接触状態判別手段7とする構成とすることも可能であるし、接触状態判別手段7を、色彩表示部7Bの赤色帯表示部7B−1のみを設ける構成とすることも可能である。
次に、本発明の他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11を、図9により説明する。図9において、一実施形態例の電気接続具用点検装置1を示す図1〜図8と同一符号は、同一内容を表わしている。
図9に示す他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11は、合成樹脂製からなる有底円筒状本体ケース12と、この有底円筒状本体ケース12の先端開口12Aを覆う合成樹脂製の筒状蓋体13と、点検用雄型接触子3と、この点検用雄型接触子3が一体的に取り付けられる合成樹脂製の円盤状台座14と、前記有底円筒状本体ケース12内に収納されるコイルばね部材15とを、少なくとも備えている。筒状蓋体13は、有底円筒状本体ケース12の先端開口12Aに着脱自在に取り付けられる。円盤状台座14及びコイルばね部材15は、有底円筒状本体ケース12の先端開口12Aから取り出し自在に設けられる。
上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11における筒状蓋体13の内底中央には、図9に示すように、点検用雄型接触子3を突出させるための突出用角孔13Aが設けられている。筒状蓋体13は、有底円筒状本体ケース12の先端開口12A側の外周に螺着される。円盤状台座14は、有底円筒状本体ケース12に収納されたコイルばね部材15の先端側に当接すると共に、筒状蓋体13の突出用角孔13Aから点検用雄型接触子3が外方に突出した状態となるように、筒状蓋体13内に設置される。
上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11では、点検作業者が、有底円筒状本体ケース12を片手で握ってコンセント2の差込口2A、2Bのいずれか一方に向かって有底円筒状本体ケース2を押すことで、コンセント2の差込口2A、2Bのいずれか一方に点検用雄型接触子3を押し込むと、点検用雄型接触子3が一体的に取り付けられた円盤状台座14によってコイルばね部材15の先端15A側が押されることにより、コイルばね部材15が圧縮して、点検用雄型接触子3と円盤状台座14が一緒に、後方に移動して、点検用雄型接触子3が突出用角孔13Aから筒状蓋体17内に引き込まれた状態となる。この状態で、点検作業者が、コンセント2の差込口2A、2Bのいずれか一方に向かって有底円筒状本体ケース12を押すことを止めて点検用雄型接触子3をコンセント2から離すと、コイルばね部材15が伸びて、点検用雄型接触子3と円盤状台座14が一緒に、前方に移動し、点検用雄型接触子3が、突出用角孔13Aから外方に元通りに突出した状態となる。
上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11では、筒状蓋体13の突出用角孔13Aから一本の点検用雄型接触子3が引っ込む大きさを、目視で確認することによって、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことができる。点検用雄型接触子3が引っ込む大きさは、円筒状本体ケース12に設けた透明窓16から円盤状台座14の先端部14Aの位置が見られるようにすると共に、透明窓16に、後述するところの指針付き接触状態判別手段27の移動距離目盛表示部27A(図12参照)を付すことで、点検作業者が把握できるようにしてある。
上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11では、有底円筒状本体ケース12を把持して点検用雄型接触子3を約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込ませると、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dと点検用雄型接触子3との間の接触圧力により、点検用雄型接触子3が押圧力を受けて、コイルばね部材15が軸方向に圧縮することで、有底円筒状本体ケース12が前方に向かって移動しつつ、やがて、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dの球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合する。この雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dの球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合した際の、円盤状台座14の先端部14Aの位置を、移動距離目盛表示部27Aで確認することで、コンセント2内の雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことができるようにしてある。
上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11によれば、上記一実施形態例の電気接続具用点検装置1のように、移動筒体6及び後端側筒部材9を必要とすることなく、筒状蓋体13の突出用角孔13Aから点検用雄型接触子3を、筒状蓋体13内に引き込ませたり、筒状蓋体13の外方に突出させたりすることができるので、より構造が簡単となる。なお、上記他実施形態例その1の電気接続具用点検装置11において、筒状蓋体13の突出用角孔13Aから点検用雄型接触子3が引っ込む大きさは、点検用雄型接触子3に、直接、後述するところの移動距離目盛表示部27Aを付すことによっても、点検作業者が把握できるようにすることができる。
次に、本発明の他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17を、図10〜図12により説明する。図10〜図12において、一実施形態例の電気接続具用点検装置1を示す図1〜図8と同一符号は、同一内容を表わしている。
図10〜図12に示す他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17は、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bに差し込まれてコンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dに接触するところの点検用雄型接触子3と、この点検用雄型接触子3を外方に向かって突出するように保持し、かつ、片手で把持可能である箱型本体ケース18を、少なくとも備えている。点検用雄型接触子3は、掃除機やヘアードライヤなどの電気機器に接続された電源プラグの雄型接触子と同形状及び同材質としてある。箱型本体ケース18は、合成樹脂製の上面開口の箱部18Aとこの箱部18Aの上面開口を覆う合成樹脂製の蓋部18Bから構成され、大人が握ったときに握りやすい大きさに設定されている。蓋部18Bは、箱部18Aに複数個の小ネジ等で、着脱自在に取り付けられる。
図10〜図12に示す他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17では、箱型本体ケース18をコンセント2側に向かって押して点検用雄型接触子3をコンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込むと、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間で発生する接触圧力による反力によって、点検用雄型接触子3が押されることによりコイルばねからなる弾性部材5が軸方向に縮むことで、点検用雄型接触子3及び移動筒体6が箱型本体ケース18の後端面18E側に向かってに移動し、かつ、箱型本体ケース18をコンセント2側に向かって押すことを止めると、コイルばねからなる弾性部材5が軸方向に伸びることで、点検用雄型接触子3及び移動筒体6が箱型本体ケース18の先端面18C側に向かってに移動するように、点検用雄型接触子3及び移動筒体6を箱型本体ケース18に対して移動可能に設けるようにしている。
上記他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17における箱型本体ケース18の先端面18Cには、図11に示すように、点検用雄型接触子3及び取り付け円筒体19の一部を、箱型本体ケース18の外方に向かって突出させるための先端開口18Dが設けられている。箱型本体ケース18の後端面18Eの中央には、移動筒体6の後端側6Bを箱型本体ケース18の外方に突出させるための後端開口18Fが設けられている。点検用雄型接触子3は、取り付け円筒体19及び取り付け台座20を用いて移動筒体6の先端側6Aに固定される。移動筒体6の後端側6Bには、後端側筒部材9が固定されている。
本発明の他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17では、後述する指針表示機構21によって、点検用雄型接触子3が箱型本体ケース18側に移動した距離を目視確認するようにしている。指針表示機構21は、図10及び図11に示すように、箱型本体ケース18の蓋部18Bに設けたスリット22、このスリット22に摺動嵌合させた支持棒23と、この支持棒23を取り付け円筒体19に一体的に取り付ける取り付け部材24と、支持棒23の先端をスリット22上方に突出させてその突出部分に固定した指針25と、この指針25及びスリット22を覆うために箱型本体ケース18の蓋部18Bに設けられた透明カバー26と、透明カバー26の上面に設けた指針付き接触状態判別手段27とからなっている。
上記他実施形態例その2における指針付き接触状態判別手段27は、図11及び図12に示すように、スリット22を摺動する指針25を挟んで対向するように、移動距離目盛表示部27Aと色彩表示判定部27Bが透明カバー26の上面に設けるようにしてある。
移動距離目盛表示部27Aは、零mmから20mmの範囲で、かつ、1mm単位で点検用雄型接触子3の箱型本体ケース18側への移動距離が確認できるように、目盛が付けられる構成としてある。そして、移動距離目盛表示部27Aの零mm目盛が、箱型本体ケース18の透明カバー26の前端側26Aに位置するように、かつ、その零mm目盛から箱型本体ケース18の透明カバー26の後端側26Bに向かって20mmまでの目盛が、透明カバー26に設けられている。
指針付き接触状態判別手段27の色彩表示判定部27Bは、図12に示すように、移動距離目盛表示部27Aに対向して設けられて点検用雄型接触子3が箱型本体ケース18側に移動した距離の大きさ、すなわち、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力による反力によって、点検用雄型接触子3が押される押圧力の大きさを、目視で確認しやすくなるようにするためのものである。
色彩表示判定部27Bは、図12に示すように、図8の赤色帯表示部7B−1と同様の赤色帯表示部27B−1と、図8の黄色帯表示部7B−2と同様の黄色帯表示部27B−2と、図8の緑色帯表示部7B−3と同様の緑色帯表示部27B−3とからなり、箱型本体ケース18の透明カバー26の前端側26Aから透明カバー26の後端側26Bに向かって、赤色帯表示部27B−1、黄色帯表示部27B−2、緑色帯表示部27B−3の順で表示されるように設けられている。指針付き接触状態判別手段27は、移動距離目盛表示部27A及び色彩表示判定部27Bを予め印刷したシールとし、そのシールを箱型本体ケース18の透明カバー26の上面に貼り付けるようにしてある。
上記他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17によれば、点検用雄型接触子3、取り付け円筒体19及び移動筒体6が、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込まれた際に生じるところの、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力により、弾性部材5が圧縮して箱型本体ケース18側に移動すると、取り付け円筒体19と一体的に設けられている支持棒23によってスリット22内を指針25が摺動するので、その指針25の位置を、移動距離目盛部27A及び良否判定色彩部27Bで確認することによって、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことができる。すなわち、箱型本体ケース18を把持して点検用雄型接触子3を、約3秒かけてゆっくりと、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込ませると、コンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方と点検用雄型接触子3との間の接触圧力により、点検用雄型接触子3が押圧力を受けて、コイルばねからなる弾性部材5が軸方向に圧縮することで、箱型本体ケース18が前方に向かって移動しつつ、やがて、雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方の球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合する。この雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方の球面状の突部2Eが点検用雄型接触子3の透孔3Dに嵌合した際の、指針25の位置を、移動距離目盛部27A及び良否判定色彩部27Bで確認することで、コンセント2内の雌型接触子2Dとそのコンセント2に押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を行うことができる。
上記他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17によれば、指針25によって、移動距離目盛部27Aの目盛のどの位置及び色彩表示判定部27Bのどの色彩の位置にあるかを、点検作業者が、的確に、把握することができる。また、上記他実施形態例その2の電気接続具用点検装置17によれば、箱型本体ケース18の蓋部18Bの上面平坦部分に、指針付き接触状態判別手段27が設けられているので、指針25が示すところの、移動距離目盛部27Aの目盛の位置と色彩表示判定部27Bのどの色彩の位置が見易くなる。なお、指針25を、置き針構造にするようにしてもよい。
上記いずれの実施形態例であっても、コンセント2に電気機器の電源プラグが差し込まれない(押し込まない)うちに、コンセント2の雌型接触子2C、2Dの点検を行い、そのコンセント2の交換若しくは修理を行わせることができるので、コンセント2の発火、発煙等の発生を未然に防止できる。また、上記いずれの実施形態例であっても、きわめて簡単な機械的構造であり、電気部品を用いる必要がないので、低価格化が可能である。
なお、上記いずれの実施形態例では、コンセント2の差込口2A若しくは差込口2Bのいずれか一方に押し込まれてコンセント2内の雌型接触子2C若しくは雌型接触子2Dのいずれか一方に接触する一本の点検用雄型接触子3を、筒状本体ケース4に設ける構造としているが、二本の点検用雄型接触子3を設け、コンセント2の差込口及び差込口2Bに同時に点検用雄型接触子3を押し込んで、コンセント2内の雌型接触子2C及び雌型接触子2Dとその雌型接触子2C及び雌型接触子2Dに押し込まれる点検用雄型接触子3との間の接触状態の判別点検を同時に行うようにすることも可能である。
1 一実施形態例の電気接続具用点検装置
2 コンセント
2A、2B 差込口
2C、2D 雌型接触子
2E 球面状の突部
3 一本の点検用雄型接触子
3A 先端側
3B 根本部
3C 接着樹脂材
3D 透孔
4 筒状本体ケース
4A 先端
4B 後端面
4C 内底
4D 挿入開口
5 弾性部材
5A 先端
5B 後端
6 移動筒体
6A 先端側
6B 後端側
7、70 接触状態判別手段
7A、70A 目盛表示部
7B、70B 色彩表示部
7B−1、70B−1 赤色帯表示部
7B−2、70B−2 黄色帯表示部
7B−3、70B−3 緑色帯表示部
8 先端側筒部材
8A 内底
8B 貫通口
8C 端縁
8D 先端面
9 後端側筒部材
9A 端縁
10 温度検知手段

Claims (6)

  1. 電気機器類に接続される電源プラグの雄型接触子と同機能を有する点検用雄型接触子と、この点検用雄型接触子が外方に向かって突出するように設けられ、かつ、前記点検用雄型接触子を電気接続具の差込口内に押し込むために片手で把持可能である筒状本体ケースとを有し、
    前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押して前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込むと、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子が押し返されることにより前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側に向かって近づく方向に移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めると、前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側から離れる方向に移動するように、前記点検用雄型接触子を前記筒状本体ケースに対して移動可能に設ける共に、
    前記筒状本体ケースによって前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込むことにより、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子を押し返す押圧力の大きさで、前記雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間の接触状態を目視判別する接触状態判別手段を具備することを特徴とする電気接続具用点検装置。
  2. 前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押して前記点検用雄型接触子を前記電気接続具の差込口内に押し込んだ際に、前記筒状本体ケース内に設けた弾性部材を介して前記点検用雄型接触子が前記電気接続具の差込口内に向かって押されるように構成すると共に、
    前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことにより前記弾性部材が縮むことで、前記点検用雄型接触子が前記筒状本体ケース側に向かって近づく方向に移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めることにより前記弾性部材が伸びることで、前記筒状本体ケースが前記点検用雄型接触子から離れる方向に移動して元の状態に戻るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電気接続具用点検装置。
  3. 前記筒状本体ケース内に移動可能に移動筒体を設け、この移動筒体の外周にコイルばねからなる弾性部材を巻装すると共に、
    前記移動筒体の先端側に前記点検用雄型接触子が取り付けられた先端側筒部材を、前記筒状本体ケースの先端より前方に突出した状態となるように設け、かつ、前記筒状本体ケースの後端面に設けた挿入開口より外方に前記移動筒体の後端側を突出させてその突出させた前記移動筒体の後端側に後端側筒部材を設け、
    しかも、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことにより前記弾性部材が軸方向に縮むことで、前記筒状本体ケースの後方側に向かって前記点検用雄型接触子及び移動筒体が移動し、かつ、前記筒状本体ケースを前記電気接続具側に向かって押すことを止めることにより前記弾性部材が軸方向に伸びることで、前記点検用雄型接触子及び移動筒体が前記筒状本体ケースの前方側に向かって移動して、前記筒状本体ケースの後端面に前記後端側筒部材の端縁が係止することにより、前記点検用雄型接触子及び移動筒体の前記筒状本体ケースの前方側への移動が阻止されるように構成すると共に、
    前記弾性部材の先端を前記先端側筒部材の端縁に、かつ、前記弾性部材の後端を前記筒状本体ケースの内底に、それぞれ当接させ、さらに、前記先端側筒部材の、前記筒状本体ケースの先端より前方に突出した部分の外周に、前記接触状態判別手段を設けるように構成したことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の電気接続具用点検装置。
  4. 前記後端側筒部材が設けられる前記移動筒体の後端側の外周に、前記接触状態判別手段を設け、この前記接触状態判別手段を、前記弾性部材が軸方向に縮むことで、前記筒状本体ケース側に前記点検用雄型接触子及び前記移動筒体が移動した際に、前記移動筒体の後端側が前記筒状本体ケースの後端面外方に露出して目視できるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の電気接続具用点検装置。
  5. 前記点検用雄型接触子の厚さ部分に、前記電気接続具内の温度を検知する温度検知手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気接続具用点検装置。
  6. 前記接触状態判別手段を、前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって前記点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを目盛で読み取る目盛表示部と、この目盛表示部に対向して設けられて前記電気接続具内の雌型接触子と前記点検用雄型接触子との間で発生する接触圧力による反力によって点検用雄型接触子3が押し返される押圧力の大きさを色彩の位置で読み取る色彩表示部とを具備する構成としたこと特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電気接続具用点検装置。
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