JP3184985B2 - 位相補償回路 - Google Patents

位相補償回路

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政彦 田中
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  • Amplifiers (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波回路に関し、特に
位相補償を行う回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の位相補償回路は、高出力電力増幅
器等においては非線形領域で使用するものに伴う相対位
相変化を抑える為に、入力側、出力側の整合回路を相対
位相変化が最小になる様に調整し、出力電力と効率を考
慮しながら位相変化を抑えている。又、高周波電力増幅
器や他の高周波回路において位相補償を行う場合は、主
線路上に高周波電力増幅器や、他の高周波回路の有する
非線形特性と逆の特性の位相補償回路を設置することに
より、高周波回路の非線形特性を相殺するものがある
(例:プリディストーション非線形ひずみ補償回路信学
論(B),J67−B,6,PP.630−637 )。
【0003】更に、帰還を掛けた場合の従来の位相補償
回路の一例を図2に示す。この回路では、高周波回路2
3の前段に電圧制御プリディストーション回路22を設
けており、出力側分岐回路24で分岐した高周波回路2
3の出力信号を歪み検出器28で歪みレベルを検出し、
電圧制御プリディストーション回路22の特性をプリデ
ィストーション制御回路27で制御している。この電圧
制御プリディストーション回路22の位相調整を、高周
波回路23の歪みレベルが減少する方向に調整すること
により、歪みレベルが最小となる調整点に制御電圧を調
整している(例:マイクロ波SSB−AM方式用〜,信
学論B,J67−B,1,PP.78 −85)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の位相補
償回路を用いた高出力電力増幅器の相対位相を押さえる
方法では、整合回路を調整する為に人手と時間を非常に
費やすという問題がある。又、高周波電力増幅器や他の
高周波回路の有する非線形位相補償回路と逆の特性の位
相補償回路を設置する方法では、逆の特性の位相補償回
路を形成するのが難しく、高周波電力増幅器の周波数特
性や、バイアス条件によって非線形特性が異なるという
問題がある。更に、従来の帰還を掛けた方法では、プリ
ディストーション制御回路にA/D変換器、D/A変換
器、CPUを備えており回路規模が大きくなるという問
題がある。本発明の目的は、簡単な構成で位相補償を実
現する位相補償回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の位相保障回路
は、入力信号を分岐する入力側分岐回路と、分岐された
信号の一部が入力される高周波回路と、前記高周波回路
に入力される信号の位相を制御信号に応じて補償する位
相補償回路と、前記高周波回路から出力端子に出力され
る信号の一部を分岐する出力側分岐回路と、前記入力側
分岐回路と出力側分岐回路でそれぞれ分岐された信号の
位相を比較し、位相差に応じた電圧を発生させるダブル
バランスミキサと、前記ダブルバランスミキサの出力電
圧と補償したい位相量に相当する基準電圧とを比較して
前記位相補償回路に制御信号を出力する演算増幅器とを
備える。
【0006】
【作用】本発明によれば、入力信号と出力信号の位相差
に応じて出力される電圧を、補償したい位相量に相当す
基準電圧と比較して制御信号を出力し、この制御信号
で位相補償回路を制御することで、希望の位相に補償す
ることが可能となる。
【0007】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例のブロック図である。同図
において、1は入力側分岐回路、2は制御電圧を変化す
ることにより出力電力の位相が変化される位相補償回
路、3は高周波回路、4は出力側分岐回路である。又、
7は入力側分岐信号と出力側分岐信号の位相を比較し、
位相差に応じた直流電圧を出力するダブルバランスミキ
サ、8はダブルバランスミキサ7の出力と基準電圧とを
比較して前記位相補償回路2に制御電圧を出力する演算
増幅器である。
【0008】この構成によれば、入力端子5から入力し
た高周波信号は入力側分岐回路1により、ダブルバラン
スミキサ7と位相補償回路2の2方向に分岐される。位
相補償回路2と高周波回路3を通った信号は出力側分岐
回路4により出力端子6と前記ダブルバランスミキサ7
の2方向に分岐される。ダブルバランスミキサ7は入力
側分岐信号と出力側分岐信号のそれぞれを入力して位相
を比較し、位相差に応じた直流電圧を出力する。この直
流電圧は演算増幅器8の入力端子11に印加され、基準
電圧端子9に入力された補償したい位相量に相当する基
準電圧と比較される。そして、ダブルバランスミキサ7
の出力電圧が設定した基準電圧値と異なる場合、即ち、
位相差が希望と異なる場合は、バイアス線10に制御信
号が出力され、位相補償回路2を制御する。位相補償回
路2が作動して希望の位相に達した場合、バイアス線1
0の電圧は0Vになり位相補償回路2の変化が止まり設
定した位相に固定される。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、入力信号
と出力信号の位相差をダブルバランスミキサで電圧に変
換し、更にこの電圧と、補償したい位相量に相当する
準電圧とを比較し、この比較から得られる制御信号によ
って位相補償回路を制御するように構成しているので、
入出力間で位相差を0にすることができるばかりでな
く、出力信号を希望の位相に設定できる。又、相対位相
の変化も0に補償できるという効果もある。特に、本発
明を線形振幅補償回路と並列に接続し、入力,出力の位
相差を0にするように使用した場合に顕著な効果が得ら
れることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位相補償回路の一実施例のブロック図
である。
【図2】従来の位相補償回路の一例のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 入力側分岐回路 2 位相補償回路 3 高周波回路 4 出力側分岐回路 7 ダブルバランスミキサ 8 演算増幅器 9 基準電圧端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−4614(JP,A) 特開 平4−292009(JP,A) 特開 昭47−19749(JP,A) 特開 昭61−73406(JP,A) 特開 平5−48346(JP,A) 特開 昭50−67745(JP,A) 特開 昭53−140955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 3/18 H03F 3/189 H03G 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を分岐する入力側分岐回路と、
    分岐された信号の一部が入力される高周波回路と、前記
    高周波回路に入力される信号の位相を制御信号に応じて
    補償する位相補償回路と、前記高周波回路から出力端子
    に出力される信号の一部を分岐する出力側分岐回路と、
    前記入力側分岐回路と出力側分岐回路でそれぞれ分岐さ
    れた信号の位相を比較し、位相差に応じた電圧を発生さ
    せるダブルバランスミキサと、前記ダブルバランスミキ
    サの出力電圧と補償したい位相量に相当する基準電圧と
    を比較して前記位相補償回路に制御信号を出力する演算
    増幅器とを備えることを特徴とする位相補償回路。
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