JP2003179444A - 電圧制御電力増幅器 - Google Patents

電圧制御電力増幅器

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JP2003179444A
JP2003179444A JP2001376682A JP2001376682A JP2003179444A JP 2003179444 A JP2003179444 A JP 2003179444A JP 2001376682 A JP2001376682 A JP 2001376682A JP 2001376682 A JP2001376682 A JP 2001376682A JP 2003179444 A JP2003179444 A JP 2003179444A
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envelope
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output voltage
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Yasuyuki Oishi
泰之 大石
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線周波数の入力信号を増幅する電圧制御電
力増幅器に関し、入力信号のエンベロープに追従したド
レイン電圧の制御を可能とする。 【解決手段】 FET13のドレインDに印加するドレ
イン電圧を入力信号のエンベロープに従って制御する電
圧制御電力増幅器であって、FET13のゲートGに入
力する入力信号のエンベロープを検出するエンベロープ
検出部2と、ドレイン電圧を入力信号のエンベロープに
従って制御するスイッチング電源部9や平滑フィルタ1
0等を含む電圧制御部1と、入力信号のエンベロープと
ドレイン電圧とを比較して誤差が零となるように電圧制
御部1を制御する減算器4等を含むフィードバック制御
部とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタ(FET)のドレイン電圧を、入力信号エンベロー
プに従って制御し、低歪率且つ高効率で無線周波数の入
力信号を増幅する電圧制御電力増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】無線周波数信号を増幅する電力増幅器
は、高効率且つ低歪率であることが要望されている。こ
の電力増幅器は、一般的には、高効率で動作させる為に
は、飽和領域近傍で動作させることになるが、その場合
の非線形特性により歪が多くなり、隣接チャネルに対す
る漏洩電力が妨害波として放射される問題がある。又反
対に線形特性部分で動作させると、歪は少なくなるが、
電力効率は非常に低いものとなる。
【0003】そこで、非線形特性部分で動作させ、且つ
歪発生を抑制する手段を含む各種の構成が提案されてい
る。例えば、電力増幅器の歪特性の逆特性を入力信号に
与えて入力する歪補償手段や、入力信号のエンベロープ
に従って電力増幅器の電圧を制御する手段等が知られて
いる。この電圧して電力効率を改善する手段として、
(a)入力信号に追従して印加する電圧を制御する手段
と、(b)入力信号に追従して電流を制御する手段と、
(c)それを組合せた手段とが知られている。その中の
(b)の電流を制御する手段は、ゲート電圧を制御する
ものであり、効率の改善は僅かであり、又(c)の組合
せによる手段は、構成が複雑化することになる。そし
て、(a)の電圧を制御する手段は、電界効果トランジ
スタを増幅素子として用いた場合のドレイン電圧を制御
するものである。
【0004】例えば、前述(a)の電圧を制御する手段
を適用した従来例を図6に示す。同図に於いて、61は
電圧制御部、62はスイッチング電源部、63はパルス
幅制御部、64は平滑フィルタ、65はバイアス回路、
66は高周波信号阻止用のリアクタンス(L)、67は
マッチング回路(MT)、68は入力端子、69は出力
端子、70は電界効果トランジスタ(FET)、71は
エンベロープ検出部を示す。
【0005】電界効果トランジスタ(以下FETと略称
する)70のソースSをアースに接続し、ゲートGにバ
イアス回路65からバイアス電圧を印加すると共に、入
力端子68からの無線周波数の入力信号を加え、ドレイ
ンDに、電圧制御部61からリアクタンス66を介して
ドレイン電圧を印加すると共に、出力端子69にマッチ
ング回路67を介して接続する。又エンベロープ検出部
71は、入力信号のエンベロープを検出して、電圧制御
部61に制御信号として入力する。
【0006】電圧制御部61は、パルス幅制御部63を
含むスイッチング電源部62と、平滑フィルタ64とを
含み、パルス幅制御部63は、エンベロープ検出信号に
従ったパルス幅の信号を出力する。パルス幅制御部は、
例えば、一定周期の鋸歯状波信号と、エンベロープ検出
信号とを比較し、鋸歯状波信号よりエンベロープ信号の
レベルが高い期間のパルス幅のパルス信号を出力する構
成とすることができる。この場合、例えば、図7に示す
ように、入力電圧(入力端子68からの入力信号のエン
ベロープ)が図示のように変化すると、これを検出し
て、PWM出力波形として示すように、入力電圧に対応
したパルス幅のパルス信号を得ることができる。
【0007】そして、パルス幅制御部63からのパルス
信号に従って、直流電圧をスイッチングする。即ち、ス
イッチング電源部62は、直流電源からの直流電圧をス
イッチングするトランジスタ等のスイッチング素子を含
み、このスイッチング素子をパルス信号によりオン,オ
フ制御する。従って、スイッチングによる出力電圧は、
図7について説明したパルス信号と同様な波形で出力さ
れる。これを平滑フィルタ64により平滑化すると、ほ
ぼ入力電圧に追従した電圧となる。
【0008】FET70は、入力信号に追従した最小電
圧をドレインDに印加することにより、電力効率の高い
動作点で増幅動作させることができるもので、その為
に、前述のように、入力信号のエンベロープを検出し、
このエンベロープ検出信号により、電圧制御部61を制
御して、FET70のドレインDに印加する電圧を制御
するもので、DVC(Drain Voltage C
ontrol)電力増幅器として知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来例に於い
て、FET70のドレイン電圧を制御して、ダイナミッ
クレンジの広い入力信号を増幅する電力増幅器を構成す
ることができるもので、この場合、ドレイン電圧を制御
する為に、構成が比較的簡単なシリーズレギュレータを
用いることも考えられる。しかし、このシリーズレギュ
レータは、ドレイン電圧を下げる為に直列抵抗分を大き
くするものであるから、それに消費される電力が多くな
り、電力増幅器全体としての電力効率を向上することが
できないものである。
【0010】このシリーズレギュレータに対して、前述
のパルス幅制御によるスイッチング電源部62は、ドレ
イン電圧を下げる為には、パルス幅を狭くするだけで済
み、トランス等を必要としないので、電力増幅器全体と
しての電力効率に影響を及ぼす程の大きさとはならな
い。従って、従来のDVC電力増幅器は、スイッチング
電源部62をドレイン電圧を制御する電圧制御部61を
適用している。
【0011】又電力増幅器として、例えば、W−CDM
A(Wideband CodeDivision M
ultiple Access)方式の基地局に適用す
ると、2GHz帯で、20MHzの帯域幅の信号を増幅
する必要がある。その場合、スイッチング電源部52の
スイッチング周波数は、入力信号の帯域幅の10倍以上
が必要とされている。従って、スイッチング電源部62
のオン,オフのスイッチングによる出力電圧の周期は、
非常に高速となるから、平滑フィルタ54としては、比
較的簡単なLCフィルタによりスイッチング周波数成分
を除去して、平滑化することができる。
【0012】しかし、除去すべきスイッチング周波数成
分と、入力信号のエンベロープ成分との周波数比が大き
くとれない場合、ドレイン電圧のエンベロープ成分の周
波数に対する出力インピーダンスを低くすることができ
なくなる問題がある。その為に、ドレイン電圧を可変と
することによって生じる平滑フィルタ54側から見た負
荷インピーダンスの変動により、平滑フィルタ54の出
力電圧が変動することになる。それにより、入力信号の
エンベロープに従ったドレイン電圧制御の誤差が大きく
なり、期待した電力効率が得られない問題がある。本発
明は、従来の問題点を解決し、入力信号のエンベロープ
に高速に追従したドレイン電圧の制御を可能とすること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電圧制御電力増
幅器は、図1を参照して説明すると、電界効果トランジ
スタのドレイン電圧を入力信号のエンベロープに従って
制御する電圧制御電力増幅器であって、入力信号のエン
ベロープを検出するエンベロープ検出部2と、ドレイン
電圧を入力信号のエンベロープに従って制御する電圧制
御部1と、入力信号のエンベロープとドレイン電圧とを
比較して誤差が零となるように電圧制御部1を制御する
減算器4等を含むフィードバック制御部とを備えてい
る。
【0014】又電圧制御部1は、フィードバック制御部
からの誤差信号によりパルス幅制御を行うスイッチング
電源部9と、このスイッチング電源部9の出力電圧を平
滑化する平滑フィルタ10とを含む構成とすることがで
きる。
【0015】又電圧制御部1は、フィードバック制御部
からの誤差信号により出力電圧位相を制御する第1,第
2の交流電源部と、この第1,第2の交流電源部の出力
電圧をベクトル合成する合成部と、この合成部の合成出
力信号を整流する整流回路と、この整流回路の出力電圧
を平滑化する平滑フィルタとを含む構成とすることがで
きる。又電圧制御部1は、交流電源部と、この交流電源
の出力電圧を2分岐して一方を直接入力する第1の飽和
増幅器と、他方をフィードバック制御部からの制御信号
により移相制御する移相器を介して入力する第2の飽和
増幅器と、第1,第2の飽和増幅器の出力電圧をベクト
ル合成する合成部と、この合成部の合成出力電圧を整流
する整流回路と、この整流回路の出力電圧を平滑化する
平滑フィルタとを含む構成とすることができる。又電圧
制御部は、フィードバック制御部からの制御信号を入力
する制御部と、この制御部により出力電圧位相を制御す
る第1,第2の電圧制御発振器と、この第1,第2の電
圧制御発振器の出力電圧を第1,第2の飽和増幅器によ
り増幅してベクトル合成する合成部と、この合成部の合
成出力電圧を整流する整流回路と、この整流回路の出力
電圧を平滑化する平滑フィルタとを含む構成とすること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
の説明図であり、1は電圧制御部、2はエンベロープ検
出部、3は遅延回路(D)、4は減算器、5は補正制御
部、6はリアクタンス(L)、7はマッチング回路(M
T)、8はバイアス回路、9はスイッチング電源部、1
0は平滑フィルタ、11は入力端子、12は出力端子、
13は電界効果トランジスタ(FET)、14はパルス
幅制御部を示す。
【0017】入力端子11からの入力信号は、前述のよ
うに、W−CDMA方式の基地局に於いては、2GHz
帯で、帯域幅5MHzのチャネルを4チャネル分多重化
すると、20MHzの帯域幅を有することになり、この
ような入力信号がFET13のゲートGに入力される。
又バイアス回路8は、既に知られているように、入力信
号に対してオープンと見做せる回路構成を介して直流の
バイアス電圧をゲートGに印加する構成を有するもので
ある。又FET13のソースSをアースに接続し、ドレ
インDをマッチング回路7を介して出力端子12に接続
すると共に、そのドレインDに高周波信号阻止用のリア
クタンス6を介して電圧制御部1の出力電圧を印加す
る。又マッチング回路7も既に知られている構成を適用
することができるものであり、又出力端子12に、例え
ば、送信アンテナが接続される。
【0018】又電圧制御部1は、パルス幅制御部14を
含むスイッチング電源部9と平滑フィルタ10とを含む
構成を有し、パルス幅制御部14は、前述の入力信号の
帯域幅の数倍〜数十倍以上の周波数のパルス信号のパル
ス幅を制御して、スイッチング電源部9のスイッチング
のオン期間を制御する。そして、直流電圧をスイッチン
グした出力電圧を平滑フィルタ10により平滑化し、高
周波信号阻止用のリアクタンス6を介してドレインDに
印加する。この電圧制御部1の出力電圧を減算器4に入
力する。
【0019】又エンベロープ検出回路2は、多重化され
ている入力信号のエンベロープを検出し、そのエンベロ
ープ検出信号を補正制御部5と、遅延回路3を介して減
算器4とに入力する。この遅延回路3は、電圧制御部1
の出力電圧の制御遅れを補償する為のもので、理論的に
は省略することができる。
【0020】又減算器4は、電圧制御部1の出力電圧と
エンベロープ検出信号との差分を求める為のもので、実
際には電圧値が相違するから、それを補正する分圧手段
等を設けることになる。又減算器4の出力信号を補正制
御部5に入力し、例えば、補正係数αを乗算器により乗
算して、電圧制御部1に入力する誤差信号とする。この
場合の補正係数αは、高速引込みを行う為の既に知られ
ている各種の構成で得ることがきるものであり、例え
ば、所定周期に於けるエンベロープ検出信号の前回と今
回との差分が大きい時は、補正係数αを大きい値とし、
差分が小さい時は、補正係数αを小さい値とすることが
できる。それにより、入力信号のエンベロープの大幅な
変動に対しても、電圧制御部1の出力電圧を高速に追従
して制御することができる。
【0021】このように、入力信号のエンベロープに追
従してFET13のドレインDに印加する電圧を制御す
る為のフィードバック制御部としては、理論的には、電
圧制御部1の出力電圧と、入力信号のエンベロープ検出
信号との比較誤差信号を求める為の減算器4を含む構成
でも実現できるものであるが、前述の実施の形態のよう
に、制御動作遅延の補償や、高速追従の為の補正制御部
5等を設けることにより、一層安定なドレイン電圧の制
御が可能となる。
【0022】又通常の安定化直流電源としてのスイッチ
ング電源の場合は、設定された出力電圧を維持するよう
に、フィードバック制御を行うものであるが、本発明の
実施の形態に於けるスイッチング電源部9は、フィード
バック制御により、入力信号のエンベロープに高速に追
従して、FET13のドレインDに印加するドレイン電
圧を制御するものである。それによって、FET13を
高効率且つ低歪率で、比較的広帯域の無線周波数の入力
信号の変動による電圧制御部1の負荷変動に対して高速
追従し、安定な電力増幅が可能となる。
【0023】図2は本発明の第2の実施の形態の説明図
であり、図1と同一符号は同一部分を示し、重複した説
明は省略する。この実施の形態は、電圧制御部1とし
て、位相制御部21と第1,第2の交流電源部22,2
3と合成部24と整流回路25と平滑フィルタ26とを
含む構成としたものである。
【0024】第1,第2の交流電源部22,23は、一
定周波数で一定電圧の交流電圧を出力する同一の構成を
有し、その出力位相をエンベロープ検出信号に従って位
相制御部21により制御するものである。例えば、交流
電源部22,23を電圧制御発振器の構成とし、位相制
御部21からの制御電圧により出力電圧の位相を制御す
ることができる。又合成部24は、交流電源部22,2
3の出力電圧をベクトル合成し、整流回路25により例
えば全波整流し、平滑フィルタ26により平滑化してド
レイン電圧とする。
【0025】又第1,第2の交流電源部22,23の出
力電圧を、図3に示すa(t),b(t)とすると、合
成部24によりベクトル合成することにより、c(t)
として示す出力電圧となる。即ち、第1,第2の交流電
源部22,23の出力電圧a(t),b(t)は、I,
Q軸の交点を中心とした点線で示す円上を位相制御によ
って移動することになり、同一位相とした場合に最大の
出力電圧となり、又相互に180度の位相差とすると、
最小の零の出力電圧となる。
【0026】従って、減算器4を含むフィードバック制
御部による誤差信号を零とするように、位相制御部21
により、第1,第2の交流電源部22,23の出力電圧
位相を制御して、エンベロープ検出信号に追従したドレ
イン電圧を、電圧制御部1から出力することができる。
【0027】この実施の形態に於ける電圧制御部1は、
前述の実施の形態に於けるスイッチング電源部を用いた
場合に比較して、スイッチングノイズの問題がなくな
る。それにより、ベクトル合成後の整流回路25による
全波整流を行って平滑フィルタ26により平滑化する場
合の平滑フィルタ26に対するノイズ抑圧等の要求が緩
和され、平滑フィルタ26の出力インピーダンスを低く
することが可能となる。従って、FET13を負荷とし
た時の負荷変動に対しても正確な電圧制御が可能とな
る。それにより、電圧制御部1の出力電圧を入力信号の
エンベロープに従って制御し、FET13によって高効
率且つ低歪率で安定な電力増幅を行わせることができ
る。
【0028】図4は本発明の第3の実施の形態の説明図
であり、図1及び図2と同一符号は同一部分を示し、同
一の構成部分についての重複した説明は省略する。この
実施の形態は、電圧制御部1を、交流電源部31と、移
相器32と、第1,第2の飽和増幅器33,34と、合
成部35と、整流回路25と、平滑フィルタ26とを含
む構成とした場合を示す。
【0029】第1,第2の飽和増幅器33,34は、例
えば、C級増幅器とし、電力効率が高くなる飽和特性領
域で動作させるもので、その飽和増幅出力の電圧を合成
部35に入力する。又交流電源部31は、一定周波数の
高周波発振器により構成することができるもので、その
出力電圧を2分岐して、一方は第1の飽和増幅器33に
入力し、他方は、移相器32を介して第2の飽和増幅器
34に入力する。そして、フィードバック制御部の一部
を構成する補正制御部5からの誤差信号を移相器32に
入力し、交流電源部31からの電圧位相を制御する。
【0030】従って、合成部35からは、前述の実施の
形態の場合と同様に、第1,第2の飽和増幅器33,3
4の出力電圧をベクトル合成した電圧が出力され、整流
回路25により包絡線検波と同様に整流し、平滑フィル
タ26により平滑化することにより、FET13のドレ
イン電圧を形成することができる。
【0031】この場合の入力信号をv(t)、飽和増幅
器33,34の出力振幅をv0 とし、交流電源部31の
出力電圧の角周波数をωc とすると、第1,第2の飽和
増幅器33,34の出力s1 (t),s2 (t)は、 s1 (t)=v0 e(jωc t) …(1) s2 (t)=v0 e{jωc t+j2φ(t)} …(2) φ(t)=cos-1(|v(t)|/2v0 ) …(3) と表すことができる。なお、e(jωc t)及びe{j
ωc t+j2φ(t)}の(jωc t)及び{jωc
+j2φ(t)は、それぞれeの巾乗数であることを示
す。又入力信号v(t)は、0≦|v(t)|≦2v0
の関係とする。
【0032】又移相器32は、例えば、無限移相器や直
交変調器等の既に知られている構成を適用することがで
きる。又移相器32を第2の飽和増幅器34の前段に設
けた場合を示すが、第1の飽和増幅器33の前段にも設
けて、両方の移相器による位相の変位を反対方向とする
ことができる。このように、2個の移相器を設けること
により構成要素が増えるが、位相制御範囲は1個の移相
器を設けた場合に比較して少なくすることができる。
【0033】図5は本発明の第4の実施の形態の説明図
であり、図1及び図2と同一符号は同一部分を示し、同
一の構成部分についての重複した説明は省略する。この
実施の形態は、電圧制御部1を、交流電源部41と、第
1,第2の電圧制御発振器(VCO)42,43と、第
1,第2の飽和増幅器45,46と、合成部47と、整
流回路25と、平滑フィルタ26とを含む構成とした場
合を示す。
【0034】制御部41は、フィードバック制御部の一
部を構成する補正制御部5からの誤差信号に従って、第
1,第2の電圧制御発振器42,43の出力電圧位相を
制御する。この電圧制御発振器42,43は、同一の発
振角周波数ωc をするものであり、又第1,第2の飽和
増幅器45,46は、前述の飽和増幅器33,34と同
様に電力効率の高い飽和特性領域で動作させるものであ
り、それぞれの出力s 1 (t),s2 (t)は、 s1 (t)=v0 e{jωc t+jφ(t)} …(4) s2 (t)=v0 e{jωc t−jφ(t)} …(5) φ(t)=cos-1(|v(t)|/2v0 ) …(6) と表すことができる。この場合、(4),(5)式のe
{jωc t+jφ(t)}の{jωc t+jφ(t)}
及びe{jωc t−jφ(t)}の{jωc t−jφ
(t)}は、eの巾乗数を示し、又入力信号v(t)
は、0≦|v(t)|≦2v0 の関係とする。
【0035】この実施の形態の第1,第2の電圧制御発
振器42,43は、その中の何れか一方を固定発振器と
し、他方を電圧制御発振器として、その出力電圧の位相
を、フィードバック制御部からの誤差信号が零となるよ
うに制御する構成とすることも可能であるが、その位相
制御範囲を広くすることが必要となる。
【0036】本発明は、前述の各実施の形態のみに限定
されるものではなく、種々付加変更することが可能であ
り、例えば、FETは、1個のみ図示しているが、複数
個のFETを並列接続或いはプッシュプル接続等の構成
として、それぞれのFETのドレイン電圧を入力信号の
エンベロープに従って制御する構成とすることも可能で
ある。FETの終段電力増幅器に対して前段の増幅器を
接続し、入力端子11からの入力信号を増幅して、終段
電力増幅器に入力する構成とすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、無線周
波数の入力信号を増幅するFETからなる電力増幅器に
於いて、エンベロープ検出部2により入力信号のエンベ
ロープを検出し、そのエンベロープ検出信号と、FET
のドレインDに印加するドレイン電圧とを比較して、誤
差信号を求め、この誤差信号が零となるように、ドレイ
ン電圧を出力する電圧制御部1を制御するもので、入力
信号のエンベロープが、入力信号の多重度の変更や振幅
変調成分の時間軸上の変動等により、比較的高速に変化
した場合でも、それに高速に追従してドレイン電圧を制
御することができるから、電力効率が高く、且つ歪発生
が少ない動作領域でFETを安定に動作させることがで
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図3】ベクトル合成による電圧制御の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の説明図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の説明図である。
【図6】従来例の説明図である。
【図7】パルス幅制御部の動作説明図である。
【符号の説明】
1 電圧制御部 2 エンベロープ検出部 3 遅延回路(D) 4 減算器 5 補正制御部 6 リアクタンス(L) 7 マッチング回路(MT) 8 バイアス回路 9 スイッチング電源部 10 平滑フィルタ 11 入力端子 12 出力端子 13 電界効果トランジスタ(FET) 14 パルス幅制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA36 FA17 HA09 HA33 KA12 KA15 KA26 KA29 KA42 KA49 KA55 MA21 MN02 NN04 SA13 TA01 TA02 5J091 AA01 AA41 CA36 FA17 HA09 HA33 KA12 KA15 KA26 KA29 KA42 KA49 KA55 MA21 SA13 TA01 TA02 UW08 5J500 AA01 AA41 AC36 AF17 AH09 AH33 AK12 AK15 AK26 AK29 AK42 AK49 AK55 AM21 AS13 AT01 AT02 NM02 NN04 WU08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界効果トランジスタのドレイン電圧を
    入力信号のエンベロープに従って制御する電圧制御電力
    増幅器に於いて、 前記入力信号のエンベロープを検出するエンベロープ検
    出部と、 前記ドレイン電圧を前記入力信号のエンベロープに従っ
    て制御する電圧制御部と、 前記入力信号のエンベロープと前記ドレイン電圧とを比
    較して誤差が零となるように前記電圧制御部を制御する
    フィードバック制御部とを備えたことを特徴とする電圧
    制御電力増幅器。
  2. 【請求項2】 前記電圧制御部は、前記フィードバック
    制御部からの誤差信号によりパルス幅制御を行うスイッ
    チング電源部と、該スイッチング電源部の出力電圧を平
    滑化する平滑フィルタとを含む構成を有することを特徴
    とする請求項1記載の電圧制御電力増幅器。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御部は、前記フィードバック
    制御部からの誤差信号により出力電圧位相を制御する第
    1,第2の交流電源部と、該第1,第2の交流電源部の
    出力電圧をベクトル合成する合成部と、該合成部の合成
    出力信号を整流する整流回路と、該整流回路の出力電圧
    を平滑化する平滑フィルタとを含む構成を有することを
    特徴とする請求項1記載の電圧制御電力増幅器。
  4. 【請求項4】 前記電圧制御部は、交流電源部と、該交
    流電源の出力電圧を2分岐して一方を直接入力する第1
    の飽和増幅器と、他方を前記フィードバック制御部から
    の制御信号により移相制御する移相器を介して入力する
    第2の飽和増幅器と、前記第1,第2の飽和増幅器の出
    力電圧をベクトル合成する合成部と、該合成部の合成出
    力電圧を整流する整流回路と、該整流回路の出力電圧を
    平滑化する平滑フィルタとを含む構成を有することを特
    徴とする請求項1記載の電圧制御電力増幅器。
  5. 【請求項5】 前記電圧制御部は、前記フィードバック
    制御部からの制御信号を入力する制御部と、該制御部に
    より出力電圧位相を制御する第1,第2の電圧制御発振
    器と、該第1,第2の電圧制御発振器の出力電圧を第
    1,第2の飽和増幅器により増幅してベクトル合成する
    合成部と、該合成部の合成出力電圧を整流する整流回路
    と、該整流回路の出力電圧を平滑化する平滑フィルタと
    を含む構成を有することを特徴とする請求項1記載の電
    圧制御電力増幅器。
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