JP3184715B2 - 画像処理装置及び方法 - Google Patents

画像処理装置及び方法

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JP3184715B2 JP21464794A JP21464794A JP3184715B2 JP 3184715 B2 JP3184715 B2 JP 3184715B2 JP 21464794 A JP21464794 A JP 21464794A JP 21464794 A JP21464794 A JP 21464794A JP 3184715 B2 JP3184715 B2 JP 3184715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像データを処理する画
像処理装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像データを処理する画像処
理装置として、像担持体上に形成した静電潜像に現像剤
を付着させて顕画化する電子写真方式や静電記録方式等
の複写機、プリンタ等が知られている。また、このよう
な複写機やプリンタ等でデジタル化された画像信号を取
り扱うデジタル複写機やデジタルプリンタといったデジ
タル画像処理装置が知られている。
【0003】この種のデジタル画像処理装置において
は、画像処理装置の内部に具備した、CCD等を利用し
た画像読み取り装置で原稿等の画像濃度を読み取ること
で内部で発生させた多値のデジタル画像信号や、外部の
機器から受信した多値のデジタル画像信号に対応した顕
画像を形成し、これを記録材に転写した後、定着してプ
リント画像を得る画像処理装置として、以下に説明する
ような方式が広く実用化されている。
【0004】一般的にこの種の画像処理装置において
は、画像読み取り装置や外部機器から画像形成装置に入
力される多値のデジタル画像信号は画像内の任意の画素
の濃度に比例した値の信号として扱われる。以下、画像
の濃度に比例した値のデジタル画像信号をデジタル画像
濃度信号と呼ぶことにする。
【0005】図4はこの種の画像処理装置のプリンター
部(顕画像化部)の要部断面図である。帯電装置11で
一様に帯電した像担持体10表面に図示しない画像露光
装置でデジタル画像信号に対応した画像露光12を像担
持体10表面に照射して静電潜像を形成し、この静電潜
像を現像装置13でトナー像として顕画像化し、このト
ナー像を転写装置14で転写材15に転写した後、図示
しない定着装置でトナー像を転写材15に定着して出力
する。
【0006】図5は従来の画像処理装置におけるデジタ
ル画像濃度信号の処理の流れを示すブロック図である。
【0007】画像読み取り装置20では1画素につき多
値で読み取り、読み取った画像信号は前記したように画
像濃度に比例した値を持つデジタル画像濃度信号であ
る。このデジタル画像濃度信号をガンマ変換装置21で
プリンター部の出力濃度特性に対応したデジタル画像信
号に変換される。ガンマ変換処理はデジタル画像濃度信
号の信号値に対応して所定の濃度の画像が得られるため
のものである。このガンマ変換処理の具体的な内容は後
で説明を加える。
【0008】PWMパルス発生装置23はプリンター部
の画像露光装置の一部を構成するものであり、ガンマ変
換後のデジタル画像信号の任意の画素の信号値に比例し
たパルス幅の連続パルスを発生する。このデジタル画像
信号で変調されたPWMパルスが画像露光装置の発光素
子の制御信号になる。連続したPWMパルスの基本周波
数は像担持体表面への画像露光の書き込み周波数と一致
している。
【0009】レーザースキャナー24も画像露光装置の
一部を構成するものであり、図示しないレーザー発光装
置、ポリゴンスキャナー、光学レンズ等で構成されてお
り、PWMパルス発生装置23から送られてくるPWM
パルスに対応して発光するレーザービームを像担持体表
面に走査する。これで像担持体表面の任意の一画素分の
面積にはその画素に対応するデジタル画像信号の信号値
にほぼ比例した光量のレーザー光が照射される。
【0010】次にプリンター部の出力濃度特性とガンマ
変換処理に関する説明をする。
【0011】プリンター部の出力濃度特性は画像露光装
置の発光特性、像担持体の感光特性、現像装置の現像特
性等で決まる。画像露光装置の発光素子を半導体レーザ
ーで、像担持体の感光材を有機感光体で、現像装置を現
像バイアスに交流成分を含んだ一成分磁性現像方式で構
成したプリンター部の出力濃度特性の一例を図6のグラ
フの実線mで示す。グラフの横軸はプリンター部に入力
された8ビットのデジタル画像信号の信号値を、縦軸は
出力した画像濃度値を表す。この種の構成のプリンター
部は対数反射率濃度で0.0〜0.2の領域においては
緩やかな勾配の特性で、0.2〜1.1の領域において
は急な勾配の特性で、1.1〜1.5の領域においては
再び緩やかな勾配の特性になるS字的なカーブの特性で
持っている。
【0012】多値のデジタル画像濃度信号に対応した画
像を形成する画像処理装置においては、図6のグラフの
実線nで示すようなデジタル画像濃度信号の信号値に比
例した大きさの濃度の画像が出力される特性が要求され
る。つまり、図6に示したようにデジタル画像濃度信号
の信号値がtであるデータが入力されたときは0.25
の出力画像濃度を得たいが、プリンタ部の出力濃度特性
の関係で0.05しか得られない。そこで図6の矢印で
示したようなアルゴリズムで信号値tの入力のときは出
力画像濃度0.25が得られるように入力される信号の
信号値がTに、また信号値sの入力のときは出力画像濃
度1.25が得られるように入力される信号の信号値が
Sになるような信号値の変換を行なう。このようにして
全てのデータについて変換を行うのがガンマ変換処理で
ある。ガンマ変換処理の演算は複雑であるため、実用に
供している画像処理装置においては図3に示すような変
換テーブルをあらかじめ用意しておいて、ガンマ変換処
理をテーブル変換処理として行うことが多い。図3に示
す変換テーブルはデジタル画像信号のダイナミックレン
ジが0〜255の場合における一例である。
【0013】このようなガンマ変換用の変換テーブルは
プリンター部の像担持体上に形成した静電潜像の状態や
現像装置の現像特性が設計上の基準としている状態、特
性にある場合のプリンター部の出力濃度特性により計算
し作成するものである。
【0014】プリンター部の出力濃度特性を正確に測定
するためは以下に説明するように数多くの工程を必要で
ある。ダイナミックレンジが0〜255のデジタル画像
信号のプリンター部の場合、256種類の信号値に対し
て出力される濃度をすべて測定するか、適当な間隔で選
択した信号値に対して出力される濃度を測定し、その結
果より間の信号値に対する出力濃度を適当な補間方法で
求める。出力濃度の測定は、1種類の信号値につき数回
の濃度測定が必要である。例えば、像担持体や現像剤担
持体を構成するシリンダーの偏心があればそれらの偏心
のピッチで出力濃度にムラが発生するので、平均走査で
このムラを除去する必要がある。
【0015】この種の画像処理装置を大量生産すると、
画像露光装置の特性(特に、画像露光装置に入力された
デジタル画像信号の信号に対して、像担持体表面に照射
される画像露光の光量の関係)、像担持体表面の一様帯
電プロセスにおける帯電電位、像担持体の感光特性(特
に、感光感度)、現像装置の現像特性(特に、静電潜像
との現像コントラストに対して、現像される顕画像の濃
度の関係)等の諸特性が設計上の基準特性に一致すると
は限らない。そのため図7に示すようにプリンター部の
出力濃度特性が設計上の基準特性である実線mに一致し
ない実線m1やm2のようになる場合がある。この場合
には、前記したような設計上の基準特性に合わせて決定
したガンマ変換処理を実行しても、画像処理装置の実際
の出力濃度特性は、図8に示すように入力したデジタル
画像濃度信号の信号値に対して比例した大きさの濃度の
画像が出力されるものではなくなる。
【0016】さらに、この種の画像処理装置では、装置
の使用を重ねるなどして、画像露光装置のレーザーの発
光量が減少したり、像担持体の感光特性や現像装置の現
像特性が変化してしまう。そのため装置の経時変化に伴
い前記したような画像形成装置の出力濃度特性の設計基
準値から外れてしまうことがある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、製造上の精度不足や経時変化に伴って所望の
出力濃度の画像データを得ることができないといった欠
点があった。
【0018】そこで、このような欠点を除去するために
装置の製造時に装置毎のプリンター部の出力濃度特性を
測定し、各装置毎に適合したガンマ変換処理の変換テー
ブルを作成する方法も考えられるが、これでは製造上の
工程が非常に複雑になってしまうほか、経時変化に伴う
出力濃度特性の変化を防止することはできる。
【0019】また、経時変化に伴うプリンター部の出力
濃度特性の変化に応じて、ガンマ変換処理の変換テーブ
ルを作成しなおす方法も考えられるが、やはり、この方
法においても前述したような複雑な処理が必要になって
しまうといった欠点がある。
【0020】本発明は上述の欠点を除去するためになさ
れたもので、複雑な処理を行うことなく、所望の出力特
性をもった画像データを得ることのできる画像処理装置
及び方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像処理装置は、出力手段により画像データ
を出力する画像処理装置であって、画像データを入力す
る入力手段と、前記入力手段で入力した画像データを少
なくともある範囲で線形特性をもつ所定の基準データに
基づいて変換する変換手段と、前記出力手段の出力特性
を一次関数に近似して検出する検出手段と、前記検出手
段で検出した前記出力手段の出力特性を前記基準データ
の線形特性をもつ部分に近似するように前記変換手段で
変換した画像データを補正する補正手段とを有し、前記
出力手段は前記補正手段により補正された画像データを
出力することを特徴とする。
【0022】
【作用】以上のような構成において本発明の画像処理装
置によれば、入力手段は画像データを入力し、変換手段
は前記入力手段で入力した画像データを、少なくともあ
る範囲で線形特性をもつ所定の基準データに基づいて変
換し、検出手段は出力手段の出力特性を一次関数に近似
して検出し、補正手段は前記検出手段で検出した前記出
力手段の出力特性を前記基準データの線形特性をもつ部
分に近似するように前記変換手段で変換した画像データ
を補正し、出力手段は前記補正手段により補正された画
像データを出力するので、複雑な処理を行うことなく、
検出手段で検出した出力手段の出力特性を表す一次関数
を所定の基準データの線形特性をもつ部分に近似すると
いった簡易な方法で所望の出力特性をもった画像データ
を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。
【0024】なお、本実施例における画像処理装置のプ
リンター部は図4に示したものと同様のものである。
【0025】(第1の実施例)図1は本実施例の画像処
理装置における画像データの処理の流れを示す図であ
る。
【0026】図1において20は画像読み取り装置であ
り、CCD等で原稿の画像濃度を読み取ることにより0
〜255の範囲のレベルで多値のデジタル画像濃度信号
を得る。
【0027】この画像読み取り装置20より得られたデ
ジタル画像濃度信号を図6に示したように、設計上の基
準状態にあるプリンター部の出力濃度特性mから予め作
成した変換テーブルによるガンマ変換処理をガンマ変換
装置21で実行する。
【0028】次にガンマ変換後のデジタル画像信号をプ
リンター特性補正装置22でさらに変換する。プリンタ
ー特性補正装置22で変換する前(ガンマ変換処理後)
のデジタル画像信号をX、変換した後の実際にプリンタ
ー部に入力されるデジタル画像信号をYとすると、この
プリンター特性補正変換処理はY=A(X−B)の関係
が成り立つ。定数A、Bはプリンター部の設計上の基準
である出力濃度特性(図6におけるm)と実際の出力濃
度特性との差異を比較して算出する。
【0029】次にプリンター特性補正変換処理後のデジ
タル画像信号をPWMパルス発生装置23に入力すると
このデジタル画像信号に応じた画像露光が像担持体表面
に照射され静電潜像がレーザースキャナー装置24によ
り形成される。ここではPWMパルス発生装置23、レ
ーザースキャナー装置24をプリンター部とする。
【0030】次にプリンター特性補正変換処理の定数
A、Bの決定方法について詳細な説明をする。
【0031】図9にプリンター部の設計上の基準である
出力濃度特性(図6におけるm)を示す。この特性の中
間濃度領域(本実施例においては対数反射率濃度(縦
軸)で0.2〜1.1の領域)の特性(線形特性部分)
を一次関数に近似したものをN=C(X′−D)とす
る。
【0032】ここで、Nは設計時を基準とし、実際にプ
リンター部で出力される、出力画像濃度であり、X′は
プリンター部に入力される(プリンター特性補正装置2
2による補正を行わない)デジタル画像信号である。
C、Dは装置の設計段階でガンマ変換処理の変換テーブ
ルを決定する際に同時に求められる定数である。図9中
の実線がプリンター部の設計基準特性で、破線が中間濃
度領域を一次関数(直線)に近似したものである。
【0033】次に実際のプリンター部の出力濃度特性を
測定し、この特性の中間濃度領域(本実施例においては
対数反射率濃度で0.2〜1.1の領域)の特性を一次
関数に近似したものをN′=E(Y′−F)とする。
【0034】ここで、N′は実際にプリンター部で出力
された出力画像濃度であり、Y′はプリンター部に入力
したデジタル画像信号である。E、Fは実際に測定し、
一次関数の式を求めることにより得られる値である。
【0035】この特性の測定はガンマ変換処理の変換テ
ーブルを決定する場合の測定より大幅に簡易化されたも
のでよい。例えば図10に示すような中間濃度領域の濃
度に相当する10ポイント程度のデジタル画像信号値に
対して出力される画像の濃度を測定するだけでよい。特
性を一次関数に近似するのだから変換テーブルを作成す
る場合のように間の信号値に対する出力濃度を補間する
必要も、像担持体や現像材担持体を構成するシリンダー
の偏心等によるピッチ状の出力濃度にムラを除去するた
めの平均走査を行う必要もない。測定した出力濃度特性
の内部に周期的なノイズ成分が潜んでいたとしても一次
関数(直線)に近似すればこの種のノイズをキャンセル
することができる。
【0036】プリンター特性補正変換処理を表す式Y=
A(X−B)の定数A、Bを求めるためには、プリンタ
ー特性補正装置22による補正前のデジタル画像信号で
あるXとX′が等しく、また、補正後のデジタル画像信
号であるYと実際にプリンター部の出力濃度特性を測定
するときにプリンター部に入力するデジタル画像信号
Y′が等しくなり、更に、プリンター部にX′を入力し
たときとY′を入力したときの出力画像濃度が等しくな
る必要がある。即ち、Y=A(X−B)、N=C(X−
D)、N=E(Y−F)の3式がX、Y、Nによらず恒
等的に成立すればよい。これを解くと、定数A、Bをそ
れぞれA=C/E、B=D−(E×F/C)となり、プ
リンター特性補正装置22がプリンター部の実際の特性
の設計基準特性からのズレを補正を行うことになる。
【0037】このようにプリンター部の実際の特性のズ
レを補正すれば、設計基準特性に基づいて作成したテー
ブル変換によるガンマ変換処理で、画像処理装置の出力
濃度特性をデジタル画像濃度信号の信号値に比例した形
に変換することができる。図11にプリンター特性補正
処理を実行した場合(実線k)と、しない場合(実線
l)と、信号値と出力画像濃度が比例関係にある理想的
な場合(破線)の画像形成装置の出力濃度特性を示す。
【0038】本実施例によれば、従来技術によるガンマ
変換処理の変換テーブルの作成方法に比べ簡易化された
方法で、画像形成装置の製造上の精度不足や経時変化等
で生じるプリンター部の設計基準特性からのズレを補正
することができる。
【0039】また、本実施例において、プリンター部の
設計基準である出力濃度特性が、その特性の中のより多
くの部分が一次関数で近似できるような形をしていれ
ば、より精度の高い補正を実行することが可能となる。
【0040】本実施例においては、プリンター部の設計
基準である出力濃度特性がS字的なカーブのように非線
型な形をしている場合は、画像処理装置として出力濃度
特性(濃度再現性)が重要な濃度領域の特性からプリン
ター特性補正処理の定数A、Bを決定すればよい。広く
実用に供されている画像処理装置では主に中間濃度領域
での特性が重要とされているので、中間濃度領域におい
て一次関数(直線)的な出力濃度特性をもつ電子写真方
式でプリンター部を構成した画像処理装置において実施
することができる。また、そのプロセスが複雑であるた
めに特性を安定化させることが困難とされている電子写
真方式のプリンター部をもつ画像形成装置においては頻
繁に特性の補正作業を行うことが必要であるので、その
補正作業が簡単である本実施例の効果は大きい。
【0041】(第2の実施例)第1の実施例ではプリン
ター部の実際の出力濃度特性を測定する作業及び測定し
た出力濃度特性を一次関数N=E(Y−F)に近似した
ときのE、Fを算出する作業や、算出したE、Fからプ
リンター特性補正処理の定数A、Bを算出する作業をオ
ペレーターに頼っていた。これでは定数A、Bの決定に
時間がかかるばかりか、出力画像の濃度を測定するため
の測定器が必要である。
【0042】そこで第2の実施例では画像処理装置に具
備した多値の画像読み取り装置を利用することで実施例
1より簡単な作業で補正式Y=A(X−B)を得ること
ができる構成について説明する。
【0043】本実施例のプリンター部の構成は第1の実
施例で説明したものと同様である。
【0044】図12に本実施例の画像処理装置における
画像信号の処理の流れを示す。
【0045】画像読み取り装置20で読み取ったデジタ
ル画像濃度信号に対応した画像を出力する場合は第1の
実施例と同様に、画像信号はガンマ変換装置、プリンタ
ー特性補正装置、PWMパルス発生装置、レーザースキ
ャナー装置の順に進む。
【0046】オペレーターが画像処理装置の出力濃度特
性を補正する作業を実行する場合の、装置の各部位の動
作を以下に説明する。
【0047】オペレーターが画像形成装置に具備した図
示しない操作部を操作し、ステップパターン画像を出力
する命令を与えると、ステップパターン発生装置26が
所定の間隔で階段的に増加するデジタル画像信号Yを発
生する。このステップパターンのデジタル画像信号はセ
レクタ25を介してPWMパルス発生装置23、レーザ
ースキャナー装置24の順に送られ、図2に示すような
画像が出力される。ここで図2のステップパターン画像
の説明をする。ステップパターン画像の先頭のステップ
は信号値Y′が40のデジタル画像信号に対応した画像
で、2番目のステップは信号値Y′が50のデジタル画
像信号に対応した画像で、以下10番目のステップまで
信号値Y′が10づつ大きくなったデジタル画像信号に
対応した画像が形成されている。即ち、このステップパ
ターン画像の各ステップの濃度を測定し各ステップの画
像を形成した既知の信号値Y′と対応させれば、プリン
ター部の実際の出力濃度特性が判明することになる。
【0048】このステップパターン画像を構成するデジ
タル画像信号の信号値Y′はプリンター部の特性に多少
のズレが生じても0.2〜1.1の領域より少し広めの
範囲の濃度の画像が出力されるように決定することが望
ましい。
【0049】次に、先に出力したステップパターン画像
からプリンター特性補正処理の定数A、Bを算出する方
法について説明する。
【0050】オペレーターはこのステップパターン画像
を画像読み取り装置20にセットした後、このステップ
パターン画像から定数A、Bを算出する動作を実行する
命令を画像処理装置に与える。
【0051】ステップパターン画像は、画像読み取り装
置20の原稿台ガラス上の予め決められた位置に決めら
れた向きでセットされる。本実施例では画像読み取り装
置20がステップパターン画像の先頭のステップ(信号
値Y′が40のデジタル画像信号で形成したステップ)
から順番に読み取るようにセットすることにする。
【0052】オペレーターの命令で、画像読み取り装置
20は原稿台ガラス上に所定の位置と向きでセットされ
たステップパターン画像全体の画像濃度をデジタル画像
濃度信号化し、そのデジタル画像濃度信号N′をセレク
タ27を介してプリンタ特性補正定数演算装置28に送
る。
【0053】プリンタ特性補正定数演算装置28は送ら
れてきたデジタル画像濃度信号N′を、ステップパター
ン画像の各ステップに対応するタイミングで分割しなが
ら各ステップ内の信号値N′の平均を計算し記憶する。
【0054】ステップパターン画像のセットの位置、向
きが決められているので、ステップパターン画像の各ス
テップの濃度N′を分離して測定することは容易であ
る。各ステップの画像を形成した信号値Y′は既知であ
るから、各ステップの濃度の測定値N′と信号値Y′と
を対応させるとプリンター部の実際の出力濃度特性が判
明する。
【0055】さらにプリンタ特性補正定数演算装置28
は濃度が0.2〜1.1の領域の特性を一次関数N=E
(Y′−F)に近似して算出したE、Fと予め記憶して
いたC、D(装置の設計段階で確定する設計的な定数で
ある)を使ってプリンター特性補正処理の定数A、Bを
求める。
【0056】一次関数による近似の計算方法は一般的な
方法なのでここでは説明を省略する。
【0057】定数A、Bの算出方法は実施例1と同様で
あり、A=C/E、B=D−(E*F/C)である。
【0058】こうして求めたプリンタ特性補正処理の定
数A、Bをプリンター特性補正手段22のプリンター特
性補正処理の定数としてセットすると補正の作業、動作
は完了する。
【0059】第2の実施例によれば、画像処理装置の製
造上の精度不足や経時変化等で生じるプリンター部の設
計基準特性からのズレをオペレーターが専門的で複雑な
作業を行うことなく容易に補正することができる。
【0060】第2の実施例によれば、プリンター部の実
際の出力濃度特性を測定するための手段として、もとも
と画像形成装置に具備している画像読み取り装置を利用
することで、特殊な測定器や機具を必要とせずに装置の
補正が行うことができる。
【0061】(第3の実施例)画像処理装置には、デジ
タル画像濃度信号の信号値に比例した大きさの濃度の画
像を出力する特性とは異なるタイプの出力濃度特性を望
まれる場合もある。その一例を図13に示す。図13中
の実線pは濃度の低いインク等で書かれた文字原稿の再
現に適した画像処理装置の出力濃度特性を示すものであ
る。この種の非線型な出力濃度特性を得るには、図13
中の矢印で示すようなアルゴリズムでガンマ変換処理の
変換テーブルを作成すればよい。図13中の実線mはプ
リンター部の設計基準特性である。ガンマ変換用の変換
テーブルの作成のためのアルゴリズムは、目標とする出
力濃度特性のタイプによるものではない。しかしながら
プリンター部の特性よりさらに急な勾配の特性を目標と
するガンマ変換処理を行うと、信号値が量子化されたと
びとびの値しかとれないのでテーブル変換に伴う量子化
誤差が大きくなったり、プリンター部の特性のズレや変
化で画像処理装置としての特性が大きく変化してしま
う。
【0062】しかしながら、設計時にプリンター部の出
力濃度特性mからpという特性を得るための変換テーブ
ルを作成しておき、mの線形部分に近似するように補正
すれば容易に所望の出力特性pを得ることができる。プ
リンター部の実際の特性を補正するプリンター特性補正
処理の定数A、Bの算出の方法は第1の実施例と同様の
方法で行う。
【0063】本実施例によれば、画像処理装置が出力濃
度特性の安定化が困難な中間濃度領域に急な勾配の特性
を持っている場合でもその特性を安定化させることがで
きる。
【0064】以上述べたように、これらの実施例によれ
ば、画像処理装置の製造上の精度不足や経時変化等によ
って生じるプリンター部の設計基準からの出力濃度特性
のズレを容易に補正することができる。また、この補正
は基準特性からのズレを一次関数を用いて補正するので
複雑な処理を必要とせず、更に、実際の出力濃度特性を
測定した場合の信号値毎のバラつきを一直線上に安定化
させることができる。
【0065】また、基準の出力濃度特性に実際の出力濃
度特性を近似させるようにしたので、設計時の所望の出
力画像を誤差をほとんど出すことなく得ることができ
る。
【0066】また、一本の直線だけではなく複数の直線
を用いることによって広い範囲の補正を行うこともでき
る。
【0067】また、この実施例では装置を用いる場合に
ついて説明したが、同様の処理を実行するようなソフト
ウェアでも実施可能なことはいうまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば複雑
な処理を行うことなく所望の出力特性をもった画像デー
タを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の画像処理装置における
画像信号の流れを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例で用いるステップパター
ン画像の一例を示す図である。
【図3】ガンマ変換処理で用いる変換テーブルの一例を
示す図である。
【図4】画像処理装置のプリンター部の要部断面図であ
る。
【図5】従来の画像処理装置における画像信号の流れを
示す図である。
【図6】プリンター部の設計基準であるガンマ変換処理
を説明する図である。
【図7】プリンター部の出力濃度特性を示す図である。
【図8】ガンマ変換処理後の出力濃度特性を示す図であ
る。
【図9】プリンター部の設計基準である出力濃度特性を
示す図である。
【図10】プリンター部の実際の出力濃度特性を示す図
である。
【図11】補正処理を行う前後のプリンター部の出力濃
度特性を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施例の画像処理装置におけ
る画像信号の流れを示す図である。
【図13】本発明の第3の実施例におけるガンマ変換処
理を表す図である。
【符号の説明】
20 画像読み取り装置 21 ガンマ変換装置 22 プリンター特性補正装置 23 PWMパルス発生装置 24 レーザースキャナー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−270474(JP,A) 特開 平6−326861(JP,A) 特開 平5−14729(JP,A) 特開 平5−113723(JP,A) 特開 平3−55960(JP,A) 特開 昭63−214077(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/407 B41J 2/52 G03G 15/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力手段により画像データを出力する画
    像処理装置において、画像データを入力する入力手段
    と、前記入力手段で入力した画像データを、少なくとも
    ある範囲で線形特性をもつ所定の基準データより得られ
    るデータに基づいて変換する変換手段と、前記出力手段
    の出力特性を一次関数に近似して検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した前記出力手段の出力特性を前記
    基準データの線形特性をもつ部分に近似するように前記
    変換手段で変換した画像データを補正する補正手段とを
    有し、 前記出力手段は前記補正手段により補正された画像デー
    タを出力することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記基準データは設計時の前記出力手段
    の出力特性であることを特徴とする請求項1に記載の画
    像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記変換手段は前記入力手段で入力した
    画像データを所定の濃度値の画像データとなるように変
    換することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は前記出力手段で出力され
    る画像データの複数の濃度値を測定することにより前記
    出力手段の出力特性を検出することを特徴とする請求項
    1に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 入力した画像データを出力する出力手段
    を有する画像処理装置であって、 前記画像データの入力データ値に対して前記出力手段が
    出力する濃度データ値を、中間濃度領域の全域にわたり
    複数個測定する測定手段と、 前記測定手段により測定した複数の濃度データ値に基づ
    き、前記出力手段の中間濃度領域における出力濃度特性
    を1つの一次関数に近似して算定する算定手段と、 を有 することを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 画像データを出力する画像処理装置の画
    像処理方法であって、 画像データを入力する入力工程と、 前記入力工程で入力した画像データを、少なくともある
    範囲で線形特性をもつ所定の基準データより得られるデ
    ータに基づいて変換する変換工程と、 装置の出力特性を一次関数に近似して検出する検出工程
    と、 前記検出工程で検出した装置の出力特性を前記基準デー
    タの線形特性をもつ部分に近似するように前記変換工程
    で変換した画像データを補正する補正工程とを有し、 前記補正工程により補正された画像データを出力するこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記基準データは設計時の前記画像処理
    装置の出力特性であることを特徴とする請求項6に記載
    の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記変換工程は前記入力工程で入力した
    画像データを所定の濃度値の画像データとなるように変
    換することを特徴とする請求項7に記載の画像処理方
    法。
  9. 【請求項9】 前記検出工程は前記画像処理装置で出力
    される画像データの複数の濃度値を測定することにより
    前記画像処理装置の出力特性を検出することを特徴とす
    る請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 入力した画像データを出力する画像処
    理装置の画像処理方法であって、 前記画像データの入力データ値に対して前記画像処理装
    置が出力する濃度データ値を、中間濃度領域の全域にわ
    たり複数個測定する測定工程と、 前記測定工程により測定した複数の濃度データ値に基づ
    き、前記画像処理装置の中間濃度領域における出力濃度
    特性を1つの一次関数に近似して算定する算定工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
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