JP3183863U - インパクト機能を有するナイロンコードカッター - Google Patents

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Abstract

【課題】イネ科雑草の荒い茎や茎の硬化した多年生草の多い現場でも効率的な刈り払い作業が行える高性能のナイロンコードカッターを提供する。
【解決手段】中央に刈払機取付穴が穿設された円板状の刈払機取付円板と、円板状の制御板4と、刈払機取付円板と制御板との間に設けられた円筒部2を備えてナイロンコードカッターを形成する。さらに、該円筒部の周壁にはコード取付孔21が穿設され、該周壁の下端部には凹部が形成され、該制御板の上面には打撃点を備えたハンマー部3が凹部に一部埋設される形で設けられ、該ハンマー部の一部と該凹部の壁面の空隙によりコード引き込み孔22およびコード繰出孔23が形成され、ハンマー部と凹部の壁面との間には該コード引き込み孔から該コード操出孔へとコードを挿通できる空隙が形成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は刈り払い機用ナイロンコードカッターに関し、詳しくは作動中において回転ローターとして機能する円筒に形成されたコード繰出孔から外側方向に真っ直ぐ伸びるナイロンコードが、草を絡めることにより緊張しつつ回転ローター側に引き寄せられ一定の傾斜角に達した時に、ナイロンコードの緊張する部位を制御板に取り付けたハンマー先端が回転方向に打撃する機能を有するカッターである。
従来のナイロンコードカッターは、ナイロンコードを円筒あるいは円盤の端面に形成された孔から繰り出す方式のものが一般的である(特許文献1)。かかるナイロンコードカッターは、瓦礫やコンクリート塀、鉄柵といった障害物の多い現場でも金属刃の場合のように刃こぼれや構築物の損傷を気にすることなく刈り払い作業ができるという大きな利点を有するものである。また金属刃の場合は、慎重に作業を行わないと刃が土壌に食い込み芝をえぐり取るのでいわゆるトラ刈りになることが多いが、ナイロンコードカッターは土壌に食い込むことがないので、芝地に繁茂する雑草を平坦に刈り払うことが出来、仕上がりがきれいである。
しかし、従来のナイロンコードカッターは、庭園の下草などの柔らかい雑草はよく刈りはらうが、雑草地の茎の荒いイネ科雑草や茎が硬化した多年生の草は簡単には切ることができず刈払い作業の効率が著しく落ちてしまうという欠点がある。しかもその性能は、単純に刈払いの速さだけで比較した場合、柔らかい雑草の現場でもチップソー等の金属性の回転刃よりも相当に落ちるものである。
また、従来のナイロンコードカッターで、長さ20乃至30センチメートル程度の短いコードを用いる方式のものは円盤の周縁上にコード取付け孔を4乃至8個置いたもので、数メートルのコードを巻きコード消耗分の所要長を繰り出す方式のものは内側に糸巻、外側に回転ローターという二重構造の方式が一般的であるが、短いコードを用いる方式のものは、消耗によりコード長が半分程度になると刈り払い性能が著しく低下するため残る半分のコードを捨て新しいものに交換しなければならず不経済である。また、二重構造のものはどうしても構造が複雑になるので強度や耐久性に問題が生じやすい上に、製造コストが嵩むという問題がある。
さらに、作業中、草に絡み引っ張るナイロンコードは急激に引き伸ばされ、草が切れた途端に縮むため、コードは繰出孔側面との激しい摩擦で温度が上昇し繰出孔側面に接する部位で切れやすくなる。
このようなコードの切れを防ぐための一般的な技術は、コード繰出孔の側面を角のない半円形するほか、ローターにU型の溝を作るといったものであるが、茎が太く固い草に絡んだ場合には繰出孔側面との摩擦熱も大きくなるため側面半円形の孔やローターに加工されるU型の溝だけでは切れを防ぐことができない。
実用新案登録第3162553号
そこで本考案は、従来のナイロンコードカッターの有するかかる欠点を克服し、イネ科雑草の荒い茎や茎の硬化した多年生草の多い現場でも効率的な刈り払い作業が行える高性能のナイロンコードカッターの提供をその課題とするものである。
本考案は、上記課題を解決するものであり、 中央に刈払機取付穴が穿設された円板状の刈払機取付円板と、円板状の制御板と、刈払機取付円板と制御板との間に設けられた円筒部を備えたナイロンコードカッターであって、該円筒部の周壁にはコード取付孔が穿設され、該周壁の下端部には凹部が形成され、該制御板の上面には打撃点を備えたハンマー部が凹部に一部埋設される形で設けられ、該ハンマー部の一部と該凹部の壁面の空隙によりコード引き込み孔およびコード繰出孔が形成され、ハンマー部と凹部の壁面との間には該コード引き込み孔から該コード操出孔へとコードを挿通できる空隙が形成されていることを特徴とするナイロンコードカッターである。
さらに本考案の別の態様は、制御板の下面全体をカバーするように形成された滑走リングが脱着可能に取り付けられている。
さらに本考案の別の態様は、制御板の上面にコード仮止めホックがもうけられている。
本考案のナイロンコードカッターは、コード繰出孔から外側方向に真っ直ぐ伸びるナイロンコードが、草を絡めることにより緊張しつつ回転ローター側に引き寄せられ一定の傾斜角に達した時に、ナイロンコードの緊張する部位を制御板に取り付けたハンマー先端が回転方向に打撃することにより、切断力を高めることができる。
また、本考案のナイロンコードカッターは、単一円筒を上下に区分する方式で、円筒上部が糸巻、コード繰出孔が形成された下部はコードを回転させるローターとして機能する。これにより、制御板の上面に形成されたハンマー部が円筒を上下に区分するので、巻いたコードによるコード繰出口の閉塞が防がれる。
また、本考案のナイロンコードカッターは、コード繰出孔を一定の遊び空間を有し回転方向に開くV溝形状にすることにより、草に絡み緊張状態にあるコードの繰出孔に接する部位はV溝に捕縛され、繰出孔壁面とのすべり摩擦運動が抑制される。
また、本考案のナイロンコードカッターで滑走リングが取り付けられたものは、回転ローターと草や土壌との摩擦による抵抗を軽減し、制御板の土壌との摩擦による損耗を防ぐことができる。
本考案に係るナイロンコードカッターの刈払機取付円板を取り外した状態の平面図。 本考案に係るナイロンコードカッターの側面図。 本考案に係るナイロンコードカッターのA−A’断面図。 本考案に係るナイロンコードカッターの異なる態様の刈払機取付円板を取り外した状態の平面図。 図4の態様のナイロンコードカッターの側面図。 図4の態様のナイロンコードカッターのA−A’断面図。 図4の態様のナイロンコードカッターのB−B’断面図。 (a)は本考案に係るナイロンコードカッターの使用状態を表した模式図。(b)は本考案に係るナイロンコードカッターの使用状態を表した模式図。(c)は本考案に係るナイロンコードカッターの使用状態を表した模式図。(d)は本考案に係るナイロンコードカッターの使用状態を表した模式図。
以下、本考案のナイロンコードカッターの実施態様を、図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施態様に何ら制約されるものではない。
図1は本考案に係るナイロンコードカッターの刈払機取付円板を取り外した状態の平面図、図2は本考案に係るナイロンコードカッターの側面図、図3は本考案に係るナイロンコードカッターの断面図である。図中、1は刈払機取付円板、2は円筒部、3はハンマー部、4は制御板、5は滑走リング、11は刈払機取付穴、21はコード取付孔、22はコード引込孔、23はコード繰出孔、24は開口部、31は打撃点、32はV溝斜面、33は膨出部、41は開口部、51は開口部、52はテーパー、231は凹部をそれぞれ示す。
図に示すように、本考案のナイロンコードカッターは円板状の刈払機取付円板1と、円板状の制御板4と、刈払機取付円板1と制御板4との間に挟まれて設けられた円筒部2を備え、制御板4の上面にはハンマー部3が複数箇所設けられている。また、本実施態様では、制御板4の下部に滑走リング5が取り付けられている。以下、各部の詳細について説明する。
刈払機取付円板1は中央に刈払機取付穴11が穿設された環状に形成されている。また、制御板4は中央に開口部41が穿設され刈払機取付円板1と同一外寸の環状に形成されている。かかる刈払機取付円板1と制御板4との間に挟まれて設けられた円筒部2は、その中央に開口部24が穿設された筒状に形成され、刈払機取付円板1と制御板4よりも小さい外寸に形成されている。円筒部2の周壁の中程の高さには2箇所のコード取付孔21が並んで穿設され、また、周壁の下端部には弧状に凹陥する4箇所の凹部231が形成されている。
図1は本考案に係るナイロンコードカッターから刈払機取付円板1を取り外した状態の平面図である。この図に示すように、制御板4の上面にはハンマー部3が4箇所設けられている。ハンマー部3は、開口部24側の端部に膨出部33を備え、かかる膨出部33から略矩形状の本体が制御板4の外周方向へと延伸する板状に形成され、制御板4の外周に近接する側の角部が切り落とされて打撃点31を形成している。そして、ハンマー部3は膨出部33側の一部が円筒部2の凹部231内に埋設される形になっており、埋設されたハンマー部3の一部と凹部231の壁面の空隙によりコード引き込み孔22およびコード繰出孔23を形成している。そして、膨出部33と凹部231の壁面が最も近接する部分にはコード引き込み孔22からコード操出孔23へとコードを挿通できる空隙が形成されている。
図2に示すように、ハンマー部3の膨出部33は膨出している上端側の辺部が突出するように側部が斜め方向に切り欠かれて斜面32が形成されている。この斜面32は、制御板4の上面とともに本考案のナイロンコードカッターの回転方向(図1で反時計回り)側に開放するV溝を形成している。さらに、図1で斜面32と制御板4が形成するV溝の上方(ナイロンコードカッターの回転方向)にはナイロンコードが自由に移動できるだけの一定の遊び空間が形成されている。
このように斜面32と制御板4の上面により一定の遊び空間を有し回転方向に開くV溝形状を形成することで、草に絡み緊張状態にあるコードの繰出孔23に接する部位はかかるV溝に捕縛され、コード繰出孔壁面とのすべり摩擦運動が抑制される。また、草を切断し解放されたコードは遠心力及び解放された反動によりコード繰出孔23を中心に反時計回りに回転するが、繰出孔23の遊び空間からは回転力により空気が流入してコード引き込み孔22より排出されるので、遊び空間内を時計回り反時計周りと激しく動くコードの繰出孔23壁面との摩擦部位は空気に冷却され熱がこもりにくい。その結果、コード繰出孔23における頻繁なコード切れによる作業中断が無くなり、インパクト機能による高い切断力が持続されるので効率的な刈り払い作業が可能になる。
さらに、本実施態様の制御板4の下部には制御板4の下面全体をカバーするように同一外寸に形成された滑走リング5が取り付けられている。滑走リング5は、制御板4よりも厚さを有しており、その中央に開口部51が形成され、その外縁付近においてテーパー52が形成されている。かかる滑走リング5は制御板4に脱着可能に取り付けられており、滑走リング5を取り付けなくても本考案の効果を得ることはできるが、刈払機先端に装着され人力により左右に振り動かされる回転ローターの草や土壌との摩擦による抵抗を軽減し、制御板4の土壌との摩擦による損耗を防ぐことができるため、滑走リング5を取り付ける方がより好ましい。
図3の断面図に示すように、円筒部2に形成された開口部24は同一内径に形成されているのに対し、滑走リング5の開口部51は徐々に内径が拡がる末広がりに形成されている。このように、滑走リング5内部の開口部51が末広がりに形成されることにより、開口部内壁に草や小石が引っ掛かって滑りが悪くなることを防ぐことができる。また、微塵切りになった草片は遠心力により開口部内壁に押し付けられて蓄積し、開口部内部を詰まらせる原因にもなるが、本実施態様では開口部が末広がりに形成されることにより内壁は斜面になっているため、草片は蓄積することなく内壁を下方向に落ちていき、最終的に外部に排出されることになるため、内部の詰まりを防ぐことができる。
次に、本考案に係るナイロンコードカッターにナイロンコードを取り付ける方法について説明する。長めのナイロンコードを1本用意し、その両端を開口部24側から2箇所のコード取付孔21に通して円筒部2の外部に取り出す。次に、コード取付孔21から取り出した2本のナイロンコードを回転方向(図1で反時計回り方向)にナイロンコードが適当な長さになるまで円筒部2の上部領域(図2のa)に巻き付ける。そして、一方のナイロンコードを任意のコード引込孔22に通し、膨出部33と凹部231の間の空隙に挿通してコード操出孔23から取り出す。他方のナイロンコードは、一方のナイロンコードを通したコード引込孔22と対向する位置のコード引込孔22に通して、同様にコード操出孔23から取り出す。
上記のナイロンコードの巻き方によれば、余分なコードが巻かれる上部領域(図2のa)と最終的にコード操出孔23を通って外部に繰り出されるコードが位置する下部領域(図2のb)が明確に区分けされ、これにより円筒部2に巻いたナイロンコードによってコード操出孔23が閉塞されることを防ぐことができる。
本考案のナイロンコードカッターにおいて、切断時の強い衝撃を発生させるためには、コード繰出点の半径r2と、打撃点の半径r1の差X及びこの二つの半径の比や、コード繰出点Yの円筒周縁上の位置が適当なものでなければならない。これらの適切な値は、コード繰出点半径r2は36〜46mmが好ましく、ハンマー打撃点の半径r1は55〜65mmが好ましく、コード繰出点Yの円筒上の位置は、コード繰出点Yと打撃点31を結ぶ線と、中心からコード繰出点Yを通る線分との角度θが45〜60度時計回りに傾く位置にあることが好ましい。
ハンマーによる打撃時の衝撃が大きいほど刈り払い性能は高くなるが、衝撃の大きさは、打撃直前のコードの緊張力と、コード繰出点の半径とハンマー打撃点の半径の差が生み出す周速上昇割合との積を、打撃時間(秒)で除したものである。すなわち、衝撃の大きさ=打撃直前のコードの緊張力(kg)×半径の差の割合(周速上昇割合)÷打撃時間という関係にある。高速回転で刈り払い性能が高まる理由は打撃時間が短くなればなるほど衝撃の大きさが大きくなるからである。
しかし、周速差を大きくするためにコード繰出点半径を実施態様のサイズより極端に小さくすると、草を絡めて引き寄せる能力は落ち、打撃直前のコードの緊張力は小さくなるので、緊張力と周速上昇割合の積は変わらずとも、刈り払い性能は低下する。またそれ以前の問題として、円筒内径が小さくなりすぎ、コードの繰り出し作業や、刈り払い機への取付けが困難になるので適当でない。
反対に、コード繰出点半径はそのままにして、ハンマー打撃点半径を極端に大きくすると周速上昇割合は大きくなるものの、エンジンの負荷が大きくなりすぎるため回転数が低下し、打撃時間が長くなるのでこの場合も刈り払い性能は低下する。回転数を維持ずるため、エンジン出力を限界まで上げるか、より出力の大きい機種を使い刈り払い作業を行うことができるが、太く固い茎などにナイロンコードが絡むと、コードには引っ張り強度限界以上の力がかかり切れやすくなる。また切れない場合にはローターは一瞬にロックされエンジンも停止し刈り払い機全体に無理な衝撃がかかることになるので、コード繰出点半径とハンマー打撃点半径は適当な大きさ及び比を有するものでなければならない。
次に、コード繰出点の円筒周縁上の位置は、コード繰出点と打撃点を結ぶ線が、中心からコード繰出点を通る線分に対し、45〜60度時計回りに傾く位置とするが、その理由はこの位置関係において、コードは緊張力を強く維持したままハンマーに打撃されるからである。
詳述すると、草を打撃したナイロンコードは草に絡み捕縛し、強い力でカッターの中心方向に引っ張りながら打撃直前までしごくが、コード繰出点の円周上の位置とハンマー打撃点の円周上の位置が離れすぎると、ナイロンコードは打撃される前に円筒による回転力だけで切断可能な草だけを切断し解放されてしまい、打撃による爆発的な切断力は発揮されない。また、コード繰出点の円周上の位置がハンマー打撃点の円周上の位置に近すぎると、ナイロンコードが草を十分に捕縛せず、緊張力も不十分なまま打撃されるため、爆発的な切断力は生じない。爆発的な切断力は、ナイロンコードが草をしごき切断しつつも強い緊張を維持することが可能な量の草を捕縛しつつ打撃点(ハンマーの回転方向側先端)を迎える場合である。このときのコードの移動範囲を角度変化で示すと、繰り出し孔から真っ直ぐに伸びたコードの角度を0度とすれば、打撃点を迎えるときの角度は45〜60度である。したがって、コード繰出点位置は、先述のとおり、コード繰出点と打撃点を結ぶ線が、中心からV孔中間点を通る線分に対し、45〜60度時計回りに傾く位置が適当である。
以下では、ハンマーによるナイロンコードの打撃が爆発的な力を生じさせ、飛躍的に刈り払い性能を向上させる原理を図8(a)〜(d)に基づき説明する。
切断対象物は垂直に立つ草の茎と想定する。
(a)回転するナイロンコードは草に接触寸前の状態である。
(b)草の茎は、ナイロンコードで打撃された部分は回転方向側に飛び出し、先端は慣性によりとどまるため「くの字」に屈曲する。コードは、先端が回転方向に湾曲し、草に絡み捕縛し、草を強い力でカッターの中心方向に引っ張りながらしごく。この段階までは従来のナイロンコードカッターと同じ動きである。
(c)草を引っ張り緊張状態にあるコードは、ハンマーに打撃され、その瞬間爆発的な衝撃が加わり、ナイロンコードは極めて強い力で草を引っ張り、しごき、一気に切断する。
この爆発的な衝撃は、コード繰出点の半径とコード打撃点となるハンマー先端部分の半径の差によるもので、この差は回転周速の差となり打撃により瞬間的な周速上昇を引き起こしコード先端部の草に巻きつく力も極めて強いものとなる。
コードはしっかりと草を把持しながら、打撃による強烈な緊張力と倍加されたと速度で草をしごくのでコードの切断力は飛躍的に高まり雑草地の茎の荒いイネ科雑草や茎が硬化した多年生の草でも簡単に切ることができるようになる。
(d)草を切断し、解放されたコードは遠心力で定位置に復帰していく。
以上の手段により、ナイロンコードカッターの刈り払い性能は飛躍的に向上し、その結果、従来のナイロンコードカッターでは難渋したイネ科雑草の荒い茎や茎の硬化した多年生草の多い現場の刈り払い作業も効率的に行うことができる。
図4は、本考案に係るナイロンコードカッターの異なる実施態様で、刈払機取付円板1の代わりに円筒部の上端より水平方向に鍔26が延設されており、本図ではかかる鍔26を取り外した状態を表している。本実施態様の基本的構成は前述の実施態様のものと共通するが、以下で説明する点において相違している。まず、円筒部の鍔26は制御板4と比べて小さい外寸に形成されており、さらに円筒部2は制御板4に対しおよそ1/3程度の小さい外寸に形成されている。円筒部2の周壁の上部には4箇所のコード取付孔21が穿設され、また、周壁の下端部が内側へ窪んで2箇所の凹部25が形成されている。
制御板4の上面にはハンマー部3が対向して2箇所設けられている。ハンマー部3は膨出部33側の一部が円筒部2の凹部25内に埋設される形になっており、埋設された膨出部33の一部と凹部25の壁面によりコード引き込み孔22およびコード繰出孔23を形成している。そして、膨出部33と凹部25の壁面との間にはコードを挿通できるだけの空隙が形成され、かかる空隙によってコード引き込み孔22とコード操出孔23が連通している。
また、制御板4の上面には、ハンマー部3の後方に2箇所の仮止めホック6が設けられている。仮止めホック6は、図5に示すように、ハンマー部3側が端部から捲れ上がるように形成されており、制御板4と仮止めホック6による溝部にコードをかまして仮止めすることができる。
次に、本実施態様に係るナイロンコードカッターにナイロンコードを取り付ける方法について説明する。まず、2本のナイロンコードを準備し、それぞれを2箇所のコード取付孔21に挿通して端部を固定する。次に、コード取付孔21から取り出した2本のナイロンコードを回転方向(図1で反時計回り方向)にナイロンコードが適当な長さになるまで円筒部2の上部領域に巻き付ける。そして、一方のナイロンコードを任意のコード引込孔22に通し、膨出部33と凹部25の空隙に挿通してコード操出孔23から取り出す。他方のナイロンコードは、一方のナイロンコードを通したコード引込孔22と対向する位置のコード引込孔22に通して、同様にコード操出孔23から取り出す。
次に、仮止めホック6の使用方法について説明する。ナイロンコードが摩耗や切断によりカッターとして使用するには短くなりすぎた場合、円筒2に巻き付けてあるナイロンコードを繰り出す必要がある。具体的には、まず現在ナイロンコードが挿入されているコード引込孔22からいずれか一方のナイロンコードを引き抜く。そして円筒2に巻き付けたナイロンコードを必要な長さ分繰り出した後、ナイロンコードを任意の仮止めホック6で保持する。そして、他方のナイロンコードを挿入されているコード引込孔22から引き抜く。そして円筒2に巻き付けたコードを必要な長さ分繰り出した後、任意のコード引込孔22に通して、コード操出孔23から取り出す。そして、最後に仮止めしていた方のナイロンコードを仮止めを外して、対向する位置のコード引込孔22に通す。かかる方法により、作業中のナイロンコードの繰り出し作業が非常に効率的に行うことができる。
1 … … 刈払機取付円板
2 … … 円筒部
3 … … ハンマー
4 … … 制御板
5 … … 滑走リング
6 … … 仮止めホック
11 … … 刈払機取付穴
12 … … ナイロンコードカッター取付部
21 … … コード取付孔
22 … … コード引込孔
23 … … コード操出孔
24 … … 開口部
25 … … 凹部
26 … … 円筒部の鍔
31 … … 打撃点
32 … … 斜面
33 … … 膨出部
41 … … 開口部
51 … … 開口部
52 … … テーパー
231 … … 凹部
r1 … … 打撃点半径
r2 … … コード操出点半径
X … … 打撃点半径とコード操出点半径の差
a … … コードを巻き付ける領域
b … … コードを繰り出す領域

Claims (8)

  1. 中央に刈払機取付穴が穿設された円板状の刈払機取付円板と、円板状の制御板と、刈払機取付円板と制御板との間に設けられた円筒部を備えたナイロンコードカッターであって、該円筒部の周壁にはコード取付孔が穿設され、該周壁の下端部には凹部が形成され、該制御板の上面には打撃点を備えたハンマー部が凹部に一部埋設される形で設けられ、該ハンマー部の一部と該凹部の壁面の空隙によりコード引き込み孔およびコード繰出孔が形成され、ハンマー部と凹部の壁面との間には該コード引き込み孔から該コード操出孔へとコードを挿通できる空隙が形成されていることを特徴とするナイロンコードカッター。
  2. 前記ハンマー部は、前記円筒部の開口部側の端部に膨出部を備え、該膨出部から略矩形状の本体が制御板の外周方向へと延伸する板状に形成され、制御板の外周に近接する先端側の角部が切り落とされて打撃点を形成していることを特徴とする請求項1に記載のナイロンコードカッター。
  3. 前記膨出部は制御板の上面とともにナイロンコードカッターの回転方向側に開放するV溝を形成する斜面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
  4. 前記斜面と前記制御板が形成するV溝の上方(ナイロンコードカッターの回転方向)にはナイロンコードが自由に移動できるだけの一定の遊び空間が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
  5. 前記制御板の下部には制御板の下面全体をカバーするように形成された滑走リングが脱着可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
  6. コード繰出点半径が36〜46mm、ハンマー打撃点の半径が55〜65mmであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
  7. コード繰出点の円筒上の位置が、コード繰出点と打撃点を結ぶ線が中心からコード繰出点を通る線分に対し、45〜60度時計回りに傾く位置にあることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
  8. 前記制御板の上面にコード仮止めホックを設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のナイロンコードカッター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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