JP3183425B2 - 車両用自動変速機付内燃機関の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機付内燃機関の制御装置

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JP3183425B2
JP3183425B2 JP25066492A JP25066492A JP3183425B2 JP 3183425 B2 JP3183425 B2 JP 3183425B2 JP 25066492 A JP25066492 A JP 25066492A JP 25066492 A JP25066492 A JP 25066492A JP 3183425 B2 JP3183425 B2 JP 3183425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッチ
等の直結手段を有する自動変速機を備える内燃機関の制
御装置に係り、特に、リ−ンバ−ン制御を行う内燃機関
における自動変速機の直結手段の締結力を制御する車両
用自動変速機付内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃費特性を向上させるための技術
として、所定のエンジン運転状態で、エンジンに供給す
る混合気の空燃比を理論空燃比よりリ−ン側に制御する
空燃比制御方法、いわゆるリ−ンバ−ン制御技術があ
る。また、自動変速機の入力側と出力側とを連結するロ
ックアップクラッチを設け、所定の車両走行状態及びエ
ンジン運転状態で、ロックアップクラッチによりトルク
コンバ−タを直結状態とすることにより、動力伝達効果
を高めるようにした自動変速機も広く用いられている。
このロックアップクラッチの締結力の制御方法として、
車両の走行状態に応じてロックアップクラッチの背圧を
制御することによりロックアップクラッチの係合力、す
なわちロックアップクラッチの伝達容量(以下「LC容
量」という)を制御するLC容量制御方法等のロックア
ップ制御が行われている。また、上記LC容量制御方法
においては、例えば、車両の走行速度等に基づいてロッ
クアップクラッチのスリップ率が目標スリップ率となる
ようにLC容量をフィ−ドバック制御するLC容量フィ
−ドバック制御も行われている。
【0003】上記リ−ンバ−ン制御とロックアップ制御
の両方を適用した車両用内燃機関も用いられているが、
リ−ンバ−ン制御を含めて内燃機関の空燃比制御や点火
時期制御と、ロックアップクラッチの制御とは、互いに
独立している。このような場合には、リ−ンバ−ン制御
中にロックアップクラッチによりトルクコンバ−タを直
結状態とすると、内燃機関に作用する負荷が増大し、か
つリ−ンバ−ン制御により機関回転数が大幅に低下する
ので、内燃機関の運転が不安定になりやすい。しかも、
トルクコンバ−タの直結状態では、このような内燃機関
の運転の不安定化により生じるトルク変動や振動が車両
に直接伝達されてしまい、自動車の乗り心地や運転性が
悪化するという不具合が生じる。
【0004】また、ロックアップ制御、例えば上記LC
容量フィ−ドバック制御中に空燃比制御がリ−ンバ−ン
制御に移行したときには、エンジン回転数の低下、すな
わちロックアップクラッチの入力側回転数の低下によ
り、ロックアップクラッチの入出力間の回転差が減少す
る。このとき、リ−ンバ−ン制御に移行する前に設定さ
れた目標スリップ率を得るためLC容量がフィ−ドバッ
ク制御されているため、リ−ンバ−ン移行時にはトルク
コンバ−タの直結率が所望値よりも大きくなってしま
う。例えば、ロックアップクラッチをある程度スリップ
させるようにLC容量をフィ−ドバック制御(スリップ
制御)しても、リ−ンバ−ン制御への移行時には、エン
ジン回転数の低下によりLC容量が過大となってトルク
コンバ−タの直結率が増大し、トルクコンバ−タが直結
状態となる。その結果、上述したような内燃機関の不安
定化から生じるトルク変動や振動が車両に直接伝達さ
れ、車両の乗り心地や運転性が悪化するという問題が生
じる。
【0005】このような問題を解決するために、次のよ
うな技術が提案されている。
【0006】i) 所定のリ−ンバ−ン制御領域内で、リ
−ンバ−ン制御を行うためのリ−ンバ−ン信号を出力す
るリ−ンバ−ン制御手段と、自動変速機のトルクコンバ
−タに設けられたロックアップ機構と、所定のロックア
ップ領域内で上記ロックアップ機構に、トルクコンバ−
タをロックアップ状態とするためのロックアップ信号を
出力するロックアップ制御手段とを備えた自動変速機付
内燃機関の制御装置において、上記リ−ンバ−ン信号の
出力中は上記ロックアップ信号の出力を禁止する、すな
わち、リ−ンバ−ン制御中はロックアップ機構の作動を
禁止する制御装置(特開昭64−46062号公報)。
【0007】ii) リ−ンバ−ン制御状態への変更等の燃
焼状態変更時にロックアップクラッチを解放する車両用
自動変速機の制御装置(特開昭62−200069号公
報)。この装置において、例えば、リ−ンバ−ン制御を
行う場合には、ロックアップクラッチを解放(オフ)し
てからリ−ンバ−ン制御を開始する。
【0008】iii)ロックアップ機構がオンのときには、
リ−ンバ−ン制御の目標空燃比を小さな値ないしは理論
空燃比近傍に補正、すなわちリッチ方向に補正する自動
変速機付内燃機関の制御装置(特開昭64−45933
号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術i)〜iii)の場合には、車両の乗り心地や運転
性の悪化を防止することはできるが、燃費低減技術とし
て有効なリ−ンバ−ン制御とロックアップ制御の両方を
同時に活用することができず、燃費低減効果に限界があ
るという課題があった。
【0010】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
車両の乗り心地や運転性を悪化させることなく、内燃機
関の燃焼状態の変更と直結手段の使用、例えばリ−ンバ
−ン制御とロックアップ制御との両方を同時に行うこと
ができる車両用自動変速機付内燃機関の制御装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、内燃機関の運転状態に応じて該
内燃機関の燃焼状態を制御する燃焼状態制御手段と、前
記内燃機関の出力軸に連結され、流体を介して前記内燃
機関の出力軸の回転力を伝達する流体伝達手段と、該流
体伝達手段の入力側部材と出力側部材とを締結力により
連結する直結手段と、該直結手段の入力側部材の回転数
を検出する回転数検出手段と、車両の走行状態及び前記
内燃機関の運転状態に応じて該直結手段の入力側の目標
回転数を決定する目標回転数決定手段と、前記回転数検
出手段の出力と前記目標回転数決定手段の出力とを比較
する比較手段と、該比較手段による比較結果に応じて前
記直結手段の入力側部材の回転数が目標回転数となるよ
うに前記直結手段の締結力をフィ−ドバック制御すると
ともに、前記締結力の値の学習を行う締結力制御手段と
を有する車両用自動変速機付内燃機関の制御装置におい
て、前記目標回転数決定手段が前記目標回転数を、前記
内燃機関に接続された自動変速機のギア位置に応じて決
定するとともに、前記内燃機関の燃焼状態の変更を検出
する燃焼状態変更検出手段と、該燃焼状態変更検出手段
の出力に応じて、前記目標回転数を所定量増加させるこ
とにより、前記燃焼状態が変更したときの前記直結手段
の締結力を前記燃焼状態が変更する前の締結力以下の大
きさに調整する締結力調整手段とを備えたことを特徴と
する。
【0012】上記装置において、前記締結力調整手段
は、前記目標回転数を前記所定量増加させた状態を所定
期間維持した後に、前記増加させた目標回転数を所定量
ずつ減量するようにしてもよい。
【0013】また、前記締結力調整手段の作動時には、
前記締結力制御手段において行われるべき締結力の値の
学習を禁止する禁止手段を更に備えるようにしてもよ
い。
【0014】また、本発明にあっては、内燃機関の運転
状態に応じて該内燃機関の燃焼状態を制御する燃焼状態
制御手段と、前記内燃機関の出力軸に連結され、流体を
介して前記内燃機関の出力軸の回転力を伝達する流体伝
達手段と、該流体伝達手段の入力側部材と出力側部材と
を締結力により連結する直結手段と、該直結手段の入力
側部材の回転数を検出する回転数検出手段と、車両の走
行状態及び前記内燃機関の運転状態に応じて該直結手段
の入力側の目標回転数を決定する目標回転数決定手段
と、前記回転数検出手段の出力と前記目標回転数決定手
段の出力とを比較する比較手段と、該比較手段による比
較結果に応じて前記直結手段の入力側部材の回転数が目
標回転数となるように前記直結手段の締結力をフィ−ド
バック制御するとともに、前記締結力の値の学習を行う
締結力制御手段とを有する車両用自動変速機付内燃機関
の制御装置において、前記内燃機関の燃焼状態の変更を
検出する燃焼状態変更検出手段と、該燃焼状態変更検出
手段の出力に応じて、前記目標回転数及び前記比較結果
の少なくともいずれか一方を補正することにより、前記
燃焼状態が変更したときの前記直結手段の締結力を前記
燃焼状態が変更する前の締結力以下の大きさに調整する
締結力調整手段と、前記締結力調整手段の作動時には、
前記締結力制御手段において行われるべき締結力の値の
学習を禁止する禁止手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】上記装置において、前記締結力調整手段
は、前記目標回転数を所定量増加させた状態を所定期間
維持した後に、前記増加させた目標回転数を所定量ずつ
減量するようにしてもよい。
【0016】
【作用】上記構成を有する本発明の車両用自動変速機付
内燃機関の制御装置においては、内燃機関の燃焼状態が
変更したときに、直結手段の締結力が、燃焼状態が変更
する前の締結力以下の大きさに調整されるので、燃焼状
態の変更により機関の出力軸の回転数が減少しても、直
結手段の直結率が必要以上に増大することが防止され
る。更に、直結手段の入力側の目標回転数が自動変速機
のギア位置に応じて決定されるので、ギア位置に対応し
て、より一層木目細かく、車両の乗り心地や運転性を改
善し、また燃費特性の向上を図ることができる。また、
締結力調整手段の作動時には、締結力制御手段において
行われるべき締結力の値の学習を禁止するので、リーン
バーン制御移行時の締結力の値の学習には不適当な状態
において、締結力の値の学習が行われることがなく、フ
ィードバック制御中の締結力の値の学習を適切に行うこ
とができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。
【0018】図1は本発明の一実施例の車両用自動変速
機付内燃機関の制御装置を示す全体構成図である。
【0019】同図中、1は各シリンダに吸気弁と排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジンであって、エンジン1の吸気管2の途中に
はスロットルボディ3が設けられ、その内部にはスロッ
トル弁301が配されている。また、スロットル弁30
1にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結され
ており、スロットル弁301の開度に応じた電気信号を
出力して第1の電子コントロ−ルユニット(以下「EC
U」という)5に供給する。この第1のECU5は、エ
ンジン1への供給燃料量制御による空燃比制御や点火時
期制御等を行うエンジン制御用ECUである。
【0020】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁301との間に各気筒毎に配
設され、図示しない燃料ポンプに接続されるとともに第
1のECU5に電気的に接続され、この第1のECU5
からの制御信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御さ
れる。また、エンジン1の各気筒の点火プラグ13も第
1のECU5に電気的に接続され、第1のECU5によ
り点火時期が制御される。
【0021】吸気管2のスロットル弁301の下流側に
は、分岐管7を介して絶対圧(PBA)センサ8が設け
られており、さらに下流側の吸気管2の管壁には、吸気
温(TA)センサ9が装着されている。PBAセンサ
8、TAセンサ9は、それぞれ吸気管2内の絶対圧PB
Aに応じた電気信号、吸気温TAに応じた電気信号を出
力して第1のECU5に供給する。
【0022】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁には、サ−ミスタ等からなるエンジン
水温(TW)センサ10が装着されており、TWセンサ
10はエンジン冷却水温TWに応じた電気信号を第1の
ECU5に供給する。
【0023】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
またはクランク軸20の周囲には、回転数検出手段とし
てのエンジン回転数(NE)センサ11及び気筒判別
(CYL)センサ12が取り付けられており、NEセン
サ11はエンジン1のクランク軸20の180度回転毎
に所定のクランク角度位置で信号パルス(以下「TDC
信号パルス」という)を出力し、CYLセンサ12は特
定の気筒の所定のクランク角度位置でTDC信号パルス
を出力する。これらの各TDC信号パルスは第1のEC
U5に供給される。
【0024】さらに、エンジン1の排気管14には、広
域酸素濃度センサ(以下「LAFセンサ」という)16
が配設されており、このLAFセンサ16は、排気ガス
中の酸素濃度にほぼ比例する値の電気信号を出力して第
1のECU5に供給する。
【0025】第1のECU5は、上述の各種センサから
の入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修
正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の
機能を有する入力回路5aと、中央演算処理回路(以下
「CPU」という)5bと、CPU5bで実行される各
種演算プログラムや後述する各種マップ及び演算結果等
を記憶するROM及びRAMからなる記憶手段5cと、
前記燃料噴射弁6及び点火プラグ13に駆動信号を供給
する出力回路5dとを備えている。この第1のECU5
は、エンジンの燃焼状態を制御する燃焼状態制御手段と
しての役割を果たしている。
【0026】一方、エンジン1のクランク軸20には、
自動変速機21が接続されている。自動変速機21は、
クランク軸20に連結されるトルクコンバ−タ22と、
トルクコンバ−タ22のポンプ翼22aとタ−ビン翼2
2bとを連結する直結手段としてのロックアップクラッ
チ23と、トルクコンバ−タ22の出力側に連結される
ギヤ機構24と、ロックアップクラッチ23及びギヤ機
構24の動作を制御する油圧制御回路25とを備えてい
る。また、自動変速機21のシフト位置を検出するギヤ
位置センサ27が設けられており、ギヤ位置センサ27
の出力は第2のECU35に供給される。この第2のE
CU35は、上記第1のECU5とは別個に設けられ、
自動変速機21の各種制御を行う自動変速機用ECUで
ある。
【0027】油圧制御回路25は、第2のECU35か
らの制御信号に従って、不図示のソレノイドによりロッ
クアップクラッチ23及びギヤ機構24の作動部に供給
する油圧を制御し、それによってロックアップクラッチ
23の動作、LC容量及びギヤ位置を制御する。
【0028】エンジン1の出力は、クランク軸20から
トルクコンバ−タ22、ギヤ機構24、差動装置DFを
順次経て、左右の駆動車輪WL,WRに伝達され、これ
らを駆動する。また、自動変速機21の出力側には、車
両の車速Vを検出する車速センサ28が設けられてお
り、この車速センサ28の出力は上記第2のECU35
に供給される。
【0029】第2のECU35も、上記第1のECU5
と同様に、上記入力回路5a,CPU5b,記憶手段5
c,及び出力回路5dと同様な機能を有する、入力回路
35aと、CPU35bと、ROM及びRAMからなる
記憶手段35cと、上記油圧制御回路25に駆動信号を
供給する出力回路35dとを備えている。この第2のE
CU35は、エンジン1の燃焼状態の変更、本実施例に
おいてはリ−ンバ−ン制御状態への変更を検出する燃焼
状態変更検出手段、ロックアップクラッチ23の締結力
を制御する締結力制御手段、後述するトルクコンバ−タ
22の入力側の目標回転数(MEFB3,MEFB4)
を決定する目標回転数決定手段、NEセンサ11の出力
(ME)と目標回転数(MEFB3,MEFB4)とを
比較する比較手段及びリ−ンバ−ン制御移行時のロック
アップクラッチ23の締結力を調整する締結力調整手段
としての役割を果たしている。
【0030】また、上記θTHセンサ4、TAセンサ
9、TWセンサ10及びNEセンサ11の出力は、上記
第2のECU35にも供給されている。
【0031】第1のECU5のCPU5bは、上述の各
種エンジンパラメ−タ信号に基づいて、排気ガス中の酸
素濃度に応じたフィ−ドバック制御運転領域やオ−プン
ル−プ制御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別
するとともに、エンジン運転状態に応じて、基本モ−ド
の場合は数式(1)に基づき、また始動モ−ドの場合は
数式(2)に基づき、前記TDC信号パルスに同期して
燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
【0032】 TOUT=Ti×KCMDM×KLAF×K1+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の基本燃料噴射時間、具体
的にはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとに
応じて設定される基本燃料噴射時間であって、このTi
値を決定するためのTiマップが記憶手段5c(RO
M)に記憶されている。
【0033】KCMDMは、目標空燃比に応じた目標空
燃比係数KCMDを、燃料噴射の冷却効果等を考慮して
補正することにより設定される修正目標空燃比係数であ
る。目標空燃比係数KCMDは、エンジンの運転状態に
基づいて算出され(後述する)、上記式(1)から明ら
かなように、目標空燃比係数KCMDが増加すれば燃料
噴射時間TOUTは増加する。すなわち、KCMD値
は、空燃比の逆数に比例する値となり、KCMD値が後
述するリ−ンバ−ン制御判定用所定値KCMDLより小
さいときは空燃比はリ−ン状態となる。従って、KCM
D<KCMDLであるときはリ−ンバ−ン制御状態であ
ると判断することができる。
【0034】KLAFは空燃比補正係数であって、空燃
比フィ−ドバック制御中はLAFセンサ16によって検
出された空燃比が目標空燃比に一致するように設定さ
れ、オ−プンル−プ制御中はエンジン運転状態に応じた
所定値に設定される。
【0035】K1及びK2はそれぞれ各種エンジンパラ
メ−タ信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変
数であって、エンジンの運転状態に応じた燃費特性や加
速特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値に設
定される。
【0036】空燃比フィ−ドバック制御を行う場合に
は、通常、目標空燃比が理論空燃比(14.7)あるい
は理論空燃比近傍の値に設定されるが、エンジン1が所
定の運転状態にあるときには、燃費低減のために、目標
空燃比を理論空燃比よりリ−ン側(22.0)に設定す
るリ−ンバ−ン制御が行われる。このリ−ンバ−ン制御
方法及び上記目標空燃比係数KCMDの算出方法として
は、例えば特願平2−414934号に示される方法が
ある。
【0037】一方、上記第2のECU35のCPU35
bは、上記θTHセンサ4、ギヤ位置センサ27及び車
速センサ28等から供給されるスロットル弁開度θT
H、ギヤ位置及び車速V等のエンジン運転状態や車両走
行状態に基づいて、トルクコンバ−タ22のロックアッ
プクラッチ23のLC容量を制御するためのロックアッ
プ制御領域を判断し、この判断結果に応じて、上記油圧
回路25を介してロックアップクラッチ23のLC容量
を制御する。このLC容量制御において、車速V及びス
ロットル弁開度θTHにより定められたクル−ズ領域内
では、エンジン回転数NEが目標回転数となるようにL
C容量をフィ−ドバック制御するLC容量フィ−ドバッ
ク制御が行われる。すなわち、LC容量に応じてエンジ
ン回転数NEも変化するので、エンジン回転数NEが目
標回転数となるようにLC容量を制御することにより、
ロックアップクラッチ23のスリップ率が最適値に制御
されるのである。
【0038】ところで、このような第2のECU35に
よるLC容量制御中に、上記第1のECU5による空燃
比制御がリ−ンバ−ン制御に移行したときには、エンジ
ン回転数NEが減少する。この点を考慮せずに上記した
ようなLC容量フィ−ドバック制御を行うと、エンジン
回転数NEが目標回転数となるようにLC容量を制御し
ても、リ−ンバ−ン制御移行時には、エンジン回転数N
Eの減少により、ロックアップクラッチ23の締結力が
目標とする締結力よりも増大してしまう。そこで、本実
施例におけるLC容量フィ−ドバック制御では、リ−ン
バ−ン制御移行時には、上記目標回転数を所定量増加さ
せる、すなわち、目標とするロックアップクラッチ23
のスリップ率を増加させることにより、リ−ンバ−ン制
御移行時のロックアップクラッチ23の締結力を、リ−
ンバ−ン制御移行前の締結力以下の大きさに制御する。
【0039】以下に、このLC容量フィ−ドバック制御
について詳しく説明する。
【0040】図2及び図3は、第2のECU35のCP
U35bで実行されるLC容量フィ−ドバック制御のメ
インル−チンを示すフロ−チャ−トである。このプログ
ラムは、タイマにより設定される所定期間毎に実行され
る。
【0041】まず、ステップS1で、LC容量フィ−ド
バック制御を行うための諸条件が成立しているか否かを
判断する。すなわち、吸気温TAが所定値(例えば−1
0℃)以上か否か、冷却水温TWが所定値(例えば75
℃)以上か否か、変速段(ギヤ位置)毎に定められた車
速Vが所定の範囲内(例えば30〜60km/H)にあるか
否か、スロットル弁開度θTHが車速に応じて設定され
た所定の範囲内(例えば10〜15°)にあるか否かの
答えが全て肯定(YES)である状態が所定時間継続し
たときに、LCフィ−ドバック制御領域であると判断す
る。
【0042】ステップS1の答えが否定(NO)の場合
には、LC容量フィ−ドバック制御を行わずに本プログ
ラムを終了し、肯定(YES)の場合には、前回ル−プ
時にLC容量フィ−ドバック制御モ−ドであったか否か
を判断する(ステップS2)。その答えが肯定(YE
S)の場合には、ステップS3に進み、目標回転数増加
用所定値DMELEANを算出する。このDMELEA
Nは、リ−ンバ−ン制御移行時に、エンジン回転数NE
の逆数MEの目標値を減少、すなわちエンジン1の目標
回転数を増加させるための所定値である。この目標回転
数増加用所定値DMELEANは、後に詳述するよう
に、図4に示すDMELEAN算出処理ル−チンを実行
することにより算出される。
【0043】次に、ギヤ位置センサ27により検出され
たギヤ位置が4速か否かを判断し(ステップS4)、そ
の答えが否定(NO)の場合には、ギヤ位置が3速であ
ると判断してステップS5に進む。ここで、ステップS
4の答えが否定(NO)のときに3速であると判断する
のは、不図示のLC容量制御用プログラムにより、ギヤ
位置が1速あるいは2速のときにはLCフィ−ドバック
制御を行わないように設定されているので、LC容量フ
ィ−ドバック制御時には3速あるいは4速しかあり得な
いからである。
【0044】ステップS5では、エンジン負荷を示すス
ロットル弁開度θTH等に応じて予め定められた関係に
従って、今回ル−プ時のスロットル弁開度θTH等に応
じて3速用係数K3FBを算出する。次いで、算出され
た3速用係数K3FB、今回ル−プ時の車速Vn及びス
テップS3で算出された目標回転数増加用所定値DME
LEANを用いて、数式(2)により3速用目標ME値
MEFB3を算出する(ステップS6)。
【0045】 MEFB3=K3FB×Vn−DMELEAN …(2) 続いて、数式(3)に従って、3速用目標ME値MEF
B3と今回ME値MEnとの差DMFBを算出する(ス
テップS7)。
【0046】 DMFB=MEFB3−MEn …(3) 次に、油圧制御回路25のLC容量制御用ソレノイドへ
の出力デュ−ティDOUTの比例制御量(P項)DP及
び積分制御量(I項)DIを算出するための係数KPF
B、KIFBとして、それぞれギヤ段別に予め定められ
た3速用定数KP3FB、KI3FBを設定して(ステ
ップS8)、ステップS13に進む。
【0047】一方、ステップS4の答えが肯定(YE
S)の場合、すなわちギヤ位置が4速の場合には、3速
の場合と同様に、エンジン負荷を示すスロットル弁開度
θTH等に応じて予め定められた関係に従って、今回ル
−プ時のスロットル弁開度θTH等に応じて4速用係数
K4FBを算出し(ステップS9)、数式(4)により
4速用目標ME値MEFB4を算出する(ステップS1
0)。
【0048】 MEFB4=K4FB×Vn−DMELEAN …(4) 続いて、数式(5)に従って、4速用目標ME値MEF
B4と今回ME値MEnとの差DMFBを算出する(ス
テップS11)。
【0049】 DMFB=MEFB4−MEn …(5) 次に、上記比例制御量(P項)DP及び積分制御量(I
項)DIを算出するための係数KPFB、KIFBとし
て、それぞれ予め定められた4速用定数KP4FB、K
I4FBを設定して(ステップS12)、ステップS1
3及びS14に進む。
【0050】ステップS13では、数式(6)に、ステ
ップS14では数式(7)に従い、それぞれP項DP及
びI項DIを算出する。
【0051】 DP=KPFB×DMFB …(6) DI=DI+KIFB×DMFB …(7) 数式(7)の右辺中のDIは、前回ル−プ時で算出され
たI項DIを示す。
【0052】続いて、数式(8)に従って、ロックアッ
プクラッチ23のLC容量を制御するための、LC容量
制御用ソレノイドへの出力デュ−ティDOUTを算出す
る(ステップS15)。
【0053】 DOUT=DI+DP …(8) 引き続いて、算出した出力デュ−ティDOUTのリミッ
トチェックを行う。すなわち、DOUTが所定上限値D
LMTより大きいか否かを判断し(ステップS16)、
その答えが否定(NO)、すなわちDOUT≦DLMT
である場合には、出力デュ−ティDOUTを修正するこ
となくステップS18に進み、肯定(YES)の場合、
すなわち出力デュ−ティDOUT>DLMTである場合
には、出力デュ−ティDOUTを上限値DLMTに設定
した後(ステップS17)、ステップS18に進む。
【0054】ステップS18では、ステップS3で算出
した目標回転数増加用所定値DMELEANが0より大
きいか否かを判断し、その答えが肯定(YES)の場
合、すなわちDMELEAN>0である場合には、目標
ME値MEFB3、MEFB4の算出の際にDMELE
ANによる減算(目標回転数NEの増加)が行われてい
る場合であり、後述する出力デュ−ティDOUTの学習
をするには不適当な場合なので、DOUTの学習を行わ
ずに本プログラムを終了する。
【0055】一方、後述するように、目標回転数増加用
所定値DMELEANは0以上の値に設定されるので、
ステップS18の答えが否定(NO)のときは、DME
LEAN=0である場合、すなわち、目標ME値MEF
B3、MEFB4の算出の際にDMELEANによる減
算(目標回転数NEの増加)が行われない場合であり、
出力デュ−ティDOUTを学習するのに適切な場合なの
で、ステップS19以下に進み、出力デュ−ティDOU
Tの学習を行う。
【0056】まず、ステップS19でギヤ位置が4速か
否かを判断し、その答えが否定(NO)、すなわちギヤ
位置が3速の場合には、出力デュ−ティの今回値DOU
Tを用いて、数式(9)により、クル−ズ領域以外の領
域でのLC容量制御用出力デュ−ティDOUTを算出す
るための3速用学習値LREFFB3を算出する(ステ
ップS20)。
【0057】LREFFB3=B/A×DOUT+(A
−B)/A×LREFFB3n−1…(9) 数式(9)の右辺におけるA,Bは予め設定された定
数、LREFFB3n−1は前回ル−プで算出された3
速用学習値を示す。
【0058】一方、ステップS19の答えが肯定(YE
S)、すなわちギヤ位置が4速の場合には、数式(1
0)により4速用学習値LREFFB4を算出する(ス
テップS21)。
【0059】LREFFB4=B/A×DOUT+(A
−B)/A×LREFFB4n−1…(10) 数式(10)の右辺におけるLREFFB4n−1は前
回ル−プで算出された4速用学習値を示す。
【0060】次に、ステップS20、S21で算出した
学習値LREFFB3,LREFFB4のリミットチェ
ックを行った後に(ステップS22)、各学習値LRE
FFB3,LREFFB4を第2のECU35の記憶手
段35cに記憶して、本プログラムを終了する。
【0061】そして、前記ステップS2の答えが否定
(NO)の場合、すなわち、前回ル−プ時にはLC容量
フィ−ドバック制御を行わずに、今回LC容量フィ−ド
バック制御に移行した場合には、LC容量フィ−ドバッ
クモ−ド初期時の出力デュ−ティDOUT及びI項DI
として、前回ル−プ時までに算出された3速用学習値L
REFFB3または4速用学習値LREFFB4をギヤ
位置に応じて設定し(ステップS23、S24)、DM
ELEANを0に設定して(ステップS25)、ステッ
プS16に進む。
【0062】なお、上記プログラムにおいて、イニシャ
ルリセット時には、3速用学習値LREFFB3,4速
用学習値LREFFB4をそれぞれ、予め定められた初
期値LOREFFBに設定する。
【0063】次に、前記ステップS3で実行するDME
LEAN算出処理ル−チンについて説明する。
【0064】図4は、CPU35bにより、いわゆるバ
ックグラウンド処理として実行されるDMELEAN算
出処理ル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【0065】まず、ステップS31で、前記目標空燃比
係数KCMDの今回値KCMDnがリ−ンバ−ン制御判
定用所定値KCMDL以上であるか否かを判断する。こ
こで、目標空燃比係数KCMDは、空燃比制御用プログ
ラムにおいて前記第1のECU5のCPU5bにより算
出される値であり、通常はエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAに応じて設定された不図示のKCMD
マップから読み出されるが、車両の発進時や低水温時あ
るいは所定の高負荷運転時においては適宜補正され、具
体的には、KCMD算出ル−チン(図示せず)を実行す
ることにより、これらの運転状態に適合した値に設定さ
れる。この目標空燃比係数KCMDは、第1のECU5
から第2のECU35に送られ、第2のECU35の記
憶手段35cに記憶されている。また、リ−ンバ−ン制
御判定用所定値KCMDLは、理論空燃比(14.7)
よりリ−ン側の空燃比に対応する値(例えば空燃比18
相当の値)であり、前述したように、目標空燃比係数K
CMDがこのリ−ンバ−ン制御判定用所定値KCMDL
より小さいときに、エンジン1がリ−ンバ−ン制御状態
にあると判断するものである。
【0066】ステップS31の答えが肯定(YES)、
すなわちKCMDn≧KCMDLである場合には、エン
ジン1がリ−ンバ−ン制御状態にないと判断して、目標
回転数増加用所定値DMELEAN及びタイマ値である
回転数増加期間nMELEAN(後述する)を0にセッ
トし(ステップS33,S34)、本プログラムを終了
してメインル−チン(図2、図3)に戻る。
【0067】ステップS31の答えが否定(NO)、す
なわちKCMDn<KCMDLであり、エンジン1がリ
−ンバ−ン制御状態にある場合には、さらに、前回の目
標空燃比係数KCMDn−1がリ−ンバ−ン制御判定用
所定値KCMDL以上か否かを判断する(ステップS3
2)。ステップS32の答えが肯定(YES)、すなわ
ちKCMDn−1≧KCMDである場合には、リ−ンバ
−ン制御以外の空燃比制御状態から今回リ−ンバ−ン制
御状態に移行したと判断して、回転数増加期間nMEL
EANを所定値Tnに設定し(ステップS35)、目標
回転数増加用所定値DMELEANを所定値DMELE
ANHに設定した後(ステップS36)、本プログラム
を終了しメインル−チン(図2、図3)に戻る。これら
の所定値Tn及びDMELEANHは、ともに0より大
きな値で、かつリ−ンバ−ン制御状態に移行する間、確
実にロックアップクラッチ23が最適のスリップ率を得
るような値(例えばTn=2sec、DMELEANH=
エンジン回転数NEの上昇分100rpmに対応する値)
に設定される。
【0068】ステップS31,S32の答えがともに否
定(NO)、すなわちKCMDn<KCMDLで、かつ
KCMDn−1<KCMDである場合には、前回、今回
ともリ−ンバ−ン制御状態にあると判断してステップS
37に進み、回転数増加期間nMELEANが0より大
きいか否かを判断する。その答えが肯定(YES)、す
なわちnMELEAN>0である場合には、回転数増加
期間nMELEANを1だけデクリメントして(ステッ
プS38)、ステップS39に進む。
【0069】一方、ステップS37の答えが否定(N
O)、すなわちnMELEAN≦0である場合には、こ
の回転数増加期間nMELEANを0に設定し(ステッ
プS40)、数式(11)により、目標回転数増加用所
定値DMELEANの前回値から、予め設定された所定
値DDLEANを減算した値を、DMELEANの今回
値とする(ステップS41)。
【0070】 DMELEAN=DMELEAN−DDLEAN …(11) 数式(11)における右辺のDMELEANは前回ル−
プで算出した目標回転数増加用所定値である。
【0071】次いで、算出した目標回転数増加用所定値
DMELEANが0より大きいか否かを判断し(ステッ
プS39)、その答えが肯定(YES)、すなわちDM
ELEAN>0である場合には、直ちに本プログラムを
終了しメインル−チン(図2、図3)に戻る。ステップ
S39の答えが否定(NO)、すなわちDMELEAN
≦0である場合には、ステップS33,S34に進み、
目標回転数増加用所定値DMELEAN及び回転数増加
期間nMELEANをともに0に設定した後に、本プロ
グラムを終了しメインル−チンに戻る。
【0072】図5は上記目標回転数増加用所定値DME
LEANの時間的変化を示す図であり、図6は上記目標
空燃比係数KCMDの変化に対応する目標ME値MEF
Bn,出力デュ−ティDOUT等の変化を示す図であ
る。なお、図6に示すMEFBnは、3速用目標ME値
MEFB3または4速用目標ME値MEFB4を便宜的
に表したものである。
【0073】図5からわかるように、エンジン1がリ−
ンバ−ン制御状態に移行した時点t1で、目標回転数増
加用所定値DMELEANは所定値DMELEANHに
設定され、その後所定期間Tnの間その値が保持され
る。所定期間Tnが経過した時点t2から後は、目標回
転数増加用所定値DMELEANは所定値DDLEAN
ずつ減少し、時点t3以後は0に設定される。
【0074】従って、図6に示すように、目標空燃比係
数KCMDがリ−ンバ−ン制御判定用所定値KCMDL
より小さくなった時点で、目標ME値MEFBnは目標
回転数増加用所定値の最大値DMELEANHだけ減少
し、その後所定期間Tnの間は変化せず、所定期間Tn
が経過した後に、所定値DDLEANずつ増加してリ−
ンバ−ン移行前の目標ME値MEFBnに収束する。す
なわち、エンジン1の目標回転数は、リ−ンバ−ン制御
移行時に所定量増加し、所定期間Tnが経過した後に、
少しずつ減少して元の値に収束することになる。その結
果、リ−ンバ−ン移行時には、エンジン1の目標回転数
の増加に対応してロックアップクラッチ23のLC容量
を減少させるべく、LC容量制御用出力デュ−ティDO
UTは所定量減少し、その後徐々に増加してリ−ンバ−
ン制御移行前の値に復帰する。
【0075】上記LC容量制御に対応するロックアップ
クラッチ23の締結力について説明すると、リ−ンバ−
ン制御移行時には、エンジン1の回転数NEが減少し、
すなわち、同じLC容量の下ではロックアップクラッチ
23の締結力は増加するので、上記したようにロックア
ップクラッチ23のLC容量を減少させても、実際のロ
ックアップクラッチ23の締結力は、リ−ンバ−ン制御
移行前と同じあるいはそれより小さい締結力になる。
【0076】上述したように、上記実施例においては、
LC容量フィ−ドバック制御中にエンジン1がリ−ンバ
−ン制御状態に移行しても、ロックアップクラッチ23
の締結力がリ−ンバ−ン制御移行前の締結力以下の大き
さに調整されるので、リ−ンバ−ン制御への移行により
エンジン1の回転数が減少しても、ロックアップクラッ
チの締結力が必要以上に増大することを防止することが
できる。例えば、ロックアップクラッチ23をスリップ
制御すべき領域で、リ−ンバ−ン制御への移行が招くエ
ンジン1の回転数の減少によりロックアップクラッチ2
3が直結状態となるような事態を、未然に回避すること
ができる。従って、車両の乗り心地や運転性を悪化させ
ることなく、リ−ンバ−ン制御とLC容量フィ−ドバッ
ク制御の両方を同時に行うことが可能となる。その結
果、燃費特性を大幅に向上させることができる。
【0077】さらに、上記実施例においては、リ−ンバ
−ン制御移行後目標回転数増加用所定値DMELEAN
が所定値DDLEANずつ減少することにより、目標M
E値MEFBnはリ−ンバ−ン制御時に所定値DMEL
EANHだけ減少した後に少しずつ増加して元の値に復
帰するので、リ−ンバ−ン制御移行後に、トルク変動を
招くことなく、エンジン回転数をスム−ズに元の値に復
帰させることができるという効果も得られる。
【0078】なお、リ−ンバ−ン制御移行後ある程度の
期間が経過した後は、エンジン回転数NEが安定するの
で、上記したようなLC容量の調整を行うことなく、リ
−ンバ−ン制御と通常のLC容量フィ−ドバック制御と
の両方を同時に行うことが可能となる。
【0079】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、種々変形実施
が可能である。例えば、上記実施例においては、エンジ
ン1の目標ME値MEFB3,MEFB4を補正(増
加)する場合を例にとったが、LC容量フィ−ドバック
制御で用いられるエンジン回転数とエンジンの目標回転
数との比較結果(上記実施例においては差DMFB)を
補正することにより、ロックアップクラッチのLC容量
を調整することも可能である。また、上記実施例では、
LC容量フィ−ドバック制御で目標ME値(MEFB
3,MEFB4)と実際のME値(MEn)との差を用
いる場合を例にとったが、差の代わりに比を用いてもよ
い。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用自
動変速機付内燃機関の制御装置においては、機関の燃焼
状態の変更により機関の出力軸の回転数が減少しても、
直結手段の締結力が必要以上に増大することが防止され
るので、車両の乗り心地や運転性を悪化させることな
く、機関の燃焼状態の変更と、直結手段の使用との両
方、例えば、リ−ンバ−ン制御とロックアップ制御との
両方を同時に行うことが可能となる。その結果、燃費特
性を大幅に向上させることができる。更に、直結手段の
入力側の目標回転数が自動変速機のギア位置に応じて決
定されるので、ギア位置に対応して、より一層木目細か
く、車両の乗り心地や運転性を改善し、また燃費特性の
向上を図ることができる。また、締結力調整手段の作動
時には、締結力制御手段において行われるべき締結力の
値の学習を禁止するので、リーンバーン制御移行時の締
結力の値の学習には不適当な状態において、締結力の値
の学習が行われることがなく、フィードバック制御中の
締結力の値の学習を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の車両用自動変速機付
内燃機関の制御装置を示す全体構成図である。
【図2】図2は同実施例におけるLC容量フィ−ドバッ
ク制御のメインル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図3】図3は同実施例におけるLC容量フィ−ドバッ
ク制御のメインル−チンを示すフロ−チャ−トである。
【図4】図4は図2、図3のLC容量フィ−ドバック制
御におけるDMELEAN算出処理ル−チンを示すフロ
−チャ−トである。
【図5】図5は目標回転数増加用所定値DMELEAN
の時間的変化を示す図である。
【図6】図6は目標空燃比係数KCMDの変化に対応す
る目標ME値MEFBn等の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン(内燃機関) 5 第1のECU(燃焼状態制御手段) 11 NEセンサ(回転数検出手段) 20 クランク軸(内燃機関の出力軸) 21 自動変速機 22 トルクコンバ−タ(流体伝達手段) 22a ポンプ翼(流体伝達手段の入力側部材) 22b タ−ビン翼(流体伝達手段の出力側部材) 23 ロックアップクラッチ(直結手段) 35 第2のECU(燃焼状態変更検出手段、締結力制
御手段、目標回転数決 定手段、比較手段、締結力調整手段、禁止手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−194450(JP,A) 特開 平5−157171(JP,A) 特開 平5−322033(JP,A) 特開 平5−263917(JP,A) 特開 平6−11035(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14 602 F02D 29/00 F02D 45/00 312

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態に応じて該内燃機関
    の燃焼状態を制御する燃焼状態制御手段と、前記内燃機
    関の出力軸に連結され、流体を介して前記内燃機関の出
    力軸の回転力を伝達する流体伝達手段と、該流体伝達手
    段の入力側部材と出力側部材とを締結力により連結する
    直結手段と、該直結手段の入力側部材の回転数を検出す
    る回転数検出手段と、車両の走行状態及び前記内燃機関
    の運転状態に応じて該直結手段の入力側の目標回転数を
    決定する目標回転数決定手段と、前記回転数検出手段の
    出力と前記目標回転数決定手段の出力とを比較する比較
    手段と、該比較手段による比較結果に応じて前記直結手
    段の入力側部材の回転数が目標回転数となるように前記
    直結手段の締結力をフィ−ドバック制御するとともに、
    前記締結力の値の学習を行う締結力制御手段とを有する
    車両用自動変速機付内燃機関の制御装置において、 前記目標回転数決定手段が前記目標回転数を、前記内燃
    機関に接続された自動変速機のギア位置に応じて決定す
    るとともに、 前記内燃機関の燃焼状態の変更を検出する燃焼状態変更
    検出手段と、該燃焼状態変更検出手段の出力に応じて、
    前記目標回転数を所定量増加させることにより、前記燃
    焼状態が変更したときの前記直結手段の締結力を前記燃
    焼状態が変更する前の締結力以下の大きさに調整する締
    結力調整手段とを備えたことを特徴とする車両用自動変
    速機付内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記締結力調整手段は、前記目標回転数
    を前記所定量増加させた状態を所定期間維持した後に、
    前記増加させた目標回転数を所定量ずつ減量することを
    特徴とする請求項1記載の車両用自動変速機付内燃機関
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記締結力調整手段の作動時には、前記
    締結力制御手段において行われるべき締結力の値の学習
    を禁止する禁止手段を更に備えたことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の車両用自動変速機付内燃機関
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の運転状態に応じて該内燃機関
    の燃焼状態を制御する燃焼状態制御手段と、前記内燃機
    関の出力軸に連結され、流体を介して前記内燃機関の出
    力軸の回転力を伝達する流体伝達手段と、該流体伝達手
    段の入力側部材と出力側部材とを締結力により連結する
    直結手段と、該直結手段の入力側部材 の回転数を検出す
    る回転数検出手段と、車両の走行状態及び前記内燃機関
    の運転状態に応じて該直結手段の入力側の目標回転数を
    決定する目標回転数決定手段と、前記回転数検出手段の
    出力と前記目標回転数決定手段の出力とを比較する比較
    手段と、該比較手段による比較結果に応じて前記直結手
    段の入力側部材の回転数が目標回転数となるように前記
    直結手段の締結力をフィ−ドバック制御するとともに、
    前記締結力の値の学習を行う締結力制御手段とを有する
    車両用自動変速機付内燃機関の制御装置において、 前記内燃機関の燃焼状態の変更を検出する燃焼状態変更
    検出手段と、該燃焼状態変更検出手段の出力に応じて、
    前記目標回転数及び前記比較結果の少なくともいずれか
    一方を補正することにより、前記燃焼状態が変更したと
    きの前記直結手段の締結力を前記燃焼状態が変更する前
    の締結力以下の大きさに調整する締結力調整手段と、前
    記締結力調整手段の作動時には、前記締結力制御手段に
    おいて行われるべき締結力の値の学習を禁止する禁止手
    段とを備えたことを特徴とする車両用自動変速機付内燃
    機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記締結力調整手段は、前記目標回転数
    を所定量増加させた状態を所定期間維持した後に、前記
    増加させた目標回転数を所定量ずつ減量することを特徴
    とする請求項4記載の車両用自動変速機付内燃機関の制
    御装置。
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