JP3182189U - 刈払機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤケース30の軽量化を図り、ギヤケース30内における小径傘歯車41と大径傘歯車44とによる最適な噛合状態を長期間に亘って確保した刈払機を提供する。
【解決手段】刈払装置10のギヤケース30をプラスチック製又は軽金属製とし、小径傘歯車41と大径傘歯車44の背面側に位置するガイドローラ60とを平行で一定間隔を保った状態で、大径傘歯車44を間に挟んだ状態を維持させ、小径傘歯車41と大径傘歯車44による最適な噛合が、動力伝達時においても、長期間に亘り確保されるように、双方の傘歯車41,44の支持軸40,45の各基部を、連結部材62で連結するとともに、スペーサ板を間に介在させた状態でギヤケース30内に保持させた。
【選択図】図6

Description

本考案は、刈払装置におけるギヤケースの軽量化が図られるとともに、該ギヤケース内における減速用の小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合(歯の噛み合い)の最適状態を長期間に亘り保たせる構造が付加された刈払機に関する。
レシプロ刃を備える刈払機には、長尺柄(長柄)を有するタイプと、短尺柄を有するタイプの2種類があり、いずれのタイプの刈払機も、柄(長尺柄、短尺柄)の先端部に刈払装置が装着され、この刈払装置が有するギヤケースの前端部にレシプロ刃の基部が装着されている。このギヤケース内には、回転動力を減速させるとともに回転動力の軸心の向きを直交する方向に変える歯車組みと、この歯車組みから出力した回転動力を直線往復運動に変換させる機構が配設されている。
この歯車組みに関しては、例えば、特許文献1の図4に示すように、小径傘歯車20と大径傘歯車23とによる歯車組みを備えた刈払機と、例えば、特許文献2の図8に示すように、ウォームギヤ12と軸11に形成されているウォームホイールとによる第1の歯車組みと2個の傘歯車13,22とによる第2の歯車組みとを備えた刈払機とがある。
特許文献1の図4に示す2個の傘歯車20,23の歯面、及び特許文献2の図8に示す2個の傘歯車13,22の歯面は、多くの種類の傘歯車と同様に、歯元(歯の基部)から歯末(歯の先端部)に向かうに従って歯厚が薄くなる傾斜面を有している。
また、特許文献1の図4に示す出力側の傘歯車22、及び特許文献2の図8に示す出力側の傘歯車22には、動力伝達時、入力側の傘歯車からの回転圧力とレシプロ刃を駆動させるための負荷とが作用している。
このため、特許文献1の図4に示す2個の傘歯車20,23における動力伝達は、特許文献1における出力側の傘歯車23の歯面が入力側の傘歯車20の歯面で押される動作が連続することによって行われる。
このとき、出力側の傘歯車23には入力側の傘歯車20から離れる方向に押し出される方向の力も働く。この結果、傘歯車20,23の噛合におけるバックラッシが大きくなり、噛合の位置ズレが生じ易い状態になる。バックラッシが大きくなり、噛合の位置ズレが生じると、動力伝達効率が低下し、大きなギヤ音や振動の発生原因にもなる。また、噛み合い不良により、各歯の磨耗が極端に進み、或いは歯の欠損を招くことにもなる。
特許文献2の図8に示す2個の傘歯車13,22の噛合についても同様である。
このため、特許文献1における刈払機は、同文献の図4に示すように、出力側傘歯車23の軸孔周囲の端面を、支軸22の大径段部の端面に当接させて、この傘歯車23の後退を阻止させている。
特許文献2における刈払機においては、同文献の図2に示すように、出力側の傘歯車22の軸孔周囲の端面を、転がり軸受の内輪の端面に当接させて、傘歯車22の後退を阻止させている。
特開2006−238866号公報 特開平8−107719号公報
しかしながら、特許文献1における刈払機のように出力側の傘歯車23の背面側にレシプロ刃6を前後駆動させる2枚の揺動アーム32,33を配置させ、出力側の傘歯車23の支軸22をこの傘歯車23の背面方向に長く突出させた構造、及び特許文献2における刈払機のように2組の歯車組みを支持する軸11,12を配設させた構造は、いずれも構造が複雑で、製造コストが高くなる。
また、特許文献1及び2における刈払装置内の動力伝達構造は、ギヤケースを横方向及び縦方向に嵩張った形状にさせるため、刈払機前部の重量が重くなり、刈払い作業者の作業負担が大きくさせる。
本考案は、刈払装置におけるギヤケースの軽量化が図られ、該ギヤケース内における減速用の小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合(歯の噛み合い)の最適状態を長期間に亘り保たせる構造が付加された刈払機にすることを解決課題とする。
請求項1に係る刈払機は、パイプ状の柄の後部にエンジン又はモータよりなる原動機が搭載され、該柄の前端部にレシプロ刃を備えた刈刃装置が装着されており、
該刈払装置に設けられているギヤケース内に、前記原動機から出力した回転動力を減速する小径傘歯車と大径傘歯車とが互いの軸心を直交させた向きで円滑回転自在且つ互いに噛合した状態で配設され、該大径傘歯車の歯部が形成されている面と反対側になる背面の径方向の長さ途中箇所から突出する短軸部に前記レシプロ刃を駆動させるクランクアームの後端部が枢着された動力伝達構造を有し、
前記大径傘歯車の噛合箇所に対して該大径傘歯車を挟んだ背面箇所に、ガイドローラが円滑回転自在に接する状態で配置され、
該ガイドローラを先端部に装着したガイドローラの支持軸の後部と、前記小径傘歯車を先端部に装着した小径傘歯車の支持軸の基部又は前記小径傘歯車が先端部に一体形成されている小径傘歯車の支持軸部分とが、一定の間隔と平行な向きを保った状態で前記ギヤケース内に保持されて、
前記小径傘歯車と前記ガイドローラとの間に前記大径傘歯車を挟み、該小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合の最適な状態を保たせる位置関係を維持させているところに特徴がある。
本発明に係る刈払機においては、ギヤケース内に入力した回転動力を、入力側の小径傘歯車と出力側の大径傘歯車とによる噛合を伴う組み合わせにより減速させる。そして、減速後の回転運動をクランク運動に変換して前記レシプロ刃を駆動させる。
このギヤケースを軽量薄型にするため、クランクアームは前記大径傘歯車の背面側に近接した位置にあり、クランクアームとの衝突を防ぐため、大径傘歯車はその支持軸の一端部に装着されている。
本発明の最も要部とするところは、前記小径傘歯車と前記ガイドローラとの間に前記大径傘歯車を挟み、該小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合の最適な状態を保たせる位置関係を維持させている点にある。
これを可能にするため、ガイドローラの支持軸と小径傘歯車の支持軸の各基部が、平行で一定間隔を維持させた状態で、ギヤケース内に保持されている。詳細には、小径傘歯車の支持軸は、軸方向に間隔を設けた複数個の転がり軸受けを介して、ギヤケース内に保持されている。
このため、大径傘歯車が回転しているときには、ガイドローラは大径傘歯車の回転とともに連れ回りしながら大径傘歯車の背面に接している。この結果、動力伝達時においても、小径傘歯車と大径傘歯車とによる最適な噛合姿勢と噛合深さが確保される。
最適とされるガイドローラは、鉄製又はステンレス製の転がり軸受け(ボールベアリング)であり、参考までに好適とされる大きさを例示すると、直径16mm、高さ6mmである。
刈払機を用いた刈払作業においては、刈払機の前部である刈払装置が軽量である程、作業者の重力負担を少なくし、作業をし易くする。刈払装置の軽量化を図り、製造コストを抑えるため、前記ギヤケースはプラスチック製、又はアルミニウム、アルミニウム合金等の軽金属製である。
請求項2に係る刈払機は、プラスチック製又は軽金属製のギヤケースを用いることによる不具合が解消されている。即ち、動力伝達の際には、小径傘歯車の支持軸(又は小径傘歯車と一体となった支持軸部分)とガイドローラの支持軸の各先端部には横方向の圧力を受けて、軸全体を傾ける方向の力を受ける。
このため、硬度及び強度が劣るプラスチック製又は軽金属製のギヤケースを用いると、上述した軸全体を傾ける方向の力を受けることによってギヤケースの一部箇所に圧縮変形が生じ易くなる。この圧縮変形が一定以上進むと、小径傘歯車の支持軸(又は小径傘歯車と一体となった支持軸部分)とガイドローラの支持軸とによる平行姿勢と等間隔に狂いが生じて、双方の傘歯車の噛合にズレが生じ、ガイドローラを設けた意味が無くなる。
また、プラスチック製又は軽金属製のギヤケースは、長期間の経過により若干の形状寸法が変化して、双方の傘歯車の噛合にズレを生じさせる事態になるおそれもある。
この他にも、各支持軸を保持している部品の強度不足、ギヤケースの加工精度のばらつきが、双方の傘歯車の噛合にズレを生じさせることもある。
このため、請求項2に係る刈払機においては、更に、前記小径傘歯車の支持軸の基部又は前記小径傘歯車の支持軸部分と、前記ガイドローラの支持軸とを、互いの間隔を保たせる連結部材で連結された状態で、或いは、更に、互いの平行な間隔を保たせるスペーサ板を添えた状態で、前記ギヤケース内に保持されている。
連結部材は、1個又は軸方向に間隔を設けて2個設けられる。
小径傘歯車の支持軸(又は前記支持軸部分)は前後に間隔を設けた複数個の転がり軸受けを介してギヤケース内に円滑回転自在に保持されている。このため、連結部材は、これら複数個のボールベアリングの少なくとも1個とガイドローラの支持軸とを連結させる形状であれば足りるとする。
連結部材を2個設ける場合には、軸方向に間隔を空けて設けるようにする。連結部材を1個設ける場合には、前記スペーサ板を併用して、前述の平行な一定間隔を確実に維持させるようにする。
連結部材は、ギヤケースの内壁の一部面に密着させる位置に設けてもよいが、上下半割り構造のギヤケースの対向する上下の内壁面に形成した連結部材没入溝内に没入させて、変形及び傾きなどが生じないようにすることが望まれる。
請求項3に係る刈払機は、請求項1又は2に記載の構成の上、更に、前記刈払装置は、ホルダケースと前記ギヤケースと前記レシプロ刃とを備えた概略構造を有し、
前記レシプロ刃の櫛状固定刃の基部は前記ホルダケースに装着され、
前記ホルダケースと前記ギヤケースとは、前記ギヤケースの前部が前記ホルダケースの後部内に上下回動自在に保持され、且つ、該ホルダケースと前記ギヤケースのいずれか一方に装着されている回動板を挟んだロックハンドルの手動操作によるピン又はねじの締め付け操作により所望の上下回動角度で係止されるように、上下回動調節自在に組み付けられている。
請求項1及び2に係る刈払機は、柄に対するバリカン刃の上下角度調整が出来ない構造であるが、請求項3に係る刈払機は、柄に対するバリカン刃の上下角度調整が可能である。柄の先端部は、請求項1及び2に係る刈払機の場合と同様に、ギヤケース後部の柄装着部に連結されている。
本発明第1実施例に係る刈払機を示した側面図。 同刈払機における刈払装置の後部を示した斜視図。 同刈払装置後部内におけるギヤケースの保持構造を示した分解斜視図。 ギヤケースを示した斜視図。 下部ホルダケースを示した斜視図。 本発明第1実施例に係る刈払装置後部の内部構造を示した平面断面図。 同じく側面断面図。 ギヤケース内におけるガイドローラの支持構造を示した部分平面断面図。 ギヤケース内におけるガイドローラの支持構造を説明する分解斜視図。 ガイドローラ及びその各支持部品の分解斜視図。 本発明第1実施例に係る刈払機を示した側面図。
図1に示す本発明第1実施形態に係る刈払機1Aは、長柄2Aが用いられており、長柄2Aの後部に原動機の1種であるエンジン3が装着され、長柄2Aの先端部に刈払装置10が装着され、長柄2Aの途中長さ箇所に操作ハンドル4が装着された草刈り用及び園芸用の作業機である。
刈払機1Aには必要に応じて肩掛けベルト(図示せず)が装着される。刈払機1Aは、原動機がモータであるタイプ、エンジン3を刈払い作業者が背負うタイプであって構わない。
図2及び図3に示すように、刈払装置10は、プラスチック製又は軽金属製のホルダケース20と、プラスチック製又は軽金属製のギヤケース30と、レシプロ刃50と、ギヤケース30内からレシプロ刃50に至る動力伝達組みとが組付けられた概略構造を有する。
ホルダケース20は、その後部内においてギヤケース30の前部31を所定回動角度の範囲内で上下回動自在に保持させており、ホルダケース20の前側部21にはレシプロ刃50の後端部が装着されている。
ギヤケース30に対してホルダケース20とレシプロ刃50は上下回動自在であり、所望の上下回動角度における位置調節のための係止はロックハンドル71の手動操作により行われる。
図3及び図4に示すように、ギヤケース30は、大径円筒箱状部31と小径円筒箱状部32とを横方向に一体連続させた段付き円筒箱形状を有する前部33と、この前部33から後方に向けて突出する長柄装着用の筒部34と、この筒部34の基部側壁から横方向に突出する高段の座部35とが形成された外観形状を有している。
ギヤケース30は、上下対称形状を有する上部ギヤケース30Aと下部ギヤケース30Bとがビス止めにより組付けられて一体となっている。
大径円筒箱状部31の前面には縦長の長孔36が形成されており、ギヤケース30内から長孔36の外方向にクランクアーム49の前部を突出させている。
図2及び図3に示すように、ホルダケース20は、上下対称形状を有する上部ホルダケース20Aと下部ホルダケース20Bとがビス止めにより組付けられて構成されている。
図3及び図5に示すように、下部ホルダケース20Bの後部内にはギヤケース30の前部33の下半分が突入する凹部21が形成され、凹部21の後部壁面には筒部34と座部35を外後方に突出させる切欠き部22が形成されている。
下部ホルダケース20Bの前部内には、ギヤケース30の前部33から突出するクランクアーム49の前端部とレシプロ刃50に設けられている作動リンク51の後端部とを連結状態で配置させる凹段部23が形成されている。そしてこの凹段部23内には作動リンク51の下端部に接触する金属板製のガイド板80がビス止めにより装着されている。
下部ホルダケース20Bの前部片側上面24は、レシプロ刃50の固定刃52の基部を配置させる低段面にて形成されている。
図示していないが上部ホルダケース20Aも同形状と対称向きの形状を有する。
図2を参照しつつ図3に示すように、ギヤケース30の前部33は、図5に示す下部ホルダケース20Bの凹部21及び上部ケース20Aの凹部(図示せず)内に抱き込み状態で上下回動自在に保持されている。そして、ギヤケース30の筒部34と座部35をホルダケース20の後方に突出させている。
図2及び図3にはこの上下回動の位置調節のための上下回動調整機構が例示されている。
この上下回動調整機構は、ホルダケース20の片側面にビス止めにより装着されている円弧長孔72aを有する回動板72と、回動板72の外側に位置するロックハンドル71と、スプリングワッシャ73と、ねじ部材74と、ギヤケース30に設けられている座部35とによって構成されている。そして、回動板72とロックハンドル71とスプリングワッシャ73とを挟んだ状態で、ねじ部材74の先端部が座部35内に螺入させている。
ホルダケース20に対するギヤケース30の上下回動角度の範囲は、ねじ部材74が長孔72a内を移動する範囲内である。ロックハンドル71を締付方向に操作すると、スプリングワッシャ73があることによりねじ部材72が座部35内に深く螺入する方向に連れ回りして回動板72を強く挟み付け、ホルダケース20とギヤケース30との上下回動が係止される。
次に、図6〜図9に沿ってギヤケース30の内部構造を説明する。
図6では、下部ギヤケース30Bと下部ホルダケース20Bとを明確に見分けることができるように、下部ホルダケース20は2点鎖線の細線で示されている。図6には上部ギヤケースが描かれていないが、内部構造の説明を理解し易くするため、適宜、下部ギヤケース30Bを指してギヤケース30と称する。
図6に示すように、筒部34内の奥深い箇所には、動力伝達軸5の先端部を突入させて連れ回り係合する筒状の支持軸40が、転がり軸受け(ボールベアリング)42,43を介して円滑回転自在に保持されており、支持軸40の前端部には減速用の小径傘歯車41が装着又は固定されている。尚、小径傘歯車41と支持軸40とが一体形成されていてもよい。
長柄2Aの先端部とギヤケース30の筒部34とは着脱自在に装着され、この装着により、長柄2A内に設けられている動力伝達軸5と支持軸40とが、従来の多くの種類の刈払機と同様、スプライン嵌合又はセレーション嵌合により連結される。このため、長柄2Aは従来の刈払機の長柄と共用でき、また、レシプロ刃を備えた刈払装置10を長柄2Aから取り外して、長柄2Aの先端部に回転刃を備えた刈払装置に付け替えることも可能である。
ギヤケース30の前部33内には、小径傘歯車41と大径傘歯車44とが位置し、これら2個の傘歯車41,44の組み合わせにより減速歯車機構を構成している。大径傘歯車44は、転がり軸受け46,47を介して小径の半割り円筒箱状部32内に円滑回転自在に保持された支持軸45の一端部に装着されている。大径傘歯車44の支持軸45の軸心は、小径歯車41の支持軸40の軸心に対して、横方向に直交する向きにある。
図6〜図8に示すように、大径傘歯車44の背面における径方向の途中長さ箇所には短軸部48が突出し、短軸部48にクランクアーム49の後端部が円滑回転自在に連結されている。
クランクアーム49は長板又はロッド等で構成され、クランクアーム49の先端部はギヤケース30内から前方外方向に突出している。そして、この先端部とレシプロ刃50の可動刃53,53・・を駆動させる作動リンク51の後端部とが、ピン55を介して上下回動自在に連結されている。このため、大径傘歯車44の回転とともにクランクアーム49の後部がクランク運動して、クランクアーム49を直線往復運動させる。そして、作動リンク51がこの直線往復運動と連動して、レシプロ刃50の可動刃53,53・・を駆動させる。
図6及び図7に示すように、作動リンク51の後部がこの直線往復運動を繰り返すことによるホルダケース20の前部空間20a内の上壁及び下壁の磨耗を防止するため、前部空間20a内の上壁及び下壁には、金属板80,81がビス止めにより装着されている。
図6及び図7に示すように、クランクアーム49は、ギヤケース30の横幅を抑えるため、大径傘歯車44の背面に接近した位置にある。
クランクアーム49によるクランク運動の際に、クランクアーム49が大径歯車44の支持軸45に衝突しないように、大径歯車44は片支持された支持軸45の一端部に装着されている。このような構成にすると、ギヤケース30内の動力伝達構造を、簡単で軽量な構造にすることができ、製造コストも抑えられる。
ところで、大径傘歯車44と小径傘歯車41の噛合による動力伝達においては、大径傘歯車44には小径傘歯車41から受ける回転方向の押圧力が作用している。また、大径傘歯車44にはレシプロ刃50を駆動させる負荷も受けている。
このため、動力伝達の際に、上記押圧力に伴って、大径傘歯車44の歯面と小径傘歯車41の歯面とによる接触に滑りが生じ易くなり、双方の傘歯車41,44の噛合が浅くなり、この結果、バックラッシが大きくなり、噛合の位置ズレが生じ易くなる。
また、小径傘歯車41の支持軸40と、大径傘歯車44の支持軸45の各先端部は横方向からの押圧力を受けているため、各支持軸40,45には軸全体を傾ける方向の押圧力が働いている。
ギヤケース30がプラスチック製又は軽金属製であると、この押圧力によって支持軸40を保持している転がり軸受け42,43の周囲のギヤケース部分と、支持軸45を保持している転がり軸受け46,47の周囲のギヤケース部分に圧縮を伴った変形が生じ、支持軸40,45の姿勢に好ましくない変化を生じさせるおそれが大である。この結果、小径傘歯車41と大径傘歯車44とによる噛合において、バックラッシを大きくさせ、噛合の位置ズレを生じさせるおそれが大になる。
また、プラスチック製又は軽金属製のギヤケース30は、長期間の経過により若干の形状寸法が変化することも予想される。
この他にも、各支持軸を保持している部品の強度不足、ギヤケースの加工精度のばらつきが、双方の傘歯車の噛合にズレを生じさせることもある。
これらの状態になるのを防止するため、図6〜図9に示すように、大径傘歯車44の背面における外周寄りの面にガイドローラ60を円滑回転自在に接する状態で配置させ、小径傘歯車41とガイドローラ60とを平行で一定間隔を保った状態で、その間に大径傘歯車44を挟んだ状態を維持させるようにしてある。この状態を可能にするため、ガイドローラ60の支持軸61と小径傘歯車41の支持軸40とは、平行な一定間隔を保った状態でギヤケース30内に保持されている。
ガイドローラ60には、転がり軸受け(ボールベアリング)が用いられている。ガイドローラ60は、大径傘歯車44の噛合箇所に対して大径傘歯車44を挟んだ横方向の位置にあり、この位置は大径傘歯車44に加わる後退方向の圧力を最も効果的に受け止める位置である。
図8に示すように、大径傘歯車44の背面の外周に沿う面は低段部44aにて形成されており、この低段部44aにガイドローラ60が接するようにして、ギヤケース30の嵩張りを抑えている。
ガイドローラ60は、大径傘歯車44の背面の外周部分に接触する状態を維持し続けており、この接触によりガイドローラ60は支持軸61の軸心を中心にした連れ回り(円滑な転がり)をする。
図6、図8及び図9に示すように、ガイドローラ60の支持軸61と小径傘歯車41の支持軸40とを平行な一定間隔を一層強固、且つ長期間に亘って保たせるため、ギヤケース30内に金属板製の連結部材62とスペーサ板64とが配設されている。
図9を参照しつつ図10に示すように、連結部材62は、楕円形状を有する金属製の板材にガイドローラ60の支持軸61が丁度突入する大きさの開口部62aと、小径傘歯車41の支持軸40の前部に嵌着されている転がり軸受け42の外周面が丁度突入する大きさの開口部62bが形成された形状を有している。
スペーサ板64は、図6〜図9に示すように、転がり軸受け42,43の各外輪の外周面と片側端面に沿い、ガイドローラ60の支持軸61の基部側側面と後端面に沿う端面を持つ、広がりのある1枚板形状を有している。
図8〜図10に示すように、連結部材62とガイドローラ60の支持軸61とにおける装着は、連結部材62の片側に形成されている開口部62a内にガイドローラ60の支持軸61を挿入させて、連結部材62の背面側から支持軸61に形成されている溝61a内にCリング63を突入係止させる方法で行われている。
連結部材62と小径傘歯車41の支持軸40とにおける装着は、連結部材62の片側に形成されている開口部62b内に支持軸40に嵌着されている転がり軸受け42を突入係止させる方法で行われている。
このようにして、ガイドローラ60の支持軸61と小径傘歯車41の支持軸40とが連結されている。
図6及び図8、図9に示すように、連結部材62で連結された2本の支持軸40,61は、連結部材62の下部を下部ギヤケース30Bの内側面に形成されている溝30b内に突入させ、Cリング63の下部を下部ギヤケース30Bの内側面に形成されている溝30c内に突入させ、支持軸40に嵌着されている転がり軸受け40の下部を下部ギヤケース30Bの内側面に形成されている凹部30c内に突入させ、支持軸40に嵌着されている転がり軸受け44の下部を下部ギヤケース30Bの内側面に形成されている凹部30d内に突入させ、支持軸61の下部を下部ギヤケース30Bの内側面に形成されている凹部30a内に突入させことにより、下部ギヤケース30Bの内側に、位置ずれしないように保持されている。
図示していないが、上部ギヤケースも下部ギヤケース30Bと同様の対称形状を有しており、転がり軸受け40,43と支持軸61と連結部材62とCリング63の各上部、も上述した手法と同様の手法で上部ギヤケース内に保持されている。
このようして、ガイドローラ60の支持軸61と小径傘歯車41の支持軸40は、上部ギヤケースも下部ギヤケース30Bで上下に挟み付けられるようにして、ギヤケース30内に保持されている。
図6及び図8、図9に示すように、スペーサ板64は、転がり軸受け42,43の各外輪の外周面と片側端面に沿い、且つ、ガイドローラ60の支持軸61の基部側側面と後端面に沿う状態で、上部ギヤケース30Aと下部ギヤケース30Bとの間に挟まれて、ギヤケース30内に装着されている。
このようにして、小径傘歯車41の支持軸40とガイドローラ60の支持軸61は、連結部材62で連結され、間にスペーサ板64を介在させた状態で、上部ギヤケースと下部ギヤケース30B内に上下から挟まれる状態で保持されている。そして、小径傘歯車41とガイドローラ60とによって大径傘歯車44が挟まれた状態が維持されている。このため、小径傘歯車41とガイドローラ60の姿勢と間隔は、常に一定に維持され、双方の傘歯車41,44における噛合の最適姿勢及び最適深さが維持された状態になり、この状態は、プラスチック製又は軽金属製のギヤケース30長期間の経過による若干の形状寸法が変化しても、維持される。また、各支持軸を保持している部品の強度不足、ギヤケースの加工精度のばらつきがあっても、双方の傘歯車41,44の噛合にズレを生じさせることはない。
図11に示す本発明第2実施形態に係る刈払機1Bには、短尺柄2Bが用いられており、短尺柄2Bの後部に原動機の1種である電動モータ5が装着され、短尺柄2Bの先端部に刈払装置10が装着され、短尺柄2Bにグリップ6が取り付けられた、園芸用を主とする作業機である。
この刈払機1Bが有する刈払装置10は、ギヤケース301とレシプロ刃50とギヤケース301内の動力伝達構造を有し、ギヤケース301の前部にレシプロ刃50の基部が装着され、ギヤケース301の後部から後方に、短尺柄2Bの先端部を装着する筒部34が突出した形状を有する。
ギヤケース301は前述した第1実施形態に刈払機に用いられているギヤケースと同様、上下半割り構造を有しており、図示していないがギヤケース301内の動力伝達構造と、ギヤケース301内における減速用の小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合(歯の噛み合い)の最適状態を維持させる構造についても、前述した第1実施形態の場合と全く同じ構造を有している。
考案の効果
請求項1の考案に係る刈払機によれば、刈払装置のギヤケース内部に配設されている大径傘歯車をギヤケース内に片支持されている支持軸の先端部に、歯が形成されている面を支持軸の突出長さ方向に向けて装着するとともに、歯が形成されていない側になる背面に、短軸部を介してレシプロ刃を駆動させるクランクアームの後端部を枢着させた動力伝達構造とした結果、大径傘歯車の背面側の近接した位置にクランクアームを位置させる簡単な動力伝達構造にすることができ、これにより、ギヤケースの軽量小型化、ギヤケース内部構造の簡素化、製造コストの低減化を実現させることができるようになった。
また、小径傘歯車とガイドローラとによって、その間に大径傘歯車を挟んだ最適な噛合が得られる位置関係を維持させるようにした結果、長期間この最適な噛合を維持させることができ、様々な要因で噛合のズレが生じて、ギヤ音及び振動の発生、噛み合い不良、双方の傘歯車の歯の損傷又は欠損等の不具合を未然に防止できるようになった。
請求項2に係る刈払機によれば、刈払装置のギヤケースを更なる一層の軽量化を図るためにプラスチック製又は軽金属製とする一方、連結部材、スペーサ板等を併用して、小径傘歯車の支持軸とガイドローラの支持軸の各基部を、平行で一定間隔を確実に確保させた状態でギヤケース内に保持させた結果、上記位置関係は更に確実に確保され、プラスチック製又は軽金属製のギヤケースを用いることによるギヤケース内部の一部箇所の圧縮変形等が生じるのを抑え、また、ギヤケースの長期間の経過に伴う若干の形状寸法変化、各支持軸を保持している部品の強度不足、ギヤケースの加工精度のばらつき等が生じても、傘歯車の噛合にズレを生じさせることはない。
請求項3に係る刈払機によれば、更に、ギヤケースの前部をホルダケースで上下回動自在に保持させ、この上下回動の係止が簡単な構造で行えるようにした結果、長柄に対するレシプロ刃の上下回動方向の向きを、刈払いする所の高さ及び向きに合わせることができる、使い易い刈払機にすることができるようになった。
1A 本考案第1実施形態に係る刈払機
1B 本考案第1実施形態に係る刈払機
2A 長柄
2B 短尺柄
10 刈払装置
20 ホルダケース
20A 上部ホルダケース
20B 下部ホルダケース
30 ギヤケース
30A 上部ギヤケース
30B 下部ギヤケース
33 前部
34 筒部
40 (小径傘歯車の)支持軸
41 小径傘歯車
44 大径傘歯車
45 (大径傘歯車の)支持軸
49 クランクアーム
50 レシプロ刃
51 作動リンク
52 固定刃
53 可動刃
60 ガイドローラ
61 (ガイドローラの)支持軸
62 連結部材
63 Cリング
64 スペーサ板

Claims (3)

  1. パイプ状の柄の後部にエンジン又はモータよりなる原動機が搭載され、該柄の前端部にレシプロ刃を備えた刈刃装置が装着されており、
    該刈払装置に設けられているギヤケース内に、前記原動機から出力した回転動力を減速する小径傘歯車と大径傘歯車とが互いの軸心を直交させた向きで円滑回転自在且つ互いに噛合した状態で配設され、該大径傘歯車の歯部が形成されている面と反対側になる背面の径方向の長さ途中箇所から突出する短軸部に前記レシプロ刃を駆動させるクランクアームの後端部が枢着された動力伝達構造を有し、
    前記大径傘歯車の噛合箇所に対して該大径傘歯車を挟んだ背面箇所に、ガイドローラが円滑回転自在に接する状態で配置され、
    該ガイドローラを先端部に装着したガイドローラの支持軸の後部と、前記小径傘歯車を先端部に装着した小径傘歯車の支持軸の基部又は前記小径傘歯車が先端部に一体形成されている小径傘歯車の支持軸部分とが、一定の間隔と平行な向きを保った状態で前記ギヤケース内に保持されて、
    前記小径傘歯車と前記ガイドローラとの間に前記大径傘歯車を挟み、該小径傘歯車と大径傘歯車とによる噛合の最適な状態を保たせる位置関係を維持させていることを特徴とする刈払機。
  2. 前記ギヤケースはプラスチック製又は軽金属製であり、
    前記小径傘歯車の支持軸の基部又は前記小径傘歯車の支持軸部分と、前記ガイドローラの支持軸とを、互いの間隔を保たせる連結部材で連結された状態で、或いは、更に、互いの平行な間隔を保たせるスペーサ板を添えた状態で、前記ギヤケース内に保持されている、請求項1に記載の刈払機。
  3. 前記刈払装置は、ホルダケースと前記ギヤケースと前記レシプロ刃とを備えた概略構造を有し、
    前記レシプロ刃の櫛状固定刃の基部は前記ホルダケースに装着され、
    前記ホルダケースと前記ギヤケースとは、前記ギヤケースの前部が前記ホルダケースの後部内に上下回動自在に保持され、且つ、該ホルダケースと前記ギヤケースのいずれか一方に装着されている回動板を挟んだロックハンドルの手動操作によるピン又はねじの締め付け操作により所望の上下回動角度で係止されるように、上下回動調節自在に組み付けられている、請求項1又は2に記載の刈払機。
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CN115119627A (zh) * 2022-08-10 2022-09-30 徐帅 一种收割机用防割刀堵塞的收割台及其工作方法

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