JP3182081U - 車高調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車オリジナルのサスペンションをそのまま利用でき、オリジナルのサスペンションの持つ性能を十分に発揮させて、良好な乗り心地を確保し、また、極めて安価に車高を下げることができる車高調整と同時にキャンバー調整も可能とした車高調整装置を提供する。
【解決手段】ロアアーム6を車高調整装置を構成する一対の調整板1に挟み込んで、サスペンションに取り付ける。調整板1のナックル取り付け穴とナックル4に設けられたロアアーム取付け部に、ボルト1b2を挿入し、その奥側でナットで固定し、ボルト軸の周りに回転可能に取付ける。調整板1の第二のロアアーム固定穴1dとショックアブサーバーの下端に設けれたロアアーム取付け部に、ボルト1d2を挿入し、その奥側でナットで固定し、ボルト軸の周りに回転可能に取付ける。また、ロアアーム6の左端は、サスペンションメンバー7bにボルト6cやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付ける。
【選択図】図5

Description

本考案は、自動車の車高を調整するための装置、特にマルチリンク方式やダブルウィッシュボーン方式のサスペンションを備えた自動車の車高を調整するための装置に関する。
自動車の車高を下げることで、車両の重心を下げコーナーでの安定性を高めることができる。また、空気抵抗を抑え、かつダウンフォースを得て高速走行を安定化させることも可能である。そのため、車高を下げるために多くの方法が提案されている。
例えば、全長が通常より短いコイルスプリングを用いたり、あるいは、ダブルウイッシュボーン方式のサスペンションのロアーウイッシュボーンアームに固定されるねじ式カラーと、上記サスペンションのコイルスプリングの下端が固定され、上記ねじ式カラーに螺着されるねじ式下皿とを備え、このねじ式下皿を回転させてこのねじ式下皿の位置を上方に移動させることにより、コイルスプリングの下端の固定位置を変更して車高を調整するといった方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−234325
しかしながら、上述の方法では、コイルスプリングのストロークが短くなってしまい、走行時の振動を十分にサスペンションが吸収できず、路面状況が悪い場所では乗り心地が著しく劣化するといった問題が生じていた。
本考案に係る車高調整装置は、
一対の調整板と、上記一対の調整板間にロアアームを固定するための固定具とを有するマルチリンク方式またはダブルウイッシュボーン方式のサスペンションを備えた自動車の車高調整装置であって、
上記一対の調整板のそれぞれは、ナックルに回転可能に当該車高調整装置を固定するためのボルト用開口であるナックル取り付け穴と、ロアアームのナックル取り付け穴を用いて、当該ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト用開口である第一のロアアーム固定穴と、ロアアームのショックアブゾーバー取り付け穴を用いて、当該ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト用開口である第二のロアアーム固定穴とを有し、
上記固定具は、上記ナックル取り付け穴を用いて、当該車高調整装置をナックルに回転可能に固定するためのボルト及びナットと、上記第一のロアアーム固定穴を用いて、上記ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト及びナットと、上記第二のロアアーム固定穴を用いて、上記ロアアームを上記一対の調整板に固定し且つ当該車高調整装置をショックアブゾーバーに回転可能に固定するするためのボルト及びナットとを備えたものである。
本考案に係る車高調整装置は、上記のように構成されるため、自動車オリジナルのサスペンションをそのまま利用可能である。したがって、オリジナルのサスペンションの持つ性能を十分に発揮させて、良好な乗り心地を確保できる。また、極めて安価に車高を下げることができる。さらに、車高調整と同時にキャンバー調整も可能である。
本考案の実施の形態に係る車高調整装置を構成する調整板の側面図である。 本考案の実施の形態に係る車高調整装置の組み上がり斜視図である。 本考案の実施の形態に係る車高調整装置にロアアームを取り付けた際の斜視図である。 マルチリンク方式あるいはダブルウィッシュボーン方式のサスペンションを説明するための説明図である。 本考案の実施の形態に係る車高調整装置をマルチリンク方式あるいはダブルウィッシュボーン方式のサスペンションに適用した際の、車高調整方法を説明するための説明図である。 本考案の実施の形態に係る車高調整装置をマルチリンク方式あるいはダブルウィッシュボーン方式のサスペンションに適用した際の、キャンバー調整方法を説明する説明図である。
実施の形態.
本考案に係る車高調整装置の構成や使用方法等に関して、以下において、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明は本考案に関する良好な一例を開示するものであり、本考案が当該実施の形態に限定されるものではない。
まず、車高調整装置の構成について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、車高調整装置の主要部品である調整板の側面図である。また、図2は、一対の調整板とボルト、ナット、ワッシャーおよびスペーサーといった固定具からなる車高調整装置の斜視図である。
調整板1は、鉄等の十分な強度を持つ金属板を切り出しや穴あけ加工等により、図1に示す形状に加工することで得られる。厚みは強度面を考慮して6mmとしたが、車種や調整板の材質を考慮して、強度を保証できる厚みにすれば良い。
また、外径形状と各種の開口位置は、ロアアームの形状や車高調整量により決まる。
調整板1は、調整板本体1aに1b、1c、1dの3つの開口を設けたものである。
ナックル取付け穴1bは、車高調整装置をナックルに設けられたロアアーム取付け部に、ボルトとナットを用いて、ロアアームを取付ける際と同様の方法で取り付けるための開口である。使用するボルトの外形にわずかなクリアランスを加えた直径を持つ円形の開口である。
第一のロアアーム固定穴1cと第二のロアアーム固定穴1dは、ロアアームに設けられた開口を利用して、ボルトとナットを用いて、ロアアームを固定するための開口である。ロアアームには、少なくともナックルおよびショックアブサーバーに設けられたロアアーム取付け部に、ボルトとナットを用いてロアアームを取付けるための開口が開いている。第一のロアアーム固定穴1cは前者の開口を、第二のロアアーム固定穴1dは後者の開口を利用して、ロアアームの固定を行うためのものである。なお、第二のロアアーム固定穴1dは、ショックアブサーバーに設けられたロアアーム取付け部に、ボルトとナットを用いて車高調整装置を取付けるためにも用いられる。
したがって、第一のロアアーム固定穴1cと第二のロアアーム固定穴1dとの間隔は、ロアアームに設けられた上述の2つの開口間隔に一致している。
車高調整だけを行う場合には、第一のロアアーム固定穴1cと第二のロアアーム固定穴1dの形状は、ナックル取付け穴1bと同様に円形形状で良い。本実施の形態では、キャンバー調整も同時に行うことを可能とするため、図1に示す横長の形状としている。
特に、第二のロアアーム固定穴1dの形状は、使用するボルトの外形にわずかなクリアランスを加えた直径を持つ円形が、横一列に重なって並んだギザギザ形状をしている。本実施の形態では、6つの円が並んだ形状にしている。このような形状にすることで、ボルトを挿入する位置を異なる6つの位置から選択することができる。これによって、6段階のキャンバー調整を可能にし、且つ走行時等にキャンバー位置がずれることを防止できる。
なお、第二のロアアーム固定穴1dの代わりに、第一のロアアーム固定穴1cの形状を上記と同様のギザギザ形状としても、同様にキャンバー調整を可能にし、且つ走行時等にキャンバー位置がずれることを防止できる。
次に、車高調整装置全体の構成を図2を用いて説明する。
図では、一対の調整板1と各種のスペーサーをボルトとナットを用いて、仮に組み立てた姿を表している。実際に使用する際には、ロアアームとスペーサーを一対の調整板1で挟み込み、ナックルやショックアブサーバーに設けられたロアアーム取付け部に、ボルトとナットを用いて固定して使用する。なお、ロアアームを一対の調整板1に挟み込んだ際の斜視図を図3に示す。
図2において、1b1、1c1、1d1はスペーサーである。また、1b2、1c2、1d2はボルト、1b3、1c3、1d3はナットである。
スペーサー1b1、1c1、1d1は、中心に穴が開いた円柱形状であり、穴の内径は、ナックル取付け穴1bの直径と略同一である。各スペーサーにおいて、各スペーサの穴方向の長さは、ロアアームの幅方向の形状によって決まり、ロアアームがしっかりと固定できる長さであれば良い。
また、スペーサー1c1の中央のスペーサー以外のスペーサーは、調整板1の各開口1b、1cおよび1dに接着や溶接により予め固定しておいても良い。予め固定しておくことで、実際の取付け作業を容易にすることができる。なお、本実施の形態においては、スペーサー1b1とスペーサー1d1は、それぞれ調整板1の開口1bと1dに溶着している。スペーサー1c1の両側のスペーサーについては、サスペンション内の他部品と位置的に干渉する場合があるため、溶着等を行っていない。
ボルト1b2、1c2、1d2の径は、ロアアームに使用するオリジナルのボルトの径と同一であり、長さは、一対の調整板の厚みやスペーサ分だけオリジナルのボルトより長くなる。また、必要に応じてワッシャーを用いても良い。ワッシャーを用いることで、ボルトとナットの締付をより確実なものとし、緩みを防止することができる。
次に、車高調整装置の使用方法について、図4から図6を用いて説明する。
図4は、マルチリンク方式あるいはダブルウイッシュボーン方式のサスペンションの基本的な動作を概念的に説明するための側面図であり、本実施の形態に係る車高調整装置を組み込む前の構成を示している。
ショックアブサーバー2は、コイルスプリング2a、ダンパー2bおよび車体に固定するための取付け具2cからなる。ショックアブサーバー2の下端には、ロアアーム取付け部が設けられている。
車軸3は、(図示しない)回転軸受によりナックル4と回転可能に接続している。ナックル4には、アッパーアーム取付け部とロアアーム取付け部が設けられている。
アッパーアーム5の一端は、ナックル4に設けられたアッパーアーム取付け部に、ボルト5aやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。アッパーアーム5の他端は、車体側に設けれているサスペンションメンバー7bにボルト5bやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。
ロアアーム6の一端は、ナックル4に設けられたロアアーム取付け部に、ボルト6aやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。ロアアーム6の途中部分は、ショックアブサーバー2の下端に設けれたロアアーム取付け部に、ボルト6bやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。さらに、ロアアーム6の他端は、サスペンションメンバー7bにボルト6cやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。
なお、上述した各取付け箇所が回転可能であるのは、各取付け部に予めボールジョイントやゴムブッシュが設けれているためであり、本考案に係る車高調整装置が特別な機構を有しているためではない。
次に、車高調整装置を用いた場合について、車高調整の方法を図5を用いて説明する。
図4と異なる点は、図3で示すように、ロアアーム6を車高調整装置を構成する一対の調整板1に挟み込んで、図4に示すマルチリンク方式あるいはダブルウイッシュボーン方式のサスペンションに取り付けた点である。
調整板1のナックル取り付け穴1bとナックル4に設けられたロアアーム取付け部に、ボルト1b2を挿入し、図5紙面奥側でナット1b3と締付けることで、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。調整板1の第二のロアアーム固定穴1dとショックアブサーバー2の下端に設けれたロアアーム取付け部に、ボルト1d2を挿入し、図5紙面奥側でナット1d3と締付けることで、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。また、図4と同様に、ロアアーム6の左端は、サスペンションメンバー7bにボルト6cやナットを用いて、ボルト軸の周りに回転可能に取付けられる。
このように車高調整装置を用いることにより、ショックアブサーバー2の下端に設けれたロアアーム取付け部の位置は、図4に示す場合に比べて下方に下がる。すなわち、車軸3に対して、ショックアブサーバー2の相対位置は下方に移動するため、車高は下がる。本実施の形態の場合、50mm程度、車高を下げることができる。
次に、図6を図5と比較して説明することで、キャンバー調整の方法について述べる。
図5においては、第二のロアアーム固定穴1dの右端にボルト1d2を挿入してセッティングしたが、図6においては第二のロアアーム固定穴1dの左端にボルト1d2を挿入してセッティングしている。
このようにすることで、図6に示すように、車軸下方が外側に突出し、ネガティブ方向にキャンバーを調整することができる。第二のロアアーム固定穴1dには、6個のボルト挿入位置が設けられているので、挿入箇所を変えることで、6段階のキャンバー調整が可能となる。また、各挿入位置からボルトがずれることは無いため、走行時にキャンバー位置がずれることは無い。
なお、本実施の形態においては、図5に示すように、第二のロアアーム固定穴1dの右端にボルト1d2を挿入してセッティングした際に、ほぼフラットなキャンバー位置になるように、調整板1に設けた開口位置を決めたが、ややポジティブなキャンバー位置にしても良いし、わずかにネガティブな位置としても良い。また、挿入箇所の数も6か所に限るものではなく、さらに増やしても良いし、少なくしても良い。
ここまで本考案に係る車高調整装置の一例について詳述してきたが、以上のように構成し且つ使用する車高調整装置がどのような特長を有するかに関し、以下に述べる。
価値観やライフスタイルの多様化に伴い、自動車の使われ方も多様化していることは周知のとおりである。通勤や買い物といった日常的に自動車を利用する人もいれば、主に趣味として運転を楽しみ人もいる。特に後者の場合、高速道路での走行安定性を楽しむ人もいれば、山道でのコーナリングを満喫することを趣味とする人もいる。
自動車メーカが提供する自動車は、上記のすべての人々に対して最適な走行特性に設定されているわけではなく、あくまで最大公約数的な走行特性に設定されている。そのため、自分にとって最適な走りを求めて、自動車の走行特性に関するチューニングを自ら行いたいと望む人は多く、本考案はこのような人々の要求を満たすためになされたものである。
本考案は車高とキャンバーという走行特性に大きく影響を与える2つのチューニング・パラメーターを同時に調整することを可能にしたものであり、したがって、多様な人々の要求に応えることができるトータルな走行特性調整装置として位置付けられるデバイスである。この本考案に係る車高調整装置が有する多くの特長を以下に具体的に列記する。
第一に、自動車に搭載されているサスペンションおよびその周辺部品をそのまま使用して、車高を変えることができるため、乗り心地や各種のチューニングが大きく変化することがないという特長を有している。例えば、自動車に搭載されている純正の部品をそのまま使えるので、購入時の良好な状態を維持しながら、車高を変化させることができる。
特に、コイルスプリングの長さおよび可動範囲が変わらないため、自動車メーカが最適化した乗り心地の良さをそのまま維持できることが優れた点である。サスペンションは、路面からの衝撃を緩和する役割を持つが、いかなる路面、例えば、凹凸の大きさや凹凸周期の異なる路面に対しても衝撃を十分に和らげるためには、コイルスプリングの長さおよび可動範囲で決まる弾性特性と、ダンパーのダンピング特性とを互いに最適な特性としなければならない。自動車メーカが提供する純正のサスペンションでは、これらの複雑な特性が最適化された状態で提供されるため、この状態を変化させないことが、乗り心地を維持するために必須である。
第二に、自動車に搭載されているサスペンションおよびその周辺部品をそのまま使用できるので、無駄な代替部品が必要では無く、コスト面で大きな優位性を有している。
第三に、長期的な信頼性および安全性を確保できる。本考案に係る車高調整装置は、ロアアームを一対の調整板で挟み込み、且つ第一のロアアーム固定穴と第二のロアアーム固定穴とを用いて、ロアアームを調整板に2点で固定しているため、ロアアームと調整板との位置関係がずれる心配が無い。また、車高調整装置とナックルやショックアブサーバーとの接続は、純正部品であるロアアームをナックルやショックアブサーバーと接続していた方法と全く同じ方法で接続しているため、自動車メーカが提供する状態と同様の状態に確実な接続がなされる。走行時、これらの部位には大きな力が繰り返し掛かるため、例えば、ロアアームと調整板との位置関係がわずかにずれるようなことが生じれば、繰り返される衝撃により、ボルトの緩みが発生し、大事故が発生するおそれがあるが、本考案に係る車高調整装置では、このような心配が無いように、しっかりとした信頼性が確保できる構成となっている。
第四に、車高調整と同時にキャンバー調整が可能である。キャンバー調整は、上述したロアアームと調整板との位置関係がずれることを防止するための2つの開口である、第一及び第二のロアアーム固定穴を用いて行うことができるため、本考案に係る車高調整装置の製造コストをほとんど上昇させることなく、この調整機構を追加できる。そして、キャンバー調整は、第二のロアアーム固定穴のどの位置にボルトを挿入するかを決めるだけで良いので、取り付け作業は極めて容易である。
第五に、車高位置の変化によってキャンバー位置が変わることが無いため、キャンバー位置調整を車高位置とは独立に行うことができるので、より自由度が広い走行性能のチューニングが可能である。これは、本考案がマルチリンク方式やダブルウイッシュボーン方式のサスペンションの特徴を考慮してなされたためである。すなわち、ストラット方式等のサスペンションと異なり、マルチリンク方式やダブルウイッシュボーン方式のサスペンションにおいては、ショックアブサーバーとナックルとが独立に支持されていることを考慮し、それを活かすための構成を本考案が有しているためである。ショックアブサーバーとナックルとが独立に支持されているので、ショックアブサーバーとナックルとの高さ方向での位置関係(すなわち、車高)が変化しても、ナックルの角度(すなわち、キャンバー位置)に変化は生じない。
本実施の形態で開示した車高調整装置によって生じる車高の変化は約50mmである。この車高の変化量は、車高調整装置の形状を変更すれば、30mmにも70mmにもできる。したがって、複数の異なる形状の車高調整装置を用意すれば、車高とキャンバーとを独立に設定できる。
なお、キャンバー位置を調整するメリットについて、以下に説明する。
カーブを曲がる際には、路面からタイヤに横方向の力が作用するため、外輪のキャンバー位置は直線走行時に比べてポジティブ側になる。これを考慮して、予めキャンバー位置をネガティブ側に設定しておけば、コーナリング時にはキャンバー位置はフラット位置になり、より広い面積でタイヤが路面を捉えることが可能となり、コーナリング特性が向上する。ただし、直線走行時とコーナリング時でのキャンバー位置の変化量は、車高に依存するため、走行性能のきめ細かな最適化を行ためには、車高とキャンバー位置とを独立に調整することが必要となる。
また、通常の自動車ではタイヤスペースが限られるため、タイヤのインチアップ等は困難なことが多い。しかし、キャンバーをネガティブ位置にすれば、タイヤが斜めになるので、より走行性能の高いタイヤを選択できるといった効果もある。
第六に、走行時にキャンバー位置がずれることが無く、安全性および信頼性を確保できる。
1 調整板
1b ナックル取り付け穴
1c 第一のロアアーム固定穴
1d 第二のロアアーム固定穴
1b1、1c1、1d1 スペーサー
1b2、1c2、1d2 ボルト
1b3、1c3、1d3 ナット
2 ショックアブサーバー
3 車軸
4 ナックル
5 アッパーアーム
6 ロアアーム

Claims (3)

  1. 一対の調整板と、
    上記一対の調整板間にロアアームを固定するための固定具と、
    を有するマルチリンク方式またはダブルウイッシュボーン方式のサスペンションを備えた自動車の車高調整装置であって、
    上記一対の調整板のそれぞれは、
    ナックルに回転可能に当該車高調整装置を固定するためのボルト用開口であるナックル取付け穴と、
    ロアアームのナックル取り付け穴を用いて、当該ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト用開口である第一のロアアーム固定穴と、
    ロアアームのショックアブソーバー取り付け穴を用いて、当該ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト用開口である第二のロアアーム固定穴と、
    を有し、
    上記固定具は、
    上記ナックル取り付け穴を用いて、当該車高調整装置をナックルに回転可能に固定するためのボルト及びナットと、
    上記第一のロアアーム固定穴を用いて、上記ロアアームを上記一対の調整板に固定するためのボルト及びナットと、
    上記第二のロアアーム固定穴を用いて、上記ロアアームを上記一対の調整板に固定し且つ当該車高調整装置をショックアブソーバーに回転可能に固定するするためのボルト及びナットと、
    上記ロアアームの形状に適合し、ロアアームの固定を確実するためのスペーサーと、
    を備えた車高調整装置。
  2. 上記第一のロアアーム固定穴と上記第二のロアアーム固定穴はともに横長形状であり、上記ロアアームを上記横長形状の長手方向に沿って固定位置を変えることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の車高調整装置。
  3. 上記第二のロアアーム固定穴は、上記横長形状の長手方向に沿った所定位置にボルトを固定できるよう穴周囲の形状をギザギザ形状としたことを特徴とする請求項2に記載の車高調整装置。
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