JP3181892U - 太陽電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工が簡単で、太陽電池パネルを強固に固定出来る基礎を有した太陽電池発電装置を提供する。
【解決手段】太陽電池パネル2と、地面4に設置する基礎1と、基礎1に連結してなるフレーム3とを備える。基礎1は、地面4に設置してなるコンクリート製で、上方開口の溝型とする側溝用ブロック10と、側溝用ブロック10の内部に充填してなるセメント充填材12と、セメント充填材12に埋設してなるアンカー13とを備える。側溝用ブロック10は、その底面に貫通孔を有し、該貫通孔から外部に漏れるセメント充填材12で、側溝用ブロック10の外部にアンカーセメント部14を設けており、アンカーセメント部14と側溝用ブロック10内のセメント充填材12とを連続させている。太陽電池発電装置は、基礎1のアンカー13に、フレーム3を固定して、フレーム3を介して太陽電池パネル2を基礎1に固定している。
【選択図】図2

Description

本考案は、太陽電池パネルを地面に設置してなる太陽電池発電装置に関する。
太陽電池パネルは、建物の屋根や地面に設置されるが、地面に配置することで、取り付け構造を簡単に、またメンテナンスも簡便にできる特徴がある。地面に設置する太陽電池パネルとして、種々の構造の太陽電池発電装置が開発されている。(特許文献1〜4参照)
これ等の太陽電池発電装置は、台風などで移動しないように、地面にアンカーやブロック、あるいは基礎を設けて、これ等にフレームを固定して太陽電池パネルを地面に設置している。
特開2011−202479号公報 特開2011−77194号公報 特開2006−210613号公報 特開2004−140256号公報
土地に基礎を構築してフレームを固定する構造は、強固に太陽電池パネルを固定できるが、施工に手間がかかる欠点がある。また、フレームを、地面に置いたブロックや、地面に打ち込んだアンカーに固定する構造は、施工を簡単にできるが、強風で移動しないように太陽電池パネルをしっかりと強固に固定するのが難しい。とくに、発電電力の大きい太陽電池パネルは、面積も相当に大きく、ブロックやアンカーでは確実に固定できない欠点がある。
本考案は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本考案の重要な目的は、簡単に施工しながら、大きな太陽電池パネルを強固に固定できる太陽電池発電装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び考案の効果
本考案の太陽電池発電装置は、太陽電池パネル2と、この太陽電池パネル2を地面4に設置する基礎1と、太陽電池パネル2を基礎1に連結してなるフレーム3とを備えている。基礎1は、地面4に設置してなるコンクリート製であって、上方を開口する溝型とする側溝用ブロック10と、この側溝用ブロック10の内部に充填してなるコンクリート又はモルタルからなるセメント充填材12と、このセメント充填材12に埋設してなるアンカー13とを備えている。側溝用ブロック10は、底面10Aに貫通孔11を有しており、内部に充填してなるセメント充填材12が貫通孔11から外部に漏れて、側溝用ブロック10の外部にアンカーセメント部14を設けるようにしており、このアンカーセメント部14と側溝用ブロック10内のセメント充填材12とを互いに連続させている。太陽電池発電装置は、基礎1のアンカー13に、フレーム3を固定して、フレーム3を介して太陽電池パネル2を基礎1に固定している。
以上の太陽電池発電装置は、簡単に施工しながら、大きな太陽電池パネルを強固に固定できる特徴がある。それは、以上の太陽電池発電装置が、独特の構造の基礎にアンカーを固定して、このアンカーにフレームを介して太陽電池パネルを固定しているからである。基礎は、コンクリート製であって上方を開口する側溝用ブロックを地面に設置して、側溝用ブロックの内部にはセメント充填材を充填しており、さらに側溝用ブロックの底面には貫通孔を設けて、内部に充填しているセメント充填材を貫通孔から外部に漏れさせて、側溝用ブロックの外部にアンカーセメント部を設け、外部のアンカーセメント部と内部のセメント充填材とを互いに連続している。この構造の基礎は、側溝用ブロックに生コンクリートやモルタルを充填することで、簡単に施工でき、しかも、生コンクリートやモルタルを側溝用ブロックの底から外部に流出させてアンカーセメント部とし、このアンカーセメント部を地中に埋設している。地中に埋設されるアンカーセメント部は、そのアンカー効果によって、基礎をより強固に地中太陽電池パネルを基礎に連結してなるフレームに固定する。このため、以上の基礎は、側溝用ブロックとこれに充填しているセメント充填材との重量に加えて、アンカーセメント部が地中に埋設されるアンカー効果によって、極めて大きな太陽電池パネルをも、極めて強固に固定する。このため、施工を簡単にしながら、大きな太陽電池パネルが台風などで移動しないように、強固に固定できる特徴を実現する。
本考案の太陽電池発電装置は、側溝用ブロック10の下に骨材16を敷設してなる骨材層15を設けて、この骨材層15の隙間に、セメント充填材12を侵入させてアンカーセメント部14を設けることができる。
以上の太陽電池発電装置は、側溝用ブロックの貫通孔から外部に漏れる生コンクリートやモルタルからなるセメント充填材を骨材層の隙間に侵入させるので、これが骨材層を一体構造に硬化することにより、アンカーセメント部のアンカー効果がさらに大きくなって、より大きな太陽電池パネルをも極めて強固にできる。
本考案の太陽電池発電装置は、アンカー13を、側溝用ブロック10の底面10Aの貫通孔11に貫通させて、骨材層15に連結することができる。
以上の太陽電池発電装置は、アンカーを側溝用ブロックの底面に貫通させて骨材層に連結するので、アンカーをセメント充填材とアンカーセメント部の両方に連結して、より強固に基礎に固定できる。
本考案の太陽電池発電装置は、アンカー13を金属プレート13Xとし、下端部を折曲して支持部13Cを設けると共に、この支持部13Cを介してアンカー13を所定の姿勢で側溝用ブロック10の定位置に配置することができる。
以上の太陽電池発電装置は、支持部を介してアンカーを所定の姿勢で支持できるので、セメント充填材が注入される前の側溝用ブロックの定位置にアンカーを安定して配置できる。とくに、金属プレートの下端部を折曲加工して支持部を設ける構造は、簡単かつ低コストに支持部を設けることができる。
本考案の太陽電池発電装置は、アンカー13が、セメント充填材12から上面に突出する連結プレート13Aを有し、この連結プレート13Aにフレーム3を連結することができる。
以上の太陽電池発電装置は、アンカーの連結プレートを、ボルトなどで簡単にフレームに固定できる特徴がある。
本考案の太陽電池発電装置は、側溝用ブロック10が、一部ないし全体を地中に埋設することができる。
以上の太陽電池発電装置は、側溝用ブロックを地中に埋設することで、基礎をより強固に、台風などの強風で移動しないようにしっかりと固定できる。
本考案の太陽電池発電装置は、側溝用ブロック10が、底面10Aの両側に側壁10Bを有すると共に、この側壁10Bに貫通孔19を備えて、内部に充填してなるセメント充填材12を貫通孔19から外部に流出させて、側溝用ブロック10の両側にアンカーセメント部14を設けることができる。
以上の太陽電池発電装置は、側溝用ブロックの両側に形成されるアンカーセメント部によって、基礎をより強固に地面に固定できる。さらに、側溝用ブロックの下側に骨材層を設ける構造においては、側壁の貫通孔から下方に漏れるセメント充填材を、下方に位置する骨材層の両側部に侵入させて、骨材層をより広い面積で一体的に連結させることができる。この構造は、側溝用ブロックの下側と両側に形成される一体構造のアンカーセメント部をより大きくしてアンカー効果をさらに大きくできる。
本考案の太陽電池発電装置は、太陽電池パネル2に接続してなる配線28を、側溝用ブロック10内に配置することができる。
以上の太陽電池発電装置は、配線を側溝用ブロックに配置するので、配線を側溝用ブロックで保護する位置に配置できる。
本考案の太陽電池発電装置は、太陽電池パネル2のトータル定格出力を、10KW以上とすることができる。
以上の太陽電池発電装置は、10KW以上と極めて大型の太陽電池パネルを強固に地面に固定できる特徴がある。
本考案の一実施例に係る太陽電池発電装置の概略斜視図である。 図1に示す太陽電池発電装置の垂直断面図である。 図1に示す太陽電池発電装置のフレームと基礎を示す斜視図である。 太陽電池パネルの一例を示す分解斜視図である。 本考案の他の実施例に係る太陽電池発電装置のフレームと基礎を示す斜視図である。 本考案の他の実施例に係る太陽電池発電装置のフレームと基礎を示す斜視図である。 本考案の他の実施例に係る太陽電池発電装置のフレームと基礎を示す斜視図である。 基礎の一例を示す横断面図である 基礎の一例を示す縦断面図である 側溝用ブロックの一例を示す平面図である。 側溝用ブロックの他の一例を示す平面図である。 アンカーの一例を示す斜視図である。 基礎の構築工程を示す工程図である。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本考案の技術思想を具体化するための太陽電池発電装置を例示するものであって、本考案は太陽電池発電装置を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、実用新案登録請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新案登録請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図3に示す太陽電池発電装置は、太陽電池パネル2と、この太陽電池パネル2を地面4に設置する基礎1と、太陽電池パネル2を基礎1に連結してなるフレーム3とを備えている。この太陽電池発電装置は、地面4に基礎1を設置して固定すると共に、地面4に設置された基礎1の上にフレーム3を固定して組み立て、さらに、このフレーム3に太陽電池パネル2を固定して製造される。
(太陽電池パネル2)
太陽電池パネル2は、複数の太陽電池セル20を平面状に配置し、この面を太陽光の受光面として表出させた平板状のパネルである。太陽電池パネル2は、図4に示すように、複数の太陽電池セル20を備える方形状のパネル本体21と、このパネル本体21の下面に積層されて、パネル本体21を支持するベースプレート22とを備えている。パネル本体21は、複数の太陽電池セル20を縦横に並べて配列すると共に、その表面の受光面側に透光性を有する強化ガラス24を配置し、裏面側にはフィルム25を積層して複数の太陽電池セル20をその間に挟む状態で、内部の隙間に透明樹脂(図示せず)を充填している。ベースプレート22は、パネル本体21の外形に沿う方形状の金属製の平板で、上面にパネル本体21を積層している。平板であるベースプレート22は、パネル本体21を搭載できる外形とすると共に、搭載されるパネル本体21を支持できる強度となる厚さとしている。さらに、図に示すベースプレート22は、太陽電池セル20で発電された電力を外部に出力する出力ラインとなる配線28を外部に引き出すための貫通穴26を中央部に開口している。パネル本体21から引き出された配線28は、この貫通穴26を通過して太陽電池パネル2の外部に引き出されている。以上のパネル本体21とベースプレート22との積層体の外周に金属製の外枠23を取り付けて、全体の形状を板状とする太陽電池パネル2を製造している。
以上の太陽電池パネル2は、図2に示すように、外部からネジ止め等によりフレーム3の上面に固定される。複数の太陽電池パネル2は、図1に示すように、縦横に隙間なく並べた状態で、フレーム3の上面に所定の姿勢で固定されている。太陽電池発電装置は、多数の太陽電池パネル2を備えており、トータルの定格出力を大きくしている。太陽電池発電装置は、太陽電池パネル2全体の面積を、たとえば60m以上として、トータル定格出力を10KW以上とする。この太陽電池発電装置は、たとえば、数十個〜数百個の太陽電池パネルを備えている。
(基礎1)
基礎1は、上面にフレーム3が固定されて、このフレーム3を介して太陽電池パネル2を定位置に配置する。図に示すフレーム3は、前後に複数の支柱31を備えており、この支柱31を基礎1に固定している。したがって、基礎1は、フレーム3の支柱31の下端が固定されて、フレーム3を定位置に支持している。図1ないし図3に示す基礎1は、フレーム3の前後に沿って配置されて、左右方向に直線状に延びる凸条形状としている。これらの図に示す太陽電池発電装置は、2列の基礎1を、前後に所定の間隔を離して、互いに平行に設置している。図において前方に設置される基礎1は、フレーム3の前方部の支柱31の下端を支持し、後方に設置される基礎1は、フレーム3の後方部の支柱31の下端を支持している。ただ、太陽電池発電装置は、3列以上の基礎を設けて、すなわちフレームの前方と後方に加えて中央部にも支柱を設けて、これを支持することもできる。
なお、本明細書において、前後左右の方向は、図1において決定するものとする。すなわち、傾斜姿勢でフレーム3に固定される太陽電池パネル2の下端となる側を前方とし、太陽電池パネル2の上端となる側を後方とする。
さらに、基礎は、必ずしもフレームの前後に沿って設ける必要はなく、図5に示すように、フレーム3の左右の側縁と平行に設置して、前後方向に直線状に延びる構造とすることもできる。この図に示す太陽電池発電装置は、複数列の基礎1を、左右に所定の間隔を離して互いに平行に設置している。前後方向に設置される基礎1は、フレーム3の前後に離して配置される支柱31の下端を支持している。
さらに、基礎1は、必ずしもフレーム3の前後または左右に沿う凸条とする必要はなく、図6に示すように、各支柱31の下端を支持するブロック状とすることもできる。図に示すブロック状の基礎1は、フレーム3の前後に設けた複数の支柱31に対向して設置している。図に示すブロック状の基礎1は、平面視においてその外形を長方形としており、長方形の長手方向が左右方向となるように設置している。ただ、ブロック状の基礎は、図示しないが、長方形の長手方向が前後方向となるように設置することもできる。さらに、ブロック状の基礎は、図7に示すように、左右に近接して設けられる支柱31をひとつの基礎1で支持することもできる。この構造は、基礎1の数を少なくしながら多数の支柱31を安定して支持できる。
以上の基礎1は、コンクリート製で、地面4に設置されている。コンクリート製の基礎1は、一部ないし全体を地中に埋設する状態で地面4に固定されている。この基礎1は、図8と図9に示すように、上方を開口する溝型とする側溝用ブロック10と、この側溝用ブロック10の内部に充填してなるセメント充填材12と、このセメント充填材12に埋設してなるアンカー13とを備えている。
側溝用ブロック10は、コンクリート製のブロックで、底面10Aの両側に側壁10Bを有する形状であって、横断面形状をコ字状とする溝型としている。この側溝用ブロック10として、一般に、道路脇等に側溝を施工する際に埋設されるU字溝型のブロックが使用できる。この側溝用ブロック10は、コンクリートやモルタルを型枠で所定の形状に成形して製造される。
側溝用ブロック10は、一部ないし全体を地中に埋設する状態で地面4に固定されると共に、溝内にセメント充填材12が充填されて、地面4に基礎1を構築する。図8と図9に示す基礎1は、側溝用ブロック10の下側の約半分を地中に埋設する状態で固定している。地中に埋設される側溝用ブロック10の埋設深さは、側溝用ブロック10の側壁10Bの高さや要求される基礎1の強度によって変更される。図に示す側溝用ブロック10は、側壁10Bの高さを約40cmとし、底面10Aの幅を約40cmとしている。この側溝用ブロック10は、たとえば、15cm〜40cmを地中に埋設する状態で基礎1を構築して、地面4に強固に固定できる。ただ、側溝用ブロックは、側壁の高さと底面の幅を20cm〜80cmとすることができ、また、側壁の高さの30%〜100%を地中に埋設することができる。このように、側溝用ブロック10を地中に埋設する基礎1は、より強固に地面4に固定できる。地中に埋設される側溝用ブロック10は、たとえば、地面4に側溝用ブロック10を埋設するための溝穴5(図12参照)を掘り、この溝穴5に側溝用ブロック10を開口部が上向きとなる姿勢で配置して地中に埋設される。
基礎1を構築する側溝用ブロック10は、設置する基礎1の全長に応じて、複数個を互いに連結する状態で地中に埋設される。図3、図5、及び図7に示すように、凸条の基礎1を構築する場合は、複数の側溝用ブロック10を長手方向に連結する状態で地中に埋設して、直線状に延びる基礎1を構築する。また、図6に示すように、ブロック状の基礎1を構築する場合は、側溝用ブロック10を連結することなく、独立して地中に埋設して基礎を構築する。互いに連結されて、あるいは単独で地中に埋設される側溝用ブロック10は、両端となる端面が閉塞ブロック17で閉塞されて、セメント充填材12が両端から漏れないようにしている。
側溝用ブロック10は、底面10Aに貫通孔11を設けている。この貫通孔11は、側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12を外部に流出させるためのもので、この貫通孔11から外部に漏れるセメント充填材12によって、側溝用ブロック10の外部にアンカーセメント部14を設けている。図10に示す側溝用ブロック10は、底面10Aの中央部であって、溝の延長方向に沿って3個の貫通孔11を開口している。ただ、側溝用ブロックは、底面に1または2個の、あるいは4個以上の貫通孔を開口することもできる。複数の貫通孔は、一列に開口し、あるいは複数列に開口し、あるいはまたランダムに開口することができる。さらに、図10に示す側溝用ブロック10は、底面10Aに開口される貫通孔11を丸穴としている。ただ、貫通孔は、丸穴以外の形状、たとえば、多角形状、楕円形状、長円形状、スリット状とすることもできる。スリット状の貫通孔11は、たとえば、図11に示すように、側溝用ブロック10の溝の延長方向に沿って開口することができる。
さらに、図8に示す側溝用ブロック10は、両側の側壁10Bにも貫通孔19を設けている。この貫通孔19は、側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12を側壁10Bの外部に流出させるためのもので、この貫通孔19から外部に漏れるセメント充填材12によって、側溝用ブロック10の両側にもアンカーセメント部14を設けている。図10と図11に示す側溝用ブロック10は、一対の側壁10Bの対向する位置であって、溝の延長方向に沿って複数の貫通孔11を開口している。図10の側壁10Bは2個の貫通孔19を、図11の側壁10Bは3個の貫通孔19をそれぞれ開口して設けている。ただ、側溝用ブロックは、各側壁に1個の貫通孔を開口し、あるいは4個以上の貫通孔を開口することもできる。複数の貫通孔は、等間隔に並べて開口することができる。さらに、図8の側溝用ブロック10は、側壁10Bの下部に貫通孔19を開口している。側壁10Bの下部に貫通孔19を設ける構造は、側溝用ブロック10の上部を地表に表出させる状態で、地中に埋設される側溝用ブロック10の外部にアンカーセメント部14を設けることができる。また、側壁10Bの下部に貫通孔19を設けることによって、側壁10Bの外部に漏れるセメント充填材12の量を少なくしながら、側壁10Bの外部に形成されるアンカーセメント部14を、側溝用ブロック10の底面側に形成されるアンカーセメント部14に一体的に連結できる。ただ、側溝用ブロックは、地中に埋設される深さに応じて、側壁に設ける貫通孔の位置や数を種々に変更することもできる。さらに、図8に示す側壁10Bの貫通孔19は、側溝用ブロック10の内側から外側に向かって下り勾配となるように開口している。このように、外側に向かって下向きに傾斜する貫通孔19は、側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12を、側壁10Bの外部にスムーズに流出できる。ただ、側壁の貫通孔は、水平方向に開口することもできる。
アンカーセメント部14は、側溝用ブロック10の底面10Aに設けた貫通孔11や側壁10Bに設けた貫通孔19から漏れ出したセメント充填材12を側溝用ブロック10の外部において硬化させたものである。図8と図9に示す基礎1は、側溝用ブロック10の外部に形成されるアンカーセメント部14と側溝用ブロック10内のセメント充填材12とを互いに連続させる状態として、アンカーセメント部14を地中に埋設している。地中に埋設されるアンカーセメント部14は、そのアンカー効果によって、基礎1をより強固に地面4に固定できる。
図8に示すように、側溝用ブロック10の側壁10Bに貫通孔19を設ける構造は、側溝用ブロック10の両側にもアンカーセメント部14を設けて、基礎1をより強固に地面4に固定できる。ただ、側溝用ブロックは、必ずしも側壁に貫通孔を設ける必要はなく、底面にのみ貫通孔を設けることもできる。この基礎は、側溝用ブロックの底面側に形成されるアンカーセメント部によって地面に固定される。
図8と図9に示す基礎1は、側溝用ブロック10の下側に骨材16を敷設してなる骨材層15を設けている。このように、側溝用ブロック10の下面に沿って骨材層15を設ける構造は、側溝用ブロック10の底面10Aの貫通孔11から下方に漏れるセメント充填材12を骨材層15の隙間に侵入させて、硬化するセメント充填材12によって骨材層15を一体構造に連結させる。この構造は、貫通孔11から漏れるセメント充填材12を骨材層15に侵入させた状態で硬化させることにより、アンカーセメント部14のアンカー効果をより大きくできる。さらに、図8に示す基礎1は、側溝用ブロック10の側壁10Bの貫通孔19から下方に漏れるセメント充填材12を、下方に位置する骨材層15の両側部に侵入させて、骨材層15をより広い面積で一体的に連結させている。この構造は、側溝用ブロック10の下側と両側に一体構造のアンカーセメント部14を形成することにより、アンカーセメント部14をより大きくしてアンカー効果をさらに大きくできる。
骨材層15の骨材16には、たとえば、粒径を1cm〜10cm、好ましくは2cm〜5cmとする石材が使用される。石材である骨材16は、所定の大きさの天然石や、岩石を砕いて所定の大きさとしたものが使用できる。とくに、石材である骨材16は、密度を大きくできるので、セメント充填材12によって形成されるアンカーセメント部14の重量を大きくしてより安定した基礎1を実現できる。
骨材層を形成する骨材は、その粒径を大きくすると隙間が広くなって、この隙間にセメント充填材が侵入しやすくなり、多くの骨材を連結して大きなアンカーセメント部を形成できる。ただ、骨材の粒径が大きすぎると、骨材のコストが高くなると共に、セメント充填材との連結強度が弱くなってしまう。反対に、骨材の粒径を小さくすると、骨材のコストを安くできるが、骨材の間にできる隙間が狭くなり、セメント充填材が侵入し難くなる。したがって、骨材は、以上のことを考慮して、その粒径を前述の範囲とする。
骨材16は、地中に埋設される側溝用ブロック10の下面に所定の厚さに敷設されて、骨材層15が形成される。骨材16を敷設して形成される骨材層15は、厚く形成することにより、側溝用ブロックから流出するセメント充填材を深く侵入させて大きなアンカーセメント部を形成できる。ただ、骨材を厚く積層する骨材層は、敷設に手間がかかると共に、使用する骨材の量が多くなるので製造コストが高くなる。したがって、これらのことを考慮して、骨材層の厚さは、敷設される骨材の粒径の2倍〜5倍程度とする。たとえば、粒径を2cm〜5cmとする石材からなる骨材16は、5cm〜12cmの厚さとなるように敷設して骨材層15を形成する。
ただ、側溝用ブロックの下には、必ずしも骨材層を設ける必要はない。側溝用ブロックの下面に骨材層を敷設しない基礎は、側溝用ブロックの底面の貫通孔から漏れるセメント充填材を地面に浸透させ、あるいは側溝用ブロックと地面の間にできる空隙に侵入させて硬化させてアンカーセメント部を形成する。
以上のように、側溝用ブロック10は、底面10Aに設けた貫通孔11や側壁10Bに設けた貫通孔19からセメント充填材12を外部に流出させてアンカーセメント部14を形成する。このような側溝用ブロック10として、一般に側溝用として使用されるU字溝型のブロックの底面に、所定の形状と大きさの貫通孔を開口したものが使用でき、あるいは、専用の型枠にコンクリートを流し込んで所定の形状に成形したものが使用できる。
側溝用ブロック10の底面10Aに開口される貫通孔11や側壁10Bに開口される貫通孔19は、開口面積を大きくすることで、ここから漏れるセメント充填材12の量を多くして、アンカーセメント部14を大きくできるが、側溝用ブロック10の底面10Aや側面10Bの強度が弱くなる。反対に貫通孔11の開口面積を小さくすると、底面10Aや側面10Bの強度を強くできるが、ここから流出するセメント充填材12の量が少なくなって、骨材層15の広い範囲に侵入できず、大きなアンカーセメント部14を形成できなくなってアンカー効果が低減する。したがって、側溝用ブロック10は、以上のことを考慮して底面10Aに開口する貫通孔11や側壁10Bに開口される貫通孔19の形状や個数、配置、開口面積等を決定する。
側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12は、コンクリート又はモルタルである。側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12は、前述のように、底面10Aに開口された貫通孔11や側壁10Bに開口される貫通孔19から流出して、側溝用ブロック10の外部にアンカーセメント部14を形成する。
アンカー13は、側溝用ブロック10に充填されるセメント充填材12に埋設されると共に、部分的にセメント充填材12から上面側に表出されて、フレーム3を連結する連結部となる。図8、図9、及び図12に示すアンカー13は、セメント充填材12から上面に突出する連結プレート13Aを有している。このアンカー13は金属プレート13Xで構成されており、図に示すように、セメント充填材12に埋設される埋設部13Bを設けることにより、硬化するセメント充填材12に、より強固に固定できるようにしている。
図8と図9に示すアンカー13は、側溝用ブロック10の底面10Aの貫通孔11に貫通させて、下端部を骨材層15に連結している。このアンカー13は、図9と図12に示すように、埋設部13Bの下端に支持部13Cを設けており、セメント充填材12が注入される前の側溝用ブロック10の定位置に配置される状態で、アンカー13を所定の姿勢で支持できるようにしている。図12に示すアンカー13は、細長い金属プレート13Xの下端部を中央線で2分割し、各々の分割片を反対方向に折曲して、互いに逆方向に延びる水平姿勢の一対の折曲片13bを設けて支持部13Cとしている。この形状の支持部13Cは、一対の折曲片13bでアンカー13を安定して起立姿勢に支持できる。ただ、支持部は、分割することなく一方向に折曲された折曲片とすることもできる。図8と図9に示すアンカー13は、下端に設けた支持部13Cを、側溝用ブロック10の外部に配置して、骨材層15に埋設する状態で固定している。以上のように、アンカー13の下端部を側溝用ブロック10の外側に配置して骨材層15に固定する構造は、アンカー13をより安定して定位置に配置しながらアンカー13をセメント充填材12とアンカーセメント部14の両方に連結できる。ただ、アンカーの支持部は、必ずしも骨材層に固定する必要はなく、側溝用ブロックの内部、たとえば底面の上に配置してセメント充填材に埋設することもできる。
以上のアンカー13は、1枚の金属プレート13Xを加工することにより、上端部に連結プレート13Aを設けると共に、下端に支持部13Cを設けて埋設部13Bとしている。ただ、アンカーは、埋設部の構造を以上の構造に特定しない。埋設部は、アンカーを確実にセメント充填材に固定できる種々の形状、たとえば湾曲部とすることもできる。このアンカーは、図示しないが、金属プレートを所定の形状に湾曲加工し、この湾曲部をセメント充填材にインサートする。
以上のアンカー13は、セメント充填材12の上面から突出する連結プレート13Aに直接にフレーム3の支柱31を固定することで、簡単にフレーム3を基礎1に固定できる。図に示す連結プレート13Aは、フレーム3に連結するための連結ボルト36を挿入する貫通孔13aを開口している。この構造は、連結ボルト36とナット37を介して、簡単かつ確実に連結プレート13Aをフレーム3に固定できる。
ただ、セメント充填材に埋設されるアンカーは、必ずしも、金属プレートとする必要はなく、金属ロッドやネジ棒とすることもできる。これらのアンカーは、上端部をセメント充填材の上面から突出する状態でセメント充填材にインサートし、セメント充填材の上面から突出する突出部を連結部としてフレームに連結することができる。金属ロッドやネジ棒からなるアンカーは、たとえば、連結具を介してフレームの支柱に連結することができる。このような連結具として、L金具等が使用できる。
さらに、図1と図3に示すように、左右方向に直線状に延びる凸条とする基礎1は、複数の太陽電池パネル2から引き出された配線28を、側溝用ブロック10内に配置することができる。図9に示す基礎1は、太陽電池パネル2から引き出された配線28を側溝用ブロック10の内部に配置できるように、配線28を挿通する配管29をセメント充填材12に埋設している。このような配管29として、合成樹脂製の可撓性電線管、たとえば、PF管(plastic flexible conduit)やCD管(combined duct)が使用できる。ただ、セメント充填材に埋設する配管には、金属や硬質プラスチック製のパイプを使用することもできる。このように、太陽電池パネル2の配線28を側溝用ブロック10に配置する構造は、これらの配線28を側溝用ブロック10で保護できる特徴がある。
(フレーム3)
フレーム3は、前後または左右に離して設置された基礎1の上面に固定されている。フレーム3は、多数の鋼材を組み合わせて形成されており、上面に配置される多数の太陽電池パネル2を所定に傾斜姿勢で配置できる構造としている。図に示すフレーム3は、基礎1の上面に垂直な姿勢で固定される複数の支柱31と、前後に配置される支柱31を傾斜姿勢で連結する傾斜フレーム32と、左右に離れて配置される傾斜フレーム32同士を連結してなる複数の連結フレーム33とを備えている。フレーム3を構成する鋼材には、H型鋼、I形鋼、溝型鋼(C型鋼)、L型鋼、鋼管(角筒)等が使用できる。互いに連結される鋼材同士は、接合部分を貫通する連結ボルト36とこの連結ボルトにねじ込まれるナット37を介して強固に固定される。ただ、フレームは、互いに連結される鋼材同士を溶接して固定することもできる。
支柱31は、基礎1の上面に垂直姿勢で固定される。支柱31は、図8と図9に示すように、セメント充填材12に埋設されたアンカー13を介して基礎1の上面に固定される。図に示す支柱31は、アンカー13の連結プレート13Aを貫通する連結ボルト36を貫通させると共に、この連結ボルト36にナット37をねじ込んで、支柱31を基礎1に固定している。図1ないし図3のフレーム3は、太陽電池パネル2を傾斜姿勢で配置するために、高さの異なる支柱31を前後に離して配置している。図に示す支柱31は、高さが低い第1の支柱31Aを前方に配置し、高さが高い第2の支柱31Bを後方に配置して、フレーム3全体を後方に向かって上り勾配となるようにしている。フレーム3は、第1の支柱31Aと第2の支柱31Bの高低差と、前後の支柱31の間隔によって傾斜フレーム32の傾斜角αが特定される。フレーム3は、後述する太陽電池パネル2を設置する際の設置角度となる傾斜角αが所定の角度となるように第1の支柱31A及び第2の支柱31Bの高さと間隔を特定する。
傾斜フレーム32は、前後に配置される第1の支柱31Aと第2の支柱31Bの上端に連結されており、全体を傾斜する姿勢としている。図に示す傾斜フレーム32は、前後の端部を連結ボルト36とナット37を介して支柱31の上端部に固定している。前後に配置される第1の支柱31Aと第2の支柱31Bは、上端に連結される傾斜フレーム32を介して所定の姿勢に保持される。さらに、図に示すフレーム3は、前後に配置される第1の支柱31Aと第2の支柱31Bの下端部を補強フレーム34で連結して補強している。さらに、フレーム32は、図2の鎖線で示すように、傾斜フレーム32の中間と補強フレーム34の中間とを補強アーム39で連結して補強することができる。また、傾斜フレーム32の中間と、第2の支柱31Bの下端部とを補強アーム39で連結して補強することもできる。このように、傾斜フレーム32の中間を補強フレーム34や支柱31に連結する構造は、傾斜フレーム32を安定して支持できる特徴がある。さらに、フレームは、図示しないが、左右に隣接する支柱同士を筋交いで連結して補強することもできる。
連結フレーム33は、傾斜フレーム32の上面に固定されて、互いに隣接する傾斜フレーム32同士を連結している。図に示すフレーム3は、複数の連結フレーム32を互いに平行な姿勢として所定の間隔で傾斜フレーム32の上面に固定している。連結フレーム33と傾斜フレーム32は、これらを貫通する連結ボルト36とこの連結ボルト36に先端にねじ込まれるナット37を介して固定されている。互いに平行に配置される連結フレーム33は、上面に太陽電池パネル2が固定される。図2に示すフレーム3は、1枚の太陽電池パネル2を、下面に配設される2本の連結フレーム33で所定の傾斜姿勢に支持している。太陽電池パネル2は、たとえば、連結フレーム33を貫通する固定ボルト38が下面のベースプレート22にねじ込まれて、連結フレーム33の定位置に固定される。
図に示すフレーム3は、上下に4段、左右に6列の太陽電池パネル2を固定するので、連結フレーム33を上下に8列に配置すると共に、左右方向においては、これらの連結フレーム33を複数の傾斜フレーム32で支持している。ただ、フレームは、上面に固定される太陽電池パネルの枚数によって、傾斜フレーム及び連結フレームの数や間隔、全長等を種々に変更することができる。
以上のフレーム3は、上面に固定される太陽電池パネル2の設置角度を、傾斜フレーム32の傾斜角αによって決定している。ここで、太陽電池パネル2の設置角度は、設置される場所の緯度に応じて特定される。それは、太陽の南中角度が、緯度と季節によって変化するからである。北半球における太陽の南中高度は、以下のようになる。
春分・秋分…………90度−北緯
夏至…………………90度−北緯+23.4度
冬至…………………90度−北緯−23.4度
また、太陽の高度は一日の間においても時間により変化し、正午近くで最も高くなる。一般に、年間の最大発電量が得られる最適な設置角度は知られている。したがって、フレーム3は、傾斜フレーム32の傾斜角αが、このような既知の最適角度となるように設計する。
以上のように、フレーム3は、少なくとも前後の下端が基礎1に固定されて支持されると共に、上面には所定の設置角度で多数の太陽電池パネル2が固定されて定位置に配置される。なお、本考案は、フレームの構造を以上の構造には特定しない。フレームは、少なくとも前後の下端が基礎に固定されて支持されると共に、上面には多数の太陽電池を所定の姿勢で定位置に配置できる他のすべての構造が使用できる。
図1ないし図3に示す太陽電池発電装置は、以下のようにして施工する
[基礎1の構築]
(1)図13の(a)に示すように、地面4に、基礎1を構築するための溝穴5を掘る。この溝穴5は、構築される基礎1の延長方向に沿って掘られる。図1ないし図3に示す太陽電池発電装置は、前後に2列の基礎1を備えるので、設置スペースの前後に位置して2列の溝穴5を設ける。
溝穴5の深さは、ここに埋設される側溝用ブロック10を地中に埋設する深さによって特定する。たとえば、高さを40cmとする側溝用ブロック10を配置して、側溝用ブロック10の下側半分である20cmを埋設する場合においては、溝穴5の深さを25cm〜30cmとする。さらに、側溝用ブロックをより深く地中に埋設する構造においては、さらに溝穴の深さを深くする。
溝穴5の横幅は、側溝用ブロック10の横幅よりもやや広くして、側溝用ブロック10を無理なく配置できる幅とする。
さらに、溝穴5の全長は、構築する基礎1の長さに応じて変更する。図3及び図5に示すように、基礎1を凸条に延びる形状に形成する場合は、複数の側溝用ブロック10を連結して埋設できる全長となるように溝穴5を掘る。また、図6に示すように、独立して配置されるブロック状の基礎1を構築する場合には、ひとつの側溝用ブロック10を埋設できる全長となるように溝穴5を掘る。
(2)図13の(b)〜(d)に示すように、溝穴5の底に沿って骨材16を敷設して骨材層15を設ける。骨材層15は、所定の大きさの石材である骨材16を、所定の厚さに敷設して形成される。骨材層15は、ここに配置される側溝用ブロック10の底面10Aと対向する領域全体、もしくは、底面10Aと対向する領域よりもやや広い領域にわたって敷設する。さらに、これらの工程において、以下のようにして、アンカー13を溝穴5内の仮止めして定位置に配置する。
図13の(b)で示すように、溝穴5の底面に沿って骨材16を所定の厚さに敷設した後、図13の(c)で示すように、敷設された骨材16の上面にアンカー13を配置する。アンカー13は、図9に示すように、下端に設けた支持部13Cが骨材16の上面に配置されると共に、支持部13Cの上面に網材18であるワイヤーメッシュが敷設される。さらに、図13の(d)で示すように、網材18であるワイヤーメッシュの上に骨材16が敷設されて、所定の厚さの骨材層15が形成される。この状態で、アンカー13は、支持部13Cが骨材層15に埋設されて、骨材層15の定位置に起立姿勢で固定される。
(3)図13の(e)に示すように、溝穴5の底に敷設された骨材層15の上に側溝用ブロック10を配置する。このとき、骨材層15に固定されたアンカー13の上部を底面10Aの貫通孔11に通過させて、連結プレート13Aを側溝用ブロック10の上方に突出させる。したがって、前述の(2)の工程において、アンカー13は、側溝用ブロック10の底面10Aに設けた貫通孔11と対向する位置に固定される。側溝用ブロック10は、図に示すように、底面10Aを骨材層15の上面に水平な姿勢で設置される。
(4)図9に示すように、側溝用ブロック10の開口された端面を閉塞ブロック17で閉塞する。
(5)図13の(f)に示すように、側溝用ブロック10の溝内に、セメントまたはモルタルからなるセメント充填材12を充填する。側溝用ブロック10に注入されるセメント充填材12は、側溝用ブロック10の底面10Aに設けた貫通孔11から外部に流出し、側溝用ブロック10の下面に敷設された骨材層15に浸透する。さらに、側溝用ブロック10に注入されるセメント充填材12は、側溝用ブロック10の側壁10Bに設けた貫通孔19からも外部に流出し、側溝用ブロック10の両側において、骨材層15に浸透すると共に、骨材層15の上方にも充填される。セメント充填材12は、図8と図9に示すように、側溝用ブロック10の上面まで注入される。この状態で、アンカー13は、連結プレート13Aをセメント充填材12の上面に突出させた状態で、セメント充填材12にインサートされる。
(6)その後、セメント充填材12を硬化させる。骨材層15に浸透したセメント充填材12は、図8と図9に示すように、多数の骨材16を連結する状態に硬化して、側溝用ブロック10内のセメント充填材12と連続するアンカーセメント部14が形成される。さらに、セメント充填材12にインサートされたアンカー13は、上端部の連結プレート13Aが硬化したセメント充填材12の上面から突出する状態で固定される。
(7)図13の(g)に示すように、溝穴5に配置された側溝用ブロック10の両側と閉塞プレート17の外側に土を入れて、図13の(h)に示すように、上面を地面と水平にする。以上のようにして側溝用ブロック10の下部が地中に埋設された基礎1が構築される。
[フレーム3の構築]
以上の工程で構築された基礎1に、以下のようにしてフレーム3を設置する。
(1)基礎1の上面に突出するアンカー13の連結プレート13Aに支柱31を固定する。フレーム3の前方部に設置された基礎1には低い第1の支柱31Aを固定し、フレーム3の後方部に設置された基礎1には高い第2の支柱31Bを固定する。
(2)前後に配置された第1の支柱31Aと第2の支柱31Bの上端に傾斜フレーム32を固定して、第1の支柱31Aの上端と第2の支柱31Bの上端を傾斜フレーム32で連結する。また、前後に配置された第1の支柱31Aと第2の支柱31Bの下端部を補強フレーム34で連結して補強する。
(3)傾斜フレーム32の上面に複数の連結フレーム33を固定する。複数の連結フレーム33は、互いに平行に配置されて、隣接する傾斜フレーム32同士を連結する。
以上のようにしてフレームが組み立てられる。
[太陽電池パネル2の固定]
傾斜フレーム32に固定された連結フレーム33の上面に太陽電池パネル2を固定する。多数の太陽電池パネル2は、縦横に隙間なく並べた状態で連結フレーム33の上面に固定される。この状態で、多数の太陽電池パネル2が所定の設置角度でフレーム3に固定されて太陽電池発電装置が完成する。
本考案は、多数の太陽電池パネルを地面に設置して、太陽光によって発電する太陽電池発電装置であって、とくに、大きな太陽電池パネルを強固に固定できる太陽電池発電装置として最適である。
1…基礎
2…太陽電池パネル
3…フレーム
4…地面
5…溝穴
10…側溝用ブロック 10A…底面
10B…側壁
11…貫通孔
12…セメント充填材
13…アンカー 13X…金属プレート
13A…連結プレート
13a…挿通孔
13B…埋設部
13b…折曲片
13C…支持部
14…アンカーセメント部
15…骨材層
16…骨材
17…閉塞ブロック
18…網材
19…貫通孔
20…太陽電池セル
21…パネル本体
22…ベースプレート
23…外枠
24…強化ガラス
25…フィルム
26…貫通穴
28…配線
29…配管
31…支柱 31A…第1の支柱
31B…第2の支柱
32…傾斜フレーム
33…連結フレーム
34…補強フレーム
36…連結ボルト
37…ナット
38…固定ボルト
39…補強アーム

Claims (9)

  1. 太陽電池パネル(2)と、この太陽電池パネル(2)を地面(4)に設置する基礎(1)と、前記太陽電池パネル(2)を前記基礎(1)に連結してなるフレーム(3)とを備える太陽電池発電装置であって、
    前記基礎(1)が、地面(4)に設置してなるコンクリート製であって上方を開口する溝型とする側溝用ブロック(10)と、この側溝用ブロック(10)の内部に充填してなるコンクリート又はモルタルからなるセメント充填材(12)と、このセメント充填材(12)に埋設してなるアンカー(13)とを備え、
    前記側溝用ブロック(10)は、底面(10A)に貫通孔(11)を有し、内部に充填してなるセメント充填材(12)が貫通孔(11)から外部に漏れて、前記側溝用ブロック(10)の外部にアンカーセメント部(14)を設けて、このアンカーセメント部(14)と前記側溝用ブロック(10)内のセメント充填材(12)とが互いに連続され、
    前記基礎(1)のアンカー(13)に、前記フレーム(3)が固定されて、フレーム(3)を介して前記太陽電池パネル(2)を基礎(1)に固定してなる太陽電池発電装置。
  2. 前記側溝用ブロック(10)の下に骨材(16)を敷設してなる骨材層(15)を設けており、この骨材層(15)の隙間に前記セメント充填材(12)を侵入させて前記アンカーセメント部(14)を設けてなる請求項1に記載される太陽電池発電装置。
  3. 前記アンカー(13)が、前記側溝用ブロック(10)の底面(10A)の貫通孔(11)を貫通して、前記骨材層(15)に連結されてなる請求項2に記載される太陽電池発電装置。
  4. 前記アンカー(13)が金属プレート(13X)で、下端部を折曲して支持部(13C)を設けると共に、該支持部(13C)を介して前記アンカー(13)を所定の姿勢で前記側溝用ブロック(10)の定位置に配置してなる請求項1ないし3のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
  5. 前記アンカー(13)が、セメント充填材(12)から上面に突出する連結プレート(13A)を有し、この連結プレート(13A)に前記フレーム(3)を連結してなる請求項1ないし4のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
  6. 前記側溝用ブロック(10)が、一部ないし全体を地中に埋設してなる請求項1ないし5のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
  7. 前記側溝用ブロック(10)が、底面(10A)の両側に側壁(10B)を有すると共に、該側壁(10B)に貫通孔(19)を備えており、内部に充填してなるセメント充填材(12)が前記貫通孔(19)から外部に漏れて、前記側溝用ブロック(10)の両側にアンカーセメント部(14)を設けてなる請求項1ないし6のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
  8. 前記太陽電池パネル(2)に接続してなる配線(28)を、前記側溝用ブロック(10)内に配置してなる請求項1ないし7のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
  9. 太陽電池パネル(2)のトータル定格出力が、10KW以上である請求項1ないし8のいずれかに記載される太陽電池発電装置。
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WO2015156269A1 (ja) * 2014-04-09 2015-10-15 山陽ロード工業株式会社 太陽光パネルの設置架台及び太陽光パネルの設置方法
KR102047040B1 (ko) * 2019-03-21 2019-12-02 주식회사 이스온 태양광 발전 모듈 지지장치 및 태양광 발전 모듈 지지장치의 시공방법

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