JP3181401U - プローブ組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温試験に使用されるプローブカードにおいて、プローブの針先の位置合わせおよび調整を容易に行えことによりプローブ組み立て時間を短縮し、かつプローブの欠損時のプローブ交換が容易なプローブカードを提供する。
【解決手段】プローブ組立体は、本体部でありフレーム枠11と基板12を含む本体部10と、該基板に配置された複数のプローブユニット30でありプローブ取付体31に複数のブレード針が装着された複数のプローブユニットとで構成される。また、該プローブユニットは前記基板に設けられた貫通穴33を貫通して前記基板に配置され、該ブレード針は、ブレード板41と該ブレード板の下端面に固着されたニードル針42を含む。
【選択図】図3
【解決手段】プローブ組立体は、本体部でありフレーム枠11と基板12を含む本体部10と、該基板に配置された複数のプローブユニット30でありプローブ取付体31に複数のブレード針が装着された複数のプローブユニットとで構成される。また、該プローブユニットは前記基板に設けられた貫通穴33を貫通して前記基板に配置され、該ブレード針は、ブレード板41と該ブレード板の下端面に固着されたニードル針42を含む。
【選択図】図3
Description
本考案は、半導体基板上に作られた電気回路の電気的特性試験を行う際に使用されるプローブカードに関する。
半導体製造工程で、シリコン基板上に電気回路を施された半導体ウエーハは、ウエーハを個々のチップに切り分けする前に様々な検査が行われる。それらの検査の中でウエーハ上の電気回路を高温で評価する経時的絶縁膜破壊試験(TDDB試験)が知られており、またそれらの試験に使用されるプローブカードが提案されている。特許文献1には、TDDB試験に使用されるプローブカードの改良技術が開示されている。
従来は、複数のプローブを、基板を貫通する貫通穴に直接接着剤により固着していたものを、基板を貫通する金属製のパイプを介してプローブを取り付けることにより、高温試験時におけるプローブの基板からの脱落を防止し、また欠損したプローブの交換を容易にするプローブカードが提案されている。
従来は、複数のプローブを、基板を貫通する貫通穴に直接接着剤により固着していたものを、基板を貫通する金属製のパイプを介してプローブを取り付けることにより、高温試験時におけるプローブの基板からの脱落を防止し、また欠損したプローブの交換を容易にするプローブカードが提案されている。
しかるに特許文献1に開示されたような従来のプローブカードでは、1枚の絶縁基板にパイプを通したプローブを1本づつ接着剤で装着しているため、プローブカードの組み立て時に各プローブの針先を被試験体である電気回路の電極に位置合わせすることが容易ではない。高温試験用のプローブカードでは、設定した試験温度において各プローブの針先位置が電気回路の電極位置に合わなければならない。そこで一般的にプローブの位置合わせは、プローブカードの各部材、特に複数のプローブを装着する基板の材料と被検査体である電気回路基板の材料の熱膨張係数から試験温度でのプローブ位置を計算して製作した位置合せ冶具を用いて組み立てを行っている。
そのようにして組み立てたプローブカードの針先位置は、プローブカードを実際の試験温度にした時に若干の誤差を生じることを拒めない。そこで、その誤差を最終的には作業者の手で修正する作業が発生する。従来の絶縁性の基板に1本づつプローブを接着剤で固着しただけのプローブカードの針先修正は、作業者がニードル針をピンセット等の冶工具を用いて調整することにより行われていた。そのため、実際の試験温度で全てのプローブの針先位置を正確に合せるのに長時間を要していた。
また、長時間に及ぶ高温試験中に試験温度を変えて検査を行うような場合、温度の変化によるプローブカードの部材および被検査体の伸縮により被検査体の電極とプローブの位置がずれてプローブの針先が電極を外れる懼れがあるが、特許文献1に開示されたようなカンチレバータイプのニードル針では、アーム部が短くて被検査体およびプローブカードの各部材の伸縮による相対的な位置の変位をアームの撓みで吸収しきれない。そのために、試験温度毎にそれに対応する複数のプローブカードを用意しなければならなかった。
本考案は、高温試験に使用されるプローブカードにおいて、プローブの針先位置修正を容易に行えることによりプローブカードの組み立て時間を短縮し、かつプローブの欠損時のプローブ交換が容易なプローブカードを提供することにある。さらに、高温試験の途中で試験温度を変化させるような評価試験の場合に、プローブの針先が各部材の熱膨張の違いによりプローブの針先が電極から外れることを防止するプローブカードを提供することにある。
本考案に関わるプローブ組立体は、本体部でありフレーム枠と基板を含む本体部と、該基板に配置された複数のプローブユニットでありプローブ取付体に複数のブレード針が装着された複数のプローブユニットとで構成され、該プローブユニットは前記基板に設けられた貫通穴を貫通して前記基板に配置され、該ブレード針は、ブレード板と該ブレード板の下端面に固着されたニードル針を含む。
あらかじめ作製した複数のブレード針を装着した複数のプローブユニットを、基板に配置する構造としたことで、プローブユニット単位で被検査体の電極への位置合わせを行うことが出来るので、試験温度での針位置調整が容易になる。
前記ニードル針は、アーム部であり後端部において折れ曲がることにより高さ方向に間隔をあけた第1のアームと第2のアームをもつアーム部を含み、該第1のアームの基端部分において前記ブレード板の下端面に固着され、該第2のアームの先端部に針先を有している。
ニードル針は、アーム部が折れ曲がることにより2つのアームをもつことから、各部材の熱膨張率の違いに起因する平面方向への変位、および基板の垂れ下がりによる上下方向への変位にも柔軟に対応して、針先を電極に接触して試験の最中に針先が電極を外れることはない。
前記ブレード針は、前記プローブ取付体に設けられたスリットに前記ブレード板が嵌め込まれて固着されることによりプローブ針取付体に装着されている。それによりブレード針の位置合わせが容易になり、またプローブの欠損時のプローブ交換が容易になる。
本考案のプローブ組立体は上記の構成からなるので、プローブの針先の位置合わせおよび調整を容易に行えることによりプローブ組み立て時間を短縮することができ、かつプローブの欠損時のプローブ交換が容易になる。また、高温試験の途中でプローブの針先が電極から外れることを防止し、長時間の試験中にプローブ針先と被検査体の電極とは安定した接触を保つことができる。
以下、図を持って参照するに、本考案のプローブ組立体1は、本体部10と複数のプローブユニット30で構成される。本体部10はプローブ組立体1の筐体であるフレーム枠11と、該フレーム枠11の下面にネジ部材により固定された基板12を含む。
フレーム枠11は、板状の枠体11aと該枠体11aの対向する2辺に設けられたフランジ部11bで構成されている。フランジ部11bには、プローブ組立体1が試験装置に取り付けられる時、被検査体との相対的な位置決めを行うための位置決め手段である位置決め穴11cが複数個(図では2箇所)設けられている。位置決め穴11cが、試験装置に設けられた対応する位置決めピンに勘合することにより、プローブ組立体1は試験装置において位置決めされ、被検査体の電極とプローブの針先とを位置決めすることが出来る。
基板12は、金属の板材で製作され、フレーム枠11の枠体11aの開口を塞ぐようにその下端面に複数のネジ部材により固定されている。基板12には、複数のプローブユニット30を取り付けるための複数の貫通穴15と、各プローブユニット30を固定するためのネジ穴16が設けられている。
複数の貫通穴15は、被検査体の電極群に対応した位置に設けられている。一般的に被検査体がシリコンウエーハ上に作られた半導体デバイスの場合、電極群はチップ単位で構成するが、それに限定されるものではなく複数のチップを1つの電極郡として対応した貫通穴を設けても良く、チップ列ごとに長い貫通穴としても良い。
本体部10のフレーム枠11と基板は、本実施例では矩形であるが、それに限定されるものではなく、円形であっても良く、多角形でも良い。また、フレーム枠11は、枠体11aとフランジ部11bが一体とされているが、枠体11aとフランジ部11bを別々に作製しても良く、フレーム枠11と基板12を一体として作製しても良い。
本体部10において少なくともフレーム枠11と基板12の材質は金属材料であることが望ましく、さらには、被検査体の熱膨張係数とより近い材質が望ましい。例えば被検査体がシリコンウエーハの場合に、株式会社榎本鋳工所が販売する鋳造合金(商品名:ノビナイト)を使用することが出来る。しかし、フレーム枠11を金属材料、基板12をセラミック材料、あるいはフレーム枠11、基板12ともにセラミック材料を使用しても良く、必要な強度と熱膨張係数を満たせば他の材料でも良い。
複数のプローブユニット30は、図5に示すようにセラミック等の絶縁材料で作られたプローブ取付体31と、該プローブ取付体31に装着された複数のブレード針40(図では4個)で構成される。プローブ取付体31は矩形の筒形状であり、貫通穴33が上下方向に貫通した筒体部31aとその外周の対向する2辺に設けられた座部31bを含む。該座部31bには、基板12の貫通穴15外側に設けられたネジ穴16に対応する位置に貫通穴35が設けられている。プローブユニット30の少なくとも座部31bより下部分は、基板12に設けられた貫通穴15を貫通するために、その外形寸方は貫通穴15の寸法より少し小さな寸法を持つ。
図4、図5に示す通り、プローブ取付体31の上面には、貫通穴33の4角から放射状に延びるスリット34が設けられており、該スリット34にはブレード針40のブレード板41が嵌め込まれて接着剤等により固着される。スリット34は、少なくとも上側と貫通穴33側に開放しており、ブレード板41の厚さ寸法より少し大きい幅寸法である。スリット34の深さは、ブレード針40が安定して固定できる深さであれば良く、上下方向に貫通したスリットであっても良い。
プローブ取付体31は、矩形に限定されるものではなく図8に示すプローブユニット60ような正方形であっても良く、または図9に示すプローブユニット70ような円形であっても良く、六角形、八角形などの多角形であっても良い。どのような形状であっても、基板12の貫通穴15は、プローブ取付体31の形状に合せて設けられる。
ブレード針40は、図6に示すように板状のセラミック板41aの両面に電気配線41bを施した配線基板であるブレード板41と、ブレード板41の下端面に固着されたニードル針42を含む。ブレード板41は、逆L字形の外形を有し、上端面前部が傾斜面とされ、下端面後部に段差部47を有する。各ブレード針40は、該段差部47部分において、プローブ取付板31に設けられたスリット34に嵌め合わされ針先位置を調整された後に接着剤等により固着される。
ブレード板41の電気配線41bは、セラミック板41aの両面に下端辺から前端辺を立ち上がり上端辺までの周辺部に施されている。電気配線41bは、公知のめっき技術等の配線基板製造技術で製造される。
ニードル針42は、タングステン、レニウムタングステン、ベリリウム銅等の導電性の金属細線を材料とするカンチレバータイプのプローブ針である。しかし、ニードル針42を、型抜き、エッチング技術、または電鋳技術等で作製しても良い。
ニードル針42は、針先45からアーム部43が延びてその後端部においてUの字に上前方に折れ曲がり、2つのアーム(第1のアーム43a、第2のアーム43b)が高さ方向に間隔をあけた形状とされる。二−ドル針42はアーム部43の上側に位置する第1のアーム43aの基端部側においてブレード板41の下端面に第1のアーム43aと第2のアーム43bがブレード板41と同一垂直面上となるようにロー付け等の高温対応の導電性接着材で固着され、それによりニードル針42とブレード板41の電気配線41bは電気的に接続される。針先45は、第2のアーム43bの前端部からブレード板41と反対方向(下方向)に折れ曲がり突出している。
第1のアーム43aと、第2のアーム43bは本実施例ではその間隔を平行にしているが、平行に限定されるものではなく、第2のアーム43bの先端部側(針先側)が基端部側より低くなる傾斜角を持っても良い。また、本実施例では、2本のアームは同じ垂直面上に平行に間隔をあけているが、平面方向に角度を持っていても良い。
ブレード板41に固着されたニードル針42の後端部(折り曲げ部)は、ブレード板41の後端面とほぼ同じ位置であり、前端部はブレード板41の前端面より少し前に突出している。そのことにより、ブレード針40は容易にプローブ取付体31の貫通穴33を通して取り付けることができる。またニードル針42のアーム部43を第1のアーム43aと第2のアーム43bに折り曲げてあるから、アーム部が一つである通常のカンチレバータイプのプローブよりも狭い面積でプローブの取り付けが容易になる。
各ブレード板41の上端辺には、配線46(図3、図5参照)が半田等の導電性接着材で接続されている。配線46は、高温対応の絶縁被覆を施した電線であり、外部のテスターに接続具等により接続されている。これにより、テスターからの入力信号は、配線46、配線41b、ニードル針42、被検査体50の電極51を介して被検査体50の電気回路に入力され、電気回路からの出力信号はテスターへ出力される。
上記のようなプローブユニット30は、プローブ組立体1の組み立てに際して事前に組み立てが行われる。図5では4本のブレード針40が、ニードル針42の針先45を被検査体50の電極51に合せてプローブ取付体31のスリット34に固定されている。一つのプローブユニット30に設けられるブレード針40の数は、設定した電極郡に対応する数とされ、電極群の設定は、被検査体のチップ、および電極配置を考慮して決めればよい。
事前に複数のブレード針40の針先45を被検査体50の電極51に位置合わせして組み立てられた複数のプローブユニット30は、基板12の複数の貫通穴15に差し込まれ、ネジ部材が貫通穴35を通してネジ穴16に螺合されることにより固定され配置される。作業者は、プローブ取付体31の貫通穴33を通して針先45を確認することが出来る。配置されたプローブユニット30のニードル針42は少なくとその針先45を基板12の下面より突出している。
基板12の貫通穴15を貫通するプローブ取付体31の筒体部31a部分の外形寸法は、貫通穴15の寸法より少し小さな寸法を持ち、各プローブユニット30はネジ部材により基板12に固定されていることから、組み立て時におけるプローブの位置合わせが容易であり、また実際の試験温度での位置調整が容易になる。さらに、プローブの破損時にはプローブユニット30単位での交換を行えることから、プローブの交換が容易になる。
長時間の試験中、その試験温度が変更されるような場合、プローブ組立体1の各部材、および被検査体50が温度変化により伸縮して、ニードル針42の後端部であるブレード板41への取り付け箇所が電極51に対して相対的に変位しても、本考案に関わるプローブ組立体1のブレード針40は、2つのアームを持つカンチレバータイプであるため、かつその2つのアームが高さ方向に間隔をあけて設けられていることから、図7に示すように被検査体50の電極51とブレード板41との相対的変位を容易に吸収して、針先42は電極51から外れることを防止される。また、プローブユニット30を配置した底板12が温度変化により膨張して上下方向に撓む現象にも柔軟に対応することが出来る。
1 プローブ組立体
10 本体部
11 フレーム枠
11a 枠体
11b フランジ部
11c 位置決め穴
12 基板
15 貫通穴
16 ネジ穴
30 プローブユニット
31 プローブ取付体
31a 筒体部
31b 座部
33 貫通穴
34 スリット
35 貫通穴
40 ブレード針
41 ブレード板
41a セラミック板
41b 電気配線
42 ニードル針
43 アーム部
43a 第1のアーム
43b 第2のアーム
45 針先
46 配線
47 段差部
50 被検査体
51 電極
60 プローブユニット
70 プローブユニット
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11a 枠体
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43b 第2のアーム
45 針先
46 配線
47 段差部
50 被検査体
51 電極
60 プローブユニット
70 プローブユニット
Claims (3)
- 本体部でありフレーム枠と基板を含む本体部と、該基板に配置された複数のプローブユニットでありプローブ取付体に複数のブレード針が装着された複数のプローブユニットとで構成され、該プローブユニットは前記基板に設けられた貫通穴を貫通して前記基板に配置され、該ブレード針は、ブレード板と該ブレード板の下端面に固着されたニードル針を含むプローブ組立体。
- 前記ニードル針は、アーム部であり後端部において折れ曲がることにより高さ方向に間隔をあけた第1のアームと第2のアームをもつアーム部を含み、該第1のアームの基端部分において前記ブレード板の下端面に固着され、該第2のアームの先端部に針先を有している請求項1に記載のプローブ組立体。
- 前記ブレード針は、前記プローブ取付体に設けられたスリットに前記ブレード板が嵌め込まれてられて固着されることによりプローブ取付体に装着されている請求項2に記載のプローブ組立体。
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2012
- 2012-10-29 JP JP2012006932U patent/JP3181401U/ja not_active Expired - Fee Related
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