JP3181244B2 - ベーン式流体モータ - Google Patents

ベーン式流体モータ

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JP3181244B2
JP3181244B2 JP18338197A JP18338197A JP3181244B2 JP 3181244 B2 JP3181244 B2 JP 3181244B2 JP 18338197 A JP18338197 A JP 18338197A JP 18338197 A JP18338197 A JP 18338197A JP 3181244 B2 JP3181244 B2 JP 3181244B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電プラント
や原子力発電プラント等に使用されている配管類の検査
・補修装置の動力源として利用可能な小型のベーン式流
体モータに関する。
【0002】
【従来の技術】図6に従来のベーン式流体モータの分解
状態、図7にこの従来のベーン式流体モータの断面を示
す。
【0003】従来のベーン式流体モータは、図6及び図
7に示すように、ケーシング101と、このケーシング101
に回転可能に支持された回転軸102と、この回転軸102の
外周部に固結されたロータ103と、このロータ103の外周
に放射状に形成された4つの溝104内に径方向に沿って
摺動自在な複数のベーン105と、このベーン105をロータ
103から外方に押し出すコイルばね106とから構成されて
おり、ケーシング101にはこのケーシング101内に作動流
体を給排する給入ポート107及び排出ポート108が設けら
れている。
【0004】即ち、円筒形状をなすケーシング101は軸
方向に3分割されており、第1ケーシング101aと第2ケ
ーシング101bと第3ケーシング101cからなり、3本の固
定用ボルト109によって締結されている。そして、この
ケーシング101内には、回転軸102の軸方向各端部がベア
リング110a,110bを介して偏心させて支持され、ベアリ
ング110a,110bは固定ねじ111及びスプリングワッシャ1
12によって固定されている。
【0005】このようにロータ103の外周面とケーシン
グ101の内周面及び端面と複数のベーン105とにより、所
定の体積を持った4つの気室113a〜113dが各ベーン105
と同数だけ、ロータ103とケーシング101との間に形成さ
れ、ロータ103の回転によってこの複数の気室113a〜113
dの体積が変化するようになっている。
【0006】従って、加圧された作動流体が給入ポート
107に供給されると、気室113dの空間内に導入され、こ
の気室113dに導入された作動流体の圧力が2枚のベーン
105に作用するが、給入ポート107付近では両者のベーン
105の突き出し量が異なることから、突き出し量の多い
ベーン105(図7にて上側のベーン105)が突き出し量の
少ないベーン105に比べて大きな力を受けることとな
る。そのため、この受ける力の差が回転力となり、ロー
タ103は図7にて示す矢印方向に回転し、ロータ103と同
心に固結された回転軸102が回転し、この回転軸102の回
転力を出力とすることでモータとして機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のベーン式流体モータにあっては、給入ポート107から
各気室113a〜113dに作動流体が導入されると、導入され
た気室113a〜113dの圧力が上昇してベーン105に作用
し、ロータ103及び回転軸102が回転することができる。
即ち、作動流体の圧力エネルギーが回転力エネルギーに
変換される機構となっている。ところが、作動流体のも
つエネルギーの多くは、圧力エネルギーと運動エネルギ
ーであるが、この従来のベーン式流体モータでは、作動
流体のもつ運動エネルギーを有効的に利用されておら
ず、エネルギー効率が良くないという問題があった。
【0008】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、出力効率の向上を図ったベーン式流体モータを
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明のベーン式流体モータは、ケーシン
の偏心位置に回転可能に支持された回転軸と、該回転
軸と同軸に連結されたロータと、該ロータの外周に軸方
向に沿って放射状に設けられた溝内に径方向に沿って摺
動自在な複数のベーンと、前記ケーシングに設けられた
作動流体用の給入ポート及び排出ポートとを具えたベー
ン式流体モータにおいて、前記給入ポートが流体を前記
ロータの回転方向に流入させるように設けられると共
に、該ロータに、流入した流体の運動エネルギを回転力
に変換する凹部が設けられたことを特徴とするものであ
る。
【0010】また、請求項2の発明のベーン式流体モー
タにおいて、前記ケーシングは筒形状をなし、前記給入
ポートは該ケーシングの軸方向に沿って形成されて内周
面に開口して設けられたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3の発明のベーン式流体モー
タにおいて、前記複数のベーンは前記ロータの各溝内に
対して自由に移動自在であることを特徴とするものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1に本発明の第1実施形態に係るベーン
式流体モータの分解状態、図2に本実施形態のベーン式
流体モータのロータ部分の分解状態、図3にベーン式流
体モータの断面を示す。
【0014】本実施形態のベーン式流体モータは、図1
乃至図3に示すように、ケーシング11と、このケーシ
ング11に回転可能に支持された回転軸12と、この回
転軸12の外周部に固結されたロータ13と、このロー
タ13の外周に放射状に形成された4つの溝14a,1
4b,14c,14d内に径方向に沿ってそれぞれ摺動
自在な複数のベーン15a,15b,15c,15d
と、このベーン15a,15b,15c,15dをロー
タ13から外方に押し出すコイルばね16a,16b,
16c,16dとから構成されており、ケーシング11
にはこのケーシング11内に作動流体を給排する給入ポ
ート17及び排出ポート18が設けられている。
【0015】即ち、円筒形状をなすケーシング11は軸
方向に3分割されており、第1ケーシング11aと第2
ケーシング11bと第3ケーシング11cからなり、3
本の固定用ボルト19によって一体に締結されている。
そして、このケーシング11内には回転軸12に固結さ
れたロータ13が収容されており、回転軸12の一端部
が第1ケーシング11aの偏心位置にベアリング20に
て支持され、このベアリング20は固定ねじ21によっ
て固定されている。また、回転軸12の他端部は第2、
3ケーシング11b,11cにベアリング22にて支持
され、且つ、プリロード用のスプリングワッシャ23が
介装されることで、ロータ13の端面とケーシング11
の端面とのクリアランスを調整できるようになってい
る。このように回転軸12がケーシング11に回転自在
に支持されることで、回転軸12に固結されたロータ1
3はこのケーシング11にて自由に回転できるようにな
っている。
【0016】一方、前述したように、このロータ13の
外周面には軸方向に沿って4つの溝14a,14b,1
4c,14dが形成されており、この各溝14a,14
b,14c,14dは周方向等間隔位置にロータ13の
回転中心から放射線状上に形成されている。そして、こ
の各溝14a,14b,14c,14d内にはロータ1
3の径方向に沿って摺動自在なベーン15a,15b,
15c,15dが装着されると共に、この各ベーン15
a,15b,15c,15dはロータ13内に装着され
たコイルばね16a,16b,16c,16dによって
ロータ13から外方へ押し出す方向に付勢されている。
【0017】従って、このロータ13がケーシング11
内に収容された状態で、各ベーン15a,15b,15
c,15dはコイルばね16a,16b,16c,16
dによって外方に押し出し付勢され、先端部がケーシン
グ11の内周面に当接している。そして、この状態で
は、ロータ13の外周面とケーシング11の内周面及び
端面と4つのベーン15a,15b,15c,15dと
により、所定の体積を持った4つの気室A,B,C,D
が各ベーン15a,15b,15c,15dと同数だ
け、ロータ13とケーシング11との間に形成され、ロ
ータ13の回転によってこの各気室A,B,C,Dの体
積が変化することとなる。
【0018】また、このロータ13の外周面には各ベー
ン15a,15b,15c,15dの間に位置して凹
24a,24b,24c,24dがそれぞれ形成されて
いる。一方、前述した給入ポート17は、第1ケーシン
グ11aに軸方向に沿って形成された給入路17aと、
この給入路17aに連通してケーシング11内の各気室
A,B,C,Dにいずれかに開口する複数の給入開口1
7bと、第2、3ケーシング11b,11cに給入路1
7aに連通するように形成された給入孔17c,17d
とから構成されている。また、排出ポート18は、第1
ケーシング11aに軸方向に沿って給入路17aと平行
に形成された排出路18aと、この排出路18aに連通
してケーシング11内の各気室A,B,C,Dにいずれ
かに開口する複数の排出開口18bと、第2、3ケーシ
ング11b,11cに排出路18aに連通するように形
成された排出孔18c,18dとから構成されている。
【0019】従って、第2、第3ケーシング11b,1
1cの給入孔17c,17dから給入した作動流体は、
第1ケーシング11aの給入路17aを通って各給入開
口17bから気室A,B,C,Dにいずれかに流動し、
この作動流体によってベーン15a,15b,15c,
15dのいずれかが回転力を受け、ロータ13及び回転
軸12を回転させることで、ベーン式モータを機能させ
ることができる。
【0020】ここで、上述した本実施形態のベーン式流
体モータを作動について説明する。
【0021】図1に示すように、作動流体が第2、第3
ケーシング11b,11cの給入孔17c,17dから
第1ケーシング11aの給入路17aに供給され、この
給入路17aを通って各給入開口17bからケーシング
11に流入する。このとき、作動流体は、図3に示すよ
うに、給入開口17bから気室Cに流入し、この気室C
に作用する作動流体の運動エネルギー及び圧力エネルギ
ーによってロータ13及び回転軸12が回転する。即
ち、気室Cに流入した作動流体はロータ13の凹部24
cに衝突してベーン15d側に流れるのでベーン15d
が回転力を受けるのに加え、この気室Cに作動流体が流
入することで圧力が上昇して受圧面積の大きいベーン1
5d側が回転力を受けることとなり、ロータ13はこの
2種類のエネルギーが変換された回転力によって回転軸
12と共に回転する。
【0022】そして、このように気室Cに流入した作動
流体によってロータ13が回転すると、次に、気室Bに
作動流体が流動してベーン15cが回転力を受け、更
に、気室A,Dと順に作動流体が流動し、ロータ13及
び回転軸12が連続して回転する。一方、各気室A,
B,C,Dが所定角度回転して排出開口18bに連通す
ると共に体積が急激に減少すると、各気室A,B,C,
D内の作動流体がこの排出開口18bから排出路18a
を通って第2、3ケーシング11b,11cの排出孔1
8c,18dから排出される。
【0023】このように本実施形態のベーン式流体モー
タにあっては、ケーシング11内に回転軸12と共に回
転自在に支持されたロータ13に、径方向に沿って移動
自在なベーン15a,15b,15c,15dを設ける
と共に、凹部24a,24b,24c,24dを形成し
たことで、給入ポート17から各気室A,B,C,Dに
流入した作動流体はこの凹部24cに衝突してベーン1
5a,15b,15c,15dに作用し、ロータ13及
びベーン15a,15b,15c,15dは運動エネル
ギー及び圧力エネルギーによって回転軸12と共に回転
することとなる。従って、流体のもつエネルギーを効率
よく回転力に変換してモータの出力効率が向上する。一
方、ロータ13の回転時、各気室A,B,C,D内の作
動流体は体積が急激に減少して高圧となったままで排出
ポート18から排出されるが、ロータ13に凹部24
a,24b,24c,24dがあるために最小体積が大
きくなるので、この排出工程で、作動流体の圧縮率が減
少して背圧が下がることとなり、出力損失を抑制してモ
ータの出力効率が向上する。
【0024】この結果、例えば、直径30mm、長さ1
00mmと小型で、出力500W(給気圧6kgf/c
2 )と出力の大きなエアモータを実現でき、内径10
0mm程度の配管内での機械加工に適用できる。
【0025】図4に本発明の第2実施形態に係るベーン
式流体モータの断面を示す。なお、前述した実施形態で
説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号
を付して重複する説明は省略する。
【0026】本実施形態のベーン式流体モータは、図4
に示すように、ケーシング11内に回転軸12が回転自
在に支持され、この回転軸12にロータ31が固結され
ており、このロータ31の外周に形成された4つの溝3
2a,32b,32c,32d内にはベーン33a,3
3b,33c,33dが径方向に沿ってそれぞれ摺動自
在に装着されると共に、このベーン33a,33b,3
3c,33dは図示しないコイルばねによって外方に押
し出し付勢されている。また、このロータ31の外周面
には各ベーン33a,33b,33c,33dの間に位
置して凹部34を形成することで羽根35a,35b,
35c,35dがそれぞれ形成されている。
【0027】そして、ケーシング11にはこのケーシン
グ11の各気室A,B,C,Dに作動流体を給排する給
入ポート17及び排出ポート18が設けられている。
【0028】従って、作動流体が給入ポート17からケ
ーシング11内に供給されると、この作動流体が、ま
ず、気室Cに流入し、運動エネルギー及び圧力エネルギ
ーによってロータ31及び回転軸12が回転する。即
ち、気室Cに流入した作動流体はロータ31の凹部34
からベーン33dや羽根35cに衝突してこのベーン3
3d側に流れるのでベーン33dが回転力を受けるのに
加え、この気室Cに作動流体が流入することで圧力が上
昇して受圧面積の大きいベーン33d側が回転力を受け
ることとなり、ロータ31はこの2種類のエネルギーが
変換された回転力によって回転軸12と共に回転する。
そして、ロータ31が回転すると、作動流体は気室B,
A,Dと順に流入し、ロータ13及び回転軸12は連続
して回転する。一方、各気室A,B,C,Dが所定角度
回転して排出ポート18に連通すると共に体積が急激に
減少すると、各気室A,B,C,D内の作動流体がこの
排出ポート18から排出される。
【0029】このように本実施形態のベーン式流体モー
タにあっては、ロータ31に径方向に沿って移動自在な
ベーン33a,33b,33c,33dを設けると共
に、複数の凹部34によって羽根35a,35b,35
c,35dを形成したことで、給入ポート17から各気
室A,B,C,Dに流入した作動流体はこの凹部34及
び羽根35a,35b,35c,35dに作用し、ロー
タ31及びベーン33a,33b,33c,33dは運
動エネルギー及び圧力エネルギーによって回転軸12と
共に回転することとなる。従って、流体のもつエネルギ
ーを効率よく回転力に変換してモータの出力効率が向上
する。一方、ロータ31の回転時、各気室A,B,C,
D内の作動流体は体積が急激に減少して高圧となったま
まで排出ポート18から排出されるが、この最小体積が
大きいので、この排出工程で、作動流体の圧縮率が減少
して背圧が下がることとなり、出力損失を抑制してモー
タの出力効率が向上する。
【0030】図5に本発明の第3実施形態に係るベーン
式流体モータのロータ部分の分解状態を示す。なお、前
述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部
材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0031】本実施形態のベーン式流体モータは、図5
に示すように、ケーシング11内に回転軸12が回転自
在に支持され、この回転軸12にロータ41が固結され
ており、このロータ41の外周に形成された4つの溝4
2a,42b,42c,42d内にはベーン43a,4
3b,43c,43dが径方向に沿ってそれぞれ摺動自
在に装着されており、且つ、このベーン43a,43
b,43c,43dの間に凹部44がそれぞれ形成され
ている。本実施形態のロータ41にあっては、前述の各
実施形態のように、ベーン43a,43b,43c,4
3dはコイルばねによって付勢支持されていない。
【0032】従って、作動流体が図示しない給入ポート
からケーシング内に供給されると、この作動流体の運動
エネルギー及び圧力エネルギーが回転力に変換されてロ
ータ41及び回転軸12が回転する。このとき、各ベー
ン43a,43b,43c,43dはコイルばねによっ
て付勢支持されていないので、各ベーン43a,43
b,43c,43dの先端がケーシングの内周面に当接
しているとは限らず、各気室は完全な密閉空間とはなっ
ていない。ところが、気室に流入した作動流体はロータ
41の凹部44に衝突してベーン43a,43b,43
c,43d側に流れるので、このベーン43a,43
b,43c,43dは回転力を受け、低速ではあるが回
転を開始する。すると、ロータ41の回転によってベー
ン43a,43b,43c,43dには遠心力が作用
し、先端がケーシングの内周面に当接して気室は密閉空
間となる。そのため、気室に作動流体が流入すると圧力
が上昇してベーン43a,43b,43c,43dが回
転力を受けることとなり、ロータ41は運動エネルギー
及び圧力エネルギーが変換された回転力によって回転軸
12と共に回転する。
【0033】このように本実施形態のベーン式流体モー
タにあっては、上述した第1実施形態の作用効果に加え
て、ベーン43a,43b,43c,43dをケーシン
グの内周面に当接させるコイルばねが不要であるので、
部品点数が減少すると共に組付工数も低減し、また、ベ
ーン43a,43b,43c,43dの先端がケーシン
グの内周面に常時当接しておらず、摩擦抵抗によるロー
タ41の回転損失を低減できると共にベーン43a,4
3b,43c,43dの摩耗量を減少でき、製作コスト
の低減、高効率化、長寿命化を図れる。
【0034】なお、本発明のベーン式流体モータは、ロ
ータやベーンなどの形状、寸法が上述した各実施形態に
限定されるものではなく、使用状況に合わせて適宜変更
しても良いものである。
【0035】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明のベーン式流体モータによれば、
ケーシングの偏心位置に回転可能に支持された回転軸に
ロータを連結し、このロータの外周に軸方向に沿って放
射状に設けられた溝内に径方向に沿って摺動自在な複数
のベーンを設け、ケーシングに作動流体用の給入ポート
及び排出ポートを設けて構成し、給入ポートを流体がロ
ータの回転方向に流入するように設けると共に、このロ
ータに、流入した流体の運動エネルギを回転力に変換す
る凹部を設けたので、流体のもつ運動エネルギーと圧力
エネルギーを効率よく回転力に変換して回転軸を回転す
ることができ、モータの出力効率の向上を図ることがで
きる。
【0036】また、請求項2の発明のベーン式流体モー
タによれば、ケーシングを筒形状とし、給入ポートをケ
ーシングの軸方向に沿って形成して内周面に開口して設
けたので、給入ポートからの流体を効率的にロータの回
転方向に導くことができ、流体のもつ運動エネルギーと
圧力エネルギーを効率よく回転力に変換して回転軸を回
転することで、モータの出力効率の向上を図ることがで
きる。
【0037】また、請求項3の発明のベーン式流体モー
タによれば、複数のベーンをロータの各溝内に対して自
由に移動自在としたので、流体のもつ運動エネルギーを
回転力に変換して回転軸を回転するため、ベーンをケー
シングの内面に圧接する付勢部材が不要となり、部品点
数を減少することができると共に組付工数も低減するこ
とができ、また、ベーン先端の摩擦抵抗によるロータの
回転損失を低減することができると共にベーンの摩耗量
を減少することができ、その結果、製作コストの低減、
高効率化、長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るベーン式流体モー
タの分解状態図である。
【図2】本実施形態のベーン式流体モータのロータ部分
の分解状態図である。
【図3】ベーン式流体モータの断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るベーン式流体モー
タの断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るベーン式流体モー
タのロータ部分の分解状態図である。
【図6】従来のベーン式流体モータの分解状態図であ
る。
【図7】従来のベーン式流体モータの断面図である。
【符号の説明】
11 ケーシング 12 回転軸 13 ロータ 14a,14b,14c,14d 溝 15a,15b,15c,15d ベーン 16a,16b,16c,16d コイルばね 17 給入ポート 17a 給気路 17b 給気開口 18 排出ポート 18a 排出路 18b 排出開口 24a,24b,24c,24d 凹 31 ロータ 32a,32b,32c,32d 溝 33a,33b,33c,33d ベーン 34 凹 35a,35b,35c,35d 羽 41 ロータ 42a,42b,42c,42d 溝 43a,43b,43c,43d ベーン 44 凹 A,B,C,D 気室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−2488(JP,A) 実開 昭57−75(JP,U) 実開 昭56−31666(JP,U) 登録実用新案3001012(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの偏心位置に回転可能に支持
    された回転軸と、該回転軸と同軸に連結されたロータ
    と、該ロータの外周に軸方向に沿って放射状に設けられ
    た溝内に径方向に沿って摺動自在な複数のベーンと、前
    記ケーシングに設けられた作動流体用の給入ポート及び
    排出ポートとを具えたベーン式流体モータにおいて、
    記給入ポートが流体を前記ロータの回転方向に流入させ
    るように設けられると共に、該ロータに、流入した流体
    の運動エネルギを回転力に変換する凹部が設けられた
    とを特徴とするベーン式流体モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のベーン式流体モータにお
    いて、前記ケーシングは筒形状をなし、前記給入ポート
    は該ケーシングの軸方向に沿って形成されて内周面に開
    口して設けられたことを特徴とするベーン式流体モー
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のベーン式流体モータにお
    いて、前記複数のベーンは前記ロータの各溝内に対して
    自由に移動自在であることを特徴とするベーン式流体モ
    ータ。
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