JP3181124U - ペーパーホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さの薄い紙や軟らかい紙類を容易に挿入でき、挿入された紙類を確実にかつ撓むことのない状態で保持することが可能なペーパーホルダーを提供する。
【解決手段】下方に紙類の挿入口19を有し、内部に、挿入された紙類を保持するためのばねの付勢力を備えた保持部材20を有するホルダー本体10と、挿入される紙類の上端部を挟持した状態でホルダー本体10へ挿入するための紙類挟持片30とを組み合わせてなる。紙類挟持片30は、上端の辺部にヒンジ部31を備え、ヒンジ部31を支点として拡開可能な二葉の平板33,35からなり、少なくとも一方の平板の内面に凸部34aが形成されるとともに、他方の平板の内面に凸部34aが納まる凹部36aが形成され、紙類挟持片30の少なくとも一方の平板の外面には、紙類挟持片30がホルダー本体10に挿入されたとき、保持部材が当接する係合部33cが形成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、厚さの薄い紙や軟らかい紙類(シート状物)を容易に挿入することができ、かつ挿入された紙類を確実にかつ撓むことのない状態で保持することが可能なペーパーホルダーに関する。
従来、紙類を挟んで固定するために使用するペーパーホルダーとしては各種のものがあるが、その基本構造として、ケースの一方の側に紙類を挿入するための挿入口を有するとともに、ケースの内部に紙類を保持するための保持部材を備えたものが知られている。
特許文献1には、本発明者の発明に係るカードホルダーが開示されている。このカードホルダーは、「厚み部を有する基片の一端部に外覆片を係合して一側部にカード挿入口を設け、これら基片と外覆片のなす空間部内に弾力性のあるカード挟着片を、その一端部が前記基片に当接するよう外覆片に取付けてなることを特徴とする」ものである。
しかし、弾力性のあるカード狭着片によって、挿入されるカードに対して圧力を加えて保持するものであり、その押圧力に抗してカードを挿入するものであるため、カード類などの硬いものの使用には適するが、厚さの薄い紙や書道用紙のように軟らかい紙類は挿入しにくいという問題点がある。また、紙類を吊り下げて使用する場合、保持された軟らかい紙類の上部両端部が撓みやすいという問題点がある。
そして、一枚の紙を掲示したり、展示したりする場合、一般に画鋲や粘着テープが用いられるが、紙を傷つけることになり、またその作業も面倒であるという問題点がある。
特開2002−120482号公報
本発明は上記事情を考慮して開発されたもので、厚さの薄い紙や軟らかい紙類を容易に挿入することができ、また、挿入された紙類を確実にかつ撓むことのない状態で保持することが可能なペーパーホルダーを提供することを課題とする。
(1)ホルダー本体の下方に紙類を挿入するための挿入口を有するとともに、ホルダー本体の内部に、挿入された紙類を保持するためのばねの付勢力を備えた保持部材を有するホルダー本体と、挿入される前記紙類の上端部を挟持した状態で前記ホルダー本体へ挿入するための合成樹脂製の紙類挟持片とを組み合わせてなり、
前記紙類挟持片は、上端の辺部にヒンジ部を備え、該ヒンジ部を支点として拡開可能な二葉の平板からなり、該平板の少なくとも一方の平板の内面に凸部が形成されるとともに、他方の平板の内面に前記凸部が納まる凹部が形成され、かつ、前記紙類挟持片の少なくとも一方の平板の外面には、該紙類挟持片が前記ホルダー本体に挿入されたとき、前記ばねの付勢力を備えた保持部材が当接する係合部が形成されている、ことを特徴とするペーパーホルダーである。
(2)前記紙類挟持片は、二葉の平板が閉じられた状態において、その上端の辺部が、側面視、先端に向けて細くなるように形成されているものである。
(3)前記紙類挟持片の、前記二葉の平板のうち少なくとも一方の平板は、透明性を有するものである。
(4)前記紙類挟持片の、前記二葉の平板のうち少なくとも一方の平板の内面の全部又は一部に、粗面が形成されているものである。
(5)前記紙類挟持片は、前記二葉の平板のうち一方の平板の下端部に、他方の平板の下端部よりも下方に伸びるはみ出し部を備えたものである。
(1)本考案によれば、挿入すべき紙類は、合成樹脂製の紙類挟持片をヒンジ部を支点として拡開して紙類の上端部を二葉の平板の間に入れて閉じ、紙類の上端部を挟持した状態で紙類挟持片をホルダー本体へ挿入するため、厚さの薄い紙や軟らかい紙類をホルダー本体へスムーズかつ容易に挿入することができる。引き抜きもし易く、紙類を痛めることがない。
そして、紙類挟持片は、紙類挟持片の平板の少なくとも一方の平板の内面に凸部が形成されるとともに、他方の平板の内面に凸部が納まる凹部が形成されているため、両平板間に挟まれた紙類は両平板間において確実に保持され、紙類は両平板間から脱落しにくく、位置ズレも起こしにくい。
また、紙類挟持片の少なくとも一方の平板の外面には、該紙類挟持片がホルダー本体に挿入されたとき、ばねの付勢力を備えた保持部材が当接する係合部が形成されているため、紙類を保持した状態の紙類挟持片はホルダー本体に確実に保持され、紙類挟持片はホルダー本体から脱落しにくい。
また、挿入される紙類はその上端部が紙類挟持片で挟持されるため、吊り下げられた紙類を、その上部両端部が撓むことのない状態で保持することができ、見栄えもよい。
さらに、掲示や展示に当たり、画鋲や粘着テープを用いないため、紙を傷つけることがなく、かつ作業も簡便である。
(2)紙類挟持片は、二葉の平板が閉じられた状態において、その上端の辺部が、側面視、先端に向けて細くなるように形成されている構成によれば、紙類挟持片のホルダー本体への挿入をより簡単に行うことができる。
(3)紙類挟持片の、二葉の平板のうち少なくとも一方の平板は、透明性を有する構成によれば、この透明性を有する平板を正面側(紙類の表面側)として使用することにより、紙類挟持片によって狭持された紙類の表面の一部が視認できなくなる不都合がない。
(4)紙類挟持片の、二葉の平板のうち少なくとも一方の平板の内面の全部又は一部に、粗面が形成されている構成によれば、両平板間に挟持された紙類は両平板間においてより確実に保持され、紙類は両平板間から脱落しにくくなる。
(5)紙類挟持片は、二葉の平板のうち一方の平板の下端部に、他方の平板の下端部よりも下方に伸びるはみ出し部を備えた構成によれば、該はみ出し部がヒンジ部を支点として平板を拡開する操作を行う際、指の取っ掛かりとなるため、平板の拡開操作を楽に行うことができる。
ペーパーホルダー1の側面図である。 保持部材20の斜視図である。 紙類挟持片30の斜視図である。 紙類挟持片30の使用方法を示す側面図である。 ペーパーホルダー1の使用状態を示す側面図である。
ペーパーホルダー1は、ホルダー本体10と、ホルダー本体10とは別体をなす紙類挟持片30とを組み合わせてなる。
ホルダー本体10は、その下方に、紙類を挿入するための挿入口19を有するとともに、内部には、挿入された紙類(紙類狭持部材)を保持するためのばねの付勢力を備えた保持部材20を有していることが肝要である。
紙類狭持片30は、挿入される紙類の上端部を挟持した状態でホルダー本体10へ挿入するためのもので、合成樹脂製である。
図1は本考案に係る実施例のペーパーホルダー1の側面図である。
<ホルダー本体>
ホルダー本体10は、その下方に、紙類を挿入するための挿入口19を有するとともにその内部に設けられる保持部材20とを備えている。
ホルダー本体10は、背面部11を含む台部12と、背面部11と対向する側に位置する正面部15という、二種の異なる断面を有する成形品の組合せからなり、両者は着脱可能に係合し、一体化されて下方に紙類の挿入口19が形成されている。台部12、正面部15は、硬質の合成樹脂材等で形成されている。透明性の合成樹脂材を使用することもできる。ホルダー本体10の大きさは、一例として、その奥行きは1.2〜2cm程度、高さは3〜5cm程度、幅は2.5cm〜6cm程度のものが挙げられる。
ホルダー本体10の台部12には、その上端からほぼ直角に起立した上面部13が形成され、該上面部13に正面部15が係止されている。上面部13の内面には、前端鉤状部13aからやや距離をおいて前後二段に突出した突出片13b,13cが形成されており、その先端の係止部13d,13eに、正面部15の上端部に前後二段に形成された係止部15a,15bがそれぞれ係止されて、一体化されている。
上記のように、ホルダー本体10は、硬質の合成樹脂材からなり、背面部11と、該背面部11の上端から起立する上面部13とが一体成形された台部12と、上面部13に形成された係止部に着脱可能に係止されて台部12と一体化される正面部15とで構成されており、台部12と正面部15とを互いに逆に(横方向)にスライドさせれば分解可能である。
正面部15は、背面部11と空間を隔ててほぼ平行に対向する平面状の前面部15cと該前面部15cの下端に連なる側面視略U字状をなす下端底部15dとを有している。下端底部15dの下端と背面部11との間に紙類の挿入口19が形成されている。
正面部15の下方の内側には、後述する保持部材20が係止されるための係止部15eが形成されている。
背面部11の内面には、挿入された紙類Pの脱落をよりしにくくするための摩擦部14が設けられている。摩擦部14は、挿入された紙類狭持部材30に対する摩擦力を増大させて紙類狭持部材30の脱落をしにくくするためのもので、図示の例では、ゴム等のシート部材を貼り付けることにより構成されている。
<保持部材>
保持部材20は、ホルダー本体10の挿入口19からホルダー本体10の内部へ挿入された紙類狭持部材30をその状態で保持するためのものであり、挿入された紙類狭持部材30に対し当接して押圧する、ばねの付勢力を備えている。図2に保持部材を斜視図で示す。
本実施例では、保持部材20として板ばねを用いている。側面視、全体がV字状に形成された板ばねで構成された保持部材20は、その一辺部21がホルダー本体10の正面部15の内面に略沿うように配置され、折り返し屈曲部22は正面部15の下方内側に設けた係止部15eに係止され、他辺部23は紙類の挿入方向へ傾斜して背面部11へと延び、その先端部はR状に形成され、紙類狭持部材30への当接部24となっている。
板ばねは、例えば、厚さ0.1〜0.15mm程度のSK材、ステンレス鋼材等の金属板で形成し得る。必要に応じて二枚重ね等してばね力の調整をしてもよい。符号26は重ね合わせた補強板ばねを示す。
<紙類狭持部材>
紙類挟持片30は、正面視、横長の矩形状に形成され、上端の辺部にヒンジ部31を備え、該ヒンジ部31を支点として拡開可能な二葉の平板33,35で構成されている。図3に紙類狭持部材30を斜視図で示す。
平板33,35は、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂板で形成される。
ヒンジ部31は、平板33,35の上辺部分を支点として拡開すること及び閉じることができればよい。本実施例では、平板33,35の上辺部分の内面に透明性のテープを貼り付けて平板33と平板35を連結することによってヒンジ部31を構成している。ヒンジ部31は、平板33と平板35とを一体的に連結する薄肉部として形成するようにしてもよい。
平板33,35の各厚さは通常、1〜2.5mm程度である。紙類狭持部材30の大きさは、例えば高さ3〜5cm、幅は使用する紙類の幅に対応させて設定することができる。
また、紙類挟持片30は、二葉の平板33,35が閉じられた状態において、その上端の辺部が、側面視、先端に向けて細くなるように(テーパー状等)に形成されている。
平板のうちの一方の平板33の内面に、側面視なだらかな弧状に膨らむ凸部34aが形成されているとともに、他方の平板35の内面に前記凸部34aが納まる凹部36aが形成されている。
また、平板35の内面に、側面視なだらかな弧状に膨らむ凸部36bが形成されているとともに、平板33の内面に前記凸部36bが納まる凹部34bが形成されている。
これらの凸部及び凹部は、紙類狭持片30の横方向に連続した態様とすることができる。
また、凸部34aと凹部36aとは側面視連続していて、合わせて波状の形状を呈している。このため、平板33,35の間に挟まれる紙類は、これら凸部34aと凹部36aの各高さの和に相当する厚みでの間で保持されるため、紙類が脱落しにくい。
紙類挟持片30の平板33の外面には、該紙類挟持片30がホルダー本体10に挿入されたとき、保持部材20の当接部24が当接する係合部33cが形成されている。この係合部33cは、本実施例では、当接部24の形状に適合する凹部として形成されている。
なお、紙類挟持片30の、二葉の平板33,35のうち少なくとも一方の平板は、透明性を有するものとすることができる。二葉の平板33,35の両方を透明性の板で構成してもよい。もっとも、非透明性の板、着色された板等を使用することも可能である。
紙類挟持片30の、二葉の平板33,35のうち少なくとも一方の平板の内面の全部又は一部に、粗面が形成されている構成とすることができる。粗面の形成は、粗面テープを貼り付けてもよいし、平板自体に粗面処理加工を施してもよい。
なお、紙類の表面側を透明性の平板で覆う態様として使用する場合、紙類の裏面側に位置する平板に粗面を形成すれば、紙類の表面の一部が視認できなくなることはない。例えば、二葉の平板33,35を両方とも透明性を有する板とする場合も、背面側となる平板35の内面に粗面を形成すれば、紙類の表面の視認性が害されることはない。
また、本実施例では、紙類挟持片30は、一方の平板33の下端部に、他方の平板35の下端部よりも下方に伸びるはみ出し部37を備えている。このはみ出し部37は、平板33の横方向の全域又は一部に設けることができる。
符号38は、一方の平板33の下端部の外面に形成された突起である。紙類狭持部材30を拡開するときの指と取っ掛かりとなり、拡開操作を容易にするものである。
<使用方法>
上記実施例の使用方法について、図4、図5を参照して説明する。
図4(a)に示すように、紙類狭持部材30のヒンジ部31を支点として二葉の平板33と平板35を拡開し、その間に紙類Pを挿入する。
次いで図4(b)に示すように、ヒンジ部31を支点として二葉の平板33と平板35を閉じ、平板33と平板35との間で紙類Pを狭持する。
紙類Pを紙類狭持部材30で狭持した後、その状態で紙類狭持部材30をヒンジ部31側からホルダー本体10の挿入口19を通過させて、ホルダー本体10の内部へと挿入する。
紙類狭持部材30のヒンジ部31がホルダー本体10に突き当たるまで挿入すると、紙類挟持片30の平板33の外面に形成された係合部33cに、ホルダー本体10に内装された、ばねの付勢力を備えた保持部材20の当接部24が当接して係合し、紙類狭持部材30は、保持部材20のばねの付勢力によって保持部材20とホルダー本体10の背面部11との間で確実に狭持される。紙類Pを狭持する紙類狭持部材30がホルダー本体10に挿入され、保持された状態を図5に示す。
使用を中止する場合は、紙類狭持部材30を、保持部材20によるばねの付勢力に抗してホルダー本体10から挿入時と逆方向へ引き抜けばよい。
以上、実施するための形態を説明したが、本考案は上記した実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲で適宜、付加、変形等なし得るものである。
ホルダー本体10、保持部材20及び紙類狭持部材30の構造、形状等は種々変形可能である。
ペーパーホルダー1の設置場所、設置手段は任意である。ホルダー本体10の背面部11の外面に粘着テープ、マグネット等を張り付けて、各種壁部に設置することができる。正面部15側を壁側として使用することも可能である。
紙類狭持部材30の正面側の平板に、各種表示を付し、広告媒体、情報表示手段等として利用することもできる。
1 ペーパーホルダー
10 ホルダー本体
19 挿入口
20 保持部材
24 当接部
30 紙類挟持片
31 ヒンジ部
33 平板
33c 係合部
34a 凸部
34b 凹部
36a 凹部
36b 凸部
35 平板
37 はみ出し部
P 紙類

Claims (5)

  1. ホルダー本体の下方に紙類を挿入するための挿入口を有するとともに、ホルダー本体の内部に、挿入された紙類を保持するためのばねの付勢力を備えた保持部材を有するホルダー本体と、挿入される前記紙類の上端部を挟持した状態で前記ホルダー本体へ挿入するための合成樹脂製の紙類挟持片とを組み合わせてなり、
    前記紙類挟持片は、上端の辺部にヒンジ部を備え、該ヒンジ部を支点として拡開可能な二葉の平板からなり、該平板の少なくとも一方の平板の内面に凸部が形成されるとともに、他方の平板の内面に前記凸部が納まる凹部が形成され、かつ、前記紙類挟持片の少なくとも一方の平板の外面には、該紙類挟持片が前記ホルダー本体に挿入されたとき、前記ばねの付勢力を備えた保持部材が当接する係合部が形成されている、ことを特徴とするペーパーホルダー。
  2. 前記紙類挟持片は、二葉の平板が閉じられた状態において、その上端の辺部が、側面視、先端に向けて細くなるように形成されている、請求項1に記載のペーパーホルダー。
  3. 前記紙類挟持片の、前記二葉の平板のうち少なくとも一方の平板は、透明性を有する、請求項1又は2に記載のペーパーホルダー。
  4. 前記紙類挟持片の、前記二葉の平板のうち少なくとも一方の平板の内面の全部又は一部に、粗面が形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載のペーパーホルダー。
  5. 前記紙類挟持片は、前記二葉の平板のうち一方の平板の下端部に、他方の平板の下端部よりも下方に伸びるはみ出し部を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載のペーパーホルダー。
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