JP3181069U - 石碑 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震などの振動により転倒することがなく、破損し難い石碑を提供する。
【解決手段】第一石材3,第二石材5,および第三石材7が順に積み上げられて構成される。第一石材3の上面には凹部11が形成されており、凹部11には溝19が形成されている。第二石材5は、下端部に凹部27が形成されている。凹部27には、溝37が形成されている。第二石材5の下端部の周縁5aは、円弧状面に形成されている。第一石材3と第二石材5の間に第一接続部材41が設けられる。第一接続部材41には、上下に離隔して第一係止部材45が2本設けられる。第一係止部材45,45が取り付けられた第一接続部材41は、その下端部が第一石材3の凹部11にはめ込まれ、上端部が第二石材5の下側の凹部27にはめ込まれる。下側の第一係止部材45は、第一石材11の溝19にはめ込まれ、上側の第一係止部材45は、第二石材5の溝37にはめ込まれる。
【選択図】図6

Description

本考案は、石碑に関するものであり、特に墓石に関するものである。
従来、石碑は、1つの石材により構成されていたり、2つ以上の石材を積み上げて構成されたりしている。そして、石材を2つ以上積み上げて構成する場合、地震などの振動で上段の石材が倒れることがある。
そこで、下側の石材と上側の石材を接着剤で固定したり、ボルトや金具により固定したりすることで、石材の転倒を防止することが行われている。
しかしながら、接着剤により石材同士を固定する場合、年数が経過すると接着力が弱まり、上側の石材が転倒するおそれがある。
また、ボルトや金具などで石材同士を固定する場合、加工が複雑となってしまっていた。さらに、戒名を追加する場合に、石材を取り外すことが困難であった。
本考案が解決しようとする課題は、地震などによる振動で転倒することがなく、かつ、破損し難い石碑を提供することにある。
本考案は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の考案は、上部に凹部が形成された下側石材と、この下側石材に載せ置かれ、下部に凹部が形成された上側石材と、前記下側石材と前記上側石材との間に配置され、前記下側石材の前記凹部に下部がはめ込まれ、前記上側石材の前記凹部に上部がはめ込まれる接続部材とを備えることを特徴とする石碑である。
請求項2に記載の考案は、前記上側石材は、前記下側石材の上面に配置される下端部の周縁の角部が、円弧状面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の石碑である。
請求項3に記載の考案は、前記接続部材は、円柱形状とされ、前記接続部材には、2本の円柱状の係止部材が径方向外側へ突出して設けられ、前記係止部材のうち、下側の係止部材が、前記下側石材の前記凹部の外周部に形成された溝にはめ込まれ、上側の係止部材が、前記上側石材の前記凹部の外周部に形成された溝にはめ込まれることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の石碑である。
さらに、請求項4に記載の考案は、前記上側石材および前記下側石材は、平面視正方形状とされ、前記溝は、前記上側石材または前記下側石材の対角線上に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の石碑である。
本考案によれば、地震などの振動で転倒することがなく、かつ、破損し難い石碑を提供できる。
本考案の石碑の一実施例を示す斜視図である。 図1の石碑を上方から見た分解斜視図である。 図1の石碑を下方から見た分解斜視図である。 図1の石碑を正面から見た断面図である。 図4のA−A断面図である。 図5のB−B断面図である。
以下、本考案の石碑の一実施例について図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本考案の石碑の一実施例を示す斜視図である。
本実施例の石碑1は、3つの石材3,5,7が順に積み上げられて構成される墓石とされる。
図2及び図3は、本実施例の石碑の分解斜視図であり、図2は上方から、図3は下方から見た状態を示している。図4は、本実施例の石碑を正面から見た断面図である。
また、図5は、図4のA−A断面図であり、図6は、図5のB−B断面図である。
最下段の第一石材3は、平面視正方形状の石材とされ、その上面には下方へ凹んで、上方へ開口する凹部11が形成されている。
第一石材3の上端部は、上方へ行くに従って内側に傾斜する傾斜面13に形成され、上面15は、水平面に形成されている。
傾斜面13は湾曲した形状とされ、水平な上面15と傾斜面13の境界部13aは円弧面に形成されている。
水平な上面15の中央部に断面円形の凹部11が形成されている。
この凹部11の外周部の一部には、径方向外側へ突出して断面矩形状の溝19が、軸方向に沿って形成されている。本実施例では、溝19は、平面視において第一石材3の対角線上に形成されている。
第一石材3の正面中央部には、奥側へ向けて空洞部21が形成されており、この空洞部21は下方へも開口している。
第二石材5は、平面視正方形状の石材とされ、その上端面には、下方へ凹んで、上方へ開口する凹部25が形成され、下端部には、上方へ凹んで、下方へ開口する凹部27が形成されている。
第二石材5は、第一石材3より横寸法が小さく形成されている。
第二石材5の上端部は、上方へ行くに従って内側に傾斜する傾斜面31に形成され、上面33は、水平面に形成されている。
傾斜面31は湾曲した形状とされ、水平な上面33と傾斜面31の境界部31aは円弧面に形成されている。
水平な上面33の中央部に円形状の凹部25が形成されている。
凹部25の外周部の一部には、径方向外側へ突出して断面矩形状の溝35が、軸方向に沿って形成されている。
第二石材5の下端面中央部に形成される凹部27は、断面円形状とされる。
凹部27の外周部の一部には、径方向外側へ突出して断面矩形状の溝37が、軸方向に沿って形成されている。
各溝35,37は、平面視において、第二石材5の対角線上に形成されている。
また、第一石材3の凹部11と、第二石材5の下側の凹部27は、同じ直径とされ、第一石材3に第二石材5が載せ置かれた状態において、各凹部11,27および各溝19,37は、同一直線上に配置される。
第二石材5の下端部の周縁5aは、円弧状面に形成されている。
この第二石材5の下端部周縁5aの円弧状部の半径R1は、1cm〜4cmとされ、好ましくは、1.5cm〜3cmとされる。
第二石材5は、第一石材3に載せ置かれて設けられる。
この際、第一石材3の凹部11と、第二石材5の下側の凹部27に第一接続部材41がはめ込まれる。
第一接続部材41は、円柱形状とされ、第一石材3の凹部11および第二石材5の凹部27に対応した外径とされる。
第一接続部材41の周側面には、上下に離隔して、断面円形状の穴43が2つ形成されている。
各穴43には、円柱状の第一係止部材45の一端部がはめ込まれる。第一係止部材45は、第一石材3の溝19および第二石材5の溝37に対応した外径とされる。
各穴43は、第一接続部材45の上下端部に出来るだけ近い位置に形成される。
第一係止部材45,45が取り付けられた第一接続部材41は、その下端部が第一石材3の凹部11にはめ込まれる。
この際、下側の第一係止部材45の他端部が、第一石材3の溝19にはめ込まれる。
第一石材3に第一接続部材41が取り付けられた状態で、第二石材5が第一石材3に載せ置かれる。
この際、第二石材5の下側の凹部27に、第一接続部材41の上端部がはめ込まれ、上側の第一係止部材45の他端部が、第二石材5の溝37にはめ込まれる。
第二石材5に載せ置かれる第三石材(棹石)7は、平面視正方形状とされる一方、上下に長い石材とされる。
第三石材7は、その下端部の周縁7aは、円弧状面に形成されている。
この第三石材7の下端部周縁7aの円弧状の半径R2は、1cm〜4cmとされ、好ましくは、1.5cm〜3cmとされる。
また、第三石材7の下端面中央部には、上方へ凹んで、下方へ開口する断面円形状の凹部51が形成されている。
凹部51の外周部の一部には、径方向外側へ突出して、断面矩形状の溝53が、軸方向に沿って形成されている。
第三石材7の凹部51と、第二石材5の凹部25は、同じ直径とされる。
第三石材7は、第二石材5に載せ置かれて設けられる。
この際、第一石材3と第二石材5の場合と同様、第二石材5の上側の凹部25と、第三石材7の凹部51に円柱形状の第二接続部材55がはめ込まれる。
第二接続部材55は、円柱形状とされ、その周側面には、上下に離隔して、断面円形状の穴57が2つ形成されている。各穴57には、円柱状の第二係止部材59の一端部がはめ込まれる。第二係止部材59は、第二石材5の溝35および第三石材7の溝53に対応した外径とされる。
第二係止部材59が取り付けられた第二接続部材55は、その下端部が第二石材5の凹部25にはめ込まれる。
この際、下側の第二係止部材59の他端部が、第二石材5の溝35にはめ込まれる。
第二石材59に第二接続部材55が取り付けられた状態で、第三石材7が第二石材5に載せ置かれる。
この際、第三石材7の凹部51に第二接続部材55の上端部がはめ込まれ、上側の第二係止部材59の他端部が、第三石材7の溝53にはめ込まれる。
このように、第一石材3、第二石材5および第三石材7が順に積み重ねられて石碑1が構成される。
本実施例では、各石材3,5,7同士が接続部材41,55により一体化されることで、地震などの振動による各石材3,5,7の転倒を防止できる。
また、係止部材45,59により各石材3,5,7が回転することもない。
また、本実施例では、第二石材5の下端部周縁5aは、円弧状面に形成されている。
これにより、地震などの振動で第二石材5が揺れ動き、その下端部周縁5aが第一石材3の上面に当接したとしても、円弧状面5aが第一石材3の上面に当接することになり、破損するおそれがない。
つまり、第二石材5の下端部外周には、鋭角な角部が存在せず、第一石材3に対して揺動したとしても、第二石材5が破損するおそれがない。
さらに、本実施例では、第三石材7の下端部周縁7aは、円弧状面に形成されている。
これにより、地震などの振動で第三石材7が揺れ動き、第三石材7の下端部周縁7aが第二石材5の上面に当接したとしても、円弧状面7aが第二石材5の上面に当接することになり、破損するおそれがない。
このように本実施例の石碑1によれば、地震などの振動で石碑1を構成する各石材3,5,7が転倒するおそれがない。
また、地震などの振動により、下側の石材3,5に対して、上側の石材5,7が揺動したとしても、上側の石材5,7は、外部から視認される箇所が破損し難い。
また、本実施例の石碑1は、石材だけで構成されるため、半永久的に転倒防止や破損防止の機能を持続させることが可能である。
また、本実施例では、各石材3,5,7に、円形の凹部11,25,27,51を形成し、円柱状の接続部材41,55をはめ込む構成とし、各接続部材41,55に取り付けられる係止部材45,59は円柱状とされている。
これら各石材3,5,7の凹部11,25,27,51、接続部材41,55および係止部材45,59は、コアカッターや旋盤により加工することができ、製作が容易とされる。
さらに、本実施例では、各溝19,35,37,53は、各石材3,5,7の対角線上に形成されている。これにより、溝19,35,37,53を形成する際に、位置決めが行い易く、形成し易い。
本考案の石碑は、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。
たとえば、各石材3,5,7の形状は、適宜変更可能である。
また、上記実施例では、3つの石材3,5,7により石碑を構成したが、2つまたは4つ以上の石材を積み重ねて石碑を構成してもよい。
1 石碑
3 第一石材
5 第二石材
5a 円弧状面
7 第三石材
11 凹部
25 凹部
27 凹部
41 第一接続部材
45 第一係止部材

Claims (4)

  1. 上部に凹部が形成された下側石材と、
    この下側石材に載せ置かれ、下部に凹部が形成された上側石材と、
    前記下側石材と前記上側石材との間に配置され、前記下側石材の前記凹部に下部がはめ込まれ、前記上側石材の前記凹部に上部がはめ込まれる接続部材と
    を備えることを特徴とする石碑。
  2. 前記上側石材は、前記下側石材の上面に配置される下端部の周縁の角部が、円弧状面に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の石碑。
  3. 前記接続部材は、円柱形状とされ、
    前記接続部材には、2本の円柱状の係止部材が径方向外側へ突出して設けられ、
    前記係止部材のうち、下側の係止部材が、前記下側石材の前記凹部の外周部に形成された溝にはめ込まれ、上側の係止部材が、前記上側石材の前記凹部の外周部に形成された溝にはめ込まれる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の石碑。
  4. 前記上側石材および前記下側石材は、平面視正方形状とされ、
    前記溝は、前記上側石材または前記下側石材の対角線上に形成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の石碑。
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