JP3180688B2 - 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法 - Google Patents
温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法Info
- Publication number
- JP3180688B2 JP3180688B2 JP28223296A JP28223296A JP3180688B2 JP 3180688 B2 JP3180688 B2 JP 3180688B2 JP 28223296 A JP28223296 A JP 28223296A JP 28223296 A JP28223296 A JP 28223296A JP 3180688 B2 JP3180688 B2 JP 3180688B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- jacket
- temperature
- temperature control
- stirring
- type granulator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Drying Of Solid Materials (AREA)
- Formation And Processing Of Food Products (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Glanulating (AREA)
- Control Of Temperature (AREA)
Description
ための温調用ジャケット装置付きの撹拌型造粒機、およ
びこの撹拌型造粒機による粒状物の製造方法に係り、医
薬品や食品等の分野で利用できるものである。
拌造粒法の一つとして、撹拌型造粒機を用いた高速撹拌
造粒法がある。この造粒法は、原料(造粒物)が投入さ
れる撹拌槽の底部に撹拌手段としての撹拌羽根を配設
し、この撹拌羽根の回転によって造粒物を転動撹拌し、
これにより造粒物のスパイラル運動となった循環流を作
り、これに結合液を添加して造粒するとともに、撹拌槽
の内壁に設けられた解砕羽根により局所的に強いせん断
力を与えて解砕することにより、重質球形の粒状物を製
造するものである。
外側に温調用ジャケット装置を装着したものがあり、こ
のジャケット装置は一般的に前記造粒工程後の加熱乾燥
や冷却のために使用されている。このジャケット装置に
よると、造粒から乾燥工程までの作業を密閉系の中で連
続的に行えるため、製造ラインにおけるコンタミネーシ
ョン防止および生産性の向上を図ることができる。ま
た、結合液に有機溶媒を使用する場合には、減圧下で乾
燥を行うことにより溶媒の回収が可能となり、環境衛生
面や、防爆性の安全面で有利となる。
周囲に配設されるか、底部を含めて撹拌槽の外側に一体
に設けられたものとなっており、従来のジャケット装置
は、各部の温度が供給される加熱用、冷却用の流体によ
って同一温度になり、同一温度で変化するようになって
いた。
ケット装置によると、次のような問題点があった。
燥手段として用いたときに撹拌槽の加熱面に乾燥物が付
着し、粒状物の製造を自動化、無人化することが困難で
あるということである。
乾燥手段として用いた場合、粒状物の乾燥時の破壊を抑
制するため、撹拌羽根を低速回転させて撹拌槽内をゆっ
くり旋回させるが、水分が蒸発するに伴って撹拌槽の内
壁部に乾燥物が固着し、これが次第に堆積して層状に付
着してしまう。このような現象は粒子結合力の大きい粒
状物ほど顕著に現れ、その付着物は、その部分の変質お
よび装置の乾燥能力の低下を引き起こすことになり、剥
離等によって製品中に混入した場合には、製品不良の原
因になる。特に、製品が医薬品の場合には、変質した付
着物の混入による製品の不均質化は、GMP(Good Manufa
cturing Practice:医薬品の製造および品質管理に関す
る基準)の品質上、重大な欠点となる。
着物の掻き落とし等の除去作業を行わなければならず、
造粒から乾燥工程までのプロセスを自動化、無人化する
ことは難しかった。
て、撹拌槽の蓋部の中心に回転軸を垂直に設け、この回
転軸に支持アームを介してスクレーパを取り付け、手動
または自動で回転軸を回転させることにより、撹拌槽の
内壁部に沿ってスクレーパを水平円周方向に移動させて
付着物を除去するようにしたものが知られているが、こ
れによっても、撹拌槽の側部の内壁に設けられた前記解
砕羽根の回転軸の近傍はスクレーパを作用させることは
できないため、この部分の付着物を除去できない。
来の工夫は、撹拌羽根や撹拌槽の形状を改善することで
あり、ジャケット装置に着目した工夫はなされていなか
った。
対応できず、汎用性に乏しいということである。
のように各部の温度が同一温度になり、同一温度で変化
するようになっており、また、乾燥能力の調整はジャケ
ット装置の低温域から高温域までの制御のみに依存し、
この結果として正確な所望の乾燥速度に設定することは
難しく、乾燥速度の制御可能範囲は狭かった。
度、乾燥速度を異ならせなければならない各種の造粒乾
燥法に対応できず、従来のジャケット装置を使用して製
造できる粒状物の種類は限られていた。
業を自動化、無人化して行え、また、各種の造粒乾燥法
による粒状物の製造を行えるようになる温調用ジャケッ
ト装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造
方法を提供するところにある。
め、本発明に係る温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒
機は、内部に撹拌手段が配設され、この撹拌手段の回転
で投入原料から粒状物が製造される撹拌槽と、この撹拌
槽に装着され、撹拌槽の温度を調整する温調用ジャケッ
ト装置とを含んで構成された温調用ジャケット装置付き
撹拌型造粒機において、ジャケット装置が個別に温度調
整可能になった複数のジャケット部からなることを特徴
とするものである。
設けられてもよく、一部に設けられてもよい。また、ジ
ャケット装置が装着される撹拌槽は、円筒形、円錐形、
球形等の任意な形状でよい。さらに、ジャケット装置の
各ジャケット部の加熱、冷却源は、各ジャケット部に供
給または保持される蒸気、水、油等の流体でもよく、ヒ
ータ、クーラ等の電気的手段でもよい。
ト部は、全体で1個をなすジャケット装置の各部分に配
設や埋設等されてジャケット装置を構成するものとなっ
ていてもよいが、各ジャケット部が互いに分割形成さ
れ、これらの分割されたジャケット部全体でジャケット
装置が構成されていてもよい。このように、各ジャケッ
ト部が互いに分割形成されていると、撹拌槽にジャケッ
ト装置を装着する作業を各ジャケット部ごとに行えるこ
とになるため、作業を容易化できるという利点を得られ
る。
ャケット部で構成した場合には、ジャケット部同士の間
にロックウールや発泡材等による断熱材、空気層、さら
には真空層等を設け、ジャケット部が互いに熱的に独立
状態となるようにすることが望ましい。
置のための自動制御装置を有し、この自動制御装置の制
御作用によって各ジャケット部が加熱、冷却され、その
温度が制御される。自動制御装置は、有接点制御のリレ
ー方式によるものでもよく、無接点制御のプログラマブ
ルコントローラを使用したシーケンス制御によるもので
もよい。コンピュータを使用する場合には、ハードディ
スク等の記録手段に各種の制御プログラムを予め記録し
ておき、製造すべき粒状物に応じて読み出した所定の制
御プログラムで各ジャケット部の温度を制御するように
してもよく、各種の制御プログラムを磁気ディスクや光
ディスク等の持ち運び可能な1枚または複数枚の記録媒
体に記録しておき、粒状物の製造時にこの記録媒体の制
御プログラムをコンピュータに入力するようにしてもよ
い。
る。底部とは、撹拌手段である回転運動する撹拌羽根が
配設される撹拌槽下部の水平面部または曲面部であり、
側部とは、底部と蓋部との接続部で、通常、解砕羽根が
配設される箇所である。また、蓋部とは、撹拌槽の上部
密閉部であり、撹拌槽の内部にコンプレッサ等による送
風装置で空気が送り込まれたり、真空ポンプ等による減
圧装置で空気が排出されたりする場合に設けられるバグ
フィルタの保持容器をも含むものである。
の底部と側部と蓋部のうちの2箇所、例えば底部と側部
に設けてもよいが、少なくとも底部と側部と蓋部の3箇
所に設けることが望ましい。このようにジャケット部を
少なくとも底部と側部と蓋部ごとに設けると、多種多様
な温度制御が可能になるため、高品質であって、数多く
の各種粒状物を製造できるようになり、製造される粒状
物の品質向上、種類の増大を達成できる。
拌型造粒機による粒状物の製造方法は、撹拌槽の内部の
複数箇所の温度が製造される粒状物の造粒乾燥工程で要
求される適正な温度となるように、ジャケット装置の各
ジャケット部の温度を調整して粒状物を製造することを
特徴とするものである。
合液を添加して造粒した後、乾燥手段として撹拌槽の底
部と側部とに設けたジャケット装置のジャケット部のう
ち、底部のジャケット部のみを加熱し、撹拌羽根を造粒
物の底部への固着を妨げる低速度で回転させることであ
る。これにより、加熱面である底部に乾燥付着物が発生
するのをなくすことができる。底部のジャケット部を加
熱するときには、側部のジャケット部には造粒物の乾燥
速度に応じて冷水等を循環させたり保持させたりするこ
とにより、このジャケット部の温度を造粒物の品温より
も低い温度とする。これにより、底部と同様に、側部に
付着物が発生することはない。
水分が少なくなり、付着物が発生しない減率乾燥段階に
達したとき、側部のジャケット部をも加熱してジャケッ
ト装置全体から撹拌槽への伝熱量を増加されることによ
り、乾燥速度を速くすることができる。
て撹拌槽に前記スクレーパが配設されている場合には、
回転するこのスクレーパの作用部分と非作用部分とに側
部のジャケット部を分割し、非作用部分のジャケット部
を加熱せずに冷却液を循環等させ、これによりこの部分
における付着物の発生をなくし、作用部分のジャケット
部と底部のジャケット部とを加熱させて使用するという
ことも可能である。
は、公開特許「高速撹拌造粒法及び高速撹拌造粒機」
(出願番号PCT/JP94/01919)に記載されているスプレー
手段による造粒操作とジャケット装置による乾燥操作と
を同時に行う特殊な造粒法の場合である。この造粒法の
場合には、造粒粒子の水分含量が少ない状態で造粒が進
行することから撹拌槽の内壁に付着物が発生しないた
め、底部のジャケット部と側部のジャケット部の全面を
加熱使用し、ジャケット装置から撹拌槽への伝熱量を大
きくして乾燥能力を高めることにより、所望の粒状物の
完成までの時間を短縮できる。
であるため、造粒初期に蓋部での蒸気の露結による粉末
付着が著しく生ずるが、底部と側部の各ジャケット部に
加えて蓋部のジャケット部をも加熱使用することによ
り、この問題を解決できる。
用する溶融造粒法において、撹拌羽根に代えて回転円盤
を用い、撹拌槽の内壁面と回転円盤との間の円周スリッ
トから送風しながら転動する造粒物を加熱造粒する場合
には、必要とされる加熱部分である回転円盤よりも上方
の側部のジャケット部のみを加熱させて使用することが
できる。これにより、円周スリットからの送風温度が底
部のジャケット部の温度の影響を受けることはなくな
り、加熱、冷却時において、造粒物の品温を側部のジャ
ケット部により正確にコントロールすることができ、こ
れと併せ、底部にジャケット部を加熱使用しないため、
省エネルギ化を達成できる。
ャケット装置が装着されると、造粒後に乾燥を行う製造
方法、造粒と乾燥とを同時に行う製造方法、さらには溶
融造粒による製造方法を行い得るようになるが、以上説
明したことから分かるように、ジャケット装置が個別に
温度調整可能になった複数のジャケット部からなってい
る本発明によると、撹拌槽の内部の各箇所が所望の温度
になるように各ジャケット部を選択使用できるようにな
り、この結果、製造トラブルの原因となる乾燥付着物の
発生をなくすことができて製造される粒状物の品質の向
上、製造効率の向上を達成できるようになるとともに、
製造工程を連続的に行うための撹拌型造粒機の自動運転
も可能になり、無人化も実現できる。
ット装置の各部が同一温度になり、同一温度で変化する
ようになっていたため、各種の粒状物を製造するための
各種造粒乾燥法を行うことはできず、そのジャケット装
置を備えた撹拌型造粒機は汎用性に乏しかったが、本発
明に係るジャケット装置付き撹拌型造粒機によると、各
種造粒乾燥法を行えるようになり、この撹拌型造粒機は
多機能の造粒機として使用できるようになる。
熱量の調整によって乾燥速度を調整するための温度制御
を行っていたが、本発明では、この供給する熱量の調整
の他に、加熱するジャケット部の個数を選択できるた
め、ジャケット部の合計加熱面積を調整できるようにな
り、この結果、きめ細かい温度制御が可能になってい
る。このため、例えば、製造される粒状物が医薬品で、
この医薬品の結晶化状態や水和状態が製品の有効性に大
きく影響する場合、加熱使用するジャケット部を底部と
側部の両方のジャケット部や一方のジャケット部、また
は側部の一部のジャケット部というように選定すること
により、供給する熱量の調整とジャケット部の合計加熱
面積の調整とによって最適の乾燥速度状態を作り出すこ
とができる。このため、流動層乾燥の如く急激な乾燥が
製品の品質上不適当である場合には、本発明では、乾燥
をゆっくり進行させることができることから、高品質の
製品を製造できることになる。
造粒機、すなわち、撹拌槽の内部に配設された撹拌手段
が撹拌槽の底部の内側に垂直な軸を回転中心軸として設
けられた撹拌羽根になっているとともに、撹拌槽の側部
の内側には水平な軸を回転中心軸とした解砕羽根が設け
られた撹拌型造粒機でもよく、また、この高速撹拌型造
粒機以外の撹拌型造粒機でもよい。
法で製造できる粒状物は医薬品に限られず、食品も製造
できる。
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る温調用
ジャケット装置付き撹拌型造粒機の駆動系と制御系を含
めて示した概略図である。原料が投入される撹拌槽1
は、底部1Aと、上方へ先細り状となった側部1Bと、
蓋部1Cとを有する円錐形であり、底部1Aの内側に
は、垂直な軸が回転中心軸となった撹拌手段である撹拌
羽根2が配設され、側部1Bの内側には、水平な軸が回
転中心軸となった解砕手段である解砕羽根3が配設され
ている。撹拌羽根2は、例えば3枚羽根式のもので、解
砕羽根3は、例えば十字羽根を同軸上に5個並設した多
段式のものである。撹拌羽根2は撹拌羽根モータ4の駆
動力で回転し、解砕羽根3は解砕羽根モータ5の駆動力
で回転する。
だスプレーガン6が設けられ、このスプレーガン6は、
撹拌槽1内の造粒物に結合液を添加するための添加手段
である。スプレーガン6には、貯液槽7に貯留された結
合液がローラポンプ8の駆動で送液管9を介して供給さ
れる。撹拌槽1には送風装置であるコンプレッサ10か
ら延びる給気管11が接続されているとともに、撹拌槽
1からは減圧装置である真空ポンプ12まで排気管13
が延び、造粒工程や乾燥工程中に撹拌槽1の内部へ給気
したり排気したりするときに、これらのコンプレッサ1
0、真空ポンプ12は使用される。排気管13は撹拌槽
1の蓋部1Cに配置されているバグフィルタ14から延
びており、このため、蓋部1Cはバグフィルタ14の保
持容器にもなっている。
15が装着され、このジャケット装置15は、底部1A
に取り付けられたジャケット部15Aと、側部1Bに取
り付けられたジャケット部15Bと、蓋部1Cに取り付
けられたジャケット部15Cとからなり、これらは分割
形成されていて熱的に絶縁状態となっている。3個のジ
ャケット部15A〜15Cには温調装置16からの熱源
流体が流体往回路17、流体復回路18を介して循環供
給され、後述するように、この熱源流体でジャケット部
15A,15Bは加熱、冷却され、ジャケット部15C
は加熱される。
ローラポンプ8、コンプレッサ10、真空ポンプ12、
温調装置16はそれぞれ自動制御装置19により作動タ
イミング、作動量等が制御されるようになっており、こ
の自動制御装置19は、無接点制御のシーケンサによる
ものである。
往回路17、流体復回路18の具体的回路図を示す。温
調装置16は、温水機20と冷水機21とを備えてお
り、また、流体往回路17は、ジャケット部15A〜1
5Cに各先端が接続された往管路22〜24からなり、
流体復回路18は、ジャケット部15A〜15Cから延
びる復管路25〜27からなる。往管路22,23は分
岐管路22A,22B,23A,23Bを有し、分岐管
路22A,23Aは温水機20から、分岐管路22B,
23Bは冷水機21の冷水供給部21Aからそれぞれ延
びている。また、復管路25,26は分岐管路25A,
25B,26A,26Bを有し、分岐管路25A,26
Aは温水機20に、分岐管路25B,26Bは冷水機2
1の冷水戻り部21Bにそれぞれ接続されている。分岐
回路22A,22B,23A,23Bには、自動制御装
置19で駆動部28〜31を介して制御される制御弁3
2〜35が設けられ、分岐回路25Aと25Bとの接続
部、分岐回路26Aと26Bとの接続部には、自動制御
装置19で駆動部36,37を介して切り換えられる切
換弁38,39が設けられている。
閉とその開度とが制御されることにより、ジャケット部
15A,15Bへ供給される温水機20からの温水と冷
水機21の冷水供給部21Aからの冷水との切り換えが
なされるとともに、その供給量が調整され、これによ
り、ジャケット部15A,15Bの加熱と冷却が選択さ
れて加熱温度、冷却温度が設定されるようになってい
る。ジャケット部15A,15Bに供給された温水と冷
水は、自動制御装置19で切換弁38,39が切り換え
制御されることにより、温水機20と冷水機21の冷水
戻り部21Bとに選択的に戻される。なお、切換弁3
8,39を全閉にすると、ジャケット部15A,15B
に温水、冷水を保持させることもできる。
記復管路27は温水機20まで延びている。往管路24
には、自動制御装置19で駆動部40を介して制御され
る制御弁41が設けられ、この制御弁41の開閉とその
開度が制御されることにより、温水機20からの温水に
よるジャケット部15Cの加熱と非加熱が選択されると
ともに、加熱時には加熱温度が設定されるようになって
いる。
1B、蓋部1Cに装着されたジャケット装置15のジャ
ケット部15A〜15Cは、個別に温度調整可能になっ
ており、これらの温度調整は自動制御装置19によって
予め設定された通りに行われ、これによりジャケット部
15A〜15Cから撹拌槽1の底部1A、側部1B、蓋
部1Cに所定の熱量が伝えられて撹拌槽1の各部の内側
が加熱等されるようになっている。
部1Cの各内側に温度センサを配置し、これらのセンサ
からの温度信号を自動制御装置19に入力してジャケッ
ト部15A〜15Cへの温水、冷水の供給およびその供
給量を制御することにより、撹拌槽1の各部の内側の温
度をフィードバック制御してもよい。
行った実施例を述べる。
置換度ヒドロキシプロピルセルロース20重量部、ヒド
ロキシプロピルセルロース3重量部からなる造粒物5Kg
を撹拌槽1内で混合した後、固形比で38重量部に相当
する精製水をスプレーガン6で添加し、5分間造粒し
た。造粒後、底部1Aと蓋部1Cのジャケット部15
A,15Cに60℃の温水を循環させるとともに、側部
1Bのジャケット部15Bには冷水を保持させ、撹拌槽
1内を真空度40cmHg.vacにして撹拌羽根2、解砕羽根
3を低速回転させ、減圧下で伝導伝熱乾燥した。
熱使用するジャケット部を分けて、2.5hrまでの恒率乾
燥期では底部1Aと蓋部1Cのジャケット部15A,1
5Cを加熱し(側部1Bのジャケット部15Bは冷水を
保持)、それ以降の減率乾燥期では全部のジャケット部
15A〜15Cで底部1A、側部1B、蓋部1Cの全面
加熱する場合と、従来の温調用ジャケット装置と同様
に、乾燥時に全部のジャケット部15A〜15Cで底部
1A、側部1B、蓋部1Cの全面加熱する場合とについ
て、他の条件は上記と同じにして実施した。
造粒物の品温と水分値の変化を図3に示し、また、撹拌
槽1内における付着物の発生有無を表1に示す。なお、
水分値は、赤外線式水分計((株)ケット化学研究所
製)により測定した。
化から2.0〜2.5hr以降に見られ、このとき、加熱使用す
るジャケット部を底部1Aと蓋部1Cのジャケット部1
5A,15Cから全部のジャケット部15A〜15Cに
切り替えて、底部1A、側部1B、蓋部1Cの全面加熱
とした場合には、撹拌槽1の内部で全く乾燥付着物は認
められず、全製造工程を通して自動化が可能であった。
さらに、乾燥物(造粒物)が水分値2.5%に達するまで
の乾燥時間は、ジャケット部15A,15Cを加熱使用
して底部1Aと蓋部1Cだけを加熱した場合よりも短
く、製造時間を短縮できることが明らかになった。
5Kgを撹拌槽1内で混合した後、固形比で3重量部に相
当するヒドロキシプロピルセルロースの5重量部%の水
溶液を加熱しながら噴霧速度を一定にしてスプレーガン
6でスプレーし、造粒した。この造粒中は、底部1A、
側部1B、蓋部1Cの全部のジャケット部15A〜15
Cに80℃の熱水を循環させ、また、撹拌槽1内は20
cmHg. vacとした。この実施例により得られた各乾燥時
間での造粒物の品温と水分値を図4に示す。なお、水分
値は赤外線式水分計((株)不二パウダル製)によりモ
ニタリングしながら測定した。
たことに加え、造粒初期の粉末付着に対して蓋部1Cも
ジャケット部15Cで加熱したことにより、撹拌槽1の
内部に付着物の発生は全く認められなかった。また、全
部のジャケット部15A〜15Cで底部1A、側部1
B、蓋部1Cの全面を加熱して乾燥速度を大きくしたこ
とにより、スプレーガン6からの一定の噴霧速度で造粒
が推移し、品温の変化もほとんどなく、安定した造粒状
態で実施例1と同様に撹拌型造粒機の自動運転が可能で
あった。
調用ジャケット装置を個別に温度調整可能になった複数
のジャケット部からなるものとしたため、加熱使用する
ジャケット部を適宜に選択できるようになり、これによ
り、撹拌槽の内部に乾燥付着物が発生するのをなくすこ
とができて製品の高品質化、製造効率の向上を達成でき
るととともに、製造工程の連続的な自動化を実現できる
ようになり、また、各種の造粒乾燥法による粒状物の製
造をも行えるようになる。
の伝熱熱量と、選択的に加熱使用されるジャケット部の
合計加熱面積とにより調整可能であるため、製造される
粒状物に最適の乾燥速度に調整可能となり、この点でも
高品質の製品を製造できるようになる。
系と制御系を含めて示した概略図である。
回路の具体的回路を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に撹拌手段が配設され、この撹拌手
段の回転で投入原料から粒状物が製造される撹拌槽と、
この撹拌槽に装着され、前記撹拌槽の温度を調整する温
調用ジャケット装置とを含んで構成された温調用ジャケ
ット装置付き撹拌型造粒機において、前記ジャケット装
置が個別に温度調整可能になった複数のジャケット部か
らなることを特徴とする温調用ジャケット装置付き撹拌
型造粒機。 - 【請求項2】 請求項1に記載の温調用ジャケット装置
付き撹拌型造粒機において、前記ジャケット装置の各ジ
ャケット部は分割形成されていることを特徴とする温調
用ジャケット装置付き撹拌型造粒機。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の温調用ジャケ
ット装置付き撹拌型造粒機において、前記撹拌槽は底部
と側部と蓋部を有し、前記ジャケット装置の各ジャケッ
ト部は少なくともこれらの底部、側部、蓋部ごとに設け
られていることを特徴とする温調用ジャケット装置付き
撹拌型造粒機。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の温調用
ジャケット装置付き撹拌型造粒機において、前記ジャケ
ット装置のための自動制御装置を有し、この自動制御装
置により前記ジャケット装置の各ジャケット部の温度が
制御されることを特徴とする温調用ジャケット装置付き
撹拌型造粒機。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の温調用
ジャケット装置付き撹拌型造粒機において、前記撹拌手
段が前記撹拌槽の底部の内側に垂直な軸を回転中心軸と
して設けられた撹拌羽根になっているとともに、前記撹
拌槽の側部の内側には水平な軸を回転中心軸とした解砕
羽根が設けられ、高速撹拌型造粒機になっていることを
特徴とする温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の温調用
ジャケット装置付き撹拌型造粒機を使用して粒状物を製
造する方法であって、前記撹拌槽の内部の複数箇所の温
度が製造される粒状物の造粒乾燥工程で要求される適正
な温度となるように、前記ジャケット装置の各ジャケッ
ト部の温度を調整して前記粒状物を製造することを特徴
とする温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機による粒
状物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28223296A JP3180688B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28223296A JP3180688B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10118480A JPH10118480A (ja) | 1998-05-12 |
JP3180688B2 true JP3180688B2 (ja) | 2001-06-25 |
Family
ID=17649784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28223296A Expired - Fee Related JP3180688B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3180688B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002253945A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-10 | Kawata Mfg Co Ltd | 粉体の造粒方法 |
JP4515150B2 (ja) * | 2004-05-18 | 2010-07-28 | 千代田化工建設株式会社 | 熱交換システム及び方法 |
ATE534876T1 (de) * | 2004-09-21 | 2011-12-15 | Iglesias Vives Joan | Verfahren und maschine zum sintern und/oder trocknen von pulvermaterialien unter verwendung von infrarotstrahlung |
JP4602140B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2010-12-22 | 日揮株式会社 | 温度制御装置 |
JP4758140B2 (ja) * | 2005-05-23 | 2011-08-24 | 共立工業株式会社 | 乾燥装置と乾燥方法 |
CN104287970A (zh) * | 2014-11-07 | 2015-01-21 | 四川旭华制药有限公司 | 一种胶囊制粒机 |
CN106902704B (zh) * | 2017-01-06 | 2018-04-06 | 北京长峰金鼎科技有限公司 | 湿法混合制粒机间歇加浆方法及采用其的湿法混合制粒机 |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP28223296A patent/JP3180688B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10118480A (ja) | 1998-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4608764A (en) | Process of drying a particulate material and apparatus for implementing the process | |
CN105318665B (zh) | 一种全自动密闭式喷雾冻干生产设备及方法 | |
Goula et al. | Spray drying of tomato pulp in dehumidified air: II. The effect on powder properties | |
Bhandari et al. | Spray drying of food materials-process and product characteristics | |
US4621437A (en) | Method and apparatus for drying a solid material wetted with a solvent or solvent mixture | |
JP3180688B2 (ja) | 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法 | |
WO2019175954A1 (ja) | 噴霧凍結造粒乾燥粉体製造装置及び噴霧凍結造粒乾燥粉体製造システム | |
US5709036A (en) | Aggressive convective drying in a conical screw type mixer/dryer | |
JP2016000413A (ja) | 鋳物砂の再生装置 | |
JP2002500338A (ja) | 凍結顆粒化方法 | |
US5544425A (en) | Aggressive convective drying in a nutsche type filter/dryer | |
CN109140905B (zh) | 一种振动流化床干燥装置及干燥方法 | |
JPS6133225A (ja) | 粉粒体処理装置 | |
US5546676A (en) | Aggressive convective drying in an agitated pan type dryer | |
JP7144291B2 (ja) | 減圧乾燥方法 | |
US2561055A (en) | Method of making pellets | |
US11576869B2 (en) | Device and method for granulating, agglomerating, pelletising, drying and/or coating | |
JP2619876B2 (ja) | 噴霧乾燥撹拌造粒装置 | |
JPS5919563B2 (ja) | 溶液に含まれるポリマ−の乾燥方法 | |
RU2819265C1 (ru) | Криовибромельница | |
JP2732874B2 (ja) | 流動乾燥方法および装置 | |
JPS5921651B2 (ja) | 造粒方法とその装置 | |
JPS5939472Y2 (ja) | 解砕式流動層装置 | |
CA2371834A1 (en) | Apparatus and method for producing particles from a food material, in particular a chocolate material | |
CN104666085A (zh) | 一种中药颗粒剂的干燥装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080420 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090420 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090420 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 9 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420 Year of fee payment: 13 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |