JP3180610B2 - ポット - Google Patents

ポット

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JP3180610B2
JP3180610B2 JP08010995A JP8010995A JP3180610B2 JP 3180610 B2 JP3180610 B2 JP 3180610B2 JP 08010995 A JP08010995 A JP 08010995A JP 8010995 A JP8010995 A JP 8010995A JP 3180610 B2 JP3180610 B2 JP 3180610B2
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cooling
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政廣 横野
馨 前川
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水などの液体の加熱およ
び冷却を行うポットに関する。
【0002】
【従来の技術】煎茶や玉露のように沸騰したお湯を所定
温度までさましてから使用する場合、または、乳児の粉
ミルクを調整する場合に所定温度の湯が緊急に必要とさ
れるという場合等があり、水を沸騰させ不純物を取り除
きかつ衛生的にしたお湯を、使用目的の温度まで冷却で
きるポットが望まれている。
【0003】従来、この種のポットは図3に示す構成で
あり、以下、その構成につき説明する。すなわち、本体
101内には水102を貯める容器103を配してい
る。容器2の底部にはヒータ104を取り付け、容器1
03内の水を加熱する構成である。さらに吸入口側が容
器103の底部内と連通する導出ポンプ105を備え、
この導出ポンプ105により容器102内の水103を
出水路106に導出し、出水路106の先端側を本体1
01の前方上部に設けた導出口107に臨ませ、容器1
03内の水を導出口107から導出する。導出ポンプ1
05を動作させるために本体101の上面に設けた操作
つまみ108を操作する構成としている。
【0004】また、吸込口側が容器103の底部内と連
通する循環ポンプ109を備え、循環ポンプ109の吐
出口側には容器103の上部に連通する循環経路110
を接続し、容器103内の水が循環経路110の途中に
配した熱交換器111内を通過するようにしている。熱
交換器111には冷却ファン112からの冷却風により
冷却される構成である。また、循環経路110の容器1
03側の出口には活性炭などの水質浄化剤を収納した浄
水部113が取り付けられている。また、容器103の
底部には容器103内の水温を検知する温度センサー1
14を設けている。
【0005】上記構成のポットにおいて、容器102内
に水道水を入れて加熱する場合には、ヒータ104に通
電して容器103内の水を底部から加熱する。ヒータ1
04により容器103内の水が沸騰温度に到達するのを
温度センサー114で検知すると、沸騰状態を数分間持
続して水道水に含まれる不要成分(カルキ、カビ臭、ト
リハロメタン等)をある程度除去する。その後、ヒータ
104への通電を停止すると共に、循環ポンプ109お
よび冷却ファン112を動作させ、熱交換器111を循
環する水から熱を奪い容器103内の水102の温度を
強制的に冷却する。この冷却動作をしている間に容器1
03内の水102が循環し、さらに循環経路110の出
口に取り付けた浄水部113で循環している水の不要成
分(カルキ、カビ臭、トリハロメタン等)を除去する。
そして、温度センサー114で容器103内の水が所定
温度まで低下したのを検知すると、循環ポンプ109お
よび冷却ファン112の動作を停止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来のポットで
は、熱交換器111に冷却風を当てて冷却する構成であ
るので、熱交換器111を雰囲気温度(室内温度)以下
に冷却することができず、夏場のように室内温度が高い
場合には、おいしさを感じる温度(10℃〜16℃)ま
で水温を下げることができず、おいしい水を作り出すこ
とができなかった。
【0007】従って、容器103内の水102の温度が
室内温度以下になることはなく、室温の状態によって
は、雑菌の繁殖する可能性のある60℃以下(特に30
℃から40)℃の温度のお湯が容器103内に長時間留
まることになり、ポット内の各経路106、110など
は、使用状態において殺菌工程を持たないため、雑菌が
繁殖するおそれがあった。特に出水路106は、外部と
連通しているため、空気中に浮遊する雑菌の侵入を完全
に防止するのが非常に困難である。
【0008】この課題は、上述したようにおいしさを感
じる温度まで容器103内の水102の温度を低下させ
たとしても、解決するものではなく、各経路内106、
110が汚染され、悪臭が発生したり水質が変化したり
するという課題を有していた。
【0009】本発明は上記課題に鑑み、おいしさを感じ
る温度まで容器内の水等の液体を冷却でき、かつポット
内部での雑菌の繁殖を防止し清潔で美味しい水を作り出
すポットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の課題解決手段は、水などの液体を収納
する容器と、前記容器内の液体を加熱する加熱手段と、
前記容器内の液体を冷却する熱伝素子からなる冷却手段
と、前記容器内の液体を前記冷却手段に供給し、冷却さ
れた液体を前記容器内に戻す循環手段と、温度を検知す
る温度検知手段とを備え、前記容器内の液体を加熱し
前記温度検知手段が容器内の液体の沸騰状態を検知した
冷却手段と前記循環手段を駆動して前記容器内の液体
を任意の温度に冷却する機能を有し、前記冷却手段は、
容器内の液体の温度が殺菌性能を有する液体温度におい
て前記循環手段を駆動し循環動作を行った後に駆動する
構成としたものである。
【0011】第2の課題解決手段は、上記第1の課題解
決手段において、温度検知手段が容器内の液体の沸騰を
知した後に循環手段と冷却手段を駆動し、前記冷却手
段への通電は冷却手段の出力が段階的に増す構成とした
ものである。
【0012】第3の課題解決手段は、上記第2の課題解
決手段において、加熱手段と容器との間で液体を循環さ
せる循環手段を有し、前記加熱手段を容器内の最高液体
面より高い位置に設けたものである。
【0013】第4の課題解決手段は、上記第1の課題解
決手段に、容器内の液体を容器外へ導出する導出経路と
導出ポンプを有する導出手段と、前記導出経路の途中よ
り液体を容器内に還流させる還流経路を有し、温度検知
手段が容器内の液体の沸騰状態を検知した後、導出ポン
プを駆動することにより沸騰した液体を還流経路を介し
て容器内と導出手段との間で循環させるものである。
【0014】第5の課題解決手段は、上記第4の課題解
決手段において、導出経路から容器内の液体を容器外へ
導出する操を行ったとき、導出ポンプが駆動し容器内
の高温の液体を還流経路を介して容器と導出手段との間
で循環した後液体を導出するものである。
【0015】
【作用】ポットの容器内部の液体は、上部にある蓋体を
開放しない限り外気に直接さらされることがないこと、
また、従来のポットは沸騰加熱した後の高温保温機能を
有するものであったためポット内での雑菌の繁殖につい
て配慮する必要がなかった。
【0016】しかし、本発明は、使用者の希望に添う温
度の液体の保温を行うものであるため、雑菌の繁殖する
可能性のある60℃以下の温度の液体を長時間容器内で
保温する場合がある。従って、容器内の水を入れ替えた
りするなどして一旦雑菌が侵入すると、繁殖する恐れは
十分にあり殺菌工程の導入が必要となってきた。
【0017】上記第1の課題解決手段によれば、殺菌浄
化するため一旦加熱手段により沸騰させた容器内の液体
を、その液体の温度が殺菌性能を有する温度にある内
に、循環手段又は導出手段を用いて、容器以外の液体経
路に通過させる。殺菌性能を有する液体温度は60℃以
上であれば十分であるので、容器内の液体の沸騰検知
後、所定時間冷却手段を駆動せず容器内の液体を各経路
に循環させると、経路内の殺菌を確実に行うことができ
る。一旦殺菌工程を経ることにより、容器上部の蓋体を
開放したときなどに雑菌が侵入してポット内部に付着し
ても、必ず60℃以上の高温の液体が各経路を通過する
ことにより殺菌を行うことができる。
【0018】上記第2の課題解決手段によれば、温度検
知手段が沸騰を検知した後、前記冷却手段側の経路に
環を開始すると同時に冷却手段に通電しこの電力を段階
的に増加させその出力を増すものである。加熱手段側の
経路は加熱中の循環により充分殺菌されているが、冷却
手段側の経路は、循環する液体が急速に冷やされていく
ため殺菌が不十分になる場合も生ずる。雑菌は極少量で
あっても残ると、その後適正な条件(栄養状態、温度条
件など)がそろうと急速に増殖するという性質を持って
いる。そこで、冷却経路の殺菌を確実に行うため、冷却
手段側の経路に切り換えると同時に冷却手段を通電する
が、その出力を段階的に上昇させることにより高温の液
体を冷却経路に充分循環させた後、急速に冷却するもの
である。これにより冷却経路内の殺菌は十分に行うこと
ができる。
【0019】第3の課題解決手段によれば、加熱手段を
容器内の最高液体面より高い位置に設けられているた
め、加熱手段内の液体は、容器内に流れ出し加熱手段内
に液体の滞留はなくなる。このように液体の滞留を防止
することで、加熱手段内の液体を殺菌工程を経た後放出
し、加熱手段内の雑菌の繁殖を防止することができ、加
熱手段内には常に新しい液体が循環することになる。
【0020】第4の課題解決手段によれば、温度検知手
段が容器内の液体の沸騰状態を検知した後、導出ポンプ
を駆動させることにより沸騰した液体を還流経路を介し
て容器内と導出手段との間で循環させる。導出経路も上
記冷却経路と同様に必ず沸騰した液体が通過する経路で
なく、殺菌工程を設けなければ経路内の殺菌はできな
い。従って、この手段により、沸騰検知後かならず高温
の液体が循環するため、導出経路内の雑菌の繁殖を防止
することができる。
【0021】第5の課題解決手段によれば、導出経路か
ら容器内部の液体を出水する導出ポンプを駆動するため
の操作手段を設け、容器内の液体が所定温度以上の高温
の場合にはこの操作手段はロックし、この熱湯ロックを
解除した場合、導出ポンプが駆動し容器内の高温の液体
を還流経路を介して容器と導出手段との間で循環した後
出水する。導出ポンプが駆動し出水の操作が行われない
と、導出経路内の液体は排出されず滞留したままになっ
ている。特に容器内の液体が高温で保温されている場
合、出水動作をした後にこの経路内に滞留する液体の温
度は低下し雑菌が繁殖しやすい温度領域で長い間放置さ
れる場合も生ずる。さらに、導出経路は容器外と最も近
い位置にあり、雑菌が侵入しやすい。そこで、容器内の
液体が所定温度以上の高温にある場合、導出ポンプを駆
動するための操作手段をロックし、この熱湯ロックを解
除した場合、導出ポンプが駆動し容器内の高温の液体を
還流経路を介して容器と導出手段との間で循環し、たと
え滞留している液体内で雑菌が発生していたとしてもこ
の液体は容器内の高温の液体と混合されるため、殺菌さ
れ、さらに、導出経路も高温の液体を循環することによ
り殺菌されることにより雑菌の繁殖を防止することがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すポットの全体構
成を図1に基づいて説明する。図において、1は本体
で、この本体1内には上面を開口した容器2が収納され
ている。容器2の上面開口部は蓋体3で開閉自在に覆わ
れている。容器2の底部には容器2内の液体(一般的に
は水道水を入れる)を容器外へ導出する電動式のポンプ
(以下導出ポンプと称す)4が配設されており、導出ポ
ンプ4は第1のモータ5により駆動される。
【0023】導出ポンプ4の吸込口6は、容器2の底部
と連通しており、また、その吐出口7は導出経路8を介
して本体1の上部前面側に設けた導出口9に連通してい
る。導出口9の上方には第1のモーター5の運転を制御
するスイッチ10が設けられ、このスイッチ10は本体
1の前面側の上面に突出して配された外部操作つまみ1
1と連動している。外部操作つまみ11を回すことによ
りスイッチ10を作動し、第1のポンプの回転数を制御
して導出ポンプ4から導出口9に導出する液体の量を調
整することができ、上述したスイッチ10と外部操作つ
まみ11等で容器2内から導出する液体量を制御する導
出操作部12を構成している。
【0024】また、導出経路8の上部は導出口9側に連
通する導出パイプ13と容器2内の上部側に連通する還
流パイプ14とに分岐しており、この分岐点に導出側切
り換え弁15を配し、導出経路8からの液体を導出口9
側と容器2内側とに選択的に切り換えて流す構成であ
る。
【0025】容器2の底部には容器2内の液体を循環さ
せる電動式のポンプ(以下循環ポンプと称す)16を配
しており、循環ポンプ16は第2のモータ17により駆
動される。循環ポンプ16の吸込口18は容器2の底部
と連通しており、また、その吐出口19は第1の水路2
0を介して循環側切り換え弁21と連通している。
【0026】循環側切り換え弁21から第2の水路(加
熱側の循環経路)22と、第3の水路(冷却側の循環経
路)23に分岐し、各水路22、23は各々容器2の上
部に連通し、容器2内の上部に取り付けた浄水部24に
注ぎ込む構成である。
【0027】第2の水路22の途中に配された加熱容器
25の外壁には電気式のヒーター26を巻回し、加熱容
器25内を通過する液体を加熱する構成としている。こ
のヒーター26と加熱容器25により液体の加熱手段2
7(以下ボイラーと称す)が構成されている。この加熱
手段27は、容器2内の液体の最高液面より高い位置に
配設されている。
【0028】第3の水路23の途中には液体を冷却する
冷却手段が配されており、この冷却手段は具体的に熱交
換器28で構成されている。熱交換器28は通水容器2
9、ペルチェ効果による熱電素子30、放熱部材31等
で構成されており、熱電素子30は吸熱側を通水容器2
9に、放熱側を放熱部材31に圧接して取り付けられて
いる。熱電素子30に取り付けた放熱部材26はその下
方に配した送風機32により冷却されるもので、送風機
32は本体1外から本体1内に導入した外気を放熱部材
26に当て、放熱部材26から熱を奪い、再び本体1外
に排気する構成である。
【0029】容器2内に配した浄水部24内には、活性
炭等の水質浄化剤33と、炭酸カルシウムおよび炭酸マ
グネシウムを主成分とするミネラル添加剤とが収納して
あり、加熱した液体が流出する第2の水路22の出口下
方には水質浄化剤33が位置し、冷却した液体が流出す
る第3の水路23の出口は第2の水路22の出口と水平
方向に並設し、この出口は図面では図示していない。こ
の第3の水路23の出口下方の浄水部24内にはミネラ
ル添加剤が位置しており、加熱した液体は浄化剤33に
より浄化され、また、冷却して温度が低下した液体はミ
ネラル添加剤を通過し、通過した液体内にミネラルが溶
け出す構成である。特に、ミネラルは液体温度が高いと
液体内に流出しにくいので、冷却した液体が流出する出
口に配して効率よくミネラル分を液体内に溶け出すよう
にしている。
【0030】容器2内の液体を第2の水路22を循環さ
せることで加熱を行い、第3の水路23を循環させるこ
とで冷却を行い、容器2内の液体の加熱あるいは冷却を
行う構成であるが、容器2の外底面には、容器2内の液
体の温度を検知する温度センサー35を取り付け、加熱
あるいは冷却により容器2内の液体を所定の温度に加熱
・冷却できるようにしている。なお、容器2の外壁には
硬質発泡ウレタンからなる容器側断熱材34を取り付
け、容器2の外壁に結露が発生するのを防止している。
【0031】また、容器2の底部側に配した導出ポンプ
4および循環ポンプ16を覆うように硬質発泡ウレンタ
ンからなるポンプ側断熱材36を取り付け、各ポンプ
4、16の外壁に結露が発生するのを防止している。蓋
体3の内部にも硬質発泡ウレンタンからなる蓋体側断熱
材37を充填し、蓋体3の外壁に結露が発生するのを防
止している。さらに、冷却側の第3水路23は冷たい液
体が流れるので、その外壁が結露し易くなるが、第3の
水路23は容器2の外壁を覆う容器側断熱材34内に一
緒に埋設しているので、結露の発生を極力抑えることが
できる。
【0032】次に、上記構成のポットの動作を図1及び
図2に基づいて説明する。最初に、図2に示す沸騰浄水
の行程において、容器2内の液体を一旦沸騰させ、液体
に含まれるカルキ成分を除去する。まず、循環側切り換
え弁21を第2の水路22側に切り換え、循環ポンプ1
6を運転するとともにヒーター26に通電して、容器2
内の液体を加熱手段25で加熱しつつ第2の水路22、
容器2内を循環させる。つまり、容器2内の液体は循環
ポンプ16の吸込口18より吸い込まれ、吐出口19よ
り圧送されて第1の水路20、第2の水路22を経て、
容器2内に還流する。この時、液体は加熱容器21を通
過する際にヒーター20により加熱され、この動作を続
けることにより、容器2内の液体の温度が上昇して沸騰
に至る。この時、液体は水質浄化剤33を通過するの
で、塩素などのカルキ成分の除去が助長される。また、
液体の温度が上昇し60℃以上になった場合は、循環側
切り換え弁21、第2の水路22、循環ポンプ16、容
器2内、ボイラー25を、循環する容器内の高温の液体
で殺菌することになる。
【0033】容器内の液体が沸騰したことを温度センサ
ー35が検知し所定時間経過後、循環側切換弁21を一
旦第3の水路23側に切換えると同時に、ヒータ26の
通電を停止し循環ポンプ16の駆動を停止する。このと
き、第2の水路22及びボイラー25内は、沸騰した液
体が滞留しており、これによりこれらの経路内の殺菌は
確実なものになる。
【0034】ヒータ26の通電停止から約3秒ほど経過
した後、導出側の動作が行われる。容器2内の液体を加
熱している場合、導出側切り換え弁15を還流パイプ1
4側に切り換えて、容器2の底部と上部との間の経路を
連通にした状態、即ち循環経路を形成した状態で、導出
ポンプ4を約10秒間動作し、導出経路8内の液体を循
環して入れ代え、導出経路8内に加熱されないままにな
っている液体を容器2内に排出する。このとき、沸騰し
た容器内の液体がこの循環経路を通過することにより、
この経路内の殺菌をすることができる。更に、導出経路
8内に加熱されないままになっている液体中の雑菌も沸
騰した容器2内に排出されることにより殺菌を行うこと
ができ、経路内を清潔に保つことができる。
【0035】次に、一旦第3の水路23側に切換えた循
環側切換弁21を、再び第2の水路22側に切り換え約
60秒間この状態を保持する。このとき、加熱手段27
は、容器2内の液体の最高液面より高い位置にあるた
め、加熱容器25内に滞留していた液体は、容器2内に
放出される。これにより、第2の水路22側の循環によ
り加熱された液体が加熱容器25内に滞留することはな
い。したがって、この滞留した液体の温度が低下し雑菌
の繁殖しやすい温度領域で長時間放置されることがなく
なり、雑菌の繁殖を防止することができる。
【0036】また、循環側切換弁21をさらに第3の水
路23側に切り換え、これまで停止していた循環ポンプ
16を駆動すると共に熱電素子30に通電し、送風機3
2を運転する。つまり、熱電素子30に通電すると、ペ
ルチェ効果により通水容器24に圧接した吸熱側の温度
が下がり、通水容器29内を通過する液体の熱を奪い、
これを放熱側に圧接した放熱部材31に導き、送風機3
2の送風により、その熱を強制的に本体1外へ排気す
る。この動作を続け、第3の水路23の途中に配した熱
交換器28内を通過する液体を冷却して容器2内に還流
させることで、液体を設定した温度まで速やかに冷却す
るのである。上記冷却動作は温度センサー35で検知す
る温度が設定した保冷温度(例えば、おいしさを感じる
10℃、16℃)になるまで続行する。この熱電素子3
0に通電する場合、通電直後からその出力を段階的に上
昇させ、所定時間経過後フルパワーになるように運転制
御する。この制御により、第3の水路23およびその途
中に配した熱交換器28内が充分殺菌された後、急速に
液体を冷却することとなり、冷却水路側も雑菌の繁殖を
防止することができる。
【0037】湯沸かした液体を高温、例えば95℃前後
で保温するためには、容器2内の液体の温度の下降に応
じて、沸騰動作時と同様の動作を所定の保温温度になる
まで行えばよく、また、冷却した液体を低温、例えば1
0℃前後で保冷するためには、容器2内の液体の温度の
上昇に応じて、冷却動作時と同様の動作を所定の保冷温
度になるまで行えばよい。
【0038】さらに、高温保温している場合の導出側の
動作を簡単に説明する。外部操作つまみ11により容器
2内の液体を導出口9から導出する場合、その導出前に
導出側切り換え弁15を上述と同様に還流パイプ側に切
り換えて、導出ポンプ4を動作させれば、導出経路8内
の液体が循環して入れ代わり、導出経路8内の液体の温
度を容器2内の温度とほぼ等しくする。この循環動作を
終了した後、導出側切り換え弁15を導出パイプ13側
に切り換え、導出口9から液体を導出する。これによ
り、導出経路8内に滞留している液体を容器2内に排出
することができ、導出経路8内の殺菌が可能になると共
に、導出経路内8に滞留していた液体内の雑菌を容器2
内の高温の液体と混合することにより殺菌することがで
きるため、雑菌の侵入しやすい導出経路8内を常に清潔
かつ衛生的に保つことができる。
【0039】さらに、保温すべき液体としては、牛乳、
スープ、お茶、紅茶、コーヒー、ジュースなどが考えら
れる。この場合殺菌すべき液体の温度を保温すべき液体
の風味を失わずかつ殺菌が確実にできる温度を設定しさ
えすれば、上記したポットと同じ構成・動作で、清潔で
衛生的に保温することができる。但し、この場合、不必
要であれば、容器2内上部に配設している浄水部24を
取り除くこともできる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなとおり、本発明
の第1の課題解決手段によれば、殺菌浄化するため一旦
加熱手段により沸騰させた容器内の液体を、その液体の
温度が殺菌性能を有する温度にある内に、循環手段又は
導出手段を用いて、容器以外の液体経路に通過させる。
殺菌性能を有する液体温度は60℃以上であれば十分で
あるので、容器内の液体の沸騰検知後、所定時間冷却手
段を駆動せず容器内の液体を各経路に循環させると、経
路内の殺菌を確実に行うことができる。一旦殺菌工程を
経ることにより、容器上部の蓋体を開放したときなどに
雑菌が侵入してポット内部に付着しても、必ず60℃以
上の高温の液体が各経路を通過することにより殺菌を行
うことができる。
【0041】本発明の第2の課題解決手段によれば、温
度検知手段が沸騰を検知した後、前記冷却手段側の経路
に循環を行うと共に同時に冷却手段に通電しこの通電電
力は段階的にその出力を増すものである。加熱手段側の
経路は加熱中の循環により充分殺菌されているが、冷却
手段側の経路は、循環する液体が急速に冷やされていく
ため殺菌が不十分になる場合も生ずる。雑菌は極少量で
あっても残ると、その後適正な条件(栄養状態、温度条
件など)がそろうと急速に増殖するという性質を持って
いる。そこで、冷却経路の殺菌を確実に行うため、冷却
手段側の経路に切り換えると同時に冷却手段を通電する
が、その出力を段階的に上昇させることにより高温の液
体を冷却経路に充分循環させた後、急速に冷却するもの
である。これにより冷却経路内の殺菌は十分に行うこと
ができる。
【0042】本発明の第3の課題解決手段によれば、加
熱手段は容器内の最高液面より高い位置に設けられてい
るため、加熱手段内の液体は、容器内に流れ出し加熱手
段内に液体の滞留はなくなる。このように液体の滞留を
防止することで、加熱手段内の液体を殺菌工程を経た後
放出し、加熱手段内の雑菌の繁殖を防止することがで
き、加熱手段内には常に新しい液体が循環することにな
る。
【0043】本発明の第4の課題解決手段によれば、温
度検知手段が容器内の液体の沸騰状態を検知した後、導
出ポンプを駆動させることにより沸騰した液体を還流経
路を介して容器内と導出手段との間で循環させる。導出
経路も上記冷却経路と同様に必ず沸騰した液体が通過す
る経路でなく、殺菌工程を設けなければ経路内の殺菌は
できない。従って、この手段により、沸騰検知後かなら
ず高温の液体が循環するため、導出経路内の雑菌の繁殖
を防止することができる。
【0044】本発明の第5の課題解決手段によれば、導
出経路から容器内部の液体を出水する導出ポンプを駆動
するための操作手段を設け、容器内の液体が所定温度以
上の高温の場合にはこの操作手段はロックし、この熱湯
ロックを解除した場合、導出ポンプが駆動し容器内の高
温の液体を還流経路を介して容器と導出手段との間で循
環した後出水する。導出ポンプが駆動し出水の操作が行
われないと、導出経路内の液体は排出されず滞留したま
まになっている。特に容器内の液体が高温で保温されて
いる場合、出水動作をした後にこの経路内に滞留する液
体の温度は低下し雑菌が繁殖しやすい温度領域で長い間
放置される場合も生ずる。さらに、導出経路は容器外と
最も近い位置にあり、雑菌が侵入しやすい。そこで、容
器内の液体が所定温度以上の高温にある場合、導出ポン
プを駆動するための操作手段をロックし、この熱湯ロッ
クを解除した場合、導出ポンプが駆動し容器内の高温の
液体を還流経路を介して容器と導出手段との間で循環
し、たとえ滞留している液体内で雑菌が発生していたと
してもこの液体は容器内の高温の液体と混合されるた
め、殺菌され、さらに、導出経路も高温の液体を循環す
ることにより殺菌されることにより雑菌の繁殖を防止す
ることができる。
【0045】以上のように、本発明を用いることによ
り、雑菌の繁殖しやすい低温状態で液体を長時間保温し
ていても、又栄養状態の良好な液体(牛乳、スープ、コ
ーヒー、お茶、紅茶等)を保温していても衛生的で清潔
な状態に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すポットの断面図
【図2】本発明のポットの容器内部の温度変化を示す図
【図3】従来のポットの断面図
【符号の説明】
2 容器 3 蓋体 4 導出ポンプ 16 循環ポンプ 22 加熱側の循環経路 23 冷却側の循環経路 24 浄水部 27 ボイラー(加熱手段) 28 熱交換器(冷却手段) 34 容器側断熱材 36 ポンプ側断熱材 37 蓋体側断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−70850(JP,A) 特開 平7−59655(JP,A) 特開 平6−269354(JP,A) 特開 平4−22310(JP,A) 特開 平5−309039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/21

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水などの液体を収納する容器と、前記容
    器内の液体を加熱する加熱手段と、前記容器内の液体を
    冷却する熱伝素子からなる冷却手段と、前記容器内の液
    体を前記冷却手段に供給し、冷却された液体を前記容器
    内に戻す循環手段と、温度を検知する温度検知手段とを
    備え、前記容器内の液体を加熱し、前記温度検知手段が
    容器内の液体の沸騰状態を検知した後冷却手段と前記循
    環手段を駆動して前記容器内の液体を任意の温度に冷却
    する機能を有し、前記冷却手段は、容器内の液体の温度
    が殺菌性能を有する液体温度において前記循環手段を駆
    動し循環動作を行った後に駆動する構成としたポット。
  2. 【請求項2】度検知手段が容器内の液体の沸騰を検
    知した後に循環手段と冷却手段を駆動し、前記冷却手段
    への通電は冷却手段の出力が段階的に増す構成とした
    求項1記載のポット。
  3. 【請求項3】 加熱手段と容器との間で液体を循環させ
    る循環手段を有し、前記加熱手段を容器内の最高液体面
    より高い位置に設け請求項2記載のポット。
  4. 【請求項4】 容器内の液体を容器外へ導出する導出経
    路と導出ポンプを有する導出手段と、前記導出経路の途
    中より液体を容器内に還流させる還流経路を有し、温度
    検知手段が容器内の液体の沸騰状態を検知した後、導出
    ポンプを駆動することにより沸騰した液体を還流経路を
    介して容器内と導出手段との間で循環させる請求項1記
    載のポット。
  5. 【請求項5】 導出経路から容器内の液体を容器外へ導
    出する操を行ったとき、導出ポンプが駆動し容器内の
    高温の液体を還流経路を介して容器と導出手段との間で
    循環した後液体を導出する請求項4記載のポット。
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