JP3180123B2 - Gage腫瘍拒絶抗原をコードする、単離、トランケート核酸分子 - Google Patents
Gage腫瘍拒絶抗原をコードする、単離、トランケート核酸分子Info
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Description
/370,648の一部継続出願であり、1994年5月27日出願の
特許出願番号第08/250,162の継続出願であり、1993年7
月22日出願の特許出願番号第08/096,039号の一部継続出
願である。これらの出願は全て参照として導入される。
に関し、特に本発明は、その腫瘍拒絶前駆体が、とりわ
けHLA−Cw6分子で表示される、少なくとも1つの腫瘍拒
絶抗原に変えられる遺伝子に関する。問題のこの遺伝子
は、他の公知の腫瘍拒絶抗原前駆体コード配列に関連す
るとは思われない。また、本発明は、HLA−Cw6分子によ
って表示されるペプチド及びその使用に関する。また、
本発明の一部はHLA−A29分子によって表示されるペプチ
ド及びその使用である。
免疫系の過程は複雑なものである。この免疫系の重要な
一面は、Tリンパ球又は「T細胞」応答である。
A)、又は主たる組織適合性複合体(MHCs)と称する細
胞表面分子とペプチドとの複合体と相互反応する事を必
要とする。このペプチドは、HLA/MHC分子を表す細胞に
よって変化させられる巨大分子由来のものである。これ
に関しては、メール等(Male et al.)のAdvanced Immu
nology(J.P.Lipincott Company.1997)、特に6〜10章
参照。T細胞とHLA/ペプチド複合体との相互反応は、HL
A分子とペプチドの特定の組合せの為の特異なT細胞を
要求する事を制限する。特異なT細胞が存在しなけれ
ば、そのパートナー複合体が存在してもT細胞応答は存
在しない。
応答は存在しない。この機構は、外来物質に対する免疫
系応答、自己免疫異常及び細胞異常に対する応答に含ま
れる。多くの研究が、蛋白質がHLA結合ペプチドに変え
られるこの機構について注がれてきた。これに関して
は、バリナガ(Barinaga)、Science 257:880(199
2):フレモント等(Fremont et al.)、Science 257:9
19(1992):マツムラ等(Matsumura et al.)、Scienc
e 257:927(1992):ラトロン等(Latron ey al.)、Sc
ience 257:964(1992)を参照。又、Eegelhard,Ann.Re
v.Immunol.12:181−207(1994)を参照。
るものであった。例えばPCT出願PCT/US92/04354(1992
年5月22日出願、1992年11月26日公開(参考として組み
入れられる))には、細胞表面で発現するペプチドに変
えられ、特異CTLs(細胞溶解性Tリンパ球、以下「CTL
s」という)による腫瘍細胞の溶解へと導く事の出来る
一連の遺伝子が開示されている。この遺伝子は、「腫瘍
拒絶抗原前駆体」、即ち「TRAP」分子をコードすると言
われ、それから得られるペプチドは「腫瘍拒絶抗原」即
ち「TRAs」と称される。
ラバーサリ等(Traversari et al.)、Immunogenetics
35:145(1992):ファン デル ブルッゲン等(van d
er Bruggen et al.)、Science 254:1643(1991)を
参照。又、米国特許第5,342,774号明細書を参照。
の開示では、MAGE−1遺伝子は、HLA−A1分子で表され
るノナペプチドに変えられる腫瘍拒絶抗原前駆体をコー
ドすると説明されている。この引用例は、特定のHLA分
子に対する特定のペプチドの公知の特異性を与えた事を
教示し、1つのHLA分子に結合し、他には結合しない特
定のペプチドを期待させる。このことは、異なる固体は
異なるHLA表現型を保有するので重要である。結果とし
て、特異HLA分子のパートナーとしての特定ペプチドの
同定は、診断的且つ治療的結果を持つが、これらは、そ
の特定のHLA表現型の個体にとって意味があるだけであ
る。細胞異常が1つの特定のHLA表現型に限定されるも
のではなく、目標とされる治療が、組織における異常細
胞の表現型の知識を要求するが故に、この分野では更に
研究の必要性が存在する。
993年1月22日出願)では、MAGE−1発現生産物は、第
2のTRAに変えられると言う事実が開示されている。こ
の第2のTRAはHLA−Cクローン10分子と表される。この
開示は、与えられたTRAPは、複数のTRAsを生成する事が
出来る事を示す。
928号(1992年12月22日出願)では、チロシナーゼ、或
る種の正常細胞(例えば、メラノサイト)によって産生
される分子は腫瘍細胞に変えられ、HLA−A2分子で表さ
れるペプチドを生成する事が教示されている。
78号(1993年3月18日出願)では、チロシナーゼ由来の
ものではない第2のTRAは、HLA−A2分子で表される事が
教示されている。このTRAは、TRAP由来のものである
が、非−MAGE遺伝子によりコードされている。この開示
は、特定のHLA分子は、異なる資源由来のTRAsを表示し
てもよい事を示す。
の米国特許出願08/079,110号では、関連のない腫瘍拒絶
抗原前駆体、所謂「BAGE」前駆体が開示されている。こ
のBAGE前駆体はMAGEファミリーとは関連がない。上で引
用された論文、特許及び特許出願で提示される研究は、
大部分がMAGEファミリー遺伝子及び関係のないBAGE遺伝
子に関するものである。
よって発現される事が見出された。これらの腫瘍拒絶抗
原前駆体を、「GAGE」腫瘍拒絶抗原前駆体と称する。こ
れらは、MAGEファミリー遺伝子ともBAGE遺伝子とも同族
関係を示さない。斯くして、本発明は、TRAPsをコード
する遺伝子、腫瘍拒絶抗原前駆体それ自身、及びこれら
の利用に関するものである。
アミノ酸長であり、配列: 配列番号:23 (ここで、Xaaは、任意のアミノ酸である)。これらの
ペプチドは折り曲げられて、そして/又はHLA−A29分子
に結合するプチドに加工される。 本発明は、更に以下の記述に従って詳述される。
のMZ2から採取されたメラノーマ細胞から株化した。こ
の細胞株は、例えば、ここにその全体を参考として組み
入れるPCT出願PCT/US92/04354(1992年5月22日出願、1
992年11月26日公開)に開示されている。この細胞株が
株化されたら、そのサンプルを放射線照射し、これを非
増殖性にした。これらの照射細胞を、それらに対して特
異な細胞溶解性T細胞クローン(CTLs)の単離に使用し
た。末梢血単核細胞(PBMCs)のサンプルを患者のMZ2か
ら採取し、照射メラノーマ細胞に接触させた。この混合
物を、メラノーマ細胞の細胞溶解につき観察し、メラノ
ーマ細胞によって表示されるペプチドとHLA分子の複合
体に対する特異なCTLsが、サンプル中に存在した事を示
した。
et al.)、Int.J.Cancer 39:390−396(1987)に従
ったクロム放出アッセイであり、その既述は参考として
組み入れられる。このアッセイをここに記述する。目標
メラノーマ細胞は、in vitroで育成し、次いでDMEM中
に107細胞/mlで再懸濁し、10mM HEPESと30%FCSで補充
し、Na(51Cr)O4の200μCi/mlで、37℃で45分間培養し
た。標識化細胞をDMEMで3回洗浄し、10mM HEPESを補
充した。これを、次いで10mM HEPESと10%FCSで補充し
たDMEM中に再懸濁し、その後、103細胞を含む100μlの
液を、96ウエルマイクロプレートに分散した。PBLsのサ
ンプルを100μlの同じ培地に添加し、アッセイを繰り
返し行った。プレートを、100gで4分間遠心分離に掛
け、8%C02雰囲気中で、36℃で4時間培養した。
の液を収集し、計量した。51Cr放出の割合は、以下の様
に計算した。 %51Cr放出=[(ER−SR)/(MR−SR)]×100 ここで、ERは、観察された、実験的51Cr放出、SRは、20
0μlの培地単独での103標準化細胞を培養する事によっ
て測定された自然放出、MRは、100μlの0.3%トリトン
(Triton)X−100を添加して得られる最大放出であ
る。高いCTL活性を示したこれらの単核血サンプルを拡
張し、限界希釈を介してクローン化し、同じ方法を使用
して再度スクリーニングした。CTLクローンMZ2−CTL76/
6はこの様にして単離した。このクローンを以後「76/
6」と称する。
試験するのに使用した。図1は、このCTLクローンが認
識してメラノーマ細胞株、即ちMZ2−MELであってK562で
はない株を溶解する事を示す。このクローンを、次い
で、上に述べたと同じ方法で、他のメラノーマ細胞株及
び自己由来EBV−形質転換B細胞に対して試験した。図
1は、エプシュタインバールウイルス(Epstein Barr
Virus)(EBV)で形質転換された自己由来B細胞は溶
解せず、しかもMZ2−MEL3.0はCTLクローン76/6で溶解さ
れるのに、抗原Fを発現しないこの細胞株MZ2−MEL.4F
−突然変異株は溶解しない事を示す。故に、このクロー
ンは、この抗原に対して特異的である事が明らかであ
る。 上に提示された結果は、HLA分子がTRAを表示する事と
は無関係である。
9、HLA−B37、HLA−B44、HLA−Cw6及びHLA−Cクローン
10を発現する事が知られている。ここに報告されていな
いがこの実施例のプロトコールに従う実験では、HLA分
子A29、B44及びCクローン10の発現を喪失したMZ2−MEL
の補助株(subline)を試験した。この補助株は溶解
し、存在している分子が、A1、B37又はCw6の1つである
事を示した。
F)を産生するかを決定するために、更に検討を行っ
た。使用した方法は、トラバーサリ等(Traversari et
al.)、Immunogenetics 35:145−152(1992)、によ
り開示された方法であり、その記述は参考として組み入
れられる。要するに、CTL株のサンプルを、培養培地
で、目的とする目標細胞のサンプルと組み合わせた。24
時間後、この培養からの上澄み液を除去し、次いでTNF
−感受性WEHI細胞上で試験した。
上で検討されたMZ2−MEL細胞株の補助株は、極めて強力
な応答を与えた。これを次の実験に使用した。
表示した事を示した。そこで、これをcDNAライブラリー
調製の為の全mRNA源として使用した。
良く知られた技術に従って、オリゴ−dT結合キット(ol
igo−dT binding kit)を使用して単離した。mRNAを
確保したら、Not I部位を含むオリゴdTプライマーを使
用して、逆転写でcDNAに転写し、次いで第2ストランド
合成(second strand synthesis)を行った。このcDN
Aを、次いでBst XIアダプターに結合し、Not Iで消化
し、セファクリル(Sephacryl)S−500HRカラム上でサ
イズ画分化し、Bst XI及びpcDNA−I−AmpのNot I部位
に間接的にクローン化した。この組み換えプラスミド
を、次いでDH5α大腸菌バクテリアの中にエレクトロポ
レーションした。100の組み換えバクテリアの合計1500
プールをマイクロウエルに播種した。殆ど全てのバクテ
リアは挿入物(insert)を含んでいたので、各々は約10
0のcDNAsを含んでいた。
DNAを、アルカリ溶解及び酢酸カリウム沈殿で、フェノ
ール抽出なしで抽出した。
NAを、真核細胞に形質移入した。ここで述べられる形質
移入を繰り返して行った。COS−7細胞のサンプルを、1
5,000細胞/ウエルで、10%ウシ胎児血清で補充したダ
ルベッコ変性イーグルス培地(Dulbecco's modified
Eagles Medium)(DMEM)において、組織培養平底マイ
クロウエル中に、播種した。この細胞を、37℃で一昼夜
培養し、培地を除去して、10%Nu血清、400μg/ml DEA
E−デキストラン及び10μMクロロキン、更に100ngのプ
ラスミドを含むDMEM培地の50μl/ウエルで置き換えた。
表示した事を立証しなかった。結果として、抗原(A1、
B37、Cw6)を表示出来たHLA分子のそれぞれのcDNAを、
細胞を同時形質移入する為に、別々に使用した。
と同じプロトコールを使用して、pCD−SRαにクローン
化されたHLA−A1をコードする遺伝子の28ng、pcDNA−I
−AmpでのHLA−B37に対するcDNAの50ng、又はpcDNA−I
−AmpでのHLA−Cw6に対するcDNAの75ngを使用した。
質移入体の500プールだけは、単一ウエル中で試験出来
た。37℃での4時間培養の後、培地を除去し、10%DMSO
を含むPBSの50nlで置き換えた。この培地を2分後に除
去し、10%FCSで補充したDMEMの200μlで置き換えた。
培養した。培地を、次いで捨て、1000〜3000のCLTクロ
ーン76/6細胞を、IL−2の20〜30U/mlで補充した10%プ
ールヒト血清を含むイスコーブ(Iscove)培地の100μ
lに添加した。上澄み液を24時間後に除去し、トラバー
サリ等(Traversari et al.)、Immunogenetics 35:
145−152(1992)により開示された方法(その記述は参
考として組み入れられる)により、WEHI細胞上でのアッ
セイで、TNF含有量を決定した。
で形質移入された1500プールは、15〜20pg/ml又は2〜6
pg/mlのそれぞれの濃度に対してTNF放出を刺激した。60
pg/mlより多く生成した一つのプールを除いて、大部分
のHLA−Cw6形質移入体は3〜20pg/mlを生成した。この
プールを次の研究の為に選択した。
クローンを試験した。プラスミドDNAをそれらから抽出
し、上に述べたのと同じ方法でCOS細胞の新しいサンプ
ル中に形質移入し、この細胞を、CTLクローン76/6の刺
激の為に再度試験した。94の陽性クローンが見つかっ
た。これらの内の一つで、cDNAクローン2D6と称するも
のを更に試験した。比較試験では、COS細胞は、cDNAク
ローン2D6とHLA−Cw6、HLA−Cw6単独又は2D6単独で形質
移入した。対照細胞株MZ2−MEL F−とMZ2−MELF+も使
用した。CTL上澄み液中へのTNF放出は、上で引用した様
にWEHI細胞上でそれを試験する事によって測定した。生
き残っているWEHI細胞の数は、細胞の培養後の光学濃度
をMTTを使用して測定した。図2は、HLA−Cw6とcDNA−2
D6で形質移入したCOS細胞と、細胞株MZ2−MELF+が、CTL
クローン76/6からのTNF放出を刺激した事を示した。こ
れは、HLA−Cw6が対象のTRAを表示した事を示してい
る。
列調査は、プラスミドインサートが、既知の遺伝子又は
蛋白質に対して相同性を示さない事を明らかにした。
子の為のcDNAヌクレオチド情報を表す。推定上のオープ
ンリーディングフレームは、この分子の51〜467の塩基
の所に位置している。この配列の最初の2つの塩基は、
cDNA配列を運ぶベクター由来のものであり、cDNAそれ自
身の一部ではない。
の細胞がこの遺伝子を発現したかを決定する為の実験を
行った。これを決定する為に、以下に示す様に、ノーザ
ンブロッティング(Northern blotting)を、組織及び
腫瘍細胞株上で行った。このブロッティング試験は、配
列番号1の完全な配列のcDNAを使用した。次いでPCRを
使用して結果を確認した。
伝子情報を利用して、正常組織と腫瘍についての詳細な
分析を行った。
ンプルから採取した。これを、cDNAの調製の為に使用し
た。このcDNAを作製する為に使用したプロトコールは、
逆転写酵素バッファー5xの4μl、各dNTPの1μl、
(10mM)、ジチオスレイトールの2μl(100mM)、dT
−15プライマーの2μl(20μm)、RNアジン(RNasi
n)(40単位/μl)の0.5μl及びMOMLV逆転写酵素(2
00単位/μl)の1μlを一緒にする事を含む。
水、又は合計2μgのテンプレートRNA)を添加した。
混合物の全容量は20μlであった。これを混合し、42℃
で60分間培養し、その後氷上で冷却した。次いで、合計
80μlの水を添加し、合計100μlとした。この混合物
を、PCRに使用するまで−20℃で貯蔵した。 PCRを行う為のプライマー 5′−AGA CGC TAC GTA GAG CCT−3′(セン
ス)及び 5′−CCA TCA GGA CCA TCT TCA−3″(アンチ
センス)
30.5μlの水、5μlのPCRバッフアー10x、1μlの各
dNTP(10μM)、2.5μlの各プライマー(20μM)、
及び0.5μlの重合酵素「ダイナザイム(Dynazyme)」
(2単位/μl)を含み、全容量を45μlとした。cDNA
の5μl全部を添加した(これは100ngの全RNAに相当し
た)。この混合物を組合せ、鉱油1滴で層状にした。こ
の混合物を熱循環系(thermocycler block)に移し、9
4℃に予熱し、増幅を30サイクル行った。各サイクルの
内容は次の通りであった。 最初の変性: 94℃、4分 変性: 94℃、1分 アニーリング: 55℃、2分 エクステンション: 72℃、3分 最終エクステンション: 72℃、15分
ゲル上に流し、臭化エチジウムで染色した。
238塩基対合フラグメント(pair fragment)を生成す
る。汚染ゲノムDNAが存在しても、その増幅はない。
現する唯一正常な組織は睾丸であり、一方、メラノー
マ、肺、乳房、喉頭、咽頭、サルコーマ、睾丸精上皮
腫、膀胱及び結腸を含む多数の腫瘍がこの遺伝子を発現
する事を示している。この様にして、GAGE遺伝子の発現
NI対して、これらの腫瘍のどれについても分析が出来
る。
分子で表示され、GAGE遺伝子由来の免疫拒絶抗原の決定
に係わる更なる研究につながる。
限内ヌクレアーゼNot I及びSpH Iで消化され、次いで、
供給者の指示に従って外ヌクレアーゼで消化した(Eras
e−a−base System,Promega)。この処理は、3′末
端で始まる、一連の漸進的欠失を発生した。
で、公知の技術を使用して、大腸菌株DH5alpha'IQの中
にエレクトロポレイトした。形質転換体はアンピシリン
(50μg/ml)で選択した。
し、次いで、HLA−Cw6をコードするベクターと共に、CO
S−7細胞中に形質移入した。プロトコールは上述のプ
ロトコールに従って使用した。
た。これは、ネガティブ及びポジティブなクローンの分
離を許した。全てのネガティブクローンは全てのGAGE配
列の欠失を示した。最も小さなポジティブクローンは、
配列番号1の最初の170ヌクレオチドを含んでいた。こ
の配列の分析は、オープンリーディングフレームがヌク
レオチド51で開始する事を示した。この様に、このフレ
ームはGAGE−TRAPの最初のアミノ酸をコードする配列を
含む。
定義する為の追加実験を行った。ポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)増幅は、これを行う為に使用された。
BamH I部位の上流に位置するプラスミドベクターpcDNA
I/Amp内の配列に対して20mer相補的であった。第2のプ
ライマーは、3′末端で配列番号1のヌクレオチド102
〜119を含み、5′末端でXba I制限部位を含む11ヌクレ
オチドの範囲を含む29merであった。
し、プラスミドpcDNA−3のBamH I−Xba I部位にクロー
ン化した。組み換え体コロニーは、実施例4によって、
COS−7細胞中に、HLA−Cw6をコードするcDNAで以て形
質移入され、上述のTNF放出アッセイがCTLを使用して行
われた。
RAに対して処理された事を示した。ミニ遺伝子、即ち、
配列番号1のヌクレオチド1〜119、ヌクレオチド51〜1
19から始まるコード領域は、配列番号1のcDNAの最初の
23アミノ酸をコードした。この情報は、次に行う実験の
基礎として役立った。
チドを合成した。これらは、 配列番号:12 配列番号:13 であった。
7細胞中にパルスし、TNF放出が誘起されるかを決定す
る為に、CTL76/6と結合した。ペプチド(20μg/ml)
を、以前に24時間HLA−Cw6DNAで形質移入されているCOS
−7細胞に添加した。37℃で、90分間培養後、培地を捨
て、3000CTLを、IL−2を25単位/ml含む100μlの培地
に添加した。18時間後、上澄み液のTNF含有量を、WEHI
−164−13細胞の毒性の決定を介してテストした。第二
のペプチド(配列番号13)は、30pg/mlより多いTNFを誘
発する事が分かった。一方、第一のペプチド(配列番号
12)は10pg/ml未満のTNFを誘発する事が分かった。第二
のペプチドは次の実験に使用した。
に表示されるその内の幾つかについてテストした。これ
らのテストを行う為に、51Crラベル化LB33−EBV細胞(H
LA−Cw6ポジティブ)を、次のペプチドの1つで培養し
た。 配列番号:4 配列番号:5 配列番号:6 配列番号:7 配列番号:8 配列番号:12
33−EBSの比(エフェクター:ターゲット比)を10:1と
した。51Cr放出は37℃での培養4時間後に決定した。ポ
ジティブ(“F+",MZ2−MEL.3.1)に対する溶解水準及び
ネガティブ(“F+",MZ2−MEL.2.2.5)コントロール細胞
は図3に示される。
瘍拒絶抗原である事が明らかとなった事が分かった。こ
れは、オクタマーが、人間のMHC分子の表示中に含まれ
る事を報告した最初のものである。上述の、199での、
H−2Kb及びH−2KK分子に対してエンゲルハートによっ
て報告されたマウス系に対しては幾つかの前例が存在す
る。又、配列番号5及び配列番号6のノナマーは、配列
番号4のオクタマーより少ない範囲であるにもかかわら
ず、CTL溶解を誘発した。
トされた(CTL82/31)。このCTLは、MZ2−Fを表示する
細胞を溶解する事が知られている。それは、配列番号4
のペプチドでのパルスに続いて、HLA−Cw6ポジティブ細
胞をまた溶解した。
めに、MZ2−MEL43由来のRNAを用いて作製したcDNAライ
ブラリー(GAGEのクローニングに使用したのと同一のラ
イブラリー)を、GAGEのcDNA由来のプローブとハイブリ
ダイズさせた。プローブは配列番号1の20〜328番目の
部位間の308塩基対のPCR断片であった。20の陽性のcDNA
を得た。そのうちの6つを完全に配列決定した。それら
はGAGE配列と非常に高い関連性を有していたが、わずか
に異なっていた。6つのクローンのうちの2つは互いに
同一であったが、その他のものは互いに全く異なってい
た。したがって、GAGEとは異なるが、高い関連性を有す
る5つの新規の配列を同定した。それらをGAGE−2、
3、4、5及び6と呼び、それぞれを配列番号14〜18に
示す。その他の14のクローンを、5′末端について部分
的に配列決定したところ、その配列は6つのGAGEのcDNA
の1つに対応していた。
1のGAGE配列の379〜521番目の部位に位置する143塩基
対のストレッチ(stretch)が存在しないことである。
5′末端の最初の112塩基対がその他のGAGEと全く異な
っているGAGE−3を除いて、配列の残りの部分は19の異
なる部位におけるミスマッチ(mismatcn)を示したのみ
であった。このGAGE−3のcDNA領域は長い反復(repea
t)かつヘアピン構造を含んでいた。
パク質は、最後の7つの残基がGAGE−1の相同な残基と
は異なる、その他の5つのタンパク質よりもアミノ酸約
20個分長い(図5)。タンパク質配列の残りの部分は10
のミスマッチのみを示した。これらの中の1つは、配列
番号4の抗原ペプチドに対応する領域内に存在した。ペ
プチド配列をGAGE−3、4、5及び6について修飾を行
い、2番目の部位はRに代わりWにした。
するかどうかを評価するために、6つのGAGEのcDNAのcD
NAを、独立して、HLA−Cw6のcDNAと共にCOS細胞に形質
移入し、形質移入体を、CTL 76/6による認識につい
て、前記のように試験した。GAGE−1及びGAGE−2を形
質移入した細胞のみが認識され、これは、GAGE−3、
4、5及び6によりコードされた修飾ペプチドは、本実
験の情況においては、抗原性でなかったことを示してい
る。前記のその他14のクローンの5′末端の配列解析
は、それらの中の7つが抗原性ペプチドをコードする配
列を含み、したがってそれらはGAGE−1又はGAGE−2の
いずれかに相当するだろうということを示した。
で使用したPCRプライマーは、GAGE−1又は2と抗原MZ2
Fをコードしないその他の4つのGAGEのcDNAとを識別す
ることができなかった。GAGE−1及び2を特異的に増幅
し、GAGE−3、4、5及び6を増幅しないプライマーの
新規なセットを調製した。これらのプライマーは以下に
示すとおりである。
温度条件でポリメラーゼ酵素を使用したRT−PCR反応に
おいて用いた。 94℃で40分間 94℃で1分間、56℃で2分間、72℃で3分間を30サイク
ル 72℃で15分間 この解析結果を表3に示す。
規のプライマーを設計し、正常組織において、それらは
全く発現しないことを確認した。これらのプライマーは
以下のとおりである。
では、これらを厳密に使用した。結果を表4に示す。結
果より、精巣を除いて、正常組織は陰性であったことを
確認した。
ローンCTL22/23(Van der Eyndeら、Int.J.Cancre 4
4:634−640(1989):参考としてここに導入する)は、
メラノーマ細胞MZ2−MEL.3.1.を認識しながったことが
判明した。このメラノーマ細胞ラインが、Van der Br
uggenらにより、Eur.J.Immunol.24:2134−2140(1994)
において、MHC分子、HLA−A29、HLA−B24、及びHLA−Cw
*1601の発現を失っていることが報告された。これらの
MHC分子の一つによるトランスフェクトによって、ライ
ンがCTL 22/23に感受性となるがどうかを決定するため
の研究がなされた。HLA−A29は、最初に試験された分子
である。このために、市販の抽出キットを使用しかつ指
示に従って、HLA−A29*細胞ラインMZ2−MEL.43からポ
リA+RNAを抽出した。標準方法を使用してmRNAをcDNAに
変換し、サイズ分画し、次いで、プラスミドpcDNA−I/A
mpのBst I及びNot I部位に単一方向で挿入した。プラス
ミドをE.コリー株DH5α5′IQ中にエレクトロプレート
し、アンピシリン(50μg/ml)で選択した。細菌をニト
ロセルロースフィルター上にプレートし、複写した。フ
ィルターを調製し、40℃において以下の配列を有する32
P標識プローブを使用して、6xSSC/0.1% SDS/1xのDeng
ardt's溶液中で一夜ハイブリダイゼイションした。 配列番号:19 プローブは、ほとんどのHLA配列の出発コドンを囲む
配列である。
度、43℃で6xSSC中で二度洗浄した。陽性の配列は、次
いで、以下のプローブによってスクリーニングした。 配列番号:20
列は、免疫学的に興味のある配列及びタンパク質のKaba
t Database(参考としてここに導入する)を参照する
ことによって決定すると、HLA−A29に特異的である。こ
のデータベースは、NCBI(USA)又はWeb Solte(イン
ターネット)WWW.NCBI.NLM.N1H.GOV.において入手可能
である。フィルターは、室温で5分間それぞれ6xSSCで
二度洗浄し、次いで42℃で二度、6xSSC(1回の洗浄当
たり5分間)で洗浄した。
デキストリンクロロキン法を使用して、これらをCOS−
7にトランスフェクトした。即ち、1.5x104のCOS−7細
胞を、HLA−A29を含有するプラスミドpcDNA−I/Amp50n
g、及び上記GAGE配列の一つに対するcDNAを含有するcDN
A若しくはそれぞれプラスミドpcDNAα−I/Amp又はpcDSR
−α中の従来のMAGE又はBAGE配列の一つ100ngで処理し
た。トランスフェクタントは、次いで、37℃で24時間イ
ンキュベートした。
後に説明した分析を使用して、CTLによるTNF産生を刺激
する能力について試験した。
として、GAGE−3、4、5及び6並びにHLA−A29のいず
れかを使用することによってTNF産生の高いレベルが達
成されることを示す。これとは対照的に、GAGE−1及び
2は、CTLクローン22/23を刺激しないことから、GAGE
3、4、5及び6は、HLA−A29分子によって提示される
抗原に対して処理されかつCT22/23によって認識される
ことが結論される。
示されるペプチドに対して処理され、一方、GAGE−1及
び2は、そうでないという事実は、GAGE−3、4、5及
び6に共通し、GAGE−1及び2には存在しないアミノ酸
配列に関する推論されるアミノ酸配列の検討を示唆す
る。この配列は、以下のものとして特定される。 配列番号:21
ける1容量のDMSO及び9容量の10mMの酢酸中に溶解し
た。この方法は、合成された他のペプチドに対して使用
し、以下で検討した。
って、51Cr放出実験で試験した。このペプチドは、溶解
を引き起こすことが分かった。連続する欠失を調製し、
再び51Cr放出分析を使用して、溶解を引き起こす能力に
ついて試験した。この作業は、図9に説明した。溶解を
引き起こす最短のペプチドは、以下の通りであった。 配列番号:22
に述べれば、GAGE−3のアミノ酸10〜18及びGAGE−4、
5及び6のアミノ酸9〜17がこのペプチドに対応する。
配列番号21及び22で示される番号は、トーバート(Toub
ert)ら、「HLA−A29ペプチド結合モチーフ」、Abstrac
t No.4183,Ninth International Congress of Imm
unology,July23−29,1995,San Francisco,CA(参考と
してここに導入する)によって提示されるデータと一致
しない。トーバートらによれば、少なくとも、HLA−A29
と結合するペプチドの3位にPhe残基が必要である。こ
こに示されるように、そのような場合には該当しない。
核酸分子の単離を示す。この「TRAP」をコードする分子
は、然しながら、上に示した引用例に記載された、以前
に開示されたMAGE及びBAGEコード配列とは相同ではな
い。故に、本発明の一観点は、配列番号1〜6及びその
フィラグメント、例えば、ヌクレオチド1〜170、及び
配列番号1の51〜170、又は腫瘍拒絶抗原に加工される
その他のフラグメントで示すヌクレオチド配列を含む単
離核酸分子である。この配列番号1〜6の配列は、引用
例に開示されたそれら遺伝子のいずれの配列と比較して
も分かる通り、MAGEでもなければBAGEコード配列でもな
い。また、本発明の一部は、非−MAGE及び非−BAGE腫瘍
拒絶抗原前駆体をコードするが、ストリンジェント条件
下において前述開示の配列番号1のヌクレオチド配列を
含む核酸分子に対して交雑する核酸分子でもある。ここ
で使用される「ストリンジェント条件」と言う言葉は、
当該分野においてはよう知られているパラメーターであ
り、更に詳しくは、ここで使用される「ストリンジェン
ト条件」とは、1MNaCl、1%SDS及び10%デキストラン
硫酸中での、65℃、18時間でのハイブリダイゼーション
を意味する。この後、2xSSCで、5分間、室温でのフィ
ルターの2回洗浄及び、65℃で、2xSSC、0.1%SDSで、3
0分間の1回洗浄が行われる。他の条件、試薬等が使用
でき、同じか又はより高い程度のストリンジェンシーと
なる。当業者は、この様な条件についてはよく知ってい
るであろうから、ここには開示しない。
ば、CHO又はCOS細胞)である宿主細胞及び細胞株を形質
移入するのと同様に、発現ベクターにおける配列の使用
を包含する。発現ベクターは、関連配列、即ち上に開示
されたそれらがプロモーターに操作的に結合される事を
要求する。ヒト白血球抗原HLA−Cw6及びHLA−A29共に、
それらの遺伝子由来の腫瘍拒絶遺伝子を表示する事が見
出されているので、発現ベクターも又HLA−Cw6又はHLA
−A29の1つをコードする核酸配列を含むことが出来
る。ベクターが両方のコード配列を含む場合は、いずれ
か1つを正常に発現しない細胞を形質移入するのに使用
出来る。腫瘍拒絶抗原前駆体コード配列は、例えば、宿
主細胞が既にHLA−Cw6及びHLA−A29の1つ又は両方の発
現する時は、単独で使用出来る。勿論、使用する事の出
来る特定の宿主細胞についての制限は存在しない。2つ
のコード配列を含むベクターは、所望ならばHLA−A29又
はHLA−Cw6発現細胞で使用され得る如くに、腫瘍拒絶抗
原前駆体の遺伝子はHLA−A29又はHLA−Cw6を発現しない
宿主細胞で使用出来る。
る様な所謂発現キットを包含する。その様な発現キット
は、前に論議したコード配列のそれぞれの少なくとも別
々の部分を含む。所望により、必要とされる前述の配列
が含まれる限りにおいて、他の成分を添加してもよい。
AGEと区別する為に、本発明は、遺伝子とTRAPsのGAGEフ
ァミリーと称する。それ故、ここにおいて「GAGE」が使
用される時は常に、前述開示の配列によってコードされ
た腫瘍拒絶抗原前駆体を意味する。「GAGEコード分子」
及び類似の言葉は、核酸分子それ自身を述べるのに使用
される。
その幾つかがここに開示される。第一に、本発明は、当
業者がTRAPの発現或いは腫瘍拒絶抗原の発現で特徴付け
られる、例えばメラノーマの様な疾患を診断する事を可
能とする。これらの方法は、TRAP遺伝子及び/又はそれ
ら由来のTRAs、例えばHLA−Cw6又はHLA−A29で表示され
るTRAの発現の決定を含む。前者の場合は、その様な決
定は、ポリメラーゼ連鎖反応を含む任意の標準核酸決定
アッセイ又は標識ハイブリダイゼーションプローブを用
いたアッセイにより行う事が出来る。後者の場合は、TR
A及びHLAの複合体の為の結合パートナー、例えば抗体を
使用したアッセイが特に好ましい。他の方法は、上に開
示されたタイプのTNF放出アッセイである。このアッセ
イを行う為には、睾丸細胞は通常はGAGEを発現しないの
で、これらが存在しない事を確かめる事が好ましい。然
しながら、このことは、睾丸と他の細胞は常法により区
別する事が出来るから、必須ではない。又、非−睾丸性
サンプル中に睾丸細胞を存在させる事は、実際には不可
能である。
番号2〜6によりコードされたアミノ酸配列を含むTRAP
分子の単離を可能とする。TRAとして、又はTRAとHLA、
例えばHLA−Cw6又はHLA−A29の複合体として存在した時
のこれら単離分子は、アジュバントの様な物質と結合し
て、TRAP分子の発現で特徴付けられる疾患治療に有用な
ワクチンを作ることが出来る。
全なアジュバント、死菌百日咳微生物(killed B.pert
ussis organisms)(BCG)、又は、Bacille Calmente
−Guerin、Al(OH)3、ムラミルジペプチド及びその誘
導体(例えばスクワレンの様な代謝性オイルに乳化され
る)、モノホスホリルリピドA(MPL)、キーホールリ
ムペットヘモシアニン(keyhole limpet hemocyani
n)(KLH)、QA−7、QA−19、及びQA−21(QS−21とも
いわれる)の様なサポニン抽出物(これらは、米国特許
第5,057,540号明細書に記載されており、ここに参照と
して導入される)、MTP−MF59、N−〔1−(2,3−ジオ
レオイロキシ)プロピル〕−N.N,N−トリメチルアンモ
ニウムメチルスルフェート(DOTAP)、カチオン性アン
フィフィルDOTMA(cationic amphiphile DOTMA)、DO
PEの様な天然ホスホリピド及びそれらの組合せが挙げら
れる。この列挙は、包括的なものを意味するものではな
く、当業者はこの列挙に意見を述べる事が出来る。全て
の追加のアジュバントはここに包含される。
表示する細胞、例えば非−増殖性癌細胞、非−増殖性形
質移入体等から調製出来る。細胞がワクチンとして使用
される全ての場合において、これらは、CTL応答を用意
するのに必要な成分の1つ又は両方のコード配列で形質
移入された細胞、又は形質移入なしに両分子を発現する
細胞であり得る。更に、TRAP分子、その会合TRAsは、TR
AとHLAの複合体同様に、当該分野において公知の標準的
な方法を使用して、抗体を産生するのに使用出来る。
が発現するあらゆる病的状態を意味する。その様な疾患
の例には、癌、特にメラノーマがある。メラノーマは、
色素産生細胞の癌として良く知られている。
な腫瘍拒絶抗原は、本発明の一部である。又、本発明の
一部は、8〜16のアミノ酸を含む分子の様なポリペプチ
ドであり、このポリペプチドは配列番号4で示したアミ
ノ酸配列を含む。
これらのペプチドは、癌細胞を表示し、それによって表
示されるHLA−Cw6によって、配列番号4の腫瘍拒絶抗原
中に加工される。この表示は、複合体を表示する細胞に
接触した体液サンプルに存在する細胞溶解性Tリンパ球
による溶解へとつながる。同様に、配列番号22より長い
ペプチド、例えば配列番号21の様なペプチドは適当なTR
A中に加工され、HLA−A29ポジティブ細胞の様な癌細胞
によって表示される。
〜16のアミノ酸の長さであり、配列: 配列番号:23 (ここで、Xaaは、任意のアミノ酸である)を含むペプ
チドである。これらのペプチドは折り曲げて、そして/
又はHLA−A29分子に結合するペプチドに加工される。こ
れらのペプチドが、腫瘍拒絶抗原に加工されるという事
実は、実施例で例示された。
メラノーマのようなガンの、病理学的な状態の診断を確
認する場合において、活用することができる。例えば、
研究者は血液または尿の中に抗体を加えて調べることに
より、生理学的な変化を観察することができ、かつこれ
により、本明細書に記載したCTL増殖法を用いてメラノ
ーマの診断を確認することができる。
アッセイを行うことができる。よく知られていることで
あるが、皮膚移植、臓器移植などが必要な場合、移植片
が拒絶される可能性を最小にするように、HLAタイプの
確認を行わなければならない。本発明のペプチドを使用
して、個体がHLA−CW6またはHLA−A29陽性であるか否か
決定し、それにより適当なドナーを選択することができ
る。このタイプのアッセイは、実施が簡単である。本発
明のペプチドを対象となる試料に接触させ、それにより
該試料中の細胞と結合体が、試料を取り出した個体がHL
A−CW6またはHLA−A29陽性であるか否かを示すのであ
る。このようなアッセイを最適化するように、本発明の
ペプチド自体をラベルし、該ペプチドをラベルしたリン
カーに共役または他の結合をさせ、あるいは該ペプチド
を固相に固定するなどする。他の標準的な方法も、当業
者にとり明らかであろうし、本明細書に記載する必要は
ないであろう。
ばHLA−A29又はHLA−Cw6細胞の溶解へと導く、被験者の
免疫系での応答を前提条件とする。その手段の1つは、
結果において異常細胞の表現型を持つ被験者に対する、
複合体に対して特異なCTLsの投与である。in vitroで
その様なCTLsを発生させる事は当業者の技術範囲内であ
る。特に、血球の様な細胞のサンプルは、複合体を表示
する細胞に接触させ、増殖の為の特異CTLを誘発する事
ができる。標的細胞は、例えば上に述べたタイプのCOS
細胞の様な形質移入体であり得る。これらの形質移入体
は、それらの表面において所望の複合体を表示し、目的
のCTLと結合した時に、その増殖を刺激する。ここで使
用した様なCOS細胞は、他の適当な宿主細胞同様に広く
利用できる。
munol.136(5):1917(1986):Riddel et al.,Scien
ce 257:238(7−10−92):Lynch et al.,Eur.J.Imm
unol.21:1403−1410(1991):Kast et al.,Cell 59:
603−614(11−17−89))を詳述する為に、所望の複合
体を表示する細胞をCTLsと結合して、それらに特異なCT
Lsを増殖させる。増殖したCTLsを、次いで関連HLA分子
を含む特定の複合体を表示する或る種の異常細胞で特徴
付けられる細胞異常性を持つ被験者に投与する。このCT
Lsは異常細胞を溶解し、それによって所望の治療目的を
達成する。
は、関連HLA/TRA複合体を表示する事を仮定している。
これは、関連する配列、この場合はGAGE配列のRNA発現
細胞の同定法及び特定のHLA分子を表示する細胞の同定
法が非常に良く知られているため、極めて容易に決定出
来る。関連複合体を表示する細胞が前述のスクリーニン
グ法で同定されたならば、それらはCTLsを含む患者から
のサンプルと結合出来る。細胞を表示する複合体が、混
合CTLサンプルによって溶解されれば、GAGE由来の腫瘍
拒絶抗原が存在しており、被験者は、上に示した治療手
段にとって適切な候補者であると推定出来る。
法の唯一の形態ではない。CTLsは、又多数の手段を用い
てin vivoでも誘発する事が出来る。1つの手段、即ち
複合体を表示する非−増殖性細胞の使用は、上に詳しく
述べられている。
表現する細胞、例えば照射メラノーマ細胞又は複合体の
発現に必要な遺伝子の一方又は両方を形質移入された細
胞であってもよい。チェン等(Chen et al.,)、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 88:110−114(January,1991)
は、治療的養生法において、HPV E7ペプチドを発現す
る形質移入細胞の使用を示して、このアプローチを実証
している。
伝子の一方又は両方を含むベクターが使用出来る。ウイ
ルス又はバクテリアベクターは特に好ましい。これらの
系では、目的の遺伝子は、例えばワクチニアウイルス又
はバクテリアBCGによって運ばれ、この物質は、事実上
宿主細胞を「感染」させる。この細胞は目的の複合体を
表示することとなり、そして自己由来のCTLsによって認
識され、次いで増殖する。類似の効果は、目的のHLA/ペ
プチド複合体を表示する細胞を表示するHLAL−Cw6中へ
の導入を促進するために、腫瘍拒絶抗原又はそれ自身の
前駆体をアジュバンドと結合する事により達成出来る。
TRAPは、HLA分子のペプチドパートナーを生成する為に
変えられ、一方TRAは更なる変更を必要とせずに表示さ
れる。
り、ここに繰り返すまでもないであろう。 使用された言葉及び表現は、記述の為の言葉として使
用されるもので、限定の為のものではなく、表示及び開
示された要旨又はその一部のいかなる均等物をも排除す
る為の言葉及表現の使用を意図するものではなく、様々
な変更が本発明の範囲内において可能である事が認識さ
れる。 図面の簡単な説明
(TNF)の放出アッセイを示す
溶解を比較する。種々の長さのペプチドが、配列番号:4
を含めてテストされた
する。図において、同一領域は、四角で囲まれている。
又、翻訳開始部位及び停止コドンが例示される。実施例
において述べられる様なポリメラーゼ連鎖反応で使用さ
れるプライマーは、矢印で例示される
配列を示す。同一領域は四角で示され、配列番号:4の抗
原ペプチドが示される
移入された時に得られた結果を示す。24時間後、CTL76/
6のサンプルが添加され、TNF放出が24時間後に測定され
た
た、COS−7細胞でのCTL22/23の刺激を比較する
された種々のペプチドを使用して、51Cr放出研究によっ
て得られた結果を表示する
もよい。 (xi)配列:配列番号:23:
Claims (5)
- 【請求項1】配列番号21からなる単離ペプチド。
- 【請求項2】配列番号22からなる単離ペプチド。
- 【請求項3】HLA−A29分子と配列番号21あるいは配列番
号22との複合体に対して特異的である体液サンプル中に
おける溶解性Tリンパ球の存在を決定する方法であっ
て、配列番号21あるいは配列番号22を含むポリペプチド
を配列番号21あるいは配列番号22に加工するのに好まし
い条件下でその表面上にHLA−A29を提示する細胞サンプ
ルを前記ポリペプチドと接触させる工程、ならびに配列
番号21あるいは配列番号22のポリペプチドを該HLA−A29
分子と結合させる工程、該溶解性Tリンパ球を含むと考
えられる体液サンプルを、その表面上にHLA−A29および
配列番号21あるいは配列番号22の複合体を提示する該細
胞に接触させる工程、該サンプル中における該溶解性T
リンパ球の存在を決定するために(i)溶解性Tリンパ
球により溶出された腫瘍壊死因子、又は(ii)該複合体
を提示する該細胞の溶解の少なくとも1つを決定する工
程を含む方法。 - 【請求項4】腫瘍壊死因子の放出を決定する工程を含
む、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】放射能標識化クロムの放出の決定により溶
解を決定する工程を含む、請求項3に記載の方法。
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