JP3179631B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物

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JP3179631B2
JP3179631B2 JP16480793A JP16480793A JP3179631B2 JP 3179631 B2 JP3179631 B2 JP 3179631B2 JP 16480793 A JP16480793 A JP 16480793A JP 16480793 A JP16480793 A JP 16480793A JP 3179631 B2 JP3179631 B2 JP 3179631B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体洗浄剤組成物に関
し、更に詳しくは洗浄力及び起泡性に優れ、かつ洗浄後
のすすぎ性が良好で、しかも特に低温下の長期保存でも
性能劣化がない液体洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
天然系の陰イオン性界面活性剤である石鹸は洗浄剤とし
て用いられているが、近年はこれらに加え、各種の合成
界面活性剤も用いられるようになってきている。なかで
も、リン酸エステル系界面活性剤が、アルキルサルフェ
ート、アルキルエーテルサルフェート等に比し皮膚刺激
が少ないことから、身体洗浄剤、シャンプー等に使用さ
れている(特公昭55−9033号公報、特公昭57−
47959号公報等)。
【0003】しかし、リン酸エステル系界面活性剤及び
石鹸等のカルシウム敏感性陰イオン性界面活性剤は、水
中のカルシウムイオン等の2価の金属イオンと容易に結
合し、不溶性塩(スカム)を形成し、起泡性の低下を招
来する。その対策として、エチレンジアミン四酢酸(E
DTA)を添加する方法(米国特許第4,303,55
6号)、分岐アミンオキサイド系界面活性剤を添加する
方法(特開昭62−124194号公報)等が開示され
ているが、いずれも満足のいく効果をもたらすものでは
ない。
【0004】そこで、硬水とともに使用しても洗浄力及
び起泡性に優れ、かつ洗浄後のすすぎ性が良好で、しか
も低温下の長期保存においても性能劣化がない液体洗浄
剤組成物の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、後述するベタイン、脂肪酸
/アルキルリン酸、ハロゲン化アルカリ金属塩等の特定
成分をそれぞれ特定量含有する液体洗浄剤組成物が洗浄
力、起泡力等に優れるとともに洗浄後のすすぎ性も良好
で、しかも、特に低温下での長期保存でも良好な性能を
維持しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、次の成分(a)、
(b)、(c)及び(d); (a)ベタイン型両性界面活性剤、(b)下記一般式
(1)
【0007】
【化3】RCOOM (1)
【0008】(式中、Rは炭素数8〜24の直鎖若しく
は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Mは水
素原子、アルカリ金属、アンモニア又はアルカノールア
ミンを示す)でそれぞれ表わされる脂肪酸若しくはその
塩又はリン酸エステル型界面活性剤、0.1〜5重量
%、(c)ハロゲン化アルカリ金属塩、 (d)溶剤 0.1〜50重量%、 を含有し、成分(a)と(c)との総量が0.1〜50
重量%、かつ、重量比が100/1〜1/1である中性
乃至塩基性の液体洗浄剤組成物を提供するものである。
【0009】本発明に使用される成分(a)のベタイン
型両性界面活性剤は、アルキルカルボベタイン、アルキ
ルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイ
ン、アルキルイミダゾリン型ベタインであれば特に限定
されないが、下記一般式(2)、(3)又は(4)で表
わされるベタイン型両性界面活性剤が好ましい。
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 は炭素数6〜22の飽和若し
くは不飽和の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアル
ケニル基を示し、R2 及びR3 は、同一又は異なって、
水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル
基を示し、Xは水素原子又は水酸基を示し、mは0〜5
の整数を示し、nは1以上の整数を示し、pとqとは0
≦p+q≦4である整数を示す。)
【0012】本発明に使用されるベタイン型両性界面活
性剤(1)又は(2)のR1 は、洗浄力又は起泡力の点
で炭素数10〜16の飽和アルキル基が好ましい。同様
の理由でR2 及びR3 は、それぞれメチル基、エチル基
又はヒドロキシエチル基が、mは2又は3、n、p、q
は1が好ましい。
【0013】これらの具体例としては、アルキルアミド
プロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、アルキルア
ミドプロピル−N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロ
ピルスルホベタイン、アルキルアミドプロピル−N,N
−ジメチル−プロピルスルホベタイン、ドデシル−N,
N−ジメチル酢酸ベタインなどが挙げられるが、洗浄
力、起泡力、すすぎ性という点で、上記式(2)、
(3)で表わされるラウリン酸アミドプロピル−N,N
−ジメチル−酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピ
ル−N,N−ジメチル−酢酸ベタイン、コカミドアミド
プロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン等が好まし
い。
【0014】本発明に使用される成分(b)の式(1)
で表わされる脂肪酸又はその誘導体としては、平均炭素
数8〜24好ましくは10〜18の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸若しくはその
アルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩若しくはモノ、
ジ、トリ等のアルカノールアミン塩が挙げられる。具体
例としては、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ヤシ酸、
パーム核酸、牛脂酸、メチル分岐酸である「エマゾール
871」、「エマゾール875」(エメリー社製)又は
その水溶性塩が挙げられる。
【0015】本発明に使用されるリン酸エステル型界面
活性剤(b)としては、炭素数8〜24の直鎖若しくは
分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有し、必要に応
じ、水溶性を増大させるため、エチレンオキサイド基若
しくはプロピレンオキサイド基を有する、モノアルキル
リン酸エステル、そのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、モノ、ジ、トリ等のアルカノールアミン塩などが挙
げられる。また、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はアルケニル基を有し、必要に応じエチ
レンオキサイド基若しくはプロピレンオキサイド基を有
する、ジアルキルリン酸エステル若しくはそのアルカリ
金属塩、アンモニウム塩、モノ、ジ、トリ等のアルカノ
ールアミン塩などが挙げられる。
【0016】具体例としては、直鎖若しくは分岐鎖のウ
ンデシルリン酸エステル、ドデシルリン酸エステル、ト
リデシルリン酸エステル、テトラデシルリン酸エステ
ル、ペンタデシルリン酸エステル、ヘキサデシルリン酸
エステル、ドデシルオキシジエチレングリコールリン酸
エステル、ジドデシルリン酸エステル、9−オクタデセ
ンリン酸エステル又はその塩が挙げられる。
【0017】成分(b)は、脂肪酸若しくはその塩又は
リン酸エステル型界面活性剤を単独でも、またそれらを
混合使用してもよい。
【0018】成分(b)の含有量は、本発明組成物中
0.1〜5%、好ましくは0.3〜4%である。0.1
%未満では起泡力、すすぎ性等を満足できず、一方、5
%を超えると効果が飽和し、経済的でない。
【0019】本発明に使用される成分(c)のハロゲン
化アルカリ金属塩としては、例えば塩化リチウム、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウムが挙げら
れ、特に塩化ナトリウム、塩化カリウムが、低温下の長
期保存でも性能劣化を防止する効果などの点で優れてい
る。
【0020】成分(a)と成分(c)との総量は本発明
組成物中0.1〜50%であり、好ましくは1〜30%
である。0.1%未満では十分な洗浄力が得られず、一
方、50%を超えると効果が飽和してしまい経済的でな
い。
【0021】また、成分(a)と成分(c)との含有比
率は、重量比で100/1〜1/1であり、好ましくは
30/1〜2/1である。100/1を超えると低温下
の長期保存において性能劣化を防止する効果が乏しく、
一方、1/1未満では組成物の配合が困難となる。
【0022】本発明に使用される溶剤(d)としては、
特に限定されるものではないが、下記一般式(5)〜
(8)で表わされるものが好ましい。
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R4 は炭素数3〜8の飽和若しく
は不飽和の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、フェニル
基又はベンジル基を示し、r及びsはそれぞれ0〜4の
整数を示し、かつ1≦r+s≦4である。ただし、r×
s≠0のとき、付加されるエチレンオキシド基及びプロ
ピレンオキシド基は任意に配列される。)一般式(5)
で表わされる溶剤の具体例としては、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル、ジ−(プロピレンエチレングリコール)−モノブ
チルエーテル、フェニルグリコール、フェニルジグリコ
ール、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等が
挙げられる。これらは1種でも、また2種以上を混合し
て使用してもよい。
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R5 、R6 は、同一でも異なって
いてもよい、炭素数1〜6のアルキル基を示す。)これ
らの具体例としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等
が好ましいものとして挙げられる。
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R7 は炭素数1〜6のアルキル基
を示す。)これらの具体例としては、3−メトキシ−3
−メチルブタノール、3−エトキシ−3−メチルブタノ
ールが好ましいものとして挙げられる。
【0029】
【化8】
【0030】(式中、R8 は炭素数4〜12の炭化水素
基を示す。)これらの具体例としては、3−メチル−
1,3−ブタンジオール、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−オク
タンジオール等が好ましいものとして挙げられる。成分
(d)は、1種でも、また2種以上を混合して使用して
もよい。
【0031】成分(d)の本発明組成物中の含有量は
0.1〜50%、好ましくは0.5〜20%、特に好ま
しくは3〜20%である。0.1%未満では十分な洗浄
力が得られず、一方、50%を超えると配合が困難とな
る。
【0032】本発明組成物には、上記成分(a)、
(b)、(c)及び(d)の他に金属イオン封鎖剤
(e)を含有せしめることが特に好ましい。金属イオン
封鎖剤(e)としては、通常使用されるものならばいず
れのものも使用でき特に限定されるものではないが、例
えば以下のものが挙げられる。
【0033】(1)オルソリン酸、ピロリン酸、トリポ
リリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、フィチン酸
等のリン酸系化合物のアルカリ金属塩又はアルカノール
アミン塩。 (2)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,
1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−
1,1−ジホスホン酸及びその誘導体、エタンヒドロキ
シ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジ
カルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシ
ホスホン酸等のホスホン酸のアルカリ金属塩又はアルカ
ノールアミン塩。 (3)2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1
−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−
メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸のアル
カリ金属塩又はアルカノールアミン塩。 (4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のア
ミノ酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩。 (5)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミ
ン四酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン酢酸、ジエチレ
ントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢
酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテト
ラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミノポリ酢酸のアル
カリ金属塩又はアルカノールアミン塩。 (6)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシ
メチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュ
ウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カル
ボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの
有機酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩。 (7)アミノポリ(メチレンホスホン酸)及びそのアル
カリ金属塩又はアルカノールアミン塩、ポリエチレンポ
リアミンポリ(メチレンホスホン酸)及びそのアルカリ
金属塩又はアルカノールアミン塩。 特にクエン酸あるいはリンゴ酸等のヒドロキシカルボン
酸、ピロリン酸等の縮合リン酸、エチレンジアミン四酢
酸あるいはヒドロキシエチレンジアミン酢酸等のアミノ
カルボン酸、又はこれらのナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩若しくはアルカノ
ールアミン塩など及びそれらの水溶性塩が好ましいもの
として挙げられる。
【0034】上記金属イオン封鎖剤は、1種でも、また
2種以上を混合して使用してもよい。金属イオン封鎖剤
の含有量は本発明組成物中好ましくは0.1〜50%、
更に好ましくは0.5〜20%、特に好ましくは3〜2
0%である。0.1%未満では十分な洗浄力が得られ
ず、一方、50%を超えると組成物成分の配合が困難と
なる。
【0035】本発明組成物には更に洗浄力を高めるため
に、必要に応じ、成分(f)とし前記成分(a)、
(b)以外の界面活性剤を添加することができる。ここ
で用いる界面活性剤としては特に限定されないが、非イ
オン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤からなる群
より選ばれる1種又は2種以上のものが挙げられる。
【0036】陰イオン性界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩類、アルキレンオキシド付加アル
キル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホ
ン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、アルキレンオキシ
ド付加アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩
類、α−スルホ脂肪酸の塩類及びそのエステル類等が挙
げられる。また、陰イオン性界面活性剤の対イオンとし
ては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン又
はアンモニア若しくはモノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールア
ミンを挙げることができる。
【0037】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキル又はアルケニルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシ
プロピレンアルキル又はアルケニルエーテル類、ポリオ
キシブチレンアルキル又はアルケニルエーテル類、アル
キレンオキシド付加アルキル基又はアルケニル基含有非
イオン性界面活性剤混合物、蔗糖脂肪酸エステル類、脂
肪酸グリセリンモノエステル類、アミンオキシド類、酸
化エチレン縮合型界面活性剤、あるいは下記の一般式で
表わされるアルキルグリコシド類等が挙げられる。
【0038】
【化9】R9(OR10)xGy (9)
【0039】(式中、R9 は直鎖又は分岐鎖の総炭素数
8〜18のアルキル基又はアルケニル基又はアルキルフ
ェニル基を表わし、R10は炭素数2〜4のアルキレン基
を表わし、Gはグルコース等の炭素数5〜7の還元糖に
由来する残基である。)
【0040】なお、アルキルグリコシド類の示すx(平
均値)は0〜5である。y(平均値)は1〜10であ
る。
【0041】上記の一般式(9)で表わされるアルキル
グリコシドについて更に説明すると、一般式(9)中の
xはその平均値が0〜5であるが、この値を変えること
により、本発明で用いられる液体洗浄剤組成物の水溶性
及び結晶性を調整できる。つまり、xの値が大きいもの
程、水溶性が高くなりかつ結晶性が低くなる傾向にあ
る。好ましいxの値は0〜2であり、特に好ましくは0
である。一方、yは、その平均値が1より大きい場合、
つまり2糖類以上の糖鎖を親水性基とする非イオン性界
面活性剤を含有する場合、糖鎖の結合様式が1−2、1
−3、1−4、1−6結合のもの、更にα−、β−ピラ
ノシド結合又はフラノシド結合及びこれらの混合された
結合様式を有する任意の混合物を含むことが可能であ
る。また、yの平均値は1〜5、好ましくは1〜1.
5、より好ましくは1.1〜1.4である。なお、yの
測定法はプロトンNMR法によるものである。
【0042】また、一般式(9)中のR9 は、溶解性及
び洗浄性の点から炭素数10〜14のアルキル基が好ま
しい。また、R10は、水溶性の点から炭素数2〜3のア
ルキレン基が好ましい。更に、Gは単糖類若しくは2糖
類以上の原料によってその構造が決定されるが、このG
の原料としては、単糖類ではグルコース、フルクトー
ス、ガラクトース、キシロース、マンノース、リキソー
ス、アラビノース及びこれらの混合物等が挙げられ、2
糖類以上ではマルトース、キシロビオース、イソマルト
ース、セロビオース、ゲンチビオース、ラクトース、ス
クロース、ニゲロース、ツラノース、ラフィノース、ゲ
ンチアノース、メレジトース及びこれらの混合物等が挙
げられる。これらのうち、好ましい原料は、それらの入
手容易性及びコストの点から、単糖類ではグルコース及
びフルクトースであり、2糖類以上ではマルトース及び
スクロースである。この中でも特に入手容易性の点から
グルコースが好ましい。中でも、洗浄性能、起泡力の点
より、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキレンオキ
シド付加アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル、アル
キルグリコシド類が好ましい。
【0043】成分(f)は、起泡力を高めるために、
(a)/〔(a)+(b)+(f)〕が重量比で0.5
以上、好ましくは0.6以上、特に好ましくは0.7以
上となるよう配合することが望ましい。
【0044】本発明の液体洗浄剤組成物には、製品の安
定性を保持するために、アンモニア、アルカノールアミ
ン等のアミン化合物などを配合することができる。アル
カノールアミンとしては、モノ、ジ又はトリアルカノー
ルアミンのいずれもが使用できるが、これらのうち、特
にモノエタノールアミン及びジエタノールアミンが洗浄
力及び臭気性の点から好ましい。
【0045】アルカノールアミンの本発明組成物への配
合量は、0.5〜20%、好ましくは1〜10%であ
る。0.5%未満では安定化効果が不十分であり、一
方、10%を超えて配合しても効果は増大しない。
【0046】本発明の液体洗浄剤組成物には、低温安定
化剤としてエチルアルコール等の低級アルコール、エチ
レングリコール等の低級グリコール、ベンゼンスルホン
酸塩、トルエンスルホン酸塩等の低級アルキルベンゼン
スルホン酸塩などを配合することができる。また、本発
明の液体洗浄剤組成物には、粘度調整剤として、膨潤性
粘土鉱物として知られるモンモリロナイト、ヘクトライ
ト、パーミキュライト、アタパルジャイト、セピオラク
ト及びこれらの混合物を主成分とするスメクタイト型粘
土鉱物、ポリアクリル酸ナトリウム、架橋型ポリアクリ
ル酸、ポリアクリル酸アルキルエステルなどのアクリル
系のホモポリマー又はコポリマー、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸ポリ
マーなどを配合することができる。更に、製品の付加価
値を増大させるために香料、色素、防腐剤、酸化防止
剤、増粘剤等を任意に配合することもできる。
【0047】本発明の液体洗浄剤組成物は中性乃至塩基
性であるが、例えばpHは6.1以上、特に洗浄力及び配
合性の点から6.5〜8.5に調整されることが好まし
い。酸性条件下では、成分の配合性が劣化し、またカビ
取り剤として用いられる塩素系漂白剤と混合したとき有
毒な塩素ガスが発生しやすくなるので好ましくない。
【0048】本発明の液体洗浄剤組成物は、常法に従
い、必須成分(a)、(b)、(c)及び(d)、更に
必要に応じ、上記任意成分を配合することにより水溶液
として調製することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明の液体洗浄剤組成物は、硬水とと
もに使用しても洗浄力及び起泡力に優れ、かつ洗浄後の
すすぎ性も良好で、しかも低温下での長期保存において
も性能の劣化をひき起こすことがないので、特に浴室、
リビング、キッチン、ガラス等の洗浄剤として好適なも
のである。
【0050】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0051】実施例1〜4、比較例1〜4 表1(実施例1〜4及び比較例1〜4)に組成を示す液
体洗浄剤組成物を常法に従い調製した。得られた組成物
について、洗浄力、起泡力、すすぎ性及び保存安定性を
それぞれ下記の測定法に従い評価した。
【0052】(洗浄力)こすった程度では落ちない風呂
汚れが付着している鋳鉄ホーロー浴槽(うわ薬がジルコ
ン系のものを使用)を、評価用洗浄剤を含ませたウレタ
ン製のスポンジに約500gの荷重をかけて5往復こす
った後の、浴槽表面の汚れの除去状態を、視覚によって
下記の5段階に評価する。 5;汚れ落ちが非常に良好。 4;汚れ落ちが良好。 3;汚れ落ちにむらがある。 2;若干汚れが落ちる程度。 1;ほとんど汚れが落ちない。
【0053】(起泡力)洗浄剤組成物をドイツ硬度4°
DH水にて5.0%に希釈し、25℃に保温した後、ロス
アンド マイルス(Ross and Miles)
起泡力測定装置を用いて、生じた泡の高さを測定(JI
SK 3362に準拠)した(単位mm)。
【0054】(すすぎ性)洗剤濃度0.25%(温度2
0℃ドイツ硬度4°DH)の水溶液100ccを500cc分
液ロートに採り、一定回数振とうする。液を流し出し泡
量を測定する。次にすすぎ水50cc(温度20℃4°D
H)を流し込み、分液ロートをゆっくり10回転させた
後液を流し出す。これを繰返し、泡が消滅するまでの回
数を求めすすぎ回数とする。
【0055】(保存安定性)各試料を−5℃にて10日
間保存した後、沈澱を生ずる様子を観察した。結果は、
外観上変化なしを○、わずかに沈澱を生じた場合を△、
明らかに白色沈澱を生じた場合を×として示した。結果
を併せて表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示す結果より明らかなように、本発
明品(実施例1〜4)はいずれも、比較品(比較例1〜
4)に比べ、洗浄性、起泡性、洗浄後のすすぎ性及び保
存安定性について優れるものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 1:04 1:34) (56)参考文献 特開 平2−151693(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 17/08 C11D 1/94 A61K 7/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
    (d); (a)ベタイン型両性界面活性剤、(b)下記一般式
    (1) 【化1】RCOOM (1) (式中、Rは炭素数8〜24の直鎖若しくは分岐鎖のア
    ルキル基又はアルケニル基を示し、Mは水素原子、アル
    カリ金属、アンモニア又はアルカノールアミンを示す)
    でそれぞれ表わされる脂肪酸若しくはその塩又はリン酸
    エステル型界面活性剤0.1〜5重量%、(c)ハロゲ
    ン化アルカリ金属塩、 (d)溶剤 0.1〜50重量%、 を含有し、成分(a)と(c)との総量が0.1〜50
    重量%、かつ、重量比が100/1〜1/1である中性
    乃至塩基性の液体洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 金属イオン封鎖剤(e)を0.1〜50
    重量%含有する請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 成分(a)のベタイン型両性界面活性剤
    が下記一般式(2)、(3)又は(4) 【化2】 (式中、R1 は炭素数6〜22の飽和若しくは不飽和の
    直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示
    し、R2 及びR3 は、同一又は異なって、水酸基で置換
    されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基を示し、X
    は水素原子又は水酸基を示し、mは0〜5の整数を示
    し、nは1以上の整数を示し、pとqとは0≦p+q≦
    4である整数を示す。)で表わされるベタイン型両性界
    面活性剤である請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 pHが6.1以上である請求項1、2又は
    3記載の液体洗浄剤組成物。
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