JP3178433B2 - 電力分配器 - Google Patents
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Description
り、詳細にはインピーダンス整合によって低損失を実現
する電力分配器に関する。
plifier)などの高周波の電力増幅器に適用される電力
分配器には、高効率化によってランニングコストを抑え
ることが要求され、電力分配器における入出力ポートや
各分配ラインは互いにインピーダンスが整合され低損失
化を図っている。
概要を表わしたものである。この電力分配器は入力され
た信号の電力を4等分することができる。平板状のプリ
ント基板10には、入力インピーダンスが50[Ω]の
入力ポート11と、出力インピーダンスが同じ50
[Ω]の出力ポート121〜124とを備えている。そし
て、これらを銅箔からなる複数のインピーダンス変換ラ
インおよび伝送ラインを配置して接続することで電力の
等分配を行うことができるようになっている。入力イン
ピーダンスが50[Ω]の入力ポート11には、それぞ
れ特性インピーダンスが70.7[Ω]のλ/4インピ
ーダンス変換ライン131、132の一端が接続されてい
る。λ/4インピーダンス変換ライン131、132それ
ぞれの他端には特性インピーダンスが50[Ω]の伝送
ライン141、142の一端が接続されている。また、こ
れらλ/4インピーダンス変換ライン131、132の他
端間には、吸収抵抗151が接続されている。
は、それぞれ70.7[Ω]のλ/4インピーダンス変
換ライン161、162の一端が接続されている。これら
λ/4インピーダンス変換ライン161、162の他端に
はそれぞれ出力インピーダンスが50[Ω]の出力ポー
ト121、122が接続されている。またλ/4インピー
ダンス変換ライン161、162の他端間には吸収抵抗1
52が接続されている。同様に50[Ω]の伝送ライン
142の他端には、それぞれ70.7[Ω]のλ/4イ
ンピーダンス変換ライン163、164の一端が接続され
ている。これらλ/4インピーダンス変換ライン1
63、164の他端にはそれぞれ出力インピーダンスが5
0[Ω]の出力ポート123、124が接続されている。
またλ/4インピーダンス変換ライン163、164の他
端間には吸収抵抗153が接続されている。
ンピーダンスが50[Ω]の入力ポート11から入力さ
れた信号は、まず特性インピーダンスが70.7[Ω]
のλ/4インピーダンス変換ライン131、132に2分
配される。この際、λ/4インピーダンス変換ライン1
31、132のインピーダンス変換特性により、電力分配
は2等分される。さらにλ/4インピーダンス変換ライ
ン131、132の他端に接続されている特性インピーダ
ンスが50[Ω]の伝送ライン141、142とのインピ
ーダンス整合が行われ、理想的には損失のない信号伝送
が行われる。吸収抵抗151は、実際には各種誤差に起
因するインピーダンス不整合によって発生した反射波を
熱エネルギーに変換することで、アイソレーションを向
上させる。同様に伝送ライン141、142を伝送される
信号は、それぞれ特性インピーダンスが70.7[Ω]
のλ/4インピーダンス変換ライン161、162、16
3、164それぞれに等分配され、吸収抵抗152、153
では誤差によって生じたインピーダンス不整合による反
射波を熱エネルギーに変換することでアイソレーション
を向上させる。したがって、出力ポート121〜124に
は、それぞれ入力ポート11から入力された信号の電力
が4等分されて出力されることになる。
たように複数のλ/4インピーダンス変換ラインが必要
である。詳細には、分配数をnとすると、“2×(n−
1)”本のλ/4インピーダンス変換ラインが必要とな
る。さらにこのλ/4インピーダンス変換ラインは信号
の電気長に依存するため、特に波長の長い低周波の信号
の場合には回路が大型化してしまうという問題があっ
た。
周波電力分配合成器」には、線路のインピーダンスを半
分にする直列分配と、線路のインピーダンスを2倍にす
る並列分配とを交互に繰り返して接続することで、イン
ピーダンス整合を行うようにしている。このようにλ/
4インピーダンス変換ラインを用いないようにすること
で、小型化と、伝送信号の周波数に依存しない広帯域の
電力分配器を構成する技術が開示されている。
クロ集積回路電力分配器」には、結合スロット線間に挿
入される吸収抵抗を小さくするために、マイクロストリ
ップ線路の接地導体面にストリップ線路と結合するスロ
ット線路を形成したストリップ・スロット結合線路を用
いることによって吸収抵抗を小型化を図る電力分配器に
関する技術が開示されている。
配器は、低損失で信号を等分配するものである。たとえ
ば、RFアンプなどで大きな増幅率で増幅をする場合、
回路構成、高効率などを考慮して複数の増幅器で並列に
増幅することが行われる。
の概要を表わしたものである。すなわち入力ポート17
から入力した信号を大きな増幅率で増幅するため、回路
構成および線形性などを考慮して、第1の増幅器18
と、第2の増幅器19とに直列分割される。第2の増幅
器19は、たとえば4つの小増幅器201〜204が並列
接続されている。このような構成により所望の増幅率α
を、第1の増幅器18の増幅率α1と、小増幅器201〜
204の4つの増幅器それぞれの増幅率β1〜β4から実
現することができる。このようにして入力ポート17か
らの入力信号は、増幅率αで増幅され、出力ポート21
から出力される。小増幅器201〜204に対して出力信
号の飽和を回避し、その制御を容易にする等を目的とす
る場合、同一の増幅特性のものを用いる方が好都合であ
り、第1の増幅器18の出力信号は、公知の電力分配器
によって等分配されて各小増幅器201〜204に配分さ
れることが行われる。
的としたフィードフォワード制御では、これら増幅した
信号の一部をさらに分配する必要がある。その場合、図
13に示した等分配の小増幅器の構成のうちの1つをフ
ィードフォワード制御のためだけに用いることも可能で
あるが、増幅器の構成を大型化してしまう。そこで、た
とえば小増幅器204の増幅信号のみを少し大きくし
て、その一部をフィードフォワード制御に用いることが
行われる。その場合、第1の増幅器18の信号分配は不
等分配される必要がある。ところが、従来の図12に示
した電力分配器では、トーナメント形の信号分配器であ
るため不等分配を行おうとすると、インピーダンス整合
がとれなくなるため、分配損失が増大してしまうという
問題があった。また、特開平9−246817号公報や
特公昭63−22725号公報では、その不等分配に関
する技術について開示も示唆もされていない。
ても回路を小型化でき、かつ低損失で信号の不等分配を
行う電力分配器を提供することにある。
は、(イ)誘電体基板と、(ロ)この誘電体基板の第1
の面に形成された入力ポートと、(ハ)誘電体基板の第
1の面に形成された第1および第2の出力ポートと、
(ニ)誘電体基板の第1の面に形成され、入力ポートを
一端に接続し他端に第1の出力ポートを接続した伝送信
号の4分の1波長にわたって配置された第1のインピー
ダンス変換ラインと、(ホ)誘電体基板の第1の面に形
成され、入力ポートを一端に接続し他端に第2の出力ポ
ートを接続した伝送信号の4分の1波長にわたって配置
された第2のインピーダンス変換ラインと、(へ)誘電
体基板の第1の面に形成された第1の接地導体パターン
と、(ト)誘電体基板の第1の面と反対の第2の面に形
成され、第1の接地導体パターンとスルーホールによっ
て電気的に接続された第2の接地導体パターンと、
(チ)第1の接地導体パターンに一端をそれぞれ接地し
た第1および第2の終端抵抗と、(リ)誘電体基板の第
2の面に第1のインピーダンス変換ラインと対向するよ
うに伝送信号の4分の1波長にわたって配置されその一
端に第1の終端抵抗の他端を電気的に接続し、第1のイ
ンピーダンス変換ラインと電磁結合する第1の伝送ライ
ンと、(ヌ)誘電体基板の第2の面に第2のインピーダ
ンス変換ラインと対向するように伝送信号の4分の1波
長にわたって配置されその一端に第2の終端抵抗の他端
を電気的に接続し、第2のインピーダンス変換ラインと
電磁結合する第2の伝送ラインとを電力分配器に具備さ
せる。
基板の一方の面としての第1の面に入力ポートと、第1
および第2の出力ポートと、第1のインピーダンス変換
ラインと、第2のインピーダンス変換ラインと、第1の
接地導体パターンを形成する。また、誘電体基板の他方
の面としての第2の面に第2の接地導体パターンと、第
1および第2の伝送ラインを形成する。また、第1およ
び第2の終端抵抗の一端を第1の接地導体パターンにそ
れぞれ接地し、第1の終端抵抗については他端を第1の
伝送ラインの一端に接続し、第2の終端抵抗については
他端を第2の伝送ラインの一端に接続する。ここで、第
1のインピーダンス変換ライン、第2のインピーダンス
変換ライン、第1の伝送ラインおよび第2の伝送ライン
は共に伝送信号の4分の1波長にわたって配置されてい
る。また、第1のインピーダンス変換ラインと第1の伝
送ラインは誘電体基板を挟んで対向配置され、第2のイ
ンピーダンス変換ラインと第2の伝送ラインは誘電体基
板を挟んで対向配置されている。このような構成によ
り、第1および第2のインピーダンス変換ラインには入
力信号が等分配される。そして第1および第2のインピ
ーダンス変換ラインは、インピーダンス整合を行って、
入出力線路としての第1および第2のインピーダンス変
換ラインそれぞれの入力端とは異なる他方の端からそれ
ぞれ出力される信号と、第1および第2の伝送ラインの
第1および第2の終端抵抗が接続されている方とは反対
の端から出力される信号とを、それぞれ低損失の出力信
号として分配することができる。また、誘電体基板を利
用してカップリングすることで電磁結合を行っているの
で、伝送信号の波長に依存しないばかりでなく、各イン
ピーダンス変換ラインおよび各伝送ラインの配置領域を
も小さくすることができるので大幅な回路の小型化を行
うことができる。さらに、インピーダンス変換ラインと
伝送ラインそれぞれとのカップリングの度合いを調整す
ることでインピーダンス変換ラインの他端から出力され
る信号の電力と、伝送ラインの他端から出力される信号
の電力との分配を容易に変更することができ、低損失の
不等分配器を構成することができる。
電力分配器で、第1および第2の伝送ラインにおける誘
電体基板と反対側の面にはヒートシンクが配置されてい
ることを特徴としている。
シンクを配置することで、誘電体基板に形成された各伝
送ラインの信号伝送によって発生した熱エネルギの発散
を行うことができる。
電力分配器で、インピーダンス変換ラインの一端および
伝送ラインの一端から出力される信号の電力分配比を、
誘電体基板の厚さに応じて変更することを特徴としてい
る。
ーダンス変換ラインの一端および伝送ラインの一端から
出力される信号は誘電体基板の厚さに応じた電力分配比
で出力されるようにしている。
電力分配器で、インピーダンス変換ラインの一端および
伝送ラインの一端から出力される信号の電力分配比を、
各ライン幅に応じて変更することを特徴としている。
ーダンス変換ラインの一端および伝送ラインの一端から
出力される信号は各インピーダンス変換ラインおよび伝
送ラインの幅に応じた電力分配比で出力されるようにし
ている。
電力分配器で、インピーダンス変換ラインの一端および
伝送ラインの一端から出力される信号の電力分配比を、
誘電体基板を介して対向して配置する領域に応じて変更
することを特徴としている。
ーダンス変換ラインの一端および伝送ラインの一端から
出力される信号は誘電体基板を介して対向して配置され
る領域に応じた電力分配比で出力されるようにしてい
る。
電力分配器で、インピーダンス変換ラインの一端および
伝送ラインの一端から出力される信号の電力分配比を、
各ラインのエアー層の厚さに応じて変更することを特徴
としている。
ーダンス変換ラインの一端および伝送ラインの一端から
出力される信号は各インピーダンス変換ラインおよび伝
送ラインのエアー層の厚さに応じた電力分配比で出力さ
れるようにしている。
分配器の構成の概要を表わしたものである。ガラスエポ
キシ樹脂などからなる平板状の誘電体基板30の上面お
よび下面には銅箔などの金属薄膜からなる接地導体パタ
ーン31、32および信号伝送ラインが形成されてい
る。この誘電体基板30の上面および下面に形成されて
いる各信号伝送ライン、接地導体パターン31、32
は、複数のスルーホールによって電気的に接続されてい
る。さらに誘電体基板30の下面には接地導体パターン
32を介してヒートシンク33が設置され、誘電体基板
30に形成された各信号伝送ライン上の信号伝送によっ
て発生した熱エネルギーの発散を行う。
体基板30の上側に位置する面一帯には、接地導体パタ
ーン31が蒸着あるいは印刷などによって形成されてい
る。接地導体パターン31は、エッチング処理によって
この接地導体パターンと電気的に絶縁するように、誘電
体基板30の上面に配置される信号ラインが形成されて
いる。そしてこれら信号ラインとして、入力インピーダ
ンスが50[Ω]の入力ポート34と、出力インピーダ
ンスが50[Ω]である2つの出力ポート35、36
と、特性インピーダンスが70.7[Ω]であるλ/4
インピーダンス変換ライン37、38が配置されてい
る。入力ポート34はλ/4インピーダンス変換ライン
37、38のそれぞれの一端に接続され、各λ/4イン
ピーダンス変換ライン37、38の他端にはそれぞれ出
力ポート35、36が接続されており、T字型の形状の
金属薄膜として配置されている。
体パターン31が除去されている領域には、特性インピ
ーダンスが59.5[Ω]であるλ/4インピーダンス
変換ライン39、40が配置されている。これらλ/4
インピーダンス変換ライン39、40の一端にはそれぞ
れスルーホール41、42を有し、これらスルーホール
を介して誘電体基板30の下側に位置する面の信号伝送
ラインと電気的に接続されている。一方、λ/4インピ
ーダンス変換ライン39、40の他端には、それぞれ出
力インピーダンスが50[Ω]である出力ポート43、
44が接続されている。また、出力ポート35、36近
傍の接地導体パターン31上のエッチング境界に接する
ように終端抵抗値が70.7[Ω]である終端抵抗4
5、46がねじ止めで設置されている。終端抵抗45、
46は、それぞれ一端は接地導体パターン31に接続さ
れており、その他端はそれぞれリードによって伝送ライ
ン47、48と電気的に接続されている。伝送ライン4
7、48はそれぞれスルーホール49、50を備えてお
り、これらスルーホールを介して誘電体基板30の下面
に配置されている信号伝送ラインと電気的に接続されて
いる。
導体パターン31以外に、λ/4インピーダンス変換ラ
イン37、38と、その一端にスルーホール41、42
を有するλ/4インピーダンス変換ライン39、40
と、同じく一端にスルーホール49、50を有する伝送
ライン47、48が形成されている。また、接地導体パ
ターン31のエッチング境界に接するようにして終端抵
抗45、46がねじ止めされており、リードを介してそ
れぞれ伝送ライン47、48と電気的に接続されてい
る。
電体基板30の下側に位置する面の構成の概要を表わし
たものである。ただし、図1に示した第1の実施例にお
ける電力分配器の誘電体基板30の上面と同一部分であ
るスルーホールについては、同一符号を付し、説明を省
略する。図2に示すように、図1における誘電体基板3
0の下面一帯には、上面と同様に銅箔などの金属薄膜に
よって形成されている接地導体パターン32が配置され
ている。この接地導体パターン32に対して電気的に絶
縁されるように、λ/4インピーダンス変換ラインがエ
ッチング処理によって形成されている。図2に示す誘電
体基板30の上面には、このようにエッチングによって
形成されたλ/4インピーダンス変換ライン51、52
が形成されている。λ/4インピーダンス変換ライン5
1の両端はスルーホール41、49を有しており、スル
ーホール41を介してλ/4インピーダンス変換ライン
39と、スルーホール49を介して終端抵抗45と接続
されている。λ/4インピーダンス変換ライン52の両
端はスルーホール42、50を有しており、スルーホー
ル42を介してλ/4インピーダンス変換ライン40
と、スルーホール50を介して終端抵抗46と接続され
ている。また、これらλ/4インピーダンス変換ライン
51、52は、それぞれλ/4インピーダンス変換ライ
ン37、38のほぼ裏面に形成されており、誘電体基板
30を介して電磁結合されていることを特徴としてい
る。
合されているλ/4インピーダンス変換ライン37とλ
/4インピーダンス変換ライン51、λ/4インピーダ
ンス変換ライン38とλ/4インピーダンス変換ライン
52は、それぞれカップリングされ、そのカップリング
の度合いに応じて信号の電力が裏面のλ/4インピーダ
ンス変換ライン51、52それぞれに分配されることに
なる。このようにλ/4インピーダンス変換ライン5
1、52に分配された信号は、それぞれスルーホール4
1、42を介してλ/4インピーダンス変換ライン3
9、40を介して50[Ω]のインピーダンス変換によ
るインピーダンス整合が行われ、50[Ω]の出力ポー
ト43、44から出力される。これに対して、λ/4イ
ンピーダンス変換ライン51、52に分配されなかった
分の信号は、そのまま出力インピーダンスが50[Ω]
の出力ポート35、36より出力される。
成を表わしたものである。このようにガラスエポキシ樹
脂からなる誘電体基板30の上側の面には銅箔などの金
属薄膜からなる接地導体パターン31が配置されてお
り、エッチングによりλ/4インピーダンス変換ライン
37が形成されている。また、誘電体基板30の下側の
面には銅箔などの金属薄膜からなる接地導体パターン3
2が配置されており、エッチング処理によりλ/4イン
ピーダンス変換ライン51が形成されている。これらλ
/4インピーダンス変換ライン37、51は誘電体基板
30を介在させており、電磁的に結合されるようになっ
ている。また、誘電体基板30の下側の面には導体接地
パターン32を介してヒートシンク33が設置されてお
り、誘電体基板30の下側の面に形成されているλ/4
インピーダンス変換ライン51の形状に合わせて、溝5
3が形成されている。
形成される基板パターンの概要について説明する。
力分配器の上面からみた誘電体基板30上に形成される
導体パターンの概要を表わしたものである。ただし図1
に示す第1の実施例における電力分配器の構成部分と同
一部分には同一符号を付し、説明を適宜省略する。入力
ポート34は、それぞれλ/4インピーダンス変換ライ
ン37、38を介して出力ポート35、36に接続され
るようにT字型の形状の金属薄膜を接地導体パターン3
1からエッチング処理で形成される。これらλ/4イン
ピーダンス変換ライン37、38は、入力インピーダン
スが50[Ω]の入力ポート34から入力される信号の
電力を2等分して分配することができるように特性イン
ピーダンスが70.7[Ω]となる同一膜厚、同一形状
で形成されている。同様にして、出力ポート43、44
と接続されているλ/4インピーダンス変換ライン3
9、40、伝送ライン47、48をエッチングで形成す
る。さらに、これらライン上の一端には、それぞれスル
ーホール41、42、49、50が形成され、それぞれ
裏面の伝送ラインと電気的に接続することができるよう
になっている。
導体パターン31上にエッチング境界に接して設けられ
ている。この終端抵抗設置部54、55に設置された終
端抵抗45、46は、それぞれねじ止めによって固定さ
れるとともに、その一端は接地導体パターン31と電気
的に接続されて接地されるようになっており、その他端
は図示しないリードを介してそれぞれ伝送ライン47、
48を介して電気的に接続するようになっている。
に形成される導体パターンの概要を表わしたものであ
る。ただし図2に示す第1の実施例におけ誘電体基板3
0の構成部分と同一部分には同一符号を付し、説明を適
宜省略する。このように接地導体パターン32をエッチ
ングにより、λ/4インピーダンス変換ライン51、5
2を同一膜厚、同一形状になるように形成している。そ
してそれぞれ出力ポート43、44に接続されている裏
面のλ/4インピーダンス変換ライン39、40と電気
的に接続するためのスルーホール41、42と、終端抵
抗45、46で電気的に終端するためのスルーホール4
9、50が形成されている。
る動作について説明する。ここでは、誘電体基板30の
両面に形成されて電磁結合されているλ/4インピーダ
ンス変換ライン37とλ/4インピーダンス変換ライン
51、λ/4インピーダンス変換ライン38とλ/4イ
ンピーダンス変換ライン52は、それぞれ3[dB]カ
ップリング、すなわち2分配されているものとする。
ら入力された信号は、特性インピーダンス70.7
[Ω]のλ/4インピーダンス変換ライン37、38に
よって形成されるトーナメント形の信号分配器によって
2分配される。この2分配された信号のうちλ/4イン
ピーダンス変換ライン37を伝播する信号は、その裏面
に形成され、このλ/4インピーダンス変換ライン37
とカップリングされているλ/4インピーダンス変換ラ
イン51によってさらに分配される。この場合、上述し
たように3[dB]カップリングのため2分配される。
すなわち、λ/4インピーダンス変換ライン51に分配
された信号は、スルーホール41を介してλ/4インピ
ーダンス変換ライン39によって50[Ω]の出力ポー
ト43とインピーダンス整合が行われて、この出力ポー
ト43から出力される。一方、λ/4インピーダンス変
換ライン51に分配されなかった信号は、λ/4インピ
ーダンス変換ライン37によって50[Ω]の出力ポー
ト35とインピーダンス整合が行われて、この出力ポー
ト35から出力される。このように出力ポート35、4
3からは等分配された信号が出力される。
インピーダンス変換ライン38を伝播する信号は、その
裏面に形成され、このλ/4インピーダンス変換ライン
38とカップリングされているλ/4インピーダンス変
換ライン52によってさらに分配される。この場合、上
述したように3[dB]カップリングのため2分配され
る。すなわち、λ/4インピーダンス変換ライン52に
分配された信号は、スルーホール42を介してλ/4イ
ンピーダンス変換ライン40によって50[Ω]の出力
ポート44とインピーダンス整合が行われて、この出力
ポート44から出力される。一方、λ/4インピーダン
ス変換ライン52に分配されなかった信号は、λ/4イ
ンピーダンス変換ライン38によって50[Ω]の出力
ポート36とインピーダンス整合が行われて、この出力
ポート36から出力される。このように出力ポート3
5、36、43、44からは出力される信号は、4等分
配された信号となる。
送ラインをモデル化したシミュレーションについて図6
〜図8を参照して、第1の実施例における電力分配器に
ついて説明する。
モデル化してシミュレーションを行う際に用いたシミュ
レーション条件を表わしたものである。同図(a)はλ
/4インピーダンス変換ラインをモデリングしたときの
シミュレーション条件で、同図(b)はカップリングを
モデリングしたときのシミュレーション条件を示してい
る。すなわち、同図(a)で示すように、λ/4インピ
ーダンス変換ラインについて、誘電体基板30の基板厚
Hを3.0[mm]、金属薄膜の膜厚Tを18[μ
m]、エアー層HUを10[mm]としている。まだ同
図(b)で示すように、カップリングモデルについて、
誘電体基板30の基板厚Hを3.0[mm]、金属薄膜
の膜厚Tを18[μm]、エアー層HUを10[m
m]、ヒートシンク33に伝送ラインに応じて形成され
ている溝53のエアー層HLを10[mm」としてい
る。また、誘電体基板30の誘電率を3.5としてい
る。
シミュレーションモデルの構成を表わしたものである。
ただし、図1あるいは図2に示す第1の実施例における
電力分配器と同一部分には同一符号を付している。すな
わち入力ポート34には、入力インピーダンスに相当す
る50[Ω]の入力インピーダンス56が接続されてい
る。また、この入力ポート34には、λ/4インピーダ
ンス変換ライン37とその裏面のλ/4インピーダンス
変換ライン51によってカップリングされている電力分
配部に相当する第1のカップリングライン57と、λ/
4インピーダンス変換ライン38とその裏面のλ/4イ
ンピーダンス変換ライン52によってカップリングされ
ている電力分配部に相当する第2のカップリングライン
58とに接続されている。λ/4インピーダンス変換ラ
イン37の他端に接続される出力ポート35には、その
出力インピーダンスに相当する50[Ω]の第1の出力
インピーダンス59が接続されている。λ/4インピー
ダンス変換ライン38の他端に接続される出力ポート3
6には、その出力インピーダンスに相当する50[Ω]
の第2の出力インピーダンス60が接続されている。λ
/4インピーダンス変換ライン51の他端は、スルーホ
ール49に相当する第1の仮想出力ポート61に接続さ
れ、その第1の仮想出力ポート61には、70.7
[Ω]の終端抵抗45が接続されている。λ/4インピ
ーダンス変換ライン52の他端は、スルーホール50に
相当する第2の仮想出力ポート62に接続され、その第
2の仮想出力ポート62には、70.7[Ω]の終端抵
抗46が接続されている。
スルーホール41を介して特性インピーダンスが59.
5[Ω]のλ/4インピーダンス変換ライン39を介し
て出力ポート43が接続されている。出力ポート43に
は、その出力インピーダンスに相当する50[Ω]の第
3の出力インピーダンス63が接続されている。同様に
λ/4インピーダンス変換ライン52は、スルーホール
42を介して特性インピーダンスが59.5[Ω]のλ
/4インピーダンス変換ライン40を介して出力ポート
44が接続されている。出力ポート44には、その出力
インピーダンスに相当する50[Ω]の第4の出力イン
ピーダンス64が接続されている。
ン57、58は、それぞれ幅7[mm]、長さ24[m
m]、空気の誘電率を1.0とし、λ/4インピーダン
ス変換ライン39、40は、それぞれ幅4.5[m
m]、長さ22[mm]としている。
デルを用いたシミュレーション結果を表わしたものであ
る。ここでは、図7に示すシミュレーションモデルにつ
いて、入力ポート34を第1のポート、出力ポート35
を第2のポート、出力ポート43を第3のポート、出力
ポート36を第5のポート、出力ポート44を第6のポ
ートとしている。そして、横軸に単位[GHz]の周波
数、横軸に単位[dB]として、各Sパラメータ
(S12、S13、S15、S16)についてグラフ化してい
る。シミュレーション結果65が示すように、図7では
各Sパラメータは等価的に同一回路となるので同一結果
になるが、その値は“−6.2[dB]”となって、4
等分配されたことを示している。ただし、各出力ポート
から等分配された信号は、0.2dBずつ損失している
ことを示している。
ルについては無視している。しかし、構造解析によって
磁界の解析を行わなければ、精密な構成を決定すること
ができない以上、この段階におけるシミュレーション
で、虚数モデルを用いた精密な解析は無意味であり、設
計方針を確認するための大まかな判断材料でしかないこ
とに留意すべきである。
を行った後は、第1および第2のカップリングライン5
7、58におけるカップリング量を操作するか、インピ
ーダンス変換ライン39、40を微調整するなどして構
造解析の結果、低損失な等分配を行う電力分配器を構成
することができる。
器は、誘電体基板30の上面に形成されたλ/4インピ
ーダンス変換ライン37、38によって形成されるトー
ナメント形の信号分配器によって2等分した信号を、こ
れらλ/4インピーダンス変換ラインの裏面に形成さ
れ、3[dB]カップリングされたλ/4インピーダン
ス変換ライン51、52へ分配するようにしている。こ
れにより、λ/4インピーダンス変換ライン51、52
から出力される信号と、カップリングされずλ/4イン
ピーダンス変換ライン37、38の他端に接続されてい
る出力ポートから出力信号は等分配されたものを出力す
ることができる。
ン37とλ/4インピーダンス変換ライン51、λ/4
インピーダンス変換ライン38とλ/4インピーダンス
変換ライン52それぞれのカップリング量は、自由に変
更することができる。たとえばカップリングを4.7
[dB]カップリング、すなわち3分の1だけλ/4イ
ンピーダンス変換ライン51、52にカップリングされ
るようにした場合、出力ポート35、36、43、44
の分配比は、2:2:1:1という低損失の不等4分配
が可能となる。さらに、カップリングを6[dB]カッ
プリング、すなわち4分の1だけλ/4インピーダンス
変換ライン51、52にカップリングされるようにした
場合、出力ポート35、36、43、44の分配比は、
3:3:1:1という低損失の不等8分配を行うことが
可能となる。ただし、λ/4インピーダンス変換ライン
の分配前の信号に対して2分の1の分配比を越えてカッ
プリングしている伝送ラインに分配することはできな
い。
ていた2n(nは、2以上の自然数)分配の電力分配を
非常に小型化された回路構成で実現でき、かつ低損失に
行うことができる。また、従来の構成では電力損失を避
けられなかった不等分配についても、低損失かつ小型化
された回路構成で実現できるようになる。
のトーナメント形と同様に2n(nは、2以上の自然
数)分配を実現するものであったが、第2の実施例にお
ける電力分配器は不等分配によって、その分配比を任意
のポートに割り当てることができる。
分配器の構成の概要を表わしたものである。ガラスエポ
キシ樹脂などからなる平板状の誘電体基板70の上面お
よび下面には銅箔などの金属薄膜からなる接地導体パタ
ーン71、72および各種信号伝送ラインが形成されて
いる。この誘電体基板70の上面および下面の各信号伝
送ライン、接地導体パターン71、72は、それぞれ複
数のスルーホールによって電気的に接続されている。さ
らに誘電体基板70の下面には接地導体パターン72を
介してヒートシンク73が設置され、誘電体基板70に
形成された各信号伝送ライン上の信号伝送によって発生
した熱エネルギーの発散を行う。
体基板70の上側に位置する面一帯には、接地導体パタ
ーン71が蒸着あるいは印刷などによって形成されてい
る。接地導体パターン71は、エッチング処理によって
この接地導体パターンと電気的に絶縁するように、誘電
体基板70の上面に配置される信号ラインが形成されて
いる。そしてこれら信号ラインとして、入力インピーダ
ンスが50[Ω]の入力ポート74と、出力インピーダ
ンスが50[Ω]である6つの出力ポート75〜80
と、λ/4インピーダンス変換ライン81、82と、カ
ップリング用伝送ライン83、84と、特性インピーダ
ンスが70.7[Ω]のλ/4インピーダンス変換ライ
ン85、86が、それぞれ金属薄膜として配置されてい
る。
して裏面に接続される信号伝送ラインと電気的に接続さ
れている。λ/4インピーダンス変換ライン81、82
は、それぞれ一端が終端抵抗値が70.7[Ω]の終端
抵抗88、89が接続されており、その他端にはそれぞ
れ出力ポート75、76が接続されている。終端抵抗8
8、89は、λ/4インピーダンス変換ライン81、8
2の一端部近傍の接地導体パターン71上のエッチング
境界に接して、ねじ止めで設置されており、各終端抵抗
とインピーダンス変換ラインはそれぞれリードを介して
電気的に接続されている。λ/4インピーダンス変換ラ
イン85、86は、その両端近傍にスルーホール90〜
93を有しており、これらスルーホールを介して裏面に
形成されている信号伝送ラインと電気的に接続されてい
る。カップリング用伝送ライン83、84は、それぞれ
一端が終端抵抗値が50[Ω]の終端抵抗94、95が
接続されており、その他端にはそれぞれ出力ポート7
7、78が接続されている。終端抵抗94、95は、カ
ップリング用伝送ライン83、84の一端部近傍の接地
導体パターン71上のエッチング境界に接してねじ止め
で設置されており、各終端抵抗とインピーダンス変換ラ
インはそれぞれリードを介して電気的に接続されてい
る。出力ポート79、80は、それぞれスルーホール9
6、97を介して裏面に形成されている信号伝送ライン
と電気的に接続されている。
導体パターン71以外に、各種信号伝送ラインがエッチ
ング処理により形成されているが、その多くはスルーホ
ールを介して裏面に形成されている信号伝送ラインと電
気的に接続されている。
誘電体基板70の下側に位置する面の構成の概要を表わ
したものである。ただし、図9に示した第2の実施例に
おける電力分配器の誘電体基板70の上面と同一部分で
あるスルーホールについては、同一符号を付し、説明を
省略する。図10に示すように、図9における誘電体基
板70の下面一帯には、上面と同様に銅箔などの金属薄
膜によって形成されている接地導体パターン72が配置
されている。この接地導体パターン72には、電気的に
絶縁されるように、λ/4インピーダンス変換ラインが
エッチングによって形成されている。図10に示す誘電
体基板30の上面には、このようにエッチングによって
形成されたλ/4インピーダンス変換ライン98、99
とカップリング用伝送ライン100、101が配置され
ている。λ/4インピーダンス変換ライン98、99
は、それぞれ特性インピーダンスが70.7[Ω]であ
り、その一端がそれぞれ接続されており、スルーホール
87を介して入力ポート87と電気的に接続されてい
る。また、他端にはスルーホール90、92を有してお
り、これら各スルーホール90、92を介してそれぞれ
λ/4インピーダンス変換ライン85、86と電気的に
接続されている。カップリング用伝送ライン100は、
それぞれ特性インピーダンスが50[Ω]であり、その
一端にスルーホール96を有しており、出力ポート79
と電気的に接続されている。その他端は、スルーホール
91を介してλ/4インピーダンス変換ライン85と電
気的に接続されている。カップリング用伝送ライン10
1は、それぞれ特性インピーダンスが70.7[Ω]で
あり、その一端にスルーホール97を有しており、出力
ポート80と電気的に接続されている。その他端は、ス
ルーホール93を介してλ/4インピーダンス変換ライ
ン86と電気的に接続されている。
イン98、99は、それぞれλ/4インピーダンス変換
ライン81、82のほぼ裏面に形成されており、誘電体
基板70を介して電磁結合されている。さらにカップリ
ング用伝送ライン100、101は、それぞれカップリ
ング用伝送ライン83、84のほぼ裏面に形成されてお
り、誘電体基板70を介して電磁結合されている。
構成を表わしたものである。このようにガラスエポキシ
樹脂からなる誘電体基板70の上側の面には銅箔などの
金属薄膜からなる接地導体パターン71が配置されてお
り、エッチングによりλ/4インピーダンス変換ライン
81およびカップリング用伝送ライン83が形成されて
いる。また、誘電体基板70の下側の面には銅箔などの
金属薄膜からなる接地導体パターン72が配置されてお
り、エッチングによりλ/4インピーダンス変換ライン
98およびカップリング用伝送ライン100が形成され
ている。これらλ/4インピーダンス変換ライン81、
98およびカップリング用伝送ライン83、カップリン
グ用伝送ライン100は、誘電体基板70を介在させて
おり、電磁的に結合されるようになっている。また、誘
電体基板70の下側の面には導体接地パターン72を介
してヒートシンク73が設置されており、誘電体基板7
0の下側の面に形成されているλ/4インピーダンス変
換ライン98およびカップリング用伝送ライン100の
形状に合わせて、溝102、103が形成されている。
ける電力分配器の動作について説明する。ここでは、誘
電体基板70の両面に形成されて電磁結合されているλ
/4インピーダンス変換ライン81とλ/4インピーダ
ンス変換ライン98、λ/4インピーダンス変換ライン
82とλ/4インピーダンス変換ライン99は、それぞ
れ4.7[dB]カップリング、すなわち1:2の比で
分配されているものとする。また、同様に両面に形成さ
れて電磁結合されているカップリング用伝送ライン8
3、100、カップリング用伝送ライン84、101
は、それぞれ3[dB]カップリング、すなわち1:1
の比で分配されているものとする。
た信号(電力:A)は、スルーホール87を介して裏面
に形成された特性インピーダンスが70.7[Ω]のλ
/4インピーダンス変換ライン98、99に2分配され
る。そして誘電体基板70の両面でカップリングされて
いるλ/4インピーダンス変換ライン81とλ/4イン
ピーダンス変換ライン98、λ/4インピーダンス変換
ライン82とλ/4インピーダンス変換ライン99は、
それぞれ4.7[dB]カップリングされているため、
1:2の比で分配され、出力ポート75、76からはそ
れぞれ入力信号の3分の1(電力:A/3)が出力され
る。両インピーダンス変換ライン98、99の残りの3
分の2(電力:2A/3)は、それぞれスルーホール9
0、92を介して誘電体基板70の上面に形成された特
性インピーダンスが59.5[Ω]のλ/4インピーダ
ンス変換ライン85、86に入力されて、50[Ω]に
インピーダンス変換される。このインピーダンス変換後
は、スルーホール91、93を介して裏面に形成された
特性インピーダンスが50[Ω]のカップリング用伝送
ライン100、101に入力される。
ング用伝送ライン100、カップリング用伝送ライン8
4とカップリング用伝送ライン101は、それぞれ3
[dB]カップリングされているため、スルーホール9
6、97を介して等分された信号(電力:A/3)が出
力ポート79、80から出力される。一方、残りの等分
された信号(電力:A/3)は、カップリング用伝送ラ
イン83、84の他端に接続された出力ポート77、7
8から出力される。
[Ω]の入力ポート74から入力された信号は、それぞ
れ出力インピーダンスが50[Ω]の出力ポート75、
76、77、78、79、80に1:1:1:1:1:
1の比で6等分配されて出力される。ここで、誘電体基
板70の両面に形成されて電磁結合されているλ/4イ
ンピーダンス変換ライン81とλ/4インピーダンス変
換ライン98、λ/4インピーダンス変換ライン82と
λ/4インピーダンス変換ライン99との各カップリン
グ、同様に両面に形成されて電磁結合されているカップ
リング用伝送ライン83とカップリング用伝送ライン1
00、カップリング用伝送ライン84とカップリング用
伝送ライン101との各カップリングを、それぞれ変更
することで低損失な不等6分配を行うことが可能とな
る。
器は、カップリングによる信号分配を行い、低損失の不
等分配を可能とし、その分配比を任意のポートに割り当
てることができる。
分配器でカップリングされているλ/4インピーダンス
変換ラインについて、介在させている誘電体基板の基
板厚の変更、インピーダンス変更ライン幅の変更、
両面に形成させて電磁結合させているインピーダンス変
換ラインをずらして配置するなどの配置方法、裏面に
配置させているインピーダンス変換ラインの形状に応じ
て形成されている溝53、102、103の深さの調
整、すなわちエアー層の厚さの変更などの方策によっ
て、容易にそのカップリングの度合いを変更することが
できる。またエアー層の誘電率を変更することによって
も、カップリング量を変更することができる。
は、終端抵抗88、89を外側の接地導体パターン71
に設置するようにしていたが、これに限定されるもので
はない。たとえば、中央部に接地導体パターンをエッチ
ング処理時に残しておくようにすることで、裏面に形成
されている接地導体パターン72とスルーホールを介し
て等電位に保ち、この中央部の接地導体パターン上に終
端抵抗を設置するようにしてもよい。
分配器では、終端抵抗の設置を接地導体パターン上で行
っているが、これに限定されるものではない。たとえば
誘電体基板を貫通させて、直接ヒートシンクにねじ止め
させることで、接地と熱伝導を同時に達成させることも
可能である。これら終端抵抗は、万が一反射波が発生し
た場合にこれを熱エネルギーに変換し、ヒートシンクに
より直接的に熱を発散させることができるので、周波数
特性や信頼性を向上させることができるようになる。
によれば、第1および第2のインピーダンス変換ライン
には入力信号が等分配される。そして第1および第2の
インピーダンス変換ラインは、インピーダンス整合を行
って、入出力線路としての第1および第2のインピーダ
ンス変換ラインそれぞれの入力端とは異なる他方の端か
らそれぞれ出力される信号と、第1および第2の伝送ラ
インの第1および第2の終端抵抗が接続されている方と
は反対の端から出力される信号とを、それぞれ低損失の
出力信号として分配することができる。また、誘電体基
板を利用してカップリングすることで電磁結合を行って
いるので、伝送信号の波長に依存しないばかりでなく、
各インピーダンス変換ラインおよび各伝送ラインの配置
領域をも小さくすることができるので大幅な回路の小型
化を行うことができる。さらに、インピーダンス変換ラ
インと伝送ラインそれぞれとのカップリングの度合いを
調整することでインピーダンス変換ラインの他端から出
力される信号の電力と、伝送ラインの他端から出力され
る信号の電力との分配を容易に変更することができ、低
損失の不等分配器を構成することができる。また、従来
はトーナメント形で行われていた2n(nは、2以上の
自然数)分配の電力分配を非常に小型化された回路構成
で実現できるだけでなく、これらの組み合わせにより2
n分配に限定されることなく、適用分野に応じた適切な
電力分配を行う電力分配器を構成することができるよう
になる。
シンクを配置したので、誘電体基板に形成された各伝送
ラインの信号伝送によって発生した熱エネルギの発散を
行うことができる。
によれば、インピーダンス変換ラインと伝送ラインのカ
ップリング量を容易に変更することができるので、適用
分野に対して適切な電力分配を行う電力分配器をさらに
低コストで提供することができる。
成の概要を示す斜視図である。
の下側の面の構成の概要を示す斜視図である。
の上面に形成される導体パターンの構成の概要を示す平
面図である。
の下面に形成される導体パターンの構成の概要を示す平
面図である。
ション条件を示す説明図である。
ションモデルの概要を示す説明図である。
ション結果を示す説明図である。
成の概要を示す斜視図である。
板の下側の面の構成の概要を示す斜視図である。
要を示す平面図である。
例を示すブロック図である。
8、99 λ/4インピーダンス変換ライン 41、42、49、50、87、90〜93 スルーホ
ール 45、46、88、89、94〜97 終端抵抗 47、48 伝送ライン 53、102、103 溝 54、55 終端抵抗設置部 83、84、100、101 カップリング用伝送ライ
ン
Claims (6)
- 【請求項1】 誘電体基板と、 この誘電体基板の第1の面に形成された 入力ポートと、前記誘電体基板の第1の面に形成された 第1および第2
の出力ポートと、前記誘電体基板の第1の面に形成され、前記入力ポート
を一端に接続し他端に前記第1の出力ポートを接続した
伝送信号の4分の1波長にわたって配置された第1のイ
ンピーダンス変換ラインと、 前記誘電体基板の第1の面に形成され、前記入力ポート
を一端に接続し他端に前記第2の出力ポートを接続した
伝送信号の4分の1波長にわたって配置された第2のイ
ンピーダンス変換ラインと、 前記誘電体基板の第1の面に形成された第1の接地導体
パターンと、 前記誘電体基板の第1の面と反対の第2の面に形成さ
れ、第1の接地導体パターンとスルーホールによって電
気的に接続された第2の接地導体パターンと、 前記第1の接地導体パターンに一端をそれぞれ接地した
第1および第2の終端抵抗と、 前記誘電体基板の第2の面に第1のインピーダンス変換
ラインと対向するように伝送信号の4分の1波長にわた
って配置されその一端に前記第1の終端抵抗の他端を電
気的に接続し、第1のインピーダンス変換ラインと電磁
結合する第1の伝送ラインと、 前記誘電体基板の第2の面に第2のインピーダンス変換
ラインと対向するように伝送信号の4分の1波長にわた
って配置されその一端に前記第2の終端抵抗の他端を電
気的に接続し、第2のインピーダンス変換ラインと電磁
結合する第2の伝送ライン とを具備することを特徴とす
る電力分配器。 - 【請求項2】 前記第1および第2の伝送ラインにおけ
る前記誘電体基板と反対側の面にはヒートシンクが配置
されていることを特徴とする請求項1記載の電力分配
器。 - 【請求項3】 前記インピーダンス変換ラインの一端お
よび前記伝送ラインの一端から出力される信号の電力分
配比を、前記誘電体基板の厚さに応じて変更 することを
特徴とする請求項1記載の電力分配器。 - 【請求項4】 前記インピーダンス変換ラインの一端お
よび前記伝送ラインの一端から出力される信号の電力分
配比を、各ライン幅に応じて変更することを特徴とする
請求項1記載の電力分配器。 - 【請求項5】 前記インピーダンス変換ラインの一端お
よび前記伝送ラインの一端から出力される信号の電力分
配比を、前記誘電体基板を介して対向して配置する領域
に応じて変更することを特徴とする請求項1記載の電力
分配器。 - 【請求項6】 前記インピーダンス変換ラインの一端お
よび前記伝送ラインの一端から出力される信号の電力分
配比を、各ラインのエアー層の厚さに応じて変更するこ
とを特徴とする請求項1記載の電力分配器。
Priority Applications (1)
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JP32169698A JP3178433B2 (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 電力分配器 |
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---|---|---|---|
JP32169698A JP3178433B2 (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 電力分配器 |
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---|---|
JP2000151227A JP2000151227A (ja) | 2000-05-30 |
JP3178433B2 true JP3178433B2 (ja) | 2001-06-18 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32169698A Expired - Fee Related JP3178433B2 (ja) | 1998-11-12 | 1998-11-12 | 電力分配器 |
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- 1998-11-12 JP JP32169698A patent/JP3178433B2/ja not_active Expired - Fee Related
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