JP3177237B2 - 鱗翅類に対して幼虫殺虫活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列 - Google Patents

鱗翅類に対して幼虫殺虫活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鱗翅類に対して幼虫殺虫活性を有するポリ
ペプチドをコードするヌクレオチド配列に係る。
本発明はより特定的には、そのための手段特にヌクレ
オチド配列、ポリペプチドもしくはベクター、又はこれ
らの配列により修飾され、鱗翅類、好ましくはSpodopte
ra littoralis(以下、S.littoralisと呼称する)もし
くはMamestra rassicae(以下、M.brassicaeと呼称す
る)に対して幼虫殺虫の組成物を調製し得るポリペプチ
ドを発現するか、又は処理すべき植物にこの型の活性を
与えることにより該植物を形質転換することが可能な細
菌株に係る。
大部分のB.thuringiensisの単離物は100種を越える鱗
翅類の幼虫に対して毒性活性を有することが知られてい
る。
この活性は、B.thuringiensis株が胞子形成時に1又
は数種の型の遺伝子の制御下でタンパク性の結晶含有物
又はδ−エンドトキシンを合成する能力を有することに
起因する。
これらのポリペプチドの活性はタンパク質のNH2末端
又はN末端部分に含まれることが明らかにされている。
研究の結果、δ−エンドトキシンは所与の種の幼虫に
対して高い特異性を有することが明らかになった。
この高い特異性により、多くの種類の鱗翅類、特にヤ
ガ科は市販のB.thuringiensis調剤に対して弱い反応し
か示さない。
ちなみに、綿花や他の産業上重要な栽培物の主要な寄
生動物を構成するのは特に雑食性昆虫であるS.littoral
is種である。これらの栽培物としては、トウモロコシ、
ヒマ、タバコ、落花生、飼葉用植物(例えばクローバー
又はムラサキウマゴヤシ)、又は野菜(例えばキャベツ
又はトマト)を挙げることができる。
従って、ヤガ科、特にS.littoralis又はM.brassicae
を特異的且つ有効に標的とする手段を利用できるならば
有利である。
今日までに同定されているδ−エンドトキシンの遺伝
子は、S.littoralisに対して優先的に活性なポリペプチ
ドをコードしない。
本発明者らは、好ましくはヤガ、特にS.littoralisに
対して活性なポリペプチドをコードするヌクレオチド配
列を追及するうちに、S.littoralisに対する幼虫殺虫活
性が他のB.thuringiensis株から調製された工業的調剤
よりも高いと思われる2種のB.thuringiensis株の天然
単離物について検討するに至った。
この2種の株はaizawai 7−29及びentomocidus 6−01
である。
これらの単離物の研究の結果、異なる構造と異なる特
異性とを有するδ−エンドトキシンの複数の遺伝子の存
在を解明することができ、このうち2つの遺伝子はP.br
assicaeに対して優先的に活性であるが、綿花のヤガに
対しては低活性であり、1つの遺伝子はP.brassicae及
びS.littoralisに対して不活性であッた。
本発明者らはこれらの単離物の全DNAを検討し、適当
なハイブリダイゼーションを実施し、その後、ハイブリ
ダイゼーションにより確認されたフラグメントをクロー
ニングすることにより、好ましくはS.littoralisに対し
て活性なポリペプチドをコードするδ−エンドトキシン
の遺伝子に含まれるヌクレオチド配列を単離することが
可能であることを確証した。
従って本発明の目的は、ヤガ、好ましくはS.littoral
is又はM.brassicaeに対して毒性のδ−エンドトキシン
の少なくともNH2末端部分をコードすることが可能なヌ
クレオチド配列を提供することである。
本発明の別の目的は、ヤガに対して毒性のポリペプチ
ドを提供することである。
本発明の更に別の目的は、このような配列及び所望の
活性を有するポリペプチドの獲得方法、並びに前記ポリ
ペプチドを獲得するために使用可能なベクターや細菌株
のような中間手段を提供することである。
本発明は更に、ヤガ、特にS.littoralisに対して幼虫
殺虫性の組成物を製造し、これらの幼虫に感染され易い
植物を形質転換するための、これらの配列及びポリペプ
チドの適用に係る。
本発明は、ヤガ科の鱗翅類の幼虫、好ましくはS.litt
oralisに対して特異的に毒性のポリペプチドのN末端領
域の少なくとも一部をコードするヌクレオチド配列に係
り、該配列は、S.littoralisの幼虫に対して毒性のポリ
ペプチドを発現することが可能な遺伝子とハイブリダイ
ズする能力を有することを特徴とする。
本発明の別の態様によると、ヌクレオチド配列は第2
図に示すpHTA2のプローブ1、2及び3とハイブリダイ
ズすることが可能なB.thuringiensisのヌクレオチド配
列のin vitro遺伝子組換により得られるような約3kbの
ヌクレオチド配列により担持されることを特徴とする。
3kbのフラグメントはより特定的にはHind III−Pat I制
限フラグメントに対応する。
本発明のヌクレオチド配列は更に、Hind III−Hinc I
I−Bgl II−Kpn I−Hind III−Pst I部位をこの順序で
含むことを特徴とする。
好適なことに、これらのヌクレオチド配列はB.thurin
giensisの少なくとも1種の株に由来するDNA配列のin v
itro遺伝子組換により得られる。本発明の変形例ではB.
thuringiensisの2種の異なる株を使用する。
これらのヌクレオチド配列を獲得するために特に適当
なB.thuringiensis株は、パリに所在のCollection nati
onale de Culture de Microorganismes(C.N.C.M.)に1
987年4月21日付けで夫々寄託番号1−661及びI−660
で寄託されたaizawai 7−29及びentomocidus 6−01に対
応する株である。
有利なことに、本発明のヌクレオチド配列は、S.litt
oralisに対して幼虫殺虫活性を有するポリペプチドに対
する抗体との間で免疫複合体を形成することが可能なポ
リペプチドをコードする。
本発明のヌクレオチド配列は、次の連鎖を示す配列
(I)から形成されるプローブとハイブリダイズする能
力を有することを特徴とする。
ヤガ科の鱗翅類、好ましくはS.littoralisの幼虫に対
して特異的に毒性のポリペプチドのN末端領域の少なく
とも一部をコードするヌクレオチド配列は、上記連鎖
(I)を含むことを特徴とする。
有利なことに、上記連鎖により特徴付けられるヌクレ
オチド配列は、S.littoralisに対して有効であるとして
現在知られている天然の単離物によりコードされるポリ
ペプチドよりも高い対S.littoralis幼虫殺虫活性を有す
るポリペプチドの一部をコードする。
このヌクレオチド配列を検討した処、該配列は241位
に位置するATG開始コドンから750個のヌクレオチドの解
読枠(phase ouverte de lecture)を有することが判明
した。
この配列は更に、230〜234位にリボソームの結合部位
GGAGGを有することを特徴とする。
別の態様によると本発明のヌクレオチド配列は、(1
6)により記載されているようにWong他(1983)によりk
urstaki HD1 Dipel(BTK)株の結晶遺伝子の上流の見い
だされた領域(著者はこの領域が夫々B.thuringiensis
及び大腸菌において機能的な3つのプロモーターBt I、
Bt II及びEcを含むことを示した)に著しく相同の配列
を、ATGコドンの上流の137位のヌクレオチドから177位
のヌクレオチドの間に含むことを特徴とする。これらの
配列の相同度は約70%である。
本発明は更に、次のアミノ酸配列(II)をコードする
ヌクレオチド配列に係る。
CNCMに寄託されている上記株から単離されたヌクレオ
チド配列を厳密に同定した処、273位に位置するヌクレ
オチドはグアニン(G)であり、従ってGTAコドンに起
因するアミノ酸はバリンであることを確認することがで
きた。
ところで、1987年6月10日付け仏国特許出願第870809
0号ではこの273位に対応するヌクレオチドを解読した
処、チミン(T)であり、そのTTAコドンに起因するア
ミノ酸がロイシンであるとしている。
本発明の別のヌクレオチド配列は、次の連鎖を有する
配列(III)から形成されるプローブとハイブリダイズ
する能力を有することを特徴とする。
特に、ヤガ科の鱗翅類の幼虫、好ましくはS.littoral
isに対して特異的に毒性のポリペプチドをコードする本
発明のヌクレオチド配列は、上記連鎖(III)を含むか
又はこの連鎖により構成される。
本発明のヌクレオチド配列に含まれる連鎖(III)は2
711個のヌクレオチドを含む。このフラグメントは特
に、S.littoralisに対して活性なδ−エンドトキシンの
遺伝子の潜在的なプロモーターを含む。
修飾配列によりコードされるポリペプチドの、S.litt
oralisに対する毒性が著しく変化しない限り、上記連鎖
(I)又は(III)に比較して修飾されたヌクレオチド
配列も当然本発明の範囲に含まれる。
これらの修飾は例えば欠失、置換、組換から構成され
得る。
即ちヌクレオチド配列(I)及び(III)は、配列
(I)のアデニン(A)と配列(III)のシトシン
(C)とに対応する可変ヌクレオチドを611位に含む。
これらのヌクレオチドは、配列夫々II及びIVのアミノ酸
であるグルタミン酸(GLU)及びアラニン(ALA)を夫々
コードする夫々のコドンGAA及びGCAの組成に含まれる。
更に、連鎖(I)又は(III)のヌクレオチド配列と
ハイブリダイズ可能であり、対応するRNAの逆転写酵素
又は化学的合成により得られるような全ヌクレオチド配
列も本発明の定義の範囲に含まれる。
式(III)のヌクレオチド配列は、2470個のヌクレオ
チドの解読枠の起点を表す241位に配置されたATG開始コ
ドンから始まる。
本発明は更に、以下のアミノ酸配列(IV)を含むポリ
ペプチドをコードすることを特徴とするヌクレオチド配
列にも係る。
本発明は更に、より特定的には上記のような少なくと
も1つのヌクレオチド配列、特に約3kbの配列の少なく
とも一部を含む発現及びクローニング用組換体ベクター
にも係る。
特定の組換体ベクターは、例えば本発明のヌクレオチ
ド配列のHind III−Pst IフラグメントをベクターpUC9
に挿入して成るプラスミドである。ベクターの第1の好
適例は、aizawai 7−29株に由来するDNAのみから構成さ
れる本発明のDNAフラグメントHind III−Pst Iを含むプ
ラスミドpHT71である(構築については後述する)。
別の組換体ベクターは、第4図に示すように構築され
るプラズミドpHT671により構成される。このプラスミド
は、entomocidus 6−01株に由来する1.1kbのHind III−
Hind IIのDNAフラグメントをaizawai 7−29株に由来す
る1.9kbのHinc II−Pst Iフラグメントと融合すること
により得られるHind III−Pst Iキメラフラグメントを
含む。
上記ヌクレオチド配列の1つ、又は上記発現及びクロ
ーニング用組換体ベクター、好ましくはプラスミドpHT6
71もしくはプラスミドpHT71を含む修飾細菌株も本発明
の範囲に含まれる。
本発明は更に、綿花又は上記に列挙したような他の栽
培物の葉を侵食する鱗翅類の幼虫、好ましくはS.littor
alisに対して毒性のポリペプチドに係り、該ポリペプチ
ドはS.littoralisに対して幼虫殺虫活性を有するポリペ
プチドに対する抗体との間で免疫複合体を形成すること
が可能であることを特徴とする。
本発明はより特定的には、幼虫殺虫活性を有するこの
ポリペプチドのNH2末端部分に係る。
活性なNH2末端部分の端部は上記アミノ酸配列(II)
に合致する。
本発明の好適なポリペプチドは、この配列(II)に合
致し且つ上記アミノ酸配列(IV)に合致するポリペプチ
ドである。配列(IV)に合致するこのポリペプチドは、
823個のアミノ酸を含む。分子量の計算値は92906Daであ
る。
このδ−エンドトキシンの配列を、鱗翅類に対して活
性であり且つ先に単離及び配列決定されている遺伝子を
有する他のB.thuringiensis株に由来するδ−エンドト
キシン、即ちkurstaki HD1(19)、kurstaki HD73(2
0)、berliner 1715((21)及び(22))、Sotto(2
3)並びにaizawai IPL7(24)株のδ−エンドトキシン
のアミノ酸配列に比較した。
これらの比較の結果、分子の第2番目の4分の1(28
1〜620位のアミノ酸)は全く変異し、タンパク質のNH2
末端(1〜280位のアミノ酸)及びCOOH末端領域(621〜
1175位のアミノ酸)は高度に維持され、数個のアミノ酸
しか変異しないことが判明した。一方、上記配列(IV)
に対応するδ−エンドトキシンは、NH2末端部分(1〜2
80位のアミノ酸)及び分子の第2番目の4分の1(281
〜620位のアミノ酸)の双方において他のδ−エンドオ
キシンと著しい相異を示す。これらの比較の結果から更
に、タンパク質の毒性フラクションに対応する分子のNH
2末端部分(1〜620位のアミノ酸)は他のδ−エンドト
キシンとの相同度が46%に過ぎないことが判明した。最
大の相異は、分子の毒性部分の第2番目の2分の1(28
1〜620位のアミノ酸)に位置し、同一のアミノ酸は36%
に過ぎず、一方、NH2末端部分(1〜280位のアミノ酸)
は他のδ−エンドトキシンと同一のアミノ酸を58%含
む。鱗翅類に対して活性なδ−エンドトキシンのうちの
分子の毒性フラクションのNH2末端部分に、このような
大きな相異は従来観察されなかった。
本発明によると、ヤガ科の鱗翅類の幼虫、好ましくは
S.littoralisに対して特異的毒性を有するポリペプチド
の少なくとも活性部分をコードする、本発明の範囲に含
まれるヌクレオチド配列を得るために、 −S.littoralisに対して活性なB.thuringiensis株のヌ
クレオチド配列と、B.thuringiensisのδ−エンドトキ
シンの遺伝子の制限フラグメントの5′部分(即ち鱗翅
類の幼虫に活性なポリペプチドのNH2末端部分をコード
する部分)及びポリペプチドのCOOH部分をコードするこ
のフラグメントの3′部分に由来するプローブとして使
用される少なくとも2つのヌクレオチド配列の間で分子
ハイブリダイゼーションを実施する段階と、ハイブリダ
イズしたフラグメントを単離する段階と、該フラグメン
トをベクターにクローニングし、その後、精製する段階
とを使用する。
有利なことに、使用されるハイブリダイゼーションプ
ローブは、P.brassicaeに付して活性であり且つS.litto
ralisに対して不活性な130kDaのタンパク質をコードす
るaizawai 7−29株に由来するδ−エンドトキシンの遺
伝子を組換体プラスミドpHTA2にクローニングすること
により得られる。
本発明の方法の上記実施態様において、クローニング
段階でベクターに再結合されるフラグメントは、単一の
B.thuringiensis株、好ましくはaizawai 7−29に由来す
る制限フラグメントHind III−Pst Iから作製される。
特に、このフラグメントは鱗翅類、特にS.littoralisの
幼虫に対して活性なB.thuringiensis株に由来するヌク
レオチド配列を含む形質転換クローンから、berliner 1
715株の染色体結晶の遺伝子の内側部分に対応するプラ
スミドpBT15−88の2kbのPvu IIフラグメントにより構成
されるプローブを用いて単離されるような組換体プラス
ミドpHTA6により優先的に担持される。
本発明の別の実施態様によると、クローニング段階で
ベクターに再結合されるフラグメントは、少なくとも2
種の異なるB.thuringiensis株のヌクレオチド配列を含
み、同一の制限地図を有しており、それ自体S.littoral
isに対して優先的に活性なポリペプチドをコードするこ
とが可能なヌクレオチド配列の全部又は一部を含む組換
体ベクターに由来する複数のヌクレオチド配列から作製
される。
この場合、クローニング段階で使用される組換フラグ
メントは、有利にはentomocidus 6−01株に由来する約
1.1kbのHind III−Hinc II制限フラグメントと、aizawa
i 7−29株の約1.9kbのHinc II−Pst Iフラグメントとか
ら作製される約3kbのフラグメントである。該組換フラ
グメントはδ−エンドトキシンの截頭遺伝子に対応す
る。
制限フラグメントHind III−Hinc II及びHinc II−Ps
t Iは特に、上記Pvu IIフラグメントにより構成される
プローブを用いて単離されるような組換体プラスミド夫
々pHTE6及びpHTA6により担持される。
上記ヌクレオチド配列により修飾した細菌株の、鱗翅
類の幼虫に対する毒性を検討した処、特にS.littoralis
の幼虫に対する高い毒性活性を立証することができた。
この活性を比: (式中、LC50は72時間以内に幼虫の50%を死滅させる致
死濃度を表す)に対応する特異性指数として鑑定した。
このような指数を使用することにより、ポリペプチド
の発現率を考慮する必要なしに細菌株の活性を算定する
ことができる。
以下の実施例中に報告するような結果が得られ、この
結果からLD50を計算した処、本発明に従って修飾された
細菌株はS.littoralisに対してaizawai 7−29又はberli
ner 1715株の天然の結晶タンパク質よりも特異的な毒性
活性を有する。
従って本発明は、これらの修飾株、上記ヌクレオチド
配列を含む組換体ベクター、特にプラスミドpH671及び
プラスミドpH71、並びにこれらの配列自体の、好ましく
はS.littoralisに対して毒性の幼虫殺虫性組成物の製造
のための適用に係る。
従って本発明の幼虫殺虫組成物は、上記に定義したよ
うなポリペプチド、又は上記ヌクレオチド配列により発
現されるようなポリペプチドを有効量含むことを特徴と
する。
これらのポリペプチドを製造するためには、本発明の
ヌクレオチド配列に対応するδ−エンドトキシンの截頭
遺伝子を使用すると有利である。
これらの遺伝子は上記組換体ベクターの発現を可能に
する微生物中で毒性ポリペプチドを過剰に産生させるた
めに使用され得る。適当な微生物株は大腸菌又は枯草菌
を含む。
これらの截頭遺伝子は、従来技術に従って例えば形質
転換、接合又はトランスダクションにより、B.thuringi
ensis株又はB.cereusのような同族種に再導入され得
る。これらの技術により、B.thuringiensisのδ−エン
ドトキシン遺伝子のプロモーターの天然領域を予め修飾
する必要なく、毒性ポリペプチドを大量に製造すること
ができる。
この形質転換は、(11)に従って枯草菌のプロトプラ
スト又は(12)に記載されているようにB.thuringiensi
sの植物細胞の形質転換から誘導される方法を使用する
ことにより実施され得る。
接合型のシステムにより組換体プラスミドを導入する
には、(13)及び(14)に従って操作することにより、
宿主株としてB.thuringiensis及び供与型の株としてStr
eptococcus faecalisを使用することができる。
変形例として、環境中に生息するか又は植物と共生し
且つこれらの配列を含む組換体ベクターを発現すること
が可能な微生物中にヌクレオチド配列を導入する。この
場合、(17)に記載されている方法に従って操作するこ
とにより、トランスポゾンTn5及び毒素の遺伝子を含む
プラスミドベクターを介してPseudomonasのような微生
物中に導入してもよいし、あるいは(18)に記載の方法
に従ってプラスミドRP4から誘導される自殺ベクター及
びグラム陰性細菌中で機能的な可動化プラスミド(例え
ばpRK2013)を介してAzospirillum又はRhizobiumのよう
な微生物中に導入してもよい。
截頭遺伝子はBacilli株に単独で存在し、あるいは変
形例においては種々のδ−エンドトキシン遺伝子と共に
存在し、従って、所与の種のヤガに対して特異的に毒性
であるか、又はヤガ及び他のδ−エンドトキシンに感受
性の昆虫に同時に毒性であるこれらの株により合成され
た結晶を得ることができる。このような本発明のヌクレ
オチド配列及び異なる毒性特異性を有する他のδ−エン
ドトキシンの遺伝子とin vitro又はin vivoで組換を行
うことにより、昆虫に対して広い活性スペクトルを有す
る新規ハイブリッド毒性タンパク質をコードする新規遺
伝子を構築することができる。これらの新規遺伝子及び
これらの新規タンパク質も本発明の範囲に含まれる。
これらの適用において、これらの昆虫により生じる損
害を減少させるために、本発明のヌクレオチド配列はS.
littoralisに感受性の植物に伝達され、該植物中で発現
され得る。
保護すべき植物としては綿花、クローバー、トマト及
びムラサキウマゴヤシを挙げることができる。
綿花の木に截頭遺伝子を伝達するには、(15)に記載
されているようにAgrobacteriumのような株を使用して
形質転換を行うことができる。
本発明は更に、上記ヌクレオチド配列を含む植物細
胞、植物及び種子に係る。
本発明の植物細胞は、本質的には非生物学的な方法に
よる形質転換後にS.littoralisに対して毒性のポリペプ
チドを発現することが可能な上記のようなヌクレオチド
配列を安定的に保有するゲノムを有する細胞である。本
発明はこれらの細胞の分裂により得られる植物細胞にも
係る。
本発明の植物は、本質的には非生物学的な方法により
形質転換された特にS.littoralisを補食動物とする植物
であり、該植物のゲノムはS.littoralisに対して毒性の
ポリペプチドを発現することが可能な上記のようなヌク
レオチド配列を安定的に保有する。該植物は、生殖、増
殖又は交雑により得られた植物も含む。
他の態様によると、本発明は本来の遺伝子型及び表現
型以外に、S.littoralisに対して優先的に毒性のポリペ
プチドを発現する特性を有する。特ちS.littoralisを補
食動物とする植物に係り、該特性は、該ポリペプチドを
発現することが可能なヌクレオチド配列を遺伝子操作に
よりゲノムに挿入することにより得られる。
本発明は更に、上記植物を与えることが可能な種子又
はこのような植物から得られる種子に係り、該種子は遺
伝子操作により上記ヌクレオチド配列をゲノム中に取り
込んだものであることを特徴とする。
本発明の他の特徴及び利点は実施例に関する以下の記
載から明らかになろう。
尚、第1図はプラスミドpHTA6及びpHTE6の制限地図を
示し、第2図はプラスミドpHTA2にクローニングされたa
izawai 7.29株の結晶タンパク質の遺伝子の制限地図で
あり、プローブとして使用されるDNAフラグメントを規
定し、第3図は、pHTA6にクローニングされた6.6kbのフ
ラグメント、及びこのフラグメントと第2図のプローブ
との間に実施されるハイブリダイゼーションの結果を示
し、第4図はプラスミドpHT671の制限地図、並びに第5
図は免疫拡散試験の写真である。
本発明を実施するために行ったハイブリダイゼーショ
ン実験は、32Pで標識したDNAプローブの存在下で5×SS
C、30%のホルムアミド及び1×Denhardt(7)を含有
する溶液中で42℃で24時間実施した。室温で乾燥する以
前に、30%ホルムアミド中の5×SSC、5×SSC、2×SS
C、1×SSC及び0.5×SCCの溶液を順次使用することによ
り、フィルターを42℃で20分間洗った。
実施例I−殺中性毒素のキメラ遺伝子を含む約3kbのDNA
配列の構築 この構築は、 1/B.thuringiensisの遺伝子バンクを作製する段階と、 2/結晶タンパク質の遺伝子と幼虫殺虫活性に関与するヌ
クレオチド配列とを含む形質転換クローンを選択及び特
徴付けする段階と、 3/これらの配列をクローニングベクター中にin vitroで
組換てプラスミドpHT671を構築する段階とを含む。
これらの各段階は次のように実施される。
1/B.thuringiensisの遺伝子バンクの作製 (1)に記載の方法を使用することによりBacillus t
huringiensisのaizawai 7−29株及びentomocidus 6−01
株の全DNAを精製し、精製した各DNA50μgを制限酵素Ps
t Iで完全に消化する。
Pst Iにより消化したDNAを、0.8%のアガロースゲル
上で水平電気泳動により分析し、(2)に記載されてい
るように電気溶離によりアガロースゲルから5〜8kbの
寸法のDNAフラグメントを回収する。
aizawai 7−29株の5〜8kbから精製したDNAフラグメ
ントを(3)に従ってPst Iにより消化したクローニン
グベクターpUC18のDANに連結する。
entomocidus 6−01鎖の5〜8kbから精製したDNAフラ
グメントを、Pst Iにより消化したクローニングベクタ
ーpUC9のDNAに連結する。大腸菌JM83の細胞を(4)に
記載されているように連結混合物で形質転換する。
100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地上で大腸菌の
形質転換クローンを選択する。
2/結晶タンパク質の遺伝子を含む形質転換クローンの単
離及び特徴付け A/32Pで標識した結晶タンパク質の遺伝子の内部フラグ
メントをプローブとして使用することによる、形質転換
大腸菌の細胞のスクリーニング。
berliner 1715株の染色体上に位置する結晶タンパク
質の遺伝子の内側部分に対応するプラスミドpBT 15−88
の2kbのフラグメントPvu IIをプローブとして使用する
ことにより、(5)に記載の方法に従って、コロニー上
のハイブリダイゼーションにより、結晶遺伝子を担持す
る組換体プラスミドを含む形質転換クローンを検出す
る。
B/上記プローブと反応するクローン中に存在する組換体
プラスミドの特徴付け。
aizawai 7−29及びentomocidus 6−01株から構築され
た遺伝子バンクから夫々単離された2種の組換体プラス
ミドpHTA6及びpHTE6はこのプローブと相同性を有する。
いずれの場合も約6.6kbのDNAフラグメントをクローニン
グした。
2種のプラスミドの制限地図を第1図に示す。制限部
位を比較すると、クローニングした2つのDNAフラグメ
ントは同一であると思われる。
δ−エンドトキシンの遺伝子に対応する配列の環境を
定めるために、先に特徴付けされた結晶の遺伝子に由来
し且つ組換体プラスミドpHTA2にクローニングした32Pで
標識した種々のDNAフラグメントをプローブとして使用
する。同様にaizawai 7−29株に由来するこの結晶遺伝
子は、S.littoralisでなくP.brassicaeに対して活性な1
30kbのタンパク質をコードする。この型の遺伝子は、be
rliner 1715株に由来するδ−エンドトキシンの遺伝子
と同一の制限地図を有する。第2図には、プラスミドpH
TA2にクローニングしたaizawai 7.29株の結晶タンパク
質のこの遺伝子の制限地図を示した。地図の上部に示し
た濃い線はハイブリダイゼーションプローブとして使用
したフラグメントに対応する。
プラスミドpHTA6及びpHTE6を異なる制限エンドヌクレ
アーゼにより加水分解し、0.8%のアガロースゲル上で
水平電気泳動により分析し、種々のプローブとハイブリ
フダイズする。
(6)に記載のサザン法によりDNAをニトロセルロー
スフィルターに移す。ハイブリダイゼーションは、32P
で標識したDANプローブの存在下で5×SSC、30%ホルム
アミド及び(7)に記載の1×Denhardt混合物を含む溶
液中で42℃で24時間実施する。次に、室温で乾燥する前
に50%ホルムアミド中の5×SSC、5×SSC、2×SSC、
1×SSC及び0.5×SSCの溶液を順次使用することによ
り、フィルターを42℃で20分間洗浄する。
これらのハイブリダイゼーション実験の結果を第3図
に要約する。クローニングした6.6kbのDNAフラグメント
の各端部がプローブと相同性を有することは明白であ
る。プローブ3と反応する1.5kbのPst I−Kpn Iフラグ
メントは、aizawai 7−29及びentomocidus 6−01株中に
同時に存在する結晶タンパク質の遺伝子の3′末端に対
応する。第3図に示すように、pHTA2のδ−エンドトキ
シンの遺伝子の5′末端に対応するプローブ1及び2
は、プラスミドpHTA6に含まれる1.1kbのHind III−Hinc
IIフラグメントとハイブリダイズする。pHTA2のδ−エ
ンドトキシンの遺伝子の3′末端を覆うプローブ3は、
プラスミドpHTA6に含まれる0.4kbのHind III−Pst Iフ
ラグメントとハイブリダイズする。プローブ2との間に
は弱いハイブリダイゼーション信号しか得られないが、
他の2つのプローブは容易に検出可能な信号を与えるこ
とに留意すべきである。
これらの結果に基づいて本発明者らは、3kbのDNAフラ
グメントHind III−Pst Iが中心のHind III部位の近傍
で開始するδ−エンドトキシンの遺伝子の大部分に対応
することを立証した。ハイブリダイゼーション実験の結
果から明らかなように、δ−エンドトキシンの遺伝子は
従来技術で特徴付けられたものと実質的な差異を有す
る。これらの結果に基づき、3kbのフラグメントHind II
I−Pst IフラグメントをベクターpUC9にクローニングす
ることに決定した。
3/再構築した殺虫性毒素のキメラ遺伝子を含むプラスミ
ドpHT671の構築 プラスミドpHTE6に由来する1.1kbのDNAフラグメントH
ind III−Hinc II及びプラスミドpHTA6に由来する1.9kb
のDNAフラグメントHinc II−Pst Iをアガロースゲル上
で精製する。
精製した2つのDNAフラグメントと、Hind III及びPst
Iで消化したpUC9のDNAとを等量ずつ混合及び連結す
る。連結混合物を使用して大腸菌JM83のコンピテント細
胞を形質転換し、次に大腸菌の形質転換細胞を、アンピ
シリンを含むLB培地上で選択する。試験した該当する組
換体クローンの1つは、pHT671と命名されるプラスミド
を含んでおり、このプラスミドの制限地図を決定し、第
4図に示す。このプラスミド(pHT671)は、ベクターpU
C9に挿入した3kbのDNAフラグメントを含む。このDNA配
列はプラスミドpHTA6及びpHTE6に含まれる3kbのHind II
I−Pst Iフラグメントと同一の制限地図を有するが、ai
zawai 7−29株及びentomocidus 6−01株に由来するDNA
配列からin vitro組換により構築された再構成DNA分子
に対応する。
実施例II:プロモーター領域と、ヤガに対して活性なδ
−エンドトキシンのNH2末端部分をコードする領域との
ヌクレオチド配列の検討 M13系を使用することにより(8)に記載の方法に従
って、pHT671のHind III−Hinc IIフラグメントを配列
決定した。DNAの配列決定に使用される部分的に重複す
るクローン化DNAプラグメントを得るために、DALE他
(9)により開発された、M13の欠失によるサブクロー
ニング法を使用した。
約1kbの長さを有するHind III−Hinc IIフラグメント
の940個のヌクレオチドの配列は上記連鎖Iに対応す
る。
この配列を分析した処、最大の解読枠は241位から始
まり、リボソームとの潜在的結合部位GGAGGはこのATGコ
ドンの6塩基対上流(230〜235位)に位置することが判
明した。137〜177位のヌクレオチド領域(ATGコドンの
上流の−103〜−63位)は、WONG他(1983)により配列
決定され且つ(16)に記載されているkurstaki HD1 Dip
el(BTK)株(著者は、夫々B.thuringiensis及び大腸菌
で機能的な3つのプロモーターBt I、Bt II及びEcを含
むことを示した)の結晶遺伝子の上流に存在する領域に
著しく相同である。BTK及びpHT671の遺伝子の最初から7
50個のヌクレオチドから推定されるアミノ酸配列を比較
すると、これらのポリペプチドはプロトキシンに由来す
る活性部分のN末端部分のレベルに顕著な変異を示すこ
とが判明した(厳密な相同度は66%に過ぎない)。鱗翅
類に対して活性な株から単離されたδ−エンドトキシン
の遺伝子がこの領域で実質的な変異を示すポリペプチド
をコードするのは、これが最初であることに留意すべき
である。実際に、このN末端領域は従来配列決定されて
いる鱗翅類に対して活性な全結晶遺伝子のうちで高度に
維持されたものであると思われる(厳密な相同度は97%
を越える)。更に、本発明者らは、pH671及び鱗翅類型
の他の遺伝子のヌクレオチド配列を考慮する場合に変異
度は同程度であることを立証した。
実施例III:幼虫殺虫性毒素の遺伝子を含む約2.7kbのDNA
配列の構築 この構築を行うために、実施例Iに記載したようなプ
ラスミドpHTA6の作製段階までB.thuringiensisのaizawa
i 7.29株のDNAを使用した。
プラスミドpHTA6から得られた約2.7kbのHind III−Ps
t Iフラグメントを次に、プラスミドpHT71を得るために
制限酵素Hind III−Pst Iにより予め加水分解したベク
ターpUC9にサブクローニングした。
実施例IV:ヤガ科の鱗翅類の幼虫に対して毒性なポリペ
プチドをコードするプラスミドpHT71を構成するヌクレ
オチド配列の検討 pHT71にサブクローニングしたpHTA6の2.7kbのHind II
I−Pst Iフラグメントを、ファージM13mp19及びDale他
(9)により開発された欠失によるサブクローニングシ
ステムを使用してSanger他(8)の方法により配列決定
した。このシステムにより、部分的に重複し且つDNAの
配列決定に使用され得るDNAフラグメント系列を含むフ
ァージM13を得ることができる。
上記連鎖(III)に対応する2.7kbのこのフラグメント
のヌクレオチド配列を2本のDNA鎖で決定した。ただし
最後の212個のヌクレオチド(2500〜2711位)について
は1本の鎖だけで配列決定した。
このHind III−Pst Iフラグメントのヌクレオチド配
列は2711個のヌクレオチドの長さを有する。このフラグ
メントは潜在的プロモーターと、S.littoralisに対して
活性なδ−エンドトキシンの遺伝子の最大部分とを含
む。
実施例V:S.littoralisに対する大腸菌JM83(pHT761)及
びJM83(pH71)の組換体クローンの特異的毒性の検討 LECADET及びMARTOURETにより(10)に記載されている
ようにP.brassicae及びS.littoralis種の幼虫の生物試
験を実施することにより、pHT671を含む大腸菌JM83及び
pHT71を含む大腸菌JM83の組換体クローンの毒性を決定
した。結果を、2種の昆虫に対するberliner 1715株及
びaizawai 7−29株、entomocidus 6.01株、B.cereus 56
9株(プラスミドpBT45、pAMβ1を含む)から精製され
た天然の結晶タンパク質の特異的毒性に比較した。組換
体クローン及びB.thuringiensis株の特異的毒性を、上
記に定義した「特異性指数」として換算した。
得られた結果を下記第1表に示す。
この表中、大腸菌株の濃度1は14時間培養し、20倍に
濃縮し、超音波により崩壊させた細菌培養物に対応し、
B.thuringiensis株の濃度は、調製物μ当たりの結晶
タンパク質のμgで表す。第5成長段階の幼虫に調製物
5μを強制的に摂取させるか又は第2成長段階の幼虫
を使用する自由摂取方法により、調製物の毒性活性を試
験した。
第1表に要約したLC50の値を検討した処、組換体クロ
ーンJM83(pHT671)及びJM83(pHT71)のタンパク質抽
出物はS.littoralisに対して優先的に毒性であることが
判明した。第2に、特異性指数の値を比較した処、S.li
ttoralisに対する組換体クローンの幼虫殺虫活性は、ai
zawai株の天然結晶のタンパク質の約2.5倍特異性である
ことが判明した。一方、JM83(pHT671)及びJM83(pHT7
1)の組換体クローンはヤガ科の別の昆虫Mamestra bras
sicaeに対して非常に活性である(例えばクローンJM83
(pHT671)のLC50値は、第2成長段階の幼虫を使用する
と0.02である)。
これらの2つの結果から明らかなように、プラスミド
pHT671及びpHT71で構築及びクローニングした幼虫殺虫
毒素の遺伝子はS.littoralisに対して特異的に活性なタ
ンパク質をコードする。
他の型のδ−エンドトキシンをコードする遺伝子を担
持するプラスミド(pHTA2及びpHTA4)を含む組換体クロ
ーンから得られた他の調製物はS.littoralisに対して活
性ではない。プラスミドpHTA2はP.brassicaeに対して特
異的に活性なδ−エンドトキシンをコードし、プラスミ
ドpHTA4はまだ標的昆虫が同定されていないδ−エンド
トキシンをコードすることが理解されよう。また、同様
にδ−エンドトキシン遺伝子(aizawai 7−29株のプラ
スミド起源の遺伝子)を担持するaizawai 7−29株のプ
ラスミドの1つであるプラスミドpBT45を受容したBacil
lus cereus株により産生される結晶含有物も、P.brassi
caeに対して特異的に活性であることが理解されよう。
粗細菌抽出物の代わりに、大腸菌の種々の組換体クロ
ーンから調製された可溶性タンパク抽出物を使用した場
合も同様の結果が得られる。
上記表に示したLC50の値とS.littoralisの幼虫L5(幼
虫第5段階)当たり41mgの平均個体体重とに基づいて換
算すると、aizawai 7−29株の天然結晶のLD50の値は2.4
μg/g幼虫であった。
これらと同一の基準及び全細菌質量を特異的タンパク
質の量に結び付けることが可能な等価係数(大腸菌JM83
(pHT671)の全タンパク質の約2%)に基づいて、プラ
スミドpHT671にクローニングした本発明の遺伝子を大腸
菌JM83で発現させることにより生成される毒素に対応す
るLD50を決定及び換算した処、約5.5〜6μg/g幼虫の値
であった。
これらの同一の基準に基づき、大腸菌JM83(pHT671)
の粉管培養物から調製した可溶性タンパク抽出物のLC50
を決定後、これらの抽出物中に存在する毒素に対応する
LD50の値は4.15μg/g幼虫であった。
前記2者の場合、特に大腸菌の粉砕物の場合、LD50の
計算値は天然結晶にほぼ等しく、これは精製した毒素で
はないのであるから天然以上のLD50である。しかしなが
ら、これらのデータは、pHT671により発現される遺伝子
がS.littoralisに対する特異性を有するδ−エンドトキ
シンを決定することを明らかに示している。実際に、異
なる特異性のδ−エンドトキシン遺伝子を担持する大腸
菌JM83(pHTA2)抽出物で同一の型の計算を行うと、S.l
ittoralisに対するLD50値は可溶性抽出物のLD50の30〜5
0倍(135〜350μg/g幼虫)である。
以上のデータに鑑み、当業者は本発明のタンパク質を
含む活性な幼虫殺虫組成物を容易に製造することができ
よう。
M.brassicae、S.frugiperda及びS.littoralisの幼虫
第2段階の幼虫を使用することにより別の毒性実験を実
施した。得られた結果を第1表に規定するようにLC50と
して換算し、第2表に示す。
第2表から明らかなように、組換体クローンJM83(pH
T671)の粗細菌抽出物はM.brassicae及びS.littoralis
に対して毒性(LC50の値は夫々0.02及び0.02)であり、
S.frugiperdaに対して弱毒性(LC50=0.5)である。
組換体クローン大腸菌JM83(pTHA2)の抽出物は、S.f
rugiperda及びS.littoralisに対して弱活性であり、M.b
rassicaeに対しては完全に非毒性である。組換体クロー
ンJM83(pHTA4)の抽出物はM.brassicae及びS.littoral
isに対して毒性でなく、S.frugiperdaに対して弱毒性で
ある。
これらの結果から、pHT71及びpHT671から得られるタ
ンパク質はS.littoralisに対して特異的に強い毒性を示
すことが確認され、この類の結晶タンパク質は同様にM.
brassicaeに対しても著しく活性であることが分かる。
実施例VI:プラスミドpH671及びpHT71を大腸菌に導入す
ることにより形成されるクローンにより発現されるポリ
ペプチドの特異性の検討 この検討は免疫拡散試験により実施した。結果を第5
図(第5A図及び第5B図から成る)に示す。
免疫拡散実験は次のプロトコールに従って実施した。
プラスミドpHT671、pHTA4、pTHA2又はpHT71、pUC18を
含む大腸菌クローンのタンパク質の可溶性抽出物を夫々
ウェル2、3、4、5、6に配置した。陽性対照として
使用するために、aizawai 7−29の可溶化精製結晶のサ
ンプルをウェル1に配置した。
第5A図に示す試験では、可溶化結晶のタンク質に対す
るウサギ抗体を含むaizawai 7−29の全δ−エンドトキ
シンに対する抗血清を使用し、中心ウェルに配置した。
プラスミドベクターのみを含む大腸菌抽出物(ウェル
番号6)の場合を除く全ての場合に免疫沈降線が観察さ
れた。
ウェル4及び5から得られた免疫沈降線は相互に交差
することが認められ、従って、pHTA2及びpHT71によりコ
ードされた生成物が夫々異なる抗原決定基を有すること
が明らかである。
第5B図に示す試験では、使用した抗血清はberliner 1
715の結晶のタンパク質に対するウサギのポリクローナ
ル抗体を含んでいた。
大腸菌JM83(pHTA4)(ウェル番号3)及びJM83(pHT
A2)(ウェル番号4)の抽出物で免疫沈降線が観察され
た。一方、クローン大腸菌JM83(pHT71)(ウェル番号
5)、JM83(pHT671)(ウェル番号2)又はJM83(pUC
9)(ウェル番号6)では免疫沈降は観察されなかっ
た。
以上の結果から、pHTA4及びpHTA2で単離された結晶の
遺伝子は、S.littoralisに対して特異的に活性ではない
株であるberliner 1715の結晶のタンパク質と共通の抗
原決定基を有するポリペプチドを発現すると推論するこ
とができる。
これに対して、プラスミドpHT671及びpHT71を含む大
腸菌の粗抽出物は、berliner 1715株の結晶のタンパク
質と免疫原性面上で結合されないaizawai 7.29株の結晶
のタンパク質と共通の抗原決定基を有するポリペプチド
を含む。
これらの結果は、プラスミドpHT71及びpHT671で単離
された遺伝子の特異性に関して先に示した結果を実証す
るものである。
抗原−抗体沈降試験により、種々の組換体クローンに
おけるδ−エンドトキシン遺伝子の発現レベルを決定す
ることができた。
得られた結果によると、結晶タンパク質は大腸菌JM83
(pHTA2)の全細胞タンパク質の7〜10%、大腸菌JM83
(pHT671)では2〜3%、大腸菌JM83(pHTA4)及び大
腸菌JM83(pHT71)では0.5〜1%であることが判明し
た。
実施例中に引用した参考文献は以下の通りである。
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 5/10 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12N 5/00 C C12R 1:07) (72)発明者 サンシス,バンサン フランス国、78390・ボワーダルシ、ア ブニユ・トウールーズ‐ロートレツク、 15 (72)発明者 ルルクリユ,デイデイエ フランス国、75116・パリ、リユ・ロー リストン、16・ビス (72)発明者 ムヌウ,ギスレーヌ フランス国、75015・パリ、リユ・ロゼ ンバルド、22 (72)発明者 ルカデ,マルグリツト‐マリー フランス国、75015・パリ、リユ・ニコ ラ‐シヤルレ、10 (72)発明者 マルトウレ,ダニエル フランス国、78210・サン‐シル‐レコ ル、スクアール・ドウ・ロテル‐ドウ- ビユ、6 (72)発明者 ドウドンデル,レイモン フランス国、92290・シヤトネー‐マラ ブリ、アレ・デ・ペピニエール・3 (56)参考文献 欧州公開224331(EP,A1) James A.Hoch et a l「Molecular Biolog y of Microbial Dif ferentiation」(Amer ican Society for M icrobiology)(1984)p p.217−224 J.Invert.Pathol.42 pp.106−112(1983) Gene 42 pp.69−77(1986)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】δ−エンドトキシンのN末端領域をコード
    する下記ヌクレオチド配列(III)又はその相補鎖とス
    トリンジェントな条件でハイブリダイズし、S.littoral
    is又はM.brassicaeの幼虫に対して特異的な毒性を有す
    るポリペプチドをコードするヌクレオチド配列。
  2. 【請求項2】以下のアミノ配列(IV)を含むポリペプチ
    ドをコードすることを特徴とするヌクレオチド配列。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のヌクレオチド配列
    の少なくとも一部を含む発現及びクローニング用組換体
    ベクター。
  4. 【請求項4】以下の制限地図 を有するpH671、又はアイザワイ(aizawai)7−29株に
    由来するDNAのみから構成されるHind III−Pst I DNAフ
    ラグメントを含むpHT71であることを特徴とする請求項
    3に記載のプラスミド。
  5. 【請求項5】形質転換後に請求項1又は2のいずれか一
    項に記載のヌクレオチド配列を含むことを特徴とする修
    飾細菌株。
  6. 【請求項6】請求項3又は4に記載の少なくとも1つの
    組換体ベクターを含むことを特徴とする請求項5に記載
    の細菌株。
  7. 【請求項7】S.littoralisの幼虫に対して特異的に毒性
    を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を
    得る方法であって、 i)S.littoralisに対して活性のあるバシルス・スリン
    ギエンシス(B.thuringiensis)株由来のヌクレオチド
    配列と、プローブとして使用する請求項1に記載のヌク
    レオチド配列の制限断片由来の1以上のヌクレオチド配
    列との間でハイブリダイゼーションを実施する工程 ii)該断片を単離する工程、および iii)該断片をベクター中にクローニングし、その後精
    製する工程 を含むことを特徴とする上記方法。
  8. 【請求項8】使用されるハイブリダイゼーションプロー
    ブが、ピエリス・ブランシカエ(P.brassicae)に対し
    て活性であり且つヨトウムシ(S.littoralis)に対して
    不活性な130kDaのタンパク質をコードするアイザワイ
    (aizawai)7−29株に由来するδ−エンドトキシンの
    遺伝子を組換体プラスミドpHTA2にクローニングするこ
    とにより得られることを特徴とする請求項7に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】クローニング段階でベクターに組換えられ
    るフラグメントが、バシラス・スリンギエンシス(B.th
    uringiensis)の少なくとも1つの株のヌクレオチド配
    列を含む少なくとも1つの組換体ベクターに由来する少
    なくとも1つのヌクレオチド配列から作製されることを
    特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
  10. 【請求項10】クローニング段階でベクターに組換えら
    れるフラグメントが、バシラス・スリンギエンシス(B.
    thuringiensis)の少なくとも2つの株のヌクレオチド
    配列を含み、同一の制限地図を有しており、且つヨトウ
    ムシ(S.littoralis)に対して優先的に活性なポリペプ
    チドをコードすることが可能なヌクレオチド配列の全部
    又は一部をそれ自体含む組換体ベクターに由来する複数
    のヌクレオチド配列から作製されることを特徴とする請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】クローニング段階でベクターに組換えら
    れるフラグメントがアイザワイ(aizawai)7.29株に由
    来するHind III−Pst I制限フラグメントから作製され
    ることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】クローニング段階でベクターに組換えら
    れるフラグメントが、エントモシドス(entomocidus)
    6−01株に由来するHind III−Hinc II制限フラグメン
    トと、アイザワイ(aizawai)7−29株に由来するHinc
    II−Pst I制限フラグメントとから作製されることを特
    徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】請求項11に従って組換えられた制限フラ
    グメントをプラスミドpHTA6に優先的に担持させ、請求
    項12に従って組換えられた制限フラグメントHind III−
    Hinc II及びHinc II−Pst Iを組換体プラスミド夫々pHT
    E6及びpHTA6に優先的に担持させ、該プラスミドpHTA6及
    びpHTE6は、特にヨトウムシ(S.littoralis)の鱗翅類
    の幼虫に対して活性なバシラス・スリンギエンシス(B.
    thuringiensis)株に由来するヌクレオチド配列を含む
    形質転換クローンから、ベルリナー(berliner)1715株
    の染色体結晶の遺伝子の内側部分に対応するプラスミド
    pBT15−88の2kbのPvu IIフラグメントを用いて構成され
    るプローブにより単離されたプラスミドであることを特
    徴とする請求項8に記載の方法。
  14. 【請求項14】請求項1又は2のいずれか一項に記載の
    ヌクレオチド配列を、大腸菌、枯草菌、バシラス・セレ
    ウス(B.cereus)又はバシラス・スリンギエンシス(B.
    thuringiensis)のようなこれらの配列を含む組換体ベ
    クターを発現することが可能な微生物中で発現させるこ
    とからなる、鱗翅類、好ましくはヨトウムシ(S.littor
    alis)に対して毒性のポリペプチドを産生するための方
    法。
  15. 【請求項15】ヌクレオチド配列を種々のδ−エンドト
    キシン遺伝子に組み合わせて微生物に導入することを特
    徴とする請求項14に記載の方法。
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