JP3175112B2 - 荷電粒子線露光方法 - Google Patents

荷電粒子線露光方法

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JP3175112B2 JP22216092A JP22216092A JP3175112B2 JP 3175112 B2 JP3175112 B2 JP 3175112B2 JP 22216092 A JP22216092 A JP 22216092A JP 22216092 A JP22216092 A JP 22216092A JP 3175112 B2 JP3175112 B2 JP 3175112B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば連続移動描画方
式の電子ビーム露光装置における描画方法に適用して好
適な荷電粒子線露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をリソグ
ラフィ技術を用いて製造する際に、イオンビーム又は電
子ビーム等を用いてレジストが塗布されたシリコンウエ
ハ等の描画対象物上に回路パターンを描画する露光装置
が使用されている。この場合、半導体素子等は通常多数
層の回路パターンを積み重ねて形成されるため、下地パ
ターンとこれから描画しようとするパターンとの相対的
な位置合わせを高精度に行う必要がある。
【0003】そのため、従来の例えば電子ビーム露光装
置においては、一般的に下地パターンと描画しようとす
るパターンとの相対位置を合わせるために下地パターン
上に予め形成された基準のマーク(以下「ブロックマー
ク」と呼ぶ)を電子ビームを用いて検出し、検出された
座標に基づいて電子ビームの位置補正を行うようにして
いる。そのブロックマークの検出を行うためには通常、
描画対象物を載せたステージを駆動して各ブロックマー
クが電子ビームの走査領域のほぼ中央に来るように、ス
テップアンドリピート方式で繰り返しその描画対象物を
位置決めし、その走査領域でそれぞれ電子ビームを走査
してブロックマークの位置検出を行うようにしている。
【0004】図3は従来のブロックマークの一例を示
し、この図3において、1は描画対象物としてのウエハ
であり、このウエハ1の表面の下地パターン上に格子状
にブロックマーク2−1,2−2,2−3,‥‥が形成
されている。また、それぞれ4個のブロックマークで囲
まれた領域がブロック3−1,3−2,3−3,‥‥で
あり、例えばブロック3−1は4個のブロックマーク2
−1,2−2,2−5,2−6で囲まれている。一般に
ウエハ1は各種プロセスを経ることにより伸縮又は変形
し、最初は輪郭が例えば所定の矩形の枠からなるブロッ
ク3−1,3−2,‥‥も、各種プロセスを経ることに
よりそれぞれ輪郭がその所定の矩形の枠と異なるものに
なる。
【0005】そこで、ウエハ1の下地パターン上に次の
パターンを描画する前工程として、それらブロックマー
ク2−1,2−2,‥‥の座標を計測してそれらブロッ
ク3−1,3−2,‥‥の位置座標及び輪郭の状態を計
測する。その後、次のパターンを描画する際に、各ブロ
ック3−1,3−2,‥‥の測定された位置座標及び輪
郭に基づいて順次描画する座標を補正することにより、
下地パターンの位置検出及びウエハ1の伸縮又は変形に
よる下地パターンの位置ずれの補正が行われる。
【0006】また、電子ビーム露光装置による描画方式
の一つとして、ステージを一方向に連続的に送りながら
描画対象物上にベルト状にパターンを描画して行く連続
移動描画方式が知られている。図3のウエハ1において
連続移動描画方式でパターンを描画する場合には、例え
ばベルト状の領域4−1では所定の方向D1にパターン
の描画が行われ、それに隣接するベルト状の領域4−2
では方向D1と逆の方向D2にパターンの描画が行われ
る。但し、方向D1(又はD2)にパターンを描画する
際にはウエハ1が載置されたステージは方向D1(又は
D2)と逆の方向に連続的に移動している。このように
連続移動描画方式でパターンを描画する場合でも、予め
下地パターン上の各ブロックマークの座標を検出する際
には、ステップアンドリピート方式で順次計測対象のブ
ロックマークの位置決めが行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の露光
装置においては、下地パターン上のブロックマークの座
標を検出することにより下地パターンの位置座標及び伸
縮等の状態を計測するようにしているが、その下地パタ
ーンの位置及び伸縮等をより正確に補正してパターンを
より高精度に描画するためには、描画対象物の描画領域
をより細かい多数のブロックに分割する必要がある。し
かしながら、描画領域をより細かいブロックに分割し
て、ブロックマークの個数が増えた場合、ステップアン
ドリピート方式でそれらブロックマークの一つ一つに対
して順次ステージの位置決めを行って座標計測を行う
と、全体の計測時間が極めて長くなってしまう。従っ
て、この長い計測時間がオーバーヘッド(無駄時間)と
なって、描画工程のスループットが低下するという不都
合があった。
【0008】また、連続移動描画方式の描画装置におい
ては、ステージの位置を逐次読み取りながらそれを追い
かける形で電子ビームの位置が制御されている。しかし
ながら、レーザー干渉測長器等の高精度のステージ位置
読み取り系には通常、信号処理の遅延時間が存在するた
めに、ステージ位置読み取り系から例えば現時点で供給
されている座標は少し前のステージの位置に対応し、現
時点の真のステージ位置を知ることは出来ない。従っ
て、例えば図3に示すように、領域4−1と領域4−2
とに亘っているパターン5を描画すると、このパターン
5がそれぞれ領域4−1と領域4−2とで互いに逆の送
り方向にずれるという現象が現れて、描画パターンのつ
なぎ精度が悪化するという不都合が生じていた。
【0009】本発明はこれら2つの不都合に鑑み、ブロ
ックマーク等の基準マークが増加しても比較的短時間に
それら基準マークの座標を検出できると共に、ステージ
位置読み取り系の遅延時間が存在してもつなぎ精度が悪
化しない連続移動描画方式の荷電粒子線露光装置の露光
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による荷電粒子線
露光方法は、例えば図1に示す如く、ターゲット(1)
が載置されるステージ(6)と、このステージの座標を
計測する際に所定の遅延時間が生じるステージ位置読み
取り系を含みその計測された座標に基づいてこのステー
ジを位置決めするステージ駆動手段(7)と、そのター
ゲット(1)上に荷電粒子線でパターンを描画するパタ
ーン描画手段(8,9,10)と、このパターン描画手
段の荷電粒子線を用いてそのターゲット(1)上の下地
パターンに形成された位置合わせ用の基準マークを検出
する基準マーク検出手段(11,12)とを使用し、そ
の基準マーク検出手段(11,12)により検出された
そのターゲット(1)上の一連の複数の基準マークの座
標に基づいてそのステージ(6)を駆動してそのターゲ
ット(1)を位置決めして、そのターゲット(1)上に
パターンを描画する荷電粒子線露光方法であって、その
ステージ(6)を連続的に移動させた状態でそのターゲ
ット(1)上の下地パターンに形成された位置合わせ用
の一連の複数の基準マークの検出を行い、このように検
出された一連の複数の基準マークの座標に基づいて、
のステージ位置読み取り系の信号処理の遅延時間による
誤差を相殺するために、そのターゲット上の下地パター
ンに形成された位置合わせ用の一連の複数の基準マーク
の検出を行うときのそのステージの移動速度と実質的に
同じ移動速度でそのステージ(6)を連続的に移動させ
た状態でそのターゲット(1)を連続的に位置決めし
て、そのターゲット(1)上にパターンを描画するもの
である。
【0011】この場合、そのパターン描画手段は、一例
として荷電粒子線を発生する荷電粒子線光学系(8)
と、その荷電粒子線を偏向する主偏向器(10)と、こ
の主偏向器による偏向領域の部分領域でその荷電粒子線
の位置決めを行う副偏向器(9)とを有し、その主偏向
器による偏向量は、そのステージ位置読み取り系により
読み取られたそのステージの座標に基づいて設定され
る。
【0012】
【作用】斯かる本発明によれば、ステージ(6)を連続
的に移動させた状態でターゲット(1)の下地パターン
上の一連の複数の基準マークの検出が行われ、その後連
続移動描画方式でパターンの描画が行われる。従って、
そのステージ駆動手段(7)中のステージ位置読み取り
において信号処理の遅延時間が存在しても、その遅延
時間はほとんど相殺(キャンセル)されて、パターンの
つなぎ精度が悪化することが無い。また、ブロックマー
ク等の一連の複数の基準マークの検出はステージ(6)
を連続的に移動した状態で行われるので、全部の基準マ
ークの座標を検出するのに要する計測時間は短縮され
る。
【0013】特に、一連の複数の基準マークの検出を行
うときのそのステージ(6)の移動速度と連続移動描画
方式でパターンを描画するときのそのステージ(6)の
移動速度とを等しくした場合には、そのステージ駆動手
段(7)における信号処理の遅延時間は完全に相殺(キ
ャンセル)されて、つなぎ精度が最も良好になる。以
下、そのステージ駆動手段(7)における信号処理の遅
延時間に起因する誤差が相殺される原理を定量的に説明
する。
【0014】先ず、描画対象物上の直交座標をX軸及び
Y軸として、その描画対象物上の座標(xd,yd)の
点にパターンを露光する場合の荷電粒子線のビームの実
偏向量をxとすると、実偏向量xは以下の(1)式で与
えられる。ここでは連続移動描画の描画方向をX方向と
し、以下ではX座標のみを扱うこととする。 x=xd−xs+ds (1)
【0015】但し、この(1)式において、xsはパタ
ーン露光時の真のステージ位置、dsはステージ位置読
み取り系(ステージ駆動手段(7))の遅延時間に起因
する誤差であり、この誤差dsは次の(2)式で与えら
れる量である。 ds=dt・v (2)
【0016】この(2)式において、dtはステージ位
置読み取り系の遅延時間、vはステージの送り速度であ
る。(1)式は予想した位置から誤差dsだけずれたと
ころにパターンが露光されることを示しており、例えば
往復で連続移動描画を行った場合には描画領域のつなぎ
目に2・|ds|のつなぎ誤差が生じることになる。さ
てここで、基準マーク(ブロックマーク)の検出をステ
ージ(6)を連続移動させながら行った場合について考
えることにする。基準マークの設計上のX座標をxm、
検出されたX座標をxdetとすると、設計上の座標に
対する検出された座標のずれ、即ちX方向の補正量dx
は以下に示す(3)式で表現される。 dx=xm−xdet=X′+xs′+ds′−xm (3)
【0017】この(3)式において、X′は基準マーク
が検出されたときのビームの偏向量、xs′はそのとき
のステージ(6)の真の位置、ds′はステージ位置読
み取り系の遅延時間に起因する誤差である。この補正量
dxで(1)式の描画の際の実偏向量xを補正すると、
補正された実偏向量x″は以下の(4)式で表される。 x″=x−dx =xd−xs+ds−X′−xs′−ds′+xm (4)
【0018】この際に、基準マークの検出時とパターン
の描画時とでステージ(6)の送り速度が同一であると
すると、(2)式よりds=ds′である。従って、次
の(5)式が導出される。 x″=(xd−xs)+{xm−(X′+xs′)} (5) 即ち、補正後の実偏向量x″はステージ位置読み取り系
の遅延時間に起因する誤差dsの影響を受けない。
【0019】
【実施例】以下、本発明による荷電粒子線露光方法の一
実施例につき図1及び図2を参照して説明する。本例は
連続移動描画方式の電子ビーム露光装置の露光方法に本
発明を適用したものである。
【0020】図1は本例の電子ビーム露光装置の全体の
構成を示し、この図1において、1は描画対象物として
のウエハであり、このウエハ1をステージ6上に載置す
る。ステージ6はX軸及びY軸よりなる直交座標系上の
2次元平面内でウエハ1を任意の座標に位置決めするも
のであり、ステージ6のX軸及びY軸の座標を例えばレ
ーザー干渉測長器を内蔵したステージ位置読み取り部7
により読み取る。このステージ位置読み取り部7はステ
ージ6の駆動部をも備えている。ステージ位置読み取り
部7で検出されるステージ6の2次元座標(Xst,Y
st)を後述のブロックマーク検出部12及び主偏向位
置補正部15に供給する。
【0021】8は電子光学系を示し、この電子光学系8
から放出された電子ビームが副偏向器9及び主偏向器1
0を経てウエハ1上に照射される。電子光学系8は例え
ば断面形状が可変の電子ビーム及び所定の回路パターン
に対応する一括転写用の電子ビームを射出する機能並び
にその電子ビームを随時ブランキングする機能等を有す
る。また、主偏向器10はその電子ビームをウエハ1上
で比較的大きく偏向して位置決めし、副偏向器9は主偏
向器10による偏向領域の部分領域でその電子ビームの
細かい位置決めを行う。
【0022】また、ウエハ1の上方には反射電子検出器
11を配置し、ウエハ1上のブロックマークの検出時に
はそのブロックマークからの反射電子をその反射電子検
出器11で検出する。反射電子検出器11の検出信号を
ブロックマーク検出部12に供給する。ブロックマーク
検出部12はブロックマークの検出時に、主偏向合わせ
補正部13、主偏向歪み補正部14、主偏向位置補正部
15及び増幅器を含む主偏向デジタル/アナログ変換器
(主偏向DAC)16を介して主偏向器10の動作を制
御する。これと並行してブロックマーク検出部12は、
主偏向合わせ補正部13、副偏向合わせ補正部17、副
偏向歪み補正部18及び増幅器を含む副偏向デジタル/
アナログ変換器(副偏向DAC)19を介して副偏向器
9の動作を制御する。これら主偏向合わせ補正部13等
の動作説明は次の全体の動作説明の中でまとめて行う。
【0023】次に、図1の電子ビーム露光装置の露光動
作の説明を行う。先ず電子光学系8から射出された電子
ビームを用いた描画を行う前に、ブロックマーク検出部
12の制御によりウエハ1の下地パターン上のブロック
マークの検出動作が実行される。本例では、ステージ6
を一定の方向に描画時と同じ一定の速度で連続的に送り
ながらウエハ1の下地パターン上のブロックマークの位
置を検出するものとする。
【0024】図2はこのときのステージの動き、ひいて
はウエハ1の動きを示すものであり、この図2におい
て、ウエハ1の下地パターン上には格子状に十字型のブ
ロックマーク2−1,2−2,2−3,‥‥が形成され
ている。また、それぞれ4個のブロックマークで囲まれ
た領域が座標の補正単位としてのブロック3−1,3−
2,3−3,‥‥を構成している。本例では、ブロック
マークの検出時に、図1の電子光学鏡筒の光軸がウエハ
1上で、図2に示す直線20,21,22,‥‥に沿っ
てそれぞれ一定速度で移動するようにステージ6を駆動
する。直線20に沿って方向D1に一定の速さで移動す
る際に、その光軸近傍で電子ビームを走査することによ
りブロックマーク2−1〜2−4が順次検出され、直線
22に沿って方向D1と逆の方向D2に一定の速さで移
動する際に、その光軸近傍で電子ビームを走査すること
によりブロックマーク2−8〜2−5が順次検出され
る。
【0025】更に、本例では、ウエハ1の下地パターン
上に次のパターンを描画する際にも、図1の電子光学鏡
筒の光軸がウエハ1上で、図2に示す直線20,21,
22,‥‥にほぼ沿ってそれぞれ一定速度で移動するよ
うにステージ6を駆動する。本例ではブロックマークの
座標の計測時間が短く、ブロックマークを多くしても露
光工程のスループットが従来ほど低下しない。そこで、
ブロックマーク2−1,2−2,‥‥の配列ピッチを連
続移動描画方式の際のベルト状の各描画領域の幅と同程
度に小さく設定しても、露光工程のスループットはほと
んど低下しない。このようにブロックマーク2−1,2
−2,‥‥の配列ピッチを細かくすることで、ウエハ1
上での下地パターンと次に描画するパターンとの重ね合
わせ精度が更に向上する利点もある。
【0026】そのブロックマークの座標の検出の際に検
出されたi番目(i=1,2,3,‥‥)のブロックマ
ークの位置の座標を(Xi,Yi)とする。そして、ウ
エハ1上のブロック3−1,3−2,‥‥の内のj番目
(j=1,2,3,‥‥)のブロックの中心座標を(X
0j,Y0j)として、以下の(6A)式及び(6B)
式より、i番目のブロックマークの位置の座標をj番目
のブロックの中心を原点とする座標(xi,yi)に変
換する。 xi=Xi−X0j (6A) yi=Yi−Y0j (6B)
【0027】更にこのようにして求めたj番目のブロッ
クの4隅のブロックマークの座標(xi,yi)(i=
0,1,‥‥,3)を用いて、次の(7A)式及び(7
B)式に従って最小2乗法によりj番目のブロックのパ
ラメータcij,dij(i=0,……,3)を求め
る。 xi′=c0j+c1j・xi +c2j・yi+c3j・xi・yi (7A) yi′=d0j+d1j・xi +d2j・yi+d3j・xi・yi (7B)
【0028】例えば(7A)式で求められる座標xi′
と座標xiとの残差の自乗の和(i=0,‥‥,3)が
最小になるようにパラメータcijが定められる。同様
に、(7B)式で求められる座標yi′と座標yiとの
残差の自乗の和が最小になるようにパラメータdijが
定められる。(7A)式及び(7B)式の演算結果に
は、ステージ位置読み取り部7における遅延時間による
誤差成分dsが含まれている。
【0029】次にウエハ1の下地パターン上に次のパタ
ーンを描画する際には、図1の主偏向器10の補正前の
X軸及びY軸用の主偏向パターンデータを(xbs,y
bs)として、この主偏向パターンデータ(xbs,y
bs)が順次主偏向合わせ補正部13に供給される。主
偏向合わせ補正部13では、上記のパラメータcij,
dijを用いて、次の(8A)式、(8B)式よりその
主偏向パターンデータ(xbs,ybs)を補正して主
偏向量(X′,Y′)を求める。また、主偏向合わせ補
正部13は同時に、次の(9A)式〜(9F)式より副
偏向器9に対する合わせ補正係数ci′及びdi′(i
=1,‥‥,3)を求めて、副偏向合わせ補正部17に
供給する。
【0030】 X′=X0j+xbs+c0j+c1j・xbs +c2j・ybs+c3j・xbs・ybs (8A) Y′=Y0j+ybs+d0j+d1j・xbs +d2j・ybs+d3j・xbs・ybs (8B) c1′=c1j+c3j・ybs (9A) c2′=c2j+c3j・xbs (9B) c3′=c3j (9C) d1′=d1j+d3j・ybs (9D) d2′=d2j+d3j・xbs (9E) d3′=d3j (9F)
【0031】次に、その主偏向量(X′,Y′)に対し
て主偏向歪み補正部14で次式の計算による主偏向歪み
の補正をかけることにより、補正後の主偏向量(X″,
Y″)が得られる。この計算式で(xd,yd)は予め
測定された主偏向歪み量である。 X″=X′+xd (10A) Y″=Y′+yd (10B)
【0032】また、図1の副偏向器9用の補正前の副偏
向パターンデータを(x0,y0)として、副偏向パタ
ーンデータ(x0,y0)を順次図1の副偏向合わせ補
正部17に供給する。この副偏向合わせ補正部17にお
いては、その副偏向パターンデータ(x0,y0)が
(9A)式〜(9F)式の副偏向器用の合わせ補正係数
を用いて次式により補正されて、副偏向量(x′,
y′)が求められる。 x′=x0+c1′・x0+c2′・y0 +c3′・x0・y0 (11A) y′=y0+d1′・x0+d2′・y0 +d3′・x0・y0 (11B)
【0033】(10A)式及び(10B)式により歪み
補正された主偏向量(X″,Y″)は、主偏向位置補正
部15においてステージ位置読み取り部12で読み取ら
れたステージの現在の座標(Xst,Yst)を用いて
次式により補正されて、主偏向器10の実偏向量(X
M,YM)が算出される。 XM=X″−Xst (12A) YM=Y″−Yst (12B)
【0034】この主偏向器の実偏向量(XM,YM)
が、増幅器を含む主偏向DAC16を介して電圧量の制
御信号に変換され、この制御信号で主偏向器10が駆動
される。この場合、読み取られたステージの現在の座標
(Xst,Yst)にはステージ位置読み取り部7の遅
延時間による誤差成分ds′が含まれているが、これが
ブロックマークの検出の際に現れた誤差成分dsと相殺
(キャンセル)されて実際の主偏向器の実偏向量(X
M,YM)に誤差成分は現れない。これにより、連続移
動描画方式の描画領域のつぎ目部分のつなぎ誤差がほぼ
0になる。
【0035】一方、(11A)式及び(11B)式で求
められた副偏向量(x′,y′)は副偏向歪み補正部1
8において歪み補正されて副偏向器の実偏向量(xs,
ys)が得られる。この実偏向量(xs,ys)は、増
幅器を含む副偏向DAC19を介して電圧量の制御信号
に変換され、この制御信号により副偏向器9が駆動され
る。副偏向器9用の偏向量の補正については、本発明と
関係がないため詳細な説明を省略する。
【0036】なお、上述実施例は電子ビーム露光装置に
本発明を適用したものであるが、本発明はイオンビーム
を用いた露光装置等にも同様に適用することができる。
このように本発明は上述実施例に限定されず本発明の要
旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ステージを連続的に移
動させた状態でターゲットの下地パターン上のブロック
マーク等の基準マークの座標の検出を行っているので、
その基準マークの個数が増加しても計測に要する時間は
従来の方式よりも短縮される。従って、露光工程のスル
ープットが全体として向上する利点がある。同時に、パ
ターンの描画を連続移動描画方式で行うことにより、ス
テージ位置読み取り系としてのステージ駆動手段におけ
る遅延時間に起因する誤差が基準マーク検出時の誤差と
或る程度相殺されて、描画パターンのつなぎ精度が向上
する利点がある。
【0038】また、基準マークの検出を行うときのステ
ージの移動速度とターゲット上にパターンを描画すると
きのそのステージの移動速度とを等しくしているため
描画パターンのつなぎ精度が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される電子ビーム露光
装置の主に位置制御部の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】その実施例でブロックマークの検出を行う際及
び連続移動描画方式でパターンの描画を行う際の描画対
象物の移動経路を示す平面図である。
【図3】ブロックマーク及び連続移動描画方式の場合の
描画動作の説明に供する描画対象物の平面図である。
【符号の説明】
1 ウエハ 2−1,2−2,‥‥ ブロックマーク 3−1,3−2,‥‥ ブロック 6 ステージ 7 ステージ位置読み取り部 8 電子光学系 9 副偏向器 10 主偏向器 11 反射電子検出器 12 ブロックマーク検出部 13 主偏向合わせ補正部 14 主偏向歪み補正部 15 主偏向位置補正部 16 主偏向デジタル/アナログ変換器(主偏向DA
C) 17 副偏向合わせ補正部 18 副偏向歪み補正部 19 副偏向デジタル/アナログ変換器(副偏向DA
C)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 506 G03F 7/20 521

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットが載置されるステージと、 該ステージの座標を計測する際に所定の遅延時間が生じ
    るステージ位置読み取り系を含み前記計測された座標に
    基づいて前記ステージを位置決めするステージ駆動手段
    と、 前記ターゲット上に荷電粒子線でパターンを描画するパ
    ターン描画手段と、 該パターン描画手段の荷電粒子線を用いて前記ターゲッ
    ト上の下地パターンに形成された位置合わせ用の基準マ
    ークを検出する基準マーク検出手段とを使用し、 前記基準マーク検出手段により検出された前記ターゲッ
    ト上の一連の複数の基準マークの座標に基づいて前記ス
    テージを駆動して前記ターゲットを位置決めして、前記
    ターゲット上にパターンを描画する荷電粒子線露光方法
    であって、 前記ステージを連続的に移動させた状態で前記ターゲッ
    ト上の下地パターンに形成された位置合わせ用の一連の
    複数の基準マークの検出を行う第1ステップと、 該第1ステップで検出された一連の複数の基準マークの
    座標に基づいて、前記ステージ位置読み取り系の信号処
    理の遅延時間による誤差を相殺するために、前記ターゲ
    ット上の下地パターンに形成された位置合わせ用の一連
    の複数の基準マークの検出を行うときの前記ステージの
    移動速度と実質的に同じ移動速度で前記ステージを連続
    的に移動させた状態で前記ターゲットを連続的に位置決
    めして、前記ターゲット上にパターンを描画する第2ス
    テップとを有することを特徴とする荷電粒子線露光方
    法。
  2. 【請求項2】 前記パターン描画手段は、荷電粒子線を
    発生する荷電粒子線光学系と、前記荷電粒子線を偏向す
    る主偏向器と、該主偏向器による偏向領域の部分領域で
    前記荷電粒子線の位置決めを行う副偏向器とを有し、 前記主偏向器による偏向量は、前記ステージ位置読み取
    り系により読み取られた前記ステージの座標に基づいて
    設定される ことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子
    線露光方法。
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