JP3175096U - アウターフラップ付きネックエントリーウエットスーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】首回りの防水性が高く、着やすく脱ぎやすいノンファスナーウエットスーツを提供する。
【解決手段】身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10は、上方に開口部を形成するネック1と、スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたインナーフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4と、ウエットスーツ10の外側に一端を付設したアウターフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3とを備える。上記の構成において、前記各ネック1、3を折り込むことで、首回りを防水出来る様にして、アウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツを形成する。
【選択図】図1

Description

本考案は、身体全体を出し入れするための開口部を上端に有するウエットスーツであって、その首回りネックを改良したアウターフラップ付きネックエントリーウエットスーツに関する。
従来のウエットスーツは、一般に前開き、背面開きの形態でスライドファスナーを設けて身体全体を出し入れするための開口部を設けている。
又、近年は、開口部を拡げて足から身体を通して着用するノンファスナーウエットスーツが開発されている。
身体全体を出し入れするための上端の開口部は、伸縮性の高い素材で、かなり広がり大半の日本人の身体の出し入れを可能にしている。
ノンファスナーウエットスーツを装着したときに開口部は首回りに該当するが身体全体を入れて着るためとその後脱いで出てくるための開口部は、首の寸法から比較すると、比較的口径大になるため、その部分の防水性が課題になっている。
その解決のために以下のようなものが開示されている。
特開2011−6827号公報「首から着脱するドライスーツ」 特許文献1のウエットスーツは、ノンファスナーウエットスーツで、バックフラップ(可動衿カバー=アウターフラップ)を設けた構造のものである。開口部のネックと、バックフラップのネックが、首回りにそれぞれ上下の位置で接触して防水している。首との接触は、バックフラップのネックと開口部のネック一枚がそれぞれ上下位置で独立しているので、防水性がもう一歩であった。
さて、首回りから水の浸入を防止するには、可及的に小さな開口部を形成して身体の首付近に密着する要請があるが、開口して体を出し入れするので開口幅は標準的必要寸法がある。
しかし、ユーザーは、開口部を大きくして着やすく脱ぎやすい要請と、その開口部が首回りになるので、首に密着して水が浸入しない密着防水性の要請という、相反することを切に求めている。
本考案が解決しようとする課題は、ウエットスーツにおいて、開口部を大きくして着やすく脱ぎやすい大きさの要請と、その開口部が首回りになるので、首に密着して水が浸入しない密着防水性の要請という、相反する要請を両立させることである。
本考案は、身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツにおいて、ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック(立衿)と、スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック(立衿)を有するインナーフラップと、
ウエットスーツの外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック(立衿)を有するアウターフラップと、を備えたアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツを提案する。
首回りにネックがエントリー(参入して差し込まれる)して首回りを締緩調節して防水するアウターフラップ付ウエットスーツである。
ウエットスーツを着用した時に、ネック1、インナーネック4、アウターネック3のうち二つ又は三つの組み合わせで、首回りに少なくとも4層以上の多層に重ねて防水する箇所が形成でき、より狭く首回りに密着するように、折り込んで差し込み多層化する構造になっている。
そのために、立ち起こされるネックの高さや折り込んでなお密着するためのネックの口径が極めて重要であり、本考案はその実際的観点から開発され、ネックエントリーによって防水性を高めたものである。
前記各ネック1・3・4の高さ関係は、「インナーネックの高さ<開口部のネックの高さ<アウターネックの高さ」、としたことも特徴の一つである。
又、前記各ネック1・3・4の口径は、「インナーネックの口径<開口部のネックの口径<アウターネックの口径」、の関係になる。
着用するときは、初めにインナーネック4を首に通し、次に開口部を形成するネック1を、インナーネック4を覆うように首に通し、インナーネック4の襟縁に開口部分のネック1を外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆しさらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通しアウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆し、アウターフラップを面ファスナーでウエットスーツ10に固定し、着用する。
ウエットスーツ10本体は、ノンファスナーで、インナーフラップは、一側端(或いは両側端の場合もある)に離着手段=面ファスナーを設けて仮止されており、背部から立起こされるアウターフラップも首を通したのち、面ファスナーで前面胸部に付着される。
離着手段は、着心地からすると面ファスナーが好ましいが、ベルベットファスナーやベルクロと称される面ファスナーに限定されるものではなく、微細な吸盤を多数個設けたグリップ力のある吸盤ファスナーやスライドファスナーでもよい。
(1)上方の開口部から身体を出し入れするウエットスーツにおいて、その開口部が首回りに当接するときに、首にしっくりとフィットして、浸水を防止できる。ネックは多層に折り返すことだけで締緩調整が可能である。
(2)着用方法が自然で、着用の説明が不要なくらいである。
インナーネック4を首に通し、次に開口部を形成するネック1をインナーネック4を覆うように首に通し、インナーネック4の襟縁に開口部分のネック1を外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆しさらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通しアウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆するので、順次の折り返しのみの作業であるので、着用の説明が要らない。
締緩調整が可能であるから、より身体にフィットさせることができる。
(3)スーツ内側の裏面に着脱自在に離着手段で取付けたフラップから立ち上がって設けられた首通し孔を形成するインナーネック4を有するインナーフラップを設けたので、首回りの太さを調節するオーダーメイドの場合など、この部品で変化に対応できる。
オーダーメイドに対応でき、コスト軽減にも有用である。
インナーフラップは柔軟な伸縮性の生地で作成され、胸部に位置して開口部を裏面から閉塞するので、この介在は胸を厚く見せ、スタイルアップにもなる。
図1は、本考案に係るアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツの一実施例で、本考案を構成する部分を示すもので、分解した状態を正面と側面と背面から一列に示した説明図である。 図2は、図1の正面から見た状態で示す分解説明図である。 図3は、本考案に係る同じくウエットスーツの全体図で、正面と側面と背面から一列に示した説明図である。
図4は、ネック1からインナーフラップを引き出した状態で、インナーネック4を示す図面代用写真である。 図5は、本考案のウエットスーツの正面から見た写真で、ネック1を折り込んでインナーネック4の襟端を包み込んだ状態で、背後にアウターフラップが見える状態を示す図面代用写真である。
図6は、インナーネック4にネック1を被せ、さらにアウターネック3を首に通し、アウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被せて、首回りをしっかり包み込む状態の説明図である。 図7は、インナーネック4にネック1を被せ、さらにアウターネック3を首に通し、アウターネック3をネック1の被覆部分へは折り込まずに外側から全首回りに被せて、首回りをしっかり包み込む状態の説明図である。
図8は、ネック1を折り込んで2重にして、さらにアウターネック3を首に通し、アウターネック3を2重に折り込んでネック1の上部に4重に全首回りについて被せて、首回りをしっかり包み込む状態の説明図である。
本考案は、身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、ウエットスーツ10の外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3を有するアウターフラップと、備えたアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツである。
インナーネック4の襟縁に開口部を形成するネック1を折り込んで被せ、さらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通し、アウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被せて、首回りをしっかり包み込む構造である。
次に、本考案に係るアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツの一実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図8は本考案の同じ実施例である。
その中で、図4、図5は、その実施例の図面代用写真で、ネック1の折り込みやアウターフラップ(可動衿カバー)を示している。
図1は、本考案を構成する部分を示すもので、インナーネック4にネック1を被せさらにアウターネック3をネック1に被せる状態を分解して正面と側面と背面から一列に示した説明図である。
図示のように、この実施例は、身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10であって、ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、ウエットスーツ10の外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3を有するアウターフラップと、を備えたことを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツである。
インナーフラップは、首が入るインナーネック4の周囲にフラップ(可動衿カバーで胸の方に長い面を設けている)を形成したもので、着脱自在である。
インナーネック4の口径は、頭部が通過し首回りに密着する口径になる。
図2は、図1の中の、正面から見た状態を示す分解説明図である。
インナーネック4に開口部を形成するネック1を被せ、さらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通し、アウターネック3をネック1に被せる構成であることを図示している。
又、各ネックは、この被せ方や折り返しの関係から、
各ネック1・3・4の高さ関係は、「インナーネック4の高さ<開口部のネック1の高さ<アウターネック3の高さ」、としている。
又、前記各ネック1・3・4の口径の関係は、「インナーネック4の口径<開口部のネック1の口径<アウターネック3の口径」としている。
素材については、各ネック1・3・4やインナーフラップ、アウターフラップは、その装着位置や用途の相違があるので、素材の肉厚や耐摩擦性のジャージ生地にするとか柔軟性をなどで適宜独自性をもって設計されている。
特に身体を通す必要のないインナーネック4とアウターネック3は、その口径が「頭部を通して首でよく締まる」程度で良い。
図3は、ウエットスーツ10の全体を表す 正面 側面 背面で、アウターネック3のみが視認できるデザインになることを示している。
アウターフラップは、面ファスナーでウエットスーツ10に固定される。
図4、図5は、実施例の図面代用写真である。
ウエットスーツを着るときは、図4の状態からインナーネック4を首に通し、ついで開口部のネック1を折り込んで図5の状態にする。
図6、図7には、ネック1が折り込まれてインナーネック4の襟端を覆っていることが示されている。
折り込み方では、図6のように、初めにインナーネック4を首に通し、次に開口部を形成するネック1をインナーネック4を覆うように首に通し、インナーネック4の襟縁に開口部分のネック1を外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆しさらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通しアウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆することができる。
折り込みにより、首回りには、5層の箇所ができ、首回りは小さくでき、密着度は高まる。
図7は、にネック1を被せ、さらにアウターネック3を首に通して折り込むが、アウターネック3をネック1の被覆部分へは折り込まずに外側から全首回りに折り込み被せて、5層の箇所を形成し、首回りをしっかり包み込む状態の説明図である。
図8は、インナーネック4を外して、図7と同様の折り込み方をした状態の説明図であり、少なくとも4層の箇所を形成して、首回りを被覆したものを示している。
ネック1とアウターネック3の二つの組み合わせで、首回りに積層被覆して防水する。
各ネック1・3を外側から内側に折り込むには、相当の長さを設定し、かつ内側に折り込んだ時に皺が出ないように、折り込む屈折個所から上部を少しテーパーをもって口細になるようにするのが好ましく、ネックの高さとその側面視でのテーパー形状は独特の設計である。
折り込むことを想定せずに、短い通常の長さのネック1では、基本的に一重であり、開口部の首回りへの密着性は弱い。
本考案のネックエントリーウエットスーツでは、ネック1とアウターネック3を折り込むことを前提とした高さが設定され、かつ内側に折り込んだ時に、皺ができないような口径の若干の口細テーパーがある設定がされている。
前記ウエットスーツ10本体の内側に取り付けられるインナーフラップは、ウエットスーツの内面とインナーフラップのそれぞれに面ファスナーを設けて脱着自在にしている。
面ファスナーにベルベットファスナーを用いたときは、雌ファスナーをウエットスーツ10側に付設したほうが肌触りに影響しないし、調節しやすい。
ウエットスーツ生地に関しては、様々なものが開発されてきている。
本考案のインナーフラップは、フラップ部はネオプレンゴム生地で両面に生地を張り身体の肩に合わせて湾曲した面をもつ素材、インナーフラップから立ち上がったインナーネック4の立襟は、外側にジャージ生地を張ってあり内側はネオプレンゴム面として内側面にはジャージを張っていない素材を使用している。
同様に、アウターネック3もその立ち上がりの部分はネオプレンゴム面が首に密着して防水するようにジャージ生地を張っていない生地を用いている。
生地の選定は、適宜ユーザーの要望に合わせて、選択可能である。
本考案のアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツは、サーフィンやウインドサーフィン等のスポーツ用のウエットスーツに関してのものであるが、浸水防止を必要とする作業用のウエットスーツや、首回りの防水を必要とするウエアでは、その簡易な折り込みで防水でき、その構造を転用しての利用価値がある。
その構成部品であるインナーフラップは、着脱自在であり、別売りとすることも可能で、従前のウエットスーツにも後付けで利用することができるものでもある。
10 ウエットスーツ本体
1 開口部のネック
2 アウターフラップ
3 アウターフラップのアウターネック
4 インナーフラップのインナーネック

Claims (5)

  1. 身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、
    ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、
    スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたインナーフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4と、
    ウエットスーツ10の外側に一端を付設したアウターフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3と、を備えたことを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツ。
  2. 身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、
    ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、
    スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、
    ウエットスーツ10の外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3を有するアウターフラップとからなり、ウエットスーツ10を着用時に、ネック1、インナーネック4、アウターネック3のうち二つ又は三つの組み合わせで、ネック1、アウターネック3を折り込むことで首回りに少なくとも4層以上の多層に重ねて被覆し防水することを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツ。
  3. 身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、
    ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、
    スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、
    ウエットスーツ10の外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3を有するアウターフラップとからなり、
    前記各ネック1・3・4の高さを、インナーネック4の高さ<開口部のネック1の高さ<アウターネック3の高さ、としたことを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツ。
  4. 身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、
    ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、
    スーツ内側の裏面に着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、
    ウエットスーツ10の外側に一端を付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3を有するアウターフラップとからなり、
    前記各ネック1・3・4の高さを、インナーネック4の高さ<開口部のネック1の高さ<アウターネック3の高さ、とし
    インナーネック4を首に通し、インナーネック4の襟縁に開口部分のネック1を外側から内側に折り入れて全首回りについて被覆しさらにアウターネック3がその被服部分を外側から内側に折り入れて被覆することを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツ。
  5. 身体全体を出し入れする開口部を上端に設けたウエットスーツ10において、
    ウエットスーツ10の上方に開口部を形成するネック1と、
    スーツ内側の裏面に面ファスナーで着脱自在に取り付けたフラップから立ち上がって設けられたインナーネック4を有するインナーフラップと、
    ウエットスーツ10の外側に一端を縫着付設したフラップから立ち上がって設けられたアウターネック3とウエットスーツ10に固定する面ファスナーを有するアウターフラップとからなり、
    前記各ネック1・3・4の高さを、インナーネック4の高さ<開口部のネック1の高さ<アウターネック3の高さ、とし
    前記各ネック1・3・4の口径は、インナーネック4の口径<開口部のネック1の口径アウターネック3の口径」とし、
    初めにインナーネック4を首に通し、次に開口部を形成するネック1をインナーネック4を覆うように首に通し、インナーネック4の襟縁に開口部分のネック1を外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆しさらにアウターフラップを起こしてアウターネック3を首に通しアウターネック3をネック1の被覆部分へ外側から内側に折り入れて全首回りについて挟み込んで被覆し、アウターフラップを面ファスナーでウエットスーツ10に固定して着用することを特徴とするアウターフラップ付ネックエントリーウエットスーツ。
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