JP3173419U - 測量装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高度の熟練が不要であり、しかも、特殊プリズムポールに依存せずとも、正確・簡易・迅速に測量することのできる測量装置を提供する。
【解決手段】基準点O側には測量機11を配置し、測定点P側には二つの信号反射器(上部信号反射器43Aと下部信号反射器43B)を備えた測定点指示具42を配置する。基準点O側の測量機11を介して、測定点P側にある両信号反射器43A・43Bの測角用データや測距用データを採取する。両信号反射器43A・43B間の距離と、測定点から下部信号反射器43Bまでの距離と、各測角用データと各測距用データとを一次測定データとした場合、その一次測定データを測量機11と測量データ演算処理用コンピュータとの間で交換し、一次測定データを測量データ演算処理用のコンピュータで演算処理することにより、基準点Oから測定点Pにわたる水平直線距離を求める。
【選択図】図4
【解決手段】基準点O側には測量機11を配置し、測定点P側には二つの信号反射器(上部信号反射器43Aと下部信号反射器43B)を備えた測定点指示具42を配置する。基準点O側の測量機11を介して、測定点P側にある両信号反射器43A・43Bの測角用データや測距用データを採取する。両信号反射器43A・43B間の距離と、測定点から下部信号反射器43Bまでの距離と、各測角用データと各測距用データとを一次測定データとした場合、その一次測定データを測量機11と測量データ演算処理用コンピュータとの間で交換し、一次測定データを測量データ演算処理用のコンピュータで演算処理することにより、基準点Oから測定点Pにわたる水平直線距離を求める。
【選択図】図4
Description
本考案は正確・簡易・迅速・安価な測量を実現するための測量装置と測量用プログラム装置と測量用情報記憶媒体に関するものである。本考案についてさらにいうと、それは測量精度の高度化のみならず、測定データに基づく作図やその他の事後処理なども簡便に行えるようにした技術手段に関するものである。
一般的な測量の場合は、既知の位置を基準点にしてそこに測量機を設置したり、測定対象となる測定点(測点)にプリズムポールを立てたりした後、測量機からプリズムポールまでの間を測量機で測距・測角する。ちなみに光信号を測定信号として用いるものでは、測量機から出射した測定信号をプリズムポールの反射プリズムで再帰反射させ、その再帰反射した測定信号を測量機に入射させて測定点(測点)の三次元位置を求める。
測量技術については自明のとおり、高精度の測量結果を得る上で測量機やプリズムポールを正確にセッティングすることを要する。かかる対策として、測量機にはこれを傾きのない状態に設置するための鉛直保持手段が装備されており、プリズムポールにもその鉛直状態を確認するための円形気泡管が装備されている。
上記において三脚で基準点に安定設置される測量機は、既述の鉛直保持手段に依存して正しい姿勢を保持することができる。したがって測量機の設置に起因して許容値を上回るような誤差の発生することは少ない。それに対し、作業員によって測定点に立て込まれるプリズムポールの場合は、円形気泡管で鉛直状態を確認するものの、円形気泡管の感度不足や作業員の視認不良に起因にして傾きをともなうことが多い。これは測定点(地面)の直上から水平方向にずれて反射プリズムが配置されるということであるから、その水平方向の変位がそのまま測量誤差となってあらわれる。ゆえに測量の場合は、プリズムポールの立て込み作業などにも高度の熟練が要求されるが、この高度の熟練者をしても誤差の発生することがある。
そのための対策として、下記の特許文献1ないし2に開示された二点観測方式がすでに提供されている。この特許文献1ないし2に記載された二点観測方式はつぎのようなものである。
上記特許文献のものは基準点側に測量機を配置し、測定点側に二つの信号反射器(上部信号反射器と下部信号反射器)を備えた測定点指示具を配置する。その後、基準点側の測量機を介して測定点側にある両信号反射器の測角用データや測距用データを採取する。両信号反射器間の距離と、測定点から下部信号反射器までの距離と、各測角用データと各測距用データとを用い、これらを測量機で演算処理することで、基準点から測定点にわたる水平直線距離を求める。
上記文献記載の装置によるときは高度の熟練が不要であり、特殊プリズムポールに依存せずとも、正確・簡易・迅速に測量することができる。したがって特許文献1ないし2の装置は有用かつ有益なものであるといえる。
しかしながら上記特許文献1ないし2に記載された技術には、下記〈01〉ないし〈06〉のような課題が残されている。
〈01〉 トータルステーションなど既成の信号波式測量機では、つぎに示すa〜dのような手順で測量が行われる。
a. 基準点に配置された信号波式測量機から測定点に配置された測定点指示具に向けて測定信号(光波)を出射する。
b. 出射した測定信号(光波)を測定点指示具の信号反射器で光波式測量機へと反射させる。
c. 反射測定信号を信号波式測量機に感知させる。
d. 信号波式測量機が反射測定信号を感知するまでの間の測定信号の発振回数から距離を得る。
かかる従来装置の場合は、測定データに基づく演算やそのチェックなどについて、常に現場(光波の近く)で行なわねばならないという制約を受ける。
〈02〉 電子的な信号波式測量機で用いられている組み込み機器向けのオペレーティングシステム「WINDOWS−CE」(登録商標)は、16ビットおよび/または32ビットのマルチタスク/マルチスレッドリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)である。これはディスプレイが小さいのみならず機能的にみたメモリ容量なども小さい。したがって電子機器としては枢要部のキャパシティやアビリティが小さく、リソース不足や動作の不安定などが発生しやすい。
〈03〉 二点観測方式を円滑に行うために製品を改造する場合、既成の測量機をかなり改造しなければならないので、それにともなう製品のコストアップが大きくなるのを避けがたい。
〈04〉 信号波式測量機を担当する作業員は、その電子機器が上記のごとき小型仕様のものであるために、ここに張り付いて作業することを余儀なくされる。これは測量作業に際して、測量機側に1人(測定機作業員)、基準点測定点指示具側に1人(指示具保持員)というように、少なくとも2名の作業員を要する。ゆえに1名の作業員のみで測量作業を行うのが実質的に困難であり、省力化の点で改善の余地が残されている。
〈05〉 プリズムポールを測定点上に傾斜状態で立てたときに、反射プリズムの再帰反射部が測定点を反映しないものになる。これは反射プリズムの再帰反射部がプリズムポールの中心軸線上にないからである。ゆえに反射プリズムの再帰反射部は、測定点上で傾斜状態にあるプリズムポールの中心軸に対してそこからずれてしまうこととなる。そして基準点から測定点までの測定距離には、このようなことが原因で許容値を上回るほどの誤差が生じてしまう。これに対しては誤差量に見合う補正値を測定値に掛けて修正することが考えられる。しかしこれは、本来必要のない補正手段を新たに講じているのであるから、わずらわしい処理が増えることになる。
〈06〉 上記のようにして得られる測定データは、地積測量図や地図など、事後の作図に活用されたりする。このような場合、作図の省力化をはかるための付加情報が測定データに組み込まれていると、作図作業を効率よく行うことができる。しかしながら従来の測量装置などには、これについての技術配慮がなされていない。よって測量装置やこれ用のプログラムについては、かかる観点からの改善が希求されている。
〈01〉 トータルステーションなど既成の信号波式測量機では、つぎに示すa〜dのような手順で測量が行われる。
a. 基準点に配置された信号波式測量機から測定点に配置された測定点指示具に向けて測定信号(光波)を出射する。
b. 出射した測定信号(光波)を測定点指示具の信号反射器で光波式測量機へと反射させる。
c. 反射測定信号を信号波式測量機に感知させる。
d. 信号波式測量機が反射測定信号を感知するまでの間の測定信号の発振回数から距離を得る。
かかる従来装置の場合は、測定データに基づく演算やそのチェックなどについて、常に現場(光波の近く)で行なわねばならないという制約を受ける。
〈02〉 電子的な信号波式測量機で用いられている組み込み機器向けのオペレーティングシステム「WINDOWS−CE」(登録商標)は、16ビットおよび/または32ビットのマルチタスク/マルチスレッドリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)である。これはディスプレイが小さいのみならず機能的にみたメモリ容量なども小さい。したがって電子機器としては枢要部のキャパシティやアビリティが小さく、リソース不足や動作の不安定などが発生しやすい。
〈03〉 二点観測方式を円滑に行うために製品を改造する場合、既成の測量機をかなり改造しなければならないので、それにともなう製品のコストアップが大きくなるのを避けがたい。
〈04〉 信号波式測量機を担当する作業員は、その電子機器が上記のごとき小型仕様のものであるために、ここに張り付いて作業することを余儀なくされる。これは測量作業に際して、測量機側に1人(測定機作業員)、基準点測定点指示具側に1人(指示具保持員)というように、少なくとも2名の作業員を要する。ゆえに1名の作業員のみで測量作業を行うのが実質的に困難であり、省力化の点で改善の余地が残されている。
〈05〉 プリズムポールを測定点上に傾斜状態で立てたときに、反射プリズムの再帰反射部が測定点を反映しないものになる。これは反射プリズムの再帰反射部がプリズムポールの中心軸線上にないからである。ゆえに反射プリズムの再帰反射部は、測定点上で傾斜状態にあるプリズムポールの中心軸に対してそこからずれてしまうこととなる。そして基準点から測定点までの測定距離には、このようなことが原因で許容値を上回るほどの誤差が生じてしまう。これに対しては誤差量に見合う補正値を測定値に掛けて修正することが考えられる。しかしこれは、本来必要のない補正手段を新たに講じているのであるから、わずらわしい処理が増えることになる。
〈06〉 上記のようにして得られる測定データは、地積測量図や地図など、事後の作図に活用されたりする。このような場合、作図の省力化をはかるための付加情報が測定データに組み込まれていると、作図作業を効率よく行うことができる。しかしながら従来の測量装置などには、これについての技術配慮がなされていない。よって測量装置やこれ用のプログラムについては、かかる観点からの改善が希求されている。
本考案はこのような技術上の課題に鑑み、二点観測方式による測量を正確・簡易・迅速かつ経済的に実施することができたり、作図の省力化をはかることができたりする測量装置と測量用プログラム装置と測量用情報記憶媒体とを提供しようとするものである。
本考案は所期の目的を達成するための課題解決手段として下記〈11〉ないし〈18〉に示す測量装置や測量用プログラム装置と測量用情報記憶媒体とを特徴とするものである。
〈11〉 基準点から測定点までの水平直線距離を測量するための装置であって、基準点に配置される信号波式測量機と測定点に配置される信号反射器付き測定点指示具とを具備するとともに、信号波式測量機とのデータ送受信や信号送受信が可能な測量データ演算処理用のコンピュータをも具備するものであること、および、
上記における信号波式測量機が測定信号の送受信手段とデータの演算処理手段とデータの記憶手段とを備えており、かつ、そのうちの測定信号送受信手段が測距測角用の測定信号を送受信するための機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ演算処理手段が実測データを利用して距離と角度とを演算処理するための演算処理機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が当該測量機に入力されたデータを記憶するための記憶機能を有するものからなること、および、
上記における測定点指示具が、測定点に立てるためのポールと測定信号反射用の上部信号反射器と測定信号反射用の下部信号反射器とを具備していて、両信号反射器が同一の向きで上下間隔をおいてポールに取り付けられており、しかも、この両信号反射器の反射器軸心線とポールの軸心線とが互いに直交しているとともに、上部信号反射器や下部信号反射器における信号再帰のための反射部がそれぞれポール軸心線上にあること、および、
基準点側に配置される上記測量機と測定点側に配置される上記測定点指示具との相対関係において、測量機からの測定信号を受けた測定点指示具の上部信号反射器・下部信号反射器がそれぞれ測定信号を反射させてその反射した測定信号を当該測量機へ入力させるものであること、および、
上記測量機から上記測定点指示具の信号反射器に向けた測定信号の発信と上記測定点指示具の信号反射器から上記測量機への信号反射入力とで得られる当該測量機側の測角データや測距データを水平直線距離測量用の一次測定データとした場合、上記測量機と上記測量データ演算処理用コンピュータとの間のデータ交換により、測量機の一次測定データが測量データ演算処理用コンピュータにデータ供与されるものであること、および、
上記における測量データ演算処理用コンピュータがデータ演算処理手段とデータ記憶手段とを備えており、そのうちのデータ演算処理手段が、上記一次測定データである測角用データや測距用データと、両信号反射器間の距離と、測定点から下部信号反射器までの距離とを用いた演算処理によって、基準点と測定点とにわたる水平直線距離を求めるための機能を有するものであり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が、演算処理で得られた水平直線距離を記憶するための機能を有するものであること
を特徴とする測量装置。
〈12〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードが用いられるものであるとともに、この作図指示コードを測定点の測定データに関連付けて入力するための記憶エリアが信号波式測量機の記憶手段に設けられていること
を特徴とする上記〈11〉に記載された測量装置。
〈13〉 信号波式測量機が遠隔操作可能な光波式測量機からなること、および、
測量データ演算処理用のコンピュータが信号波式測量機を遠隔操作することのできるモバイル型のものからなること、および、
信号反射器付き測定点指示具が信号反射器として光信号反射用のものを具備するものであること、および、
信号反射器付き測定点指示具が自立型のものからなること
を特徴とする上記〈11〉または〈12〉に記載された測量装置。
〈14〉 測定点指示具のポールが上部ポール部材と下部ポール部材とを有するものであること、および、
上部ポール部材と下部ポール部材とがポール長さ方向に伸縮自在なるよう組み合わされていて、その一方のポール部材がその他方のポール部材を伸縮自在に受け入れているものであること、および、
上部信号反射器と下部信号反射器とがそれぞれ再帰反射性のある反射プリズムからなるとともに、該各反射プリズムが[プリズム定数=0]のものであること、および、
上部信号反射器が上部ポール部材に取り付けられているとともに、下部信号反射器が上部ポール部材と下部ポール部材とのうちのいずれか一方に取り付けられており、かつ、各信号反射器の反射器軸心線とポール軸心線との交点に、上部信号反射器の再帰反射部や下部信号反射器の再帰反射部が位置していること
を特徴とする上記〈11〉ないし〈13〉のいずれかに記載された測量装置。
〈15〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈16〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈17〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データには、測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードを付すことが条件になっていること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであり、かつ、その際、作図指示コードに基づいて測定点の事物図形を選定表示したり隣接する二測定点間の線種を選定表示したりするものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈18〉 上記〈15〉ないし〈17〉のいずれかに記載されたプログラムの内容を記憶してなるコンピュータ読み取り可能な測量用情報記憶媒体。
〈11〉 基準点から測定点までの水平直線距離を測量するための装置であって、基準点に配置される信号波式測量機と測定点に配置される信号反射器付き測定点指示具とを具備するとともに、信号波式測量機とのデータ送受信や信号送受信が可能な測量データ演算処理用のコンピュータをも具備するものであること、および、
上記における信号波式測量機が測定信号の送受信手段とデータの演算処理手段とデータの記憶手段とを備えており、かつ、そのうちの測定信号送受信手段が測距測角用の測定信号を送受信するための機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ演算処理手段が実測データを利用して距離と角度とを演算処理するための演算処理機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が当該測量機に入力されたデータを記憶するための記憶機能を有するものからなること、および、
上記における測定点指示具が、測定点に立てるためのポールと測定信号反射用の上部信号反射器と測定信号反射用の下部信号反射器とを具備していて、両信号反射器が同一の向きで上下間隔をおいてポールに取り付けられており、しかも、この両信号反射器の反射器軸心線とポールの軸心線とが互いに直交しているとともに、上部信号反射器や下部信号反射器における信号再帰のための反射部がそれぞれポール軸心線上にあること、および、
基準点側に配置される上記測量機と測定点側に配置される上記測定点指示具との相対関係において、測量機からの測定信号を受けた測定点指示具の上部信号反射器・下部信号反射器がそれぞれ測定信号を反射させてその反射した測定信号を当該測量機へ入力させるものであること、および、
上記測量機から上記測定点指示具の信号反射器に向けた測定信号の発信と上記測定点指示具の信号反射器から上記測量機への信号反射入力とで得られる当該測量機側の測角データや測距データを水平直線距離測量用の一次測定データとした場合、上記測量機と上記測量データ演算処理用コンピュータとの間のデータ交換により、測量機の一次測定データが測量データ演算処理用コンピュータにデータ供与されるものであること、および、
上記における測量データ演算処理用コンピュータがデータ演算処理手段とデータ記憶手段とを備えており、そのうちのデータ演算処理手段が、上記一次測定データである測角用データや測距用データと、両信号反射器間の距離と、測定点から下部信号反射器までの距離とを用いた演算処理によって、基準点と測定点とにわたる水平直線距離を求めるための機能を有するものであり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が、演算処理で得られた水平直線距離を記憶するための機能を有するものであること
を特徴とする測量装置。
〈12〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードが用いられるものであるとともに、この作図指示コードを測定点の測定データに関連付けて入力するための記憶エリアが信号波式測量機の記憶手段に設けられていること
を特徴とする上記〈11〉に記載された測量装置。
〈13〉 信号波式測量機が遠隔操作可能な光波式測量機からなること、および、
測量データ演算処理用のコンピュータが信号波式測量機を遠隔操作することのできるモバイル型のものからなること、および、
信号反射器付き測定点指示具が信号反射器として光信号反射用のものを具備するものであること、および、
信号反射器付き測定点指示具が自立型のものからなること
を特徴とする上記〈11〉または〈12〉に記載された測量装置。
〈14〉 測定点指示具のポールが上部ポール部材と下部ポール部材とを有するものであること、および、
上部ポール部材と下部ポール部材とがポール長さ方向に伸縮自在なるよう組み合わされていて、その一方のポール部材がその他方のポール部材を伸縮自在に受け入れているものであること、および、
上部信号反射器と下部信号反射器とがそれぞれ再帰反射性のある反射プリズムからなるとともに、該各反射プリズムが[プリズム定数=0]のものであること、および、
上部信号反射器が上部ポール部材に取り付けられているとともに、下部信号反射器が上部ポール部材と下部ポール部材とのうちのいずれか一方に取り付けられており、かつ、各信号反射器の反射器軸心線とポール軸心線との交点に、上部信号反射器の再帰反射部や下部信号反射器の再帰反射部が位置していること
を特徴とする上記〈11〉ないし〈13〉のいずれかに記載された測量装置。
〈15〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈16〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈17〉 上記〈11〉ないし〈14〉のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データには、測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードを付すことが条件になっていること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであり、かつ、その際、作図指示コードに基づいて測定点の事物図形を選定表示したり隣接する二測定点間の線種を選定表示したりするものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。
〈18〉 上記〈15〉ないし〈17〉のいずれかに記載されたプログラムの内容を記憶してなるコンピュータ読み取り可能な測量用情報記憶媒体。
本考案に係る測量装置・測量用プログラム装置・測量用情報記憶媒体によるときは、下記〈21〉ないし〈27〉のような効果が得られる。
〈21〉 測量のときは、現場において、信号波式測量機を基準点に配置したり信号反射器付き測定点指示具を測定点に配置したりした後、既知の二点観測方式で測量を実施するだけである。これには格別の難度を要しないので、これまでと同様、簡易・迅速に測量することができる。
〈22〉 信号波式測量機と測定点指示具とで得た測量データについては、これを信号波式測量機から測量データ演算処理用のコンピュータに送り込む。具体的には所定の機器間でつぎのいずれかを行う。その一つは、信号波式測量機と測量データ演算処理用コンピュータとの間において、電話回線その他を利用した周知の有線伝送方式や無線伝送方式で測量データを送受信する。他の一つは、当該コンピュータを直接光波式測量機に接続してこれに測量データをダウンロードする。このような処理や操作も簡単に行える。かくて所要の測量データを取り込んだ後の当該コンピュータでは、測量データやその関連データに基づく演算処理を実行して基準点から測定点までの水平直線距離を正確に求める。かかるコンピュータでにの演算処理はデータを取り込みさえすればよいのであり、処理場所や処理時間などの制約が一切ない。したがって屋内・屋外を問わず任意の場所で自由に演算処理を実施することができる。これは基準点から測定点までの距離を正確に求めるというときに測量現場に縛り付けられることがなく、その種の拘束から解放されるということであるから、信頼性の高い測定結果を得るための作業自由度が格段に向上する。
〈23〉 基準点から測定点までの水平直線距離を測量するときは、上記のとおり、信号波式測量機を基準点に配置したり、信号反射器付き測定点指示具を測定点に配置したりするものである。この場合に用いられる測定点指示具は、上部信号反射器・下部信号反射器における信号再帰のための反射部がポール軸心線上にそれぞれ位置しているものである。この測定点指示具のポールを測定点上に傾斜させて立てたときは、ポールの軸心線はその下端を測定点に一致させた状態で斜め上方に伸び、かつ、各信号反射器の反射部は、その傾斜したポール軸心線にあって上下に並ぶものとなる。すなわち、測定点上にポールを傾斜状態で立てたとき、両信号反射器の再帰のための反射部が測定点を通る線分(ポール軸心線)上に位置するようになる。したがって基準点上の信号波式測量機と両信号反射器との間で測定信号の送受信を行うというとき、すなわち、信号波式測量機から両信号反射器へ向けての測定信号の発信→両信号反射器による測定信号の反射→信号波式測量機による反射測定信号の受信を行うというときには、測定信号の送受信を行う信号波式測量機と測定信号の反射を行う両信号反射器の反射部との距離が、測定すべき距離を正確に反映するようになり、測量に要する測定距離も正確に求まるようになる。その結果、誤差を許容値以下に抑制するなど高精度の測量を期すことができる。
〈24〉 測量に供するところの上記演算処理は、信号波式測量機でなく、枢要部のキャパシティやアビリティが共に十分な測量データ演算処理用コンピュータで行うものである。したがって所要演算処理の実行がスムーズに行える。一方で信号波式測量機も、演算処理用のプログラムが省略できたことでリソース不足や動作の不安定をきたしがたく、それでシステムが軽快に作動するから、測量のための処理が円滑に行える。
〈25〉 所要の水平直線距離を正確に求めるための上記演算処理を測量データ演算処理用のコンピュータで行うから、信号波式測量機についてはシステムを大幅改造する必要がなく、既成の信号波式測量機をそのまま利用することができる。さらに測量データ演算処理用コンピュータも、野帳の作成などに使用している設備済みのパソコン(例:モバイル型パソコンやその他のパソコン)を利用すれば足るから、新たに購入することを要しない。ゆえに有用で有益な装置全体を合理的に構築することができ、経済的な効果も確保することができる。
〈26〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードとか、隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードなど、この種の作図指示コードが上記測定データに付されるという態様の場合は、事後の作図作業を効率よく行うことができる。
〈27〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードとか、隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードなど、この種の作図指示コードが上記測定データに付されており、しかも演算処理用コンピュータの画面上で作図するときに、その測定データに付された作図指示コードに基づいて測定点の事物図形を選定表示したり隣接する二測定点間の線種を選定表示したりする態様の場合は、事後の作図作業をさらに効率よく行うことができる。
〈21〉 測量のときは、現場において、信号波式測量機を基準点に配置したり信号反射器付き測定点指示具を測定点に配置したりした後、既知の二点観測方式で測量を実施するだけである。これには格別の難度を要しないので、これまでと同様、簡易・迅速に測量することができる。
〈22〉 信号波式測量機と測定点指示具とで得た測量データについては、これを信号波式測量機から測量データ演算処理用のコンピュータに送り込む。具体的には所定の機器間でつぎのいずれかを行う。その一つは、信号波式測量機と測量データ演算処理用コンピュータとの間において、電話回線その他を利用した周知の有線伝送方式や無線伝送方式で測量データを送受信する。他の一つは、当該コンピュータを直接光波式測量機に接続してこれに測量データをダウンロードする。このような処理や操作も簡単に行える。かくて所要の測量データを取り込んだ後の当該コンピュータでは、測量データやその関連データに基づく演算処理を実行して基準点から測定点までの水平直線距離を正確に求める。かかるコンピュータでにの演算処理はデータを取り込みさえすればよいのであり、処理場所や処理時間などの制約が一切ない。したがって屋内・屋外を問わず任意の場所で自由に演算処理を実施することができる。これは基準点から測定点までの距離を正確に求めるというときに測量現場に縛り付けられることがなく、その種の拘束から解放されるということであるから、信頼性の高い測定結果を得るための作業自由度が格段に向上する。
〈23〉 基準点から測定点までの水平直線距離を測量するときは、上記のとおり、信号波式測量機を基準点に配置したり、信号反射器付き測定点指示具を測定点に配置したりするものである。この場合に用いられる測定点指示具は、上部信号反射器・下部信号反射器における信号再帰のための反射部がポール軸心線上にそれぞれ位置しているものである。この測定点指示具のポールを測定点上に傾斜させて立てたときは、ポールの軸心線はその下端を測定点に一致させた状態で斜め上方に伸び、かつ、各信号反射器の反射部は、その傾斜したポール軸心線にあって上下に並ぶものとなる。すなわち、測定点上にポールを傾斜状態で立てたとき、両信号反射器の再帰のための反射部が測定点を通る線分(ポール軸心線)上に位置するようになる。したがって基準点上の信号波式測量機と両信号反射器との間で測定信号の送受信を行うというとき、すなわち、信号波式測量機から両信号反射器へ向けての測定信号の発信→両信号反射器による測定信号の反射→信号波式測量機による反射測定信号の受信を行うというときには、測定信号の送受信を行う信号波式測量機と測定信号の反射を行う両信号反射器の反射部との距離が、測定すべき距離を正確に反映するようになり、測量に要する測定距離も正確に求まるようになる。その結果、誤差を許容値以下に抑制するなど高精度の測量を期すことができる。
〈24〉 測量に供するところの上記演算処理は、信号波式測量機でなく、枢要部のキャパシティやアビリティが共に十分な測量データ演算処理用コンピュータで行うものである。したがって所要演算処理の実行がスムーズに行える。一方で信号波式測量機も、演算処理用のプログラムが省略できたことでリソース不足や動作の不安定をきたしがたく、それでシステムが軽快に作動するから、測量のための処理が円滑に行える。
〈25〉 所要の水平直線距離を正確に求めるための上記演算処理を測量データ演算処理用のコンピュータで行うから、信号波式測量機についてはシステムを大幅改造する必要がなく、既成の信号波式測量機をそのまま利用することができる。さらに測量データ演算処理用コンピュータも、野帳の作成などに使用している設備済みのパソコン(例:モバイル型パソコンやその他のパソコン)を利用すれば足るから、新たに購入することを要しない。ゆえに有用で有益な装置全体を合理的に構築することができ、経済的な効果も確保することができる。
〈26〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードとか、隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードなど、この種の作図指示コードが上記測定データに付されるという態様の場合は、事後の作図作業を効率よく行うことができる。
〈27〉 測定点の事物を特定するための作図指示コードとか、隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードなど、この種の作図指示コードが上記測定データに付されており、しかも演算処理用コンピュータの画面上で作図するときに、その測定データに付された作図指示コードに基づいて測定点の事物図形を選定表示したり隣接する二測定点間の線種を選定表示したりする態様の場合は、事後の作図作業をさらに効率よく行うことができる。
本考案に係る測量装置・本考案に係る測量用プログラム装置・本考案に係る測量用情報記憶媒体、および、これら用いて実施する測量方法などについて、以下、添付の図面を参照しながらそれぞれの実施形態を説明する。
図1ないし図4に例示された測量装置は、信号波式の測量機11と測定点指示具41と測量データ演算処理用のコンピュータ61とが組み合わされたものである。
上記における信号波式測量機11は、図1・図2などに詳しく示されている。この信号波式測量機11の場合、測距や測角を行うための測定信号として光波・電波・音波(例:超音波)のいずれか一つ以上を用いるものであればよい。したがって信号波式測量機11は、光波式測量機・電波式測量機・音波式測量機のいずれか、または、光波・電波・音波などの複数信号併用測量機からなる。ちなみに、図1に例示された測量機11の場合は、トータルステーションからなる光波式のものである。これは角度(鉛直角・水平角)を検出するための電子セオドライトや光波距離計を具備している。測量機11の本体は望遠鏡部12と、望遠鏡部12を上下方向に回転可能に支持するための支持体部14と、支持体部14を水平方向に回転可能に支持するための基板部29と、基板部29を支持するためのレベル調整部30とを主要な構成要素にしている。これらのうちで、望遠鏡部12は対物レンズ13を含む図3の光学系28や撮像部24などを内蔵しており、支持体部14は表示部15や操作入力部16を具備している。さらにレベル調整部30には、三脚31が着脱自在に取り付けられるようになっている。
本考案測量装置での測定信号としては、自明のとおり信号波式測量機11の機種に応じたものが用いられる。具体的一例として信号波式測量機11が光波式測量機の場合は、光波(光信号)が測定信号として用いられ、信号波式測量機11が電波式測量機の場合は電波(電波信号)が測定信号として用いられ、また、信号波式測量機11が音波式測量機の場合は超音波その他の音波(音波信号)が用いられる。このほか、信号波式測量機11が複数の信号を併用する測量機の場合は、光波信号・電波信号・音波信号のうちの二つまたは三つが、測定信号として併用されることもある。ちなみに光信号を測定信号とするときは、送信器22・受信器23として光送信器・光受信器が用いられるとともに後述の信号反射器43A・43Bとして光反射器が用いられ、かつ、他の関連機器なども光信号に対応したものが適材適所で用いられる。同様に、電波信号を測定信号として用いるときは、送信器22・受信器23として電波送信器・電波受信器が用いられるとともに後述の信号反射器43A・43Bとして電波反射器が用いられ、かつ、他の関連機器なども電波信号に対応したものが適材適所で用いられる。さらに、音波信号を測定信号とするときも、送信器22・受信器23として音波送信器・音波受信器が用いられるとともに後述の信号反射器43A・43Bとして音波反射器が用いられ、かつ、他の関連機器なども音波信号に対応したものが適材適所で用いられる。このほか、複数信号併用測量機からなる信号波式測量機11の場合も、その複数信号に対応した所要の機器が送信器22や受信器23として採用される。
信号波式測量機11に関する本体の主要な構成要素(既述のものを含む)が図2に略示されている。すなわち図2を参照して、測量機11の本体は、望遠鏡部12・対物レンズ13・支持体部14のほか、表示部15・操作入力部16・制御演算部17・鉛直角測角部18・水平角測角部19・記憶部20・測距部21・送信器22・受信器23・撮像部24・画像処理部25・鉛直駆動部26・水平駆動部27・光学系28・インターフェイス部36・情報追加部(記憶エリア)37・通信部38・アンテナ39・遠隔操作用ためのリモートコントローラ(略称リモコン)40などを具備するものである。この場合における制御演算部17は、制御手段と演算手段とを併有する中央演算処理装置(CPU)に該当するものである。情報追加部37は、必要に応じ、各測定点に後述の作図指示コードを入力付与するためのものである。図2に例示された測量機11の変形例として、撮像部24や画像処理部25・リモートコントローラ40が省略されることもある。
表示部15は測量時の測量条件とか、測量結果とかを表示するためのものである。測量機11が撮像部24や画像処理部25をも備えているとき、表示部15は測量時に撮像した画像および/または画像処理された結果をも表示したりするものである。
操作入力部16は、測距に際して測量作業者が測定開始指令や測定条件などを入力するためのものである。
信号波式測量機11のオペレーティングシステムについて一例をあげると、それは16ビットおよび/または32ビットのマルチタスク/マルチスレッドリアルタイムオペレーティングシステムである。この場合において、CPUやプロセッサなどを主体にして構成される制御演算部17は、測定データの演算処理手段やその他の事項の演算処理手段になるものである。制御演算部17の演算処理機能は下記のようなものである。
制御演算部17の演算処理機能の一つは、「画像処理部25から入力される各画像信号(画像データ)」と、「画像データを撮像した時の鉛直角測角部18からの鉛直角信号、水平角測角部19からの水平角信号、測距部21からの距離信号(各画像についての視準点での測量データ)」とを関連付けて記憶部20に記憶させるとともに、各画像データについて測量データを基に各画像データ間の関連付けを行うというものである。各画像データ間の関連付けではつぎのようことが行われる。記憶部20には測定点(測点)ごとに記憶エリア(記録エリア)を作成し、記憶エリア内には画像データ格納エリアと測量データ格納エリアとを作成して、測定点(測点)ごとに画像データと測量データとを関連付けて記録する。あるいは、記憶部20には画像データ格納エリアと測量データ格納エリアを作成し、画像データおよび測量データを画像データ格納エリアと測量データ格納エリアとに分離して格納したり、画像データと測量データをリンクさせる管理データを作成したりするなど、既知の方法で関連付けがなされる。各画像データ間の関連付けが完了すると、複数の画像に基づく合成画像を合成することができる。各画像の画角は撮像部24の視野角に対応して既知であり、画像の中心である視準点も格納した測量データにより既知であるから、合成画像の任意の点の測量データについては、視準点の測量データと画像中の画角で演算することができる。これらについては、また、記憶部20で記憶したり表示部15で表示したりすることができる。
周知のとおり、測量結果(測定データ)は地積測量図・地図・その他の図を作成するときにも活用されるものである。その測定データに基づく作図手段の一例として、隣接する二測定点間の線種を特定するための作図指示コードが用いられる。それは作図指示コードで特定される線種により二測定点間の線引きが行われるものである。これについて、隣接する二測定点(相対的に先行する測定点と相対的に後続する測定点)の関係でいうと、後続する測定点の測定データに作図指示コードが付され、その作図指示コードで特定される種類の線たとえば「実線」が、「後続する測定点」から「先行する測定点」にわたって描画されることとなる。この詳細については後述する。
測量データに基づいて作図するときには、また、測定点(測点)の事物を表示するための作図指示コードが付されることもある。この作図指示コードは、測定点の事物をシンボル化して表示するためのシンボル図を特定するものであり、それが測定点の測定データに作図指示コードが付されるのである。具体的一例でいうと、マンホールのある箇所を測定点として測定したとき、その際の測定データに「マンホールのシンボル図」を特定するための作図指示コードが付され、そしてその測定点を作図するときの図面上には、当該作図指示コードに基づいて「マンホールのシンボル図」が描画されるのである。この詳細についても後述する。
上述した制御演算部17の演算処理機能の他の一つは、上記における画像データを使用せずに所要の演算処理をすることである。すなわちこれは、鉛直角測角部18からの鉛直角信号、水平角測角部19からの水平角信号、測距部21からの距離信号(測量データ)などが入力されたとき、これに基づき制御演算部17が測定対象物(測定点に配置される測定点指示具の上部信号反射器と下部信号反射器)の距離・方角・高低角などを演算するものである。もちろんこの演算結果も、記憶部20で記憶したり、表示部15で表示したりすることができる。
信号波式測量機11においては、また、測定点と作図指示コードとを関連付けて入力するための記憶エリアが、記憶手段たとえば記憶部20とか別途に装備された記憶部とかに設けられるものである。この作図指示コードに基づく作図も信号波式測量機11の表示部15で表示したりすることができる。
鉛直角測角部18は光学系28で測定対象物を視準した場合の水平に対する鉛直角を測定するためのものである。
水平角測角部19は所定の方向を基準方向とした場合の、基準方向に対する測定対象物の水平角を測定するためのものである。
記憶部20には測定を行うためのシーケンスプログラムとか、画像処理を行う画像処理プログラムとか、また、少なくとも二点の測定データ(距離・鉛直角・水平角)を基に点で特定される直線を演算し、少なくとも三点の測定データを基に三次元座標上の平面を示す数式を演算するためのプログラムとかが格納されるものである。測量機11の稼働に際しては必要なプログラムに基づく必要な演算処理が制御演算部17を主体にして実行される。さらに記憶部20には、測量した測量データおよび/または画像処理した画像データなどが記憶される。かかる記憶部20としては、FD・CD・DVD・RAM・ROM・ハードディスク・メモリカードなど種々の記録媒体が採用可能である。
測距部21・送信器22・受信器23はつぎのようなものである。送信器22は測定対象物に向けて測定信号(測距光)を発するためのものであり、受信器23は測定対象物で反射された反射測定信号を受信するためのものである。測距部21は受信器23からの信号を基に測定対象物までの距離を求めて制御演算部17に入力するためのものである。この場合の送信器22は、鉛直駆動部26や水平駆動部27によって駆動されて測定対象物に向けられる。
本考案装置の場合、上述した信号波式測量機11と後述するコンピュータ61との間で各種の電子データを遣り取りすることができるものである。これは測量データやその他必要な電子データをたとえばコピーや送受信など任意の手段でデータ交換するというものである。このデータ交換については、その態様いかんでデータ伝送といわれることがある。かかるデータ交換のための手段としては、つぎに掲げる公知ないし周知の手段が適宜採用される。その一つは、一方の機器にあるファイル化データ(測量データその他)をFD・CD・メモリチップなど脱着自在な記録媒体にいったんコピーした後、その記録媒体を他方機器のコピー先に装着して当該記録媒体から他方機器の記憶部に上記所要のデータ等を取り込み保存するというものである。他の一つは、信号波式測量機11と後記コンピュータ61とをUSBコネクタケーブル・その他のコネクタケーブル(コネクタコード)で接続し、一方機器にある所要の測量データ等を他方機器の記憶部に取り込んで保存するというものである。もちろんこの場合、周知のインタフェースケーブル・LANケーブル・クロスケーブル・ストレートケーブルなども使用することができる。これら以外の他の一つは、既述の測量機11と後述するコンピュータ61との間で、有線通信手段および/または無線通信手段を介してデータ交換するというものである。この場合の通信手段には専用回線を利用するもの・インターネットを利用するもの・GPSを利用するものなどが含まれる。かかる実施態様のとき、信号波式測量機11やコンピュータ61には、その通信のために必要なプログラムが備えられ、また、必要に応じて通信機器(携帯電話機またはその他の電話機)やアンテナなどが備えられる。したがって、データ交換ないしデータ伝送のために通信手段を採用するという実施形態のときは、少なくとも信号波式測量機11の制御演算部17がそのデータ交換通信手段に対応したプログラムを具備しているものである。または、そのようなプログラムを記憶部20が具備していることもある。このような場合、記憶部20の当該プログラムは制御演算部17をも介して実行されることとなる。通信可能な測量機11の場合は、また、これに付帯する機器として、公知ないし周知の電話機(図示せず)を具備していたり、公知ないし周知のアンテナ(図示せず)たとえばモバイル機器用アンテナを装備していたりするものである。
ちなみに図3に示されたインターフェイス部36についていうと、これは後述するコンピュータ61との間において、データの遣り取り(データ交換ないしデータ伝送)を仲介するために設けられたものである。したがって、このインターフェイス部36は、たとえばインタフェースケーブルを介して後述するコンピュータ61のインターフェイス部66と接続され、測量機11とコンピュータ61との間でデータが遣り取りされる。
これに対して、信号波式測量機11とコンピュータ61との間で無線通信手段でデータの遣り取り(データ交換ないしデータ伝送)を行うというときは、この双方11・61に適当な通信手段が装備される。この場合には、たとえば数mないし数+m程度の近距離通信を行うことのできるデジタル機器用近距離無線通信規格基づく通信手段が採用される。その代表的一例としては、周知のブルートゥス(Bluetooth)に基づく通信手段が採用される。信号波式測量機11に搭載されている無線通信部品37やアンテナ39はこの近距離通信用のものである。これらの無線通信部品37やアンテナ39はいずれも周知である。
測量機11で三次元測量を行う場合は、撮像部24や画像処理部25を介して測定範囲の画像を取り込めばよい。測定範囲が望遠鏡の画角範囲を越える場合は分割して取り込むことになる。分割して取り込む範囲は、たとえば四角形の対角線上の二点を視準することにより決定する。広角の画像を取込めるカメラを有する場合には、表示部15上で範囲を指定することも可能である。
測量機11は測角手段と駆動手段とを有するものであるから、所定の角度で視準方向を変え、分割して画像を自動的に取り込むことができる。測量機11は高精度で角度分割できるが、分割画像を結合かつ合成して一画像にするから、それら分割画像をある程度オーバーラップをして取り込むことが好ましい。
図1に例示された三脚31は公知ないし周知のものである。すなわちこれは、伸縮自在な三本の脚体32が盤状の脚上部材33を介して開脚自在に結合されたものである。この三脚31には、通常、水準器34・下げ振り35・その他が備わっているが、これらの事項も公知ないし周知である。
信号波式測量機11の通信部38やアンテナ39は、前記ブルートゥス通信手段をなすものである。この通信部38やアンテナ39はいずれも周知のものである。通信部38は一例として、CPUインタフェース・無線インタフェース・送信用バッファ・受信用バッファ・その他所要の通信部品による回路構成を有するものである。信号波式測量機11と後記コンピュータ61とにわたるブルートゥス通信の場合、ブルートゥス信号は、たとえばアンテナとバンドパスフィルタとを通り、平衡不平衡変換器(バラン)で電気信号の平衡不平衡変換を行い、RF送受信機で変調された信号からデータを読み取り、そのデータをコンピュータで解釈しそれぞれのインターフェースに解釈したデータの内容を送信する処理を行うものである。
信号波式測量機11のリモートコントローラ(リモコン)39は、周知のとおり、この測量機11から離れた場所(位置や地点)にいる者が当該測量機を遠隔操作するために用いるものである。リモートコントローラ40は電池内蔵型で、前述した操作入力部16と同等の操作を行うことができる。ちなみに信号波式測量機11の操作入力部16は信号波式測量機11の被制御系に操作信号を入力して所定部を稼働させるものである。したがってリモートコントローラ40も、信号波式測量機11の操作信号受信部を介して所定の被制御系に操作信号を入力するものである。その場合の信号伝送経路としては、操作入力部16を経由する場合としない場合とがある。さらにいうと、リモートコントローラ40は光波・電波・音波のうちから選択された特定波長の信号を測量機11に対して発信できるものである。一例を上げると、リモートコントローラ40の操作信号については赤外線などの光信号が採用される。
リモートコントローラ(リモコン)39は、とくに一名の作業員で測量を行うという場合に有用である。それは上記測量機11を測量上の基準点Oに設置し、かつ、後述の測定点指示具41を測定点Pに立てて一名の作業員で測量を行うというときに、測定点P側に立った作業員がリモートコントローラ40で基準点O側の測量機11を遠隔操作できるからである。このリモートコントローラ40を活用することにより、測量作業の一部または全部が一名の作業員で行えることもある。
測定点指示具41については、作業員によって支持される非自立型のものと、そのような作業員の介助なしで自立させることのできる自立型とがある。本考案装置においては、それいずれでも採用することができる。測定点指示具41のポール42には、また、伸縮型と非伸縮型とがある。本考案装置においては、それいずれでも採用することができる。測定点指示具41の各例が図1ないし図3に示されている。この場合において、測定点指示具41が自立型であるか、または、非自立型であるかは、指示具用支持脚49の有無で決まる。したがって図3に例示された各測定点指示具41において、指示具用支持脚49を具備させた場合は自立型測定点指示具41となり、指示具用支持脚49を省略した場合は非自立型測定点指示具41となる。
図1に例示された測定点指示具41は自立型のものである。すなわちこの測定点指示具41は、周知のポール42と上部信号反射器43Aと下部信号反射器43Bと指示具用支持脚49とからなる自立型である。ポール42と指示具用支持脚49との関係については後述もするが、これは、ポール42の下部側を嵌合部材50内に嵌め込んで止めネジ53で両者(42・50)を固定することにより、ポール42の下部と指示具用支持脚49とが三脚状態になるから、それによって、ポール42が自立するのである。さらにいうと、この測定点指示具41は図3(A)にも示すとおり、そのうちのポール42が上部ポール部材42aと下部ポール部材42bとを有していてこれらが上下伸縮自在に組み合わされた伸縮型のでもあるから、これらを総合した場合には自立型で伸縮型ということになる。ポール42や指示具用支持脚49は、その付属品である止具や金具などを除いた場合、ほとんどが木製・竹製・金属製・合成樹脂製のいずれかであるほか、それらの複合材製からなる。
図1・図3(A)に例示されたポール42の伸縮構造をより具体的に説明すると、これは上部ポール部材42aがパイプ状(チューブ状)またはロッド状からなるとともに、下部ポール部材42bがパイプ状(チューブ状)からなるものである。そして上部ポール部材42aが下部ポール部材42b内に嵌め込まれ、適当な固定手段でその伸縮調整状態が固定されるのである。図3(A)に例示された当該固定手段は、下部ポール部材42bの上端部外周部面にネジ部42cと、上端内周部に抑圧面42dを有するネジ込み式の締付リング42eと、弾性変形可能なゴムまたはプラスチック製のリング状制動部材42fとで構成されている。ちなみに内周面にネジが形成れた締付リング42eは、両ポール部材42a・42bと同材質である。図3(A)の固定手段は、リング状の制動部材42fが下部ポール部材42bの上端面にあてがわれ、その上を覆うようにして締付リング42eが下部ポール部材42bのネジ部42cにねじ込まれるものである。かかる固定手段において両ポール部材42a・42bの伸縮調整状態を固定するときは、ネジ部42cにねじ込まれている締付リング42eを正回転させて強く締め込み、その抑圧面42dで制動部材42fを圧迫変形性させる。このようにすると、変形した制動部材42fが両ポール部材42a・42bにわたって強く密接し、かつ、当該密接による摩擦制動力で両ポール部材42a・42bの伸縮調整状態が固定される。この摩擦固定を解除するときは、締付リング42eの締め込みをゆるめるべくこれを逆回転させる。これで制動部材42fが復元して両ポール部材42a・42bに対する摩擦制動が緩和ないし解消されるから、両ポール部材42a・42bは、その長さ方向に相対伸縮することができるようになる。この両ポール部材42a・42bの固定手段については、図3(A)に例示するような止めネジ42gでも構わない。この止めネジ42gは、手で締めたり緩めたりすることのできる手動ネジ(例:蝶ネジ)などからなり、当該ネジが下部ポール部材42bのネジ孔を貫通して上部ポール部材42aの外周面に達するようにねじ込まれるものである。これも、止めネジ42gを締め込んだり緩めたりするだけで両ポール部材42a・42bを相互に固定することができる。両ポール部材42a・42bの固定手段として図3(A)には、上記の二例を示した。この場合において、締付リング42eと制動部材42fとを主体にした固定手段や、止めネジ42gを主体にした固定手段は、その何れか一方だけがポール42の所定部に設けられてもよいし、その両方がポール42の所定部に設けられてもよいものである。
測定点指示具41に装備された上部信号反射器43Aおよび下部信号反射器43Bについて、その主要な構成部品は図3に明示するとおり、信号反射部材45とケーシング46である。この上部信号反射器43A・下部信号反射器43Bについては、測量の際に使用する信号の種類に応じて光反射用・電波反射用・音波反射用(超音波反射用)・複合反射用などのいずれかが用いられる。さらにいうと、図示例の上部信号反射器43Aや下部信号反射器43Bは、防護用や取付固定用などの部品を兼ねるケーシング46内に信号反射部材45が嵌め込まれてこの両者45・46が固定されたものである。ケーシング46に関していえば、これは金属製であったり合成樹脂製であったりする。ケーシング46の場合は、その前面を通じて信号が入射したり出射したりするものであるが、かかるケーシング46の前面については、図示のように開放されていても、また、透明体で覆われていてよいものである。信号反射部材45は、測量用信号の代表的一例が光信号であるとき、これに対応して光反射体が用いられるものである。かかる光反射体としては、周知の光学系備品である光反射ミラー・プリズム(ミニプリズムも含む)・コーナキューブ・リトロリフレクタ(例:ソリッドガラスリトロリフレクタ・広帯域中空リトロリフレクタなど)をあげることができる。その際の光反射体の代表例はコーナキューブまたはリトロリフレクタである。ちなみにコーナキューブは3回の平面反射を繰り返すことで信号が元の方向へ帰る。したがって、コーナキューブからなる上部信号反射器3A・下部信号反射器43Bには、このような再帰反射性がある。これについて、両信号反射器43A・43Bが再帰反射性のある反射プリズムからなる場合、該各反射プリズムのプリズム定数は0mmとか30mmとかである。リトロリフレクタの場合は周知のとおり、入射ビームと平行で正反対の方向にビームを反射するものである。
図3(A)(B)(C)を参照して明らかなように、上部信号反射器43A・下部信号反射器43Bは、ポール42に対して嵌め込み状態で取り付けられている。より具体的にいうと、ポール42の構成要素である中空部材(パイプ状部材)や充実部材(棒状部材)に形成された凹部ないし凹所に、上部信号反射器43A・下部信号反射器43Bが嵌め込み状態で取り付けられているのである。これについて図3A)(B)(C)の各例はつぎのようなものである。まず図3(A)の場合、中空パイプからなる上部ポール部材42aには、その正面から内部に向けて、正面開口型で上下二つの嵌め込み部47a・47bが形成されている。この二つのうちで、相対的上位にある嵌め込み部47aには上部信号反射器43Aが嵌め込み状態で取り付けられ、かつ、相対的下位にある嵌め込み部47bには下部信号反射器43Bが嵌め込み状態で取り付けられている。この際の取付手段は周知のものでよく、それは構成部品の材質に応じ、接着・金具止め・ねじ込み・溶接などの取付手段が適宜選択的に採用される。これに対して下部ポール部材42bには、一つ以上の開口部48が形成されている。この場合の下部ポール部材42b側の開口部48については、両ポール部材42a・42bを上下スライドさせることで、上部ポール部材42a側の下部信号反射器43Bなどに一致させることができる。下部ポール部材42b側におけるこの開口部48は二つ以上であってもよい。ちなみに下部ポール部材42b側に形成される上下二つの開口部48については、その上下間隔が上部ポール部材42a側にある両信号反射器43A・43Bの上下間隔に一致していることが望ましい。つぎに図3(B)の場合、中空パイプ製上部ポール部材42aの上部側には、その正面から内部に向けて、正面開口型の嵌め込み部47aが形成されているとともに、中空パイプ製上部ポール部材42aの下部側には、その正面から内部に向けて開口部48が形成されている。これとともに、中空パイプ製下部ポール部材42bの上部側には、その正面から内部に向けて、正面開口型の嵌め込み部47bが形成されている。この二つある嵌め込み部47a・47bのうちで、上部ポール部材42a側の嵌め込み部47aには上部信号反射器43Aが嵌め込み状態で取り付けられており、下部ポール部材42b側の嵌め込み部47bには下部信号反射器43Bが嵌め込み状態で取り付けられている。この場合の上部ポール部材42a側の開口部48については、両ポール部材42a・42bを上下スライドさせることで、下部ポール部材42b側の下部信号反射器43Bに一致させることができるものである。この図3(B)の例における反射器取付手段も図3(A)の場合のそれと同じである。さらに図3(C)の場合は、中空パイプからなる非伸縮型ポール42において、そのポール42の正面から内部に向けて、正面開口型で上下二つの嵌め込み部47a・47bが形成されている。この二つのうちで、相対的上位にある嵌め込み部47aには上部信号反射器43Aが嵌め込み状態で取り付けられ、かつ、相対的下位にある嵌め込み部47bには下部信号反射器43Bが嵌め込み状態で取り付けられている。この図3(C)の例における反射器取付手段も図3(A)の場合のそれと同じである。
図3(A)(B)(C)において、ポール42の軸心線(垂直な軸心線)をXPとし、その軸心線XPに対して直交する上部信号反射器43A・下部信号反射器43Bの反射器軸心線をそれぞれXA・XBとした場合、軸心線XPと反射器軸心線XAとの交点に上部信号反射器43Aの反射部RAがあるとともに、軸心線XPと反射器軸心線XBとの交点に上部信号反射器43Bの反射部RBがある。
一方で、図1に例示された指示具用支持脚49は、筒状の嵌合部材50と複数本(図示例:二本)の脚部材51とを主要な構成部品にしている。これについては、二本の脚部材51が嵌合部材50の左右両側面にあてがわれ、該各脚部材51が締め付け自在な軸ピン(締め付け自在なボルト状のネジ軸)52を介してその嵌合部材50に取り付けられている。かくて嵌合部材50に取り付けられた両脚部材51の場合、嵌合部材50を中心にしてハの字状(末広がり状)に開脚したりそれを閉じたりすることができる。かくて嵌合部材50に取り付けられた二本の脚部材51は、軸ピン52を支点にして回動自在なものであるから、嵌合部材50との連結形状を直線形状や屈曲形状にすることができる。とくに使用時に採用される嵌合部材50と両脚部材51との相対的な屈曲角度は、ネジ軸からなる軸ピン52を嵌合部材50に対して強く締め付けることで固定保持することができる。指示具用支持脚49は、筒状の嵌合部材50を介してポール42に上下スライド自在に組み付けられる。指示具用支持脚49は、また、嵌合部材50に備えられた止めネジ53をポール42に当たるまでねじ込んで強く締め込むことにより、そのポール42の所定位置に固定保持することができる。測定点指示具41の一例はこのように、ポール42に対して両信号反射器43A・43Bが組み付けられたり指示具用支持脚49が上下スライド自在に組み付けられたりするものである。この図示例における測定点指示具41の場合は、一本のポール42と二本の脚部材51とで自立可能な三脚構造物になる。
測定点指示具41についていうと、両信号反射器43A・43Bにおける反射用の構成部分は、鏡面金属系・ガラス系(たとえば石英系)・透明プラスチッ系などうちから選択される周知の反射材からなる。測定点指示具41におけるその他の部分は、金属・合成樹脂・これらの複合材など、適切な構成材料が適材適所で採用される。
測定点指示具41は既述のとおり、自立型であったり非自立型であったりするものである。図示例の測定点指示具41は自立型の一例に過ぎないものである。ちにみに図示例の測定点指示具41から指示具用支持脚49を省略した場合、それは非自立型の測定点指示具41になる。自立型の測定点指示具41で図示しない実施形態のものは、指示具用支持脚49がつぎように変更される。その一例としては、ポール42をクランプするための伸縮自在または屈伸自在なクランプアームを備えた自立型の指示具用スタンドが図示の指示具用支持脚49に代えて採用される。他の一例としては、上記と同様のクランプアームを備えた指示具用支持脚(例:三脚31と同様の三脚構造のもの)が図示の指示具用支持脚49に代えて採用される。さらに他の一例としては、支柱の上端側に上記と同様のクランプアームを備え、かつ、支柱の下端に接地板を備えた自立型のものが、図示の指示具用支持脚49に代えて採用される。
上述した測定点指示具41については、少なくとも二つの信号反射器43A・43Bがポール42に組み付けられていることを要する。けれどもこの信号反射器は、それ以上の複数であってもよいものである。したがって三つ以上の信号反射器がポール42に組み付けられることがある。
測量データ演算処理用のコンピュータ61については、モバイル型・デスクトップ型・その他の型式など周知の既成品でよいから、そのような既製品の一つが採用される。このコンピュータ61については、また、各種タブレット型のものであってもよい。タブレット型のコンピュータ(タブレットPC)61は、タッチパネルディスプレイを搭載したものであって、指や専用ペンで画面操作できる携帯用パソコンを指すものである。このタブレットPCについて型式面でいうと、「ピュアタブレット型」(キーボードをもたずディスプレイと本体が一体となって一枚のボードのような形状になっている)や、「コンバーチブル型」(ノートパソコンの形状であり、ディスプレイを外側になるように折りたたんでピュアタブレット型のように操作することができる)や、「ドッキングステーション型と称する複合型」(ディスプレイだけを取り外せる形状であり、ドッキング状態でデスクトップとして用い、取り外してピュアタブレット型として用いることができる)などがある。さらにタブレットPCについて認識方式でいうと、電磁誘導方式(専用ペンによる方式)・静電容量方式(指操作ができる方式)・マルチタッチ方式などがある。これらは周知のとおり、以下のようなものである。
[電磁誘導方式]
先端に電磁コイルを取り付けた専用ペン(スタイラスという)を画面に触れることにより、電流が発生して信号が伝わる。専用ペンでは、電磁誘導方式と静電容量方式の両方で使えるものが多い。
[静電容量方式]
指操作が行える。指先とパネルとの間での静電容量の変化により位置を検出する。表面型と投影型の2つがある。表面型は、指がセンサに触れることにより位置検出ができる。仕組みが単純なので、比較的大型のディスプレイでも安価にである。投影型は、指が触れるとその付近をスキャンして静電容量の変化を検出する。位置を精密に判別できるだけでなく、複数の接触位置を検出することができる。
[マルチタッチ方式]
マルチタッチは、携帯用PCでの画面の拡大や回転などの操作をするときに必要となる操作である。投影型静電容量方式ならば、複数の接触点を検出して、マルチタッチを実現できる。
先端に電磁コイルを取り付けた専用ペン(スタイラスという)を画面に触れることにより、電流が発生して信号が伝わる。専用ペンでは、電磁誘導方式と静電容量方式の両方で使えるものが多い。
[静電容量方式]
指操作が行える。指先とパネルとの間での静電容量の変化により位置を検出する。表面型と投影型の2つがある。表面型は、指がセンサに触れることにより位置検出ができる。仕組みが単純なので、比較的大型のディスプレイでも安価にである。投影型は、指が触れるとその付近をスキャンして静電容量の変化を検出する。位置を精密に判別できるだけでなく、複数の接触位置を検出することができる。
[マルチタッチ方式]
マルチタッチは、携帯用PCでの画面の拡大や回転などの操作をするときに必要となる操作である。投影型静電容量方式ならば、複数の接触点を検出して、マルチタッチを実現できる。
測量データ演算処理用のコンピュータ61は、無線方式または有線方式で測量機11と接続されて用いられる。その場合に測量機11を通じてコンピュータ61が行う事項(処理内容ないし処理作業)は、観測・測設・結線作業・各種の座標計算・現場メモ・ファイル転送などであり、このために必要な一種以上のプログラム(ソフトウエア)が当該コンピュータ61に搭載(インストール)されている。このコンピュータ61における上記各事項はつぎのようなものである。「観測」ではこれと同時に座標計算する。「測設」では座標計算された測点を現場に落とす。「結線作成」では現地と照合しつつ結線入力して作図する。「各種座標計算」の場合は、内外分計算・二直線の交点計算・平行移動交点計算などを行う。「現場メモ(写真)」の場合は、ディスプレイに図が表示されるので、現地でメモと場所とを一致させてこれを記憶保存する。「チェック」では面積計算・距離計算などについて正誤チェックをし、正しい計算値を確保する(計算値に誤りがあればこれを正す)。「ファイル転送」の場合は、所定の場所に設置されているコンピュータのメインの測量ソフトへ座標結線ファイルや野帳ファイルを転送し、それをその転送先コンピュータで記憶保存する(ファイルデータの更新も含む)。
測量データ演算処理用のコンピュータ61で代表的一例は図示のようなモバイル型であるが、いずれの型式のコンピュータ61であっても、その構成は概ねつぎのようなものである。それはCPUやプロセッサなどを主体にして構成される制御演算部62を中心的な構成要素として備え、さらに、ハードディスク・DVD・MO・ICカードなどの記録媒体63、マウス64a・スタイラスペン64b・キーボード64cなどの入力装置65、LCD・CRTなどの画像表示装置(モニタ)66、インターフェイス部67なども具備するものである。コンピュータ61のインターフェイス部67は既述のとおりであって、たとえばインタフェースケーブルを介して信号波式測量機11のインターフェイス部36と接続されることにより、測量機11とのデータ交換・通信・その他に用いられる。この場合の一例をあげると、測量機11からの測量データや画像データなどは、測量機11のインターフェイス部36とコンピュータ61のインターフェイス部66とにわたるインタフェースケーブルを介して、データ出力側の機器からデータ入力側の機器に入力される。また、コンピュータ61に入力された各種データは記録媒体63で記録保存することができる。このほか、コンピュータ61には、信号波式測量機11との間でデータの遣り取り(データ交換ないしデータ伝送)を行うための手段として、通信部68やアンテナ69などを主体にした周知の無線通信手段が装備されている。コンピュータ61には、さらに、追加情報処理部70を備えているものである。この追加情報処理部70は、測定データに基づく画像表示や作図などの際、信号波式測量機11の情報追加部70で入力された作図指示コードを読み取り、その作図指示コードの指示内容に基づく線引きをしたり測定点情報を記入(表示)したりして作図支援を行うというものである。これに具体例については後述する。
上記のコンピュータ61は自明のとおり、入力装置65におけるマウス64a・スタイラスペン64b・キーボード64cのいずれを介してでも、これを操作することができるものである。もちろんこのタッチパネル方式のコンピュータ61については、手指で画像表示装置66を直接タッチして操作するタイプの前記タブレットPCであってもよい。
上記のコンピュータ61には、所要のデータ演算処理手段として、本考案に係る測量用プログラム装置(ソフトウェア)がセットアップされて取り込まれている。より具体的にいうと、この測量用プログラム装置(データ演算処理手段)はコンピュータ61の制御演算部62または記録媒体(ハードディスク)63に取り込まれ、そしてコンピュータ61の制御演算部62やその他を介して実行されるものである。もちろんこの場合の制御演算部62も、制御手段と演算手段とを合わせた中央演算処理装置(CPU)に該当する。測量用プログラム装置による主要な演算処理機能は後述のとおり、信号波式測量機11による測定で得た一次測定データ(測角用データや測距用データ)と、両信号反射器間の距離と、測定点から下部信号反射器までの距離とを用いた演算処理によって、基準点と測定点とにわたる水平直線距離を求めるというものである。この測量用プログラム装置による演算処理ステップなどは後述する。
コンピュータ61におけるデータ記憶手段すなわち記録媒体63は、上記の演算処理で得られた演算結果を記憶するためのものである。ここに記録(記憶)保存された演算処理済みのデータ(目的の測定データ)は、既述のデータ遣り取り手段でコンピュータ61側から信号波式測量機11へ伝送することができる。信号波式測量機11ではそれに基づいてデータ更新などを行い、目的とする測量データ・画像データ・その他を作成することができる。
図1に例示された測量用の情報記憶媒体71は、上記のコンピュータ61に組み込まれて実行されるプログラムの内容を記憶しているものである。すなわち、この測量用情報記憶媒体71は、コンピュータ61の前記プログラム内容および/またはコンピュータ61の後記プログラム内容を記憶しているものである。したがって、いずれのコンピュータであっても、この測量用情報記憶媒体71に記憶されているプログラム内容をインストールすることにより、上記コンピュータ61と同様、測量に関する各種の演算処理が行えることとなる。
上記の測量用の情報記憶媒体71については、FD・CD・DVD・RAM・ROM・ハードディスク・メモリカードなどいずれの記録媒体であってもよい。
上述した本考案測量装置を用いる測量において測量時の座標系を確定するときは、一例として下記〈31〉〜〈36〉のようになる。
〈31〉ステーションたる三脚31を機械点(基準点)に設置する。ことのきは真北が臨める場所かつ安定した場所に三脚31を立てるのが望ましい。かくて設置された三脚31の脚上部材33上に測量機11を載せて水平に固定する。
〈32〉ターゲットたる測定点指示具41を目標点(測定点)に設置して機械高や視準高を測る。すなわち測量機11側においては[三脚31+望遠鏡部12=機械高]を測り、測定点指示具41側においては[上部信号反射器43Aの中心部までの高さ=ターゲット視準高]を測る。望遠鏡部12の中心(軸心)の高さを0とする。
〈33〉測量機11側において望遠鏡部12のピントを調整する。
〈34〉測量機11にバッテリを入れて電源をオン状態にした後、操作入力部16を操作して水平方向・垂直方向のリセットをかける。
〈35〉測量機11の望遠鏡部12を所定方向に向け、測量機11をこの向きにしたときに操作入力部16を「0セット」操作して座標系のセットを終える。これでX方向を北、Y方向を東、Z方向を鉛直とする測量時の座標系が確定する。
〈36〉コンピュータ61については、測量機11からの一次測定データを受け取ったりすることができるように、電源をオンの状態にしてスタンバイする。また、一次測定データを遣り取りするために測量機11とコンピュータ61との間でケーブル接続とか通信準備とかをしたりするときも、その種の準備を終えておく。なお、測量機11とコンピュータ61との間で無線通信操作したり遠隔操作したりする実施態様のときは、かかるケーブル接続の必要がない。
〈31〉ステーションたる三脚31を機械点(基準点)に設置する。ことのきは真北が臨める場所かつ安定した場所に三脚31を立てるのが望ましい。かくて設置された三脚31の脚上部材33上に測量機11を載せて水平に固定する。
〈32〉ターゲットたる測定点指示具41を目標点(測定点)に設置して機械高や視準高を測る。すなわち測量機11側においては[三脚31+望遠鏡部12=機械高]を測り、測定点指示具41側においては[上部信号反射器43Aの中心部までの高さ=ターゲット視準高]を測る。望遠鏡部12の中心(軸心)の高さを0とする。
〈33〉測量機11側において望遠鏡部12のピントを調整する。
〈34〉測量機11にバッテリを入れて電源をオン状態にした後、操作入力部16を操作して水平方向・垂直方向のリセットをかける。
〈35〉測量機11の望遠鏡部12を所定方向に向け、測量機11をこの向きにしたときに操作入力部16を「0セット」操作して座標系のセットを終える。これでX方向を北、Y方向を東、Z方向を鉛直とする測量時の座標系が確定する。
〈36〉コンピュータ61については、測量機11からの一次測定データを受け取ったりすることができるように、電源をオンの状態にしてスタンバイする。また、一次測定データを遣り取りするために測量機11とコンピュータ61との間でケーブル接続とか通信準備とかをしたりするときも、その種の準備を終えておく。なお、測量機11とコンピュータ61との間で無線通信操作したり遠隔操作したりする実施態様のときは、かかるケーブル接続の必要がない。
上記のようにして測量時の座標系を確定したり付帯準備をしたりした後、所要の測量を実施するときは、図4〜図9を参照して以下のようになる。
図4において、測量機11は基準点Oに設置されており、測定点指示具41は指示具用支持脚49(または作業員)を介して測定点Pに立て込まれている。この場合の測定点指示具41について、ポール42における上部信号反射器43Aから下部信号反射器43Bまでの距離α、および、下部信号反射器43Bからポール42の下端部までの距離βは、自明のとおりそれぞれ既知である。
図5のを参照して明らかなように、スタート後のコンピュータ61では、第1ステップS21として、マウス64a・スタイラスペン64b・キーボード64cなど、入力装置65の一部または全部を利用して上記のα値とβ値を測量機11に入力する。この第1ステップS21は、測量機11から一次測定データを得る前または一次測定データを得た後のいずれでもよいが、通常は一次測定データを得る前に行うこととなる。このコンピュータ61の第2ステップS22以降については後述する。
図5のを参照して測量機11の場合は、第1ステップS11として、測量機11の望遠鏡部12で測定点指示具41の上部信号反射器43Aを観測する。すなわち、光学系28などを内蔵した望遠鏡部12で上部信号反射器43Aを視準し、かつ、送信器22→上部信号反射器43A→受信器23の順に測距用の測定信号を送信・反射・受信する。ちなみにこのときの測定信号が光信号(赤外線のような光波)であるときは周波数の異なる二種の光波を用いる。これで測定信号の反射波を受信器23で受信したとき、二種の波長の位相差を測距部21で演算して距離を求める。図6(A)(B)には、第1ステップS11で観測されるところの上部信号反射器43Aの三次元座標が示されている。その関係式は下記の[1]式ないし[4]式のとおりである。
HDA=SDA×sin(VA)………[1]
XA=HDA×cos(HA)………[2]
YA=HDA×sin(HA)………[3]
ZA=SDA×cos(VA)………[4]
上部信号反射器43Aの実測データ(三次元座標)については、測距部21による演算で求められたものが制御演算部17に入力され記憶される。
HDA=SDA×sin(VA)………[1]
XA=HDA×cos(HA)………[2]
YA=HDA×sin(HA)………[3]
ZA=SDA×cos(VA)………[4]
上部信号反射器43Aの実測データ(三次元座標)については、測距部21による演算で求められたものが制御演算部17に入力され記憶される。
図5における測量機11の第2ステップS12では、図7のように、測量機11の光学系28による視準を測定点指示具41の上部信号反射器43Aから下部信号反射器43Bへ移動させる。このときの光学系28は[arctan(α/SDA)]に基づき、トランシットの内角分だけ自動で移動する。これについては測量機11がサーチするから近似式でよい。
図5における測量機11の第3ステップS13では、上記と同様に、測量機11の望遠鏡部12を介して測定点指示具41の下部信号反射器43Bを観測する。すなわち、望遠鏡部12で下部信号反射器43Bを視準し、かつ、送信器22→下部信号反射器43B→受信器23の伝送経路で送信・反射・受信した測距用の測定信号を測距部21で演算して距離を求める。図8(A)(B)には、第3ステップS13で観測される下部信号反射器43Bの三次元座標が示されている。その関係式は下記の[5]式ないし[8]式のとおりである。
HDB=SDB×sin(VB)………[5]
XB=HDB×cos(HB)………[6]
YB=HDB×sin(HB)………[7]
ZB=SDB×cos(VB)………[8]
下部信号反射器43Bの実測データ(三次元座標)についても、測距部21による演算で求められたものが制御演算部17に入力され記憶される。
HDB=SDB×sin(VB)………[5]
XB=HDB×cos(HB)………[6]
YB=HDB×sin(HB)………[7]
ZB=SDB×cos(VB)………[8]
下部信号反射器43Bの実測データ(三次元座標)についても、測距部21による演算で求められたものが制御演算部17に入力され記憶される。
上記において測量機11を介して得た[1]式ないし[8]式の根拠データ(測距データ・測角データ)、具体的数値が導入された[1]式ないし[8]式などについて、その[1]式ないし[8]式の演算結果などは、既述のデータ交換手段ですべて測量機11の所定部からコンピュータ61の所定部へと伝送される。
この場合のデータ交換について図5を参照していうと、これは測量機11とコンピュータ61とで行われる相対的なステップである。すなわち、測量機11の場合はデータを外部に提供するための第4ステップS14に該当し、コンピュータ61の場合はデータの提供を受けるための第2ステップS22に該当する。さらにいうと、前述した第1ステップS21でα値とβ値とが入力されているコンピュータ61の場合は、この測量機11とのデータ交換で一次測定データの提供を受けたことにより、演算に必要な諸データがすべて整うことになる。したがって図5におけるコンピュータ61の第3ステップS23では、図9に示された測定点指示具41の下端部(ポール42の下端部)について、その三次元座標(X,Y,Z)を(XA,YA,ZA)や(XB,YB,ZB)に関する実測データから求めることとなる。この際の演算式は下記の[9]式ないし[11]式のとおりであり、それを制御演算部62で実行する。
X=XB−β/α×(XA−XB)……[9]
Y=YB−β/α×(YA−YB)……[10]
Z=ZB−β/α×(ZA−ZB)……[11]
こうして求められたポール下端部の三次元座標(X,Y,Z)が、すなわち測定点Pの三次元座標である。これらのうちでX座標の示す値が基準点Oから測定点Pまでの距離に該当する。かくて求められた測定点Pに関するデータは、コンピュータ61の記録媒体63で記憶される。他の測定点を測量するときも上記と同じかそれに準ずるものである。
X=XB−β/α×(XA−XB)……[9]
Y=YB−β/α×(YA−YB)……[10]
Z=ZB−β/α×(ZA−ZB)……[11]
こうして求められたポール下端部の三次元座標(X,Y,Z)が、すなわち測定点Pの三次元座標である。これらのうちでX座標の示す値が基準点Oから測定点Pまでの距離に該当する。かくて求められた測定点Pに関するデータは、コンピュータ61の記録媒体63で記憶される。他の測定点を測量するときも上記と同じかそれに準ずるものである。
通常、コンピュータ61の制御演算部62または記録媒体63には、電子的にプログラミングされた(ソフトウエアで構成された)周知の電子野帳が搭載(インストール)されているものである。したがって、図5におけるコンピュータ61の第4ステップS24では、上記のようにして順次測量した測定点などの観測データに基づいて電子野帳(未完)を完成させるべく、その野帳作成を行う。こうした野帳は、それを用いて観測データの収集・計算・記憶・転送など各種の処理を行う。
図5におけるコンピュータ61の第5ステップS25では、測量に基づいてプロットされた各測定点を結線して作図などを行う。ちなみに、既述の測定データに基づく座標計算で瞬時に画面上に測定点がプロットされる場合は、測量機11による観測を行いながら作図や結線の入力を行うこととなる。もちろんコンピュータ61で作成された全データや保存されている全データは、既述のデータ交換手段でコンピュータ61から測量機11へと伝送入力することができる。
図5を参照して明かなように、測量機11の第5ステップS15やコンピュータ61の第6ステップS26では必要なすべてのデータを記録する。この記録を終えることでエンドを選択することができる。
つぎに、図3の基準点Oから測定点Pまでの水平直線距離(平面距離)を求める場合について、具体的な数値を用いて説明する。
以下に述べる具体例では、測量機11と測定点指示具41とが図4のように対向している。このケースで測量機11は、望遠鏡部12の中心を原点(X=0,Y=0,Z=0)として測定点P上の測定点指示具41を観測する。この具体例の設定では、基準点Oと測定点Pとの間の距離は10mにしてあり(この距離は測量後に判明する)、測定点P上に立て込まれた測定点指示具41のポール42が真後ろにのみ傾斜している。測定点P側にある測定点指示具41については、上部信号反射器43Aまでの高さが1.5m、αの値が1.0m、βの値が0.5mである。
具体例の観測でHA,VA,SDA,HB,VB,SDBは、つぎのとおりである。
HA=00°00′00″
VA=91°04′15″
SDA=10.752m
HB=00°00′00″
VB=95°56′34″
SDB=10.305m
これらの数値を前記[1]式ないし[8]式に代入すると、つぎのようになる。
HDA=SDA×sin(VA)=10.750×(sin91°04′15″)=10.750
XA=HDA×cos(HA)=10.750×(cos00°00′00″)=10.750
YA=HDA×sin(HA)=10.750×(sin00°00′00″)=00.000
ZA=SDA×cos(VA)=10.750×(cos91°04′15″)=−0.201
HDB=SDB×sin(VB)=10.305×(sin95°56′34″)=10.250
XB=HDB×cos(HB)=10.250×(cos00°00′00″)=10.250
YB=HDB×sin(HB)=10.250×(sin00°00′00″)=00.000
ZB=SDB×cos(VB)=10.305×(cos95°56′34″)=−1.067
これらの値を前記[9]式ないし[11]式に代入すると、下記のように測定点PのX,Y,Zが求まる。
X=XB−β/α×(XA−XB)=10.250−0.5/1.0×(10.750−10.250)
=10.000
Y=YB−β/α×(YA−YB)=00.000−0.5/1.0×(00.000−00.000)
=00.000
Z=ZB−β/α×(ZA−ZB)=(−1.067)−0.5/1.0×{(−0.201)−(−1.067)}
=−1.500
この具体例のようにして二つの信号反射器43A・43Bを用いる場合、測定点指示具41のポール42が後傾しているにもかかわらず、測定点Pの三次元座標(X=10m,Y=0m,Z=−1.5m)が求まる。すなわち、基準点Oから測定点Pまでの水平直線距離10mについて、これをコンピュータ61で演算処理するこよにより、正確に測量することができる。
HA=00°00′00″
VA=91°04′15″
SDA=10.752m
HB=00°00′00″
VB=95°56′34″
SDB=10.305m
これらの数値を前記[1]式ないし[8]式に代入すると、つぎのようになる。
HDA=SDA×sin(VA)=10.750×(sin91°04′15″)=10.750
XA=HDA×cos(HA)=10.750×(cos00°00′00″)=10.750
YA=HDA×sin(HA)=10.750×(sin00°00′00″)=00.000
ZA=SDA×cos(VA)=10.750×(cos91°04′15″)=−0.201
HDB=SDB×sin(VB)=10.305×(sin95°56′34″)=10.250
XB=HDB×cos(HB)=10.250×(cos00°00′00″)=10.250
YB=HDB×sin(HB)=10.250×(sin00°00′00″)=00.000
ZB=SDB×cos(VB)=10.305×(cos95°56′34″)=−1.067
これらの値を前記[9]式ないし[11]式に代入すると、下記のように測定点PのX,Y,Zが求まる。
X=XB−β/α×(XA−XB)=10.250−0.5/1.0×(10.750−10.250)
=10.000
Y=YB−β/α×(YA−YB)=00.000−0.5/1.0×(00.000−00.000)
=00.000
Z=ZB−β/α×(ZA−ZB)=(−1.067)−0.5/1.0×{(−0.201)−(−1.067)}
=−1.500
この具体例のようにして二つの信号反射器43A・43Bを用いる場合、測定点指示具41のポール42が後傾しているにもかかわらず、測定点Pの三次元座標(X=10m,Y=0m,Z=−1.5m)が求まる。すなわち、基準点Oから測定点Pまでの水平直線距離10mについて、これをコンピュータ61で演算処理するこよにより、正確に測量することができる。
上記の例では、測定点指示具41のポール42が後傾しているケースについて述べた。しかしこれは一例にすぎないものである。本考案の測量装置によるときは、ポール42が前傾・後傾・右傾・左傾の状態にあるときや、前傾かつ右傾・前傾かつ左傾・後傾かつ右傾・後傾かつ左傾の状態にあるときでも、既述の各式に基づく演算処理により、上記と同じく基準点Oから測定点Pまでの水平直線距離を正しく測量することができる。もちろんポール42が鉛直状態にあるときも同様に、基準点Oから測定点Pまでの水平直線距離を正しく測量することができる。
本考案測量装置は上述したとおり、測量機11と測定点指示具41とコンピュータ61とを用いて測定対象区間の水平直線距離を測量する場合に、測定点側に立て込まれた測定点指示具41のポール42が鉛直であるか否かにかかわらず、正確な測量をデータを得ることができるものである。これはすなわち、測量機11と測定点指示具41とコンピュータ61とを用いる測量装置において、二つの信号反射器43A・43Bを備えた測定点指示具41のポール42を傾斜状態にし、その先端部を測定点にあてがいさえすれば、測定点の測量が正確に行えるということである。これが可能な場合は、従来困難視されていた測定場所の測定、たとえばポール42を鉛直に立てることが困難な場所、軒先、軒下などの一点についても、両信号反射器43A・43Bを備えた測定点指示具41のポール42をその測定点にあてがうことで測量が可能になる。このケースにおいては、画像データも同時に取り込んでこれを距離データと合体させることもできる。その場合には、既述の撮像部24や画像処理部25をも用いて必要なデータを取り込めばよいこととなる。
本考案に係る測量用プログラム装置は、本考案測量装置による測量を実施するために、既述のコンピュータ61にインストールされて用いられるものである。したがって本考案測量用プログラム装置は、当該コンピュータ61において、測定点指示具41に装備された上部信号反射器43Aと下部信号反射器43Bとの間の既知距離、測定点Pと下部信号反射器43Bとの間の既知距離、測定点Pを基準にした上部信号反射器43Aの三次元的な観測傾斜角度、測定点Pを基準にした下部信号反射器43Bの三次元的な観測傾斜角度、上部信号反射器43Aと基準点Oとの間の観測距離、下部信号反射器3Bと基準点Oとの間の観測距離など、測量機11で得た測量データやこれに関連する既知データに基づく演算処理すなわち前述した[1]式ないし[11]式などを演算実行して所定点の三次元座標位置や所定地点間の距離等を求めるという自明の構成を有するものである。
本考案の測量装置において、上部信号反射器43A・下部信号反射器43Bに関する所要データを測量機11で測量採取するときの順序は任意である。したがって下部信号反射器43Bに関する所要データを測量機11で採取した後、上部信号反射器43Aに関する所要データを測量機11で採取することもある。
本考案におけるコンピュータ61では、これまでの説明において、前記測量に基づく各測定点(プロットされた測定点)を結線して作図するという事例についても述べた。その際の作図は単なる記録にとどまることもあるが、多くの場合、それは確定測量図・現況測量図・現況測量図などのいずれか一つ以上を作成するものであったりする。このような作図を支援するというときは、信号波式測量機11の情報追加部70を介して、各測定点ごとに作図指示コードを入力することとなる。この情報追加部70は、入力された作図指示コードを記憶保存(記録)するための記憶部に該当するものであり、機能的には前記記憶部20と同様のものである。したがって信号波式測量機11の情報追加部70は、所要のデータが記憶保存さえできれば、機器内蔵型ハードディスクや機器外付けディスクなど、どのようなタイプの記憶部であってもよいことになる。ちなみに、信号波式測量機11のハードディスクには「メモ欄」などと称する自由利用の記憶保存領域が設けられているので、このような記憶保存領域を情報追加部70として利用するのが簡便で望ましい。情報追加部70は、通常、数十から数百程度の数の記憶保存欄を有しており、それぞれの記憶保存欄に順位が付されている。したがって、これを利用して各測定点の作図指示コードを入力かつ記憶保存するというとき、原則的には、測定点の測定順位と追加部70における記憶保存欄の順位とが互いに対応することとなる。以下これらについて図10・図11を参照して説明する。
信号波式測量機11については上記のとおり、測定点に関する作図指示コードが情報追加部70に入力されるものである。この作図指示コード入力は不可欠というのでなく、作図を歳の利便性が高まるので望ましいということである。したがって作図指示コードは必要に応じて入力される。作図指示コードについては、測定点をも含め、測量に関するあらゆる測量情報をコード化して入力することができるものである。とくに測定点に関する測量情報の場合、最終的には作図された測量図に反映されるのであるから、こうした作図指示コードが活用されるケースは多い。作図指示コードは、また、各測定点相互で共通したりもするケースもあるが、それぞれ測定点に固有のものとして入力される。一方で作図指示コードは、各測定点に付帯した作図上のコマンドにもなるのである。代表的な作図指示コードには、下記のような二つのタイプがある。その一つは、図10に示す内容のものであって作図線引き時の「線」に関するものである。他の一つは、図11に示す内容のものであって「測定点」に関するものである。
作図指示コードのうちで「線」に関する図10(A)(B)(C)のものは、「線種」と「色」と「太さ」であるが、これ以外の指示項目を増やしてもよいし、「線種」のみ、「線種」と「色」のみ、「線種」と「太さ」のみなどの指示項目にしてもよい。指示項目が増えればそれに応じて作図指示コードの桁数が増え、指示項目が減ればそれに応じて作図指示コードの桁数が減る図10に例示するような「線種」、「色」、「太さ」などの選択項目があるとき、一例にすぎない例としては、上二桁が線種指定、中二桁が色指定、下二桁が太さ指定となる。図10(E)に例示したものは「平行線種」に関する。すなわちこれは、線種を選定して平行線を引くための作図指示コードであるが、その際に平行線の平行間隔をも指定するというものである。さらに説明すると、図10(E)の各作図指示コードは、左側二桁の数字と右側二桁の数字とがハイフンで結合されたものである。このうちで左側二桁の数字は「線種」を表し、右側二桁の数字は「平行線の平行間隔」を表すものである。この右側二桁の数字は単位がmmであり、01〜99までの数字を自由に指定することができる。ちなみに、右側二桁の数字について「01」を指定したときは平行線の平行間隔が「1mm」となり、「99」を指定したときは平行線の平行間隔が「99mm」となる。この平行線の作図指示コードの右辺の桁数は三桁以上にしてもよいが、実用上は二桁で十分である。このほか、当該作図指示コードを「00.00」のような小数点付きの桁数にして小数点以下も指示できるようにしてもよい。もちろんこの平行線描画用の作図指示コードにおいても、色指定や太さ指定のためのコードを「線種」に組み合わせることもできる。この「線」に関する作図指示コードについては、相対的に隣接する二つの測定点において先行する測定点に作図指示コードが指示されているとき、先行の測定点から後続の測定点にわたって線引きされる「線」の種類・色・太さとか、単一線または平行線とかが、その作図指示コードによって特定されることとなる。
上記の作図指示コードについては、測量時の測定点に関連づけて入力したものが、信号波式測量機11の情報追加部37で記憶保存されるものである。その際の一例として、測定点の作図指示コードを図10(D)のようなものにした場合、それぞれの指示コードはつぎのような線引きを指示するものとなる。
指示コード「010101」→黒の普通の太さの実線
指示コード「020202」→赤の細線による点線
指示コード「030303」→青の極細の一点鎖線
指示コード「040404」→緑の中太の二点鎖線
指示コード「050505」→黄の極太の波線
指示コード「000000」→線を引かない
指示コード「010101」→黒の普通の太さの実線
指示コード「020202」→赤の細線による点線
指示コード「030303」→青の極細の一点鎖線
指示コード「040404」→緑の中太の二点鎖線
指示コード「050505」→黄の極太の波線
指示コード「000000」→線を引かない
「線」に関する作図指示コードの上記入力例において、線を引かない指示コードの場合は、「0」を一つ入力するだけでも、また、「0」を二つから六つまでの範囲での入力するだけでも有効である。「線」に関する作図指示コードは、さらに、その一例として黒の普通の太さの実線を指示する内容を初期値とするものである。したがって指示コードを何も入力しないとき、それは「010101」を入力しているのと等価となり、指示コード「010101」と同様の入力扱いとなる。
図10(F)は、「線」に関してこれを「平行線」とする場合の作図指示コードの例を示している。図10(F)のそれぞれの指示コードはつぎのような線引きを指示するものとなる。
指示コード「01−05」→実線による平行線/平行線の平行間隔5mm
指示コード「02−10」→点線による平行線/平行線の平行間隔10mm
指示コード「03−20」→一点鎖線による平行線/平行線の平行間隔20mm
指示コード「04−30」→二点鎖線による平行線/平行線の平行間隔30mm
指示コード「05−5」→波線による平行線/平行線の平行間隔3mm
指示コード「01−05」→実線による平行線/平行線の平行間隔5mm
指示コード「02−10」→点線による平行線/平行線の平行間隔10mm
指示コード「03−20」→一点鎖線による平行線/平行線の平行間隔20mm
指示コード「04−30」→二点鎖線による平行線/平行線の平行間隔30mm
指示コード「05−5」→波線による平行線/平行線の平行間隔3mm
「一本線」や「平行線」を用いて線引きする際の上記作図指示コードについては、一例として、信号波式測量機11における操作入力部16のテンキーを操作することで入力することができる。他の一例として、信号波式測量機11における表示部15の画面には、実行したい機能を選択するためのメニューバーが用意されているので、そのうちから所要のものを選択し、それで表示されたプルダウンメニューの一覧から、目的のアイコン(各指示コードに対応したアイコン)をクリック選択することで入力できる。この場合に選択された指示コードがたとえば「010101」であるとき、このコード表示(六桁のコード)に変えて「黒の普通の太さの実線」を意味するアイコンが測定点に付帯して画面表示されることもある。他の指示コードを選択したときも同様である。
作図指示コードのうちで「測定点」に関する図11のものは、測定点固有の情報がある場合に、それを測定点に付帯して表示するというものである。その測定点に関する情報は図11に例示するとおり、「マンホール」、「段差」、「陥没」、「井戸」、「岩石」、「樹木」などの有無である。測定点に関するこれらの情報は、図11に例示するコードを選択入力することにより、測量で求めた測定点に付帯させることができる。
測定点の情報に関する具体的な入力例として、信号波式測量機11の情報追加部70に図11のようなコードを選定して入力保存した場合、それぞれの指示コードによる作図指示ないし作図コマンドはつぎのようなものになる。
指示コード「A01」→「マンホールがある」
指示コード「B01」→「段差がある」
指示コード「C01」→「陥没している」
指示コード「D01」→「井戸がある」
指示コード「E01」→「岩石がある」
指示コード「F01」→「樹木がある」
指示コード「000」→「何も表示しない」
指示コード「A01」→「マンホールがある」
指示コード「B01」→「段差がある」
指示コード「C01」→「陥没している」
指示コード「D01」→「井戸がある」
指示コード「E01」→「岩石がある」
指示コード「F01」→「樹木がある」
指示コード「000」→「何も表示しない」
「測定点」に関する作図指示コードにおいて、何も表示しない指示コードについては、「0」を一つまたは二つ入力するだけでも有効である。「測定点」に関する作図指示コードは、さらに、何も表示しないを指示する内容を初期値とするものである。したがって指示コードを何も入力しないとき、それは「000」を入力しているのと等価となり、指示コード「000」と同様の入力扱いとなる。「測定点」に関する情報で上記以外のものなどについては、これに新たな指示コードを付して新規登録することにより、その指示コードによるコマンドが有効になるものである。
「測定点」に関する作図指示コードも、一例として、信号波式測量機11における操作入力部16のテンキーを操作することで入力することができる。他の一例として、信号波式測量機11における表示部15の画面には、実行したい機能を選択するためのメニューバーが用意されているので、そのうちから所要のものを選択し、それで表示されたプルダウンメニューの一覧から、目的のアイコン(各指示コードに対応したアイコン)をクリック選択することで入力できる。この場合に選択された指示コードが「A01」であるときは、当該コード表示に変えて「マンホール」を意味するアイコンが測定点に付帯して画面表示されることもある。他の指示コードを選択したときも同様である。
上記のようにして「線」に関する作図指示コードや「測定点」に関する作図指示コードを付されたデータは、前述したと同様、データ交換手段を介して信号波式測量機11からコンピュータ61へと伝送入力されるものである。そしてコンピュータ61も、既述と同様、測量に基づいてプロットされた各測定点を結線して作図などを行うものである。その作図の際の概要は図5を参照して述べたステップと基本的には共通するが、図5における第5ステップS25以降が前例と異なる。その相違するステップについて、図12を参照して以下に説明する。
図12において、二つの第5ステップS251・S252は平行して処理されるものである。そのうちで、一方の第5ステップS251は、コンピュータ61の追加情報処理部70を主体にした処理で「線」に関する作図指示コードを読み取り、その読み取りコードのコマンドにしたがい、第6ステップS261で各測定点間を結線する。もちろん「線」に関する作図指示コードが「0」の場合は結線しない。これと同時、他方の第5ステップS251においては、追加情報処理部70を主体にした処理で「測定点」に関する作図指示コードを読み取るとともに、その読み取りコードのコマンドにしたがい、第6ステップS262で「マンホールあり」とかその他を意味する情報とかを測定点に書き込む。この後は、前例と同様、第7ステップS27で作成されたデータが記録保存される。この記録を終えることでエンドを選択することができる。もちろんコンピュータ61で作成された全データや保存されている全データは、既述のデータ交換手段でコンピュータ61から測量機11へと伝送入力することができる。
コンピュータ61の追加情報処理部70を主体にした処理で図12のようなステップを実施するとき、コンピュータ61の画面を参照しつつ所要の処理(作図など)が行われるものである。すなわちデータをコンピュータ画面に反映させながら作図などが行われるものである。その際のコンピュータ61においては、作図処理をスタートさせることでそれぞれの作図指示コードが読み込まれ、それによって作図が完了することとなる。
コンピュータ61は、測定点に作図指示コードを入力するための手段として、信号波式測量機11が装備しているのと同様のプログラムが装備されていたりインストールされたりするものである。したがって、図示されてはいないが、コンピュータ61も情報追加部70に相当する構成要素を具備するものである。かかるコンピュータ61にあっては、信号波式測量機11において入力した作図指示コードを訂正したり変更したりすることができるものである。また、信号波式測量機11において作図指示コードが入力されていないとき、コンピュータ61においてそれを入力して作図することもできる。このようにして作図指示コードが入力できるコンピュータ61は、信号波式測量機11と同様、キーボード64cのテンキーを操作することで作図指示コードを入力することができ、また、画像表示装置(モニタ)66に用意されたメニューバー・プルダウンメニューなどを活用して作図指示コードを入力することができる。もちろんメニューバー・プルダウンメニューなどによるときは、既述のとおり、目的のアイコン(各指示コードに対応したアイコン)をクリック選択することで、作図指示コードの入力が行える。
本考案の測量装置や測量用プログラム装置は、正確・簡易・迅速な測量を安価に実現することができるから産業上の利用可能性が高い。
11 測量機
12 望遠鏡部
13 対物レンズ
14 支持体部
15 表示部
16 操作入力部
17 制御演算部
18 鉛直角測角部
19 水平角測角部
20 記憶部
21 測距部
22 送信器
23 受信器
24 撮像部
25 画像処理部
26 鉛直駆動部
27 水平駆動部
28 光学系
31 三脚
32 脚体
36 インターフェイス部
37 情報追加部
38 通信部
39 アンテナ
40 リモートコントローラ(リモコン)
41 測定点指示具
42 ポール
43A 上部信号反射器
43B 下部信号反射器
61 コンピュータ
62 制御演算部
63 記録媒体
64a マウス(入力装置のうちの一つ)
64b スタイラスペン(入力装置のうちの一つ)
64c キーボード(入力装置のうちの一つ))
65 入力装置
66 画像表示装置(モニタ)
67 インターフェイス部
68 通信部
69 アンテナ
70 追加情報処理部
71 測量用情報記憶媒体
XA 反射器軸心線
XB 反射器軸心線
XP ポールの軸心線
RA 信号反射器の反射部
RB 信号反射器の反射部
12 望遠鏡部
13 対物レンズ
14 支持体部
15 表示部
16 操作入力部
17 制御演算部
18 鉛直角測角部
19 水平角測角部
20 記憶部
21 測距部
22 送信器
23 受信器
24 撮像部
25 画像処理部
26 鉛直駆動部
27 水平駆動部
28 光学系
31 三脚
32 脚体
36 インターフェイス部
37 情報追加部
38 通信部
39 アンテナ
40 リモートコントローラ(リモコン)
41 測定点指示具
42 ポール
43A 上部信号反射器
43B 下部信号反射器
61 コンピュータ
62 制御演算部
63 記録媒体
64a マウス(入力装置のうちの一つ)
64b スタイラスペン(入力装置のうちの一つ)
64c キーボード(入力装置のうちの一つ))
65 入力装置
66 画像表示装置(モニタ)
67 インターフェイス部
68 通信部
69 アンテナ
70 追加情報処理部
71 測量用情報記憶媒体
XA 反射器軸心線
XB 反射器軸心線
XP ポールの軸心線
RA 信号反射器の反射部
RB 信号反射器の反射部
これに対して、信号波式測量機11とコンピュータ61との間で無線通信手段でデータの遣り取り(データ交換ないしデータ伝送)を行うというときは、この双方11・61に適当な通信手段が装備される。この場合には、たとえば数mないし数十m程度の近距離通信を行うことのできるデジタル機器用近距離無線通信規格基づく通信手段が採用される。その代表的一例としては、周知の「ブルートゥス(Bluetooth)(登録商標)」に基づく通信手段が採用される。信号波式測量機11に搭載されている無線通信部品37やアンテナ39はこの近距離通信用のものである。これらの無線通信部品37やアンテナ39はいずれも周知である。
Claims (8)
- 基準点から測定点までの水平直線距離を測量するための装置であって、基準点に配置される信号波式測量機と測定点に配置される信号反射器付き測定点指示具とを具備するとともに、信号波式測量機とのデータ送受信や信号送受信が可能な測量データ演算処理用のコンピュータをも具備するものであること、および、
上記における信号波式測量機が測定信号の送受信手段とデータの演算処理手段とデータの記憶手段とを備えており、かつ、そのうちの測定信号送受信手段が測距測角用の測定信号を送受信するための機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ演算処理手段が実測データを利用して距離と角度とを演算処理するための演算処理機能を有するものからなり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が当該測量機に入力されたデータを記憶するための記憶機能を有するものからなること、および、
上記における測定点指示具が、測定点に立てるためのポールと測定信号反射用の上部信号反射器と測定信号反射用の下部信号反射器とを具備していて、両信号反射器が同一の向きで上下間隔をおいてポールに取り付けられており、しかも、この両信号反射器の反射器軸心線とポールの軸心線とが互いに直交しているとともに、上部信号反射器や下部信号反射器における信号再帰のための反射部がそれぞれポール軸心線上にあること、および、
基準点側に配置される上記測量機と測定点側に配置される上記測定点指示具との相対関係において、測量機からの測定信号を受けた測定点指示具の上部信号反射器・下部信号反射器がそれぞれ測定信号を反射させてその反射した測定信号を当該測量機へ入力させるものであること、および、
上記測量機から上記測定点指示具の信号反射器に向けた測定信号の発信と上記測定点指示具の信号反射器から上記測量機への信号反射入力とで得られる当該測量機側の測角データや測距データを水平直線距離測量用の一次測定データとした場合、上記測量機と上記測量データ演算処理用コンピュータとの間のデータ交換により、測量機の一次測定データが測量データ演算処理用コンピュータにデータ供与されるものであること、および、
上記における測量データ演算処理用コンピュータがデータ演算処理手段とデータ記憶手段とを備えており、そのうちのデータ演算処理手段が、上記一次測定データである測角用データや測距用データと、両信号反射器間の距離と、測定点から下部信号反射器までの距離とを用いた演算処理によって、基準点と測定点とにわたる水平直線距離を求めるための機能を有するものであり、かつ、そのうちのデータ記憶手段が、演算処理で得られた水平直線距離を記憶するための機能を有するものであること
を特徴とする測量装置。 - 測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードが用いられるものであるとともに、この作図指示コードを測定点の測定データに関連付けて入力するための記憶エリアが信号波式測量機の記憶手段に設けられていること
を特徴とする請求項1に記載された測量装置。 - 信号波式測量機が遠隔操作可能な光波式測量機からなること、および、
測量データ演算処理用のコンピュータが信号波式測量機を遠隔操作することのできるモバイル型のものからなること、および、
信号反射器付き測定点指示具が信号反射器として光信号反射用のものを具備するものであること、および、
信号反射器付き測定点指示具が自立型のものからなること
を特徴とする請求項1または2に記載された測量装置。 - 測定点指示具のポールが上部ポール部材と下部ポール部材とを有するものであること、および、
上部ポール部材と下部ポール部材とがポール長さ方向に伸縮自在なるよう組み合わされていて、その一方のポール部材がその他方のポール部材を伸縮自在に受け入れているものであること、および、
上部信号反射器と下部信号反射器とがそれぞれ再帰反射性のある反射プリズムからなるとともに、該各反射プリズムが[プリズム定数=0]のものであること、および、
上部信号反射器が上部ポール部材に取り付けられているとともに、下部信号反射器が上部ポール部材と下部ポール部材とのうちのいずれか一方に取り付けられており、かつ、上部信号反射器や下部信号反射器における信号再帰のための反射部がそれぞれポール軸心線上に位置していること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載された測量装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムを有するものであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムを有するものであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された測量装置の測量データ演算処理用コンピュータに組み込まれて実行されるプログラムを有するものであって、信号波式測量機から提供を受ける角度や距離の一次測定データとこれに関連する既知事項とに基づいて基準点から測定点までの水平直線距離を演算処理し、かつ、その演算処理により当該水平直線距離を求めるものにおいて、
測定点指示具に装備された上部信号反射器と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点と下部信号反射器との間の既知距離と、測定点を基準にした上部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、測定点を基準にした下部信号反射器の三次元的な観測傾斜角度と、上部信号反射器と基準点との間の観測距離と、下部信号反射器と基準点との間の観測距離とに基づく演算処理を実行し、当該演算処理により基準点から測定点までの水平直線距離を求めるものであること、および、
上記の求められた測定データには、測定点の事物を特定するための作図指示コードおよび/または隣接する二測定点間の線種特定するための作図指示コードを付すことが条件になっていること、および、
上記の求められた測定データに基づいて、測量データ演算処理用コンピュータの画面上で作図するものであり、かつ、その際、作図指示コードに基づいて、測定点の事物図形および/または隣接する二測定点間の線種を選定表示するものであること
を特徴とする測量用プログラム装置。 - 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載されたプログラムの内容を記憶してなるコンピュータ読み取り可能な測量用情報記憶媒体。
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