JP2023077246A - 測量支援システムおよび測量支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測量現場において、工程表や、図面の確認の負担の軽減する。【解決手段】測量支援システム100は、通信部と、3次元座標計測部とを備える測定器2;ディスプレイ41を備えるアイウェア表示装置4;およびアイウェア表示装置4の位置及び方向に関する情報の座標空間と、測定器の座標空間と、絶対座標系の座標空間とを一致させ、共通の基準点を原点とする空間で管理可能とする制御演算部64を備え、制御演算部64で作成される絶対座標系の画像をディスプレイ41に表示することにより、アイウェア表示装置4を装着して観察される現場の風景に重畳して観察可能とする。制御演算部64は、少なくとも使用する測量機器の器械情報と、機器設置点の絶対座標系での3次元位置情報と、機器設置点の測定順序とを含む測量工程データを読出し、測量工程データに基いて作業支援画像を作成し、機器設置点、および機器設置点に設置された状態の使用される測量機器の画像を含む作業支援画像を現場の風景に重畳して観察可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、測量支援システムおよび測量支援方法に関し、より詳細には、アイウェア表示装置を用いる測量支援システムおよび測量支援方法に関する。
従来、測量作業を実行する際には、事前に、測量現場の図面に描かれた構造物、機器設置点、基準点等の視通等、所有する測量機器の種類、機種等様々な事情を考慮して、なるべく効率的に目的の測量作業が実行できるように、機器設置点の位置や測定順、使用する測量機器を記載した工程表および図面を作成する。そして、測量現場では、その工程表および図面を確認しながら測量作業を進めている。
特開2021-77127号公報
しかし、測量現場において工程表および図面を確認しながら測量作業を実行することは煩雑である。特に、作業に慣れていない作業者にとっては、その機器設置点での測量に使用する測量機器を、正しく選択して設置することは注意を要する。
一方、特許文献1には、アイウェア表示装置を用い、絶対座標系で作成された現場の3DCAD(Three-Dimensional・Computer・Aided・Design)設計データと、アイウェア表示装置の位置および方向に関する情報を、同じ座標空間で管理して、現場風景に、絶対座標系で作成されたデータを重ねて観察できるようにしたアイウェア表示システムが開示されている。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、アイウェア表示システムを用いて、測量現場において、工程表や図面の確認の負担の軽減された測量支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る測量支援システムは、通信部と、3次元座標計測部とを備える測定器;ディスプレイと、自位置を検出する相対位置センサと、自方向を検出する相対方向センサとを備えるアイウェア表示装置;および前記アイウェア表示装置の位置及び方向に関する情報の座標空間と、前記測定器の座標空間と、絶対座標系の座標空間とを一致させ、共通の基準点を原点とする空間で管理可能とする同期計測部を備える制御演算部を備え、前記制御演算部で作成される前記絶対座標系の画像を前記ディスプレイに表示することにより、前記アイウェア表示装置を装着して観察される現場の風景に、前記画像を重畳して観察可能とする測量支援システムであって、前記制御演算部は、少なくとも使用する測量機器の器械情報と、機器設置点の前記絶対座標系での3次元位置情報と、前記機器設置点の測定順序とを含む測量工程データを読出す測量工程データ読出部と、前記測量工程データに基いて作業支援画像を作成する作業支援画像作成部と、前記作業支援画像を前記アイウェア表示装置に送信して、前記ディスプレイに表示させる作業支援画像表示部とを備え、前記作業支援画像は、前記機器設置点、および前記機器設置点に設置された状態の使用される測量機器の画像を含み、前記アイウェア表示装置は、前記作業支援画像を、前記現場の風景に重畳して観察可能とする。
また、本発明の第2の態様に係る測量支援方法は、通信部と、3次元座標計測部とを備える測定器、およびディスプレイと、自位置を検出する相対位置センサと、自方向を検出する相対方向センサとを備えるアイウェア表示装置を用いる測量支援方法であって、前記アイウェア表示装置の位置及び方向に関する情報の座標空間と、絶対座標系の座標空間とを一致させ、共通の基準点を原点とする空間で管理可能とし;前記制御演算部で作成される絶対座標系の画像を前記ディスプレイに表示することにより、前記アイウェア表示装置を装着して観察される現場の風景に、前記画像を重畳して観察可能とし;少なくとも使用する測量機器の器械情報と、機器設置点の前記絶対座標の3次元位置情報と、前記機器設置点の測定順序とを含む測量工程データを読出し;記測量工程データに基いて作業支援画像を作成し;前記作業支援画像を前記アイウェア表示装置に送信して、前記ディスプレイに表示させる、ことを備え、前記作業支援画像は、前記機器設置点、および前記機器設置点に設置された状態の使用される測量機器の画像を含み、前記アイウェア表示装置は、前記作業支援画像を、現場の風景に重畳して観察可能とする。
上記態様によれば、測量現場において、工程表や、図面の確認の負担の軽減された測量支援システムおよび測量支援方法を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る測量支援システムの概略外観図である。 同測量支援システムの構成ブロック図である。 同測量支援システムを構成する測量機(測定器)の構成ブロック図である。 同測量支援システムを構成するアイウェア表示装置の外観斜視図である。 同アイウェア表示装置の構成ブロック図である。 上記測量支援システムを構成するデータ管理装置の構成ブロック図である。 同測量支援システムで用いられる測量工程データの一例を示す図である。 同測量支援システムで用いられる作業支援データの一例を示す図である。 同測量支援システムを用いた測量支援方法の処理を説明するフローチャートである。 同処理の初期設定をして実行される位置および方向情報の同期(座標系の変換)の詳細手順を説明する図である。 同測量支援方法における、作業支援画像の一例を示す図である。 同測量支援システムの1つの変形例において用いられる作業支援データの1例を示す図である。 同変形例に係る測量支援方法における作業支援画像の一例を示す図である。 上記測量支援システムの別の変形例において用いられる作業支援データの一例を示す図である。 同変形例に係る測量支援方法における作業支援画像の一例を示す図である。 一般的なレーザスキャナが取得可能な点群データのイメージを示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る測量支援システムに使用する測量工程データにおける観測ルートの算出方法を説明する図である。 算出された観測ルートの一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る測量支援システムのアイウェア装置およびデータ処理装置の構成ブロック図である。 同測量支援システムを用いた測量支援方法の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施の形態および変形例に共通する同一の構成には、同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。また、ハードウェア的に同一の構成には同一の名称を付して、重複する説明は適宜省略する。
I 第1の実施の形態
1 測量支援システム100の構成
図1は、本発明の実施の形態に係る測量支援システム(以下、単に「システム」という。)100の外観概略図である。システム100は、測量機2、アイウェア表示装置(以下、「アイウェア装置」という。)4、およびデータ管理装置6を備える。図2は、システム100の構成ブロック図である。
2 測量機2(測定器)
図3は、本形態に係る測量機2の構成ブロック図である。測量機2は、3次元座標計測部21、表示部22、操作部23、記憶部24、外部記憶装置25、通信部26、および演算処理部27を備える。図示の例において、測量機2は、三脚を介して測量現場に設置されるモータドライブトータルステーションである。
3次元座標計測部21は、測距部21a、測角部21bおよび回転駆動部21cを備える。測距部21aは、測距光を出射して、その反射光を受光し、反射測距光および出射測距光を一部分割した内部参照光の受光信号に基づいて、演算処理部27により、測定対象物までの距離を求めるようになっている光波距離計である。
測距部21aは、回転駆動部21cにより、鉛直、水平の2軸方向(図1のV-V軸,H-H軸)に回転される望遠鏡内に設けられ、ロータリエンコーダである測角部21bが望遠鏡の視準方向を検出することにより測定対象物の角度を測定するようになっている。
表示部22は、例えば、液晶ディスプレイである。操作部23は、電源キー、数字キー、小数点キー、プラス/マイナスキー、実行キー、スクロールキー等を有し、作業者が、測量機2の操作、測量機2に対する情報の入力するのを可能としている。
記憶部24は、例えばハードディスクドライブ(HDD,Hard・Disc・Drive)であり、演算処理部27の機能を実行するためのプログラムを格納している。
外部記憶装置25は例えばメモリカード等であり、測量機2が取得する種々のデータを記憶する。
通信部26は、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェースカード、LANカード,Bluetooth(登録商標)アダプタ等の通信制御装置であり、測量機2を、アイウェア装置4およびデータ管理装置6と有線または無線で接続する。演算処理部27は、通信部26を介して、アイウェア装置4およびデータ管理装置6と情報の送受信することができる。
演算処理部27は、少なくとも1つのプロセッサ(例えばCPU(Central・Processing・Unit))とメモリ(例えば、SRAM(Static・Random・Access・Memory),DRAM(Dynamic・Random・Access・Memory等)を含む制御演算ユニットである。プロセッサが、必要なデータおよびプログラムを記憶部24からメモリに読み出して、測量機2の機能を実現するための処理を実行する。演算処理部27は、3次元座標計測部21を制御して、測定対象物を測距、測角し、測定対象物の3次元位置座標を算出する。
なお、測量機2は、本明細書に添付する請求の範囲における測定器に相当する。測定器は、例示したトータルステーションに限らず、通信部26と、測定対象物の3次元位置座標を取得可能な3次元座標計測部を備える測量機器であればよい。例えば、3次元座標計測部21に鉛直回転駆動部に測距光を360°鉛直方向に走査する回動ミラーをさらに備えるレーザスキャナや、例えば、特許文献1に例示されるような、2つのカメラを備え、写真測量により測定対象物の3次元位置座標を取得可能なカメラであってもよい。
3 アイウェア装置4
図4は、アイウェア装置4の外観斜視図であり、図5は、アイウェア装置4の構成ブロック図である。アイウェア装置4は、作業者の頭部に装着されるウェアラブルデバイスである。アイウェア装置4は、ディスプレイ41、および制御部43を備える。また、制御部43は、通信部44,相対位置検出センサ45、相対方向検出センサ46、記憶部47、操作スイッチ48、および演算処理部49を備える。
ディスプレイ41は、作業者が装着した時に、作業者の両目を覆うゴーグルレンズ型の透過型ディスプレイである。一例として、ディスプレイ41は、ハーフミラーによる光学シースルーのディスプレイであり、現場風景に、制御部43の受信した画像を重畳して表示するようになっている。あるいは、ディスプレイ41は、ビデオシースルーのディスプレイであり、カメラ(図示せず)でリアルタイムに取得した正面風景画像に制御部43の受信した画像を重畳した画像を表示するようになっていてもよい。また、投影方式としては、虚像投影方式でもよく、網膜投影方式であってもよい。このようにして、作業者は、測量工程データ91および作業支援データ92から作成された作業支援画像を現場の風景に重ねて観察することができるようになっている。測量工程データ91および作業支援データ92については後述する。
ディスプレイ41がビデオシースルーのディスプレイの場合のカメラは、例えばCCD(Charge-Coupled・Device)やCMOS(Complementary・Metal・Oxide・Semiconductor)等のイメージセンサを備え、アイウェア装置4の正面風景画像をリアルタイムで撮影する。イメージセンサは、カメラ中心を原点とした直交座標系を有し、各画素のローカル座標は特定される。カメラの中心と、アイウェア装置4の中心との位置関係は既知とされており、アイウェア装置4は、カメラで取得した画像を、アイウェア装置4の座標空間に変換して管理可能となっている。
通信部44は、通信部26と同様の通信制御装置である。アイウェア装置4を、インターネット,携帯電話通信網等の通信ネットワークと無線で接続する。演算処理部49は、通信部44および通信ネットワークを介して、測量機2およびデータ管理装置6と情報の送受信することができる。
相対位置センサ45は、観測現場に設置されたGNSS(Global・Navigation・Satellite・System)用アンテナ、Wi-Fi(登録商標)アクセスポイント、超音波発振器などから無線測位を行い、観測現場内でのアイウェア装置4の位置(自位置)を検出する。
相対方向センサ46は、三軸加速度センサまたはジャイロセンサと、傾斜センサとの組み合わせからなる。相対方向センサ46は、上下方向をZ軸方向、左右方向をY軸方向、前後方向をX軸方向として、アイウェア装置4の傾き(自方向)を検出する。
記憶部47は、例えばメモリカードである。記憶部47は、演算処理部49が機能を実行するためのプログラムを格納している。
操作スイッチ48は、例えば、図4に示すような、ディスプレイ41の外面に設けられた押しボタンである。操作スイッチ48は、例えば、アイウェア装置4の電源をON/OFFするための電源ボタン48aと、ディスプレイ41の表示と協働して、作業者の選択、指示等の入力を可能とする機能ボタン48bとを備える。本実施の形態では、後述するように、ディスプレイ41に表示される表示ボタンと対応する位置の機能ボタン48bを押圧することで、作業者の選択、確認、指令等の入力を可能とする。
演算処理部49は、例えば、少なくとも1つのプロセッサ(CPU)とメモリ(SRAM,DRAM等)を集積回路に実装した制御演算ユニットである。演算処理部49は、相対位置センサ45および相対方向センサ46の検出したアイウェア装置4の位置および方向の情報をデータ管理装置6に出力する。また、データ管理装置6から受信した、支援表示データの座標系を、アイウェア装置4と同期してディスプレイ41に表示する。
4 データ管理装置6
図5は、本形態に係るデータ管理装置6の構成ブロック図である。データ管理装置6は、情報処理装置であり、典型的にはパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等であるが、タブレット端末、スマートフォン等であってもよい。図示の例ではラップトップコンピュータとして示している。データ管理装置6は1台のコンピュータであっても、複数台のコンピュータが分散的に処理を行うコンピュータシステムであっても良く、1以上のコンピュータの処理資源の一部を論理的に利用するものであってもよい。データ管理装置6を、アイウェア装置4の一部として構成してもよく、測量機2の一部として構成してもよい。データ管理装置6の一部の処理をアイウェア装置4で行うように構成してもよく、一部の処理を測量機2で行うように構成してもよい。
データ管理装置6は、少なくとも通信部61,表示部62,操作部63,制御演算部64および記憶部65を備える。
通信部61は、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェースカード、LANカード、Bluetooth(登録商標)アダプタ等の通信制御装置であり、データ管理装置6を、測量機2およびアイウェア装置4と有線または無線で通信可能とする。制御演算部64は、通信部61を介して、測量機2およびアイウェア装置4と情報を送受信することができる。データ管理装置6はローカル環境に設置されてと通信しても良く、いわゆるクラウド環境などとして実現されインターネット等の通信手段を介して測量機2およびアイウェア装置4と通信しても良い。
表示部62は、例えば液晶ディスプレイである。操作部63は、例えば、キーボード、マウス等であり、作業者からの、種々の指令・選択・決定等を入力可能とする。
制御演算部64は、例えば、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、CPU)とメモリ(DRAM,SRAM等))とを含む制御演算ユニットである。プロセッサが、記憶部65に記憶されたデータおよびプログラムをメモリに読み出して実行することにより、機能部の機能が実行可能となっている。また、制御演算部64の少なくとも一部が、専用の回路によって実装されていてもよい。
制御演算部64は、機能部として、同期計測部641、測量工程データ読出部642、作業支援画像作成部643、作業支援画像表示部644とを備える。
同期計測部641は、測量機2の位置および方向に関する情報と、アイウェア装置4の位置および方向に関する情報を受信し、測量機2の座標空間および絶対座標系で作成された3次元位置情報の座標空間を、共通の基準点を原点とするアイウェア装置4の座標空間と一致するように変換してアイウェア装置4に送信する。これにより、測量機2で取得した情報および絶対座標系で作成された3次元位置情報を、アイウェア装置4の座標空間と同じ座標空間で管理することができる。
なお、本明細書において「同期」とは、上記の通り座標空間の異なる装置、または設計データにおける位置および方向に関する情報の座標空間を一致させ、共通の基準点を原点とする共通の座標空間で、それぞれの装置に関する相対位置・相対方向を管理することをいう。
測量工程データ読出部642は、記憶部65に記憶された測量工程データ91を読み出す。図7(A)は、測量工程データ91の一例であり、図7(B)は、理解のために図7(A)の測量工程データ91を測量現場の平面図として模式的に示す図である。
測量工程データ91は、当該測量作業における工程表および施工図面に相当するデータである。なお、施工図面は、一般には、工事における現場の施工をする為に必要な図面をさすが、ここでは、設計図面に測量作業を実行するために必要な情報を加えたものを意味する。また、施工図面は、絶対座標系の3次元CADデータで作成された測量現場の設計図面に基いて作成されている。従って、施工図面に含まれる、測量工程データ91において、位置に関連する情報は、絶対座標系の位置情報となる。
測量工程データ91は、少なくとも機器設置点の絶対座標での3次元位置情報と、使用する測量機器の機種情報と、機器設置点の測定順序とを含む。また、図7(A)に示すように、使用する測量機器の機種情報は、機種コードおよび型番を含んでもよい。ここで型番は、メーカにより、機能やバージョンに応じて割りあてられた番号である。また、測量機器のほかに測量機器と共に使用する付属品(例えは、三脚等)の機種および型番情報を含んでもよい。また、測量工程データ91は、測量現場の設計図面を含んでもよい。また、測量工程データは、測定対象である、測定点に関する情報、および、測量機器がスキャナである場合のスキャナの測定範囲に関する情報を含んでもよい。測定点に関する情報やスキャナの測定範囲に関する情報は、位置に関連する情報である。
測量工程データ91が何を含むのかは、作業支援画像93(以下、単に「作業支援画像」ともいう。)として何を表示させたいのかに応じて適宜決定することができる。なお、本明細書において、測量機器は、測量作業に使用されるあらゆる種類の測量機を含む、具体的には、トータルステーション、3次元スキャナ、電子レベル、セオドライト、GNSS装置等を含む。
測量工程データ91において、機器設置点P1,P2、・・・(以下特定しない場合は、機器設置点Pという。),測定点Q1および測定エリアA,B,C・・・等の位置に関連する情報は、絶対座標系の3次元位置情報を含む。図7(B)では平面図として表されているが、測量工程データは、このように位置に関連する情報が絶対座標系の3次元位置情報として含まれているため、3次元データとして作成されている。このような、測量工程データ91は、当該測量の計画に従って予め作成される。
作業支援画像作成部643は、測量工程データ91の、器械点における作業工程について、記憶部65に記憶された作業支援データ92を用いて、器械点等の3次元位置情報と、使用する測量機器とを反映した作業支援画像を作成する。
作業支援データ92は、例えば、図8に示すように、様々な測量機器の外観画像を機種情報と紐づけて整理したデータベースである。測量機器の外観画像は、少なくとも2つのカメラを用いて撮影され、写真測量の手法により、実寸の寸法を有する3次元データとして作成されている。
作業支援画像作成部643は、3次元データとして得られた測量機器の外観画像を、機器設置点Pに設置されたものとして、アイウェア装置4に同期された3次元データとして作業支援画像93を作成する。
作業支援画像93は、器械設置点等の3次元位置情報と、使用する測量機器とを反映した画像である。具体的には、例えば、機器設置点P2で使用する器械が、スキャナS07である場合に、機器設置点P2上にスキャナS07が設置された状態を示すように表示される画像である。
作業支援画像表示部644は、作業支援画像作成部643で作成した作業支援画像をアイウェア装置4に送信し、ディスプレイ41に表示させる。
記憶部65は、例えば、HDD,SSD(Solid・State・Drive)である。記憶部65には、上述した測量工程データ91および作業支援データ92が記憶されている。また、記憶部65には、制御演算部60の各機能部がソフトウェアとして実現されている場合に、各機能を実行するためのプログラムを記憶されている。
5. 測量支援方法
図9は、測量支援システム100を用いた測量支援方法における、制御演算部の処理の一例を示すフローチャートである。測量支援システム100を使用した測量支援方法では、最初に、初期設定として、ステップS01~S03の作業を実行する。図10は、ステップS01~S03の作業イメージ図である。
まずステップS01で、作業者は、観測現場に基準点および基準方向を設定する。具体的には、既知点および現場内の任意の点を選択して、作業者がアイウェア装置を装着して立っている状態のアイウェア装置4の位置を基準点とする。また、現場内において、基準点とは別の特徴点(例えば、構造物の角など)を任意に選択し、基準点から特徴点の方向を基準方向とする。
ステップS02に移行して、管理者は、測量機2の同期を行う。具体的には、作業者が、現場内の任意の点に測量機2を設置し、上記基準点と、上記特徴点とを含む後方交会法等その他公知の方法により、測量機2の絶対座標を把握するとともに、ステップS101で選択した基準点および特徴点の絶対座標を把握する。測量機2は、取得した測量機2、基準点および特徴点の絶対座標をデータ管理装置6に送信する。
次に、ステップS03に移行して、管理者は、アイウェア装置4の同期を行う。具体的には、管理者は、基準点にアイウェア装置4を設置し、ディスプレイ41の中心を基準方向に一致させ、相対位置センサ45の(x,y,z)を(0,0,0)、かつ、相対方向センサ46の(roll,pitch,yaw)を(0,0,0)とする。データ管理装置6の同期計測部641は、以後、アイウェア装置4からの情報に関して、基準点を原点とする空間で、アイウェア装置4の相対位置・相対方向を管理する。また、アイウェア装置4の同期は、アイウェア装置4に、アイウェア装置4の中心および方向軸を示すためのレーザ装置を設け、レーザをガイドに基準点および基準方向に一致させるのも好ましい。
上記作業により、アイウェア装置4は、基準点と同じ絶対座標系で作成された3次元位置情報を有する画像データを、基準点を原点とする空間で管理し、現場風景の位置および方向と対応させて現場風景に重畳して表示することが可能となる。
次に、ステップS04で、例えば、作業者が、ディスプレイ41に表示される機能ボタンに対応する機能ボタン48bを押すことにより、測量支援の実行が開始されると、ステップS05で、測量工程データ読出部642は、記憶部に記憶された測量工程データ91を読み出す。
次にステップS06で、作業支援画像作成部643が、作業支援画像データを用いて、作業支援画像を作成する。
次にステップS07で、作業支援画像表示部644は、作業支援画像作成部643で作成した作業支援画像を、アイウェア装置4に送信し、ディスプレイ41に表示する。表示はアイウェア装置4の方向および位置の変化に伴って更新される。
次にステップS08で、操作スイッチにより、終了の指示が入力されると処理を終了する。
図11は、作業支援画像の1例を示す図である。図中、破線で示した部分は、現場風景を示し、実線で示した部分が作業支援画像作成部643により作成された作業支援画像93を示す。図11(A)に示すように、アイウェア装置4は作業支援画像93として、現場風景に重ねて、機器設置点Pと、機器設置点Pに設置された測量機器の画像および該測量機器の機種・型番等の測量機器に関する情報が表示されている。また、測量機器の付属品についても同様に表示されてもよい。なお、測量機器の画像は、絶対座標系における実寸の寸法を有し、ディスプレイ41では、アイウェア装置4からの距離に応じて拡大または縮尺されて表示される。
このように、本実施の形態では、作業支援画像93として、少なくとも機器設置点Pと、機器設置点Pに設置された使用される測量機器の画像を、現場の風景に重畳して表示するようにしたので、作業者は、機器設置点Pの位置およびその機器設置点Pに設置する測量機器を、容易に認識することができる。特に、測量機器は、写真画像を用いて表示されるため、色、形状等により識別可能であり、作業者は特段の注意を払わなくとも持参した器械の中から設置するべき器械を選択することが可能となる。また、機種・型番等の情報を併せて表示するようにしたので、必要に応じて確認することが可能である。
尚、作業支援画像93は、図11(A)~図11(C)に示すように、作業支援画像93を全て表示する表示モード(表示モード1:図11(A))、作業支援画像93のうち、器械点のみを表示する一部表示モード(表示モード2:図11(B))、作業支援画像93を表示しない非表示モード(非教示モード:図11(C))を切替可能となっていてもよい。
図示の例では、モード切替ボタンの表示94に対応する機能ボタン48bを押すことにより、順次モードの切替えが可能である。
また、作業支援画像93のうち、器械の画像を、全ての機器設置点について同時に表示するのではなく、機器設置点Pの器械の画像を、工程に従って1つずつを順次表示し、その後、機器設置点での作業が終わるたびに、図11(D)に示す、「次へ」ボタンの表示95に対応する機能ボタン48bを押すことで、次の機器設置点Pの器械を表示するように、表示を更新するようになっていてもよい。また、このとき、ディスプレイ41に全体の工程に対する現在の進捗状況を表示するゲージ96を表示するようにしてもよい。
上記構成により、作業者は、改めて工程表の確認などをしなくても、次の作業に必要な器械を確認することができるようになる。また、表示の誘導に従っていくだけで、工程表で計画された通りの作業を実行することができる。特に、工程の進捗状況を示すゲージを表示するようにすれば、作業者が、工程全体の進捗を容易に把握することができる。
6.変形例1
図12は、変形例1に係る測量支援システム100Aの作業支援データ92Aを示す。システム100Aのハードウェア構成は、図示は省略するが、図6に示すシステム100と同様である。システム100Aでは、記憶部65が作業支援データ92に代えて、作業支援データ92Aを備える。作業支援データ92Aは、作業支援データ92の内容に加えて、機種に応じた測定の際の注意点の情報を含む。具体的には、トータルステーションTS01 XYX1が測定精密精度を要求する装置である場合には、「もやがわずか(視通が約20km)、適度な日差しで陽炎が無い状態で測定すること」という注意点の情報が、また、トータルステーションTS04 YYX3が無線を使用する装置である場合には、「障害物がなく、電波障害が近くにない状態で、ノイズの影響がない状態で測定すること」のように、その機種の特性に応じた注意点の情報が含まれている。注意点情報は、その他測定に関する種々の注意点を含んでもよい。
そして、測量支援方法を実行する際には、図13に示すとおり、作業支援画像作成部が、作業支援画像93Aに、機種情報に加えて、機種に応じた測定の際の注意点98を表示する。例えば、図13に示すように、機種情報「S07 XZ21」と注意点情報「もやがわずか(視通約40km)、曇っていて陽炎がない状態で測定すること」が表示される。作業者は、現在の条件が、注意点の条件を満たすことを確認し、条件を満たさない場合には、条件を満たすまで測定の開始を待機する等の対応を行う。
このような注意点は、ベテランの作業者であれば経験則として身についているものであるが、若手の作業者では多々あるすべての測量機について覚えていることは難しい。上記構成により、若手の作業者であっても、的確な注意点に留意しながら測量作業を実行することが可能となる。
7.変形例2
図14は、変形例2に係る測量支援システム100Bの変形例1に係る測量支援システム100Bの作業支援データ92Bを示す。システム100Bのハードウェア構成はシステム100と同様であるが、作業支援データ92Bは、各機器設置点における詳細な工程ごとに、その工程の作業内容を説明する測量機器の画像を備える。システム100における作業支援データ92と同様に、作業内容を説明する測量機器の画像は、3次元データとして作成される。作業内容を説明する画像は、静止画であってもよく、動画であってもよい。
図15は、作業支援データ92Bに基いて作成された作業支援画像93Bの一例である。
作業支援画像作成部643B(図示せず)は、作業内容を説明する測量機器の画像は、機器設置点Pに測量機器を設置した状態の画像ではなく、機器設置点Pから所定距離オフセットされた位置に測量機器を設置した状態の作業内容を説明する画像の3次元データを作成する。
図15は、作業支援データ92Bに基いて作成された作業支援画像93Bの一例である。作業支援画像93Bは、同じ視野内で実際の測量機器の隣に、作業内容を説明する画像(ここでは、水平調整に水準ねじを回して、気泡管の気泡を中央に合わせる作業を説明している)を表示するようになっている。
上記構成により、作業者は、実際の測量機器の隣に表示される作業支援画像93Bを見ながら、作業することができる。同じ視野の範囲内において、ハンズフリーで、作業内容を説明する画像を確認することができるので、不慣れな作業者であってもストレスなく作業を実行することが可能となる。
なお、作業支援データ92Bおよび作業支援画像作成部643B(図示せず)と作業支援データ92および作業支援画像作成部643とは、択一的なものではなく、両方を備えていてもよい。
II.第2の実施の形態
1.観測ルートの算出方法
第2の実施の形態に係る測量支援システム200の説明の前に、測量工程データ91に含まれる機器設置点の位置および測定順序について説明する。第1の実施の形態において、含まれる機器設置点の位置および測定順序について、単に予め計画されているものとして説明した。
スキャナによる点群観測の場合、機器設置点の位置および測定順序は、各機器設置点からの測定範囲が、所望の点群密度を達成するように、重なり合わせて設定する必要がある。便宜的に、このような機器設置点を測定順序に従って一筆書きに結んだルートを観測ルート97と呼ぶ。
このような観測ルートは、スキャナの器械情報(器械中心の座標、パルス間隔設定、およびスキャンの回転速度設定)および測量現場の3次元CAD設計データに基づいて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置により算出できると考えられる。
図16は、スキャナによる点群データ取得可能領域Kのイメージを3次元的に表したものである。また、図17は観測ルート算出のための機器設置点設定の様子を模式的に表した平面図である。また、図18(A)は算出された観測ルート97の1例を示し、図18(B)は、観測ルート97をディスプレイ41に表示した例を示す。
なお、本実施の形態において、スキャナは、上記の測量機2の3次元座標計測部21に鉛直回転駆動部に測距光を360°鉛直方向に走査する回動ミラーをさらに備える、鉛直方向と、水平方向に測距光を走査して、周辺の3次元点群データを取得可能な3次元レーザスキャナである。
したがって、図16に示すように、点群データ取得可能領域Kは、スキャナの器械中心Cを中心とした略半球状の領域Aとなる。なお、作図の都合上、器械中心Cは地面にあるものとして表したが、実際には、地面からスキャナの器械高だけ上方向に位置している。
また、スキャナにより取得される点群の密度は、測距光のパルス間隔が狭いほど高くなり、スキャナの回転速度が速いほど低くなり、スキャナの器械中心からの距離が遠いほど低くなる。このように、点群密度は、スキャナの測距光のパルス間隔設定、スキャナの回転速度設定およびスキャナの器械中心からの距離に依存する。
点群データ観測では、観測の目的や、依頼者の要望に応じて、要求される点群密度が設定される。スキャナの観測範囲には、1回の測定で要求される点群密度を満たせる領域K1と、1回の測定では要求される点群密度を満たせないが、別の点からの測定と重なり合わせることで、要求される点群密度を満たせる領域K2が存在する。そこで、観測ルート97を設計する際には、例えば、図17(A)に示すように、観測現場全体が要求される点群密度を満たすように機器設置点Pを設定する必要がある。
しかし、点群データ観測は、観測現場の立体構造物の3次元データを取得するための測量であるため、観測現場には、立体構造物(例えば図17の立体構造物S1,S2,S3)が存在する。立体構造物が存在すると、たとえば、図17(B)のように、機器設置点Pに設置したスキャナからの測距光が、立体構造物S1に照射(反射)された場合には、立体構造物に対してスキャナの反対側にある部分Bには、測距光が届かず、点群データを取得することができない。3次元的にも同様のことが起こる。
そこで測量現場の3次元CAD設計データを用いて、スキャナの測距光のパルス間隔設定、スキャナの回転速度設定およびスキャナの器械中心からの距離と、立体構造物との位置関係を3次元的に考慮してコンピュータシミュレーションを行うことにより、図17(C)で示すように、要求される点群密度で、観測範囲全体をカバーできる最少の機器設置点Pの位置を算出する。すなわち、スキャナの点群データ取得可能領域Kから、立体構造物に対してスキャナの反対側にある部分Bを除外して、点群データ取得可能領域を算出してこれを重なり合わせて、要求される点群密度を達成しながら、最少の機器設置点数で観測現場全体をカバーする機器設置点Pの位置を算出する。
さらに、図18(A)に示すように算出された機器設置点Pを最短のルートで一筆書きに結ぶルートを算出する。これにより、要求される点群密度で観測現場全体をカバーできるように配置した機器設置点を最短で結ぶ観測ルート97が算出される。
2.測量支援システム200
測量支援システム200は、システム100のアイウェア装置4およびデータ管理装置6に代えて、アイウェア装置204およびデータ管理装置206を備える。図19は、システム200を構成するアイウェア装置204と、データ管理装置206の構成ブロック図である。
3.アイウェア装置204
アイウェア装置204はアイウェア装置4に加えてカメラ42を備える。
カメラ42は、例えばCCDやCMOS等のイメージセンサを備え、アイウェア装置4の正面風景画像をリアルタイムで撮影する。イメージセンサは、カメラ中心を原点とした直交座標系を有し、各画素のローカル座標は特定される。カメラの中心と、アイウェア装置4の中心との位置関係は既知とされており、アイウェア装置4は、カメラ42で取得した画像を、アイウェア装置4の座標空間に変換して管理可能となっている。なお、ディスプレイ41がビデオシースルータイプであり、アイウェア装置4がカメラを備える場合には、共通のカメラとして設けられていてもよい。
4.データ管理装置206
データ管理装置206は、データ管理装置6に加えて、制御演算部264が、画像取得部645,3次元変換部646,差分算出部647,および観測ルート再計算部648を備え、作業支援画像作成部643に代えて作業支援画像作成部643Aを備える。
画像取得部645は、カメラ42により撮影した現場の複数の風景画像を取得する。風景画像は、少なくとも測量現場全体が、測量現場内の異なる2点以上の点から撮影されるように取得される。
3次元変換部646は、画像取得部645が取得した複数の風景画像から写真測量の手法により、絶対座標系における3次元データに変換する。取得された画像から得られる測量現場の3次元データを、現場3次元データという。
差分算出部647は、現場3次元データと、測量工程データ91に含まれるCAD設計データとの差分を算出する。
観測ルート再計算部648は、現場3次元データと、CAD設計データとが異なる場合(差分が所定の閾値を超える場合)に、観測ルート97を再計算する。
再計算ルート反映部649は、再計算された観測ルート97(機器設置点および測定順序)を、作業支援データ92に反映し、作業支援データ692とする。
作業支援画像作成部643Aは、再計算が反映された作業支援データ692に基いて、作業支援画像を作成する。
図20は、測量支援システム200を使用した測量支援方法の制御演算部60の処理のフローチャートである。
ステップS101~ステップS103では。ステップS01~S03と同様に、測量機2およびアイウェア装置204の同期を行う。
ステップS104で測量支援が開始すると、ステップS105で測量工程データ読出部642が、測量工程データ91を読み出す。
ステップS106では、作業者は、カメラ42を用いて、少なくとも2点以上から、測量現場全体風景の写真を撮影する。画像取得部645は複数の風景画像を取得する。
次にステップS107で、3次元変換部646は、画像取得部645が取得した複数の風景画像から写真測量の手法により、絶対座標系における現場3次元データに変換する。
次にステップS108で、差分算出部647は、現場3次元データと、測量工程データ91に含まれるCAD設計データとの差分を算出する。
次にステップS109で、観測ルート再計算部648は、現場3次元データと、CAD設計データとが異なる場合(差分が所定の閾値を超える場合)に、観測ルート97を再計算する。
次にステップS110で、再計算ルート反映部649は、再計算された観測ルート97(機器設置点および測定順序)を、作業支援データ92に反映し、作業支援データ692とする。
そして、ステップS111で、作業支援画像作成部643Aが、再計算が反映された作業支援データ692に基いて、作業支援画像を作成する。以下の処理は、ステップS07,S08と同様である。
上記構成によれば、CAD設計図面や、CAD設計データに基づく施工図面と実際の現場との間に差異があった場合でも、測量工程データ91に当該差異を反映したうえで、測量支援方法を実行することができるので、現場での計画変更を速やかに反映させることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について述べたが、上記の実施の形態は本発明の一例であり、これらを当業者の知識に基づいて組み合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
2 :測量機
4,204 :アイウェア表示装置
21 :3次元座標計測部
26 :通信部
41 :ディスプレイ
42 :カメラ
44 :通信部
45 :相対位置検出センサ
46 :相対方向検出センサ
61 :通信部
64,264 :制御演算部
91 :測量工程データ
93,93A,93B :作業支援画像
96 :ゲージ
100,100A,100B,200 :測量支援システム
641 :同期計測部
642 :測量工程データ読出部
643,643A,643B :作業支援画像作成部
644 :作業支援画像表示部

Claims (7)

  1. 通信部と、3次元座標計測部とを備える測定器;
    ディスプレイと、自位置を検出する相対位置センサと、自方向を検出する相対方向センサとを備えるアイウェア表示装置;および
    前記アイウェア表示装置の位置及び方向に関する情報の座標空間と、前記測定器の座標空間と、絶対座標系の座標空間とを一致させ、共通の基準点を原点とする空間で管理可能とする同期計測部を備える制御演算部を備え、
    前記制御演算部で作成される前記絶対座標系の画像を前記ディスプレイに表示することにより、前記アイウェア表示装置を装着して観察される現場の風景に、前記画像を重畳して観察可能とする測量支援システムであって、
    前記制御演算部は、少なくとも使用する測量機器の器械情報と、機器設置点の前記絶対座標系での3次元位置情報と、前記機器設置点の測定順序とを含む測量工程データを読出す測量工程データ読出部と、前記測量工程データに基いて作業支援画像を作成する作業支援画像作成部と、前記作業支援画像を前記アイウェア表示装置に送信して、前記ディスプレイに表示させる作業支援画像表示部とを備え、
    前記作業支援画像は、前記機器設置点、および前記機器設置点に設置された状態の使用される測量機器の画像を含み、前記アイウェア表示装置は、前記作業支援画像を、前記現場の風景に重畳して観察可能とすることを特徴とする測量支援システム。
  2. 前記作業支援画像は、前記機器設置点に設置した状態の前記測量機器の画像が、前記測定順序に従って順次表示されるように更新されることを特徴とする請求項1に記載の測量支援システム。
  3. 前記作業支援画像は、測量工程の進捗状況を示すゲージを表示することを特徴とする請求項1または2に記載の測量支援システム。
  4. 前記使用する測量機器の器械情報は、前記使用する測量機器と共に使用する付属品の情報を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の測量支援システム。
  5. 前記作業支援画像は、前記測量工程の作業内容を説明する画像を含み、
    前記作業支援画像作成部は、前記機器設置点において、前記測量工程の前記作業内容を説明する画像を、前記機器設置点に設置された実際の測量機器の隣に表示することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の測量支援システム。
  6. 前記アイウェア表示装置は、カメラをさらに備え、
    前記制御演算部は、前記カメラを用いて少なくとも2点以上の位置から撮影した測量現場全体の複数の風景画像を取得する画像取得部と、前記複数の風景画像を測量現場の3次元データである現場3次元データに変換する3次元変換部と、前記現場3次元データと、設計データとの差分を算出する差分算出部と、前記現場3次元データと、前記設計データとに差異がある場合に、前記機器設置点と前記測定順序を再計算する観測ルート再計算部と、再計算された機器設置点と、前記測定順序とを作業支援データに反映させる再計算ルート反映部とをさらに備え、
    前記作業支援画像作成部は、前記再計算が反映された前記作業支援データに基づいて前記作業支援画像を作成することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の測量支援システム。
  7. 通信部と、3次元座標計測部とを備える測定器、およびディスプレイと、自位置を検出する相対位置センサと、自方向を検出する相対方向センサとを備えるアイウェア表示装置を用いる測量支援方法であって、
    前記アイウェア表示装置の位置及び方向に関する情報の座標空間と、絶対座標系の座標空間とを一致させ、共通の基準点を原点とする空間で管理可能とし;
    前記絶対座標系の画像を前記ディスプレイに表示することにより、前記アイウェア表示装置を装着して観察される現場の風景に、前記画像を重畳して観察可能とし;
    少なくとも使用する測量機器の器械情報と、機器設置点の前記絶対座標系の3次元位置情報と、前記機器設置点の測定順序とを含む測量工程データを読出し;
    前記測量工程データに基いて作業支援画像を作成し;
    前記作業支援画像を前記アイウェア表示装置に送信して、前記ディスプレイに表示させる、ことを備え、
    前記作業支援画像は、前記機器設置点、および前記機器設置点に設置された状態の使用される測量機器の画像を含み、前記アイウェア表示装置は、前記作業支援画像を、前記現場の風景に重畳して観察可能とすることを特徴とする測量支援方法。
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