JP3173297U - 払拭具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】払拭具10の両端面14、14間のみに、空気が流通可能な貫通小孔15を複数設ける。洗浄対象物にこすり付けられる上下面11、12には小孔が設けられていないので、小孔に汚れや塵埃が詰まったりすることがなく、衛生的であり、体裁もよく、詰まりによる泡立ち性能の低下も生じない。払拭具10を握った際に指が強く押し付けられる側面13にも小孔が設けられていないため、損耗しにくい。指で小孔の蓋をして空気の入り込みを阻害することもない。貫通小孔15は、払拭具10の使用後は水切り孔として機能するため、水切り性能にも優れる。
【選択図】図1
Description
図3を参照して、この種の払拭具20のうち、直方体(ブロック型)のものの外面は、面積の一番の大きな対向一対の上面21および下面22と、この上下面の長手方向の両側辺間に位置する面積の二番目に大きな対向一対の側面23、23と、この上下面の長手方向の両端辺間に位置する面積の一番小さな対向一対の端面24、24と、からなる。
そして、通常の使用状態では、面積の一番大きな上面21および下面22が洗浄対象物に擦りつける払拭面になる。
なお、以下、本明細書でいう小孔とは、払拭具の素材(多孔質体)に由来する微細孔は除外する趣旨であり、またそのような素材に由来する微細孔よりも孔径が大きいことを意味する。
こうして小孔に大きな汚れや塵埃が詰まったりすると、見た目が悪く、不衛生であり、また小孔に空気が入り込みにくくなって泡立ち性能も低下してしまう。
さらに特許文献1の図4や特許文献2の平面図や底面図では、小孔は上下面間を貫通しておらず、内部で終端しているが、このように小孔が貫通していない場合には、空気の流通性が悪く、空気が入り込みにくいため改善の余地がある。
また、小孔が設けられて脆弱化した側面に指先が強く押し付けられることになるため、払拭具が損耗しやすい。
なお、ここでいう直方体には、各面の境界が面取り加工されていたり、角部がアールに形成されていたりするなど、ほぼ直方体のものも含まれる。また、両端面間のみに貫通小孔を設けるとは、上下面や両側面には、小孔を設けない趣旨である。孔径とは、例えば楕円孔や角孔であるばあいには、その長径をいい、多角孔である場合には、その孔縁間の最大距離をいう。
また複数層のうちの最外層が、脱膜処理が施された発泡樹脂層であり、複数層のうちの溝が形成されている層が、膜が残存する発泡樹脂層であるのがなお好ましい。
払拭具を握った際に指が強く押し付けられる側面には、小孔が設けられていないため、損耗しにくく、耐久性にも問題がない。指で小孔に蓋をしてしまい、空気の入り込みを阻害することも生じないため、泡立ち性能が低下することがない。
最外層を脱膜処理が施された発泡樹脂層とすると、払拭具の水切れがよくなり、衛生的である。また溝(小孔)が形成された層を、脱膜処理が施されていないかまたは施されていても不充分な、膜が残存する発泡樹脂層とすると、洗浄剤の保持性能が高いため、その洗浄剤と小孔を通る空気との接触が効率的におこなわれ、泡立ち性能が一層向上する。
ここで通常の使用状態では、この払拭具10は上下面11、12の一方の面から両側面13、13にかけてを握り、したがって、その上下面11、12の一方の面(たとえば下面12)に手のひらを当て両側面13、13に指を押し当て、上下面11、12の他方の面(たとえば上面11)を払拭面として洗浄対象物に擦りつけることで用いられる。
この実施形態の払拭具10の寸法は、特に限定されないが、手で握りやすい寸法として、上下面の長辺が10〜14cm、短辺が5〜7cm、厚みが3〜5cm程度が例示できる。
なお、積層数については特に実施形態に限定されず、単層でもよいし、二層や四層以上でもよい。
また、発泡体の脱膜処理の有無や程度も特に限定されないが、この実施形態では、上層10aはセルの脱膜処理がほぼ完全におこなわれているのに対して、中層10cはセルの脱膜処理が完全にはおこなわれておらず、膜が一定程度意図的に残されている。
セルに膜がほとんど存在せずかつ空隙の大きな上層10aについては、保水性は劣るが水切り性能には優れるのに対して、セルに膜が残存しかつ空隙の小さな中層10cについては、水切り性能は劣るが保水性には優れている。
また、各層10a〜10cの厚みの比も特に限定されないが、ここでは不織布からなる下層10bが一番厚みが小さく、中層10cが下層10bのほぼ2倍であり、上層10aが下層10bのほぼ3倍となっている。
さらに、この実施形態では、樹脂発泡層と不織布層を混合しているが、樹脂発泡層のみでも、不織布層のみでも構わない。
そして中層10cと上層10aの対向面同士が、熱融着等の任意の手段により張り合わされることで、角溝15の上部は上層10aによって閉塞され、また角溝15の両端部は開放されたままとなって、この角溝15が払拭具10の両端面14、14間を貫通する角孔としての貫通小孔15を構成している。
なお、貫通小孔15の形成態様は実施形態に限定されず、払拭具10を両端方向に打ち抜くことにより形成してもよい。また貫通小孔15の形状も限定されず例えば丸孔でもよいし、その数も特に限定されない。実施形態では貫通小孔15は一列に並列しているが、二列に並列していてもよいし、隣接する列上で貫通小孔15が千鳥状をなすように配列されていてもよい。
洗浄対象物に擦り付けることがほとんどなく、また払拭具を握る際に指が押し当てられることもほとんどない払拭具10の両端面14、14に貫通小孔15が開口しているため、汚れが詰まったり、指が当たって損耗を早めたりするおそれもない。
一番厚みが大きくかつ最外層にある上層10aの水切り性能がよいため、払拭具10全体としても水切りに優れ、空気が流通する貫通小孔15が設けられている中層10cの保水性(洗浄剤保持性)がよいため、泡立ち性能も優れている。貫通小孔15は、水切り孔としても機能するため、払拭具10は一層水切り性能に優れる。
10a 上層
10b 下層
10c 中層
11 上面
12 下面
13 側面
14 端面
15 貫通小孔(角溝)
20 従来の払拭具
21 上面
22 下面
23 側面
24 端面
25 小孔
Claims (4)
- 樹脂製で多孔質の弾性を有する直方体から形成されており、
その外面が、面積の一番大きな対向一対の上面および下面と、前記上下面の長手方向の両側辺間に位置する面積の二番目に大きな対向一対の側面と、前記上下面の長手方向の両端辺間に位置する面積の一番小さな対向一対の端面と、からなり、
その両端面間のみに、空気が流通可能な貫通小孔を複数有している払拭具。 - 前記貫通小孔の孔径は、2〜7mmである請求項1に記載の払拭具。
- 前記上下面間に発泡樹脂層および/または不織布層が複数層積層されており、
前記貫通小孔は、その複数層のうちの一層の外面に形成されている溝の上部が、隣接する他層に閉塞されることで形成されている請求項1または2に記載の払拭具。 - 前記複数層のうちの最外層が、セルの脱膜処理がほぼ完全に施された発泡樹脂層であり、
前記複数層のうちの溝が形成されている層が、セルに膜が残存する発泡樹脂層である請求項3に記載の払拭具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011006755U JP3173297U (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 払拭具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011006755U JP3173297U (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 払拭具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3173297U true JP3173297U (ja) | 2012-02-02 |
Family
ID=48000559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011006755U Expired - Lifetime JP3173297U (ja) | 2011-11-16 | 2011-11-16 | 払拭具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3173297U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019235545A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 株式会社ブリヂストン | 多孔質構造体、多孔質構造体の製造方法、及び、3d造形用データ |
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2011
- 2011-11-16 JP JP2011006755U patent/JP3173297U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019235545A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 株式会社ブリヂストン | 多孔質構造体、多孔質構造体の製造方法、及び、3d造形用データ |
JPWO2019235545A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2021-07-15 | 株式会社ブリヂストン | 多孔質構造体、多孔質構造体の製造方法、及び、3d造形用データ |
JP7225226B2 (ja) | 2018-06-05 | 2023-02-20 | 株式会社アーケム | 多孔質構造体、多孔質構造体の製造方法、及び、3d造形用データ |
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