JP3172060B2 - 細胞内イオン濃度変化および膜電位変化同時測定方法 - Google Patents

細胞内イオン濃度変化および膜電位変化同時測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、細胞内イオンの濃度
変化および膜電位変化それぞれを実質同時に測定できる
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生体細胞では生体の活動に伴い膜電位や
細胞内のイオン濃度例えばカルシウム、カリウム、塩
素、ナトリウムなどの各イオンの濃度が変化することが
知られている。またこれら膜電位の変化やイオン濃度の
変化は、生体における情報伝達のメカニズムを構築する
一因になっていると考えられている。このため生体を研
究するに当たり、膜電位変化(活動電位すなわち一過性
の膜電位変化も含む。以下、同様。)や細胞内イオン濃
度変化を測定することが、重要になる。従来、膜電位の
測定には電極法が、イオン濃度変化の測定には蛍光観察
法が用いられていた。前者は、細胞で生じる膜電位変化
を細胞に予め刺した複数の電極で検出する方法である。
後者は、細胞をイオン濃度変化に応答し蛍光強度が変化
する蛍光色素により予め処理(染色)しておき、この蛍
光強度を観察する方法である。また、生体の研究におい
ては、膜電位変化とイオン濃度変化との相互関係をみる
ため、両変化を同時に測定することが多々ある。その場
合は、上記電極法と蛍光観察法とを組み合わせて当該測
定がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電極法で
は、その原理上細胞に電極を刺すことが不可欠となる。
しかし、カエル脳下垂体に代表される微細な神経繊維や
モルモット小腸自律神経細胞に代表される強固な結合組
織で覆われた細胞に電極を刺すことは困難である。この
ため、カエル脳下垂体やモルモット小腸自律神経細胞な
どついて、細胞内イオン濃度変化の測定および膜電位変
化の測定を同時に行なう場合は、細胞内イオン濃度変化
に応答し蛍光強度が変化する蛍光色素および膜電位変化
に応答し蛍光強度が変化する蛍光色素により測定対象の
生体組織を予め処理しておき、この生体組織からの蛍光
強度を観察する方法が考えられる。しかしながら、膜電
位変化の測定および細胞内のイオン濃度変化の測定を同
時に行なう際にこれらの測定に単に蛍光観察法を適用す
ると、例えば膜電位変化に応答し出力される蛍光の波長
とイオン濃度変化に応答し出力される蛍光の波長が近接
している場合などは両蛍光の分離が困難となるから、膜
電位変化および細胞内のイオン濃度変化の同時測定が行
なえない場合が生じる。また、両蛍光の波長が近接して
いないとしても、両蛍光を同時に測定するためには生体
組織から発せられる光を分割することになるが、そうす
ると蛍光光自体が減衰するのでS/N比の問題等でやは
り膜電位変化および細胞内のイオン濃度変化の同時測定
が行なえない場合が生じる。微細な細胞や強固な結合組
織で覆われた細胞などについても、膜電位変化の測定お
よび細胞内のイオン濃度変化の測定を同時に行なえる方
法が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明によれ
ば、細胞内イオン濃度変化および膜電位変化を同時に測
定するため、測定対象の生体組織を細胞内イオン濃度変
化に応答して蛍光強度が変化する第1の蛍光色素および
膜電位変化に応答して蛍光強度が変化する第2の蛍光色
素それぞれにより処理をし、該処理済みの生体組織に対
し前記第1の蛍光色素を励起する第1の励起光および前
記第2の蛍光色素を励起する第2の励起光を時分割で照
射すると共に、前記第1の励起光を照射するごとの前記
生体組織から発せられる蛍光強度を順次に記録し、か
つ、第2の励起光を照射するごとの前記生体組織から発
せられる蛍光強度を順次に記録することを特徴とする。
【0005】ただし、この発明において前記第1の蛍光
色素は2種以上の細胞内イオンごとの2種以上の蛍光色
素であっても良い。その場合は、前記第1の励起光をこ
れら2種以上の蛍光色素ごとの励起光とし、前記時分割
による照射においては該蛍光色素ごとの励起光も時分割
照射し、かつ、蛍光強度の記録もこれら2種以上の蛍光
色素ごとにするものとする。
【0006】なお、この発明の実施に当たり、前記励起
光用の光源として前記第1の励起光および第2の励起光
を含む光を発する1つの光源を用い、前記各蛍光強度の
記録を共通の測定系により行なうものとし、および、前
記光源と生体組織との間に前記第1の励起光選択用フィ
ルタおよび前記第2の励起光選択用フィルタを前記時分
割で照射される励起光に対応する順で挿入し、かつ、該
生体組織と前記測定系との間に前記第1の蛍光色素から
の蛍光選択用フィルタおよび第2の蛍光色素からの蛍光
選択用フィルタを前記時分割で照射される励起光により
生じる蛍光光に対応する順で挿入するのが良い。こうす
ると光源および測定系それぞれを細胞内イオン濃度変化
の測定および膜電位変化の測定それぞれで共用できるか
らである。ただし、前記第1の蛍光色素を2種以上の異
なる細胞内イオンごとの2種以上の蛍光色素とする場合
は、この好適例においては、前記励起光選択用フィルタ
および蛍光選択用フィルタそれぞれは該2種以上の蛍光
色素用の励起光および蛍光を考慮した複数の波長選択フ
ィルタを含むものとする。
【0007】
【作用】この発明の構成によれば、測定対象の生体組織
に対し、細胞内イオン濃度変化を測定対象とする蛍光観
察法と、膜電位変化を測定対象とする蛍光観察法とが、
時分割の形で実施される。しかも、測定対象ごとに蛍光
強度が順次に記録される。ここで、膜電位変化および細
胞内イオン濃度変化おのおのは、時分割で測定されるか
ら、実際は連続するデータとならないのであるが、時分
割の間隔を適正化すれば、膜電位変化および細胞内イオ
ン濃度変化おのおのは、実質的に同時に測定されたもの
とみなせる。また、両測定を時分割により実施している
から、両測定の蛍光の波長が近接している場合であって
も、各蛍光は正確に測定できるし、また、蛍光を2分割
するようなことも必要ない。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。ただし、説明に用いる各図はこの発明を
理解出来る程度に概略的に示してある。また、説明に用
いる各図において同様な構成成分については同一の番号
を付し、その重複する説明を省略することもある。
【0009】1.用いた装置の説明 後にいくつかの実施例を挙げて細胞内イオンの濃度変化
と膜電位変化とをこの発明の方法により同時に測定する
例を説明するが、これら測定のためここでは図1〜図3
を参照して以下に説明するような測定装置を用いた。そ
こではじめにこの測定装置について説明する。ここで、
図1は測定装置10の全体構成図、図2は第1の励起光
選択用フィルタ35と第2の励起光選択用フィルタ37
とを切り換えるための励起光選択用フィルタ切換手段3
0の説明図、図3は第1の蛍光選択用フィルタ41と第
2の蛍光選択用フィルタ43とを切り換えるための蛍光
選択用フィルタ切換手段40の説明図である。
【0010】この測定装置10は、倒立型蛍光顕微鏡
(以下、蛍光顕微鏡ともいう)20と、励起光選択用フ
ィルタ切換手段30と、蛍光選択用フィルタ切換手段4
0と、光源50と、フォトダイオード60と、制御手段
70とを具える。なお、図1において80は測定対象の
生体組織である。
【0011】ここで、蛍光顕微鏡20は周知のものとで
きる。図1において、20aは対物レンズ、20bはハ
ーフミラー、20c,20dはそれぞれミラー、20e
は接眼レンズ、20fは試料台をそれぞれ示す。
【0012】また、励起光選択用フィルタ切換手段30
は、光源50から発せられた光のうち、細胞内イオン濃
度変化に応答する第1の蛍光色素を励起するための第1
の励起光を測定対象の生体組織に選択的に送るか、膜電
位変化に応答する第2の蛍光色素を励起するための第2
の励起光を測定対象の生体組織に選択的に送るかを切り
換えるもので、ここでは以下に図2を用いて説明する構
成のものとしてある。すなわち、励起光選択用フィルタ
切換手段30はこの場合、容器31と、回転円板円板3
3と、第1の励起光選択用フィルタ35と、第2の励起
光選択用フィルタ37と、回転円板駆動手段39とで構
成してある。ただし、容器31はその壁面のうちの対向
する壁面31a,31bに光透過用の互いに対向する窓
31xを有したものとしてある。また、回転円板33は
その板面が容器31の壁面31a,31bに対向するよ
う容器31内に収納されていて、然も、板面の所定の複
数位置に第1及び第2の励起光選択用フィルタ35,3
7を設置するための開口部を有したものとなっている。
この所定位置とは、この場合、円板31における容器3
1の窓31xと対向し得る円周上であって、180°ず
れた2個所としてある。また第1及び第2の励起光選択
用フィルタ35、37は、任意好適なもので構成出来る
が、ここでは干渉フィルタで構成してある。また、回転
円板駆動手段39は例えばモータで構成でき出来制御手
段70によって制御されるものである。
【0013】また、蛍光選択用フィルタ切換手段40
は、測定対象の生体組織に取り込まれた第1の蛍光色素
から発せられる蛍光を選択的にフォトダイオード60に
送るか、同じく取り込まれた第2の色素から発せられる
蛍光を選択的にフォトダイオード60に送るかを切り換
えるもので、用いるフィルタを、第1の蛍光色素からの
蛍光を選択する透過波長を有するフィルタ41および第
2の蛍光色素からの蛍光を選択する透過波長を有するフ
ィルタ43とした点が異なること以外は(図3参照)、
基本的には励起光選択用フィルタ切換手段30と同じ構
成としてある。
【0014】上述の励起光選択用フィルタ切換手段30
および蛍光選択用フィルタ切換手段40それぞれは、所
定の複数のフィルタを有した回転円板31を回転させて
フィルタの切換をするので、例えば個々にフィルタを切
換挿入したり、複数のフィルタを直線状に配置しこれを
スライドさせてフィルタを切換挿入する場合に比べ、フ
ィルタの切換が容易である。
【0015】また、光源50は、上記第1の蛍光色素を
励起するための第1の励起光と上記第2の蛍光色素を励
起するための第2の励起光を少なくとも含む光を発する
もので、この場合はキセノンアークランプで構成してあ
る。
【0016】また、フォトダイオード60は、測定対象
の生体組織80から蛍光顕微鏡を経て送られてくる蛍光
を測定するもので、周知のもので構成してある。
【0017】また、制御手段70は、励起光選択用フィ
ルタ切換手段30、蛍光選択用フィルタ切換手段40に
備わる各回転円板31を所定の速度でかつ手段30側の
各フィルタ33または35と、手段40側の各フィルタ
41または43とが、所定の関係で同期するよう制御す
ること、および、フォトダイオード60からの出力を時
系列が分かる状態で記録する機能を有したものである。
【0018】これら構成成分20、30、40、50、
60を、光源50から出た励起光が励起光選択用フィル
タ切換手段30を介し生体組織80の蛍光色素を励起出
来、かつ、生体組織に取り込まれた蛍光色素からの蛍光
が蛍光選択用フィルタ選択手段40を介しフォトダイオ
ード60に入力出来るように、図1に示す様に配置す
る。
【0019】2.測定例の説明 次に、細胞内イオン濃度変化および膜電位変化を同時に
測定するいくつかの例を説明する。
【0020】2−1.第1実施例 先ず、測定対象の生体組織をカエル脳下垂体とし、この
カエル脳下垂体における細胞内カルシウムイオン濃度変
化および膜電位変化を、この発明の方法により以下に説
明するように測定する。
【0021】このため、カエル脳下垂体を第1および第
2の蛍光色素で処理する。これをこの実施例では次の様
に行なう。細胞内イオン濃度変化に応答して蛍光強度が
変化する第1の蛍光色素としてカルシウムイオン濃度変
化に応答するFura2−AM(Sigma社製)を3
0μg/mlの濃度で、および、膜電位に応答して蛍光
強度が変化する第2の蛍光色素(すなわち膜電位感受性
蛍光色素)としてM540(コダック社製)を10μg
/mlの濃度でそれぞれ含み、かつ、pHが7.5に調
整されたリンゲル液を用意する。ここで、Fura2−
AMは波長340nmの光で励起されて波長500nm
の蛍光を発するものである。また、M540は波長53
0nmの光で励起されて波長580nmの蛍光を発する
ものである。次に、体長約5cmのアフリカツメガエル
(Xenopus )から抽出した下垂体をこのリンゲル液中に
30分浸漬する。これにより、カエル脳下垂体に対する
第1及び第2の色素による処理が行なえる。その後、こ
の試料をリンゲル液で洗浄する。このように蛍光色素に
よる処理の済んだカエル脳下垂体を、リンゲル液を満た
してあるシャーレ中に入れた状態で、蛍光顕微鏡20の
試料台20f上に置く。
【0022】また、図1〜図3を用いて説明した測定装
置に、フィルタ35として透過波長が340nmでかつ
透過帯域幅が20nmのフィルタを、またフィルタ37
として透過波長が530nmでかつ透過帯域幅が10n
mのフィルタを、またフィルタ41として透過波長が5
00nmでかつ透過帯域幅が10nmのフィルタを、ま
たフィルタ43として透過波長が580nmでかつ透過
帯域幅が20nmのフィルタを、それぞれ設置する。ま
た、蛍光顕微鏡20の倍率を20倍とする。この倍率は
蛍光測定に好適な様に設定されたものである。もちろ
ん、この倍率は一例である。
【0023】次に、光源50からの出力光の光軸上に透
過波長が340nmであるフィルタ35が位置した時
は、フォトダイオード60への蛍光の光軸上に透過波長
が500nmであるフィルタ41が位置するように、一
方、光源50からの出力光の光軸上に透過波長が530
nmであるフィルタ37が位置した時は、フォトダイオ
ード60への蛍光の光軸上に透過波長が580nmであ
るフィルタ43が位置するように、各フィルタの同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。ここで、前者のフィルタ
位置はカルシウムイオン濃度変化の測定モードとなり、
後者のフィルタ位置は膜電位変化の測定モードとなる。
またここでは、回転円板31を106 回/秒の速度で回
転させた。もちろん、この回転速度は設計に応じ変更出
来る。ただし、この測定装置10の場合は、この回転円
板31の回転速度でイオン濃度変化、膜電位変化おのお
ののサンプリング周期したがってデータの分解能が決ま
るので、上記回転速度の決定はこの点を考慮する。
【0024】また、測定時は、第1の励起光である波長
340nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を順次
に記録し、かつ、第2の励起光である波長530nmの
励起光が照射されるごとの蛍光強度を順次に記録する。
それぞれの蛍光強度のデータを時系列に並べると、細胞
内のカルシウム濃度変化および膜電位変化を実質同時に
測定出来たことになる。図4はこの結果を示した特性図
である。図4において破線Iが細胞内カルシウムイオン
濃度変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電
位変化に対応する蛍光強度変化である。なお、図4にお
いて横軸は時間(秒)であり縦軸は蛍光強度(任意単
位)である。この図4から、微細な神経繊維に相当する
カエル脳下垂体であっても、細胞内カルシウムイオン濃
度変化および膜電位変化共に良好に測定できていること
が分かる。また図4から、カエル脳下垂体で特徴的なカ
ルシウムチャネルの開閉に起因するダウンストローク
(図中P)と細胞内カルシウム濃度の上昇とが一致して
いるのが分かる。
【0025】2−2.第2実施例 また、測定対象の生体組織をモルモット小腸自律神経
(submucous plexus)とし、このモルモット小腸自律神
経における細胞内カルシウムイオン濃度変化および膜電
位変化をこの発明の方法により以下に説明するように測
定する。
【0026】このため、体重約150gの生後2週間の
モルモットから小腸自律神経を抽出する。この抽出した
小腸自律神経を、95%酸素/5%二酸化炭素の環流に
より酸素濃度を上げたリンゲル液であって上記Fura
2−AMを30μg/mlの濃度で、および、小腸自律
神経用に適した膜電位感受性蛍光色素としてDi−8−
ANNEPSを100μg/mlの濃度でそれぞれ含
み、かつ、pHを7.0に調整したリンゲル液中に、1
0分間浸漬する。これにより小腸自律神経に対する第1
および第2の蛍光色素による処理が行なえる。その後、
この試料をリンゲル液で清浄する。次に、この試料を、
それが死ぬのを防ぐため、95%酸素/5%二酸化炭素
の環流により酸素濃度を上げたリンゲル液(所定のリン
ゲル液)が満たされかつ循環されているシャーレ)に入
れた状態で、蛍光顕微鏡20の試料台20f上に置い
た。なお、ここで用いた膜電位感受性蛍光色素Di−8
−ANNEPSは、たとえば文献I(ハ゛イオフィシ゛ックスシ゛ャーナ
ル(Biophys.J.)(1994)67(1) 208-16)に開示されている
ものであり、この出願に係る発明者が入手したものであ
る。また、この膜電位感受性蛍光色素Di−8−ANN
EPSは、波長530nmの励起光で励起されて波長5
80nmの蛍光を発するものである。またこの第2実施
例では、蛍光顕微鏡20の倍率は100倍とする。
【0027】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長340nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図5はこの結果を示した特性図で
ある。図5において破線Iが細胞内カルシウムイオン濃
度変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電位
変化に対応する蛍光強度変化である。この図5から、強
固な結合組織で覆われた細胞に相当する小腸自律神経で
あっても、細胞内カルシウムイオン濃度変化および膜電
位変化共に良好に測定できていることが分かる。また図
5から、急峻な膜電位変化(活動電位)の後にゆっくり
としたカルシウム濃度の上昇が見られることが分かる。
【0028】2−3.第3実施例 また、カエル脳下垂体における細胞内カリウムイオン濃
度変化および膜電位変化をこの発明の方法により以下に
説明するように測定する。
【0029】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、細胞内カリウムイオン濃度変化に応
答して蛍光強度が変化する蛍光色素であるPBFI−A
M(Sigma社製)を30μg/mlの濃度で用いる
こと以外は、第1実施例と同様にして、カエル脳下垂体
に対する蛍光色素による処理をする。そして、この生体
組織を、第1実施例と同様に、リンゲル液を満たしたシ
ャーレに入れた状態で蛍光顕微鏡20の試料台20f上
に置く。なお、PBFI−AMは波長360nmの光で
励起されて波長570nmの蛍光を発するものである。
【0030】また、細胞内イオン濃度変化に応答する蛍
光色素をPBFI−AMに代えたことに対応して、図1
〜図3を用いて説明した測定装置におけるフィルタ35
を透過波長が360nmでかつ透過帯域幅が20nmの
フィルタに交換し、かつ、フィルタ41を透過波長が5
70nmでかつ透過帯域幅が10nmのフィルタに交換
する。
【0031】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長360nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図6はこの結果を示した特性図で
ある。図6において破線Iが細胞内カリウムイオン濃度
変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電位変
化に対応する蛍光強度変化である。この図6から、微細
な神経繊維に相当するカエル脳下垂体であっても、細胞
内カリウムイオン濃度変化および膜電位変化共に良好に
測定できていることが分かる。また図6から、カエル脳
下垂体で特徴的なカリウム依存性カリウムチャネルの開
閉に起因するダウンストローク(図中P)と細胞内カリ
ウム濃度の上昇とが一致しているのが分かる。
【0032】2−4.第4実施例 また、モルモット小腸自律神経における細胞内カリウム
イオン濃度変化および膜電位変化をこの発明の方法によ
り以下に説明するように測定する。
【0033】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、細胞内カリウムイオン濃度変化に応
答して蛍光強度が変化する蛍光色素であるPBFI−A
M(Sigma社製)を30μg/mlの濃度で用いる
こと以外は、第2実施例と同様にして、モルモット小腸
自律神経に対する蛍光色素による処理をする。そして第
2実施例同様に、この生体組織を95%酸素/5%二酸
化炭素の環流により酸素濃度を上げたリンゲル液(所定
のリンゲル液)が満たされかつ循環されているシャー
レ)に入れた状態で、蛍光顕微鏡20の試料台20f上
に置いた。
【0034】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長360nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図7はこの結果を示した特性図で
ある。図7において破線Iが細胞内カリウムイオン濃度
変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電位変
化に対応する蛍光強度変化である。この図7から、強固
な結合組織で覆われた細胞に相当する小腸自律神経であ
っても、細胞内カリウムイオン濃度変化および膜電位変
化共に良好に測定できていることが分かる。また図7か
ら、急峻な膜電位変化(活動電位)の後にゆっくりとし
たカリウム濃度の上昇が見られることが分かる。
【0035】2−5.第5実施例 また、カエル脳下垂体における細胞内塩素イオン濃度変
化および膜電位変化をこの発明の方法により以下に説明
するように測定する。
【0036】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、塩素イオン濃度変化に応答して蛍光
強度が変化する蛍光色素である6−メトキシ−N−3−
サルフォプロピル−キノリニウム[6-Methoxy-N-(3-Sul
fopropyl)-Quinolinium-](Sigma社製)を30μ
g/mlの濃度で用いること以外は、第1実施例と同様
にして、カエル脳下垂体に対する蛍光色素による処理を
する。そして、この生体組織を、第1実施例と同様に、
リンゲル液を満たしたシャーレに入れた状態で蛍光顕微
鏡20の試料台20f上に置く。なお、6−メトキシ−
N−3−サルフォプロピル−キノリニウムは波長350
nmの光で励起されて波長450nmの蛍光を発するも
のである。
【0037】また、細胞内イオン濃度変化に応答する蛍
光色素を6−メトキシ−N−3−サルフォプロピル−キ
ノリニウムに代えたことに対応して、図1〜図3を用い
て説明した測定装置におけるフィルタ35を透過波長が
350nmでかつ透過帯域幅が20nmのフィルタに交
換し、かつ、フィルタ41を透過波長が450nmでか
つ透過帯域幅が10nmのフィルタに交換する。
【0038】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長350nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図8はこの結果を示した特性図で
ある。図8において破線Iが細胞内塩素イオン濃度変化
に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電位変化に
対応する蛍光強度変化である。この図8から、微細な神
経繊維に相当するカエル脳下垂体であっても、細胞内塩
素イオン濃度変化および膜電位変化共に良好に測定でき
ていることが分かる。また図8から、カエル脳下垂体で
神経パルスの発生初期に塩素の移動が起きていることが
分かる。
【0039】2−6.第6実施例 また、モルモット小腸自律神経における細胞内塩素イオ
ン濃度変化および膜電位変化をこの発明の方法により以
下に説明するように測定する。
【0040】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、細胞内塩素イオン濃度変化に応答し
て蛍光強度が変化する蛍光色素である6−メトキシ−N
−3−サルフォプロピル−キノリニウムを30μg/m
lの濃度で用いること以外は、第2実施例と同様にし
て、モルモット小腸自律神経に対する蛍光色素による処
理をする。そして、第2実施例同様に、この生体組織を
95%酸素/5%二酸化炭素の環流により酸素濃度を上
げたリンゲル液(所定のリンゲル液)が満たされかつ循
環されているシャーレ)に入れた状態で、蛍光顕微鏡2
0の試料台20f上に置いた。
【0041】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長350nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図9はこの結果を示した特性図で
ある。図9において破線Iが細胞内塩素イオン濃度変化
に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜電位変化に
対応する蛍光強度変化である。この図9から、強固な結
合組織で覆われた細胞に相当する小腸自律神経であって
も、細胞内塩素イオン濃度変化および膜電位変化共に良
好に測定できていることが分かる。
【0042】2−7.第7実施例 また、カエル脳下垂体における細胞内ナトリウムイオン
濃度変化および膜電位変化をこの発明の方法により以下
に説明するように測定する。
【0043】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、細胞内ナトリウムイオン濃度変化に
応答し蛍光強度が変化する蛍光色素であるSBFI−A
M(Sigma社製)を30μg/mlの濃度で用いる
こと以外は、第1実施例と同様にして、カエル脳下垂体
に対する蛍光色素による処理をする。そして、この生体
組織を、第1実施例と同様に、リンゲル液を満たしたシ
ャーレに入れた状態で蛍光顕微鏡20の試料台20f上
に置く。なお、SBFI−AMは波長400nmの光で
励起されて波長570nmの蛍光を発するものである。
【0044】また、細胞内イオン濃度変化に応答する蛍
光色素をSBFI−AMに代えたことに対応して、図1
〜図3を用いて説明した測定装置におけるフィルタ35
を透過波長が400nmでかつ透過帯域幅が20nmの
フィルタに交換し、フィルタ41を透過波長が570n
mでかつ透過帯域幅が10nmのフィルタに交換する。
【0045】次に、第1実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長400nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図10はこの結果を示した特性図
である。図10において破線Iが細胞内ナトリウムイオ
ン濃度変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜
電位変化に対応する蛍光強度変化である。この図10か
ら、微細な神経繊維に相当するカエル脳下垂体であって
も、細胞内ナトリウムイオン濃度変化および膜電位変化
共に良好に測定できていることが分かる。また図10か
ら、カエル脳下垂体で神経パルスの発生初期にナトリウ
ムの移動が起きていることが分かる。
【0046】2−8.第8実施例 また、モルモット小腸自律神経における細胞内ナトリウ
ムイオン濃度変化および膜電位変化をこの発明の方法に
より以下に説明するように測定する。
【0047】このため、細胞内イオン濃度変化に応答す
る蛍光色素として、細胞内ナトリウムイオン濃度変化に
応答して蛍光強度が変化する蛍光色素であるSBFI−
AM(Sigma社製)を30μg/mlの濃度で用い
ること以外は、第2実施例と同様にして、モルモット小
腸自律神経に対する蛍光色素による処理をする。そし
て、第2実施例同様に、この生体組織を95%酸素/5
%二酸化炭素の環流により酸素濃度を上げたリンゲル液
(所定のリンゲル液)が満たされかつ循環されているシ
ャーレ)に入れた状態で、蛍光顕微鏡20の試料台20
f上に置いた。
【0048】次に、第7実施例において説明したと同様
な手順で、各フィルタ35、37、41、43の同期を
確保しつつ、フィルタ選択手段30、40の回転円板3
1を、所定速度で回転させる。また、測定時は、第1の
励起光である波長400nmの励起光が照射されるごと
の蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光である
波長530nmの励起光が照射されるごとの蛍光強度を
順次に記録する。それぞれの蛍光強度のデータを図4と
同様にプロットする。図11はこの結果を示した特性図
である。図11において破線Iが細胞内ナトリウムイオ
ン濃度変化に対応する蛍光強度変化であり、実線IIが膜
電位変化に対応する蛍光強度変化である。この図11か
ら、強固な結合組織で覆われた細胞に相当する小腸自律
神経であっても、細胞内ナトリウムイオン濃度変化およ
び膜電位変化共に良好に測定できていることが分かる。
また図11から、急峻な細胞内ナトリウム濃度の上昇が
見られることが分かる。
【0049】上述においては、この発明のいくつかの実
施例について説明したがこの発明は上述の実施例に限ら
れない。例えば、上述では膜電位変化および1種の細胞
内イオンの濃度変化を同時に測定する例を説明したが、
膜電位変化と例えば2種以上の細胞内イオン濃度のそれ
ぞれの変化とを同時に測定することも可能と考える。一
例で説明すれば、例えば細胞内カルシウムイオンに応答
して蛍光強度が変化する蛍光色素と、細胞内ナトリウム
イオンに応答して蛍光強度が変化する蛍光色素とを、膜
電位感受性蛍光色素と共に用いて生体組織を処理し、そ
の後、3種類の蛍光色素について時分割による励起光照
射や蛍光強度記録を処理をするようにすれば、細胞内カ
ルシウムイオン濃度変化、細胞内ナトリウムイオン濃度
変化および膜電位変化を同時に測定できると考える。ま
た上述において説明した測定装置は一例にすぎず、他の
任意好適な構成とできる。
【0050】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明によれば、測定対象の生体組織を、細胞内イオン濃
度変化に応答して蛍光強度が変化する第1の蛍光色素お
よび膜電位変化に応答して蛍光強度が変化する第2の蛍
光色素それぞれにより処理する。そして、該処理済みの
生体組織に対し前記第1の蛍光色素を励起する第1の励
起光および前記第2の蛍光色素を励起する第2の励起光
を時分割で照射すると共に、各励起光照射ごとの前記生
体組織から発せられる蛍光強度をそれぞれ順次に記録す
る。このため、蛍光観察法を利用して膜電位変化と少な
くとも1種の細胞内イオン濃度変化とを実質同時に測定
出来る。したがって、微細な細胞や強固な結合組織で覆
われた細胞などについても、膜電位変化の測定および細
胞内のイオン濃度変化の測定を同時に行なうことが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の測定方法の実施に用いた測定装置の
説明図である。
【図2】励起光選択用フィルタ切換手段の説明図であ
る。
【図3】蛍光選択用フィルタ切換手段の説明図である。
【図4】第1実施例で得た特性の説明図である。
【図5】第2実施例で得た特性の説明図である。
【図6】第3実施例で得た特性の説明図である。
【図7】第4実施例で得た特性の説明図である。
【図8】第5実施例で得た特性の説明図である。
【図9】第6実施例で得た特性の説明図である。
【図10】第7実施例で得た特性の説明図である。
【図11】第8実施例で得た特性の説明図である。
【符号の説明】
10:測定装置 20:倒立型蛍光顕微鏡 30:励起光選択用フィルタ切換手段 35:第1の励起光選択用フィルタ 37:第2の励起光選択用フィルタ 40:蛍光選択用フィルタ切換手段 41:第1の蛍光色素からの蛍光を選択するフィルタ 43:第2の蛍光色素からの蛍光を選択するフィルタ 50:光源 60:フォトダイオード 70:制御手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−273337(JP,A) 特開 平6−109641(JP,A) 特開 平5−332937(JP,A) 特開 平3−245044(JP,A) 特開 平5−26813(JP,A) 特開 平9−21800(JP,A) J.Biol.Chem.,253(13) p4631(1978) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/75 - 21/83 G01N 21/64 G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象の生体組織を、細胞内イオン濃
    度変化に応答して蛍光強度が変化する第1の蛍光色素お
    よび膜電位変化に応答して蛍光強度が変化する第2の蛍
    光色素それぞれにより処理をし、 該処理済みの生体組織に対し前記第1の蛍光色素を励起
    する第1の励起光および前記第2の蛍光色素を励起する
    第2の励起光を時分割で照射すると共に、 前記第1の励起光を照射するごとの前記生体組織から発
    せられる蛍光強度を順次に記録し、かつ、第2の励起光
    を照射するごとの前記生体組織から発せられる蛍光強度
    を順次に記録することを特徴とする細胞内イオン濃度変
    化および膜電位変化同時測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の細胞内イオン濃度変化
    および膜電位変化同時測定方法において、 前記第1の蛍光色素が2種以上の細胞内イオンごとの2
    種以上の蛍光色素であるとき、前記第1の励起光をこれ
    ら蛍光色素ごとの励起光として、前記時分割による照射
    においては該蛍光色素ごとの励起光も時分割照射するも
    のとし、かつ、前記蛍光強度の記録も蛍光色素ごとに行
    なうことを特徴とする細胞内イオン濃度変化および膜電
    位変化同時測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の細胞内イオン
    濃度変化および膜電位変化同時測定方法において、 前記励起光用の光源として前記第1の励起光および第2
    の励起光を含む光を発する1つの光源を用い、 前記各蛍光強度の記録を共通の測定系により行なうもの
    とし、および、 前記光源と生体組織との間に前記第1の励起光選択用フ
    ィルタおよび前記第2の励起光選択用フィルタを前記時
    分割で照射される励起光に対応する順で挿入し、かつ、
    該生体組織と前記測定系との間に前記第1の蛍光色素か
    らの蛍光選択用フィルタおよび第2の蛍光色素からの蛍
    光選択用フィルタを前記時分割で照射される励起光によ
    り生じる蛍光に対応する順で挿入することを特徴とする
    細胞内イオン濃度変化および膜電位変化同時測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の細胞内イオン濃度変化
    および膜電位変化同時測定方法において、 前記第1の蛍光色素が2種以上の細胞内イオンごとの2
    種以上の蛍光色素であるとき、前記励起光選択用フィル
    タおよび前記蛍光選択用フィルタそれぞれは、該2種以
    上の蛍光色素用の励起光および蛍光を考慮した複数の波
    長選択フィルタを含むことを特徴とする細胞内イオン濃
    度変化および膜電位変化同時測定方法。
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