JP3171653U - カニューレホルダー用固定バンド - Google Patents

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【課題】患者の皮膚を傷めることなく、またカニューレの固定を確実に行うことができるカニューレホルダーを提供する。【解決手段】2つの第1の接着部材2、2はバンド本体1の長手方向の端側にそれぞれ取り付けられ、そのバンド本体1側の一端部と反対の他端部22がカニューレホルダー60の側部を通って患者の皮膚にあたらずに折り返されてバンド本体1側に固定された一端部に着脱可能に接着される。【選択図】図1

Description

本考案は、気管切開術により患者の前頸部に形成された気管切開孔に挿入されるカニューレを保持するカニューレホルダーに用いられる固定バンドに関する。
従来より、図4に示すように上気道に閉塞した患者や長期に人工呼吸器を使用する患者に対して、上気道の状態に関わらず確実な換気が得られるよう、気管切開術により患者の前頸部に気管切開孔を形成し、気道を確保するためのカニューレ8を該気管切開孔に挿入することがなされる。当該カニューレ8が気管切開孔から抜けないようにするため、例えば図4に示されたカニューレホルダー9が用いられている。カニューレホルダー9は、所定箇所に固定保持されるよう患者の頸を回る長さを有するバンド91が用いられ、該バンド91の両端部911、911にワンタッチ式接着部材92、92が取り付けられ、各接着部材92、92の一端部921、921がバンド91の対応する端部にそれぞれ固定され、カニューレホルダー9の保持フレーム90の両側部に設けられた穴901、901に他端側の自由端部922、922を通して折り返して固定端部921、921に貼り付けるようにしてカニューレ8を所定箇所に固定保持することができる。
従来のカニューレホルダー9では、接着部材92、92の自由端部922、922側の一部が患者の皮膚を擦り、長期にわたると擦り傷や皮膚炎症を起こすなどの問題点がある。
本考案は、患者の皮膚を傷めることなく、またカニューレの固定を確実に行うことができるカニューレホルダーに用いられる固定バンドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案は、
気管切開術により患者の頸部に形成された気管切開孔に挿入されるカニューレを固定保持するカニューレホルダーに用いられる固定バンドであって、
人体の皮膚に当たっても不快を感じさせない生地でつくられ、患者の頸を回る長さを有するように帯状に伸びるバンド本体と、
前記バンド本体の長手方向の端側にそれぞれ取り付けられる接着部材であって、その前記バンド本体側の一端部と反対の他端部が前記カニューレホルダーの側部を通って患者の皮膚にあたらずに折り返されて前記バンド本体側に固定された前記一端部に着脱可能に接着される2つの第1の接着部材と、
を備えていることを特徴とするカニューレホルダー用固定バンドを提供する。
本考案に係る固定バンドにおいて、前記第1の接着部材の前記一端部がそれぞれ前記バンド本体の対応する端部に接合されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、更に、人体の皮膚に当たっても不快を感じさせない生地でつくられる2つの平面パッドを有し、前記平面パッドの一端部がそれぞれ前記バンド本体の対応する端部に取り付けられて前記バンド本体と一体に接続され、前記第1の接着部材の一端部がそれぞれ対応する前記平面パッドに固定され、他端部が前記カニューレホルダーの対応する側部を通って、前記第1の接着部材が患者の皮膚に当たらずに前記カニューレホルダーの側部が前記平面パッドに重なるように折り返されて前記固定された一端部に着脱可能に接着されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、第1の接着部材の一端部がそれぞれ対応する前記平面パッドの一端部に固定され、他端部が前記カニューレホルダーの対応する側部を通って、前記カニューレホルダーの側部が前記平面パッドの長手方向の横幅の半分及び前記平面パッドの前記バンド本体との連結端縁より該横幅の三分の一に至る箇所、且つ、前記平面パッドの最大縦幅のある箇所において前記平面パッドに重なるように折り返されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、前記平面パッドの周縁部が丸く形成されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、前記バンド本体は、連結されて帯状の前記バンド本体に形成される2つ以上のサブバンドからなることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、前記サブバンドを2つ有し、更に、2つの前記サブバンドにそれぞれ設けられる2つの第2の接着部材を有し、前記第2の接着部材の一端部がそれぞれ前記サブバンドに取り付けられ、他端部が前記平面パッドに取り付けられ、前記第1の接着部材の折り返された他端部が、前記第1の接着部材の一端部と共に前記第2の接着部材の他端部に着脱可能に接着されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、2つの前記サブバンドにおける一方のサブバンドの他方のサブバンドと連結する端部に第3の接着部材が取り付けられ、他方のサブバンドの連結する端部に前記第3の接着部材と着脱可能に接着される第4の接着部材が取り付けられることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、前記一方のサブバンドにおいて前記第2の接着部材と前記第3の接着部材とは一体につながるように構成されることが好ましい。
本考案に係る固定バンドにおいて、少なくとも1つの前記サブバンドは、伸縮性のある弾性バンドであることが好ましい。
本考案に係る固定バンドは、以上の構成によれば、第1の接着部材の他端部が前記カニューレホルダーの対応する側部を通って折り返されて、患者の皮膚にあたらないように該第1の接着部材の前記バンド本体に接着された一端部に着脱可能に接着されるので、第1の接着部材が患者の皮膚を擦ることによる擦り傷や皮膚炎症を起こすなどの問題点を解消できる効果を奏することができる。
本考案の一実施形態に係るカニューレホルダーに用いられる固定バンドの斜視図である。 図1のカニューレホルダー用固定バンドの分解斜視図である。 図1の平面図である。 現在市販されている固定バンドの使用参考図である。
以下、図面を参照して本考案の一実施形態に係るカニューレホルダーに用いられる固定バンドについて説明する。図1は、本考案の一実施形態に係るカニューレホルダーに用いられる固定バンドの斜視図、図2は、図1のカニューレホルダー用固定バンドの分解斜視図、図3は、図1の平面図である。
本考案に係る固定バンド100は、気管切開術により患者7の頸部に形成された気管切開孔(図示せず)に挿入されるカニューレ6を支持定位するカニューレホルダーに用いられるもので、概ね患者の頸を回る長さを有するバンド本体1と、該バンド本体1のカニューレ6の端側に取り付けられた2つの第1の接着部材2、2とを備えている。なお、カニューレホルダーはやや細長いフレーム60を有し、該フレーム60の真ん中にカニューレ6が通されて保持され、その両側部61、61に第1の接着部材2、2を通す穴が設けられている。
バンド本体1は、人体の皮膚に触っても不快を感じさせない生地、例えば布地で帯状に作られる。なお、バンド本体1としては、1本でもよく、何本でつながって作られてもよく、この形態において2本のサブバンド11、11からなるとする。
2つの第1の接着部材2、2は、バンド本体1の長手方向に沿って伸びる接合自在な接着部材、例えばワンタッチ式接合テープを用い、バンド本体1のカニューレ6寄りの2つの端部103、103にそれぞれ取り付けている。第1の接着部材2、2のそれぞれの一端部21、21がバンド本体1の端側に固定されると共に、第1の接着部材2、2の他端部22、22が患者の皮膚にあたらずに該フレーム60の側部61、61に設けられた穴を通って折り返されて第1の接着部材2、2の一端部21、21に対応して着脱可能に接合される。なお、この形態において、前記第1の接着部材2の他端部22がフレーム60の穴を通って、バンド本体1の少なくとも端縁がフレーム60の両側縁と接触する、より好ましくはバンド本体1の両端部外面にフレーム60の対応端部が重なるように折返されることが好ましい。
この形態において、バンド本体1は、互いにつながって一本に形成される複数、例えば2本のサブバンド11、11を有する。なお、サブバンド11としては、1本でもよく、何本でつながってもよい。また、サブバンド11における1つ又は1つ以上としては、伸縮性のある弾性バンドであることが好ましい。
サブバンド11、11のそれぞれの外面102、102に第2の接着部材3、3が取り付けられている。第2の接着部材3、3のそれぞれの一端部31、31がサブバンド11、11の外面に固定され、第2の接着部材3、3の他端部32、32がそれぞれ第1の接着部材2の一端部21、21と連結されるように取り付けられる。
この形態において、更に、人体の皮膚に当たっても不快を感じさせない生地、例えば布地でつくられる2つの平面パッド12、12を有する。平面パッド12、12は、バンド本体1の両端側に取り付けられてバンド本体1即ちサブバンド11、11の端部103、103と例えば縫い合わせるなどにより一体に接続される。また、平面パッド12、12の周縁部が尖らずに丸く形成されることが好ましい。
バンド本体1の両端部103、103に平面パッド12、12が連結され、第1の接着部材2の一端部21、21が平面パッド12、12の一端部121、121の外面に取り付けられると共に、平面パッド12、12が患者の前頸部側に位置すると共にフレーム60の両側部61,61が平面パッド12、12の上に重なるように、第1の接着部材の他端部22がフレーム60の両側の穴を通って折り返されて第1の接着部材2の一端部21、21又は/及び第2の接着部材3の他端部32、32に着脱可能に接合される。
第2の接着部材3、3の一端部31、31がそれぞれ対応するサブバンド11、11に取り付けられ連結され、またそれぞれの他端部32、32がそれぞれ第1の接着部材2、2のそれぞれの一端部21、21と一体に接続されて、平面パッド12、12に取り付けられている。
また、サブバンド11、11における一方のサブバンド11の他方のサブバンド11と連結される連結端部111に第3の接着部材4が取り付けられ、他方のサブバンド11の連結端部111の患者側の内面101に第3の接着部材4と着脱可能に接着される第4の接着部材5が取り付けられている。
この形態において、一方のサブバンド11において第3の接着部材4が帯状に延びて第2の接着部材3と一体につながるように一本の接着部材を用いると、製造工数の低減を図ることができる。
この形態において、第1の接着部材2としては、例えば、接合自在なワンタッチ式接合テープで、その一部が第2の接着部材3と着脱可能に構成される接着部材が用いられる。一例として、第1の接着部材2の一部としては例えばかぎ状の表面をもつ面ファスナーを用いるとき、第2の接着部材3としては、例えばループ状の表面をもつ面ファスナーを用いる。第2の接着部材3はループ状の表面をもつ面ファスナーを用いるとき、第3の接着部材4としては、第2の接着部材3と一体につながるループ状の表面をもつ面ファスナーを用いると良い。第3の接着部材4としては、ループ状の表面をもつ面ファスナーを用いるとき、第4の接着部材5としては、かぎ状の表面をもつ面ファスナーを用いると良い。
なお、この形態において、カニューレホルダーの装着時の快適さを上げるために、平面パッド12の長手方向と垂直の縦幅W2としてはサブバンド11の縦幅W1よりも大きいことが好ましい。
この形態において、第1の接着部材2としては、バンド本体1の両端縁がカニューレ6を保持するフレーム60の両側縁と接触するまで、第1の接着部材2の他端部22が該フレーム60の側部61、61に設けられた穴を通って折り返されて、患者の皮膚に当たらずに該一端部21に貼り付けられるようにすればよく、より好ましくは、第1の接着部材2としては、平面パッド12の横幅Lの半分及び平面パッド12のサブバンド11との連結端縁より該横幅Lの三分の一に至る箇所、且つ、平面パッド12の縦幅W2における最大縦幅がある箇所において、フレーム60の側部61が平面パッド12に重なるように他端部22をフレーム60の両側の穴に通して折り返されることが好ましい。
以上の説明により、本考案に係るカニューレホルダー100は、第1の接着部材2のカニューレホルダー側の他端部22、22がカニューレホルダーの対応する側部を通って折り返されるとき、折り返し箇所A、Aがバンド本体1の端部103、103の縁からはみ出ず、即ち患者の皮膚にあたらないように、該第1の接着部材2の他端部22、22が固定された一端部21に着脱可能に接着されるようにすると、第1の接着部材2が患者の皮膚を擦り、長期にわたると擦り傷や皮膚炎症を起こすなどの問題点を解消できる効果を奏することができる。
また、更にバンド本体1の端部103、103に平面パッド12、12が取り付けられて、平面パッド12、12に第1の接着部材2の端部21、21がそれぞれ対応して固定されると、第1の接着部材2を折る間も患者の皮膚を当たらずに済むので、快適さをより一層高めることができる。
本考案に係る固定バンドは、例えばカニューレなどの患者皮膚に触る医療器具を所定箇所に固定保持する固定バンドとして有用である。
100 固定バンド
1 バンド本体
101 内面
102 外面
103 端部
11 サブバンド
111 連結端部
12 平面パッド
121 一端部
2 第1の接着部材
21 一端部
22 他端部
3 第2の接着部材
31 一端部
32 他端部
4 第3の接着部材
5 第4の接着部材
6 カニューレ
60 フレーム
61 側部
7 患者
L 平面パッドの横幅
W1 サブバンドの縦幅
W2 平面パッドの縦幅

Claims (10)

  1. 気管切開術により患者の頸部に形成された気管切開孔に挿入されるカニューレを固定保持するカニューレホルダーに用いられる固定バンドであって、
    人体の皮膚に当たっても不快を感じさせない生地でつくられ、患者の頸を回る長さを有するように帯状に伸びるバンド本体と、
    前記バンド本体の長手方向の端側にそれぞれ取り付けられる接着部材であって、その前記バンド本体側の一端部と反対の他端部が前記カニューレホルダーの側部を通って患者の皮膚にあたらずに折り返されて前記バンド本体側に固定された前記一端部に着脱可能に接着される2つの第1の接着部材と、
    を備えていることを特徴とするカニューレホルダー用固定バンド。
  2. 前記第1の接着部材の前記一端部がそれぞれ前記バンド本体の端部にそれぞれ接合されることを特徴とする請求項1に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  3. 更に、人体の皮膚に当たっても不快を感じさせない生地でつくられる2つの平面パッドを有し、
    前記平面パッドの一端部がそれぞれ前記バンド本体の対応する端部に取り付けられ、前記バンド本体と一体に接続され、
    前記第1の接着部材の一端部がそれぞれ対応する前記平面パッドに固定され、他端部が前記カニューレホルダーの対応する側部を通って、前記第1の接着部材が患者の皮膚に当たらずに前記カニューレホルダーの側部が前記平面パッドに重なるように折り返されることを特徴とする請求項1に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  4. 第1の接着部材の一端部がそれぞれ対応する前記平面パッドの一端部に固定され、他端部が前記カニューレホルダーの対応する側部を通って、前記カニューレホルダーの側部が前記平面パッドの長手方向の横幅の半分及び前記平面パッドの前記バンド本体との連結端縁より該横幅の三分の一に至る箇所、且つ、前記平面パッドの最大縦幅のある箇所において前記平面パッドに重なるように折り返されることを特徴とする請求項3に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  5. 前記平面パッドの周縁部が丸く形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  6. 前記バンド本体は、連結されて帯状の前記バンド本体に形成される2つ以上のサブバンドからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  7. 前記サブバンドを2つ有し、
    更に、2つの前記サブバンドにそれぞれ設けられる2つの第2の接着部材を有し、
    前記第2の接着部材の一端部がそれぞれ前記サブバンドに取り付けられ、他端部が前記平面パッドに取り付けられ、
    前記第1の接着部材の折り返された他端部が、前記第1の接着部材の一端部と共に前記第2の接着部材の他端部に着脱可能に接着されることを特徴とする請求項6に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  8. 2つの前記サブバンドにおける一方のサブバンドの他方のサブバンドと連結する端部に第3の接着部材が取り付けられ、他方のサブバンドの連結する端部に前記第3の接着部材と着脱可能に接着される第4の接着部材が取り付けられることを特徴とする請求項7に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  9. 前記一方のサブバンドにおいて前記第2の接着部材と前記第3の接着部材とは一体につながるように構成されることを特徴とする請求項8に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
  10. 少なくとも1つの前記サブバンドは、伸縮性のある弾性バンドであることを特徴とする請求項6〜9のいずれかの一項に記載のカニューレホルダー用固定バンド。
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