JP3171269U - 炭酸泉生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置全体を小型化できると共に、電源を必要としないことから使用する場所に限定されずに炭酸泉を生成することができる炭酸泉生成装置を提供する。【解決手段】炭酸泉生成装置は、炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置10と、浴槽2内に浸漬されて配置されると共に、前記炭酸ガス供給装置10によって供給される炭酸ガスを浴槽2内の液体に溶解させる炭酸ガス混合装置20とを有する。浴槽2の水を汲み上げたり、循環させたりするためのポンプを必要としないために、装置全体を小型化でき、電源を必要としない。【選択図】図3

Description

本考案は、簡単に炭酸泉を生成することができる炭酸泉生成装置に関するものである。
炭酸泉は高濃度で炭酸ガスを溶解させた温泉であり、その効能は健康に良いものとして広く認知されている。水中に溶解した炭酸ガスは、まず水もしくは水蒸気によって皮膚表面の脂肪に吸収され皮膚内部へと浸透し経皮吸収される。経皮吸収された炭酸ガスは血管内部へと浸透し、血液中の炭酸ガス濃度または分圧を高めることにより、生体の防御反応が機能し末梢血管を拡張させ血流量を増大させる。末梢血管の拡張により血流量は増大しているにもかかわらず血圧は低下するので、入浴による循環器への負担を大幅に軽減させる。さらに血流量の増大により皮膚深部温を上昇させるので、比較的低温の入浴にもかかわらず長時間湯冷めしない入浴が可能となる。また、代謝の向上によりコリやむくみを軽減することが可能であり、とくに高齢者や心臓疾患はもとより幅広い使用者が健康、快適でかつ安全に入浴を行うことができる。
従来、例えば特許文献1に開示されているような炭酸泉の製造方法が知られている。特許文献1に開示された炭酸泉を製造する装置は、浴槽、導管、吸引ポンプ、炭酸ガス溶解器、炭酸ガスボンベ、濃度センサおよび炭酸ガス制御弁などを備えている。浴槽の水は、吸引ポンプによって吸引された後、炭酸ガス溶解器を経ることで炭酸ガスが溶解され、浴槽に循環する。このように構成することで、効率的に炭酸ガスを水に溶解させることができる。
特開平7−313855号公報
しかしながら、特許文献1に開示された装置では、浴槽の水を炭酸ガス溶解器まで吸引させるための吸引ポンプが必要であるために、装置全体が大型化してしまうという問題がある。このような大型な装置では、設置スペースを確保するのが困難であったり、装置を持ち運ぶことが困難であったりする。
更に、吸引ポンプを駆動するには、電源が必要であるために、電源を確保することができない場所では使用することができず、装置を使用できる範囲が限られてしまうという問題がある。
本考案は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、可搬性に優れ、電源を必要としない炭酸泉生成装置を提供することを目的とする。
本考案は、炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給部と、浴槽内に浸漬されて配置されると共に、前記炭酸ガス供給部によって供給される炭酸ガスを浴槽内の液体に溶解させる炭酸ガス混合部と、を有することを特徴とする。
また、前記炭酸ガス混合部は、前記炭酸ガス供給部によって供給される炭酸ガスを微細な気泡に分散させる微細泡発生部を有することを特徴とする。
また、前記炭酸ガス混合部は、前記微細泡発生部を収容するハウジングを有し、前記ハウジングは、前記微細泡発生部によって発生された気泡を介して炭酸ガスが溶解された液体を前記ハウジングの外部に吐出する吐出孔と、前記吐出孔から吐出された分の液体を前記ハウジング内に補給する給水孔とを有することを特徴とする。
また、前記炭酸ガス混合部は、前記吐出孔が前記給水孔よりも上方に位置するように前記浴槽内に配置されることを特徴とする。
また、前記炭酸ガス供給部は、導管を介して前記炭酸ガス混合部に接続されると共に、前記浴槽の外に配置されることを特徴とする。
本考案によれば、装置全体を小型化できると共に、電源を必要としないことから使用する場所に限定されずに炭酸泉を生成することができる。
本実施形態に係る炭酸泉生成装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る炭酸ガス混合装置の分解斜視図である。 本実施形態に係る炭酸泉生成装置の使用方法を説明するための図である。 本実施形態に係る炭酸ガス混合装置の断面図である。
以下、本考案に係る実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本考案に係る炭酸泉生成装置1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、炭酸泉生成装置1は、炭酸ガス供給部としての炭酸ガス供給装置10と、炭酸ガス混合部としての炭酸ガス混合装置20とが可撓性の導管15によって接続されて構成されている。
炭酸ガス供給装置10は、容器体11と、減圧器12とを有している。容器体11は、いわゆるハンディボンベであり、炭酸ガスが非常に高圧縮された状態で収容されている。本実施形態の容器体11には例えば約10l〜20lの炭酸ガスが収容されている。減圧器12は、つまみ部13と、吹き出し口14とを有している。減圧器12を容器体11に取り付けることで、容器体11に高圧縮された炭酸ガスを減圧させて、取り出すことができる。使用者は、つまみ部13を開口することで、容器体11に収容された炭酸ガスを、吹き出し口14から導管15に勢いよく放出させることができる。
炭酸ガス混合装置20は、浴槽内に浸漬させて使用され、浴槽内の液体(以下、液体として水を用いる)と炭酸ガス供給装置10から供給された炭酸ガスとを混合させる。図2は、本考案に係る炭酸ガス混合装置20の分解斜視図である。
図2に示すように、炭酸ガス混合装置20は、ハウジング21、微細泡発生部(気泡発生部)22、ハウジング21の一部として構成されるキャップ23、25などを有している。ハウジング21は、内部が中空の円筒状に形成されている。ハウジング21の両端は、それぞれキャップ23、25を取り付けるためのネジ部21a、21bが形成されている。また、ハウジング21の中央、略ネジ部21b寄りには、ハウジング21の内部と外部とを連通させる吐出孔21cが形成されている。吐出孔21cは、ハウジング21内部で混合された炭酸ガスおよび水をハウジング21の外部に吐出させる孔である。吐出孔21cは、ハウジング21の円周方向に沿って等間隔に複数形成されている。
微細泡発生部22は、略円柱状であって全体が多孔質性物質によって形成されている。すなわち、微細泡発生部22の外周も全体に亘って内部と通じる微細な噴出孔として形成される。微細泡発生部22は、接続管22a、継手22bなどを介して、上述した導管15に接続される。したがって、炭酸ガスは導管15を通して微細泡発生部22内部まで浸透する。微細泡発生部22内部に浸透した炭酸ガスは、噴出孔から微細な気泡となって大量に噴出される。なお、微細泡発生部22としては、例えばエアストーンを用いることができるが、エアストーンに限られず、微細な気泡を発生できるものであれば適宜のものを用いることができる。
キャップ23は、ハウジング21のネジ部21aに取り付けられる。キャップ23は、ネジ部21aに取り付けられた状態で浴槽内の水をハウジング21内に取り込むための給水孔23aが形成されている。キャップ23の内部には、フィルタ24が給水孔23aを閉塞する態様で取り付けられる。フィルタ24は、メッシュ状に形成され、不純物がハウジング21内に浸入するのを防止する。また、フィルタ24は、Oリング23b、23cにより挟まれた状態でキャップ23に取り付けられる。
一方、キャップ25は、ハウジング21のネジ部21bに取り付けられる。キャップ25は、ネジ部21bに取り付けられた状態で導管15の継手15aをハウジング21内に挿通させるための貫通孔25aが形成されている。キャップ25の内部には、中央に穴が形成されたプレート26が取り付けられている。プレート26は、Oリング25b、25cにより挟まれた状態でキャップ25に取り付けられる。また、プレート26は、継手27が一体に固定されており、この継手27を介して、微細泡発生部22の継手22bおよび導管15の継手15aをワンタッチで取り付けることができる。また、継手27に継手22bを取り付けた状態では、プレート26は微細泡発生部22をハウジング21内部の所定の位置に保持する役割を有している。
次に、上述したように構成される炭酸ガス混合装置20を組み立てる方法について説明する。まず、キャップ25内に取り付けられているプレート26の継手27に、微細泡発生部22を継手22bを介して取り付ける。次に、微細泡発生部22をハウジング21内に挿入させながら、微細泡発生部22を取り付けたキャップ25をハウジング21のネジ部21bに螺合する。次に、フィルタ24が取り付けられたキャップ23をハウジング21のネジ部21aに螺合する。最後に、導管15の継手15aをキャップ25の貫通孔25aに挿通させて、プレート26の継手27に取り付ける。
図4は、上述したように組み立てられた炭酸ガス混合装置20を切断した断面図である。
図4に示すように、炭酸ガス混合装置20が組み立てられた状態では、ハウジング21の内部と外部とは、ハウジング21の吐出孔21cおよびキャップ23の給水孔23aを介してのみ通じている。すなわち、ハウジング21とキャップ23との間およびハウジング21とキャップ25との間は、Oリング23b、23c、25b、25cによってそれぞれ密閉されているため水や気泡が漏出することがない。
次に、炭酸ガス供給装置10および炭酸ガス混合装置20を備える炭酸泉生成装置1を用いて炭酸泉を生成する方法について説明する。
図3は、炭酸泉生成装置1の使用方法を説明するための図である。図3には水または温水が満たされた小型な浴槽2が示されている。ここでは、浴槽2として例えば人間の両足あるいは犬などの動物の全身を浸すことができるサイズのものを用いている。
炭酸泉を生成するには、図3に示すように、炭酸ガス混合装置20を浴槽2内の水中に浸漬させる。浸漬させることで、ハウジング21内は吐出孔21cおよび給水孔23から浸入した浴槽2内の水で満たされる。このとき、炭酸ガス混合装置20は、浴槽2の底面2aに接触させず、底面2aから離間させた状態にする。また、炭酸ガス混合装置20は、長手方向を上下に沿った状態にする。具体的には、少なくともハウジング21の吐出孔21cが給水孔23aよりも上方に位置する状態にする。なお、炭酸ガス混合装置20を上述するような状態に維持するには、導管15を浴槽2の上端縁2bに引っ掛けるようにして炭酸ガス混合装置20を上端縁2bからぶら下げるようにしたり、浴槽2内に一体または別体で設けた保持部2cにより炭酸ガス混合装置20を一定の姿勢に保持させたりすることで実現できる。
一方、炭酸ガス供給装置10は、浴槽2に浸漬させず浴槽2の外部に配置する。
上述したように炭酸泉生成装置1を配置した後、使用者は炭酸ガス供給装置10のつまみ部13を開口させる。つまみ部13を開口させることで、容器体11に収容された炭酸ガスが導管15を通じて炭酸ガス混合装置20に勢いよく放出させる。
図4に示すように、導管15を通じて炭酸ガス混合装置20に放出された炭酸ガスは全て、継手15a、継手27、継手22bおよび接続管22aを介して、微細泡発生部22に浸透される。微細泡発生部22に浸透された炭酸ガスは、多孔質性物質によって微細な気泡に分散され、分散された気泡状の炭酸ガスは噴出孔から大量に噴出する。
微細泡発生部22から噴出した気泡状の炭酸ガスは、微細泡発生部22の周囲を取り囲んでいる水と接触して溶解する。ここでは、所定の量の炭酸ガスに対して、大きな気泡を少量発生させるのではなく、微細な気泡を大量に発生させている。微細な気泡を大量に発生させることで、気泡と水との接触面積を増大させて、炭酸ガスを水に効率よく溶解させることができる。
炭酸ガスが溶解した水および溶解しきれず気泡状のままの炭酸ガスは、継続して後から発生される気泡によって、押し出されハウジング21の吐出孔21cからハウジング21の外部に吐出される。このとき、比重が軽い気泡状の炭酸ガスは、給水孔23aよりも上方に位置する吐出孔21cから吐出され、給水孔23aから吐出されることはない。このようにして、炭酸泉生成装置1では、吐出孔21cから炭酸ガスを溶解した水を発生させて炭酸泉を生成する。
また、炭酸ガスが溶解した水がハウジング21の吐出孔21cから吐出された分だけ、炭酸ガスが溶解していない浴槽2の水が給水孔23aを介してハウジング21内に補給される。したがって、浴槽2内では、図4の矢印Aに示すように対流が発生し、浴槽2内の炭酸泉の生成が促進される。このとき、水が給水孔23aからハウジング21内に補給されるときに、給水孔23aに隣接するフィルタ24を通して補給されるために、フィルタ24が不純物のハウジング21内への侵入を防止することができる。
このように炭酸泉生成装置1が炭酸ガスを溶解した水を生成することで、容易に浴槽2内を炭酸泉として生成することができる。使用者は、図3に示すように浴槽2内に生成された炭酸泉に足を浸すことで、水中に溶解した炭酸ガスが皮膚表面の脂肪に吸収され皮膚内部へと浸透し経皮吸収され、炭酸泉の効果を得ることができる。また、犬などの動物も同様に、炭酸泉に全身を浸ることで、炭酸泉の効果を得ることができる。
次に、上述した炭酸泉生成装置1を用いて実際に炭酸泉を生成した結果について説明する。ここでは、浴槽2内の水量を4l、水温を40℃とし、炭酸ガス供給装置10による炭酸ガスを放出するときの圧力を2.0kgf/cm2として、炭酸泉を生成した。
その結果、30秒後に7.2PH、60秒後に6.6PH、90秒後に5.6PH、120秒後に5.4PHとなった。5.4PHは、炭酸ガスの濃度が略700ppmから1000ppmであり、炭酸泉の効果を得るには十分な濃度である。
このように、炭酸泉生成装置1では、短時間に高濃度の炭酸泉を生成することができることが実証された。
上述したように本実施形態に係る炭酸泉生成装置1は、浴槽2の水を汲み上げたり、循環させたりするためのポンプを必要としないために、装置全体の小型化を実現することができる。したがって、大きな設置スペースを確保する必要がないと共に可搬性に優れている。また、電源を必要としないために、どのような場所にでも使用することができる。
また、炭酸泉生成装置1では、炭酸ガス供給装置10から炭酸ガスを放出するときの圧力を用いることで、炭酸ガス混合装置20のハウジング21の吐出孔21cから炭酸ガスが溶解された水を吐出させ、給水孔23aから水を補給させ、浴槽2内の水を対流させている。したがって、ポンプを用いなくとも、浴槽2内の水を循環させることで高濃度の炭酸泉を効率よく生成することができる。
以上、本考案を上述した実施形態と共に説明したが、本考案は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の範囲内で変更などが可能である。
例えば、上述した実施形態では、浴槽2のサイズとして人間の両足あるいは犬などの動物の全身を浸すことができるサイズのものを用いる場合について説明したが、この場合に限られず、人間の全身を浸すことができるサイズの浴槽2を用いてもよい。この場合、炭酸ガス供給装置10には、ハンディボンベよりも大型なボンベを用いることができる。この場合であっても、上述した実施形態と同様な効果を奏することができる。
1:炭酸泉生成装置 2:浴槽 10:炭酸ガス供給装置(炭酸ガス供給部) 11:容器体 12:減圧器 13:つまみ部 14:吹き出し口 15:導管 20:炭酸ガス混合装置(炭酸ガス混合部) 21:ハウジング 21c:吐出孔 22:微細泡発生部 23:キャップ 23a:給水孔 24:フィルタ 25:キャップ

Claims (5)

  1. 炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給部と、
    浴槽内に浸漬されて配置されると共に、前記炭酸ガス供給部によって供給される炭酸ガスを浴槽内の液体に溶解させる炭酸ガス混合部と、を有することを特徴とする炭酸泉生成装置。
  2. 前記炭酸ガス混合部は、前記炭酸ガス供給部によって供給される炭酸ガスを微細な気泡に分散させる微細泡発生部を有することを特徴とする請求項1に記載の炭酸泉生成装置。
  3. 前記炭酸ガス混合部は、前記微細泡発生部を収容するハウジングを有し、
    前記ハウジングは、前記微細泡発生部によって発生された気泡を介して炭酸ガスが溶解された液体を前記ハウジングの外部に吐出する吐出孔と、
    前記吐出孔から吐出された分の液体を前記ハウジング内に補給する給水孔とを有することを特徴とする請求項2に記載の炭酸泉生成装置。
  4. 前記炭酸ガス混合部は、前記吐出孔が前記給水孔よりも上方に位置するように前記浴槽内に配置されることを特徴とする請求項3に記載の炭酸泉生成装置。
  5. 前記炭酸ガス供給部は、導管を介して前記炭酸ガス混合部に接続されると共に、前記浴槽の外に配置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の炭酸泉生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017086213A (ja) * 2015-11-04 2017-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 美容機器、美容機器セット、および美容方法
JP2020163291A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社ノリタケカンパニーリミテド ポータブル微小気泡生成装置

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