JP3171251U - 防虫保護衣料 - Google Patents
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Abstract
Description
保護衣料として期待される機能の一つに、防虫性能がある。特に屋外で快適に園芸や農作業を行ったり、キャンプや釣りなどのアウトドアのレクレーションを楽しんだりする場合、蚊などに刺されて不快な思いをすることのないように、簡単に保護できる衣料が望まれており、例えば、特許文献1では、不織布などに防虫剤を塗布した防虫効果のある衣料が提案されている。特許文献1では、特に着用時の蒸し暑さを考慮して不織布へ防虫剤を塗工したものが提案されているが、通常衣料としての使用に耐えるのは25g/m2以上の目付けのものであり、この場合、汎用のスパンボンド不織布では通気度は300cm3/cm2・s以下となる。この通気度のレベルの衣料では、特に屋外活動においては蒸し暑く、快適な着用感を得ることはできない。
本考案の防虫保護衣料は、熱可塑性樹脂からなる繊維によって構成される不織布であって、不織布表面に特定密度と特定平均孔径とを満足する連通孔を有し、不織布が特定の通気度及び目付けからなることを特徴としている。
なお、連通孔の平均孔径および/または密度は上記範囲を満足すれば衣料全体で均一でなく、例えば衣料の部位によって異なっていてもよい。
後者を採用する場合、不織布に針で連通孔を形成する方法であってもよい。例えば、図1のように不織布を連続的に巻き出して、針のついたローラー3に押し付けて連通孔を形成した後、連続的に巻き取る工程を採用することができる。目標とする連通孔の平均孔径および密度を確保するためには、不織布を構成する繊維の種類や、不織布の目付け、厚み、不織布の種類等に応じて、該ローラーの針穴の直径や、針穴の密度を調整し、適合した針つきローラーを作成して、前記の連通孔形成のための連続処理に用いることができる。
より具体的には、例えば、ポリオレフィン系樹脂にポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体およびポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体等のブロック共重合体を混練し、さらに前記の防虫剤を添加して混練し、紡糸用のチップを製造し、溶融紡糸によって糸を製造した上で、防虫剤が練りこまれた糸から不織布を製造する方法を採用してもよく、紡糸用チップを用いて直接防虫剤が練りこまれたスパンボンド不織布やメルトブロー不織布を製造する方法を採用してもよい。前記いずれの方法で不織布を製造する場合においても、周知の装置、方法、製造条件を用いて製造することが可能である。
JISL1094記載の測定方法に基づき、測定を行った。
(2)通気度(cm3/cm2・s)
JISL1094記載のフラジール法に基づき、測定を行った。
(3)連通孔の密度(個/cm2)および平均孔径(mm)
衣料を5cm×5cmに裁断して試料を作成し、光学顕微鏡で試料中の孔径が0.1mm以上の連通孔の数を計測して密度を求めた。さらに試料中の孔径が0.1mm以上の連通孔を50個無作為抽出し、各連通孔の孔径を測定し、その平均値を求めた。なお、連通孔の形状が円形状以外の場合は、円形状に換算した上で値を求めた。
(4)忌避試験
100ccのビーカー内に、砂糖水を含ませた脱脂綿を入れ、該ビーカーの蓋上に直径6cmに裁断し、中心に直径6mmの穴を開けた試料を5枚重ねて検体とした。該検体を直径8cm、高さ14cmの紙製円筒内にいれ、ヒトスジシマカ成虫50個体を紙製円筒内に放ち、放って16時間した後に紙製円筒中に存在する、ヒトスジシマカの個体数を測定した。
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン((株)プライムポリマー製Y6005GM)85質量部、防虫剤としてp−メンタン3,8ジオール5質量部、ブロック共重合体としてポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体((株)クラレ製SEPS2002)10質量部を混練した上で、190℃で2軸押し出し機ダイヘッドより押出し、索状で取り出し、水中で急冷し、カッターにて切断し、粒状のマスターバッチ用の成型チップを製造した。さらに、上記マスターバッチ用成形チップ10質量部に対して、ポリプロピレンチップ90質量部を混合したチップを用いて、常法により目付け30g/m2のスパンボンド不織布を得た。得られた不織布の通気量は280cm3/cm2・sであり、得られた不織布を加工して防虫保護衣料を作成し着用した際に、蒸し暑さを感じた。さらに比較例1の防虫保護衣料につき、上記方法にて忌避試験を実施したところ、2個体のヒトスジシマカが確認された。
比較例1に使用したスパンボンド不織布を、図1記載の装置(針つきローラー3の針密度16個/cm2、針直径1.0mm)により、連続的に連通孔を形成する処理を行い、連通孔の孔径が0.9mmで孔密度が16個/cm2であるスパンボンド不織布を得た。目付けについては連通孔形成前と変化なく、通気量は380cm3/cm2・sであった。得られた不織布を加工して防虫保護衣料を作成し着用した際に、熱が衣料内にこもることなく、快適性が得られた。さらに実施例1の防虫保護衣料につき、上記方法にて忌避試験を実施したところ、2個体のヒトスジシマカが確認された。
比較例1で用いたマスターバッチ用成形チップは用いずに、比較例1で用いたポリプロピレンチップを用いて、常法により目付け12g/m2のスパンボンド不織布を得た。得られた不織布の通気量は380cm3/cm2・sであり、得られた不織布を加工して防虫保護衣料を作成し着用した際に、熱が衣料内にこもることはなかったものの、不織布が破断してしまい、衣料としての実用的な強度が得られなかった。また不織布の目付けが低いために、着用した際に肌が透けてしまい衣料としての適性を著しく欠く結果となった。さらに比較例2の防虫保護衣料につき、上記方法にて忌避試験を実施したところ、20個体のヒトスジシマカが確認された。
比較例1で用いたマスターバッチ用成形チップ10質量部に対して、同じく比較例1で用いたポリプロピレンチップ90質量部を混合した、不織布原料チップを用意した。そして、不織布原料チップを用いて常法により目付け12g/m2のスパンボンド不織布を得た。このスパンボンド不織布の表面に、上記不織布原料チップを用いて、直接溶融紡糸を行ってメルトブロー不織布を積層させた。さらにスパンボンド不織布とメルトブロー不織布とが積層された不織布のメルトブロー不織布表面上に、不織布原料チップを用いて常法により目付け12g/m2のスパンボンド不織布を積層させ、最終的にスパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の順で積層された、SMS不織布を得た。
このSMS不織布に対して、実施例1と同様の装置、方法にて、連通孔を形成し、連通孔の孔径が0.9mmで孔密度が16個/cm2であって目付けが30g/m2であり、通気量は360cm3/cm2・sであるSMS不織布を得た。
得られた不織布を加工して防虫保護衣料を作成し着用した際に、熱が衣料内にこもることなく、快適性が得られた。さらに実施例2の防虫保護衣料につき、上記方法にて忌避試験を実施したところ、2個体のヒトスジシマカが確認された。
2:巻き出しローラー
3:針つきローラー
4:針
5:押し付けローラー
6:巻き取りローラー
7:不織布
Claims (4)
- 下記(1)〜(6)を満足する不織布からなる防虫保護衣料。
(1)不織布を構成する繊維の少なくとも一部が熱可塑性樹脂からなること
(2)不織布の表面に平均孔径0.5〜3.0mmの連通孔を有すること
(3)不織布の表面に存在する前記連通孔の密度が5〜40個/cm2であること
(4)不織布の通気度が360cm3/cm2・s以上であること
(5)不織布の目付けが25〜100g/m2であること
(6)不織布を構成する繊維の一部に防虫剤が付与されていること - 前記防虫剤が前記不織布を構成する熱可塑性樹脂に練り込まれてなる請求項1に記載の防虫保護衣料。
- 前記不織布がスパンボンド不織布である請求項1または2に記載の防虫保護衣料。
- 前記スパンボンド不織布の少なくとも片側の面にメルトブロー不織布が積層されている請求項3に記載の防虫保護衣料。
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JP2011004691U JP3171251U (ja) | 2011-08-10 | 2011-08-10 | 防虫保護衣料 |
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JPWO2018003831A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2019-04-18 | 株式会社くればぁ | マスク、呼吸負荷型マスクおよびマスクケース |
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2011
- 2011-08-10 JP JP2011004691U patent/JP3171251U/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2018003831A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2019-04-18 | 株式会社くればぁ | マスク、呼吸負荷型マスクおよびマスクケース |
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