JP3171056U - ペットハウス - Google Patents
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Abstract
【課題】飼い主が長時間外出する場合でも、ペットに安全かつ快適な環境を与えることができるペットハウスの提供を目的とする。【解決手段】本考案のペットハウスは、底壁、周壁及び天壁を有し、内部にペット収容空間部が形成されるペット収容部材と、上記周壁に設けられる開口と、上記天壁の内面側に配設され、冷却材を保持可能な天面側冷却材保持手段と、上記天壁に形成され、上記ペット収容空間部と外気とを連通する複数の連通孔とを備えている。上記天面側冷却材保持手段として、冷却材を載置可能な板状の載置部材を有するとよい。上記天壁が、上記載置部材の上面側を開閉可能な蓋部材を有するとよい。上記複数の連通孔が、上記天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材の平面位置と異なる箇所に形成されているとよい。【選択図】図1
Description
本考案は、ハウス内を快適な温度に保つことができるペットハウスに関する。
犬や猫、兎等のペットを飼っている家庭では、ペットを室内に長時間置いた状態で外出しなければならない場合がある。しかしながら、特に夏場等の室内温度が高くなるときは、ペットを高温の室内に置いておくとペットが体調を悪化させたり、熱中症にかかったりすることがある。それゆえ、ペットを飼っている家庭では、夏場等に長時間外出する場合、ペットの体調不良を防止するためにエアコン等の空調装置を作動させ、快適な温度に保たれた室内にこのペットを置いておく必要がある。
この点、ペットを快適な環境に置いておくためのペット用の冷暖房装置等も発案されており、例えば、ペット用冷暖防具(特開2005−287374号公報参照)が発案されている。このペット用冷暖防具によると、ペットを快適な環境下に置いておくことができる。しかしながら、この冷暖防具は、電熱式であるため、使用するためには一定の電気料がかかる。また、この冷暖防具は、配線を介して電源を得ているので、この配線にペットが絡まったり、配線が抜けたり、ペットが怪我をしたりするおそれも考えられる。
また、ペットの快適な環境を得るべく、ペットの下に敷かれるペット用冷却マットも存在し、このペット用冷却マットは冷却材を収容可能に設けられている。しかし、このようなペット用冷却マットは、直接ペットと接するものであり、ペットの体温により比較的早く冷却材が溶けるため、飼い主が長時間外出する場合には、エアコン等の他の空調装置に頼らざるを得ないという問題を抱えている。
本考案は、このような不都合に鑑みてなされたものであり、飼い主が長時間外出する場合でも、ペットに安全かつ快適な環境を与えることができるペットハウスの提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた考案は、
底壁、周壁及び天壁を有し、内部にペット収容空間部が形成されるペット収容部材と、
上記周壁に設けられる開口と、
上記天壁の内面側に配設され、冷却材を保持可能な天面側冷却材保持手段と、
上記天壁に形成され、上記ペット収容空間部と外気とを連通する複数の連通孔と
を備えるペットハウスである。
底壁、周壁及び天壁を有し、内部にペット収容空間部が形成されるペット収容部材と、
上記周壁に設けられる開口と、
上記天壁の内面側に配設され、冷却材を保持可能な天面側冷却材保持手段と、
上記天壁に形成され、上記ペット収容空間部と外気とを連通する複数の連通孔と
を備えるペットハウスである。
当該ペットハウスは、天面側冷却材保持手段に冷却材を保持させると、この冷却材がペット収容空間部の上方に配置されることになる。そして、この冷却材が周囲を冷却すると、この周囲の冷却された空気(冷気)がペット収容空間部内を下方側に移動し、これによりペット収容空間部が冷却される。当該ペットハウスは、このように冷却材を用いてペット収容空間部を冷却するものであるので、従来のペット用冷暖房装置のような電気代がかからず、使用コストを低減することができる。
また、当該ペットハウスにあっては、上述のようにペット収容空間部を冷却するものであり、従来のペット用冷却マットのようにペットが冷却材の上に載るように設けられているものと異なり、ペットの体温によって冷却材が温められ冷却効果が早期に失われることを防止することができる。さらに、当該ペットハウスは、上述のように冷気がペット収容空間部の下方側に移動するに伴ってペットの体温等で温められた空気(暖気)はペット収容空間部の上方側に移動する。そして、当該ペットハウスは、天壁に複数の連通孔が形成されているので、ペット収容空間部の上方側に移動した暖気が連通孔を介して外部に放出されやすい。このため当該ペットハウスは、ペットの体温等で温められペット収容空間部の上方に移動した暖気がペット収容空間部の上方に滞留してしまうことを防止でき、暖気によって冷却材が温められることを低減することができ、ひいては冷却材を長持ちさせることができる。
当該ペットハウスは、上記天面側冷却材保持手段として、冷却材を載置可能な板状の載置部材を有するとよい。これにより、冷却材を容易かつ確実に保持することができる。
当該ペットハウスは、上記天壁が、上記載置部材の上面側を開閉可能な蓋部材を有するとよい。これにより、冷却材を容易に交換することができる。
当該ペットハウスは、上記複数の連通孔が、上記天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材の平面位置と異なる箇所に形成されているとよい。これにより、冷却材によって冷却された冷気が降下する平面位置と、ペットの体温等で温められた暖気が上昇する平面位置とを相違させることができる。従って、当該ペットハウスは、冷気をスムーズに降下させ、かつ暖気をスムーズに上昇させることができるとともに、上昇した暖気を連通孔から容易に排気させることができる。
当該ペットハウスは、上記天面側冷却材保持手段が、ペット収容空間部の平面位置中央部分に冷却材を保持可能に設けられ、上記複数の連通孔が、保持される冷却材よりも外側でかつ天壁の周縁に沿って形成されているとよい。これにより、平面方向中央部から冷気をスムーズに降下させ、かつ周壁に沿って暖気をスムーズに上昇させることができ、上昇した暖気を連通孔から容易に排気させることができる。
当該ペットハウスは、上記複数の連通孔が、天壁の周縁全体に亘りかつ略等間隔で形成されているとよい。これにより、上昇した暖気を全体的にバランスよく排気させることができる。
当該ペットハウスは、上記天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材と天壁との間に配設される断熱部材を有するとよい。これにより、冷却材が温められることによって冷却効果が早期に失われるのを防止することができる。
当該ペットハウスは、上記底壁の内面側又は外面側に、冷却材を保持可能な底面側冷却材保持手段を有するとよい。これにより、ペット収容空間部を下方からも冷却することができる。当該ペットハウスは、底面側冷却材保持手段に保持される冷却材によってもペット収容空間部が冷却される結果、天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材をさらに長持ちさせることができる。
当該ペットハウスは、上記開口を開閉可能に構成される扉部と、上記ペット収容部材に連結される持ち運び手段とを有するとよい。これにより、ペットを当該ペットハウスに収容して容易に持ち運ぶことができる。
当該ペットハウスは、上記周壁のうち上記開口が設けられる外側面を連結面として外付け固定するための固定手段を有するとよい。これにより、当該ペットハウスを他のケージに対して容易に外付けすることができ、ペットの飼育空間を広げることができる。
以上説明したように、本考案のペットハウスは、飼い主が長時間外出する場合でも、ペットに安全かつ快適な環境を与えることができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
[第一実施形態]
図1のペットハウス1は、ペット収容部材2を有している。ペット収容部材2は、底壁3と、周壁4と、天壁5とを有している。ペット収容部材2は、内部にペット収容空間部が形成されている。ペットハウス1は、室内、室外を問わず使用することができる。
ペット収容部材2は、底壁3及び底壁3の周縁から立設される周壁4と、周壁4の上端に連結される天壁5により形成されている。ペット収容部材2は、直方体状に形成されている。ペット収容部材2は、透明な合成樹脂により形成されている。ペット収容部材2に使用される合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、PET(ポリエチレンテレフタレート)等が挙げられる。ペット収容部材2の大きさとしては、収容されるペットのサイズに応じて適宜決められるものであり特に限定されないが、例えば、ペットとしてアナウサギを収容する場合であれば、幅15cm〜40cm、奥行き30cm〜60cm、高さ30cm〜60cm程度とされる。
周壁4は、4つの側壁が筒状に連結されることにより形成されている。周壁4には開口6が設けられている。開口6はペットが出入りするためのものである。当該ペットハウス1は、犬、猫、兎等のペットが開口6から任意に出入りできるように構成されている。開口6は、周壁4のうち、幅方向長さが短い一対の側壁のうちの一方の側壁の下端からアーチ状に形成されている。
天壁5には、ペット収容空間部と外気とを連通する複数の連通孔7が形成されている。また、天壁5は、蓋部材8を有している。複数の連通孔7及び蓋部材8の詳細については後述する。
図2を参照して、ペットハウス1の内部構造について説明する。ペットハウス1は、載置部材11(天面側冷却材保持手段に相当)と、冷却材12と、断熱部材13と、防滴シート14と、簀子15とを有している。
まず、天壁5に設けられる複数の連通孔7及び蓋部材8について説明する。複数の連通孔7は、載置部材11によって保持される冷却材12の平面位置と異なる箇所に形成されている。また、複数の連通孔7は、冷却材12よりも外側でかつ天壁5の周縁に沿って形成されている。さらに、複数の連通孔7は、天壁5の周縁全体に亘り、かつ略等間隔で形成されている。
連通孔7の配設ピッチとしては、特に限定されないが、1cm以上10cm以下が好ましく、2cm以上9cm以下がさらに好ましく、3cm以上8cm以下が特に好ましい。連通孔7の配設ピッチが上記範囲を超えると、暖気を十分に排気できないおそれがある。逆に、連通孔7の配設ピッチが上記範囲未満であると、暖気の排気効率の向上割合が低下するとともに、ペット収容部材2の密閉性が低下するおそれがある。
また、連通孔7の平均径としては、特に限定されないが、一般的には2cm以下とされている。連通孔7の個数としては、特に限定されないが、6個以上60個以下が好ましく、10個以上50個以下がさらに好ましく、15個以上40個以下が特に好ましい。連通孔7の配設個数が上記範囲を超えると、暖気の排気効率の向上割合が低下するとともに、ペット収容部材2の密閉性が低下するおそれがある。逆に、連通孔7の配設個数が上記範囲未満であると、暖気を十分に排気できないおそれがある。
蓋部材8は、載置部材11の上面側を開閉可能に形成されている。蓋部材8は、奥行方向の一端側の側縁(本実施形態では直線状に形成された側の側縁)が枠部19と回動自在に軸支されている。蓋部材8は、奥行方向の他端側の側縁(本実施形態では円弧状に形成された側の側縁)を持ち上げ又は持ち下げることによって容易に開閉される。蓋部材8の大きさとしては、特に限定されないが、冷却材12を容易に出し入れできるだけの大きさを有していることが好ましく、奥行方向が15cm以上50cm以下、幅方向が10cm以上30cm以下とすることができる。
載置部材11は、天壁5の内面側に配設されている。載置部材11は、冷却材12を保持可能に形成されている。載置部材11は、冷却材12を載置可能な板状に形成されている。載置部材11は、載置部16と載置部16の端部から延設される掛止部17とを有している。載置部材11は、掛止部17が周壁4の上端に掛止させることによって周壁4の上部に連結されている。載置部材11は、載置部16がペット収容空間部18の平面位置中央部分に位置するように形成されている。載置部材11は、ペット収容部材2の下方から上昇してくる暖気を遮断してしまわないための領域を確保しつつペット収容部材2に連結されている。また、載置部材11の載置部16には複数の穿孔(図示せず)が設けられている。載置部材11は、複数の穿孔を有することにより、冷却材12によって冷却された冷気を好適にペット収容空間部18に下降させることができる。載置部材11の形成材料としては、特に限定されるものではなく、合成樹脂、金属等を適宜用いることができる。当該ペットハウス1は、載置部材11が掛止部17を周壁4の上端に掛止されることによって周壁4の上部に連結されるものであり、着脱容易に構成されている。従って、当該ペットハウス1は、載置部材11を着脱させることにより、ペット収容空間部18や簀子15の清掃を容易に行うことができる。
冷却材12は、載置部16に載置されている。冷却材12は、載置部16に載置されることにより、ペット収容空間部18の平面方向中央部分に保持されている。冷却材12は、予め冷却、冷凍等された蓄熱タイプの部材である。かかる冷却材12としては、中空の合成樹脂製薄型容器や袋体に水、吸水性ポリマー等を封入したもの等が挙げられる。なお、冷却材12としては、複数の冷却材が用いられてもよい。
断熱部材13は、載置部材11によって載置される冷却材12と天壁5との間に配設されている。具体的には、断熱部材13は、冷却材12の少なくとも上部と側部とを被覆するように配設されている。断熱部材13の形成材料としては、特に限定されるものではなく、硬質ウレタンフォーム、軟質ウレタンフォーム、発泡スチロール等の合成樹脂発泡体等が挙げられる。
防滴シート14は、冷却材12の使用に伴って生じる水滴等が滴下するのを防止するためのものである。防滴シート14は、冷却材12の下方に敷設されている。防滴シート14としては、一枚のシートのみが使用されてもよく、2枚以上のシートが積層して使用されてもよい。防滴シート14の形成材料としては、特に限定されないが、不織布や不織布と合成樹脂との積層体等が挙げられる。また、防滴シート14としては、軟質ウレタンフォーム等、断熱性を有する材料を積層し、断熱効果が得られるようにしてもよい。
簀子15は、矩形状の枠体に複数の線状部材が格子状に組み合わされて形成されている。簀子15は、ペット収容部材2の底壁3上に敷設されている。当該ペットハウス1は、簀子15を敷設することにより、ペットが尿等で濡れるのを防止している。また、当該ペットハウス1は、仮に冷却材12の使用に伴って生じる水滴が上方から滴下してきた場合でも、簀子15が敷設されていることにより、この水滴がペットの脚等に付着するのを防止することができる。従って、当該ペットハウス1は、ペットが当該ペットハウス1から出ていった場合でも、室内がペットに付着した水滴で汚れるのを防止することができる。
当該ペットハウス1は、天面側冷却材保持手段に冷却材12を保持させると、冷却材12がペット収容空間部18の上方に配置されることになる。そして、この冷却材12が周囲を冷却すると、この周囲の冷却された空気(冷気)がペット収容空間部18内を下方側に移動し、これによりペット収容空間部18が冷却される。当該ペットハウス1は、このように冷却材12を用いてペット収容空間部18を冷却するものであるので、従来のペット用冷暖房装置のような電気代がかからず、使用コストを低減することができる。
また、当該ペットハウス1にあっては、上述のようにペット収容空間部18を冷却するものであり、従来のペット用冷却マットのようにペットが冷却材12の上に載るように設けられているものと異なり、ペットの体温によって冷却材12が温められ冷却効果が早期に失われることを防止することができる。さらに、当該ペットハウス1は、上述のように冷気がペット収容空間部18の下方側に移動するに伴ってペットの体温等で温められた空気(暖気)はペット収容空間部18の上方側に移動する。そして、当該ペットハウス1は、天壁5に複数の連通孔7が形成されているので、ペット収容空間部18の上方側に移動した暖気が連通孔7を介して外部に放出されやすい。このため当該ペットハウス1は、ペットの体温等で温められペット収容空間部18の上方に移動した暖気がペット収容空間部18の上方に滞留してしまうことを防止でき、暖気によって冷却材12が温められることを低減することができ、ひいては冷却材12を長持ちさせることができる。
当該ペットハウス1は、天面側冷却材保持手段として、冷却材12を載置可能な板状の載置部材11を有しているので、冷却材12を容易かつ確実に保持することができる。
当該ペットハウス1は、天壁5が、載置部材11の上面側を開閉可能な蓋部材8を有しているので、冷却材12を容易に交換することができる。
当該ペットハウス1は、複数の連通孔7が、天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材12の平面位置と異なる箇所に形成されているので、冷却材12によって冷却された冷気が降下する平面位置と、ペットの体温等で温められた暖気が上昇する平面位置とを相違させることができる。従って、当該ペットハウス1は、冷気をスムーズに降下させ、かつ暖気をスムーズに上昇させることができるとともに、上昇した暖気を連通孔7から容易に排気させることができる。
当該ペットハウス1は、天面側冷却材保持手段が、ペット収容空間部18の平面位置中央部分に冷却材12を保持可能に設けられ、複数の連通孔7が、保持される冷却材12よりも外側でかつ天壁5の周縁に沿って形成されているので、平面方向中央部から冷気をスムーズに降下させ、かつ周壁4に沿って暖気をスムーズに上昇させることができ、上昇した暖気を連通孔7から容易に排気させることができる。
当該ペットハウス1は、複数の連通孔7が、天壁5の周縁全体に亘りかつ略等間隔で形成されているので、上昇した暖気を全体的にバランスよく排気させることができる。
当該ペットハウス1は、天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材12と天壁5との間に配設される断熱部材13を有しているので、冷却材12が温められることによって冷却効果が早期に失われるのを防止することができる。
[第二実施形態]
図3のペットハウス21は、ペット収容部材22と、冷却材保持部23(底面側冷却材保持手段に相当)と、脚部24とを有している。ペットハウス21について、図1のペットハウス1と同様の構成については、同一番号を付して説明を省略する。
図3のペットハウス21は、ペット収容部材22と、冷却材保持部23(底面側冷却材保持手段に相当)と、脚部24とを有している。ペットハウス21について、図1のペットハウス1と同様の構成については、同一番号を付して説明を省略する。
ペット収容部材22は、底壁25及び底壁25の周縁から立設される周壁4と、周壁4の上端に連結される天壁5により形成されている。ペット収容部材22は、直方体状に形成されている。ペット収容部材22の形成材料及び大きさとしては、ペット収容部材2と同様である。
底壁25には複数の孔(図示せず)が設けられている。ペット収容部材22は、底壁25の外面側で冷却材保持部23と連結されている。また、ペット収容部材22は、底壁25の外面側の四隅において脚部24と連結されている。ペット収容部材22と冷却保持部23及び脚部24との連結構造については後述する。
冷却材保持部23は、ペット収容部材22の底壁25の外面側に連結されている。冷却材保持部23は、冷却材を保持可能に形成されている。冷却材保持部23は、載置部とこの載置部の端縁から立設される周壁とを有している。冷却材保持部23は、載置部と周壁とによりトレー状に形成されている。冷却材保持部23の形成材料としては、特に限定されないが、ペット収容部材2と同様の材料や、金属等が挙げられる。冷却材保持部23の載置部と周壁とによって形成される内部領域は、通常、載置部材11の内部領域よりも小さくなるように形成されている。
脚部24は、ペット収容部材22の底壁25の外面側の四隅に連結されている。脚部24は、ペット収容部材22と同一材料により一体的に形成されてもよく、同一材料又は異なる材料により別体として形成されてもよい。脚部24がペット収容部材22と別体として形成される場合、ペット収容部材22と脚部24とはビス等によって連結することができる。また、脚部24をペット収容部材22と別体として形成する場合の形成材料としては、合成樹脂、金属等が挙げられる。脚部24の長さとしては、冷却材保持部23の厚さ以上であれば特に限定されない。
次に、図4を参照して、ペットハウス21の内部構造について説明する。ペットハウス21は、載置部材11(第一の冷却材保持部に相当)と、冷却材12、31と、断熱部材13、32と、断熱シート33と、防滴シート14、34と、簀子15とを有している。ペットハウス21の内部構造について、図2のペットハウス1と同様の構成については、同一番号を付して説明を省略する。
まず、ペット収容部材22の底壁25と冷却材保持部23との連結構造について説明する。冷却材保持部23の奥行方向に設けられる一対の側壁の上端には断面T字状のガイドレールが形成されている。また、ペット収容部材22の底壁25の外面側には、この一対のガイドレールと係合される一対のガイド溝が形成されている。当該ペットハウス21は、冷却材保持部23の一対のガイドレールとペット収容部材22の底壁25の一対のガイド溝とを係合させるように、冷却材保持部23を奥行方向にスライドさせることによってペット収容部材22と冷却材保持部とが連結される。
冷却材31は、冷却材保持部23に収容される。冷却材31は、予め冷却、冷凍等された蓄熱タイプの部材である。冷却材31としては、冷却材12と同様のものを使用することができるが、冷却材12よりも小さいものが好適に使用される。
断熱部材32は、冷却材31と底壁25との間に配設されている。断熱部材32の形成材料としては、特に限定されるものではなく、断熱部材13と同様のものが使用できるが、冷却材31によって生じる冷気を一定程度外部に伝えることができるものであることが必要とされる。
断熱シート33は、冷却材31の下方に敷設される。断熱シート33の形成材料としては、断熱部材13と同様のものが挙げられる。
防滴シート34は、ペットの尿等が孔35から冷却材保持部23側に滴下するのを防止するためのものである。防滴シート34は、簀子15の下方に敷設される。防滴シート34の形成材料としては、防滴シート14と同様である。
当該ペットハウス21は、底壁25の外面側に、冷却材31を保持可能な底面側冷却材保持手段を有しているので、ペット収容空間部18を下方からも冷却することができる。当該ペットハウス21は、底面側冷却材保持手段に保持される冷却材31によってもペット収容空間部18が冷却される結果、天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材12をさらに長持ちさせることができる。
当該ペットハウス21は、ペット収容部材22の底壁25に複数の孔35が設けられているので、冷却材31によって生じる冷気をペット収容空間部18に好適に対流させることができる。また、当該ペットハウス21は、防滴シート34を有しているので、ペット収容部材22の底壁25に複数の孔35が設けられている場合でも、ペットの尿等が底面側冷却材保持手段側に滴下するのを防止することができる。
当該ペットハウス21は、底面側冷却材保持手段がペット収容部材22の底壁25の外面側に設けられているので、冷却材31によって生じる冷気はペット収容部材22の底壁25側からペット収容空間部18に容易に対流し、ペットを脚元から冷却することができる。従って、当該ペットハウス21は、冷却材31が冷却材12よりも小さく形成されている場合であっても、冷却材12と合わせて十分な冷却効果を付与することができる。また、当該ペットハウス21は、冷却材31がペット収容空間部18に収容されるペットに近接して設けられるので、冷却材31が断熱部材32で被覆されている場合でも、ペット収容空間部18に収容されるペットに適度な冷気を送ることができる。
また、当該ペットハウス21は、冷却材31の代わりにカイロ等の温熱剤を使用するようにすれば、体調不良のペットの腹部等を下方から温めることもできる。
[第三実施形態]
図5のペットハウス41は、ペット収容部材42と、扉部43と、取っ手44(持ち運び手段に相当)と、一対の連結チェーン45と、支え台46とを有している(連結チェーン45と支え台46とは固定手段に相当)。
図5のペットハウス41は、ペット収容部材42と、扉部43と、取っ手44(持ち運び手段に相当)と、一対の連結チェーン45と、支え台46とを有している(連結チェーン45と支え台46とは固定手段に相当)。
ペット収容部材42は、底壁47及び底壁47の周縁から立設される周壁48と、周壁48の上端に連結される天壁49により形成されている。周壁48は、4つの側壁が筒状に連結されることにより形成されている。ペット収容部材42は、周壁48を形成する一の側壁と天壁49の一の側端とが回動自在に連結されている。また、ペット収容部材42は、上記側壁と天壁49との連結箇所と反対側に位置する側壁と天壁49とが公知の錠等の係止手段によって係止可能に構成されている。
扉部43は、開口6を開閉可能に構成されている。扉部43の一側端には一対の係止ピン(図示せず)が設けられている。扉部43は、この一対の係止ピンをペット収容部材42の周壁48に形成された一対の係止孔50に挿入させることにより、周壁48と回動自在に軸支されている。また、扉部43は、一対の係止ピンが設けられる側端と反対側の側端においてマグネットやラッチ錠等の公知の方法により周壁48と係止可能に構成されている。扉部43は、一対の係止ピンと係止孔50との係合を解除することによって取り外し自在に構成されている。
取っ手44は、ペット収容部材42に連結されている。取っ手44は、天壁49の略中央に設けられている。
一対の連結チェーン45は、周壁48のうち開口6が設けられる側壁の外側面を連結面として外付け固定するための固定部材である。一対の連結チェーン45は、ペット収容部材42の周壁48と連結されている。具体的には、連結チェーン45は、周壁48を形成する側壁のうち、開口6が設けられる側壁と隣接される一対の側壁の開口側にそれぞれ連結されている。一対の連結チェーンは、開口6よりも上方で側壁を連結されている。一対の連結チェーン45の先端はフック状に形成されている。
支え台46は、周壁48のうち開口6が設けられる側壁の外側面を連結面として外付け固定するための固定部材である。支え台46は、ペット収容部材42の底壁47の外面側に連結されている。支え台46は、開口6が設けられる側壁と反対側の側壁付近に連結されている。支え台46は、互いに平行に配設される上板及び下板と、この上板及び下板に垂設される支柱とを有している。支え台46を構成する支柱は、第一管状部材及び第一管状部材に内嵌される第二管状部材によって形成されている。また、支え台46は、第一管状部材と第二管状部材とを所望の位置で固定するためのネジを有している。支え台46は、第一管状部材と第二管状部材とを所望の長さに調整したうえでこの第一管状部材と第二管状部材とを固定することにより、高さ調整可能に構成されている。
図6を参照して、ペットハウス41の外付け方法について説明する。
まず、扉部43をペット収容部材42から外す。また、ペットハウス41の開口6と汎用ケージ51の開口52とが重なるように支え台46の高さを調整する。そして、一対の連結チェーン45を汎用ケージ51の網状部53に連結させる。これにより、ペットハウス41は、開口6及び開口6が設けられる周壁48の外側面を連結面として汎用ケージ51に外付け固定される。
当該ペットハウス41は、固定手段として一対の連結チェーン45が用いられている。当該ペットハウス41は、一対の連結チェーン45を汎用ケージ51の任意の網状部53に連結させることができるので、汎用ケージ51のサイズ等にかかわらず好適に連結することができる。また、当該ペットハウス41は、支え台46が開口6の設けられる側壁と反対側の側壁付近に設けられているので、汎用ケージ51に連結される一対の連結チェーン45と併行して用いられることで、ペットハウス41を両側端から安定的に固定することができる。
当該ペットハウス41は、開口6を開閉可能に構成される扉部43と、ペット収容部材42に連結される持ち運び手段とを有しているので、ペットを当該ペットハウス41に収容して容易に持ち運ぶことができる。
当該ペットハウス41は、周壁48のうち開口6が設けられる外側面を連結面として外付け固定するための固定手段を有しているので、当該ペットハウス41を他のケージに対して容易に外付けすることができ、ペットの飼育空間を広げることができる。
なお、本考案のペットハウスは、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、当該ペットハウスは、ペット収容部材が底壁、周壁、天壁を有して形成される限り、家型、テント型、クーラーボックス型等、種々の形状に形成することができる。当該ペットハウスは、天面側冷却材保持手段が、ペット収容部材の天壁と連結されてポケット状に形成されていてもよい。当該ペットハウスは、底面側冷却材保持手段が、底壁の内面側に設けられていてもよい。このような底面側冷却手段としては、例えば、枠体及び複数の線状部材によって形成される本体の側縁に複数の脚部(又は側壁)が立設された簀子を挙げることができる。かかる簀子は、脚部によって囲まれた中空領域に冷却材を保持することでペット収容空間部を下方から冷却することができる。
天壁に設けられる複数の連通孔の配設位置は必要に応じて適宜変更することができる。天壁に設けられる複数の連通孔は、例えば、平面方向で天壁の面積を二等分する各領域に設けられていてもよい。当該ペットハウスは、複数の連通孔がこのように設けられることにより、ペット収容空間部の暖気を複数の連通孔からスムーズに排気することができ、暖気が天壁付近に滞留するのを防止することができる。また、連通孔は、天壁のみならず、周壁等に設けられていてもよい。
当該ペットハウスは、固定手段として必ずしも、一対の連結チェーンと、支え台とを有している必要はない。例えば、当該ペットハウスは、一対の連結チェーンの代わりに、周壁に設けられるフック等を有していてもよい。また、当該ペットハウスは、支え台の代わりに底壁と略同じサイズの底上げ台を使用してもよい。さらに、支え台は、開口が設けられている側壁側にも設けられていてもよい。当該ペットハウスは、汎用ケージの開口の位置によっては、必ずしも支え台や底上げ台を用いなくてもよい。
以上のように、本考案のペットハウスは、飼い主が長時間外出する場合でも、ペットに安全かつ快適な環境を与えることができ、室内又は室外で飼育されるペット用のペットハウス等として好適に用いられる。
1 ペットハウス
2 ペット収容部材
3 底壁
4 周壁
5 天壁
6 開口
7 連通孔
8 蓋部材
11 載置部材(天面側冷却材保持手段)
12 冷却材
13 断熱部材
14 防滴シート
15 簀子
16 載置部
17 掛止部
18 ペット収容空間部
19 枠部
21 ペットハウス
22 ペット収容部材
23 冷却材保持部(底面側冷却材保持手段)
24 脚部
25 底壁
31 冷却材
32 断熱部材
33 断熱シート
34 防滴シート
35 孔
41 ペットハウス
42 ペット収容部材
43 扉部
44 取っ手
45 連結チェーン
46 支え台
47 底壁
48 周壁
49 天壁
50 係止孔
51 汎用ケージ
52 開口
53 網状部
2 ペット収容部材
3 底壁
4 周壁
5 天壁
6 開口
7 連通孔
8 蓋部材
11 載置部材(天面側冷却材保持手段)
12 冷却材
13 断熱部材
14 防滴シート
15 簀子
16 載置部
17 掛止部
18 ペット収容空間部
19 枠部
21 ペットハウス
22 ペット収容部材
23 冷却材保持部(底面側冷却材保持手段)
24 脚部
25 底壁
31 冷却材
32 断熱部材
33 断熱シート
34 防滴シート
35 孔
41 ペットハウス
42 ペット収容部材
43 扉部
44 取っ手
45 連結チェーン
46 支え台
47 底壁
48 周壁
49 天壁
50 係止孔
51 汎用ケージ
52 開口
53 網状部
Claims (10)
- 底壁、周壁及び天壁を有し、内部にペット収容空間部が形成されるペット収容部材と、
上記周壁に設けられる開口と、
上記天壁の内面側に配設され、冷却材を保持可能な天面側冷却材保持手段と、
上記天壁に形成され、上記ペット収容空間部と外気とを連通する複数の連通孔と
を備えるペットハウス。 - 上記天面側冷却材保持手段として、冷却材を載置可能な板状の載置部材を有する請求項1に記載のペットハウス。
- 上記天壁が、上記載置部材の上面側を開閉可能な蓋部材を有する請求項2に記載のペットハウス。
- 上記複数の連通孔が、上記天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材の平面位置と異なる箇所に形成されている請求項1、請求項2又は請求項3に記載のペットハウス。
- 上記天面側冷却材保持手段が、ペット収容空間部の平面位置中央部分に冷却材を保持可能に設けられ、
上記複数の連通孔が、保持される冷却材よりも外側でかつ天壁の周縁に沿って形成されている請求項4に記載のペットハウス。 - 上記複数の連通孔が、天壁の周縁全体に亘りかつ略等間隔で形成されている請求項5に記載のペットハウス。
- 上記天面側冷却材保持手段によって保持される冷却材と天壁との間に配設される断熱部材を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のペットハウス。
- 上記底壁の内面側又は外面側に、冷却材を保持可能な底面側冷却材保持手段を有する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のペットハウス。
- 上記開口を開閉可能に構成される扉部と、
上記ペット収容部材に連結される持ち運び手段と
を有する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のペットハウス。 - 上記周壁のうち上記開口が設けられる外側面を連結面として外付け固定するための固定手段を有する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のペットハウス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011004448U JP3171056U (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | ペットハウス |
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JP2011004448U JP3171056U (ja) | 2011-07-29 | 2011-07-29 | ペットハウス |
Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013143914A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Yoshihiro Nakamura | 結露防止被覆材で覆われた保冷剤が載置された保冷剤収納引出を具備するペット小屋 |
JP2020010638A (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 洋一 島野 | ペットハウス |
-
2011
- 2011-07-29 JP JP2011004448U patent/JP3171056U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2020010638A (ja) * | 2018-07-18 | 2020-01-23 | 洋一 島野 | ペットハウス |
JP7096586B2 (ja) | 2018-07-18 | 2022-07-06 | 洋一 島野 | ペットハウス |
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