JP3170760U - 観賞用展示台 - Google Patents

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Abstract

【課題】茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品の種種様々のものに対応可能であり、鑑賞するために様々な角度に傾斜させても基台から載置品が外れるようなことがない観賞用展示台を提供する。【解決手段】基台2に形成されたスリット3aに着脱自在で、かつ、摺動可能に設けられる第1の支柱部材4Aと、基台2に形成された軸穴5に着脱自在に設けられる第1の支柱部材4Aよりも長さの長い第2の支柱部材と備える。また、前記スリット3aに前記第1の支柱部材4Aを複数個取り付けて、基台2に載置される茶器等の載置品Sに接触するまで摺動させて支持するか、及び/又は、前記第2の支柱部材により前記載置品Sをその背面側から支持する。【選択図】図2

Description

本考案は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品をその様々な形状に適応して支持し、鑑賞するために様々な角度に傾斜させても基台に載置した載置品が外れない観賞用展示台に関する。
従来、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を展示する展示台としては、例えば、板状の基台に1本の支柱部材が立設されて、この1本の支柱部材に継手などを取り付けて、模型(プラモデル)などが支持されて展示されるものがある(特許文献1及び2参照)。
また、他の従来の展示台としては、縦型のスタンド(基台)に装着されたホルダ(支柱部材)で骨董品を取り付ける展示台が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この展示台では、縦型の基台に接した状態で骨董品が取付けられる構造のため、展示できる対象物は、時計や装飾品といった小型のものに限定されるという問題があった。また、その構造は、複雑であり且つ複数の部品を要し、コスト面でも大きな問題があった。
一方、他の展示台として、腕時計やブレスレットなどの宝飾品などをショウインドウや展示ケースで販売する場合に好適な展示台として、例えば特許文献3が提案され、食品模型の展示台として、特許文献4が提案されている。
特開2002−177107号公報 特開2003−334128号公報 特開2004−212266号公報 実公平5−14298号公報
ところで、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を展示するものとしては、これらに見合う高価な基台(展示台)に展示される場合もあるが、従来は、骨董品や美術工芸品の場合には、その展示台としては、技術的な工夫がなされていないことが多かった。その要因としては、展示台から落下させたり外れたりすることで、損傷させてはならないことが一層強く求められることによるものと考えられる。
また、骨董品や美術工芸品と一口にいっても、背の低いものから背の高いものや、皿などのようなその鑑賞角度(載置する角度)が強く要求されるものなど種種様々なものがあり、又、比較的遠くから鑑賞する場合や、茶器等のように直接手で持って鑑賞するものなどもある。しかし、茶器等のように直接手で持って鑑賞すると、茶器等に指紋や手の汚れが付着する問題を有していた。
さらに、このような骨董品や美術工芸品等の観賞用展示台は、品評会やオークションの場所で使用されることが要求される場合があり、このため、組み立てが容易なものが更に望まれるが、このような種種の要求も満たすものは、従来なかった。
そこで、本考案の目的は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品の種種様々のものに対応可能であり、鑑賞するために様々な角度に傾斜させても基台から載置品が外れるようなことがない観賞用展示台を提供することである。
本考案の観賞用展示台は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、基台に形成された複数のスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる複数の第1の支柱部材を備え、前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持することを特徴とする。複数の第1の支柱部材は、長さが同じでも異なるものでも良い。
本考案によれば、基台の所定位置に骨董品や美術工芸品などの載置品を載置して、複数の第1の支柱部材をスリットに沿って摺動させて接触させるので、骨董品や美術工芸品などの載置品に損傷を与えることがなく、最適な位置で支持して、展示台に展示することができる。この場合、第1の支柱部材は少なくとも2つ以上用いられて、それぞれの第1の支柱部材で骨董品や美術工芸品を外側から囲うように支持することが好ましい。
これより、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品の種種のものに対応可能であり、また、展示台を手で持つことができるので、骨董品や美術工芸品を手で持つような使用が可能であり、しかも、安定性を保ちながら、鑑賞するために様々な角度に傾斜させても基台から載置品が外れるようなことがない。
第1の支持部材の摺動動作は、その基端部側で行ない、載置品との接触は、その上方側で支持を行なうことで、載置品を移動させずに支持でき、載置品の荷重がかかっても移動するようなことはない。
また、本考案の観賞用展示台は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、基台に形成された軸穴に着脱自在に設けられる第1の支柱部材よりも長さの長い第2の支柱部材と備え、前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、及び/又は、前記第2の支柱部材により前記載置品をその背面側から支持することを特徴とする。また、本考案の観賞用展示台は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ摺動自在に設けられる第1の支柱部材よりも長さの長い第2の支柱部材と備え、前記スリットに前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、及び/又は、前記第2の支柱部材により前記載置品をその背面側から支持することを特徴とする。
ここで、前記基台に軸穴と軸穴が複数形成され、これらの軸穴を連結するスリットが形成されているものや、前記軸穴とスリットに支持部材が回転可能に設けられていることが好ましい。
これら本考案によれば、例えば、載置品が皿の場合には、第2の支柱部材でその背面側から斜めに支持すると共に、第1の支柱部材で、前方側にずれないように、第2の支柱部材との間に斜めに支持することができる。また、例えば、載置品が花器の場合には、第2の支柱部材でその背面側に沿わせるように支持すると共に、第1の支柱部材で、前方側にずれないように支持することができる。
このように、第1と第2の支柱部材とを備えることにより、茶器のような背の低いものも花器や人形のような背の高いものも、さらには皿を斜めに展示させることができる。なお、複数の第1の支柱部材のみを用いて載置品に損傷を与えることがなく、最適な位置で支持して、展示台に展示させることもできる。
ここで、第2の支柱部材は、基台に形成された軸穴に取り付けられても良いし、基台に形成されたスリットに摺動可能に設けられても良く、どちらの場合でも基台に着脱自在である。
また、本考案の観賞用展示台は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、基台に形成された軸穴に着脱自在に設けられる第2の支柱部材であるか、又は、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ摺動自在に立設姿勢で設けられる第2の支柱部材と、前記第2の支柱部材に取付けられて基台に載置される載置品をその背面から包囲する包囲部材であるか、又は、前記第2の支柱部材に取付けられて基台に載置される載置品をその背面から狭持する挟持部材を備え、前記スリットに前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、又は、前記第2の支柱部材を前記載置品をその背面側が立設するとともに、前記包囲部材で載置品を包囲するか、又は、前記狭持部材で載置品を狭持することを特徴とする。
本考案によれば、例えば、載置品が像や人形(特に陶器製のように損傷するおそれのある像や人形)の場合には、前記第2の支柱部材を前記載置品に対してその背面側が立設するとともに、前記包囲部材で載置品を包囲するか、又は、前記狭持部材で載置品を狭持することにより、これら2つの固持方法の最適な方法を選択して背の高い載置品を確実に保持させることができ、斜めに鑑賞するような場合でも外れるようなことがない。
本考案としては、前記第1又は第2の支柱部材は、基台の背面側に突出した底部を有し、基台の背面側から操作することを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、第1又は第2の支柱部材の摺動動作を基台の背面で操作できるとともに、基台の背面側おいて手で第1又は第2の支柱部材の基端側を保持したまま鑑賞することで、載置品が外れるような事態を防止することができる。そして、前記段差部の構造は、このような基台の背面側からの操作の安定性を増加させる。
本考案としては、前記スリットは、その内側面に沿うように段差部が形成され、前記第1又は第2の支柱部材に、前記底部とともに嵌合する鍔部が形成されていることを特徴とする。
本考案によれば、第1の支柱部材の先端部をスリットに簡単に嵌めたり取り外したりすることができる構造であると共に、第1又は第2の支柱部材が安定して摺動して載置品と接触して、接触した状態では、その位置が後退するようなことなく確実に支持される。
本考案としては、前記第1の支柱部材、第2の支柱部材、前記包囲部材、又は、前記接触部材に、前記基台に載置される載置品との接触を和らげる緩衝部材が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
本考案によれば、骨董品等の載置品に緩衝部材が接することで、載置品に適度な押し付け力をかけることができ、より安定して固定させることができる。
本考案としては、前記第1の支柱部材と第2の支柱部材は、少なくとも2本以上の径の異なる棒状部材を有し、径の大きな棒状部材の中に径の小さな棒状部材が収まり、それら棒状部材をスリット可能に伸縮することを特徴とする。
本考案によれば、載置品が花器や像・人形などの場合において、それらの背の高さがまちまちであっても、丁度その長さに第1又は第2の支柱部材の長さを伸縮して調整することができる。
本考案によれば、複数の第1の支柱部材をスリットに沿って摺動させて骨董品や美術工芸品と接しさせて、支持するので、支持に際して損傷させるようなおそれが無い。一方、第2の支柱部材を使用すると、花器や像・人形のような背の高い載置品をその背面側から保持したり、又、狭持したりすることで、これら背の高い載置品を確実に支持することができる。また、皿のような斜めに鑑賞する載置品の場合は、第1の支柱部材と第2の支柱部材とを組み合わせて、第2の支柱部材に対して載置品をその背面側で支持することで、斜めに展示させることも出来る。
そして、背面側から手で操作可能であるとすると、その手の感触で支持することが出来ると共に、斜めや逆さにしたとしても載置品を落下させるようなことが無い。
本考案の実施形態の観賞用展示台を説明する外観斜視図である。 図1の観賞用展示台にカップが展示された状態を説明する外観斜視図である。 図1の観賞用展示台が傾いた状態を説明する図である。 本考案の他の実施形態の観賞用展示台を説明する外観斜視図である。 図4の観賞用展示台に背の高い花器が展示された状態を説明する外観斜視図である。 図4の観賞用展示台に用いられる包囲部材の平面図である。 本考案の他の実施形態の第2の支柱部材を説明する正面図である。 本考案の他の実施形態の基台を説明する平面図である。 本考案の他の実施形態(第4の実施形態)の第1の支柱部材を説明する図であり、図9(a)は平面図、図9(b)は正面図である。 本考案の他の実施形態の観賞用展示台に皿が展示された状態を説明する外観斜視図である。 本考案の他の実施形態(第3の実施形態)の観賞用展示台の基台を説明する平面図である。 本考案の第1の支持部材や第2の支持部材がキットとして販売される状態を平面図である。
以下、本考案を実施するための形態を図面を引用しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態の観賞用展示台1は、基台2と、基台2に形成されたスリット3aに着脱自在に設けられる第1の支柱部材4Aと、基台2に形成された軸穴5とを備える。基台2と第1の支柱部材4Aは合成樹脂製であり、本実施の形態では、いずれも透明な材料で構成されている。基台2に載置する対象は、茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品(「載置品」とも言う。)であり、これらを広く載置して鑑賞するが、本考案は、陶製のような落下すると、損傷するような載置品Sに好適である。
基台2は、載置品Sを載置して鑑賞する所定の厚さの合成樹脂製の板であり、本実施の形態では、円形であり、その中央に載置品Sを載置するための印が施されている。基台2の中央に向かって放射状のスリット(第1のスリット)3aが形成され、このスリット3aに第1の支柱部材4Aが摺動可能に取り付けられている。第1の支柱部材4Aは、合成樹脂製の棒状部材であり、底部4tと、その上方に鍔部4bとを備え、これら底部4tと鍔部4bとの間で、スリット3aに形成された段差部3dを挟む。そして、第1の支柱部材4の底部4tは、背面側に及んでおり、この底部4tを背面側から指で当てて操作すると、第1の支柱部材4をスリット3aに沿って摺動させることができる。なお、上記第1の支柱部材4の底部4tと鍔部4bを挟みこむ方向を示す印やそのための切り欠きを、第1の支柱部材4Aに施しておくことが好ましい。このように、スリット3aに段差部3dを形成、第1の支柱部材4の底部4tと鍔部4bで挟むようにし、これらが丁度噛み合うようにすると、第1の支柱部材4Aの摺動は、やや右に行ったり左に行ったりしながら摺動し、他方、その移動を呈させても、容易には後退しない。
本実施の形態の第1の支柱部材4の底部4t面と、基台2の底面2bとは、面一になるように形成されているが、敢えて突出させて、指での操作をより行い易くすることも可能である。また、本実施の形態では、基台2の底面2bにおいて、段差部3dを上記第1の支柱部材4の底部4tと鍔部4bで挟むことで、底面2b側に第1の支柱部材4Aを立設させることも可能である。すなわち、基台2をリバーシブルに使用可能である。また、基台2の表側からの操作を行いやすくするために、第1の支柱部材4Aに操作部4sが設けられている。なお、第1の支柱部材4Aも、第2の支柱部材4Bのように伸縮自在なものを使用可能である(図7参照)。そして、スリット3aに取り付けられた第1の支柱部材4Aは、基端側近傍(底部4t,鍔部4b,操作部4s)を操作することでスリット3aと摺動可能であるが、一方、他端側近傍(緩衝部材7aが配置されてる側)を操作しても、第1の支柱部材4Aは摺動せず動くことはない。これは、第1の支柱部材4Aは、力学の「片持ち梁」のように、基端側近傍(底部4t,鍔部4b,操作部4s)が基台2に対する固定端となって、先端の他端側近傍(緩衝部材7aが配置されてる側)に力が作用すると基端側に逆方向の力が働くことで相殺し、第1の支柱部材4Aが力方向にやや反り返ったりすることはあっても第1の支柱部材4Aの移動が起こることはない。
前記スリット3aは、中央の載置品に向かって均等間隔で形成されている。本実施の形態では、3つのスリット3aが基台2の周縁から中央に向かって直線で円周方向において均等間隔に形成されている。これは載置品Sが円盤状や円筒状を想定している。スリット3aは、基台2の周縁からではなく、基台2内の所定箇所に所定長さで形成したり、十字のようなクロス状で形成したり、円弧状に形成したりすることが可能である。
ここで、円弧状に形成させる場合としては、図8に示す構造が考えられ、中央に向かって均等間隔で円弧状のスリット13が形成されている。スリット13としては、第1の支柱部材4Aの摺動は、基台2の中央への摺動が遅くなるが、他方、その移動を停止させると、上記直線の場合よりも容易には後退しない構造にできる。この直線のスリット3aは、基台2の中央の載置品Sに向かって序々に幅が狭くなるように形成しても良い。また、図9(a)(b)に示すように、前記第1の支柱部材4Aがスリット3a,13に対する所定位置で回転する構造にすることも可能である。
第1の支柱部材4Aには、緩衝部材7が取り付けられている。本実施の形態の緩衝部材7は、第1の支柱部材4Aの上方に着脱自在に装着されるが、これは載置品Sが茶器Stである場合を想定しているからであり、また、緩衝部材7としては、皿Sdの外周辺と接触する緩衝部材7bを、上記第1の支柱部材4Aに装着させて使用しても良い。これら緩衝部材7(7a,7b)としては、茶器Stや皿Sdの外周との接触のための溝や凹部を形成しても良い。これら緩衝部材7a,7bの材質としては、ゴム製やスポンジ等が好ましく、第1の支柱部材4Aに装着させて使用させるための穴や溝が形成されて使用される。本願考案者の試作によれば、緩衝部材7a,7bは、楕円球状のゴム製で、約半分のところまで、第1の支持部材4Aの先端部を刺し込む溝を形成すると、載置品Sの荷重は、緩衝部材7a,7bのゴムのみの部分(第1の支持部材4Aの先端部)で接触するので、最も緩衝部材7a,7bの弾性力が発揮されて支持された。
したがって、基台2に茶器Stを載置して鑑賞する場合は、図1に示すように、先端部に緩衝部材7aを装着した第1の支柱部材4Aを基台2のスリット3aに装着させて(仮止め)、基台2の中央に茶器Stを載置してから、仮止め状態の第1の支柱部材4Aを茶器に近づけ、図2のように接触させる。近づける操作は、基台2の背面から指で第1の支柱部材4Aの底面2b面に当接させて行なうと、指で一度に皿Stの最適な位置まで移動させることができて良い。本実施の形態では、第1の支柱部材4Aは、スリット3aに着脱自在で、かつ、摺動可能であるから、載置品Stに徐々に接近して、そして緩衝部材7aを介して茶器Stと接触する。
そして、段差部3dに対して、第1の支柱部材4Aの基端側の部分(底部4tと鍔部4b)を捻るようにすると、底部4tが段差部3dに対して食い込むようになり、その移動が阻止される。また、スリット3aに取り付けられた第1の支柱部材4Aは、基端側近傍(底部4t,鍔部4b,操作部4s)を操作することでスリット3aを摺動可能であるが、一方、他端側近傍(緩衝部材7aが配置されてる側)を操作しても、第1の支柱部材4Aはその力方向に反り返ったりすることはあっても摺動せず動くことはない。したがって、載置品Sが基台2上で第1の支柱部材4Aの緩衝部材7aに接触され最適な位置で支持された後は、次に第1の支柱部材4Aの基端側近傍(底部4t,鍔部4b,操作部4s)を操作しない限りは第1の支柱部材4Aの移動が起こることはない。
これより、本実施の形態の観賞用展示台1を傾けても、逆さにしても、基台2から載置品Sが落ちることなく鑑賞できる(図2、図3)。この基台2を持って鑑賞すれば、茶器Stに手の指紋や汚れが付着するようなことなく、自由な角度で鑑賞することができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態の観賞用展示台11は、図4に示すように、前記第1の支柱部材4Aの他に、第2の支柱部材4Bを使用する。第2の支柱部材4Bは、基台2に形成された軸穴5に着脱自在に取り付けられて使用する。本実施の形態では、第2の支柱部材4Bは、1個であり、軸穴5も一つであるが、各々複数個形成しても良い。第2の支柱部材4Bとしては、その長さが異なるものをいくつか用意しておき、交換して使用する(図12参照)。すなわち、基台2に載置する載置品Sの高さに応じて交換して使用すると良い。第2の支柱部材4Bの端部には、ネジnが切ってあり、基台2の穴に形成されたネジnと螺合する。第2の支柱部材4Bの長さ(高さ)としては、第1の支柱部材4Aよりも長いものが使用され、例えば、図10に示すように、第1の支柱部材4Aとともに、皿Sdをそれら3点で固定するようにして使用する。
本実施の形態の観賞用展示台11は、前記第2の支柱部材4Bに、載置品Sをその背面から包囲する包囲部材9であるか、又は、前記第2の支柱部材4Aに取付けられて基台に載置される載置品Sをその背面から狭持する挟持部材6を備える。
すなわち、第2の支柱部材4Bには、載置品Sを包囲する包囲部材9が着脱自在に取り付けられている。包囲部材9は、第2の支柱部材4Bに嵌合する嵌合穴9aを有して、2つの略円弧状の包囲部材9を有し、各々の包囲部材9(9a,9b)は略C形状を形成し、二つを組み合わせると、円弧形状になって(符号9)、その中央の載置品Sを包囲する。包囲部材9は、載置品Sの形状や大きさに合わせて、それに合わせた包囲部材9を交換して使用する。なお、嵌合穴9cには、ゴム製等のパッキンを介在させても良い。
ここで、包囲部材9は、載置品Sと接触しないで、基台2の中心からずれたときに、飛び出さないようにするためのものであり、包囲部材9(9a,9b)に代えて、載置品Sをその外周から挟み込み場合は、狭持部材10を使用する(図10)。狭持部材10は、その先端部に緩衝部材7cが着脱自在に取り付けられて、載置品(皿Sd)Sと接触して、ここでは斜めに支持する。また、包囲部材には、ピアノ線を通す穴Pが形成されており、包囲部材9(9a,9b)を使用しつつ、更に移動することを防止するような場合には、ピアノ線を載置品Sにもかけまわすようにして使用することができるようになっている。
したがって、基台2に、花器Skや像・人形のような背の高い載置品Sを載置して鑑賞する場合は、図5に示すように、包囲部材9を装着した第2の支柱部材4Bを基台2の軸穴5に装着させて、基台2の中央に載置品Sを載置してから、第2の支柱部材4Bを茶器Stに近づけ接触させる。なお、第2の支柱部材4Bとともに、上記第1の支柱部材4Aを使用して、花器Skや像・人形の足元を支持するようにしても良い。
ここで、第2の支柱部材4Bとしては、伸縮して長さ調整可能なものにすることが可能である(図7)。すなわち、伸縮アンテナのように、2本以上の径の異なる棒状部材a,b,cを有し、径の大きな棒状部材bの中に径の小さな棒状部材aが収まり、それら棒状部材a,b,cを縦方向にスリット可能とさせている。なお、ネジは、棒状部材a,b,cの上下端のいずれにも形成されて、いずれの側を基台2の軸穴5に螺合させたり、更に延長させることも可能になっている。
したがって、基台2に載置される載置品Sの高さがまちまちであっても、一つの第2の支柱部材4Bで、その先端から他端までの長さを載置品Sに適応して調節して対応可能である。スリット13の断面形状は、前述した第1のスリット3aのように、段差部13dが形成されている。
また、基台2に形成される軸穴5としては、図11に示すように、第1のスリット3aのようなスリット(第2のスリット)15でも良い。第2のスリット15は、円弧状を呈して、基台2のやや後方側に形成されている。この展示台61では、第2のスリット15の一端部15aが第2の支持部14Bの底部14tが嵌まる形状に形成されており、本実施の形態では、円形状に形成されてある。第2のスリット15の一端部(軸穴15)からスリット13を形成したり、軸穴15と軸穴15との間で円弧状に連続してスリットが形成したりdせき、第2の支持部14Bは、一端部15に嵌まった後は、他端部15方向にスリットさせて、載置品Sを支持する最適な位置まで移動させることができる。
そして、載置品Sが皿Sdである場合は、上記した第1の支柱部材4Aととともに、第2の支柱部材4Bを使用して、皿Sdを斜めに支持することができる(図10)。すなわち、第2の支柱部材4Bは、皿Sdの背面側を1点で支持し、第1の支柱部材4Aは皿の前方側の2点で支持することも可能である。そして、緩衝部材7bとしては、皿Sdの周縁を保持するようなゴム製などの部材を第2の支柱部材4Bの上方先端側に取り付け、また、同じく皿Sdの周縁を保持するようなゴム製などの部材7aを第1の支柱部材4Aの下方側に取り付けるようにして、3点で支持する。なお、第2の支柱部材4Bの緩衝部材7bとしては、後述する包囲部材7bなどのような幅広の安定感のあるものを使用することが好ましい。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、図11に示すように、前記第1の支柱部材4Aが摺動するスリット13は、基台2の中央に向かって形成されるが、前記第2の支柱部材4Bが摺動するスリット13は、円形の基台2の周方向に向かって形成された基台12である。また、上記スリット(第2のスリット)13は、複数配置されて、各々のスリット13に前記第2の支柱部材4Bが取り付けられている。このような2つの異なるスリット13,13を形成することで、基台2の載置された載置品Sに、その形状や大きさ等の相違があってもほとんどの載置品Sを支持することができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、図9(a)(b)に示すように、基台2のスリット13に、支柱部材14が回転して載置品Sを支持するものでも良い。支柱部材14は、スリット13に着脱自在で、かつ、摺動するものであり、その移動した位置で回転可能である。本実施の形態の支柱部材14は、先端部14aと基端部14bとがL字状を呈しており、その先端部に緩衝部材7dが着脱自在に取り付けられている。支柱部材14の基端側には、底部14tと鍔部14bが形成され、スリット13の段差部13dに嵌合する。このようなスリット13と支柱部材14は、基台2に各3つ配されて、基台2の中央に載置された載置品Sに向かって等間隔で配置されている。なお、このようなスリット13の段差部13dとしては、前記支柱部材14や前記第1の支持部材4Aの底部4t,14tと鍔部4b,14bと操作部4sに対応して二段の段差部として、より安定姿勢での立設と、載置品の荷重を受けたときの後退(スリットの沿っての後退)移動を防止するようにすることが可能である。
したがって、基台2に茶器Stを載置して鑑賞する場合は、先端部に緩衝部材17cを装着した支柱部材14を基台2のスリット13に装着させて(仮止め)、基台2の中央に茶器Stを載置してから、仮止め状態の支柱部材14を茶器Stに近づけ接触させる。載置品Sに近づける操作は、基台2の背面から指で第1の支柱部材4Aの底面2b面に当接させて行なうと、指で一度に茶器Stの最適な位置まで移動させることができて良い。本実施の形態では、支柱部材14の先端に配される緩衝部材7cにより茶器Stと接触させるが、支柱部材14は、回転するために、L字状の上腕部14aで茶器Stと接触して支持することも可能である。
ここで、本実施の形態では、更に、支柱部材14の基端側14bに筐体Bxを取り付け、この筐体bxと支柱部材14の基端側14bとの間にバネBを介在させて、支柱部材14が回転するとき、バネBの付勢力に抗して、載置品Sと接触させ得るようにしたり(この場合の係止は、基台2の段差部3dに、第1の支柱部材4Aの底部4tと鍔部4bが嵌まり込ませることで固定させる。)、逆に、常に載置品の方向にバネBの付勢力が働くようにしたりすることもできる(図9(b))。
このような観賞用展示台1,11,21,31は、図12に示すように、プラモデルのように、キット31として製造されて、第1や第2の支柱部材のような各部品は、細径部分bから切り取って使用可能になっている。なお、符号Zは、組み立てに使用する工具(レンチ)であり、この工具Zもキット31と組み込まれている。
したがって、梱包が容易であり、一つの型から同時に組み立てが可能であり、自宅の床の間や品評会の会場等で簡単に組み立てて使用できる。
以上、本実施の形態では、載置品の背の低い一例として茶器Stを挙げ、背の高い一例として花器Skや像・人形を挙げて説明するが、これらの大きさは相対的なものであって、これらに限定されるものではなく、本発明は骨董品や美術工芸品に広くて起用可能である。
1,11,21 観賞用展示台、
2,12 基台、
3a,13 スリット(第1のスリット)、
3b 第2のスリット、
3d 段差部、
4A,14 支柱部材(第1の支柱部材)、
4B 第2の支柱部材、
4t,14t 底部、4b 鍔部、4s 操作部、
5,15 軸穴、
7,7a,7b,7c,7d 緩衝部材、
9 包囲部材、
10 狭持部材、
S 載置品、
St 茶器、Sd 皿、Sk 花器(像・人形)


Claims (10)

  1. 茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、
    基台に形成された複数のスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる複数の第1の支柱部材を備え、
    前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持することを特徴とする観賞用展示台。
  2. 茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、
    基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、基台に形成された軸穴に着脱自在に設けられる第1の支柱部材よりも長さの長い第2の支柱部材と備え、
    前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、及び/又は、前記第2の支柱部材により前記載置品をその背面側から支持することを特徴とする観賞用展示台。
  3. 茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、
    基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ摺動自在に設けられる第1の支柱部材よりも長さの長い第2の支柱部材と備え、
    前記スリットに前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、及び/又は、前記第2の支柱部材により前記載置品をその背面側から支持することを特徴とする観賞用展示台。
  4. 茶器・花器や像・人形などの骨董品や美術工芸品を基台に載置して鑑賞する観賞用展示台において、
    基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ、摺動可能に立設姿勢で設けられる第1の支柱部材と、
    基台に形成された軸穴に着脱自在に設けられる第2の支柱部材であるか、又は、基台に形成されたスリットに着脱自在で、かつ摺動自在に立設姿勢で設けられる第2の支柱部材と、
    前記第2の支柱部材に取付けられて基台に載置される載置品をその背面から包囲する包囲部材であるか、又は、前記第2の支柱部材に取付けられて基台に載置される載置品をその背面から狭持する挟持部材を備え、
    前記スリットに前記第1の支柱部材を複数個取り付けて、基台に載置される茶器等の載置品に接触するまで摺動させて、前記第1の支柱部材の上方側で支持するか、又は、前記第2の支柱部材を前記載置品をその背面側が立設するとともに、前記包囲部材で載置品を包囲するか、又は、前記狭持部材で載置品を狭持することを特徴とする観賞用展示台。
  5. 前記第1の支柱部材と前記第2の支柱部材は、基台の背面側に及ぶような底部を有し、基台の背面側から操作することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の観賞用展示台。
  6. 前記スリットは、その内側面に沿うように段差部が形成され、前記第1又は第2の支柱部材に、前記底部とともに嵌合する鍔部が形成されていることを特徴とする請求項5項記載の観賞用展示台。
  7. 前記基台の軸穴と連続するスリットが形成されていることを特徴とする請求項2記載の観賞用展示台。
  8. 前記軸穴とスリットに前記第2の支持部材が回転可能に設けられていることを特徴とすることを特徴とする請求項7記載の観賞用展示台。
  9. 前記第1の支柱部材、第2の支柱部材、前記包囲部材、又は、前記接触部材に、前記基台に載置される載置品との接触を和らげる緩衝部材が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の観賞用展示台。
  10. 前記第1の支柱部材と第2の支柱部材は、少なくとも2本以上の径の異なる棒状部材を有し、径の大きな棒状部材の中に径の小さな棒状部材が収まり、それら棒状部材をスリット可能に伸縮することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の観賞用展示台。
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