JP3170525U - 薄型熱管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱管内の毛細構造の破壊を防ぐとともに、製造コストを低減でき、熱管の薄型化を実現することのできる薄型熱管構造を提供する。【解決手段】薄型熱管構造1は、少なくとも1つの収容空間111と、この少なくとも1つの収容空間111の両側を封止する第1シールエッジ112及び第2シールエッジ113とを有し、前記第1シールエッジ112及び第2シールエッジ113が前記収容空間111に連通し、前記収容空間111内に作動流体を充填する管体11と、前記収容空間111内に設置され、前記収容空間111と共同で第1チャンバ及び第2チャンバを形成し、前記第1チャンバ及び第2チャンバが前記管体11内に長手方向に設置される第1支持体12と、有する。【選択図】図1

Description

本考案は、薄型熱管構造に関し、特に、薄型化を実現し、熱伝導効率を向上できる薄型熱管構造に関する。
熱管の熱伝導率は、銅、アルミ等の金属の数倍〜数十倍であり、相当優れている。このため、熱管は、冷却用部材として各種熱対策関連機器に運用されている。形状から見て、熱管は、円管状の熱管と、平面形状の熱管とに分けることができる。
CPU等の電子機器の被冷却部品を冷却する為、被冷却部品に取り付け易く、且つ広い接触面積を得られるという観点からすると、平面形状の熱管を使用して放熱を行っている。冷却機構の小型化、省スペース化に伴い、熱管の冷却機構を使用する状況においては、該熱管の極薄型化が更に要求されている。
このような熱管を有する冷却機構は、通常、熱管内部に空間を設け、作動流体の流路とし、該空間内に収容する作動流体が蒸発、冷凝等の相変化及び移動等により、熱の転移を行う。続いて、熱管の構成及び動作を詳細に説明すると、熱管は、密封された空洞部を具備し、該空洞部に収容する作動流体の相変化及び移動により熱の転移を行う。
従って、製造業者は、熱管を導熱の部材として採用し、熱管をヒートシンクフィン中に設けている。この熱管を有する冷却機構では、熱管内部に充填した低沸点の作動液体を利用し、発熱電子部材箇所(蒸発端)において、吸熱蒸発し、ヒートシンクフィンに移動し、ヒートシンクフィン箇所(冷凝端)おいて、発熱電子部材が発生する熱量をヒートシンクフィンに伝達し、放熱ファンを利用して発生する熱量を逃がすことにより、電子部材に対する放熱を行っている。
熱管の製造方法は、中空管体中に金属粉末を充填し、該金属粉末を焼結する方式により該中空管体内壁に毛細構造層に形成し、その後、該管体に対し真空吸引を行い、作動流体を充填し、最後に管を密閉するようにして熱管を製造しているが、電子設備の薄型化の需要に応じ、熱管を薄型に製造する必要がある。
従来技術は、熱管を構成する中空管体を平板状に圧延し、薄型化の要求に適合させ、その後、毛細焼結体を該中空管体内に設置し、更に作動流体を充填し、真空吸引し、管を密閉する作業を行って製造している。しかし、この製造方法は、熱管を扁平状に形成することができるが、熱管に対して湾折造形を行う時、内部の毛細焼結体が、脆化分解又は元設置部位から脱離し不良品となってしまう虞がある。
また、ある製造業者は、熱管を薄型に製造する時、先ず、熱管を粉末充填焼結後、該熱管を扁平状に圧延し、その後、作動流体を充填した後、最後に管を密閉して製造したり、或いは、先ず熱管の管体を扁平状に圧延した後、粉末充填焼結作業を行ったりして製造するが、管体内部のチャンバは、極めて狭いので、粉末充填作業の施工が容易でなく、熱管内の毛細構造に同時に支持及び毛細力伝導使用を兼ね具えるには、狭い空間内では、効果が有限である。
更に、熱管内部の蒸気経路は、狭過ぎることにより気液循環に影響を及ぼし、このようなプロセス及び構造は、甚だ不適当である。
従って、従来技術では、熱管の薄型化が容易でなく、熱管内の毛細構造を破壊し易く、さらに、製造コストが比較的高いといった問題点があった。
本考案の目的は、熱管内の毛細構造の破壊を防ぐとともに、製造コストを低減でき、熱管の薄型化を実現することのできる薄型熱管構造を提供することにある。
上記の目的を達成する為、本考案に係る薄型熱管構造は、少なくとも1つの収容空間と、この少なくとも1つの収容空間の両側を封止する第1シールエッジ及び第2シールエッジとを有し、前記第1シールエッジ及び第2シールエッジが前記収容空間に連通し、前記収容空間内に作動流体を充填する管体と、前記収容空間内に設置され、前記収容空間と共同で第1チャンバ及び第2チャンバを形成し、前記第1チャンバ及び第2チャンバが前記管体内に長手方向に設置される第1支持体と、を具備している。
本考案の薄型熱管構造によれば、熱管内の毛細構造の破壊を防ぐとともに、製造コストを低減でき、熱管の薄型化を実現することのでき、熱伝導効率を大幅に向上することができる。
本考案の第1実施例に係る薄型熱管構造の立体分解図である。 第1実施例に係る薄型熱管構造の立体組み合わせ図である。 第1実施例に係る第1支持体の立体図である。 第1実施例に係る第1支持体の立体図である。 第1実施例に係る第1支持体の立体図である。 本考案の第2実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。 本考案の第3実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。 本考案の第4実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。 本考案の第5実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。 本考案の第6実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。 第6実施例に係る薄型熱管構造の第1毛細構造の平面図である。 第6実施例に係る薄型熱管構造の第3毛細構造の平面図である。
本考案の上記目的及びその構造及び機能上の特性について、図面に基づく好適実施例を挙げ、以下に説明する。
(第1実施例)
図1〜図5は、本考案の薄型熱管構造の第1実施例に係り、図1は、第1実施例に係る薄型熱管構造の立体分解図、図2は、第1実施例に係る薄型熱管構造の立体組み合わせ図、図3〜図5は、第1実施例に係る第1支持体の立体図である。
図1〜図3に示すように、本実施例に係る薄型熱管構造1は、管体11と、第1支持体12と、を有して構成される。
前記管体11は、少なくとも1つの収容空間111と、この少なくとも1つの収容空間111の両側を封止する第1シールエッジ112及び第2シールエッジ113とを有し、前記第1シールエッジ112及び第2シールエッジ113が収容空間111に連通し、収容空間111内に作動流体2を充填して構成される。
前記第1支持体12は、複数のメッシュ121を有して構成され、前記収容空間111内に設置される。
前記第1支持体12は、メッシュ体(図3参照)と、表面に凹凸体を有する板材(図4参照)と、波浪板体(図5参照)との何れか1つを用いて構成される。
尚、第1支持体12は、メッシュ体、表面に凹凸体を有する板材、及び波浪板体に限定されるものではない。
本実施例の薄型熱管構造1は、上記のように、予め平面形状の管体11を形成し、この管体11の収容空間111内に第1支持体12を設置するとともに、この収容空間111内に作動流体2を充填し、第1シールエッジ112及び第2シールエッジ113によって収容空間111を封止することにより製造される。
このような構造を有しているため、従来技術よりも容易に、しかも薄型に熱管構造を製造できる。また、管体11内に第1支持体12を設置することにより、管体11内に、長手方向の軸方向に大きなチャンバを形成できるので、熱伝導効率を大幅に向上することができる。
従って、第1実施例によれば、上記構成の管体11と、第1支持体12とを有して薄型熱管構造1を構成しているので、熱管内の毛細構造の破壊を防ぐとともに、製造コストを低減でき、熱管の薄型化を容易に実現することができる。
(第2実施例)
図6は、本考案の第2実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。
尚、図6は、前記第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第2実施例に係る薄型熱管構造1は、前記第1実施例の薄型熱管構造の構成要素の他に、更に第1毛細構造13を有して構成される。
図6に示すように、前記第1毛細構造13は、管体11の収容空間111内に設置される。このとき、第1毛細構造13は、前記第1支持体12の一側に貼付され、該第1支持体12及び収容空間111は、共同で第1チャンバ1111及び第2チャンバ1112を形成する。
前記第1チャンバ111及び第2チャンバ1112は、該管体11内に長手方向に設置される。
前記第1毛細構造13は、例えば、焼結粉末体と、複数の溝と、メッシュ体と、繊維体と、発泡体との何れか1つを用いて構成されたものであり、本実施例では、焼結粉末体を用いて第1毛細構造13を構成したものとして説明するが、これに限定されるものではない。
従って、第2実施例によれば、更に第1毛細構造13を有し、第1支持体12及び収容空間111が、共同で第1チャンバ1111及び第2チャンバ1112を形成する構成により、管体12に対して湾折造形を行った場合でも、第1毛細構造13及び第1支持体12が不良品にならずに、熱管内の毛細構造の破壊を防ぐことができる。また、製造コストを低減でき、熱管の薄型化を実現することができるとともに、歩留まりを向上できるだけでなく、熱伝導効率を大幅に向上することができる。
(第3実施例)
図7は、本考案の第3実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。
尚、図7は、前記第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第3実施例に係る薄型熱管構造1は、前記第1実施例の薄型熱管構造の構成要素の他に、更に第1毛細構造13を有して構成される。
図7に示すように、前記第1毛細構造13は、前記第2実施例(図6参照)と同様に管体11の収容空間111内に設置されるが、第1支持体12の外部を覆うように設けられている。即ち、第1支持体12は、第1毛細構造13によって外部が覆われている。
従って、第3実施例によれば、第1毛細構造13を第1支持体12の外部を覆うように設けて構成した場合でも、前記第2実施例と同様の効果が得られる。
(第4実施例)
図8は、本考案の第4実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。
尚、図8は、前記第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第4実施例に係る薄型熱管構造1は、前記第1実施例の薄型熱管構造の構成要素の他に、更に第2毛細構造3を有して構成される。
図8に示すように、前記第2毛細構造3は、前記管体11内側の壁面に設けられている。尚、第2毛細構造3は、図示はしないが管体11内の収容空間111を覆うように管体11内側の壁面に設けたり、或いは第1チャンバ1111及び第2チャンバ1112を覆うように管体11内側の壁面に設けても良い。
前記第2毛細構造3は、例えば、焼結粉末体と、複数の溝との何れか1つを用いて構成されたものであり、本実施例は、焼結粉末体として実施例を説明するが、これに限定されるものではない。尚、前記焼結粉末体の粉末は、例えば、銅質粉末と、アルミ質粉末との何れかであり、本実施例は、銅質粉末として説明するが、これに限定されるものではない。
従って、第4実施例によれば、第2毛細構造3を管体11内側の壁面に設けて構成した場合でも、前記第1実施例と同様の効果が得られる。
(第5実施例)
図9は、本考案の第5実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図である。
尚、図9は、前記第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第5実施例に係る薄型熱管構造1は、前記第1実施例の薄型熱管構造の構成要素の他に、更に第2毛細構造3を有して構成される。
図9に示すように、前記第2毛細構造3は、図8に示す前記第4実施例と同様に、前記管体11内側の壁面に設けられている。尚、第2毛細構造3は、図示はしないが管体11内の収容空間111を覆うように管体11内側の壁面に設けたり、或いは第1チャンバ1111及び第2チャンバ1112を覆うように管体11内側の壁面に設けても良い。
前記第2毛細構造3は、焼結粉末体ではなく、複数の溝を用いて構成されたものである。勿論、前記第2毛細構造3は、焼結粉末体を用いて構成しても良い。尚、本実施例は、複数の溝を用いて構成した実施例について説明したが、これに限定されるものではない。
従って、第5実施例によれば、複数の溝で構成した第2毛細構造3を管体11内側の壁面に設けて構成した場合でも、前記第1実施例と同様の効果が得られる。
(第6実施例)
図10〜図12は、本考案の第6実施例に係り、図10は、第6実施例に係る薄型熱管構造の管体の断面図、図11は、第6実施例に係る薄型熱管構造の第1毛細構造の平面図、図12は、第6実施例に係る薄型熱管構造の第3毛細構造の平面図である。
尚、図10〜図12は、前記第2実施例と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
第6実施例に係る薄型熱管構造1は、前記第1実施例の薄型熱管構造の構成要素の他に、更に第3毛細構造14を有して構成される。即ち、本実施例の薄型熱管構造1は、第1毛細構造13(図10では131と記載)と、第3毛細構造14とを有する。
図10に示すように、前記第1毛細構造13は、前記第1支持体12の一側に貼付される。一方、前記第3毛細構造14は、前記第1支持体12の前記第1毛細構造13を有する他側に貼付される。
前記第3毛細構造14は、例えば、焼結粉末体と、メッシュ体と、繊維体と、発泡体との何れか1つを用いて構成されたものである。
尚、本実施例では、前記第3毛細構造14は、メッシュ体として説明するが、これに限定されるものではない。
メッシュ体を用いて構成した場合、前記第3毛細構造4は、複数のメッシュ141を有して構成される。
前記第3毛細構造14のメッシュ141の網目は、図10に示すように、第1支持体12のメッシュ121の網目よりも大きく形成されている。
本実施例では、前記第1支持体12のメッシュ121の網目分布方式は、図11に示すように、局部が大きな網目であるものと、局部が小さな網目であるものとを交互に配設して設置することもできる。また、前記第3毛細構造14のメッシュ141の網目分布方式は、局部が大きな網目であるものと、局部が小さな網目であるものとを交互に配設して設置することもできる。
また、第3毛細構造14は、図示はしないが管体11内の収容空間111を覆うように管体11内部の壁面に設けたり、或いは第1チャンバ1111及び第2チャンバ1112を覆うように管体11内側の壁面に設けても良い。
従って、第6実施例によれば、前記第1支持体12の前記第1毛細構造13を有する他側に第3毛細構造14を貼付して構成した場合でも、前記第2実施例と同様の効果が得られる。
本考案は、以上述べた実施例に限定されるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲で種々変形、組合せ等実施可能である。
1…薄型熱管構造
11…管体
111…収容空間
1111…第1チャンバ
1112…第2チャンバ
112…第1シールエッジ
113…第2シールエッジ
12…第1支持体
121…メッシュ
13…第1毛細構造
14…第3毛細構造
141…メッシュ
2…作動流体
3…第2毛細構造

Claims (8)

  1. 少なくとも1つの収容空間と、この少なくとも1つの収容空間の両側を封止する第1シールエッジ及び第2シールエッジとを有し、前記第1シールエッジ及び第2シールエッジが前記収容空間に連通し、前記収容空間内に作動流体を充填する管体と、
    前記収容空間内に設置され、前記収容空間と共同で第1チャンバ及び第2チャンバを形成し、前記第1チャンバ及び第2チャンバが前記管体内に長手方向に設置される第1支持体と、
    を具備したことを特徴とする薄型熱管構造。
  2. 更に、第1毛細構造を有し、前記第1毛細構造は、前記収容空間内において前記第1支持体と貼付し、共同で前記第1チャンバ及び第2チャンバを形成することを特徴とする請求項1に記載の薄型熱管構造。
  3. 前記管体が扁平状を呈することを特徴とする請求項1に記載の薄型熱管構造。
  4. 前記第1毛細構造は、焼結粉末体と、メッシュ体と、繊維体と、発泡体との何れか1つであることを特徴とする請求項2に記載の薄型熱管構造。
  5. 前記管体内側の壁面に第2毛細構造を設け、前記第2毛細構造は、焼結粉末体と、複数の溝との何れかであることを特徴とする請求項1に記載の薄型熱管構造。
  6. 更に、前記第1支持体を覆う第1毛細構造を有することを特徴とする請求項1に記載の薄型熱管構造。
  7. 前記第1支持体は、メッシュ体と、表面に凹凸体を有する板材と、波浪板体との何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の薄型熱管構造。
  8. 前記第1毛細構造は、前記第1支持体の一側に貼付され、前記収容空間が更に第3毛細構造を有し、
    前記第3毛細構造は、前記第1支持体の前記第1毛細構造を有する他側に貼付され、焼結粉末体と、メッシュ体と、繊維体と、発泡体との何れか1つであることを特徴とする請求項6に記載の薄型熱管構造。
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