JP3170037U - 臨床用電子体温計 - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的に測定時間を短縮した体温計を提供する。
【解決手段】体温計は、ディスプレイ部を有する本体部、及び本体部に対して固定される先端部材によって構成される。先端部材は、中空キャビティ及び該中空キャビティを取り囲む熱接触表面を備える。温度センサは、先端部材の内側において取り付けられ、熱接触表面を検知して温度信号を作るよう適合される。リードワイヤは、温度信号をディスプレイ部に対して伝達するよう温度センサに対して結合される。中空熱伝導構造は、先端部材の中空キャビティへと挿入され、熱接触表面の内側に対して直接接触される熱伝導表面を備えるフィルムを有する。リードワイヤは、フィルムの熱伝導表面において一体にされ、リードワイヤ及び熱伝導表面は、単一片を形成するよう同一平面にある。
【選択図】図3
【解決手段】体温計は、ディスプレイ部を有する本体部、及び本体部に対して固定される先端部材によって構成される。先端部材は、中空キャビティ及び該中空キャビティを取り囲む熱接触表面を備える。温度センサは、先端部材の内側において取り付けられ、熱接触表面を検知して温度信号を作るよう適合される。リードワイヤは、温度信号をディスプレイ部に対して伝達するよう温度センサに対して結合される。中空熱伝導構造は、先端部材の中空キャビティへと挿入され、熱接触表面の内側に対して直接接触される熱伝導表面を備えるフィルムを有する。リードワイヤは、フィルムの熱伝導表面において一体にされ、リードワイヤ及び熱伝導表面は、単一片を形成するよう同一平面にある。
【選択図】図3
Description
本考案は、体温計の分野に係り、より特には中空の熱伝導構造(hollow heat-conductive structure)を有する体温計の分野に係る。
電子体温計は一般的に、医療(ヘルスケア)分野において使用される従来のガラスと水銀の体温計と比べて多くの利点を与える。電子体温計の利点には、廃棄可能なカバーの使用によって可能となる、ガラス体温計に対する消毒処置が排除されること、体温計が落とされた場合にガラスが割れる可能性が排除されること、計測温度エラーを排除するようデジタル温度表示を有すること、及び、適切な回路設計及び較正を有して、容易に得られる十分の1華氏度の正確な測定及び表示により更に高い精度及び解像度(resolution)が可能であること、が挙げられる。
しかしながら、電子体温計に関する主な懸案事項は、その遅いレスポンスにある。この問題は、主に体温計プローブが一定量の質量(mass)及び熱容量を示すため発生するものであり、室温から体腔へと挿入されるときに瞬間的に温度を変えることができないが、その代わりにある程度急激に最終的な温度に近付く。しばしば、最終的な安定した温度が測定されるまで2分を超えるラグタイムが必要とされる。
本考案の典型的な一実施例は、ディスプレイ部を有する本体部材及び該本体部材に対して固定される先端部材を構成要素として有する体温計を与えることによって、上述された問題を克服する。
先端部材は、中空のキャビティ(hollow cavity)、及び該中空キャビティを取り囲む熱接触表面を備える。温度センサは、先端部材の内側において取り付けられ、熱接触表面を検知して温度信号を作り出すよう適合される。リードワイヤは、温度信号をディスプレイ部に対して伝達するよう温度センサに対して結合される。中空熱伝導構造は、先端部材の中空キャビティへと挿入され、熱接触表面の内側に対して直接接触される熱伝導表面を備えるフィルムを有する。リードワイヤは、フィルムの熱伝導表面において一体にされ、リードワイヤ及び熱伝導表面は単一片を形成するよう同一平面上にある。
本考案は、限定的ではなく単なる例としての実施例を用いて説明される。該実施例は添付の図面において示され、図中同様の参照符号は同様の要素を示す。
図1及び3を参照すると、体温計の一実施例が図示されている。当該体温計は、本体部材10及び先端部材11を有して作られる。典型的にカバー60は、体温計の構成要素が組み立てられたあとに本体部材10に対して固定される。本体部材10は、プローブ部12及びディスプレイ部15を有する。先端部材11は、本体部材10のプローブ部12に対して固定される。望ましくは、先端部材11は、中空のキャビティを取り囲む熱接触表面を有する。一実施例では、中空の先端部材11は、望ましくはステンレススチール等である優れた熱伝導性を有する金属を有して作られる。
温度センサ51は、先端部材11の前方端部150において位置付けられ、熱接触表面の内側において取り付けられる。温度センサ51は、熱接触表面の温度を検知し、温度信号を作り出す。一式のリードワイヤ52は、温度信号を伝達するよう温度センサ51に対して結合される。
図1において示される通りデジタルディスプレイ13は、ディスプレイ部15において配置され、対応する計測温度を表示するために温度信号を受信するようリードワイヤ52に対して接続される。
一例において、円筒領域を有する先端部材11は、管状形状に作られ、ドーム型、半球形、又は半楕円形(hemiellipsoid)の端部において閉鎖される。接触表面は患者の肉体と接触するようにされるため、熱は患者の肉体から先端部材11まで伝達され得る。一実施例において、温度センサ51はサーミスタである。サーミスタ51は、熱伝導接着剤を有して熱接触表面の内側に接着される。接着剤は、エポキシ樹脂等である優れた熱伝導性を有する絶縁材料である。更には、リードワイヤ52は一組の電気リードワイヤを有して作られる。該ワイヤは、表示する対応の温度を確定するよう温度センサ51をディスプレイ部15のプロセッサに対して接続するよう使用される。
図3を参照すると、本考案の一実施例の特性は、中空熱伝導構造80が実質的に先端部材11の中空キャビティ80bへの挿入を可能にするよう寸法を定められて構成される、という点である。中空熱伝導構造80は、熱伝導表面30bを備えるフィルム、及び該フィルムの熱伝導表面30bに一体にされるリードワイヤ52を有し、リードワイヤ52及び熱伝導表面30bは、熱接触表面30aの内側に対して直接接触される単一片(即ちモノリシック)を形成するよう同一平面にある。一例において、望ましくは中空円筒表面であるフィルムの熱伝導表面30bは、先端部材11の中空キャビティ80bの少なくとも一部分の寸法及び形状に実質的に適合する寸法及び形状である。具体的には、先端部材11の全体的な円筒領域等である中空キャビティ80bの主要部分は、フィルムの熱伝導表面30bによって取り囲まれる。
強度及び伝動効果を高めるよう、任意で、リードワイヤ52はフィルムの熱伝導表面30bにおいてらせん形状で一体にされる。熱伝導表面30aによって取り囲まれるフィルムの熱伝導表面30bは、ヒーターとしての役割を有するため、リードワイヤ52はすぐに平衡温度に到達する。これは、リードワイヤ52及び熱伝導表面30bが熱伝導表面30bの内側に対して直接接触される単一片を形成するよう同一平面にあるため、である。このことは、測定時間を効果的に更に短縮する。このようにして、サーミスタ51及びリードワイヤ52は、非常に迅速に熱平衡に到達し得る。
図2A乃至2Dは、典型的な一実施例の中空熱伝導構造を作るための工程を図示する。図2Aに示される通り最初に、非粘着性の外側表面を有する支持部材70がまず与えられる。例えば支持部材は、ポリテトラフルオロエチレン材料等である非粘着性の層を有してコーティングされ得る固体又は中空の円筒構造を有し得る。
次に図2Bにおいて示される通り、リードワイヤ52は、望ましくはらせん形状において支持部材70の非粘着性外側表面の周囲に巻き付けられる。一例において、温度センサ51は、リードワイヤ52を電気的に接続するよう支持部材70の前方側部において配置される。
例えば図2Cに示される通り、続いて熱伝導接着材料は、支持部材70の非粘着性外側表面を覆うよう形成される。硬化後、熱伝導接着材料を有して作られるフィルムは、支持部材70の非粘着性外側表面を覆うよう形成される。具体的には、リードワイヤ52はフィルムの熱伝導表面30bにおいて一体にされるため、リードワイヤ51及び熱伝導表面30bは、単一片(即ちモノリシック)を形成するよう同一平面にある。
図2Dを参照すると、中空熱伝導構造80は、その非粘着性外側表面により支持部材70から容易に取り出される。この場合中空熱伝導構造80は、この取外し工程中にその形状及び構造安定性を維持することができる。
図3を参照すると、中空熱伝導構造80は続いて、先端部材11の中空キャビティ80bへと挿入される。温度センサ51は、先端部材11の前方端部150において配置され、熱接触表面の内側に取り付けられる。カバー60は、体温計の構成要素が組み立てられた後に、プローブ部12及びディスプレイ部15を有する本体部材10に対して固定される。一例において中空熱伝導構造80の寸法は、中空キャビティ80bへと挿入される前に、先端部材11の中空キャビティ80bの寸法より僅かに大きいよう設計される。故に中空熱伝導構造80は、熱接触表面30aの内壁に向かって膨張力を加え得、中空熱伝導構造80と熱接触表面30aとの間における密接な接点(tight interface)が与えられる。このことは、患者の肉体からの熱が熱接触表面30aから中空熱伝導構造80のフィルム及びリードワイヤ52まで容易且つ均一に伝達されるため、効果的に測定時間を更に短縮する。このようにしてサーミスタ51及びリードワイヤ52は、熱平衡に迅速に到達することができる。
本考案は、例として望ましい実施例に関して説明されてきたが、本考案が開示された実施例に限定されないことは理解されるべきである。反対に、本考案は、(当業者には明らかである通り)多種の修正及び類似する配置を対象とするよう意図される。したがって、添付の請求項の範囲はかかる修正及び類似の配置を包含するよう最大限に広い解釈を与えられるべきである。
10 本体部材
11 先端部材
12 プローブ部
13 デジタルディスプレイ
15 ディスプレイ部
30a 熱接触表面
30b 熱伝導表面
51 温度センサ
52 リードワイヤ
60 カバー
70 支持部材
80 中空熱伝導構造
80b 中空キャビティ
150 前方端部
11 先端部材
12 プローブ部
13 デジタルディスプレイ
15 ディスプレイ部
30a 熱接触表面
30b 熱伝導表面
51 温度センサ
52 リードワイヤ
60 カバー
70 支持部材
80 中空熱伝導構造
80b 中空キャビティ
150 前方端部
Claims (10)
- 体温計であって:
ディスプレイ部を備える本体部材と;
中空キャビティ及び該中空キャビティを取り囲む熱接触表面を備える、前記本体部材に対して固定される先端部材と;
前記熱接触表面を検知して温度信号を作り出すよう適合される、前記先端部材の内側において取り付けられる温度センサと;
前記温度信号を前記ディスプレイ部に対して伝達して対応する測定温度を表示するよう前記温度センサに対して結合されるリードワイヤと;
前記熱接触表面の内側に対して直接接触される熱伝導表面を備えるフィルムを有する、前記先端部材の前記中空キャビティへと挿入される中空熱伝導構造と、
を有し、
前記リードワイヤは、前記フィルムの前記熱伝導表面において一体にされ、前記リードワイヤ及び前記熱伝導表面は、単一片を形成するよう同一平面にある、
体温計。 - 前記中空熱伝動構造は、実質的に前記先端部材の前記中空キャビティへの挿入を可能にするよう寸法を定められて構成される、
請求項1記載の体温計。 - 前記フィルムの前記熱伝導表面は中空円筒表面を有し、該中空円筒表面は、前記先端部材の前記中空キャビティの少なくとも一部分の寸法及び形状に実質的に適合する寸法及び形状である、
請求項1記載の体温計。 - 前記リードワイヤは、らせん形状で前記フィルムの前記熱伝導表面において一体にされる、
請求項1記載の体温計。 - 前記中空熱伝導構造の前記寸法は、前記中空熱伝導構造が前記中空キャビティへと挿入される前に前記先端部材の前記中空キャビティの寸法より大きいよう設計され、前記中空熱伝導構造は、前記熱接触表面の内壁に向かって力を加える、
請求項1記載の体温計。 - 前記先端部材は金属を有して作られる、
請求項1記載の体温計。 - 体温計であって:
本体部と;
中空キャビティ及び該中空キャビティを取り囲む熱接触表面を備える、前記本体部材に対して固定される先端部材と;
前記熱接触表面を検知するよう適合される、前記先端部材の内側において取り付けられる温度センサと;
前記温度センサに対して結合されるリードワイヤと;
前記熱接触表面の内側に対して直接接触される熱伝導表面を備えるフィルムを有する、前記先端部材の前記中空キャビティへと挿入される中空熱伝導構造と、
を有し、
前記リードワイヤは、前記フィルムの前記熱伝導表面において一体にされ、前記リードワイヤ及び前記熱伝導表面は、単一片を形成するよう同一平面にある、
体温計。 - 前記前端部材の前記中空キャビティの少なくとも一部分は、前記フィルムの前記熱伝導表面によって取り囲まれる、
請求項7記載の体温計。 - 前記先端部材の前記中空キャビティの少なくとも一部分は、全体的な円筒領域を有する、
請求項8記載の体温計。 - 前記リードワイヤは、らせん形状で前記フィルムの前記熱伝導表面において一体にされる、
請求項7記載の体温計。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
TW099222647 | 2010-11-19 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3170037U true JP3170037U (ja) | 2011-09-01 |
Family
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