JP3169953U - 荷受台昇降装置 - Google Patents

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良太 城戸
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【目的】耐腐食性の高い溶融亜鉛メッキ層が形成されるとともに良質の荷受台を備えた荷受台昇降装置を提供する。【構成】車両に対する荷物の積み下ろしに用いられ、折り曲げ成型されてなるとともに荷物が載置されるデッキ面が形成される複数の第1鋼板と、折り曲げ成型されてなるとともに前記第1鋼板が係合される部分に配されて補強枠材となる第2鋼板とを有する荷受台を備えた荷受台昇降装置であって、前記第2鋼板のうち、外方を臨む隅部に、外方と内方とが挿通されるように面取り加工が施され、前記第1鋼板及び前記第2鋼板において、少なくとも外方を臨む部分に亜鉛メッキ層が形成された構成とする。【選択図】図1

Description

本考案は、車両に対する荷物の積み下ろしに使用する荷受台昇降装置、特に荷物が載置されて接地する荷受台に関する。
荷受台昇降装置としては、例えば車両の後方に架装されて、図4(a)のように使用時には左右一対のポスト91に沿って荷受台92が昇降し、図4(b)のように不使用(車両走行)時には起立状態に格納されるものがある。
荷物が載置される荷受台92は、鋼板を折り曲げ加工してなる構成を有する。荷受台92の製造工程において、折り曲げられた複数の鋼板が溶着又は嵌合等でユニット化される。ユニット化された荷受台は、約200度の浴槽の中に浸漬させる電着塗装の工程を経て出荷される。電着塗装によって、大量の荷受台に対して均一な金属性皮膜を簡易に形成することができる(特許文献1)。金属性皮膜が形成されることで、所定の耐久性及び外観品質を得ることができる。
特開2004−217090号公報(段落0010)
荷受台昇降装置は多様な外部環境の中で使用される。外部環境が大きく異なると、経時劣化の程度も大きく異なる。特に、寒冷地での使用の場合、上記の電着塗装による金属性皮膜が形成された荷受台には急激な劣化がみられることが多い。
具体的には、寒冷地では道路に散布される融雪剤の影響が大きい。融雪剤には塩化物系の材料が含まれており、車体等に対する腐食の影響も懸念されている。特に、荷受台昇降装置は、荷受台を直接地面に接地させるため、荷受台92の裏面(荷物が載置されず、接地時に地面と対向する面)92aが融雪剤に接し、荷受台92の腐食が大きく進行してしまう。
荷受台92は、一般に裏面92a側には補強枠材(スチフナ)92bが配されている。これにより、ユニット化された複数の鋼板が所定の強度を有するように設定されている。その一方で、補強枠材92bによって荷受台裏面92aが凹凸形状となり、補強枠材92bが凸部となる。荷受台92の接地時には、補強枠材92bが接地部分となり、補強枠材92bの腐食が目立つようになるので、荷受台92の強度の大きく劣化する恐れがある。
融雪剤の耐腐食性の高いものとして亜鉛メッキ層があるが、鋼板が折り曲げ加工されてなる構成の荷受台92は、車両重量の抑制のために小さな厚みの鋼板が好まれる。亜鉛の融点との関係から亜鉛メッキ層の形成は電着塗装よりも高い温度(約500度)の浴槽に浸漬させる必要がある。そのため、小さな厚みの鋼板には歪みが生じ、単に亜鉛メッキ層の形成を選択しても、良質の荷受台を提供することはできない。
本考案は、これらの点を鑑みてなされており、耐腐食性の高い溶融亜鉛メッキ層が形成されるとともに良質の荷受台を備えた荷受台昇降装置の提供を目的とする。
車両に対する荷物の積み下ろしに用いられ、折り曲げ成型されてなるとともに荷物が載置されるデッキ面が形成される複数の第1鋼板と、折り曲げ成型されてなるとともに前記第1鋼板が係合される部分に配されて補強枠材となる第2鋼板とを有する荷受台を備えた荷受台昇降装置であって、前記第2鋼板のうち、外方に臨む隅部に、外方と内方とが挿通されるように複数の面取り加工が施され、前記第1鋼板及び前記第2鋼板において、少なくとも外方を臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されている構成とする。
または、車両に対する荷物の積み下ろしに用いられ、折り曲げ成型されてなるとともに荷物が載置されるデッキ面が形成される複数の第1鋼板と、折り曲げ成型されてなるとともに前記第1鋼板が係合される部分に配されて補強枠材となる第2鋼板とを有する荷受台を備えた荷受台昇降装置であって、前記第2鋼板のうち、外方に臨む外方面に、外方と内方とが挿通された挿通孔が設けられ、前記第1鋼板及び前記第2鋼板において、少なくとも外方を臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されている構成とする。
いずれの構成であっても、迅速に溶融亜鉛の浴槽の中に浸漬させることができるので、所定の形状に折り曲げ加工された鋼板に歪みが発生する前に少なくとも外表面に亜鉛メッキ層が形成される。
また、電着工程等では内表面に金属皮膜を形成できなかったが、本考案に係る上記構成では、前記外方と内方とが挿通された第2鋼板のうち、内方に臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されるので、非常に高い防錆性能を有することができる。
また、前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち、前記亜鉛メッキ層が形成されている部分には、合金メッキ層が介在する。
本考案のように、補強枠材を構成する第2鋼板のうち、外方を臨む部位が面取り加工されていることで、補強枠材の外方空間と内方空間とが挿通し、亜鉛メッキ層を形成するために浸漬作業を行う際、短時間で亜鉛メッキ層を形成することができる。結果、第1鋼板及び第2鋼板に歪みが生じることがなく、所望する形状の荷受台を得ることができる。
本考案の実施形態に係る荷受台昇降装置の要部斜視図である。 本考案の実施形態に係る荷受台の起立時の後面図である。 本考案の実施形態に係る溶融亜鉛メッキ層の形成工程図である。 従来の実施形態に係る荷受台昇降装置の要部断面図である。
図1(a)は、荷受台昇降装置100の要部斜視図である。荷受台昇降装置100は、車両の後端に立設された左右一対の支柱1と、支柱1内部で昇降自在なスライダ2と、スライダ2の下端部に支持された荷受台3と、支柱1の間に架設されたクロスメンバ4内に配された油圧シリンダ(不図示)とを備えている。
支柱1は後壁に切欠き部1aが設けられており、この切欠き部1aからスライダ2の下端部2aが後方に突出している。荷受台3はこの下端部2aに対して上下方向に回動可能に枢支されている。
クロスメンバ4内の油圧シリンダは、伸縮作動を行うことでワイヤ5を支柱1に繰り出し、又は支柱1から引き込んでスライダ2を昇降作動させる。ワイヤ5は、一端部が左右のスライダ2の上端部に止着され、スライダ2から上方に導かれ、支柱1の上部に設けられたシーブ21で下方に折り返される。折り返されたワイヤ4の他端部は下方に導かれ、支柱1の下部からシーブ(不図示)を介して油圧シリンダに適宜止着されている。油圧シリンダの伸縮力がスライダ2の昇降の動力として用いられ、ワイヤ5等の動力伝達部を解してスライダ2に伝達される。スライダ2の昇降に伴って荷受台3も支柱1に沿って昇降作動される。
荷受台昇降装置100を使用する際には、図示のとおり荷受台3を水平状態とする。例えば、水平状態で接地している荷受台3に荷物を積み込む。荷受台3は荷台6の高さまで上昇される。こうして地面から荷台6への荷物の積み込みが行われ、荷台6から地面への荷物を降ろす場合は逆の手順で行われる。
荷受台3のうち、荷物が載置されるデッキ面3aは先端側に傾斜部を有し、その他の部分は水平面を有する。一方、荷受台3が接地した際に地面と接する裏面3bは、図1(b)のように凹凸形状を有する。さらに、裏面3bには複数の切欠き部及び孔部が設けられている。
荷受台3の構成について、図2を用いて具体的に説明する。図2は、起立状態の荷受台3を後方からみた後面図であり、両側端に配されるスライダ等の連結部材の図示は省略されている。
荷受台3は、第1の圧延鋼板(厚み4.5mm)からなるデッキ面3aと、第2の圧延鋼板(厚み3.2mm)からなるとともにデッキ面の強度を補強するための複数の補強枠材(スチフナ)32a、32b、32c、33a、33bとを有する構成であり、幅Wが1770mm、高さHが830mmの大きさを有する。
デッキ面3aは、地面から荷受台3に荷物を積み込む際に利用される先端が、昇降作業中に荷物が載置される水平面に対して折り曲げられて傾斜した形状を有している。
スチフナは、車両幅方向を長手方向として所定間隔だけ離れて設けられた3本の横スチフナ32a、32b、32cと、荷受台3が起立時には、高さ方向を長手方向として荷受台3の両端に設けられた2本の縦スチフナ33a、33bとがある。これらのスチフナは断面コ字状又はL字状に折り曲げ加工された状態で、デッキ面3aの裏面部(以下、単に「デッキ裏面」と記す。)31に溶接によって固着されている。各スチフナの折り曲げは上記の断面形状に限定されず、他の形状でも良い。
横スチフナ32a、32b、32c(以下、先端側から基端側にかけて単に「第1横スチフナ32a」、「第2横スチフナ32b」、「第3横スチフナ32c」と記す。)及び縦スチフナ33a、33b(以下、左側を単に「左縦スチフナ33a」、右側を単に「右縦スチフナ33b」と記す。)は、面取り加工された隅部を少なくとも1つ以上備えている。この面取り加工によって、各スチフナの隅部には切欠きが設けられた状態となり、外方から視認することができる。
第1横スチフナ32aは、図示のとおり、後方から見た四隅に切欠き321a、322a(図示の便宜上、左側の切欠きのみ番号を記載)が設けられている。四隅とも同様の面取り加工が行われており、A−A断面を示す図2(b)のとおり、切欠き部322aは、デッキ裏面31と左縦スチフナ33aとで挟まれた隅領域で略三角形状となっている。これら四隅の切欠き部によって、第1横スチフナの内方空間は、外方空間と挿通された状態となっている。なお、この切欠き部322aは長さC1が25mm、長さC2も25mmに設定されている。
第2横スチフナ32bも同様に、四隅に切欠き321b、322b(図示の便宜上、左側の切欠きのみ番号を記載)が設けられ、内方空間と外方空間とが挿通状態となっている。
第3横スチフナ32cには、内方に荷受台3の起立回動を付勢する既知のトーションバーが配される。第3横スチフナ32cには下面部の一部が面取り加工されて孔部が設けられている。この孔部はC-C矢視図を示す図2(c)のとおり、略円形状の孔部321cであり、車両幅方向の略中央部に設けられているが、その数、位置、又は形状は適宜変更可能である。孔部321cによって第3横スチフナ32cの内方空間と外方空間とが挿通状態となっている。なお、この穴部321cは直径30mmに設定されている。
左縦スチフナ33aは、図示のとおり、荷受台3の左下端部に設けられた切欠き部35aから先端部にかけて延在する。右縦スチフナ33bも、同様に切欠き部35bから先端部にかけて延在する。いずれの縦スチフナ33a、33bとも、第1横スチフナ32aと挟まれた隅領域、及び第2横スチフナ32bと挟まれた隅領域が面取り加工されている。いずれも同様の面取り加工が施されており、代表例としてC−C断面を示す図2(d)をみると、その面取り加工によって略三角形状の切欠き部331b、332bが設けられている。また、左縦スチフナ33aと切欠き部35aとの接合部分の拡大図で示すように、左縦スチフナ33aの隅部に略三角形状の切欠き部331aが設けられている。右縦スチフナ33bの隅部にも同様の切欠き部が設けられている。さらに、図2(e)で示す荷受台3の左側方図のとおり、左縦スチフナ33aの先端部にも略三角形状の切欠き部332aが設けられるように面取り加工が行われている。当該切欠き部については、右縦スチフナ33bにも同様に設けられている。上述した切欠き部によって両方の縦スチフナ33a、33bは、内方空間と外方空間とは挿通状態となっている。なお、これらの切欠き部は上述した第1横スチフナ32aの切欠き部322aとほぼ同等の大きさとなっている。
また、右縦スチフナ33bと、荷受台3の右側切欠き部35bと、第3横スチフナ32cとで構成されるコーナー部分には後面視三角形状の補強枠材34bが配されている。この補強枠材34bの角部にも面取り加工が行われており、半径25mmの扇形状の切欠き部341b、342bが設けられている。同様に、左側にも後面視三角形状の補強枠材34bが配され、同様の切欠き部が設けられている。なお、こうしたコーナー部分の補強枠材34a、34bが配されていない構成のとき、第3スチフナの上側隅部に第1横スチフナ32aや第2横スチフナ32bと同様に切欠き部が設けられた構成することができる。
以上のように、荷受台3は、複数の圧延鋼板が溶接によって組み合わされてなるユニット体(以下、単に「ユニット体」と記す。)を有しており、さらにそのユニット体に対して溶融亜鉛メッキ層が表面に形成されてなる構成である。当該メッキ層が形成されていることで、荷受台3は所定の強度を得るとともに防錆効果を得ることができる。また、良好な外観品質を得ることもできる。
この亜鉛メッキ層の形成方法について図3を用いて説明する。前処理工程S1、メッキ工程S2、後処理工程となる空冷工程S3を経て均一なメッキ層を形成する。前処理工程S1の前に予め、荷受台3は図2(a)のように折り曲げ加工された圧延鋼板が溶着されてユニット化された状態30である。
先ず、前処理工程S1では、ユニット体30の表面汚れ等を除去するために脱脂作業S11を行う。本作業は、加温した苛性ソーダ水溶液等の脱脂剤を使用する。脱脂方法としては、浸漬脱脂を用いるが、蒸気脱脂、スプレー脱脂、電解脱脂等の手法を用いても良い。脱脂作業S11の後、ユニット体30表面に付着する脱脂液を水洗作業S12で洗い流す。さらに、ユニット体30を塩酸(又は硫酸水溶液に漬けて表面の錆び等の酸化物を除去する酸洗浄作業S13を行う。この作業により、ユニット体30表面には鉄素地が露出する。そして、鉄素地の表面に付着する酸洗浄液を水洗作業S14で洗い流した後、過熱した塩化亜鉛アンモニウム水溶液(フラックス)に漬けて、表面にフラックス皮膜を形成するフラックス作業S15を行う。この作業S15により、鉄素地表面における錆びの発生を抑制し、鉄と亜鉛との反応を促進させる。そして、乾燥作業S16を行い、亜鉛の飛散を抑制した状態とすることで前処理工程S1が終了する。
次に、メッキ工程S2を行う。図3(b)のように本工程S2では、ユニット体30を吊下げ装置(不図示)で吊下げ、吊下げ装置を下降させてユニット体30を約500度(亜鉛の融点の約430度を超える温度)に加熱した溶融した亜鉛浴槽の中に約2分間だけ漬ける。このとき、ユニット体30を陰極側とし、亜鉛浴槽を陽極側とする。外部電源によって、両電極間に電圧を印加する。電圧印加すると、可溶性の陽極となる亜鉛が溶融して金属イオンとなり、鉄と亜鉛のイオン化傾向の差によって、ユニット体30の表面全体に亜鉛メッキ層を形成する。
メッキ工程S2において、各スチフナに設けられた切欠き部及び孔部を通じてスチフナの内方空間にもメッキ液を浸入させることができる。そのため、各スチフナの内表面もメッキ液に浸漬されるので、内表面にも亜鉛メッキ層を形成することができる。また、ユニット体30を引き上げ時には、隅部に設けられた切欠き部及び孔部を通じてメッキ液を外方に流しだすことができ、一部にメッキ液が溜まることがない。
メッキ工程S2の後、空冷工程S3によってユニット体30を冷却し、ユニット体30表面における亜鉛メッキ層の形成を停止させる。水冷とは異なり、空冷とすることで急激な温度低下を回避するためである。空冷で徐々に温度を低下させることで圧延鋼板の形状変化を抑制することができる。
上述した亜鉛メッキ層の形成方法では、次の効果を奏することができる。
第1に、ユニット体30の形状変化を防止しつつ、その表面全体に良質の亜鉛メッキ層を形成することができる。ユニット体30が浸漬される浴槽内の亜鉛は高比重を有するが、本実施形態に係るユニット体30のように横スチフナ32a、32b、32cや縦スチフナ33a、33bなどに切欠き部や孔部が設けられていることで、容易にユニット体30を浸漬することができる。折り曲げ加工された各スチフナの内方空間と外方空間とが挿通状態なので、その内方空間にまで迅速に溶融亜鉛が浸入し、各スチフナの内方に空気が溜まった状態とならず、浮力の発生を抑制することができるためである。つまり、圧延鋼板を基に形成されているユニット体30であっても、迅速にユニット体30全体を浸漬させることができるので、高温度の浸漬作業に要する時間を短縮させることができる(例えば、電着作業を類似規格の荷受台に行う際には、約200度の液中に約3分浸漬させる)。その結果、圧延鋼板に歪みが発生することを防止することができ、所望の均一な亜鉛メッキ層の形成につながる。
第2に、ユニット体30の表面全体に亜鉛メッキ層を形成することができる。ユニット体30に配された各スチフナの隅部における切欠き部が貢献している。ユニット体30を浸漬させる際、各スチフナの内方空間、特にその中でも上側に空気が溜まりやすいが、隅部の切欠き部は上側の部位となる。つまり、空気が溜まりやすい上側に切欠き部が形成されているので、スチフナの内方空間に空気が溜まらず、隅部にもエアポケットが形成されることがない。その結果、ユニット体30のD−D断面図である図3(c)に示すように、スチフナ32bの内側表面にも、さらにはその隅部にも均一な亜鉛メッキ層7を形成することができる。特に、本実施形態に係るユニット体30には複数箇所に切欠き部が設けられている。そのため、図3(b)のようにユニット体30が傾斜した状態で浸漬された場合でも、その他の姿勢で浸漬された場合でも、様々な部位に設けられた切欠き部が各内方空間における上部となるので、エアポケットの発生を抑制することができる。
なお、亜鉛メッキ層7を形成する際、圧延鋼板の鉄と溶けた亜鉛とが合金反応を起こし、鉄素地の圧延鋼板と亜鉛メッキ層7との間に鉄と亜鉛による合金層8を形成する。合金層8を形成することでユニット体30の強度はさらに大きくなるとともに、防錆効果も高くなる。この亜鉛メッキ層7及び合金層8の積層構造は、ユニット体30の外側表面及び内側表面の全体にわたって同じように形成することができる。
第3に、寒冷地等の外部環境の変化が激しい場所で荷受台昇降装置100を使用しても、大きな経時劣化を抑制することができる。本実施形態に係るユニット体30では、短時間での浸漬で所望する品質の亜鉛メッキ層7を形成することができる。そのため、電着工程等の他の皮膜形成工程では形成することのできない亜鉛メッキ層7を有することにより、融雪剤等が路面上に散布される地域でも、腐食の促進を大きく抑制することができる。また、荷受台3の裏面を地面に当接させても、接地部となるスチフナ32a、32b、32c、33a、33bの外側表面に亜鉛メッキ層7が形成されているので腐食を抑制できる。さらにその内側表面にも同様に亜鉛メッキ層7が形成されており、作業者が視認することができない範囲において腐食が進行するような事態も生じない。
なお、溶融による亜鉛メッキ層7は合金層8が介在していることで、鉄素地と高い密着性を有している。また、亜鉛メッキ層7は、傷が生じて仮に鉄素地が露出した場合でも、傷の周囲の亜鉛が鉄より先に溶け出して電気化学的に保護する、いわゆる犠牲防食作用も有する。ため、他の皮膜を有する荷受台よりも経時劣化を抑制することができる。これらの効果は亜鉛メッキ層の既知の性能であるが、本実施形態に係る切欠き部や孔部等が設けられた荷受台3の構成とすることで、圧延鋼板に歪み等を生じることなくその亜鉛メッキ層7の効果を奏することができる。
上述したとおり、外表面に切欠き又は孔部を設ける構成であれば本実施形態の荷受台3の構成に限定されず、以下の構成でも構わない。
縦スチフナは荷受台の左右の側端部のみだけでなく、中間部分に1本又は複数本設けられた構成でも良い。中間部分に縦スチフナが設けられることで、荷受台の裏面が井桁状の凹凸形状となる場合、各凹部の四隅に切欠き部が設けられていることが望ましい。
切欠き部の位置に関しては、各スチフナの隅部だけでなくそれ以外の部分に適宜設けても構わない。隅部以外にも切欠き部を設けることで浸漬作業がさらに簡易化されるので好ましい。また、切欠き部や孔部は、荷受台の裏面及び側面に設ける構成としたが、荷物の載置能力を低下させない程度であればデッキ面に設けても構わない。
切欠き部及び孔部の形成によって、荷受台が所定の強度を維持することができない場合には、圧延鋼板の厚みを大きくしても良い。また、折り曲げ加工された圧延鋼板を溶接で組み付ける際に、溶接箇所の数を増加する等で荷受台の強度を向上させても良い。
またユニット体の構成に関しては、圧延鋼板を折り曲げ加工する以外に、例えば押出し成型や他の成型方法が可能な場合には、その成型手段によって形成された成型ブロックを組み付けてなるユニット体としても良い。
亜鉛メッキ層7の形成工程の中で、ユニット体30の表面全体が亜鉛溶液に浸漬されるものとしたが、亜鉛メッキ層7を形成しない部位があれば、その部位にマスク等して親戚作業を行っても構わない。
その他、荷受台昇降装置の種類に関しては、荷受台3がポスト1に沿って昇降する形式以外に、既知の回動アームに連結されて荷受台が回動する形式のものでも構わない。また、荷受台が車両後方に起立格納するものや、荷台下方に格納されるものでも構わない。架装位置も車両後方ではなく、側方に架装された荷受台昇降装置でも良い。
本考案は、車両の荷台から移動された荷物が載置される荷受台を有する装置、特に、少なくとも荷台の高さと略同じ高さまで上昇する荷受台昇降装置の全ての種類に対して有用である。
1 ポスト
2 スライダ
3 荷受台
3a デッキ面(荷受台)
3b 裏面(荷受台)
32a、32b、32c 横スチフナ
33a、33b 縦スチフナ
321a322a 切欠き部(横スチフナ)
331a、332a 切欠き部(縦スチフナ)
321c 孔部

Claims (4)

  1. 車両に対する荷物の積み下ろしに用いられ、折り曲げ成型されてなるとともに荷物が載置されるデッキ面が形成される複数の第1鋼板と、折り曲げ成型されてなるとともに前記第1鋼板が係合される部分に配されて補強枠材となる第2鋼板とを有する荷受台を備えた荷受台昇降装置であって、
    前記第2鋼板のうち、外方に臨む隅部に、外方と内方とが挿通されるように複数の面取り加工が施され、
    前記第1鋼板及び前記第2鋼板において、少なくとも外方を臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されている
    ことを特徴とする荷受台昇降装置。
  2. 車両に対する荷物の積み下ろしに用いられ、折り曲げ成型されてなるとともに荷物が載置されるデッキ面が形成される複数の第1鋼板と、折り曲げ成型されてなるとともに前記第1鋼板が係合される部分に配されて補強枠材となる第2鋼板とを有する荷受台を備えた荷受台昇降装置であって、
    前記第2鋼板のうち、外方に臨む外方面に、外方と内方とが挿通された挿通孔が設けられ、
    前記第1鋼板及び前記第2鋼板において、少なくとも外方を臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されている
    ことを特徴とする荷受台昇降装置。
  3. 前記外方と内方とが挿通された第2鋼板のうち、内方に臨む部分に亜鉛メッキ層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷受台昇降装置。
  4. 前記第1鋼板及び前記第2鋼板のうち、前記亜鉛メッキ層が形成されている部分には、合金メッキ層が介在する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の荷受台昇降装置。
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JP2015009797A (ja) * 2013-07-02 2015-01-19 極東開発工業株式会社 荷受台および荷受台昇降装置
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