JP3168444B2 - 予測符号化用量子化器 - Google Patents

予測符号化用量子化器

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JP3168444B2 JP12988493A JP12988493A JP3168444B2 JP 3168444 B2 JP3168444 B2 JP 3168444B2 JP 12988493 A JP12988493 A JP 12988493A JP 12988493 A JP12988493 A JP 12988493A JP 3168444 B2 JP3168444 B2 JP 3168444B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ信号などの入力
信号をディジタル化して差分符号化伝送する差分符号化
装置(予測符号化装置)に用いる適応量子化器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の差分符号化装置の量子
化器では、画像の入力信号がnビットの場合、入力信号
と予測信号との差分信号(予測誤差信号)は(n+1)
ビット以上を必要とする。このため、差分信号を量子化
して出力する量子化器は、少なくとも、(n+1)ビッ
トの予測誤差信号の入力に対し、予め定められたレベル
数(量子化ビット数)の量子化特性に従って量子化する
必要がある。このとき、限られたレベル数では、S/N
と過負荷特性を十分満足できる特性を設定することは困
難で、平坦部の量子化雑音と過負荷の劣化の両方を目立
たなくするためには、多くの量子化レベル数が必要であ
った。
【0003】従来、この欠点を改良する方法として、図
3に示すような、予測符号化用量子化器が知られてい
る。図3は予測符号化用量子化器を含む送信側の予測符
号化装置と受信側の予測復号化装置とを示している。
【0004】図示の予測符号化装置は、入力端子11
と、リミッタ12と、減算器13と、量子化器14´
と、加算器15と、予測器16と、符号変換器17と、
出力端子18とを有する。符号変換器17を除く、リミ
ッタ12、減算器13、量子化器14´、加算器15及
び予測器16によって、予測符号化用量子化器が構成さ
れる。
【0005】一方、受信側の予測復号化装置は、入力端
子19と、符号逆変換器20と、加算器21と、予測器
22と、出力端子23とを備えている。
【0006】図3に示す予測符号化用量子化器は、入力
端子11から供給された入力信号Xを、リミッタ12で
量子化器14´の最大量子化雑音の大きさだけ予め振幅
制限してから、差分符号化を行うものである。振幅制限
した入力信号X´と予測器16からの予測信号Pとの差
分信号(予測誤差信号)Eを求める減算器13の演算及
び量子化出力Qと予測信号Pとから局部復号信号Yを求
める加算器15の演算をnビットのモジュロ演算で行
う。量子化器14´はnビットの差分信号Eに対して量
子化を行う。このような予測符号化用量子化器は、例え
ば、ボステルマン(Bostelmann)の折り返し量子化器
で、その内容はドイツ特許公報2405534に示され
ている。符号変換器17では量子化出力Qを予め定めら
れたビット数の符号語に変換し、必要な情報を多重化し
て受信側へ送る。
【0007】受信側の予測復号化装置では、符号逆変換
器20で符号語から逆変換し、量子化器14´から得ら
れた量子化出力Qと同じ量子化レベルの信号を再生す
る。得られた量子化出力の信号は加算器21に供給さ
れ、予測信号とnビットのモジュロ演算で加算され、送
信側の局部復号信号Yと同じ値の復号信号を再生する。
復号信号は予測器22へ供給され、送信側の予測器16
と同じ予測特性に従って次の予測信号を求めて加算器2
1へ供給する。
【0008】また、特開昭63−172527号公報
(以下、先行文献1と呼ぶ)には、折り返し量子化の改
良型の基本構成で、量子化器をビット数が少なくて構成
出来るようにした適応量子化器が開示されている。この
先行文献1の適応量子化器における変換回路は、入力信
号の振幅情報で必要な部分を全部保持して圧縮してい
る。
【0009】更に、特開昭63−209236号公報
(以下、先行文献2と呼ぶ)には、上記先行文献1に比
してさらにROM(Read Only Memory)のビットサイズ
を小さく出来る適応量子化器が開示されている。この先
行文献2の適応量子化器における変換回路は、入力信号
の振幅情報で必要な部分の量子化を行って情報圧縮して
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した、従来のBost
elmannの折り返し量子化器では、量子化による量子化雑
音が加わっても、局部復号信号(入力信号+量子化雑
音)Yが入力信号Xの有するダイナミックレンジを越え
ないようにするためには、予め入力信号Xを量子化器1
4´の最大の量子化雑音だけ上下を振幅制限してから、
差分符号化を行う必要があった。このため局部復号信号
Y、従って受信側の復号信号には振幅制限された信号が
出力されるので、フルレンジの信号を送ることが出来な
かった。また、最大の量子化雑音の振幅が大きい場合
は、振幅制限を受ける範囲も大きくなり、その結果、復
号される信号はそれだけダイナミックレンジの制限を受
けるという欠点がある。
【0011】また、上記先行技術1及び2は、リアルタ
イムの画像符号化装置への適用のみを考えて、適用量子
化器の構成は適応処理と量子化特性を一体化したROM
を前提にしている。
【0012】そこで、本発明の技術的課題は、上記欠点
に鑑み、入力信号の振幅制限を行わないで、過負荷特性
を改善出来るBostelmannの折り返し量子化を実現できる
量子化器を提供することである。
【0013】本発明の他の技術的課題は、変換回路をも
たず情報圧縮をせずに、各機能ブロックにより適応量子
化を行うことが出来る量子化器を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、予測誤差信号を量子化してデータ圧縮する予測符
号化の量子化器において、入力信号と予測信号との差分
をモジュロ演算して予測誤差信号を求める減算手段と、
予測誤差信号から量子化特性に従って量子化した量子化
出力と、量子化にともなう量子化雑音と、量子化出力よ
り上の量子化レベルで予測誤差信号との差分の量子化雑
音が正の値となる第1の量子化レベルと、量子化出力よ
り下の量子化レベルで予測誤差信号との差分の量子化雑
音が負となる第2の量子化レベルとを得る量子化手段
と、入力信号と量子化雑音とを加算して仮の局部復号信
号を求め、仮の局部復号信号が入力信号のダイナミック
レンジに対して、範囲内なら量子化出力を、範囲を上に
越える時は第2の量子化レベルを、範囲を下に越える時
は第1の量子化レベルを選択する選択手段と、選択され
た量子化出力と予測信号とをモジュロ加算して局部復号
信号を求め、次の予測信号を求める予測手段とを備え、
入力信号を振幅制限しなくても過負荷の生じない量子化
が行えることを特徴とする予測符号化用量子化器が得ら
れる。
【0015】本発明の第2の態様によれば、予測誤差信
号を量子化してデータ圧縮する予測符号化の量子化器に
おいて、入力信号と予測信号との差分をモジュロ演算し
て予測誤差信号を求める減算手段と、予測誤差信号から
量子化特性に従った量子化レベル番号と、量子化にとも
なう量子化雑音と、量子化レベル番号より1つ上の第1
のレベル番号と、量子化レベル番号より1つ下の第2の
レベル番号とを得る量子化手段と、入力信号と量子化雑
音とを加算して仮の局部復号信号を求め、仮の局部復号
信号が入力信号のダイナミックレンジに対して、範囲内
なら量子化レベル番号を、範囲を上に越える時は第2の
レベル番号を、範囲を下に越える時は第1のレベル番号
を選択する選択手段と、選択された量子化レベル番号を
逆量子化して得られる量子化出力と予測信号とをモジュ
ロ加算して局部復号信号を求め、次の予測信号を求める
予測手段とを備え、入力信号を振幅制限しなくても過負
荷の生じない量子化が行えることを特徴とする予測符号
化用量子化器が得られる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の第1の実施例による予測符
号化用量子化器を含む送信側の予測符号化装置と受信側
の予測復号化装置との構成を示すブロック図である。入
力端子11に入力されたnビット信号は、例えばn=8
の入力信号X(−128〜127)は、減算器13と加
算器26へ供給される。減算器13では入力信号Xと予
測器16からの予測信号Pとをnビットのモジュロ演算
で減算してnビットの予測誤差信号Eを得て量子化器1
4と量子化雑音qnを求める減算器24とへ供給する。
【0018】量子化器14では予測誤差信号Eを、予め
定められた量子化特性に従って量子化し、あるレベルに
量子化された予測誤差信号Eの量子化出力Qを出力す
る。それと共に、量子化器14は、量子化雑音qnが正
の値となる量子化出力として、量子化出力Qより1つ上
の量子化レベルの信号Q+と、量子化雑音が負の値とな
る量子化出力として、量子化出力Qより1つ下の量子化
レベルの信号Q−もあわせて出力し、切替器25へ供給
する。
【0019】量子化器14の量子化特性を関数fq
(e)で示すとき、量子化器14は、各量子化レベルの
値をQi として、各レベルでQi =f(Qi )を満たす
点、(e,Q)の座標で(Qi ,Qi )の点、が存在す
る量子化特性を有する。この量子化特性を用いると、値
がExの予測誤差信号に対する量子化出力がQi とすれ
ば、量子化雑音(Qi −Ex)は正または負の値とな
る。しかし、Qi の代わりに1つ上の量子化レベルの量
子化出力Qi+1 を出力すれば、量子化雑音は(Qi+1−
Ex)の値となるが、上述の量子化特性からこの値は必
ず正の値となる。同様に、Qi の代わりに1つ下の量子
化レベルの量子化出力Qi-1 を出力すれば、量子化雑音
は(Qi-1 −Ex)の値となり、この値は必ず負の値と
なる。
【0020】他の量子化特性で、Qi より1つ上の量子
化レベルでは、量子化雑音(Qi+1−Ex)が正の値に
ならない場合は、量子化雑音が正となるさらに上の量子
化レベルをQ+の信号として出力する。同様に、Qi よ
り1つ下の量子化レベルでは、量子化雑音(Qi-1 −E
x)が負の値にならない場合は、量子化雑音が負となる
さらに上の量子化レベルをQ−の信号として出力する。
【0021】減算器24では、量子化出力Qから予測誤
差信号Eを減算することにより、予測誤差信号Eの量子
化出力Qに加えられた量子化雑音qnを求め、加算器2
6へ供給する。加算器26では、入力信号Xと量子化雑
音qnとを加算して、(n+1)ビットの仮の局部復号
信号Ytを求め、仮の局部復号信号Ytの上位2ビット
を制御信号として切替器25へ送る。この上位2ビット
から仮の局部復号信号Ytがnビットのダイナミックレ
ンジ(n=8の時は−128〜127)を越えたか否か
を判定出来る。
【0022】切替器25では制御信号に応じて、量子化
器14からの3つの信号Q,Q+およびQ−の何れかを
選択して出力する。仮の局部復号信号Ytがダイナミッ
クレンジの範囲内の場合は、切替器25は量子化出力Q
を選択して出力する。仮の局部復号信号Ytがダイナミ
ックレンジ範囲を上に越える場合は、切替器25は量子
化雑音qnが負の値となる1つ下の量子化レベルの量子
化出力Q−を選択して出力する。量子化出力Q−を選択
すると、量子化出力Qに比して量子化雑音qnは大きく
なる負の値となるため、(X+qn)は入力信号Xより
小さい値となってnビットの上限を越えず、予測信号P
と選択された量子化出力Qsを加算した局部復号信号Y
もダイナミックレンジ範囲内に入る。仮の局部復号信号
Ytがダイナミックレンジ範囲を下に越える場合は、切
替器25は量子化雑音が正の値となる1つ上の量子化レ
ベルの量子化出力Q+を選択して出力する。量子化出力
Qの代わりに量子化出力Q+を選択すると、量子化雑音
qnは大きくなる正の値となるため、(X+qn)は入
力信号Xより大きい値となってnビットの下限を越え
ず、予測信号Pと選択された量子化出力Qsを加算した
局部復号信号Yもダイナミックレンジ範囲内に入る。
【0023】即ち、制御信号に応じて上記の様に量子化
出力を適応的に選択すれば、選択された量子化出力Qs
と予測信号Pとを加算して得られる局部復号信号Yはn
ビットのダイナミックレンジの範囲の値となる。入力信
号Xに対して予め振幅制限を加えていないので、局部復
号信号Yは入力信号Xの値に応じて、nビットの全範囲
で追従して変化する。選択された量子化出力Qsは符号
変換器17と加算器15へ供給される。
【0024】加算器15では予測信号Pと選択された量
子化出力Qsとをnビットのモジュロ演算で加算し、n
ビットの局部復号信号Yを得て予測器16へ供給する。
予測器16では予測特性に従って次の標本化時刻の予測
値を求め、nビットの予測信号Pを減算器13と加算器
15へ供給する。
【0025】符号変換器17では選択された量子化出力
Qsを予め定められたビット数の符号語に変換し、必要
な情報を多重化して受信側へ送る。
【0026】受信側の予測復号化装置では、符号逆変換
器20で符号語から逆変換し、切替器25で得られた量
子化出力Qsと同じ量子化レベルの信号を再生する。得
られた量子化出力の信号は加算器21に供給され、予測
信号Pとnビットのモジュロ演算で加算され、送信側の
局部復号信号Yと同じ値の復号信号を再生する。復号信
号は予測器22へ供給され、送信側の予測器16と同じ
予測特性に従って次の予測信号Pを求めて加算器21へ
供給する。以上が第1の実施例のブロック図の説明であ
る。
【0027】次に、量子化器14の量子化特性の具体的
な例について説明する。量子化器14は4.5ビットの
(符号変換器17では2サンプルを1つの符号にまと
め、9ビットの符号語に符号変換する。)のミッドトレ
ッド型で総レベル数が21、量子化ステップの大きさ
は、0,1,1,3,5,7,11,17,23,2
3,23で、最大量子化レベルはQ10の114、量子化
雑音の大きさは14となる。予測誤差信号Eに対する量
子化出力Qiを下記の表1に示す量子化特性とする。
【0028】
【表1】
【0029】予測誤差信号Eに対する量子化出力Qiを
出力した時、量子化器14ではQ+としてはQi+1 の信
号を、Q−としてはQi-1 の信号を合わせて出力する。
上限及び下限の量子化レベルについては、予測符号化は
nビットのモジュロ演算が行われることにより、量子化
特性も同様にモジュロ演算の特性を有し、最上の量子化
レベルQ10に対する1つ上の量子化レベルQ+はQ-10
に、同様にQ-10 に対する1つ下の量子化レベルQ−は
Q10となる。
【0030】次に、切替器25による切り替えの動作に
ついて具体例を示して説明する。入力信号XがX=12
0で予測信号PがP=50の時、予測誤差信号EはE=
70となる。量子化器14では表1の量子化特性に従っ
て、E=70を量子化すると、量子化出力QとしてQ=
Q8 =68を出力し、Q+としてQ+=Q9 を、Q−と
してQ−=Q7 も合わせて出力する。減算器24の出力
にはqn=(Q−E)の演算から68−70=−2の値
の量子化雑音qnが得られる。加算器26の出力には、
仮の局部復号信号YtとしてYt=X+qn=120+
(−2)=118(9ビット表示で“00111011
0”)の値が得られる。上位2ビットは“00”となり
8ビットのダイナミックレンジの範囲内であるので、切
替器25では量子化出力QであるQ8 (68)を選択
し、選択された量子化出力Qsとして出力する。局部復
号信号YはY=P+Qs=50+68=118となる。
【0031】入力信号XがX=120で予測信号PがP
=60の時、予測誤差信号EはE=60となる。量子化
器14では量子化出力QとしてQ=Q8 =68を出力
し、Q+=Q9 を、Q−=Q7 も合わせて出力する。減
算器24の出力にはqn=(Q−E)の演算から68−
60=8の値の量子化雑音qnが得られる。加算器26
の出力には、仮の局部復号信号YtとしてYt=X+q
n=120+8=128(9ビット表示で“01000
0000”)の値が得られる。上位2ビットは“01”
となり8ビットのダイナミックレンジの範囲の上限を越
えるので、切替器25ではQ8 の代わりにQ7 (45)
を選択し、選択された量子化出力Qsとして出力する。
局部復号信号YはY=P+Qs=60+45=105と
なる。
【0032】入力信号XがX=120で予測信号PがP
=−10の時、予測誤差信号E(E=130)は8ビッ
トのモジュロ演算でE=−126となり、量子化器14
から量子化出力QとしてQ-10 =−114を出力し、Q
+として1つ上のQ-9=−91を、Q−としては1つ下
のQ-11 がないので、一番上のQ10=114を合わせて
出力する。減算器24の出力にはqn=−114−(−
126)=12の値の量子化雑音が得られる。加算器2
6の出力には、仮の局部復号信号YtとしてYt=X+
qn=120+12=132(9ビット表示で“010
000100”)の値が得られる。上位2ビットは“0
1”となり8ビットのダイナミックレンジの範囲の上限
を越えるので、切替器25ではQ-10 の代わりにQ−=
Q10を選択し、選択された量子化出力Qsとして出力す
る。局部復号信号YはY=P+Qs=−10+114=
104となる。
【0033】次に予測器16の具体的な例について説明
する。Z関数で示す予測関数P(Z)に従って次の標本
化時刻の予測信号Pを求める。P(Z)=Z-1の場合、
これは前値予測で、1標本化クロックの局部復号信号Y
が次の予測信号Pとなる。
【0034】標本化周波数をサブキャリアの3倍に設定
したとき、NTSCカラーテレビ信号を予測するのに、
効率の良い関数としてP(Z)=0.5Z-1+Z-3
0.5Z-4がある。この場合は、4クロック前までの局
部復号信号Yを用いて予測信号Pの予測値が得られる。
予測値に少数点以下の値が含まれる場合、モジュロ演算
は、小数点以下のビットを増やして演算を行う。入力信
号Xが8ビットの時、小数点以下をも含めたモジュロ演
算の最大のダイナミックレンジは−128以上128未
満となる。
【0035】次に、符号変換器17の具体的な例につい
て説明する。4.5ビット、12レベルの量子化の場
合、連続する2つの画素の量子化出力Qsの信号を1つ
にまとめて9ビットの伝送路符号に変換する。2つの量
子化出力QsがQi、Qjの時(i,j=−10〜1
0)、値k=(i+10)×21+(j+10)を求
め、kの値を9ビットで表現したものを符号語とする。
i,jの組み合わせは、21×21=441種であり、
9ビットの512語の範囲内で表現出来る。例えば、i
=10,j=9の場合、k=439で符号語は(110
110111)となる。
【0036】図2は本発明の第2の実施例による予測符
号化用量子化器を含む送信側の予測符号化装置と受信側
の予測復号化装置の構成を示すブロック図である。第2
の実施例の予測符号化用量子化器では、量子化器14及
び減算器24の代わりに量子化器14a及び量子化雑音
発生器24aを用いる共に、逆量子化器27と近傍番号
発生器28が付け加わっている点を除いて、図1のそれ
と同様の構成を有する。
【0037】量子化器14aは、量子化出力Qiを出力
するのでは、量子化レベル番号(i)を出力し、加算器
15の前に逆量子化器27を設け、量子化レベル番号
(i)から対応する量子化レベルを量子化出力として発
生し加算器15に供給する構成である。この場合、量子
化雑音qnは図1の参照符号24で示すような減算器で
求めらないので、減算器24の代わりに予測誤差信号E
に対応して量子化雑音qnを発生する量子化雑音発生器
24aが必要となる。この量子化雑音発生器24aはR
OM等で構成できる。量子化器14aと量子化雑音発生
器24aとをROMで構成する場合、図1の構成に比し
て図2の方がROMのサイズを小さく出来る。
【0038】加算器26は入力信号Xと量子化雑音qn
とを加算して、仮の局部復号信号Ytを求め、制御信号
として仮の局部復号信号Ytの上位2ビットを切替器2
5aへ送る。近傍番号発生器28は入力された番号
(i)に対して、1つ上(i+1)及び1つ下(i−
1)のレベル番号を、−10〜10を変化する数の中で
21を法として発生し、切替器25aへ供給する。切替
器25aでは,図1の切替器25と同様の判定を行い、
(i),(i+1),(i−1)の3つの番号の中から
制御信号に応じて局部復号信号Yがダイナミックレンジ
を越えないように選択して出力する。符号変換器17a
は選択されたレベル番号isを符号語に変換して出力す
る。
【0039】受信側の予測復号化装置において、符号逆
変換器20aでは符号語を逆変換してレベル番号を再生
し、逆量子化器29へ送る。逆量子化器29は送信側の
逆量子化器27と同じ機能を有し、レベル番号に対応し
た量子化レベルを出力する。加算器21は予測信号Pと
量子化レベルをモジュロ加算して、ダイナミックレンジ
の振幅制限を受けない復号信号を出力する。
【0040】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
更しても実施可能であることはいうまでもない。例え
ば、量子化特性は具体的実施例に限定されず、他の例と
して、4ビットの量子化特性を用い、最大の量子化ステ
ップを粗くし、最大量子化雑音が非常に大きくなって、
過負荷部での量子化雑音が大きくなるが、振幅制限され
ることなく本発明の量子化が行われる。本発明の構成と
して、nビットの数が少ない場合、例えばn=6,予測
誤差信号Eを入力とし量子化をして量子化出力Qsを出
力する量子化全体をROM(6+6ビット入力、6ビッ
ト出力)で構成することも出来る。XとEとを入力とし
Qsを出力する量子化ROM,又はXとPとを入力とし
Qsを出力する量子化ROMで構成して良く、この場
合、量子化ROMには入力に対する出力の関係をデータ
として予め書き込んで置く。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
nビットのモジュロ演算で予測符号化を行う時、仮の局
部復号信号の値を求めてこれを用いて適応的に量子化の
レベル選択を判定する事により、量子化雑音の影響で復
号信号がダイナミックレンジを越えないように出来る。
このため、従来の様に、入力信号に振幅制限を加える必
要は無く、入力信号と同等のダイナミックレンジの復号
信号を再生できる。また、仮の局部復号信号を求めて、
この値により量子化レベルの選択切り替えを行っている
ため、局部復号信号がダイナミックレンジを越える時だ
け、量子化出力(Q+,Q−)を選択しており、確実な
選択が行われ、Qの代わりにQ+,Q−を選択したこと
による量子化雑音の増加を最小限に抑えることが出来
る。入力信号が上限や下限に近い値の場合でも、不確定
は判定を基に不用意にQ+,Q−を選択する事をなくす
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による予測符号化用量子
化器を含む送信側の予測符号化装置と受信側の予測復号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例による予測符号化用量子
化器を含む送信側の予測符号化装置と受信側の予測復号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来の折り返し量子化を用いた予測符号化用量
子化器を含む送信側の予測符号化装置と受信側の予測復
号化装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 入力端子 13 減算器 14,14a 量子化器 15 加算器 16 予測器 17,17a 符号変換器 18 出力端子 19 入力端子 20,20a 符号逆変換器 21 加算器 22 予測器 23 出力端子 24 減算器 24a 量子化雑音発生器 25,25a 切替器 26 加算器 27 逆量子化器 28 近傍番号発生器 29 逆量子化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予測誤差信号を量子化してデータ圧縮す
    る予測符号化の量子化器において、 入力信号と予測信号との差分をモジュロ演算して予測誤
    差信号を求める減算手段(13)と、 前記予測誤差信号から量子化特性に従って量子化した量
    子化出力と、量子化にともなう量子化雑音と、前記量子
    化出力より上の量子化レベルで前記予測誤差信号との差
    分の量子化雑音が正の値となる第1の量子化レベルと、
    前記量子化出力より下の量子化レベルで前記予測誤差信
    号との差分の量子化雑音が負となる第2の量子化レベル
    とを得る量子化手段(14,24)と、 前記入力信号と前記量子化雑音とを加算して仮の局部復
    号信号を求め、該仮の局部復号信号が前記入力信号のダ
    イナミックレンジに対して、範囲内なら前記量子化出力
    を、範囲を上に越える時は前記第2の量子化レベルを、
    範囲を下に越える時は前記第1の量子化レベルを選択す
    る選択手段(25,26)と、 該選択された量子化出力と前記予測信号とをモジュロ加
    算して局部復号信号を求め、次の予測信号を求める予測
    手段(15,16)とを備え、 前記入力信号を振幅制限しなくても過負荷の生じない量
    子化が行えることを特徴とする予測符号化用量子化器。
  2. 【請求項2】 予測誤差信号を量子化してデータ圧縮す
    る予測符号化の量子化器において、 入力信号と予測信号との差分をモジュロ演算して予測誤
    差信号を求める減算手段(13)と、 前記予測誤差信号から量子化特性に従った量子化レベル
    番号と、量子化にともなう量子化雑音と、前記量子化レ
    ベル番号より1つ上の第1のレベル番号と、前記量子化
    レベル番号より1つ下の第2のレベル番号とを得る量子
    化手段(14a,24a)と、 前記入力信号と前記量子化雑音とを加算して仮の局部復
    号信号を求め、該仮の局部復号信号が前記入力信号のダ
    イナミックレンジに対して、範囲内なら前記量子化レベ
    ル番号を、範囲を上に越える時は前記第2のレベル番号
    を、範囲を下に越える時は前記第1のレベル番号を選択
    する選択手段(25a,26)と、 該選択された量子化レベル番号を逆量子化して得られる
    量子化出力と前記予測信号とをモジュロ加算して局部復
    号信号を求め、次の予測信号を求める予測手段(15,
    16,27)とを備え、 前記入力信号を振幅制限しなくても過負荷の生じない量
    子化が行えることを特徴とする予測符号化用量子化器。
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