JP3168158U - 農園芸用不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネル栽培等における植物の成長具合を簡単に視認できる農園芸用不織布を提供する。【解決手段】長方形状の不織布2にその長さ方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部3を、互いに間隔を開けて複数本設ける。不織布2にその幅方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部3を互いに間隔を開けて複数本設け、不織布2を構成する繊維が透光性を有すると共に、透光部3が、不織布2に透光性エラストマー又は透光性プラスチックを含浸させたことにより形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、植物のトンネル栽培等における被覆材として使用される農園芸用不織布に関するものである。
周知のように、農作物や園芸作物等の植物のトンネル栽培においては、保温、防虫、保湿、防風等を図るために、畑等の耕地の上に複数のアーチ状支柱を互いに平行にかつ間隔を開けて並べるように立設し、被覆材を前記アーチ状支柱の上から被せる等した後、前記被覆材をその端部の上から土を被せる等して固定しておくのが一般的である。
前記被覆材としては、塩化ビニル樹脂シートやポリエチレンシート等の他に、不織布が使用されることもある。従来のこの種の不織布としては、植物の栽培及び動物の飼育に用いられる被覆体であって、フラッシュ紡糸法によって製造されかつ遮光率が90%以上の不織布シートからなるもの(例えば、特許文献1参照。)等が知られている。
実開平6−64445号公報(請求項1、段落〔0005〕、段落〔0008〕、等)
しかし、トンネル栽培における被覆材として不織布を使用した場合には、不織布の透光率が余り高くないので、不織布を透して植物を目視しにくくなっている。そこで、植物の成長具合を視認するためには、不織布の端部上の土等を取り除いた後、不織布を部分的にめくり上げる必要がある。そして、植物の成長具合の視認後においては、保温、防虫、保湿、防風等を図るために、不織布を元の固定状態に戻す必要がある。このように、不織布を使用した場合には、植物の成長具合を視認する度に上記のような煩雑な作業を伴うという問題点がある。
本考案は、以上のような事情や問題点に鑑みてなされたものであり、トンネル栽培等における植物の成長具合を簡単に視認できる農園芸用不織布を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の考案に係る農園芸用不織布は、長方形状の不織布にその長さ方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部を設けたものである。
第2の考案に係る農園芸用不織布は、前記透光部を、前記不織布の長さ方向に対して平行方向にかつ互いに間隔を開けて複数本設けたものである。
第3の考案に係る農園芸用不織布は、前記不織布にその幅方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部を互いに間隔を開けて複数本設けたものである。
第4の考案に係る農園芸用不織布は、前記不織布を構成する繊維が透光性を有すると共に、前記透光部が、前記不織布に透光性エラストマー又は透光性プラスチックを含浸させたことにより形成されたものである。
第1の考案によれば、トンネル栽培等における被覆材として使用した場合に、帯状の透光部を透して内部の植物を目視できるので、植物の成長具合を簡単に視認することができる。
第2及び第3の考案によれば、トンネル栽培等における被覆材として使用した場合に、植物の成長具合を種々の角度から視認することができる。
第4の考案によれば、透光部を簡単に形成できるので、製造コストの低減化を図ることができる。
第1実施形態に係る農園芸用不織布の斜視図である。 農園芸用不織布の透光部付近の要部拡大断面図である。 農園芸用不織布の使用例を示す一部断面斜視図である。 第2実施形態に係る農園芸用不織布の一部を示す平面図である。 透光性エラストマー又は透光性プラスチックで構成された透光部の端部に、複数に分割された不織布の端部を埋設した例を示す要部拡大断面図である。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態に係る農園芸用不織布1は、図1に示すように、不織布2に帯状の透光部3を設けたものである。
不織布2は、長方形状に形成されている。不織布2のサイズは、特に限定されるものではないが、例えば、幅1.2〜1.8m程度、長さ10〜50m程度に形成することができる。不織布2の長さを長尺に形成した場合には、図1のように、ロール状に巻回しておいてもよい。
不織布2を構成する繊維は、透光性を有している。前記繊維としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維、セルロース繊維、レーヨン繊維、ポリオレフィン繊維、ガラス繊維等が挙げられる。
透光部3は、柔軟性を有しており、不織布2の幅方向の中央部にその長さ方向に対して平行方向に帯状に設けられている。透光部3の幅は、特に限定されるものではないが、例えば、5〜10cm程度に形成することができる。透光部3を設ける位置も、不織布2の幅方向の中央部に限定されるものではなく、不織布2の幅方向の中央部からずれていてもよい。
また、透光部3は、図2に示すように、不織布2に透光性エラストマー又は透光性プラスチックを含浸させたことにより形成されている。透光性エラストマーとしては、透光性のシリコーンゴム、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。透光性プラスチックとしては、透光性のEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)等が挙げられる。なお、不織布2を構成する繊維が透光性を有しているので、透光部3においては、前記繊維間に含浸した透光性エラストマー又は透光性プラスチックが前記繊維と密着することにより、光の乱反射が抑えられて光が透るものと考えられる。
次に、上記のように構成された農園芸用不織布1の使用例について説明する。
図3に示すように、農園芸用不織布1は、農作物や園芸作物等の植物4のトンネル栽培における被覆材として好適に使用することができる。
トンネル栽培においては、畑等の耕地5の上に複数のアーチ状支柱6を互いに平行にかつ間隔を開けて並べるように立設し、透光部3がアーチ状支柱6と直交するように農園芸用不織布1をアーチ状支柱6の上から被せる等した後、農園芸用不織布1をその端部の上から土7を被せる等して固定しておけばよい。
アーチ状支柱6の上から被せられた農園芸用不織布1においては、帯状の透光部3が設けられているので、透光部3を透して内部の植物4を目視することができる。そのため、農園芸用不織布1を部分的にめくり上げる等の煩雑な作業を伴うことなく、植物4の成長具合を簡単に視認できるという利点がある。
なお、農園芸用不織布1は、トンネル栽培の他、植物4のべたがけ栽培その他の栽培における被覆材としても好適に使用することができる。
第2実施形態に係る農園芸用不織布11は、図4に示すように、第1実施形態において、帯状の透光部3を、不織布2の長さ方向に対して平行方向にかつ互いに間隔を開けて3本設けると共に、不織布2の幅方向に対して平行方向にかつ互いに間隔を開けて複数本設けることにより、不織布2に格子状の透光部3を設けたものである。
不織布2の長さ方向に対して平行方向に設ける透光部3の数は、3本に限定されるものではなく、第1実施形態のような1本でもよいし、2本又は4本以上でもよい。不織布2の幅方向に対して平行方向に設ける透光部3の数も、特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
このように、帯状の透光部3を、不織布2の長さ方向に対して平行方向に複数本設けたり、不織布2の幅方向に対して平行方向に複数本設けたりしておけば、図3のような植物4のトンネル栽培等における被覆材として農園芸用不織布11を使用した場合に、植物4の成長具合を種々の角度から視認できるという利点がある。
なお、第1実施形態や第2実施形態においては、図5に示すように、透光性エラストマー又は透光性プラスチックで構成された透光部23の端部に、その平面視形状に合わせて複数に分割された不織布2の端部を埋設することにより、不織布2にその長さ方向や幅方向に沿うように帯状の透光部23を設けることもできる。この場合、不織布2を構成する繊維は、透光性を有していなくてもよい。一方、第1実施形態や第2実施形態のように、不織布2を構成する繊維が透光性を有すると共に、不織布2に透光性エラストマー又は透光性プラスチックを含浸させたことにより透光部3を形成するようにすれば、不織布2を複数に分割したり、分割された不織布2の端部を透光部3の端部に埋設したりする手間がかからず、透光部3を簡単に形成できるので、農園芸用不織布1,11の製造コストの低減化を図ることができるという利点がある。
以上のように、本考案に係る農園芸用不織布は、植物のトンネル栽培やべたがけ栽培等における被覆材として有用であり、特に、植物の成長具合を簡単に視認するための被覆材として好適である。
1,11 農園芸用不織布
2 不織布
3,23 透光部

Claims (4)

  1. 長方形状の不織布にその長さ方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部を設けたことを特徴とする農園芸用不織布。
  2. 前記透光部を、前記不織布の長さ方向に対して平行方向にかつ互いに間隔を開けて複数本設けた請求項1に記載の農園芸用不織布。
  3. 前記不織布にその幅方向に対して平行方向に、柔軟性を有する帯状の透光部を互いに間隔を開けて複数本設けた請求項1又は2に記載の農園芸用不織布。
  4. 前記不織布を構成する繊維が透光性を有すると共に、前記透光部が、前記不織布に透光性エラストマー又は透光性プラスチックを含浸させたことにより形成された請求項1から3のいずれかに記載の農園芸用不織布。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20240014463A (ko) 2021-05-28 2024-02-01 후쿠다 킨조쿠 하쿠훈 코교 가부시키가이샤 젖음 퍼짐성이 우수한 니켈 경납재

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