JP3168109B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3168109B2
JP3168109B2 JP32795293A JP32795293A JP3168109B2 JP 3168109 B2 JP3168109 B2 JP 3168109B2 JP 32795293 A JP32795293 A JP 32795293A JP 32795293 A JP32795293 A JP 32795293A JP 3168109 B2 JP3168109 B2 JP 3168109B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速度で高品位画像記
録を行いうるインクジェット記録装置に関する。なお、
ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等のインク付
与を受けるインク支持体全てへのインク付与等(プリン
ト)を含むもので、記録装置は、各種情報処理装置全て
あるいはその出力器としてのプリンタを含むもので、本
発明はこれらへの用途が可能なものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置の中でも、その
記録ヘッドが発熱素子を具え、この発熱素子が発生する
熱エネルギを利用してインクを被記録媒体に吐出する方
式として知られているものは、発熱素子や吐出口等を微
細に形成することができることから、高精細な画像を記
録することが可能である。また、その吐出方式によれ
ば、比較的高速度かつ低騒音で記録を行うこともでき
る。
【0003】ところで、従来のインクジェット記録装置
では、被記録媒体に吐出されたインクは、通常自然乾燥
にまかせて固化させている。
【0004】しかしながら、近年のインクジェット記録
による記録の高速化に伴って、記録ヘッドに対して被記
録媒体の記録可能領域をより高速度で提供する必要が生
じている。このため、被記録媒体上に吐出されたインク
が固化前の未乾燥状態で、被記録媒体の搬送ローラ等に
接触し、画像を乱してしまう不都合が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
技術的課題を解消し、高速度でも高品位画像記録を行う
ことのできるインクジェット記録装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、インクジェット記録装置で
あって、画像情報に基づいて被記録媒体にインクを吐出
して画像記録を行う記録手段と、前記被記録媒体上に前
記インクで記録された画像に対し熱風または冷風を吹き
付けることにより、前記記録手段により前記被記録媒体
上に吐出されたインクを強制的に乾燥させる強制乾燥手
段と、前記強制乾燥手段を動作させるか否か、前記強制
乾燥手段を前記熱風のみを用いて動作させるか否か、及
び前記画像情報が示す画像の黒率に応じて前記強制乾燥
手段の動作を変更するか否かをユーザにより設定変更可
能な設定手段と、前記設定手段による設定に従って、前
記強制乾燥手段の動作を、前記熱風による乾燥、前記冷
風による乾燥、および、乾燥動作の停止、のいずれかと
するよう制御する制御手段と、を有し、前記制御手段
は、前記画像情報に基づいて記録される画像の黒率に応
じて前記強制乾燥手段の動作を変更するよう前記設定手
段により設定されているとき、頁の記録動作を行う毎
に、前記画像情報が示す画像の黒率に応じて、前記強制
乾燥手段による乾燥動作の停止、前記冷風による乾燥動
作、および 前記熱風による乾燥動作、のいずれかを選
択して前記強制乾燥手段による乾燥動作を制御すること
を特徴とする。
【0007】
【0008】また、請求項記載の発明は、請求項1に
記載のインクジェット記録装置において、前記記録手段
は、インクを吐出するために利用されるエネルギを発生
する吐出エネルギ発生素子を含むものであってもよい。
【0009】さらに、請求項記載の発明は、請求項
に記載のインクジェット記録装置において、前記吐出エ
ネルギ発生素子は、前記インクに膜沸騰を生じさせる熱
エネルギを発生する電気熱変換体を有するものであって
もよい。
【0010】
【作用】本発明においては、記録手段により被記録媒体
上に吐出されたインクを、必要に応じて乾燥手段により
短時間で強制的に乾燥させて、記録すべき画像を早期に
定着することができるので、被記録媒体が例えば搬送手
段に接触しても、その接触部分の記録画像に乱れを生じ
ることがない。従って、被記録媒体を記録手段側へ高速
度で搬送するなどして、高速度記録を行う場合であって
も、高精細な高品位画像の記録を行うことができる。
【0011】また、本発明においては、切換手段によ
り、吐出されたインクによる画像の黒率に応じて乾燥手
段の動作開始または停止のいずれかを選択することがで
きるので、乾燥手段による強制乾燥を必要としない場合
には乾燥手段の動作を停止し、必要である場合に限り乾
燥手段の動作を開始することができることから、無駄な
動作をなくし、強制乾燥の効率化を図ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0013】(実施例1)図1は、本発明のインクジェ
ット記録装置の第1の実施例の基本的構成を示すブロッ
ク図であり、図2は、図1に示した実施例における強制
乾燥手段の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0014】まず、図1において符号1は後述の各構成
部へ命令を発するCPU部である。このCPU部1に
は、各構成部へ電源供給を行う電源部2と、電源部2か
ら各構成部への電源供給を制御する電源スイッチ3と、
文書作成装置または画像作成装置等の外部との信号のや
りとりを行うインターフェース(I/F)4と、このI
/F4およびCPU部1を介して入力した信号に基づい
て記録を行う記録手段としての記録部5と、この記録部
5により紙等の被記録媒体(図示略)上に吐出されたイ
ンクにより構成される画像に対し必要に応じてCPU部
1からの命令により強制的に熱風または冷風を吹き付け
て乾燥させる強制乾燥手段としてのドライヤ部6と、上
記記録部5により吐出されたインクの黒率が所定範囲内
か否かによりドライヤ部6の動作開始または停止を選択
する切替部7とがそれぞれ接続されている。
【0015】このような構成のインクジェット記録装置
についての動作を以下、説明する。
【0016】まず、電源スイッチ3をオンとすると、電
源部2から各構成部へ電気が供給される。CPU部1に
は、文書作成装置または画像作成装置等の外部からの画
信号情報がI/F4を介して伝えられる。CPU部1か
らは、記録部5に対して記録開始命令と共に上記画信号
情報が送られる。また、記録部5はCPU部1からの記
録開始命令に従って記録を開始し、上記画信号情報通り
の画像を記録する。この記録部5による記録直後の記録
画像は、その画像の黒率が所定値以上であった場合には
ドライヤ部6により熱風または冷風が吹き付けられて乾
燥させられる。画像の黒率は上記画信号情報により記録
前に把握することも可能である。
【0017】次に、図2を参照しながら本実施例におけ
るドライヤ部および切換部の動作を説明する。
【0018】印刷開始後、S1においてドライヤ部6を
作動させるか否かを選択し、作動させる場合には、S2
において熱風のみで乾燥させるか否かを選択する。熱風
のみで乾燥を行う場合には画像の黒率に関係なく熱風乾
燥を続行することになる。また、冷風のみで乾燥を行う
場合には、S3において画像の黒率に応じてドライヤ部
6の機能を変更するか否かを選択する。ここで、変更に
は、画像の黒率によって、冷風乾燥から熱風乾燥へ変更
すること、または全く乾燥を停止することを含む。従っ
て、変更しない場合には、冷風乾燥を続行することにな
る。変更しようとする場合には、S4において画像の黒
率が0ー30%の範囲内にあるときはドライヤ部6の動
作を停止し、その範囲内になく、S5において黒率が3
1ー60%の範囲の外にあるときは熱風乾燥へ変更す
る。以上のように、1頁分の印刷が終了したときは、S
6において次頁があれば、Aを介して印刷開始後に戻っ
て次頁について上記手順を繰り返し、次頁がなければ、
そのまま印刷を終了する。
【0019】上記各ステップにおける選択は切換部7に
より行うことができるが、上記S1ーS3までのステッ
プについては、本実施例に係る記録装置のユーザーによ
りあるいは、出荷時またはメンテナンス時のサービスモ
ードによって設定変更可能であり、S4およびS5のス
テップについては、サービスモードによって設定変更可
能である。
【0020】(実施例2)図3は、本発明のインクジェ
ット記録装置の第2の実施例の基本的構成を示すブロッ
ク図であり、図4は、図3に示した実施例における強制
乾燥手段の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0021】図3において、符号10は後述の各構成部
へ命令を発するCPU部である。このCPU部10に
は、各構成部へ電源供給を行う電源部11と、電源部1
1から各構成部への電源供給を制御する電源スイッチ1
2と、文書作成装置または画像作成装置等の外部との信
号のやりとりを行うインターフェース(I/F)13
と、このI/F13およびCPU部10を介して入力し
た信号に基づいて記録を行う記録手段としての記録部1
4と、この記録部14により紙等の被記録媒体(図示
略)上に吐出されたインクにより構成される画像に対し
必要に応じてCPU部10からの命令により強制的に熱
風(本実施例に係る記録装置の他の発熱部から発生する
熱の対流)を吹き付けて乾燥させる強制乾燥手段として
の排気ファン部15と、上記記録部5により吐出された
インクの黒率が所定範囲内か否かにより排気ファン部1
5の動作開始または停止を選択する切替部16とがそれ
ぞれ接続されている。
【0022】このような構成のインクジェット記録装置
についての動作を以下、説明する。
【0023】まず、電源スイッチ12をオンとすると、
電源部11から各構成部へ電気が供給される。CPU部
10には、文書作成装置または画像作成装置等の外部か
らの画信号情報がI/F13を介して伝えられる。CP
U部10からは、記録部14に対して記録開始命令と共
に上記画信号情報が送られる。また、記録部14はCP
U部10からの記録開始命令に従って記録を開始し、上
記画信号情報通りの画像を記録する。この記録部14に
よる記録直後の記録画像は、その画像の黒率が所定値以
上であった場合には排気ファン部15により熱風または
熱の対流があてられて乾燥させられる。
【0024】次に、図4を参照しながら本実施例におけ
る排気ファン部および切換部の動作を説明する。
【0025】印刷開始後、S7において画像の黒率に関
係なく排気ファン部15を作動させるか否かを選択し、
作動させる場合には、S8において画像の黒率が0ー5
0%の範囲外であるときは黒率が高いので排気ファン部
15を作動させる。また、S8において画像の黒率が0
ー50%の範囲内であるときは黒率が低く乾燥は不要で
あるので、排気ファン部15を作動させない。以上のよ
うに、1頁分の印刷が終了したときは、S9において次
頁があれば、印刷開始後に戻って次頁について上記手順
を繰り返し、次頁がなければ、そのまま印刷を終了す
る。
【0026】上記各ステップにおける選択は切換部16
により行うことができるが、上記S7のステップについ
ては、本実施例に係る記録装置のユーザーによりあるい
は、出荷時またはメンテナンス時のサービスモードによ
って設定変更可能であり、S8のステップについては、
サービスモードによって設定変更可能である。
【0027】上記各実施例における切換手段としての切
換部7または16は、例えば記録手段としての記録ヘッ
ドが主走査方向に往復移動可能なシリアルタイプの記録
装置であれば、その記録ヘッドの近傍に装着し、かつ当
該記録ヘッドにより記録された画像の黒率を瞬時に読み
取る機構を含むものであってもよく、また画信号情報か
ら予め記録されるべき画像の黒率を算出しておき、この
データに基づいて上記強制乾燥手段としてのドライヤ部
6または排気ファン部15の動作開始または停止を制御
する機構を含むものであってもよい。
【0028】また、上記強制乾燥手段および切換手段以
外の記録装置の各構成要素は、例えば図5〜図7に例示
することができる。
【0029】図5は、以上の構成のインクジェットヘッ
ドが適用されるインクジェットカートリッジIJCの斜
視図、図6はその分解斜視図を示す。これらの図におい
て、100はSi基板上に複数の列状に配された電気熱
変換体とこの電気熱変換体に電力を供給するAl等の電
気配線とが成膜技術により形成されてなるヒータボー
ド、200はヒータボード100に対する配線基板であ
り、配線基板200はヒータボード100の配線に対応
する配線およびこの配線の端部に位置して本体装置から
の電気信号を受けるパッド210を有する。300は複
数のインク流路およびこれらに連通する共通液室それぞ
れ区分するための隔壁等を設けた天板、400は共通液
室に連通するインク受け口、500は吐出口を複数個有
するオリフィスプレートであり、これらは例えばポリサ
ルフォンにより一体成形される。600は配線基板20
0の裏面を平面で支持する例えば金属製の支持体であ
り、インクジェットユニットの底板となる。700は天
板300およびヒータボード100を支持体600に圧
着固定する押さえばねであり、この押さえばね700の
足部は支持体600の穴610に係合されている。80
0はインク供給部材であり、このインク供給部材800
には後述するインクタンクITの供給口1020を介し
てインク吸収体1100に一端が圧接されるインク供給
管810と、このインク供給管810の他端に一端が連
続しかつ他端が前記インク受け口400に圧接されるイ
ンク導管820とが形成されている。900はインク供
給管810のタンク側端部に設けたれたフィルタであ
る。なお、支持体600の供給口1020に対応する位
置には、インク供給管810が貫通する穴620が形成
されている。
【0030】このように構成されるインクジェットユニ
ットIJUにインクを供給するインクタンクITは、カ
ートリッジ本体1000と、インクを含浸させるための
インク吸収体1100と、このインク吸収体1100を
カートリッジ本体1000に上記インクジェットユニッ
トIJU取付面とは反対側から挿入した後これを封止す
るためのするための蓋部材1200とで構成されてい
る。カートリッジ本体1000には、インクタンクIT
内に空気を供給するための大気連通口1010が形成さ
れており、この大気連通口1010には、この大気連通
口1010からのインク漏れを防止するための撥液材1
300が挿入されている。また、カートリッジ本体10
00には、インク供給口1020が形成されており、こ
のインク供給口1020には、パッキン1400が設け
られている。なお、上述したインクジェットユニットI
JUは、カートリッジ本体1000のインク吸収体11
00挿入側とは反対側の側面支持体600を固定するこ
とにより取り付けられ、蓋部材1500で覆われてい
る。
【0031】図7は、以上のように構成されるインクジ
ェットカートリッジIJCが搭載されるインクジェット
記録装置の一例の概観図を示す。このインクジェット記
録装置IJRAは、駆動モータの2010の正逆回転に
連動して駆動力伝達ギア2020,2030を介して回
転するリードスクリュー2040を有する。インクジェ
ットカートリッジIJCが載置されるキャリッジHC
は、キャリッジ軸2050およびリードスクリュー20
40に支持され、リードスクリュー2040のら線溝2
041に対して係合するピン(不図示)を有しており、
リードスクリュー2040の回転に伴って、矢印a,b
方向に往復移動される。2060は紙押え板であり、キ
ャリッジ移動方向にわたって紙Pをプラテンローラ20
70に対して押圧する。2080および2090はフォ
トカプラで、これらは、キャリッジHCに設けられたレ
バー2100のこの域での存在を確認してモータ201
0の回転方向切換等を行うためのホームポジション検知
手段として動作する。2110は記録ヘッドの前面をキ
ャップするキャップ部材であり、支持部材2120によ
り支持されている。2130はこのキャップ内を吸引す
る吸引手段であり、キャップ内開口を介して記録ヘッド
の吸引回復を行う。記録ヘッドの端面をクリーニングす
るクリーニングブレード2140は、前後方向に移動可
能に部材2150に設けられており、これらは本体支持
板2160に支持されている。ブレード2140はこの
形態に限定されず、周知のクリーニングブレードが本例
に適用できることはいうまでもない。また、2170は
吸引回復の吸引を開始するためのレバーであり、キャリ
ッジHCと係合するカム2180の移動に伴って移動す
るようになっており、これにより駆動モータ2010か
らの駆動力がクラッチ切換等の公知の伝達手段で移動制
御される。
【0032】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジHCがホームポジション側領域に
きたときにリードスクリュー2040の作用によってそ
れらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されて
いるが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにす
れば、本例には何れも適用できる。上述における各構成
は単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明に
とって好ましい構成例を示している。
【0033】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0034】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0035】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0036】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0037】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0038】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0039】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0040】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0041】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録後の被記録媒体上の画像を早期に強制的に乾燥させ
ることができるので、被記録媒体が例えば搬送手段に接
触しても、その接触部分の記録画像に乱れを生じること
がない。従って、被記録媒体を記録手段側へ高速度で搬
送するなどして、高速度記録を行う場合であっても、高
精細な高品位画像の記録を行うことができる。
【0043】また、本発明によれば、切換手段により、
吐出されたインクによる画像の黒率に応じて乾燥手段の
動作開始または停止のいずれかを選択することができる
ので、乾燥手段による強制乾燥を必要としない場合には
乾燥手段の動作を停止し、必要である場合に限り乾燥手
段の動作を開始することができることから、無駄な動作
をなくし、強制乾燥の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の第1の実施
例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施例における強制乾燥手段の動
作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明のインクジェット記録装置の第2の実施
例の基本的構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した実施例における強制乾燥手段の動
作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明のインクジェット記録装置の第3の実施
例における記録ヘッドが適用されるインクジェットカー
トリッジIJCの構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示したインクジェットカートリッジIJ
Cの分解斜視図である。
【図7】図5および図6に示したインクジェットカート
リッジIJCを搭載した本発明のインクジェット記録装
置の第3の実施例の全体構成を示す概観斜視図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 電源部 3 電源スイッチ部 4 I/F 5 記録部 6 ドライヤ部 7 切換部 10 CPU 11 電源部 12 電源スイッチ部 13 I/F 14 記録部 15 排気ファン部 16 切換部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−135858(JP,A) 特開 平5−338136(JP,A) 特開 平1−113249(JP,A) 特開 平2−99338(JP,A) 特開 平4−115950(JP,A) 特開 平3−151239(JP,A) 特開 平4−169236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/175 B41J 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報に基づいて被記録媒体にインク
    を吐出して画像記録を行う記録手段と、前記被記録媒体上に前記インクで記録された画像に対し
    熱風または冷風を吹き付けることにより、前記 記録手段
    により前記被記録媒体上に吐出されたインクを強制的に
    乾燥させる強制乾燥手段と、前記強制乾燥手段を動作させるか否か、前記強制乾燥手
    段を前記熱風のみを用いて動作させるか否か、及び前記
    画像情報が示す画像の黒率に応じて前記強制乾燥手段の
    動作を変更するか否かをユーザにより設定変更可能な設
    定手段と、 前記設定手段による設定に従って、前記強制乾燥手段の
    動作を、前記熱風による乾燥、前記冷風による乾燥、お
    よび、乾燥動作の停止、のいずれかとするよう制御する
    制御手段と、を有し、 前記制御手段は、前記画像情報に基づいて記録される画
    像の黒率に応じて前記強制乾燥手段の動作を変更するよ
    う前記設定手段により設定されているとき、頁の記録動
    作を行う毎に、前記画像情報が示す画像の黒率に応じ
    て、前記強制乾燥手段による乾燥動作の停止、前記冷風
    による乾燥動作、および 前記熱風による乾燥動作、の
    いずれかを選択して前記強制乾燥手段による乾燥動作を
    制御する ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録手段は、インクを吐出するため
    に利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生素子
    を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記吐出エネルギ発生素子は、前記イン
    クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
    換体を有することを特徴とする請求項2に記載のインク
    ジェット記録装置。
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