JP3167614U - アスファルト舗装用型枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する連結可能な長尺の舗装用型枠において、配設作業時等に前記舗装用型枠が湾曲することのない舗装用型枠同士が容易に連結できる高強度なアスファルト舗装用型枠を提供する。【解決手段】センターラインに沿って配設する長尺の舗装用型枠1が、該舗装用型枠の厚みより幅広に形成された底面に、横断面形状が円弧状の長溝4を長手方向に設けてなる。かつ長手方向の一側面が横断面形状として底面端から上面端に向けて外側に傾いた仰角の傾斜面とされ、さらにその長手方向の一方の端部に蟻ほぞを、他方の端部に蟻溝を設けて連結可能に形成されてなるアスファルト舗装用型枠による。【選択図】図1

Description

道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるようにセンターラインに沿って配設する連結可能な長尺のアスファルト舗装用型枠に関する。
従来、道路にアスファルト舗装を施す際の型枠として、断面が正方形状の木製角材が多用されており、曲線部分には前記角材を短く切断して並べたり、あるいは薄い木製の板を複数枚重ねて強制的に湾曲させたものを型枠としたりして対応されている。
しかし断面正方形の角材や板を重ねて湾曲させた型枠をセンターライン側で使用すると、アスファルトとの接触面が垂直であるため、舗装されたアスファルト層はセンターラインにおいて垂直面で接合することとなり、ローラーによる転圧ではこの垂直な接合面を強固に結合させられず、通行車両の増加に伴う路盤の変化等によってこのセンターラインにおけるアスファルト層の接合面が剥離しセンタ−ラインに隙間を生じるおそれがある。
また、木製の型枠は切断等加工が容易であり曲線部分にも柔軟に対応できるが、切断された型枠は一度限り若しくは数度の使用にとどまることが多く、舗装を行うたびに新たな角材とその角材の加工を必要としコスト高につながるという問題もある。
さらに、従来の木製の型枠には、その複数を必要な距離連続して配置する際に相互を連結する連結構造が備わっておらず、個々の型枠をそれぞれL型のピン等で路面に固定しなくてはならず、そのため多大な労力が必要となっていた。
上記のアスファルト層の接合面が垂直であるために、通行車両の増加に伴う路盤の変化等によってこのアスファルト層の接合面が剥離しセンタ−ラインに隙間を生じる問題については、特許第4110464号公報に
「〔請求項1〕角材の側面を下方に向かって内側に傾斜させ、この傾斜面を波形に形成し、この波形の傾斜面が、垂直面に対して20〜30度に傾斜して形成されていると共に、波形の傾斜面の谷部と山部との間の深さが2〜5mmに形成されたアスファルト舗装用型枠を用いた舗装方法」が、
そしてその明細書の段落〔0008〕には
「図において10はアスファルト舗装用型枠で、これは断面四角形状をなす木製の角材2の片側の側面を下方に向かった内側に傾斜させ……」と角材が木製であることを示唆した発明が開示されている。
連結を可能とする型枠として、特開平11−36221号公報に
「〔請求項1〕方形をなす長尺の型枠本体を合成ゴムで形成し、その中心に合成樹脂で形成した硬質の棒材を埋設したことを特徴とする路面舗装用型枠。
〔請求項2〕型枠本体の中心に硬質塩化ビニールで形成した円形又は角形の棒材を埋設したことを特徴とする請求項1記載の路面舗装用型枠。
〔請求項3〕埋設した棒材の一端を型枠本体より所定の長さ突出させて連結突部を形成し、かつ型枠本体の他端には、他の型枠本体の連結突部が嵌合する連結凹部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の路面舗装用型枠。」
が開示されている。
合成ゴムの型枠本体の中心に合成樹脂の棒材を埋設してあるので、道路の複雑なカーブや直線部のひずみにも簡単に適応でき、しかも繰り返し使用できるという特徴を有しているが、合成ゴムと合成樹脂の2種の素材を必要とすること、合成ゴムの型枠本体が方形なのでアスファルト接合面が垂直になり接合面剥離のおそれが払拭されないこと、さらには型枠同士の接合が本体より突出させた棒材の連結凸部を他の型枠の連結凹部に勘合させて行うため、長尺のもの同士をその長さ方向に動かして着脱することとなり取り扱いが容易でないことなどの問題がある。
さらに、特許文献1及び2の発明においては、いずれの舗装用型枠も従前のようにL型のピンなどを路面に打ち込むなど何らかの方法によって固定しなけれならず、そのための労力と経費を必要とすることには変わりがない。
特許第4110464号公報 特開平11−36221号公報
本考案は、道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する長尺の舗装用型枠において、配設作業時等に前記舗装用型枠が湾曲することがなく、舗装用型枠同士が容易に連結できる高強度のアスファルト舗装用型枠を提供する。
本考案者は上記課題を下記の手段により解決した。
(1)道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する連結可能な長尺の舗装用型枠であって、
該舗装用型枠の底面に横断面形状が円弧状の長溝を長手方向に設けてなり、かつ、長手方向の一側面が横断面形状として底面端から上面端に向けて傾斜角度αで外側に傾いた仰角の傾斜面でなり、さらにその長手方向の一方の端部に蟻ほぞを、他方の端部に蟻溝を設けて連結可能に形成されてなることを特徴とするアスファルト舗装用型枠。
(2)前記舗装用型枠が、その厚みHより幅広な底面を有し、その底面の幅Wが、厚みHの1.5〜2.5倍であることを特徴とする前項(1)に記載のアスファルト舗装用型枠。
(3)前記傾斜面の底面に対する傾斜角度α(仰角)が、40〜50度であることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載のアスファルト舗装用型枠。
(4)前記舗装用型枠が、プラスチック製であることを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか1項に記載のアスファルト舗装用型枠。
本考案のアスファルト舗装用型枠によって下記の効果が発揮できる。
〈1〉道路にアスファルトを舗装する際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する長尺の舗装用型枠が、
該舗装用型枠の底面に横断面形状が円弧状の長溝を長手方向に設けているので、舗装用型枠が湾曲しにくく、また路面に接触する底面積が狭いので路面に多少の凹凸があっても接地する部分さえ平滑にすれば安定して設置でき、さらには、この長溝によってできる舗装用型枠と路面との間の空間を手がかりとすれば、舗装完了後の取り外しも容易となる。
さらにまた、アスファルト舗装用型枠がプラスチック製の場合には、長溝によって前記舗装用型枠の表面積が増え体積が減るので、製造時において溶融プラスチックの冷却速度を速める効果や、軽量化、使用原料の減少によるコスト低下の効果も期待できる。
〈2〉アスファルト舗装用型枠が、該舗装用型枠の底面に横断面形状が円弧状の長溝を長手方向に設けてなり、かつ、長手方向の一側面が横断面形状として底面端から上面端に向けて傾斜角度α(40〜50度)で外側に傾いた仰角の傾斜面でなるので、上記〈1〉の効果に加え、
片側車線の舗装を終えて前記アスファルト舗装用型枠を取り外し、未舗装側にアスファルトを敷き詰めて転圧する際、両アスファルト層がセンターライン付近で傾斜角40〜50度の傾斜面で接合するため接合面積が最大となり、しかも傾斜面上に敷き詰めたアスファルト上にロードローラーを導いて転圧することにより傾斜面でのアスファルトの結合がより強固になり、センタラインにおけるアスファルト層の剥離による隙間発生のおそれがなくなる。
〈3〉前記アスファルト舗装用型枠が、長手方向のか一方の端部に蟻ほぞを、他方の端部に蟻溝を設け、連結可能に形成されているので、上記〈1〉及び〈2〉の効果に加えて、前記アスファルト舗装用型枠同士の連結が、型枠先端の蟻ほぞを連結対象の型枠先端の蟻溝に上方から挿入するだけで容易にでき、複数本の連結によって増加する重量によって、前記舗装用枠体を路面上に配置するだけで移動するおそれがなく、従来の舗装用型枠のようにL型のピン等舗装用型枠を路面に固定する手段を必要とせず、アスファルト舗装用型枠の設置が短時間で実施でき、工期の短縮、労力の低減が図れ、ひいては経費節減につながる。
また、アスファルト舗装用型枠同士の連結が蟻ほぞと蟻溝との嵌合によって行われるので、連結された舗装用型枠がその長手方向へ離脱することなく、安全で確実な舗装工事が実施できる。
〈4〉前記アスファルト舗装用型枠がプラスチック製であるので繰り返し使用できる。
また、前記プラスチックの原料として、企業から排出されるポリエチレンとポリプロピレンを使用すれば、資源の再生利用による化石燃料の節約にも貢献できる。
本考案のアスファルト舗装用型枠の上面側からの斜視図 本考案のアスファルト舗装用型枠の底面側からの斜視図 本発明のアスファルト舗装用型枠の横断面図
本考案のアスファルト舗装用型枠を実施するための形態を、実施例の図に基づいて説明する。
図1は本考案のアスファルト舗装用型枠実施例の上面側からの斜視図、図2は本考案のアスファルト舗装用型枠の底面側からの斜視図、図3は本考案のアスファルト舗装用型枠の横断面図であり、図において1はアスファルト舗装用型枠、2は蟻ほぞ、3は蟻溝、4は長溝、5は傾斜面、Wは底面幅、Hは高さ、αは傾斜面の仰角を示す。
本考案ののアスファルト舗装用型枠は、道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する長尺の舗装用型枠であって、図1及び図2に示すように、該舗装用型枠の厚みHより幅広に形成された底面に、横断面形状が円弧状の長溝4を長手方向に設け、かつ長手方向の一側面が横断面形状として、底面端から上面端に向けて傾斜角度αで外側に傾いた仰角の傾斜面5で形成され、さらにその長手方向の一方の端部に蟻ほぞ2を、他方の端部に蟻溝3を設けて連結可能に形成されている。
前記底面の幅Wは、それが狭いと長溝4による前記アスファルト舗装用型枠1の湾曲防止効果が減少し、広いと前記アスファルト舗装用型枠1が大型化して輸送や現場での取り扱いが不便になるので、舗装用型枠の厚みHの1.5〜2.5倍が好ましく、実施例では2倍を採用している。
また、長手方向の一側面を形成する傾斜面5の傾斜角度(仰角)αは、前記アスファルト舗装用型枠1を使用して片側車線の舗装を完了し、前記アスファルト舗装用型枠1を取り外し、未舗装側にアスファルトを敷き詰めて転圧する際、両アスファルト層の結合をより強固にするため、センターライン付近での両アスファルト層の接合面積が最大となるよう40〜50度とすることが好ましい。
そしてアスファルト舗装用型枠1の長手方向の一方の端部に形成された蟻ほぞ2の両側面は、上面から底面に向けて内側に僅かに傾いた傾斜面でなり、前記蟻ほぞ2が挿入勘合される蟻溝3の両側壁は、前記蟻溝2の両側面に対応するよう上面から底面に向けて外側に僅かに傾いた傾斜面とされ、舗装現場で本発明のアスファルト舗装用型枠1を複数連結・離脱する際には、蟻ほぞ2を蟻溝3に落とし込み、また蟻ほぞ2を蟻溝3から引き上げることによって簡便に行え、連結後は長手方向への離脱がなく、舗装作業を安全かつ確実に、効率よく実施できるよう考慮されている。
また前記アスファルト舗装用型枠1を複数連結することにより総重量が増加し、連結されたアスファルト舗装用型枠な路面に配置した状態でも移動しにくくなり、従来の型枠設置で必要とした路面への固定作業が省略でき、工期の短縮、経費の節減も図れる。
さらに、前記アスファルト舗装用型枠1の長さLは、製造時や現場での取り扱いの容易さ、輸送の便等を考慮して実施例では4mとしたが、曲線部分への対応を考慮して長さの異なる複数のアスファルト舗装用型枠1と、前記アスファルト舗装用型枠1同士を折れ線状に接続できるような形状の蟻ほぞ2と蟻溝3を構成した短尺な接続用型枠を用意しておくことも好ましい。
前記アスファルト舗装用型枠1がプラスチック製であって、その原料として企業から排出されるポリエチレンとポリプロピレンを使用すれば、資源の再利用が図れる。
1、1’:アスファルト舗装用型枠
2:蟻ほぞ
3:蟻溝
4:長溝
5:傾斜面
W:底面幅
α:傾斜面の仰角

Claims (4)

  1. 道路にアスファルト舗装を施す際、片側車線ごとに区切って施工できるように道路のセンターラインに沿って配設する連結可能な長尺の舗装用型枠(1)であって、
    該舗装用型枠(1)の底面に横断面形状が円弧状の長溝(4)を長手方向に設けてなり、かつ、長手方向の一側面が横断面形状として底面端から上面端に向けて傾斜角度(α)で外側に傾いた仰角の傾斜面(5)でなり、さらにその長手方向の一方の端部に蟻ほぞ(2)を、他方の端部に蟻溝(3)を設けて連結可能に形成されてなることを特徴とするアスファルト舗装用型枠。
  2. 前記舗装用型枠(1)が、厚み(H)より幅広の底面を有し、その底面の幅(W)が、厚み(H)の1.5〜2.5倍であることを特徴とする請求項1に記載のアスファルト舗装用型枠。
  3. 前記傾斜面(5)の底面に対する傾斜角度(α:仰角)が、40〜50度であることを特徴とする請求項1又は3に記載のアスファルト舗装用型枠。
  4. 前記舗装用型枠(1)が、プラスチック製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアスファルト舗装用型枠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110387794A (zh) * 2019-07-29 2019-10-29 新疆路桥建设集团有限公司 一种钢木组合边模,边模固定装置及沥青路面施工的方法

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